JP7329099B2 - 樹脂組成物及び多孔フィルム - Google Patents
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Description
部品等、幅広い分野で使われる樹脂である。その中で多孔性を有するポリオレフィンフィ
ルムは、液体と固体もしくは気体と固体の分離機能、またはイオン等微小な物質の透過機
能を有し、フィルター、電池用セパレータとして用いられている(例えば、特許文献1参
照)。
中でも電気自動車やノートパソコンの需要の増加につれ、リチウムイオン電池の生産量
が増大し、例えば、特許文献2に開示されるような電池用セパレータ用途としてのポリオ
レフィンの使用量が増えている。
レータ用の多孔フィルムとして、特許文献3には、微多孔フィルムの製造方法が開示され
ているが、溶剤の添加と除去が必要となり、工程が複雑になるという問題がある。また、
特許文献4には、溶剤を用いない延伸が開示されているが、十分な物性を有する微多孔フ
ィルムは得られていない。
微細な穴が多く開いていることが求められる。微細な穴が多いことによって、例えば、フ
ィルター等の用途では濾過の効率が向上する。また、電池用セパレータ用途としては、移
動するイオンの数が増大するため、電池の性能向上に寄与する。このフィルム中の微細な
穴の数の指標として、透気度があり、ガーレー透気度計により測定される。ただし、透気
度の向上のために微細な穴を増やすと、突き差し強度が低下する傾向にある。この透気度
と突き差し強度の両者をどちらも向上させることは従来技術では困難である。
製造することが開示されている。しかしながら、変性セルロースは結晶化速度、結晶化度
を向上させるものではなく、多孔フィルムの通気性や突刺し強度に影響を与えることは知
られていない。
フィルムを製造できる樹脂組成物を提供することを目的とする。
リオレフィン樹脂に微細なセルロースを添加された樹脂組成物は、セルロースが均一にポ
リオレフィン樹脂を含む組成物中に分散され、通気性と突刺し強度に優れる多孔フィルム
が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]
ポリオレフィン樹脂とセルロースとを含む、樹脂組成物であり、
前記セルロースが、平均長径5μm以下のセルロースであり、
前記セルロースの含有量が、ポリオレフィン樹脂とセルロースとの合計100質量部に
対し、0.05~15.0質量部であり、
示差走査熱量計(DSC)の補外結晶化開始温度より4℃高い温度における1/2等温
結晶化時間が、15分以下である、樹脂組成物。
[2]
前記セルロースが、結晶性セルロースである、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記ポリオレフィン樹脂が、MFR(JIS K7210 に則り190℃、荷重2.
16kgで測定を実施)が0.1~2.0g/10分、かつ、密度が950~970kg
/m3である、エチレン単独重合体及び/又はエチレン共重合体であり、
DSCの降温過程における結晶化ピークの温度が、112℃以上であり、
昇温過程における吸熱エンタルピー(△H2)が、樹脂換算で190J/g以上220
J/g以下である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記ポリオレフィン樹脂が、MFR(JIS K 7210-1 に則り230℃、荷
重2.16kgで測定を実施)が0.1~60g/10分である、ポリプロピレン単独重
合体及び/又はポリプロピレン共重合体であり、
DSCの降温過程における結晶化ピークの温度が、120℃以上であり、
昇温過程における吸熱エンタルピー(△H2)が、樹脂換算で115J/g以上140
J/g以下である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[5]
分子中にポリオキシエチレン鎖を有するオイル及び/又はワックスを含む、[1]~[
4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
[1]~[5]のいずれかに記載された樹脂組成物から作製された、多孔フィルム。
フィン樹脂を含む樹脂組成物、並びに当該樹脂組成物より得られる多孔性フィルム及びそ
の製造方法、並びに、電池用セパレータを提供することができる。
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様
々な変形が可能である。
前記セルロースは、平均長径5μm以下のセルロースであり、添加量は0.05~15
.0質量部である。
また、本実施形態の樹脂組成物は、示差走査熱量計(DSC)の補外結晶化開始温度よ
り4℃高い温度における1/2等温結晶化時間が、15分以下である。
本実施形態の樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂を主原料とする。ポリオレフィン樹脂
を主原料とするとは、ポリオレフィン樹脂とセルロースとの合計を100質量部としたと
き、通常85.00~99.95質量部、好ましくは87.00~99.93質量部、よ
り好ましくは88.00~99.92であることを指す。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ
ブテン樹脂、ポリ(4-メチル-1-ペンテン)樹脂、並びに、これらの共重合体等が挙
げられる。本発明は、これらのポリオレフィン樹脂いずれでも効果が得られ、1種又は2
種以上の混合物であってもよい。
また、ポリオレフィン樹脂が、上述の樹脂の共重合体である場合、ランダム重合体であ
ってもよく、ブロック重合体であってもよい。
上記ポリオレフィン樹脂の中で、好ましい樹脂の一つは、エチレン単独重合体及び/又
はエチレン共重合体である。
エチレン単独重合体及びエチレン共重合体は、好ましくは、MFR(JIS K721
0 に則り190℃、荷重2.16kgで測定を実施)が0.1~2.0g/10分であ
り、且つ、密度が950~970kg/m3である、エチレン単独重合体及び/又はエチ
レン共重合体であり、より好ましくは、MFRが0.12~1.0g/10分であり、且
つ、密度が955~968kg/m3である、エチレン単独重合体及び/又はエチレン共
重合体であり、さらに好ましくは、MFRが0.15~0.40g/10分であり、且つ
、密度が960~967kg/m3である、エチレン単独重合体及び/又はエチレン共重
合体である。
う)との共重合体である。
エチレンと共重合可能なオレフィンとしては、特に限定されないが、具体的には、炭素
数3~15のα-オレフィン、炭素数3~15の環状オレフィン、式CH2=CHR1(こ
こで、R1は炭素数6~12のアリール基である。)で表される化合物、及び炭素数3~
15の直鎖状、分岐状又は環状のジエンからなる群より選ばれる少なくとも1種のコモノ
マーが挙げられる。これらの中でも、好ましくは炭素数3~15のα-オレフィンである
。
上記α-オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば、プロピレン、1-ブテン
、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、
1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン等が挙げられる。
エチレン重合体が、コモノマーを含む場合、エチレン重合体中のコモノマー単位の含有
量は、好ましくは2モル%以下であり、より好ましくは1.5モル%以下であり、さらに
好ましくは1モル%以下である。コモノマーの含有量の下限値は、0モル%より大きけれ
ば、特に制限されない。
また、エチレン共重合体は、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であ
ってもよい。
上記ポリオレフィン樹脂の中で、好ましい樹脂の一つは、ポリプロピレン単独重合体及
び/又はポリプロピレン共重合体である。
ポリプロピレン樹脂は、好ましくは、MFR(JIS K 7210-1 に則り23
0℃、荷重2.16kgで測定を実施)が0.1~60g/10分であるポリプロピレン
樹脂であり、より好ましくは、MFRが0.2~35g/10分であるポリプロピレン樹
脂であり、さらに好ましくは、MFRが0.3~20g/10分であるポリプロピレン樹
脂である。
ノマーともいう)との共重合体である。
ポリプロピレンと共重合可能なオレフィンとしては、特に限定されないが、具体的には
、炭素数2~15のα-オレフィン、炭素数3~15の環状オレフィン、式CH2=CH
R1(ここで、R1は炭素数6~12のアリール基である。)で表される化合物、及び炭素
数2~15の直鎖状、分岐状又は環状のジエンからなる群より選ばれる少なくとも1種の
コモノマーが挙げられる。これらの中でも、好ましくは炭素数2~15のα-オレフィン
である。
上記α-オレフィンとしては、特に限定されないが、例えば、エチレン、1-ブテン、
4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1
-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン等が挙げられる。
ポリプロピレン重合体が、コモノマーを含む場合、ポリプロピレン重合体中のコモノマ
ー単位の含有量は、好ましくは5モル%以下であり、より好ましくは2モル%以下であり
、さらに好ましくは1モル%以下である。コモノマーの含有量の下限値は、0モル%より
大きければ、特に制限されない。
ポリプロピレン共重合体は、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であ
ってもよい。
してもよく、市販の樹脂を用いてもよい。
上述した、ポリエチレン単独重合体及びポリエチレン共重合体、並びにポリプロピレン
単独重合体及びポリプロピレン共重合体もまた、市販の製品から入手できる。
本実施形態の樹脂組成物は、平均長径5μm以下のセルロースを、組成物中に0.05
~15.0質量部含む。
本実施形態におけるセルロースの長径とは、粒子の投影図における最も長い径を指し、
平均長径とは、2個以上の粒子の上記長径の平均値である。
平均長径が5μm超過のセルロースを樹脂組成物中に含むことにより、フィルム、シー
ト、部品等の成形後に引張破断強度が低下する傾向にある。その理由としては、製品に応
力がかけられた場合、大きい粒子が、粒子の端部を起点として破断が起きるためと考えら
れる。粒子が5μm以下の場合にはポリオレフィン分子がセルロースに絡み、フィルム、
シート、部品等の破断強度に優れる傾向にある。
また、セルロース粒子の平均長径が5μm超過の場合、可視光が散乱するため、可視光
の透過性が著しく低下する傾向にある。
また、本実施形態におけるセルロースは、ポリオレフィンの結晶化の際に核として作用
することにより、結晶化速度、結晶化度を向上させると考えられる。結晶化速度が向上す
ることにより、微細な結晶の数が増えることになる。多孔化工程において、微細な結晶を
起点として穴が生成することにより、比較的小さい穴を多量に発生することになる。また
、結晶化度が向上することは、フィルムが硬くなるということであり、突刺し強度の向上
につながる。
しくは1μm以下である。
また、平均長径の下限値は、0μmより大きければ特に制限されず、好ましくは0.0
10μm以上であり、より好ましくは0.050μm以上である。
ロースナノクリスタル、セルロースナノウィスカーと呼ばれているもののいずれでもよく
、好ましくはセルロースナノクリスタルである。
セルロース添加量は、好ましくは、0.07~13.0質量部であり、より好ましくは
、0.08~12.0質量部である。
添加量0.05質量部未満になると、結晶化速度、結晶化度の向上が見られない傾向に
ある。一方、15.0質量部を超えると、樹脂との混合中にセルロース粒子の再凝集が起
きることがあり、均一分散が難しい傾向にある。
維質物質である。セルロースの原料としては、例えば、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン
、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げられる。原料
としては、これらのうち1種の天然セルロース系物質を使用しても、2種以上を混合した
ものを使用してもよい。
まず、水の重量に対しセルロース粉末5~10質量%を純水に溶解し、日本精機製バイ
オミキサー(BM-4)により十分にセルロースを分散させた後、0.1~0.5質量%
の濃度になるように純水で希釈する。
その後、マイカ上にキャストし、風乾したものを、高分解能走査型顕微鏡(SEM)又
は原子間力顕微鏡(AFM)で観察し、当該観察によって得られた100~150個の粒
子像を、画像解析ソフトを用いて計算することによって平均長径を算出する。
また、樹脂中に混合されたセルロースの平均長径を測定する際には、以下のように測定
を行う。
セルロースを含んだポリオレフィン樹脂組成物をo-ジクロロベンゼン、又はトリクロ
ロベンゼンに溶解し、140℃まで加熱する。完全に溶解するまで撹拌した後、熱時濾過
を行いセルロースと樹脂を分離する。分離したセルロースを上記と同様に純水中に分散後
風乾し、高分解能走査型顕微鏡(SEM)又は原子間力顕微鏡(AFM)で観察し、当該
観察によって得られた100~150個の粒子像を、画像解析ソフトを用いて計算するこ
とによって平均長径を算出する。
セルロースの平均長径は、具体的には実施例に記載の方法によって測定することができ
る。
D)との比(L/D)が規定され、測定される。
比(L/D)は、懸濁安定性の観点から、好ましくは20未満であり、より好ましくは
15以下であり、さらに好ましくは10以下であり、よりさらに好ましくは5以下であり
、さらにより好ましくは5未満であり、特に好ましくは4以下である。
合度が500以下であることにより、有機成分との複合化の工程において、セルロースが
攪拌、粉砕、摩砕等の物理処理を受けやすくなり、複合化が促進されやすくなる。セルロ
ースの平均重合度は、好ましくは400以下、より好ましくは350以下、さらに好まし
くは300以下、さらにより好ましくは250以下、特に好ましくは200以下である。
平均重合度は、小さいほど複合化の制御が容易になるため、下限は特に制限されないが、
好ましい範囲としては10以上である。
平均重合度は、「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース確認試験
(3)に規定される銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法により測定でき、具体的
には実施例に記載の方法によって測定することができる。
を加水分解処理する方法等が挙げられる。加水分解処理によって、セルロース繊維質内部
の非晶質セルロースの解重合が進み、平均重合度が小さくなる。また同時に、加水分解処
理により、上述の非晶質セルロースに加え、ヘミセルロースや、リグニン等の不純物も取
り除かれるため、繊維質内部が多孔質化する。それにより、混練工程中等の、セルロース
と有機成分に機械的せん断力を与える工程において、セルロースが機械処理を受けやすく
なり、セルロースが微細化されやすくなる。その結果、セルロースの表面積が大きくなり
、有機成分との複合化の制御が容易になる。
スプロージョン、マイクロ波分解等が挙げられる。これらの方法は、単独で使用しても、
2種以上を併用してもよい。酸加水分解では、セルロースを水系媒体に分散させた状態で
、プロトン酸、カルボン酸、ルイス酸、ヘテロポリ酸等を適量加え、攪拌させながら加温
することにより、容易に平均重合度を制御できる。この際の温度、圧力、時間等の反応条
件は、セルロース種、セルロース濃度、酸種、酸濃度により異なるが、目的とする平均重
合度が達成されるよう適宜調整される。
具体的な加水分解の方法では、2質量%以下の鉱酸水溶液を使用し、100℃以上、加
圧下で、10分以上の条件で、セルロースを処理する。この条件で処理する場合、酸等の
触媒成分がセルロース繊維内部まで浸透するため加水分解が促進され、使用する触媒成分
量が少なくなり、その結果、その後の精製も容易になる。
ルロースI型結晶を含有し、結晶化度が10%以上であることがより好ましい。結晶化度
が10%以上であることにより、セルロース粒子自体の力学物性(強度、寸法安定性)が
高まるため、樹脂に分散した際に、樹脂コンパウンドの強度、寸法安定性が高くなる傾向
にある。結晶化度は、より好ましくは30%以上であり、さらに好ましくは50%以上で
あり、よりさらに好ましくは70%以上である。結晶化度の上限は、特に制限されないが
、90%以下であることが好ましい。
本実施形態における結晶セルロースとは、上述したセルロースの原料、例えば、木材、
竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、及びバクテリアセ
ルロース等からなる群から選択される1種以上を酸で部分的に解重合して精製したものを
指す。
g.が10~30)からSegal法により、以下の式で求められる。
結晶化度(%)=((2θ/deg.=22.5の(200)面に起因する回折強度)
-(2θ/deg.=18の非晶質に起因する回折強度))/(2θ/deg.=22.
5の(200)面に起因する回折強度)×100
調製する方法によって得ることが好適であるため、コロイド状セルロースを含むことが好
ましい。コロイド状セルロースの含有量が高いほど、該セルロースを樹脂組成物中に分散
させた際に、分散が進み、表面積が高いネットワークを形成できるため、樹脂の強度が向
上する傾向にある。セルロース中のコロイド状セルロースの含有量は、好ましくは50質
量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以
上であり、よりさらに好ましくは80質量%以上である。コロイド状セルロースの含有量
の上限は特に制限されず、理論上の上限は100質量%である。
形分40質量%として、プラネタリーミキサー((株)品川工業所製、5DM-03-R
、撹拌羽根はフック型)中において、126rpmで、室温常圧下で30分間混練し、次
いで、固形分が0.5質量%の濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機
(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED-7」処理条件:回転数15,0
00rpm×5分間)で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型
遠心分離器」ロータータイプRA-400型、処理条件:遠心力39200m2/sで1
0分間遠心した上澄みを採取し、さらに、この上澄みについて、116000m2/sで
45分間遠心処理する。)し、遠心後の上澄みに残存する固形分を絶乾法で測定し、質量
百分率を算出する。
、該セルロースを用いたセルロース製剤を樹脂中に分散させた際に、分散が進み、表面積
が高いネットワークを形成できるため、樹脂の強度及び寸法安定性が向上する傾向にある
。セルロースの粒子径は、好ましくは1.0μm以下であり、より好ましくは0.7μm
以下であり、さらに好ましくは0.5μm以下であり、よりさらに好ましくは0.3μm
以下である。粒子径の下限としては特に制限されないが、現実的には0.05μm以上で
ある。
顕微鏡による長径測定は乾燥状態での測定のため、水中でのセルロースの粒子径を別途
規定する。水中でのセルロースの粒子径は、好ましくは0.05μmから1.00μmで
あり、より好ましくは0.08μmから0.90μmであり、さらに好ましくは0.10
μmから0.80μmである。
量%として、プラネタリーミキサー((株)品川工業所製、5DM-03-R、撹拌羽根
はフック型)中において、126rpmで、室温常圧下で30分間混練し、次いで0.5
質量%の濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エ
クセルオートホモジナイザーED-7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)
で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ローター
タイプRA-400型、処理条件:遠心力39200m2/sで10分間遠心した上澄み
を採取し、さらに、この上澄みについて、116000m2/sで45分間遠心処理する
。)し、遠心後の上澄みを採取する。この上澄み液を用いて、レーザー回折/散乱法粒度
分布計(堀場製作所(株)製、商品名「LA-910」、超音波処理1分、屈折率1.2
0)により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径(体積平均粒子径)を測
定する。
ピーはDSCによって測定することができ、具体的には実施例に記載の方法によって測定
することができる。
DSC測定装置は、例えば、PERKIN ELMER製 DSC8000を用いると
こができる。測定は50℃より樹脂が完全に融解する温度まで10℃/分の昇温速度で測
定を実施する。これを1st.Heatingと呼ぶ。なお、最高温度は用いるポリオレ
フィン樹脂の融点に応じて適宜選択することができるが、ポリエチレン樹脂であれば一般
的には180℃、ポリプロピレン樹脂であれば一般的には200℃を適用することができ
る。
次に、樹脂が融解した温度から50℃まで10℃/分の速度で降温を行う。これを1s
t.Coolinと呼び、この過程で測定したカーブより、樹脂の補外結晶化開始温度お
よび結晶化温度のピークを読み取る。最後に再度50℃より樹脂が融解する温度まで10
℃/分の昇温速度で測定を実施する。これを2nd.Heatingと呼ぶ。この過程で
測定したカーブより、吸熱エンタルピーを読み取る。
高い温度において一定の温度のまま、40分間保持し、この時測定される発熱曲線がピー
クとなる時間と定義される。
DSCの補外結晶化開始温度より4℃高い温度における1/2等温結晶化時間は、15
分以下であり、好ましくは13分以下である。ポリエチレンにおいては、上記1/2等温
結晶化時間は、より好ましくは12分以下である。ポリプロピレンにおいては、上記1/
2等温結晶化時間は、より好ましくは10分以下であり、さらに好ましくは5分以下であ
り、よりさらに好ましくは3分以下である。
ルロースを配合すること等が挙げられる。
また、平均長径5μm以下の微細なセルロースを、凝集させることなく樹脂中へ分散さ
せることにより、1/2等温結晶化時間を15分以下とすることができる。そのためには
、例えば上記のようにバイオミキサー等でセルロースを水中に微細に分散させたスラリー
と、樹脂パウダーを十分に混合し、更にミキサー、押出機等で混練することが好ましい。
このような混合物を調製することにより、1/2等温結晶化時間を15分以下に制御する
ことができる。
荷重2.16kgで測定を実施)が0.1~2.0g/10分、かつ、密度が950~9
70kg/m3である、エチレン単独重合体及び/又はエチレン共重合体であるとき、樹
脂組成物のDSCの降温過程における結晶化ピークの温度は、耐熱性、強度の観点から、
好ましくは112℃以上であり、より好ましくは117℃以上であり、さらに好ましくは
118.5℃以上である。
結晶化ピークの温度の上限値は、通常125℃以下であり、加工性の観点から、好まし
くは122℃以下であり、より好ましくは120℃以下である。
結晶化ピークの温度は、ポリオレフィン樹脂の密度、セルロース添加量によって調整す
ることができる。
荷重2.16kgで測定を実施)が0.1~2.0g/10分、かつ、密度が950~9
70kg/m3である、エチレン単独重合体及び/又はエチレン共重合体であるとき、樹
脂組成物の昇温過程における吸熱エンタルピー(△H2)は、結晶化度の観点から、通常
190J/g以上220J/g以下であり、加工性の観点から、好ましくは195J/g
以上215J/g以下であり、より好ましくは200J/g以上210J/g以下である
。
吸熱エンタルピー(△H2)は、平均長径5μm以下のセルロース添加量によって調整
することができる。
0℃、荷重2.16kgで測定を実施)が0.1~60g/10分である、ポリプロピレ
ン単独重合体及び/又はポリプロピレン共重合体であるとき、樹脂組成物のDSCの降温
過程における結晶化ピークの温度は、結晶化度の観点から、好ましくは120℃以上であ
り、より好ましくは125℃以上であり、さらに好ましくは131℃以上である。
結晶化ピークの温度の上限値は、通常140℃以下であり、加工性の観点から、好まし
くは138℃以下であり、より好ましくは135℃以下である。
結晶化ピークの温度は、セルロース添加量によって調整することができる。
0℃、荷重2.16kgで測定を実施)が0.1~60g/10分である、ポリプロピレ
ン単独重合体及び/又はポリプロピレン共重合体であるとき、樹脂組成物の昇温過程にお
ける吸熱エンタルピー(△H2)は、結晶化度の観点から、通常115J/g以上140
J/g以下であり、加工性の観点から、好ましくは122J/g以上138J/g以下で
あり、より好ましくは125J/g以上135J/g以下である。
吸熱エンタルピー(△H2)は、平均長径5μm以下のセルロース添加量によって調整
することができる。
本実施形態の樹脂組成物は、公知の方法により得ることができ、例えば、ポリオレフィ
ン樹脂とセルロースとをプラストミルミキサーや二軸押出機等により溶融混練することに
より、得ることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、前述したとおり、平均長径5μm以下のセルロースを0.
05~15.0質量部含む。このような樹脂組成物を得るには、上記の溶融混練の前にポ
リオレフィン樹脂とセルロースとを事前に混合することが好ましい。中でもセルロースを
水中に分散させたスラリーと粉末状のポリオレフィン樹脂とを混合することが好ましい。
ホモジナイザー等のミキサーを用いることが好ましい。ホモジナイザーの中でも、超音波
タイプのホモジナイザーより、機械的なせん断応力により粒子を破砕するホモジナイザー
の方が好ましい。その中でもバイオミキサーと呼ばれる二重円筒の狭い隙間で発生するせ
ん断応力により粒子を破砕するミキサーが好ましい。スラリー中のセルロースの濃度は、
好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下である。撹拌時間は用
いるセルロースの量等により適宜選択することができ、例えば1時間以上が好ましい。
上記方法によりセルロースを水中に分散させたスラリーを得た後に、ポリオレフィン樹
脂粉末と混ぜることができる。必要に応じオイル等を添加してもよい。十分に樹脂粉末と
水スラリーもしくはオイル等を撹拌させた後、オーブンを用い、沸点以下でゆっくりと乾
燥させることにより、表面に微細なセルロースが付着した樹脂粉末を得ることができる。
可能な成分としては、例えば、オイル、グリース及びワックス等が好適に挙げられる。こ
れらは1種単独であってもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂組成物にオイル、グリース又はワックスを添加することにより、セルロースがより
均一に分散する傾向にある。
オイルとしては、セルロースとポリオレフィン樹脂との両方に親和性のある官能基を有
する化合物が好ましく、上記の化合物としては各種エステルやポリオキシエチレン鎖を有
する有機酸類が挙げられる。
モノセテアレート、グリセリン ジステアレート、グリセリン ジアセトモノラウレート
、ジグリセリン ステアレート、ポリグリセリン ポリリシノレート等が挙げられる。ま
た、ロジン酸と各種アルコール、もしくはポリオキシエチレン鎖とのエステル化合物にも
分散性向上の効果がある。
セルロースの分散性の観点から、ポリオキシエチレン鎖を有するオイル、グリース、及
びワックスがより好ましい。このようなポリオキシエチレン鎖を有するオイル、グリース
、及びワックスとしては、脂肪酸とポリオキシエチレン鎖がエステル結合した化合物、ポ
リオキシエチレン鎖の両端に脂肪酸がエステル結合した化合物、エチレングリコールにポ
リオキシエチレン鎖がエーテル結合した化合物に、脂肪酸がエステル結合した化合物(ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油)等が挙げられ、好ましくはポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油である。
ては、ポリオレフィン樹脂とセルロースとの合計100質量部に対し、好ましくは0.0
1~5.0質量部であり、より好ましくは0.05~4.0質量部であり、さらに好まし
くは0.1~3.0質量部である。
施形態の好ましい態様の一つは、本実施形態の樹脂組成物から作製された多孔フィルム、
すなわち、本実施形態の樹脂組成物を含む多孔フィルムである。
また、本実施形態の多孔フィルムは、好ましくは微細な穴を2以上有するフィルム(以
下、微多孔フィルムともいう)である。
微多孔フィルムは公知の方法で得ることができる。例えば、フィルムの製造工程、必要
に応じて熱処理工程、その後、冷延伸工程、熱延伸工程を経て、さらに必要に応じて熱固
定工程を経ることにより、目的とする微多孔性フィルムが得られる。
(フィルムの製膜)
まず、本実施形態の樹脂組成物をインフレーション成形装置に供給し、150℃~28
0℃、好ましくは170℃~250℃の温度で、フィルム状に製膜する。
上記のようにフィルム状に押出した後のドロー比、すなわち、フィルムの巻取速度(単
位:m/分)を該ポリエチレン樹脂組成物の押出速度(ダイリップを通過する溶融樹脂の
流れ方向の線速度。単位:m/分)で除した値は、好ましくは10~500、より好まし
くは50~400、さらに好ましくは100~300である。
また、フィルムの巻取速度は、好ましくは約2~400m/分、より好ましくは4~2
00m/分である。ドロー比を上記範囲とすることは、目的とする微多孔フィルムの透気
性を向上させる観点から好適である。
上記のようにして製膜されたフィルムには、必要に応じて熱処理(アニール)を施すこ
とが好ましい。アニールの方法としては、特に限定されないが、例えば、フィルムを加熱
ロール上に接触させる方法、巻き取る前に加熱気相中に曝す方法、フィルムを芯体上に巻
き取り加熱気相又は加熱液相中に曝す方法、並びにこれらを組み合わせて行う方法が挙げ
られる。
アニールの条件としては、特に限定されないが、例えば、100℃~170℃の加熱温
度で、10秒間~100時間アニールすることが好ましい。加熱温度が100℃以上であ
ることにより、目的とする微多孔性フィルムの透気性がさらに良好となる。また、加熱温
度が170℃以下であることにより、フィルムを芯体上に巻き取った状態でアニールして
もフィルム同士が融着し難くなる。より好ましい加熱温度の範囲は、110℃~130℃
である。
次に、冷延伸工程について説明する。上記のようにして熱処理を施した後、少なくとも
一方向に1.05倍~2.0倍に冷延伸する。冷延伸工程における延伸温度は、好ましく
は-20℃以上100℃未満、より好ましくは0℃以上50℃以下の温度である。-20
℃以上で延伸することにより、微多孔性フィルムのクラックが発生し易くなる傾向にある
。また、100℃未満で延伸することにより、得られる微多孔性フィルムの透気性がより
良好となる傾向にある。ここで、延伸温度は冷延伸工程におけるフィルムの表面温度であ
る。
冷延伸工程における冷延伸の延伸倍率は、好ましくは1.05倍以上2.0倍以下であ
り、より好ましくは1.2倍以上2.0倍以下である。冷延伸工程における延伸倍率が1
.05倍以上であることにより、透気性の良好な微多孔性フィルムが得られる傾向にある
。また、冷延伸工程における延伸倍率が2.0倍以下であることにより、膜厚が均一な微
多孔性フィルムが得られる傾向にある。
微多孔性フィルムの冷延伸は、少なくとも一方向に行い、二方向に行ってもよいが、好
ましくは、フィルムの押出し方向にのみ一軸延伸を行う。
本実施形態においては、冷延伸工程において、微多孔性フィルムを、0℃以上50℃以
下の温度で、MD方向に1.1倍~2.0倍に一軸延伸することが好ましい。
次に、熱延伸工程について説明する。上記のようにして冷延伸を行った後、少なくとも
一方向に1.05倍以上5.0倍以下に熱延伸する。熱延伸の延伸温度は、好ましくは1
00℃以上130℃以下、より好ましくは110℃以上125℃以下の温度である。10
0℃以上で熱延伸することにより、フィルムが開孔し易くなり、130℃以下で熱延伸す
れば目的とする微多孔性フィルムの透気性が良好となる。ここで、熱延伸の延伸温度とは
、熱延伸工程におけるフィルムの表面温度である。
熱延伸工程における熱延伸の延伸倍率は、好ましくは1.05倍以上5.0倍以下であ
り、より好ましくは1.1倍以上4.5倍以下であり、さらに好ましくは1.5倍以上4
.0倍以下である。熱延伸工程における延伸倍率が1.05倍以上であることにより、透
気性の良好な微多孔性フィルムが得られる傾向にある。また熱延伸工程における延伸倍率
が、5.0倍以下であることにより、膜厚が均一な微多孔性フィルムが得られる傾向にあ
る。
熱延伸は、少なくとも一方向に対して行い、二方向に行ってもよいが、好ましくは冷延
伸の延伸方向と同じ方向に行い、より好ましくは冷延伸の延伸方向と同じ方向にのみ一軸
延伸を行う。
本実施形態においては、熱延伸工程において、冷延伸工程を経て冷延伸されたフィルム
を、100℃以上130℃以下の温度で、MD方向に1.5倍~5.0倍に一軸延伸する
ことが好ましい。
なお、本実施形態の多孔フィルムの製造方法は、上述の各延伸工程に加えて、任意の延
伸工程をさらに行ってもよい。
本実施形態の多孔フィルムの製造方法は、熱延伸工程を経て得られたフィルムに対して
、好ましくは110℃以上135℃以下で熱固定を施す熱固定工程を含むことが好ましい
。この熱固定の方法としては、熱固定後のフィルムの長さが、熱固定前の微多孔性フィル
ムの長さに対して3~50%減少する程度熱収縮させる方法(以下、この方法を「緩和」
という)、延伸方向の寸法が変化しないように熱固定する方法等が挙げられる。
熱固定温度は、好ましくは110℃以上135℃以下であり、より好ましくは115℃
以上130℃以下である。ここで、熱固定温度とは、熱固定工程における多孔フィルムの
表面温度である。
に限定されるものではない。
「第14改正日本薬局方」(廣川書店発行)の結晶セルロース確認試験(3)に規定さ
れる、銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法により測定した。
X線回折装置(株式会社リガク製 多目的X線回折装置)により粉末法にて回折像を測
定(常温)し、Segal法で結晶化度を算出した。
セルロースの長径は以下の方法で測定を行った。
まず、水の重量に対しセルロース粉末5~10質量%を純水に溶解し、日本精機製バイ
オミキサー(BM-4)により十分にセルロースを分散させた後、0.1~0.5質量%
の濃度になるように純水で希釈した。
その後、マイカ上にキャストし、風乾したものを、高分解能走査型顕微鏡(SEM)又
は原子間力顕微鏡(AFM)で観察し、当該観察によって得られた100~150個の粒
子像を、画像解析ソフトを用いて計算することによって平均長径を算出した。
上記長径測定方法と同様の方法で、0.1~0.5質量%濃度の水溶液を調製後、マイ
カ上にキャストし、風乾した。高分解能走査型顕微鏡(SEM)又は原子間力顕微鏡(A
FM)により観察された際に得られる粒子像の、長径(L)と短径(D)との比(L/D
)を求め、100個~150個の粒子の平均値として算出した。
各セルロースを固形分40質量%として、プラネタリーミキサー((株)品川工業所製
、5DM-03-R、撹拌羽根はフック型)中において、126rpmで、室温常圧下で
30分間混練した。
次いで、固形分が0.5質量%の濃度である純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(
日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED-7」処理条件:回転数
15,000rpm×5分間)を用いて分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品
名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA-400型、処理条件:遠心加速度39
240m/s2で10分間遠心した上澄みを採取し、さらに、この上澄みについて、11
7720m/s2で45分間遠心処理した。)し、遠心後の上澄みに残存する固形分を絶
乾法で測定し、コロイド状セルロース含有量を質量百分率として算出した。
セルロースを固形分40質量%として、プラネタリーミキサー((株)品川工業所製、
5DM-03-R、撹拌羽根はフック型)中において、126rpmで、室温常圧下で3
0分間混練した。
次いで、固形分が0.5質量%の濃度である純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(
日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED-7」処理条件:回転数
15,000rpm×5分間)を用いて分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品
名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA-400型、処理条件:遠心力3920
0m2/sで10分間遠心した上澄みを採取し、さらに、この上澄みについて、1160
00m2/sで45分間遠心処理した。)し、遠心後の上澄み液を採取した。上記上澄み
液を用いて、レーザー回折/散乱法粒度分布計(堀場製作所(株)製、商品名「LA-9
10」、超音波処理1分、屈折率1.20)により得られた体積頻度粒度分布における積
算50%粒子径(体積平均粒子径)を測定した。
原料ポリエチレン樹脂のMFRは、JIS K7210:1999(A法 コードD
温度=190℃、荷重=2.16kg)に準拠して測定した。
原料ポリプロピレン樹脂のMFRは、JIS K7210-1:1999(A法 コー
ドM 温度=230℃、荷重=2.16kg)に準拠して測定した。
原料ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂の密度は、JIS K7112:199
9に準拠して測定した。
<PE-1>
旭化成(株)製のMFR0.21g/10分、密度963kg/m3のポリエチレンパ
ウダーを使用した。
<PE-2>
旭化成(株)製のMFR0.25g/10分、密度956kg/m3のポリエチレンパ
ウダーを使用した。
<PE-3>
旭化成(株)製のMFR1.35g/10分、密度963kg/m3のポリエチレンパ
ウダーを使用した。
<PE-4>
旭化成(株)製のMFR0.8g/10分、密度952kg/m3のポリエチレンパウ
ダーを使用した。
<PE-5>
旭化成(株)製のMFR0.05g/10分、密度952kg/m3のポリエチレンパ
ウダーを使用した。
<PE-6>
旭化成(株)製のMFR5.0g/10分、密度951kg/m3のポリエチレンパウ
ダーを使用した。
<PE-7>
旭化成(株)製のMFR2.0g/10分、密度925kg/m3のポリエチレンパウ
ダーを使用した。
<PE-8>
旭化成(株)製のMFR1.35g/10分、密度963kg/m3のポリエチレンペ
レットを使用した。
<PP-1>
日本ポリプロ(株)製MFR0.4g/10分、密度910kg/m3のノバテックP
Pのペレットを、ドライアイスで冷却しながら、大阪ケミカル(株)製アブソルートミル
ABS-Wで10,000rpm以上の回転速度で30分以上ミキシングし、粉末化した
ものを使用した。
<PP-2>
日本ポリプロ(株)製MFR11g/10分、密度900kg/m3のノバテックPP
のペレットをPP-1と同様に粉末化したものを使用した。
<PP-3>
日本ポリプロ(株)製MFR30g/10分、密度900kg/m3のノバテックPP
のペレットをPP-1と同様に粉末化したものを使用した。
<PP-4>
日本ポリプロ(株)製MFR60g/10分、密度900kg/m3のノバテックPP
のペレットをPP-1と同様に粉末化したものを使用した。
広葉樹由来KPパルプ(平均重合度1000)を細断後、4.0mol/L塩酸中、1
05℃で180分間加水分解した後、水洗及び濾過を行い、固形分が40質量%のウェッ
トケーク状のセルロースを作製した(平均重合度180、結晶化度78%、平均長径35
8nm、粒子L/D=1.6、コロイド状セルロース含有量68質量%、粒子径0.13
μm)。
上記セルロースを固形分濃度が10質量%となるように水を添加し、日本精機製バイオ
ミキサー(BM-4)を用い、6,000rpm以上で30分間以上撹拌し、セルロース
を水中に均一に分散させスラリーを調製した。
スラリー調製後に、オイル、グリース、ワックス等を添加してもよい。
DSC測定装置は、PERKIN ELMER製 DSC8000を用いた。
測定は、50℃より樹脂が完全に融解する温度まで10℃/分の昇温速度で測定を実施
した。上記実施を1st.Heatingと呼ぶ。なお、最高温度は、用いるポリオレフ
ィン樹脂の融点に応じて適宜選択することができ、ポリエチレン樹脂では180℃、ポリ
プロピレン樹脂では200℃を適用するものとした。
次に、樹脂が融解した温度から50℃まで10℃/分の速度で降温を行った。上記降温
を1st.Coolinと呼び、この過程で測定したカーブより、樹脂の補外結晶化開始
温度及び結晶化温度のピークを読み取った。
最後に、再度50℃より樹脂が融解する温度まで10℃/分の昇温速度で測定を実施し
た。上記実施を2nd.Heatingと呼ぶ。この過程で測定したカーブより、吸熱エ
ンタルピーを読み取った。樹脂組成物における吸熱エンタルピー[J/g]は、DSCよ
り読み取った値を、樹脂1g当たりに換算して計算した。
上記で求めた補外結晶化開始温度より4℃高い温度において一定の温度のまま、40分
間保持した。この時測定される発熱曲線がピークとなる時間を、1/2等温結晶化時間と
定義した。
[製膜]
インフレーションフィルム製造装置(D-50、住友重機械モダン(株)製)(スクリ
ュー直径50mm、スクリュー:L(押出しスクリュー長)/D(押出しスクリュー直径
)=28、ダイス:リップ径、100mm、リップ間隙、5.0mm)を用いて、シリン
ダー温度180℃、ダイス温度180℃、押出し量5.0kg/時間、ブロー比1.0、
ダイス面の10mm上部に冷却空気を噴出し(フロスト高さ10mm)、フィルムを冷却
及び製膜を安定化させて、30μm厚みのポリエチレン樹脂組成物フィルムを得た。
上記インフレーション成形装置より製膜したポリエチレン樹脂組成物フィルムをギヤオ
ーブン中で120℃、3時間、熱処理(アニール)を実施した。
上記ポリエチレン樹脂組成物フィルムを幅100mm、長さ200mm(MD方向が長
辺)に切出した後、引張試験機(RTC-1310A、オリエンテック(株)製)を使用
し、チャック間100mmにフィルムを取り付け、23℃にてフィルムのMD方向に引張
速度200mm/minで1.5倍に冷延伸を行った。
冷延伸を行った直後に120℃に加熱したオーブンをセットし、30秒間加熱し、MD
方向にさらに引張速度300mm/minで2.0倍熱延伸を行い、60秒間熱固定して
多孔性フィルムを得た。
JIS P―8117に準拠し、ガーレー透気度計((株)東洋精機製作所製)を用い
て、微多孔性フィルムの透気抵抗度を測定した。この測定値を膜の厚さ20μmに換算し
た。さらに、上記の微多孔性フィルムの製造において、熱延伸倍率を1.7倍~2.5倍
の範囲で変更して得られた微多孔性フィルムの気孔率を測定し、透気度(20μ換算)と
気孔率の値を関数式で表し、その関数式の近似曲線より、気孔率が50%となる透気度(
厚み20μm、気孔率50%換算)を算出した。
なお、微多孔性フィルムの透気性が高いほど、上記透気度の数値は小さくなる。
デジタルフォースゲージ(ZP20N、(株)イマダ製)を用い、測定を行った。
まず、開口部直径10mmの試料ホルダー(TKS20N)に、上記方法で得られた微
多孔性フィルムを固定し、固定された微多孔性フィルムの中央部を先端の曲率半径0.5
mmを有する針を用いて、突刺し速度=12mm/min、23℃、湿度50%雰囲気下
にて突刺し試験を行うことより、最大突刺し荷重としての突刺し強度(g)を測定した。
得られた突刺し強度を20μm厚みに換算した。
[樹脂組成物の調製]
表1A及び表1Bに記載のとおりの組成で、上記セルロース10質量%を含むスラリー
(もしくはスラリー混合物)と、ポリオレフィン樹脂パウダーとを十分に混合し混合物を
得た。上記混合物を80℃で1時間、オーブンで乾燥した。乾燥した混合物を東洋精機製
ラボプラストミル型番4C150で、ポリエチレンの場合には145℃、50rpmで2
0分間混練し、ポリプロピレンの場合には、180℃、50rpmで20分間混練した。
上記条件で、表のような配合で樹脂組成物を調製し、微多孔フィルムを得た。結果は表
のとおりである。
実施例4、7及び15では、花王(株)製エマノーンCH-25をさらに樹脂組成物に
添加した。実施例5では、花王(株)製エマノーンCH-40をさらに樹脂組成物に添加
した。実施例8では理研ビタミン(株)製ポリグリセリン ポリリシノレート PR-1
00をさらに樹脂組成物に添加した。実施例14では、花王(株)製エマノーン CH-
60を使用した。
比較例1~5、及び7~8は、表2に記載の組成で実施例1と同様に試料の調製を行っ
た。なお、比較例6はPE-8(ペレット)を使用した。
ルム、及び自動車用部品等において、産業上の利用可能性を有する。
Claims (3)
- ポリオレフィン樹脂とセルロースとを含む、樹脂組成物であり、
前記セルロースが、平均長径5μm以下のセルロースであり、
前記セルロースの含有量が、ポリオレフィン樹脂とセルロースとの合計100質量部に対し、0.3~15.0質量部であり、
示差走査熱量計(DSC)の補外結晶化開始温度より4℃高い温度における1/2等温結晶化時間が、15分以下であり、
前記ポリオレフィン樹脂が、MFR(JIS K 7210-1 に則り230℃、荷重2.16kgで測定を実施)が30~60g/10分であるポリプロピレン単独重合体及び/又はポリプロピレン共重合体である、樹脂組成物。 - 前記セルロースが、結晶性セルロースである、請求項1に記載の樹脂組成物。
- DSCの降温過程における結晶化ピークの温度が、120℃以上であり、
昇温過程における吸熱エンタルピー(△H2)が、樹脂換算で115J/g以上140J/g以下である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
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