JP7137432B2 - 酸性液状調味料 - Google Patents
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水中油型乳化相に油相が積層された酸性液状調味料であって、
食用油脂を40質量%以上、すりおろしタマネギ、ガム類を含有し、
食用油脂全体の20%以上85%以下を水中油型乳化相に含有し、
すりおろしタマネギ1質量部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部が1質量部以上10質量部以下であり、
水中油型乳化相の平均粒子径が20μm以上60μm以下であることを特徴とする、
酸性液状調味料、
である。
本発明は、水中油型乳化相に油相が積層された酸性液状調味料であって、食用油脂を40%以上、すりおろしタマネギ、ガム類を含有し、前記食用油脂全体の20%以上85%以下を水中油型乳化相に含有し、すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相の食用油脂の配合部が1部以上10部以下であり、水中油型乳化相の平均粒子径が20μm以上60μm以下であることによって、さわやかな酸味と乳化による油のコク味の両方をバランスよく有する酸性液状調味料を提供することに特徴を有する。
本発明の酸性液状調味料は、喫食時に油相と水中油型乳化相を軽く混和し全体を乳化状としたうえで使用するものであるが、すりおろしタマネギを使用して水中油型乳化相の平均粒子径を特定の範囲とすることによって味がこもらずさわやかな酸味を有し、さらに積層した油相を喫食時に乳化することによって乳化による油のコクを十分に有することができる。
本発明の酸性液状調味料は、食用油脂を40%以上含有し、水中油型乳化相に油相が積層された液状の調味料である。このような酸性液状調味料としては、ドレッシング、ソース、たれ等が挙げられる。本発明の酸性液状調味料は、pH4.6以下、好ましくはpH2.5以上、4.2以下とすることができる。
本発明の酸性液状調味料は食用油脂を40%以上含有する。本発明の酸性液状調味料に用いる食用油脂としては、例えば、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油等の植物油の精製油、並びにMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド等の化学的若しくは酵素的処理を施したもの等を使用することができ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。乳化による油のコクを十分に有することができる観点から食用油脂の含有量は下限値を好ましくは45%以上、50%以上、55%以上、上限値を好ましくは90%以下、80%以下、とすることができる。
本発明の酸性液状調味料は水中油型乳化相を含有する。また、酸性液状調味料中の食用油脂全体の20%以上85%以下を水中油型乳化相に含有する。水中油型乳化相に含有する食用油脂の含有量が前記範囲よりも少ない場合には乳化による油のコク味が乏しいものとなり、一方前記範囲よりも多い場合には味がこもりさわやかな酸味が乏しいものとなってしまう。水中油型乳化相に含有する食用油脂の割合は、さわやかな酸味と乳化による油のコク味の両方をバランス良く有する観点から、好ましくは下限値を30%以上、40%以上、45%以上、上限値を好ましくは80%以下とすることができる。
本発明の酸性液状調味料における乳化相の割合は、前述の食用油脂全体の水中油型乳化相に含有する割合を満たすように調整すればよいが、水中油型乳化相が酸性液状調味料全体の30%以上とすると酸味と乳化による油のコク味のバランスがよい。さらに下限値を40%以上、50%以上、60%以上、65%以上とすることができ、上限値を90%以下とすることができる。
本発明の酸性液状調味料はすりおろしタマネギを含有する。すりおろしタマネギを含有することによって、平均粒子径が20μm以上60μm以下という大きな粒子径の乳化状態であっても、水中油型乳化相の食用油脂を均一な白濁状に安定的に乳化することができ乳化による油のコク味を付与することができる。さらに、さわやかな酸味を有する酸性液状調味料を得ることができる。すりおろしタマネギを含有しない場合は、水中油型乳化相の油分離や離水が起きてしまうため乳化状態が悪くなり、さわやかな酸味と乳化による油のコク味の両方をバランス良く有する酸性液状調味料を得ることができない。すりおろしタマネギは外観上タマネギをすりおろしたように見えるものをいい、具体的処理としては例えばおろし金等でおろしたものや、コミットロールやサイレントカッター等の裁断装置を用いて長辺3mm以下、好ましくは1mm以下に細かく砕いたもの等を用いることができる。すりおろしタマネギの含有量は、乳化状態が安定する程度に添加すればよいが、好ましくは酸性液状調味料全体に対して5%以上40%以下であり、下限値を8%以上、10%以上、上限値を30%以下、25%以下、20%以下とすることができる。
本発明の酸性液状調味料はガム類を含有する。例えば、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、タラガム、カラギーナン等が挙げられる。ガム類を含有しない場合は平均粒子径が20μm以上60μm以下という大きな粒子径の乳化状態であるために水中油型乳化相の油分離や離水が起きてしまうため乳化状態が悪くなり、さわやかな酸味と乳化による油のコク味の両方をバランス良く有する酸性液状調味料を得ることができない。さわやかな酸味を阻害しない観点からキサンタンガムが好ましい。ガム類の含有量は、乳化状態が安定する程度に添加すればよいが、好ましくは酸性液状調味料全体に対して0.01%以上1%以下であり、下限値を0.05%以上、0.08%以上、上限値を0.5%以下、0.3%以下とすることができる。
本発明の酸性液状調味料における水中油型乳化相の油滴の平均粒子径は20μm以上60μm以下である。本発明において、乳化状態でありながらもさわやかな酸味を有するために、平均粒子径を前記範囲とすることが肝要である。平均粒子径が前記範囲よりも小さいと味がこもりさわやかな酸味が乏しいものとなってしまい、一方前記範囲よりも大きいと、保存中に水中油型乳化相の油分離や離水が起きてしまい乳化による油のコク味が乏しいものとなってしまう。
本発明の酸性液状調味料の平均粒子径は体積平均粒子径を指し、レーザー回析式粒度分布測定装置を用いて測定したものである。
本発明の酸性液状調味料において、すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部は1部以上10部以下である。前述のとおり本発明の酸性液状調味料における水中油型乳化相の油滴の平均粒子径は20μm以上60μm以下であり、そのような粒子径でありつつも水中油型乳化相の食用油脂を均一な白濁状に安定的に乳化し、乳化による油のコク味を付与することができる点で、すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部を前記割合とする必要がある。すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部が前記範囲よりも小さくても大きくても、安定な乳化粒子を形成することが難しい。すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部は、好ましくは下限値を2以上、上限値を6以下、さらに好ましくは5以下、さらには4.5以下、3.5以下とするとよい。
本発明の酸性液状調味料は水中油型乳化相の粘度を0.7Pa・s以上10Pa・s以下とすることができる。粘度を前記範囲内とすることによって味がこもりにくく、さわやかな酸味を有する酸性液状調味料を得やすい。さらに好ましくは下限値を1Pa・s以上、2Pa・s以上、上限値を8Pa・s以下、6Pa・s以下とするとよい。
粘度の測定方法は、BH形粘度計を使用し、品温25℃、回転数10rpmの条件で、粘度が0.7Pa・s未満のとき:ローターNo.1、0.7Pa・s以上2.8Pa・s未満のとき:ローターNo.2、2.8Pa・s以上7Pa・s未満のとき:ローターNo.3、7Pa・s以上のとき:ローターNo.4を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した値である。
本発明の酸性液状調味料には、本発明の効果を損なわない範囲で種々の原料を適宜選択し、配合することができる。具体的には、例えば、醤油、砂糖、食塩、食酢、核酸系旨味調味料、柑橘果汁、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、各種ペプチド、胡椒、山椒等の香辛料、香料、色素などが挙げられる。なお、本発明の酸性液状調味料には、卵黄等の乳化剤を配合することができるが、平均粒子径を20μm以上60μm以下に調整しやすい観点から、卵黄の配合量を0.1%以下とするとよい。また、さわやかな酸味を有しやすい観点からマスタード等の香辛料を含有するとよい。
次に、本発明の酸性液状調味料の代表的な製造方法について下記に記載するが、これらは本発明を特に限定するものではない。
まず、すりおろしタマネギ、ガム類及び清水等をミキサーで均一に混合し水相原料混合液を調製する。次いで、当該水相原料混合液に対し、食用油脂を注加しミキサー等で乳化を行い、水中油型乳化相を調製する。さらに当該水中油型乳化相を容器に充填し、その上に油相である食用油脂を積層充填し、本発明の酸性液状調味料を得ることができる。
表1に記載の配合に基づき、実施例1~5、比較例1~2の酸性液状調味料を調製した。具体体には、まず、撹拌羽付きタンクに水、すりおろしタマネギ(1mm以下に砕いたもの)、食塩、キサンタンガム、食酢(酸度4%)、イエローマスタードを投入し、均一に混合することにより水相を調製した。次に、撹拌をしながら食用油脂(菜種油)を注加して乳化処理を行い、水中油型乳化相を調製した。さらに150mL容の瓶容器に水中油型乳化相を充填したあと、上に油相の食用油脂(菜種油)を積層充填し、本発明の酸性液状調味料を調製した。
各酸性液状調味料の調味料全体に対する食用油脂の割合、乳化相の割合、乳化相に存在する食用油脂の割合、すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部も表1に示した。
卵黄を0.5%配合し、その分量の水を減らした以外は実施例1と同様にして比較例3の酸性液状調味料を調製した。比較例3の乳化相の油滴の平均粒子径を実施例1と同様の方法で測定したところ15μmであった。なお、酸性液状調味料の調味料全体に対する食用油脂の割合、乳化相の割合、乳化相に存在する食用油脂の割合、すりおろしタマネギ1部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部は実施例1と同様である。
実施例1~5及び比較例1~3の酸性液状調味料について風味試験を行った。風味試験は以下の評価方法にしたがって行った。結果を表2に示す。
「さわやかな酸味」および「乳化による油のコク」について、比較例1を×(好ましくない)とし、×(比較例1と同等)、△(やや良いが十分ではない)、〇(好ましい)、◎(大変好ましい)の基準で比較評価した。
Claims (1)
- 水中油型乳化相に油相が積層された酸性液状調味料であって、
食用油脂を40質量%以上、すりおろしタマネギ、ガム類を含有し、
食用油脂全体の20%以上85%以下を水中油型乳化相に含有し、
前記すりおろしタマネギを5質量%以上40質量%以下含有し、
すりおろしタマネギ1質量部に対する水中油型乳化相中の食用油脂の配合部が1質量部以
上10質量部以下であり、
水中油型乳化相の平均粒子径が20μm以上60μm以下であることを特徴とする、
酸性液状調味料。
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