JP7137159B2 - アクリル系粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着剤、偏光板用粘着剤、ならびに画像表示装置 - Google Patents

アクリル系粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着剤、偏光板用粘着剤、ならびに画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクリル系粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着剤ならびに偏光板用粘着剤に関し、更に詳しくは、長期間にわたり優れたリワーク性を示し、かつ、水分の影響を受けづらく耐久性の低下も起こらない粘着剤を形成することのできるアクリル系粘着剤組成物に関するものである。
従来、偏光性が付与されたポリビニルアルコール系フィルム等からなる偏光子の両面が保護フィルムで被覆された偏光板を、2枚のガラス板の間に配向した液晶成分を挟持させた液晶セルの表面に積層し、画像表示装置が製造されている。この液晶セルの表面への偏光板の積層は、偏光板表面に設けた粘着剤層を上記液晶セル面に当接し、押し付けることにより行われるのが通常である。
これらの保護フィルムと偏光子を貼り合せるための接着剤にはポリビニルアルコール系樹脂を含む接着剤が好適に使用され、具体的にはポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤を配合してなる水溶液を偏光子上に塗布し保護フィルムを積層したのち、加熱・乾燥することで偏光板が製造されている。上記偏光板の製造工程においては、接着剤に含まれる水分が保護フィルムを透過することが好ましく、保護フィルムとして、透湿性の高いトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)がこれまで好適に使用されてきたが、近年では、寸法安定性や、耐久性の観点からTACフィルムに替り、オレフィン系フィルム、特にはシクロオレフィン系フィルム(COPフィルム)が偏光子の保護フィルムとして用いられるようになってきている。
このような偏光板と液晶セル(ガラス基板)との貼り合わせに用いられる粘着剤には、耐熱性、耐湿熱性といった耐久性が要求されている。特に高温高湿環境下においては、粘着剤層に水分が浸入し、ガラス基板との接着性が低下してしまい、偏光板がガラス基板から部分的に浮いたり剥がれたりしてしまうという問題があった。このような問題を解決するためには、粘着剤にシランカップリング剤を配合することで耐湿熱性に向上が図られてきたが、シランカップリング剤を配合した場合には、シランカップリング剤が徐々に反応することにより、接着力が上昇し長期リワーク性が低下するという問題があった。
また、偏光板の保護フィルムとしてシクロオレフィン系フィルムを用いた場合、湿熱環境下に曝されると、常温に戻した際に結露現象により粘着剤層が白化してしまうという問題(湿熱白化現象)があった。
また、従来偏光板に使用される粘着剤は、偏光板の種類によって使いわけられているが、コストや作業性の点で、偏光板の種類が異なった場合でも使用可能な粘着剤が求められていた。
このようなリワーク性及び耐湿熱白化性に優れた粘着剤としては、例えば、特許文献1には、粘着剤樹脂(A)100重量部と、エポキシ当量が100~2000g/molでかつアルコキシル基含有量が5~60重量%であるシリコーンアルコキシオリゴマー(B)0.1~20重量部と、を含み、前記粘着剤樹脂(A)が、カルボキシル基を含有しないモノマーを重合して得られるアクリル系粘着剤樹脂(A1)、ウレタン系粘着剤樹脂(A2)、及びポリエステル系粘着剤樹脂(A3)からなる群より選択される1つ以上である、粘着剤組成物が記載されている。
また、特許文献2には、耐湿熱白化性を考慮して、極性基含有モノマーを多く導入したアクリル系樹脂を使用した粘着剤が記載されている。
特開2016-44291号公報 特開2013-213203号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の粘着剤では、使用するシランカップリング剤(シリコーンアルコキシオリゴマー)について、官能基当量とアルコキシ基含有量が共に幅広く規定されており、様々な種類のシランカップリング剤を用いることが可能となっているものの、シクロオレフィン系フィルム等の透湿度が低い保護フィルムを使用した際の耐湿熱白化性には改善の余地があった。
また、一方で、耐湿熱白化性を考慮した特許文献2には様々な光学部材に使用できる旨の記載があるものの、アクリル系樹脂中に極性基含有モノマーを多く導入しているため、親水性が強くなっており、保護フィルムとして透湿度の高いTACやアクリル系フィルムを使用した際、シランカップリング剤の加水分解が促進され、長期リワーク性が低下するという問題点があった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、液晶表示装置の製造時に、偏光板(保護フィルム)と液晶セル(ガラス)との貼り合わせに用いる粘着剤として使用した際に、長期間にわたり優れたリワーク性を示し、かつ、高温高湿環境に曝した場合でも白化現象が起こらない粘着剤を得ることができるアクリル系粘着剤組成物を提供するものである。
しかるに本発明者等は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アクリル系樹脂とシランカップリング剤を含有する粘着剤組成物において、水酸基含有モノマー由来の構造単位を比較的多く含有するアクリル系樹脂とアルコキシ基含有量が少なめのオリゴマータイプのシランカップリング剤とを組み合わせて用いることにより、長期間にわたり優れたリワーク性を示し、かつ、高温高湿条件下での白化現象も起こらない粘着剤が得られることを見出した。
即ち、本発明は、アクリル系樹脂(A)及び構造中に反応性官能基とアルコキシ基をそれぞれ1つ以上含有するシランカップリング剤(B)を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、アクリル系樹脂(A)が、水酸基含有モノマー由来の構造単位を5~50重量%含むアクリル系樹脂であり、上記シランカップリング剤(B)が、アルコキシ基含有量が15重量%以下であるオリゴマー型シランカップリング剤(B1)を含有するアクリル系粘着剤組成物を第1の要旨とするものである。
更に本発明は、上記第1の要旨のアクリル系粘着剤組成物が架橋剤(C)により架橋されてなる粘着剤を第2の要旨とし、第2の要旨の粘着剤を用いてなる偏光板用粘着剤を第3の要旨とし、更に第2の要旨の粘着剤で、偏光板と液晶セルを貼り合わせてなる画像表示装置を第4の要旨とするものである。
本発明は、アクリル系樹脂(A)及び構造中に反応性官能基とアルコキシ基をそれぞれ1つ以上含有するシランカップリング剤(B)を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、上記アクリル系樹脂(A)が、水酸基含有モノマー由来の構造単位を5~50重量%含むアクリル系樹脂であり、上記シランカップリング剤(B)が、アルコキシ基含有量が15重量%以下であるオリゴマー型シランカップリング剤(B1)を含有するアクリル系粘着剤組成物である。このため、本発明のアクリル系粘着剤組成物を用いて得られる粘着剤は、画像表示装置の製造時に、偏光板(保護フィルム)と液晶セル(ガラス)との貼り合わせに用いる粘着剤として使用した際に、長期間にわたり優れたリワーク性を示し、かつ、耐湿熱白化性、耐久性に優れた粘着剤であり、偏光板用粘着剤として非常に有用なものである。
上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の反応性官能基当量が、1,600g/mol以下であると、より耐久性に優れる。
上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の重量平均分子量が、3,000以上であると、よりリワーク性及び耐久性に優れる。
シランカップリング剤「X-24-9589」の1HNMRスペクトルを示す。
以下に、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。また、アクリル系樹脂とは、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、アクリル系樹脂(A)、及びシランカップリング剤(B)を必須成分として含有する。
<アクリル系樹脂(A)>
本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)としては、水酸基含有モノマー由来の構造単位を5~50重量%含有するアクリル系樹脂であることが必要であり、例えば、水酸基含有モノマーとともに、カルボキシル基含有モノマー、窒素含有モノマーから選ばれる少なくとも1つの極性基含有モノマーを5~50重量%含む共重合成分を共重合して得られるアクリル系樹脂であることが好ましい。以下、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー、窒素含有モノマーを総称して極性基含有モノマー(a1)という。
アクリル系樹脂(A)の共重合成分には、必要に応じて(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)、その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a3)を含んでもよい。
まず、極性基含有モノマー(a1)である水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー、窒素含有モノマーについて説明する。
上記水酸基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマー、その他、2-アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタル酸、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の1級水酸基含有モノマー;2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-クロロ2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;2,2-ジメチル2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基モノマーが挙げられる。
上記水酸基含有モノマーの中でも、架橋剤との反応性に優れる点、耐湿熱白化性が向上する点で1級水酸基含有モノマーが好ましく、重合時の安定性の点で2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、架橋剤との反応性が速くエージングが短くなる点で4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。更には2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートは、ジ(メタ)アクリレート等の不純物が少なく、製造しやすい点で好ましい。
なお、上記水酸基含有モノマーとしては、不純物であるジ(メタ)アクリレートの含有割合が、0.5重量%以下のものを用いることも好ましく、特に好ましくは0.2重量%以下、更に好ましくは0.1重量%以下である。具体的には、2-ヒドロキシエチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレートが殊に好ましい。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、β-カルボキシエチルアクリレートなどのアクリル酸のダイマー酸等が挙げられ、中でも耐湿熱白化性の点、重合時の安定性の点で(メタ)アクリル酸が好ましい。
上記窒素原子含有モノマーとしては、例えば、アミノ基含有モノマーやアミド基含有モノマー等が挙げられる。
上記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等の1級アミノ基含有モノマー、tert-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の2級アミノ基含有モノマー、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基含有モノマー等が挙げられる。
上記アミノ基含有モノマーの中でも、架橋促進効果が高い点、樹脂の保存安定性が高い点で3級アミノ基含有モノマーが好ましい。
また耐久性に優れている点、金属や金属酸化物との密着性に優れている点で(メタ)アクリロイルモルホリン等の複素環式アミンモノマーが好ましい。これらの中でも特に好ましくはジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリロイルモルホリンである。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド;メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、n-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー;ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー;N-(ヒドロキシメチル)アクリルアミド等の水酸基含有アミドモノマー;(メタ)アクリロイルモルホリン;等が挙げられる。
上記アミド基含有モノマーの中でも、樹脂溶液の安定性の点や、帯電防止剤の移行を抑制する点でアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー、ジアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマーが好ましい。
かかる極性基含有モノマー(a1)の中でも、耐湿熱白化性に優れる点で、水酸基含有モノマーを必須のモノマーとして用いる。
また、かかる極性基含有モノマー(a1)は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。エージングが短くなる傾向にある点で、水酸基含有モノマーとカルボキシル基含有モノマー、水酸基含有モノマーと3級アミン系モノマーを併用する事も好ましい。
上記極性基含有モノマー(a1)の含有量(2種以上を併用する場合には、その合計含有量)としては、共重合成分全体に対して、5~50重量%であることが必要であり、好ましくは6~30重量%、特に好ましくは7~25重量%、更に好ましくは8~20重量%である。
かかる含有量が少なすぎると耐湿熱白化性が低下する傾向にあり、多すぎるとアクリル系樹脂溶液としての保存安定性が低下する傾向にある。
また、水酸基含有モノマーの含有量は、共重合成分全体に対して、5~50重量%であり、特に好ましくは6~35重量%、更に好ましくは7~25重量%、殊に好ましくは8~20重量%、である。
水酸基含有モノマーの含有量が少なすぎると、耐湿熱白化性が低下し、多すぎるとアクリル系樹脂溶液としての保存安定性が低下する。
また、腐食が問題となる用途において、極性基含有モノマー(a1)がカルボキシル基含有モノマーを含有する場合の含有量は、共重合成分全体に対して、1重量%以下であることが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)としては、例えば、アルキル基の炭素数が通常1~20(好ましくは1~18、特に好ましくは1~12、更に好ましくは1~8)のものが挙げられ、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、汎用性、粘着物性に優れる点で、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレートが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)の含有量は、共重合成分全体に対して、好ましくは20~95重量%であり、特に好ましくは40~94重量%、更に好ましくは45~93重量%、殊には50~92重量%である。
上記その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a3)としては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有モノマー;シクロへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルオキシアルキル(メタ)アクリレート、tert-ブチルシクロヘキシルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、等の脂環含有モノマー;2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のエーテル鎖含有モノマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、屈折率及び複屈折を調整しやすい点、耐光漏れ性に優れる点では、芳香環含有モノマーが好ましく(特に好ましくはベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)エチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート)、屈折率及び複屈折を調整しやすく、低極性被着体(例えば、シクロオレフィン等)への接着性に優れる点では、脂環含有モノマーが好ましい。
本発明のアクリル系粘着剤組成物を偏光板用途として用いる際には、耐光漏れ性の点で芳香環含有モノマーや脂環式モノマーの含有量を調整し、耐久試験後の部材全体の複屈折が小さくなるように粘着剤の複屈折を調整する事が好ましい。
上記その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a3)の含有量としては35重量%以下が好ましく、更に好ましくは25重量%以下である。その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a3)が多すぎると耐光漏れ性が低下する傾向にある。
本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)は、水酸基含有モノマーを必須のモノマーとする極性基含有モノマー(a1)、好ましくは更に(メタ)アクリル酸アルキルエステル系モノマー(a2)、その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(a3)を適宜選択し、これらの重合成分を用いて、例えば、有機溶媒中に、かかる重合成分、重合開始剤を混合あるいは滴下して、重合することにより製造することができる。
上記重合反応は、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等の従来公知の重合方法により行なうことができるが、これらの中でも、溶液ラジカル重合、塊状重合が好ましく、特に好ましくは溶液ラジカル重合である。
上記重合反応に用いられる有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等があげられる。
これらの有機溶媒の中でも、重合反応のしやすさや連鎖移動の効果や粘着剤塗工時の乾燥のしやすさ、安全性の高さから、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、トルエン、メチルイソブチルケトンが好ましく用いられ、更に好ましくは、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンである。
これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
また、かかる溶液ラジカル重合に用いられる重合開始剤としては、例えば、通常のラジカル重合開始剤である2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス-2-メチルブチロニトリル、4,4'-アゾビス(4-シアノ吉草酸)、2,2'-アゾビス(メチルプロピオン酸)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロリルパーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が挙げられ、使用するモノマーに合わせて適宜選択して用いることができる。これらの重合開始剤は、単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)は、水酸基含有モノマー由来の構造単位を5~50重量%含有するものであることが必要であり、好ましくは6~35重量%、特に好ましくは7~25重量%、更に好ましくは8~20重量%である。水酸基含有モノマー由来の構造単位が少なすぎると耐湿熱白化性が低下することとなり、多すぎるとアクリル系樹脂溶液とした時の保存安定性が低下する傾向にある。
上記アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量は、60万~250万であることが好ましく、特に好ましくは80万~200万、更に好ましくは100万~180万、殊に好ましくは110万~160万である。
かかる重量平均分子量が小さすぎると耐久性が低下する傾向があり、大きすぎると製造時に希釈溶剤が大量に必要となり、乾燥性が低下し、粘着剤層中に残溶剤が多くなり、耐熱性が低下する傾向がある。
上記アクリル系樹脂(A)の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、10以下であることが好ましく、特に好ましくは7以下、更に好ましくは5以下である。
かかる分散度が高すぎるとリワーク性が低下したり耐久性が低下したりする傾向がある。なお、かかる分散度の下限は通常1である。
なお、上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフ(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF-806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100~2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるものであり、数平均分子量も同様の方法で測定することができる。また分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる。
上記アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、-60~0℃であることが好ましく、特に好ましくは-50~-20℃、更に好ましくは-45~-25℃である。
かかるガラス転移温度が高すぎるとタックが低下しやすくなる傾向があり、低すぎると耐熱性が低下する傾向がある。
なお、上記ガラス転移温度は下記のFoxの式より算出されるものである。
Figure 0007137159000001
Tg:アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(K)
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wa:モノマーAの重量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wb:モノマーBの重量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K) Wn:モノマーNの重量分率
(Wa+Wb+・・・+Wn=1)
即ち、アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)とは、アクリル系樹脂(A)を構成するそれぞれのモノマーをホモポリマーとした際のガラス転移温度及び重量分率をFoxの式に当てはめて算出した値である。
なお、アクリル系樹脂(A)を構成するモノマーのホモポリマーとした際のガラス転移温度は、通常、示差走査熱量計(DSC)により測定されるものであり、JIS K7121-1987や、JIS K 6240に準拠した方法で測定することができる。
上記アクリル系樹脂(A)の屈折率は、通常1.440~1.600であり、好ましくは1.460~1.550、特に好ましくは1.470~1.500である。かかる屈折率は積層する部材の屈折率差を小さくすることが部材界面での光損失が小さくなり好ましい。
上記屈折率は、薄膜にしたアクリル系樹脂(A)を屈折率測定装置(アタゴ社製「アッベ屈折計1T」)を用いてNaD線、23℃で測定した値である。
上記アクリル系樹脂(A)単層のヘイズは1.0以下であることが好ましく、特に好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.5以下である。かかるヘイズが高すぎると、これを粘着剤として用いたディスプレイの画質が低下する傾向にある。
ヘイズは、拡散透過率及び全光線透過率を、HAZE MATER NDH2000(日本電色工業社製)を用いて測定し、得られた拡散透過率と全光線透過率の値を下記式に代入して、算出したものである。なお、本機はJIS K7361-1に準拠している。
ヘイズ(%)=(拡散透過率/全光線透過率)×100
かくして本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)が得られる。
<シランカップリング剤(B)>
通常、シランカップリング剤とは、構造中に反応性官能基とアルコキシ基をそれぞれ1つ以上含有する有機ケイ素化合物である。
本発明では、構造中に反応性官能基とアルコキシ基をそれぞれ1つ以上含有するシランカップリング剤(B)として、アルコキシ基含有量が15重量%以下であるオリゴマー型シランカップリング剤(B1)を含有するものである。
本発明で規定するアルコキシ基はアルコキシシラン由来のアルコキシ基を指し、それ以外の分子中に含まれるアルコキシ基は含まれない。
例えば、ポリエーテル変性シランのポリエーテル部の末端やポリエーテル構造はアルコキシ基として含まれない。
上記反応性官能基としては、例えば、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、イソシアネート基等が挙げられる。これらの中でも、耐久性やリワーク性に優れる点で、エポキシ基、メルカプト基が好ましい。
上記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピドキシ基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1~8のアルキル基であることが好ましく、特に好ましくは炭素数1~2のアルキル基であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基である。
なお、シランカップリング剤(B)は、反応性官能基及びアルコキシ基以外の有機置換基、例えば、アルキル基、フェニル基等を有していてもよい。
オリゴマー型シランカップリング剤(B1)のアルコキシ基含有量は、15重量%以下であることが必要であり、好ましくは1~15重量%、特に好ましくは3~14.5重量%、更に好ましくは5~14.5重量%である。
かかるアルコキシ基含有量が多すぎると長期リワーク性が低下する傾向にある。なお、少なすぎると耐久性が低下する傾向にある。
オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の重量平均分子量は、3,000以上であることが好ましく、特に好ましくは4,000~30,000、更に好ましくは4,500~20,000である。
かかる重量平均分子量が上記範囲にあると長期リワーク性と耐久性のバランスに優れる傾向にある。
なお、上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、下記の方法により測定できる。
装置:ゲル浸透クロマトグラフ
検出器:示差屈折率検出器RI(東ソー社製 RI-8020型、感度32)
カラム:TSKgel guardcolumn HHR-H(1本)(東ソー社製 φ6mm×4cm)、TSKgel GMHHR-N(2本)(東ソー社製 φ7.8mm×30cm)
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
カラム温度:23℃
流速:1.0mL/分
また、オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の反応性官能基当量は1,600g/mol以下であることが好ましく、特に好ましくは100~900g/mol、更に好ましくは300~700g/molである。
かかる反応性官能基当量が上記範囲であれば、耐久性により優れる傾向にある。
オリゴマー型シランカップリング剤(B1)は、オリゴマー型のシランカップリング剤であり、言い換えると、有機ケイ素化合物の一部が加水分解して重縮合した2量体、3量体等のオリゴマー型の有機ケイ素化合物(オルガノシロキサン化合物)である。
オリゴマー型シランカップリング剤(B1)としては、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等の有機ケイ素化合物の一部が加水分解し重縮合したオリゴマー型有機ケイ素化合物(エポキシ基含有シリコーンアルコキシオリゴマー等)、或いはこれらオリゴマー型有機ケイ素化合物の一部をエーテル変性したオリゴマー型有機ケイ素化合物等の、オリゴマー型エポキシ基含有シランカップリング剤;γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン等の有機ケイ素化合物の一部が加水分解し重縮合したオリゴマー型有機ケイ素化合物(メルカプト基含有シリコーンアルコキシオリゴマー等)等の、オリゴマー型メルカプト基含有シランカップリング剤;等が挙げられる。
これらの中から、オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の、それぞれの条件を満足するように適宜選択して用いればよい。また、上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
オリゴマー型シランカップリング剤(B1)として、具体的には、信越化学工業社製の市販品である、「X-24-9590」(重量平均分子量:13,700、含有アルコキシ基:メトキシ基、アルコキシ基含有量:9.5重量%、反応性官能基:エポキシ基、エポキシ当量:592g/mol)、「X-24-9589」(重量平均分子量:4,700、含有アルコキシ基:エトキシ基、アルコキシ基含有量:13.2%、反応性官能基:エポキシ基、エポキシ当量:1509g/mol)等が挙げられる。
これらの中でも、特に好ましくは、「X-24-9590」である。
オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の含有量は、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.001~1重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.015~0.5重量部、更に好ましくは0.020~0.3重量部、更に好ましくは、0.025~0.15である。かかる含有量が多すぎると、耐久性が低下する傾向があり、少なすぎると長期リワーク性が低下する傾向がある。
なお、本発明のアクリル系粘着剤組成物には、発明の効果を阻害しない範囲で、上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)以外のシランカップリング剤を用いることができるが、かかるシランカップリング剤の含有量が多すぎるとブリードにより耐久性が低下する傾向がある。このため、上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)以外のシランカップリング剤の含有量は、具体的には、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して0.5重量部以下であることが好ましく、更に好ましくは0.3重量部以下、特に好ましくは0.1重量部以下である。
本発明のアクリル系粘着剤組成物には、上記アクリル系樹脂(A)及びシランカップリング剤(B)以外に、架橋剤(C)、帯電防止剤(D)を含有することが好ましい。
<架橋剤(C)>
架橋剤(C)としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤、金属キレート系架橋剤が挙げられるが、これらの中でも基材との接着性を向上させる点やアクリル系樹脂(A)との反応性に優れる点で、イソシアネート系架橋剤を用いることが好ましい。
上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート等のトリレンジイソシアネート系架橋剤、1,3-キシリレンジイソシアネート等のキシリレンジイソシアネート系架橋剤、ジフェニルメタン-4,4-ジイソシアネート等のジフェニルメタン系架橋剤、1,5-ナフタレンジイソシアネート等のナフタレンジイソシアネート系架橋剤等の芳香族系イソシアネート系架橋剤;イソホロンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル-4,4'-ジイソシアネート、1,3-ジイソシアナトメチルシクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族系イソシアネート系架橋剤;ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族系イソシアネート系架橋剤;及び上記イソシアネート系化合物のアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体等が挙げられる。
これらイソシアネート系架橋剤のなかでも、トリレンジイソシアネート系架橋剤がポットライフと耐久性の点で好ましく、キシリレンジイソシアネート系架橋剤またはイソシアヌレート骨格含有イソシアネート系架橋剤がエージング時間短縮の点で好ましく非芳香族非含有イソシアネート系架橋剤が耐黄変性の点で好ましい。これらの中で具体的には、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体、及びイソシアヌレート体が、耐久性、ポットライフ、架橋速度のバランスに優れている点で好ましい。
上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記アジリジン系架橋剤としては、例えば、テトラメチロールメタン-トリ-β-アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン-トリ-β-アジリジニルプロピオネート、N,N'-ジフェニルメタン-4,4'-ビス(1-アジリジンカルボキシアミド)、N,N'-ヘキサメチレン-1,6-ビス(1-アジリジンカルボキシアミド)等が挙げられる。
上記メラミン系架橋剤としては、例えば、へキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等が挙げられる。
上記アルデヒド系架橋剤としては、例えば、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記アミン系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソフォロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
上記金属キレート系架橋剤としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等が挙げられる。
上記架橋剤(C)は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記架橋剤(C)の含有量は、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.01~5重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.05~1.5重量部、更に好ましくは0.1~0.5重量部である。
かかる含有量が少なすぎると、耐久性が低下しやすい傾向があり、多すぎると応力緩和性が低下して基板が反りやすくなったり、長時間のエージングが必要となったりする傾向がある。
<帯電防止剤(D)>
本発明のアクリル系粘着剤組成物には、更に帯電防止剤(D)を含有することが好ましく、帯電防止剤(D)としては特にイオン性化合物(D1)が好適である。
かかるイオン性化合物(D1)としては、金属塩及び有機塩の少なくとも一方からなるイオン性化合物を含有することが静電対策の点で好ましい。
金属塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩やホスホニウム塩が挙げられる。
有機塩としては、例えば、アンモニウム塩、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピペリジニウム塩、ピロリジニウム塩、スルホニウム塩等のオニウム塩が挙げられる。
これらの中でも、腐食防止に優れる点、長期リワーク性に優れる点、保存安定性に優れる点で、有機塩が好ましく、より好ましくはアンモニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン等の窒素含有カチオンからなるオニウム塩であり、特に好ましくはアルキルアンモニウム塩、更に好ましくは非環状テトラアルキルアンモニウムカチオンとN,N-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、アンモニウムカチオンとN,N-ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンからなるアンモニウム塩等が挙げられる。
イオン性化合物(D1)の融点は10℃~100℃であることが好ましく、特に好ましくは20℃~80℃、更に好ましくは25~50℃である。かかる融点が高すぎると、低温で析出しやすい傾向があり、低すぎると湿熱環境下で偏光板の色抜けが発生しやすい傾向にある。
帯電防止剤(D)の含有量は、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、0.5~10重量部であることが好ましく、より好ましくは2~8重量部、更に好ましくは2~5重量部、特に好ましくは2.5~4.5重量部である。かかる含有量が少なすぎると、帯電防止性能が得られず静電気による表示ムラが発生しやすい傾向があり、多すぎると偏光板の偏光度が低下したり、耐湿熱白化性が低下したり、ブリードアウトして耐久性が低下する傾向がある。
更に、本発明のアクリル系粘着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分として、樹脂成分、アクリルモノマーや、重合禁止剤、酸化防止剤、腐食防止剤、架橋促進剤、ラジカル発生剤、過酸化物、ラジカル捕捉剤等の各種添加剤、金属及び樹脂粒子等を配合することができる。また、上記の他にも、粘着剤組成物の構成成分の製造原料等に含まれる不純物等が少量含有されたものであってもよい。
上記その他の成分の含有量は、アクリル系樹脂(A)100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましく、特に好ましくは1重量部以下、更に好ましくは0.5重量以下である。かかる含有量が多すぎるとアクリル系樹脂(A)との相溶性が低下し耐湿熱白化性が低下する傾向にある。
かくしてアクリル系樹脂(A)及びシランカップリング剤(B)、必要に応じて架橋剤(C)、帯電防止剤(D)及びその他の成分を混合することにより本発明のアクリル系粘着剤組成物を得ることができる。なお、混合方法については、特に限定されるものではなく、各成分を一括で混合する方法や、任意の成分を混合した後、残りの成分を一括または順次混合する方法等、種々の方法を採用することができる。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、硬化(架橋)させることにより粘着剤とすることができ、更に、かかる粘着剤からなる粘着剤層を光学部材(光学積層体)上に積層形成することにより、粘着剤層付き光学部材を得ることができる。
上記粘着剤層付き光学部材には、粘着剤層の光学部材面とは逆の面に、更に離型シートを設けることが好ましい。
上記粘着剤層付き光学部材の製造方法としては、
〔1〕光学部材上に、アクリル系粘着剤組成物を塗布、乾燥した後、離型シートを貼合し、室温(23℃)または加温状態の少なくとも一方でのエージングよる処理を行なう方法、
〔2〕離型シート上に、アクリル系粘着剤組成物を塗布、乾燥した後、光学部材を貼合し、室温または加温状態の少なくとも一方でのエージングによる処理を行なう方法、
等が挙げられる。これらの中でも、〔2〕の方法で、室温状態でエージングする方法が、光学部材を傷めない点、光学部材との接着性に優れる点で好ましい。
なお、上記において、光学部材としては、偏光板である場合に特に有効である。
かかるエージング処理は、粘着剤の化学架橋の反応時間として、粘着物性のバランスをとるために行なうものであり、エージングの条件としては、温度は通常室温~70℃、時間は通常1~30日間であり、具体的には、例えば23℃で1~20日間、23℃で3~10日間、40℃で1~7日間等の条件で行なえばよい。
上記粘着剤組成物の塗布に際しては、このアクリル系粘着剤組成物を溶剤に希釈して塗布することが好ましく、希釈濃度としては、固形分濃度として、好ましくは5~60重量%、特に好ましくは10~30重量%である。
また、上記溶剤としては、アクリル系粘着剤組成物を溶解させるものであれば特に限定されることなく、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤を用いることができる。これらの中でも、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチル、メチルエチルケトンが好適に用いられる。
また、上記アクリル系粘着剤組成物の塗布に関しては、ロールコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティング、スクリーン印刷等の慣用の方法により行なわれる。
上記方法により製造される粘着剤層のゲル分率については、耐久性能と偏光度低下抑制の点から30~95重量%であることが好ましく、特に好ましくは40~90重量%であり、更に好ましくは60~85重量%である。ゲル分率が低すぎるとリワーク性が低下する傾向にあり、高すぎると浮きや剥がれが生じやすくなる傾向にある。
上記ゲル分率は、架橋度(硬化度合い)の目安となるもので、例えば、以下の方法にて算出される。すなわち、光学部材、とりわけ偏光板等の基材に粘着剤層が形成されてなる粘着シートから粘着剤をピッキングにより採取し、粘着剤を200メッシュのSUS製金網で包み、23℃に調整した酢酸エチル中に24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とする。
なお、粘着剤のゲル分率を上記範囲に調整するにあたっては、架橋剤の種類と量を調整すること等により達成される。
上記方法により製造される粘着剤層は、指で触れたときにほど良いタック感があった方が、実際に被着体に貼る際に濡れ性が良いため、作業性が上がる傾向があり好ましい。
本発明のアクリル系樹脂組成物を用いて得られる粘着剤層の電気特性としては、表面抵抗値が1×1012Ω以下であることが好ましく、特に好ましくは1×1011Ω以下、更に好ましくは5×1010Ω以下である。かかる表面抵抗値が高すぎると偏光板や粘着剤層が帯電しやすくなり表示ムラが起こりやすくなる傾向にある。
また、得られる粘着剤層付き光学部材における乾燥後の粘着剤層の厚みは、5~200μmであることが好ましく、特に好ましくは10~100μm、更に好ましくは10~30μmである。かかる厚みが薄すぎると粘着物性が安定しにくい傾向があり、厚すぎると端部からの水分浸入量が多くなり長期リワーク性が低下する傾向がある。
本発明において、粘着剤層付き光学部材、とりわけ粘着剤層付き偏光板は、直接あるいは離型シートを有するものは離型シートを剥がした後、粘着剤層面をガラス基板に貼合して、例えば画像表示装置に供されるものである。
本発明の粘着剤の粘着力(リワーク性)は、被着体の材料等に応じて適宜決定される。
例えば、液晶セル等のガラス基板に貼合する場合には、貼合1日後の粘着力として、0.1~10N/25mmが好ましく、更には0.1~5N/25mmが好ましい。また、20日後の粘着力として、0.1~20N/25mmが好ましく、更には0.1~15N/25mm、特には0.1~10N/25mmが好ましい。更に、50日後の粘着力として、0.1~20N/25mmが好ましく、更には0.1~15N/25mm、特には0.1~10N/25mmが好ましい。
上記粘着力は、つぎのようにして算出される。
粘着剤層付き偏光板について、幅25mm幅に裁断し、離型フィルムを剥離して、粘着剤層側を無アルカリガラス板(コーニング社製、「イーグルXG」)に押圧して、偏光板とガラス板とを貼合する。その後、オートクレーブ処理(50℃×0.5MPa×20分間)を行った後、23℃×50%RHで24時間放置後に、引き剥がし角度180°、剥離速度300mm/分で剥離試験を行なう。また長期リワーク性に関しては、オートクレーブ処理後23℃×50%RHで所定の期間放置した後に引き剥がし角度180°、剥離速度300mm/分で剥離試験を行う。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、耐久性及び、耐湿熱白化性に優れるとともに、保存安定性、リワーク性にもバランスよく優れる粘着剤を得ることができるものであり、光学部材用粘着剤、特には偏光板とガラス基板等を貼り合わせる偏光板用粘着剤として有用である。
偏光板を構成する保護フィルムとしては、トリアセチルセルロース系フィルム、アクリル系フィルム、ポリエチレン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、シクロオレフィン系フィルム等があげられ、本発明はいずれの保護フィルムを用いた偏光板に対しても好適に用いられるが、特には、シクロオレフィンフィルムを積層された偏光板が本発明の効果が得られやすい点で好ましい。
また、上記粘着剤を用いることにより、偏光板と液晶セルとを貼り合わせて画像表示装置を作製することができ、得られる画像表示装置は、精度よく作製でき、耐久性に優れるようになる。
以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
まず、下記のようにして各種アクリル系樹脂を調製した。なお、アクリル系樹脂(A)及びシランカップリング剤(B)の重量平均分子量、分散度、ガラス転移温度関しては、前述の方法にしたがって測定した。
なお、粘度の測定に関しては、JIS K5400(1990)の4.5.3回転粘度計法に準じて測定した。
<アクリル系樹脂(A)>
〔アクリル系樹脂(A-1)の製造〕
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、2-ヒドロキシエチルアクリレート(a1)6部、アクリル酸(a1)0.7部、n-ブチルアクリレート(a2)73.3部、ベンジルアクリレート(a3)20部、酢酸エチル53部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、内温を沸点まで上昇させて反応を開始させた。次いでAIBNを0.04%含む酢酸エチル溶液を30部滴下し、還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A-1)溶液(固形分20.9%、粘度4,770mPa・s/25℃、アクリル系樹脂(A-1):ガラス転移温度-43℃、重量平均分子量129万、分散度4.3)を得た。
上記で使用したモノマーは、下記メーカーのものを使用した。
・2-ヒドロキシエチルアクリレート(大阪有機化学社製 Tg―15℃)
・アクリル酸(三菱化学社製 Tg106℃)
・ブチルアクリレート(三菱化学社製 Tg-56℃)
・ベンジルアクリレート(大阪有機化学社製 ビスコート#160 Tg6℃)
また、上記Tgは各モノマーのホモポリマーのTgである。
〔アクリル系樹脂(A-2)~(A-4)及び(A'-1)、(A'-2)の製造〕
表1に記載の共重合成分を用いて、上記アクリル系樹脂(A-1)の製造方法に準じて行い、アクリル系樹脂(A-2)~(A-4)及び(A'-1)、(A'-2)溶液を得た。また、得られたアクリル系樹脂(A-2)~(A-4)及び(A'-1)、(A'-2)溶液は表1に記載の通りのものである。
Figure 0007137159000002
<シランカップリング剤(B)>
シランカップリング剤(B)として、以下のものを用意した。なお、シランカップリング剤(B)の重量平均分子量に関しては、前述の方法にしたがって測定した。また、アルコキシ基含有量、反応性官能基、エポキシ当量またはメルカプト当量、含有アルコキシ基については、断りのない限りカタログ値を採用した。
・(B1-1):
(信越化学工業社製、「X-24-9590」、重量平均分子量:13,700、アルコキシ基含有量:9.5%、反応性官能基:エポキシ基、エポキシ当量:592g/mol、含有アルコキシ基:メトキシ基)
・(B1-2):
(信越化学工業社製、「X-24-9589」、重量平均分子量:4,700、アルコキシ基含有量:14.5%(測定値)、反応性官能基:エポキシ基、エポキシ当量:1,509g/mol、含有アルコキシ基:エトキシ基:エトキシ基及びプロペニルオキシ基)
なお、「X-24-9589」のアルコキシ基含有量に関しては以下の方法により測定し、アルコキシ基含有量の計算を行った。
1.測定
試料約50mgをバイアル瓶に秤量し、d-クロロホルム1mLを加えて溶解させ5%(w/v)クロロホルム溶液を調製した。これをNMR測定用サンプルチューブへ入れ、以下の条件にて1HNMR測定を行った。得られた1HNMRスペクトルを図1に示す。
≪測定条件≫
測定装置 :Bruker社製AscendTM400
プローブ :cryoプローブ
パルスプログラム:シングルパルス
測定温度 :23℃(296K)
積算回数 :16回
パルス遅延時間 :10sec
2.アルコキシ基含有量の計算
1HNMRスペクトルのシグナルA~Fについて、A(6.2,6.0ppm):プロペニルオキシ基、B(3.6ppm):エチレンオキシド鎖、C(3.4ppm):エチレンオキシド鎖末端メトキシ基、D(3.1,2.8,2.6ppm):エポキシ基、E(1.2ppm):エトキシ基、F(0.1ppm):メチル基と帰属し、これらのシグナルの積分値よりアルコキシ基含有量を求めた。
なお、有機置換基(エポキシ基、メチル基)数をX、アルコキシ基(エトキシ基、プロペニルオキシ基)数をRとして、主鎖(-SiO-)は(X+R)/2含まれているものとした。
・(B'-1)
(信越化学工業社製、「X-41-1059A」、重量平均分子量:2,270アルコキシ基含有量:42%、反応性官能基:エポキシ基、エポキシ当量:350g/mol、含有アルコキシ基:メトキシ基、エトキシ基)
・(B'-2)
(信越化学工業社製、「X-41-1805」、重量平均分子量:3,450、アルコキシ基含有量:50%、反応性官能基:メルカプト基、メルカプト当量:800g/mol、含有アルコキシ基:メトキシ基、エトキシ基)
・(B'-3)
(信越化学工業社製、「X-41-1810」、重量平均分子量:640、アルコキシ基含有量:30%、反応性官能基:メルカプト基、メルカプト当量:450g/mol、含有アルコキシ基:メトキシ基)
・(B'-4)
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM-403」、分子量:236.6、アルコキシ基含有量:39%(計算値)、反応性官能基:エポキシ基、エポキシ当量:236.6g/mol(計算値)含有アルコキシ基:メトキシ基)
なお、B'-4のアルコキシ基含有量に関してはメトキシ基の重量を分子量で除した値を採用した(メトキシ基数3、メトキシ基一つの重量;31、分子量236.6)。エポキシ当量はエポキシ基1molに対する分子量として計算した。
<架橋剤(C)>
架橋剤(C)として以下のものを用意した。
(C-1):トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体(東ソー社製、「コロネートL55E」)
<帯電防止剤(D)>
帯電防止剤(D)として以下のものを用意した。
(D-1):トリ-n-ブチルメチルアンモニウムN,N-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(スリーエム社製、「FC-4400」、融点27.5℃)
(D-2):芳香環含有アンモニウムカチオンとビス(フルオロスルホニルイミド)からなるイオン性化合物(第一工業製薬社製、「MP-446」、融点37℃)
(D-3):リチウムN,N-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(森田化学社製、「Li-TFSI」、融点232~234℃)
<実施例1~12、比較例1~9>
上記の成分(A)~(D)を下記表2の通りに配合し、酢酸エチルにて固形分濃度を12.5%に調整し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
Figure 0007137159000003
上記で得られたアクリル系粘着剤組成物を用いて、下記の通り評価用サンプルを作製し、下記性能を評価した。評価結果を後記の表3に示す。
〔粘着剤層付き偏光板[I]、[II]の作製〕
得られたアクリル系粘着剤組成物を厚み38μmの離型シート(三井化学東セロ社製「ルミラーSP-0138BU」)に乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥したのち、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムを両面に積層した偏光板の一方のTACフィルム表面に、離型シートと反対側の粘着剤層面を貼り合わせ、23℃×50%RHの環境下で7日間エージングし、粘着剤層付き偏光板[I]を得た(層構成;離型シート/粘着剤層/TACフィルム1/偏光子/TACフィルム2、TACフィルム1:厚み40μm、TACフィルム2:60μm)。
コロナ処理を施したシクロオレフィン系フィルム/偏光子/TAC系フィルムのCOP面と粘着剤層面を貼り合わせた以外は同様にして粘着剤層付き偏光板[II]を得た。
なお、上記のTACフィルムはトリアセチルセルロースフィルム(厚み60μm)、COPフィルムはシクロオレフィンフィルム(厚み50μm)である。
粘着剤層付き偏光板[I]及び粘着剤層付き偏光板[II]を用いて以下の評価を行った。
〔リワーク性〕
上記で得られた粘着剤層付き偏光板[I]を25mm幅にカットし、離型シートを剥離して粘着剤層面を無アルカリガラス(コーニング社製「イーグルXG」:厚み1.1mm)に押しつけ、2kgローラーにて貼り合わせ、オートクレーブ処理(0.5MPa×50℃×20分間)を行った後、23℃×50%RHの環境下で1日、20日、50日静置し、その後、引き剥がし角度180°、300mm/分の剥離速度で引き剥がした時の粘着力を測定し、下記基準にて評価した。
(評価基準)
・1日後
A・・・5N/25mm以下
B・・・5N/25mm超え、10N/25mm以下
C・・・10N/25mm超え、または糊残りが発生またはもしくは基材が破断
・20日後
A・・・5N/25mm以下
B・・・5N/25mm超え、10N/25mm以下
C・・・10N/25mm超え、15N/25mm以下
D・・・15N/25mm超え、20N/25mm以下
E・・・20N/25mm超え、または糊残りが発生またはもしくは基材が破断
・50日後
A・・・5N/25mm以下
B・・・5N/25mm超え、10N/25mm以下
C・・・10N/25mm超え、15N/25mm以下
D・・・15N/25mm超え、20N/25mm以下
E・・・20N/25mm超え、または糊残りが発生またはもしくは基材が破断
〔耐久性〕
得られた粘着剤層付き偏光板[I]及び[II]を20cm×15cmにカットし、離型シートを剥離して粘着剤層面を無アルカリガラス(コーニング社製「イーグルXG」:厚み1.1mm)に押しつけ2kgローラーにて2往復して貼り合わせたのち、オートクレーブ処理(0.5MPa×50℃×20分間)を行い、初期耐久性試験用のサンプルを作製した。
得られたサンプルについて、(1)耐熱性(80℃×500時間)、の条件に暴露した後の偏光板について以下の評価を行った。
(評価基準)
○・・・偏光板の全面に発砲もしくは端部に浮きが見られない
×・・・偏光板の全面に発泡もしくは端部に浮きが見られる
〔耐湿熱白化性〕
得られた粘着剤層付き偏光板[II]を3.5cm×3.5cmにカットし、離型シートを剥離して粘着剤層面を無アルカリガラス(コーニング社製「イーグルXG」:厚み1.1mm)に押しつけ2kgローラーにて2往復して貼り合わせたのち、オートクレーブ処理(0.5MPa×50℃×20分間)を行い、耐湿熱白化性試験用のサンプルを作製した。
得られたサンプルについて、60℃×90%RHの環境下に250時間暴露した後、取出し室温に放置した。そして、取り出してから3時間後のヘイズを測定し、耐湿熱白化性を評価した。なお、ヘイズは1.1mm無アルカリガラスの値をブランクとして差し引いた値である。
(評価基準)
・取り出し直後のヘイズ
◎・・・1%未満
○・・・1%以上、3%未満
△・・・3%以上、4%未満
×・・・4%以上
・取り出し3時間後のヘイズ
◎・・・1%未満
○・・・1%以上、2%未満
△・・・2%以上、3%未満
×・・・3%以上
〔ゲル分率〕
得られた粘着剤層付偏光板〔I〕の離型シートを剥離し、粘着剤層面から粘着剤をピッキングしSUS製の200メッシュ金網で包んだ後、23℃に調整した酢酸エチルに24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率とした。
〔帯電防止性〕
<表面抵抗値>
上記粘着剤層付偏光板〔I〕を23℃×50%RHの雰囲気下で24時間静置した後、粘着剤層の離型シートを外し表面抵抗率測定装置(三菱化学アナリテック社製、装置名「Hiresta-UP MCP-HT450」)を用い粘着剤層の表面抵抗率を測定した。
Figure 0007137159000004
上記結果より、水酸基含有モノマーを通常より多く含むアクリル系樹脂(A)とアルコキシ基含有量が15重量%以下のオリゴマー型シランカップリング剤(B1)を使用したアクリル系粘着剤組成物から得られる粘着剤を使用した実施例1~12では、長期リワーク性と耐湿熱白化性に優れていることがわかる。
一方で、水酸基含有モノマーを多く含まないアクリル系樹脂(A'-1、A'-2)とアルコキシ基量が15重量%より大きいシランカップリング剤を使用したアクリル系粘着剤組成物から得られる粘着剤を使用した比較例1、2では、長期リワーク性は優れているものの、耐湿熱白化性に劣ることがわかる。
また、水酸基含有モノマーを通常より多く含むアクリル系樹脂(A)とアルコキシ基量が15重量%より大きいシランカップリング剤を使用したアクリル系粘着剤組成物から得られる粘着剤を使用した比較例3~9では、耐湿熱白化性には優れるものの長期リワーク性に劣ることがわかる。
シランカップリング剤は粘着剤系内の水分により加水分解しシラノール基を経てガラス表面と結合する事によって密着性を向上させるものである。耐湿熱白化性が良好な程度に水酸基含有モノマーを多く含むアクリル系樹脂では、環境中の水分を取り込みやすく、加水分解の影響を受けやすい。そのため、通常よりも長期リワーク性が低下する傾向にある。水酸基含有モノマーを多く含まないアクリル系樹脂を用いた比較例1及び2では、アルコキシ基含有量が15重量%より大きいシランカップリング剤を使用しても長期リワーク性が課題となっていない事がわかる。一方で実施例1~12では、耐湿熱白化性が良好な程度に極性モノマーを多く含むアクリル系樹脂を使用した場合でも、アルコキシ基含有量が15重量%以下のオリゴマー型シランカップリング剤(B1)を使用しているために長期リワーク性や耐久性に優れていることがわかる。
また、上記実施例1~12のアクリル系粘着剤組成物が架橋された粘着剤を用いて、偏光板と液晶セルとを貼り合わせて画像表示装置を作製したところ、得られた画像表示装置は、精度よく作製でき、耐久性にも優れるものであった。
上記実施例においては、本発明における具体的な形態について示したが、上記実施例は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。当業者に明らかな様々な変形は、本発明の範囲内であることが企図されている。
本発明のアクリル系粘着剤組成物は、液晶表示装置の製造時に、偏光板(保護フィルム)と液晶セル(ガラス)との貼り合わせに用いる粘着剤として使用した際に、長期間にわたり優れたリワーク性を示し、かつ、シクロオレフィン系フィルムのような低極性フィルムを保護フィルムとした偏光板を用いた場合でも耐湿熱白化性に優れた粘着剤を得ることができるものであり、ディスプレイやそれを構成する光学部品を貼り合せるための光学部材用粘着剤、特に、偏光板と液晶セルのガラス基板等を貼り合わせるための偏光板用粘着剤として有用である。

Claims (9)

  1. アクリル系樹脂(A)、及び、構造中に反応性官能基とアルコキシ基をそれぞれ1つ以上含有するシランカップリング剤(B)を含有するアクリル系粘着剤組成物であって、上記アクリル系樹脂(A)が、水酸基含有モノマー由来の構造単位を5~0重量%含むアクリル系樹脂であり、
    上記シランカップリング剤(B)が、アルコキシ基含有量が15重量%以下であるオリゴマー型シランカップリング剤(B1)を含有することを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。
  2. 上記アクリル系樹脂(A)が、さらに芳香環含有モノマーおよび脂環含有モノマーの少なくとも一方由来の構造単位を含むことを特徴とする請求項1記載のアクリル系粘着剤組成物。
  3. 上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の反応性官能基当量が、1,600g/mol以下であることを特徴とする請求項1または2記載のアクリル系粘着剤組成物。
  4. 上記オリゴマー型シランカップリング剤(B1)の重量平均分子量が、3,000以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のアクリル系粘着剤組成物。
  5. 更に架橋剤(C)を含有することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のアクリル系粘着剤組成物。
  6. 更に帯電防止剤(D)を含有することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載のアクリル系樹脂組成物。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載のアクリル系粘着剤組成物が、架橋剤(C)により架橋されてなることを特徴とする粘着剤。
  8. 請求項記載の粘着剤を用いてなることを特徴とする偏光板用粘着剤。
  9. 請求項記載の粘着剤で、偏光板と液晶セルを貼り合わせてなることを特徴とする画像表示装置。
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