JP7136680B2 - エレベーターシステム - Google Patents

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    • Y02B50/00Energy efficient technologies in elevators, escalators and moving walkways, e.g. energy saving or recuperation technologies

Description

本発明は、エレベーターシステムに関する。
複数のエレベーターの運行を効率よく制御するには、乗客の発生を事前に把握し、乗客の発生に合わせてエレベーターを割り当てて運行する必要がある。このような運行を実現するには、乗客の発生、つまり人の移動を予測する技術が必要である。人の移動を予測する従来技術として、例えば、特許文献1に記載された技術が知られている。
特許文献1には、「人間の移動軌跡を検出することで、その人間が行う大局行動を予測することができるため、その大局行動に応じたリコメンド情報を提供することができる」と記載されている。
特開2010-231470号公報
ところで、特許文献1に記載された技術により、大局行動を示すモデル軌跡と、移動軌跡の類似度を判定することによって、人の大局行動を予測することが可能となる。しかし、人の大局行動を示すモデル軌跡では、モデル軌跡と移動軌跡の類似度が低い場合に、人の対局行動、すなわち人の挙動の予測が不可能となってしまう。
また、多数の人の移動に対応できるような大局行動を示すモデル軌跡の実現は困難である。例えば、特許文献1の段落0080には、実験の結果、予測の正解率が80%以上になったことが記載されているが、この程度の正解率では人の挙動を正確に予測できない。人の挙動を正確に予測できなければ、例えば、サービスを割当てたエレベーターの乗りかごに、少人数の人しか乗車しなかったり、逆に大人数の人が乗車しようとして、乗車しきれない人が発生しやすくなる。このように推測した人の挙動が、実際の人の挙動と異なると、サービスを割当てるエレベーターの運行に支障が生じかねなかった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、エレベーターを利用する対象物の次の挙動を推測して、エレベーターの運行を円滑に行うことを目的とする。
本発明は、エレベーターの運行を制御するエレベーターシステムにおいて、計測領域内の対象物を計測し、計測データを出力する計測部と、計測データに基づいて対象物を識別する識別部と、計測部により計測されて学習及び推測されるまでに識別部により識別される現在の対象物の実際の挙動と、過去の計測データにより学習された対象物の挙動パターンを示す学習結果とに基づいて、現在の計測領域内における、エレベーターを利用する対象物の次の挙動を推測する推測部と、学習及び推測された時点以降に識別部により識別される対象物の実際の挙動と、推測部により推測される対象物の次の挙動との一致又は不一致を判定し、判定結果を出力する判定部と、判定結果に基づいて、対象物の次の挙動を決定する決定部と、決定部により決定された対象物の次の挙動に基づいて、エレベーターにサービスを割当てる割当部と、を備え、推測部は、計測領域を所定の大きさで区切った基礎領域に基づいて、対象物の次の挙動を推測し、判定部は、計測データに示される、学習及び推測された時点以降に識別部により識別される対象物の実際の挙動と、推測部により推測される対象物の次の挙動との一致又は不一致を、基礎領域毎に判定し、決定部は、エレベーターの乗り場に移動する対象物の挙動であって、学習及び推測された時点以降に識別部により識別される対象物の実際の挙動と、推測部により推測される対象物の次の挙動とが近似すると判定された判定結果が、対象物が計測領域からエレベーターの乗り間まで移動する際に要する時間で継続する場合に、判定結果に基づいて、対象物が、エレベーターの乗りかごに乗車すると決定する
本発明によれば、現在の計測領域内における、エレベーターを利用する対象物の次の挙動を推測し、決定することで、対象物の次の挙動に基づいてエレベーターにサービスを割当てるため、エレベーターを円滑に運行できるようになる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る計算機の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る人の挙動の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムにおける人の挙動パターンを学習する一連の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムにおける人の挙動を推測する一連の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る時系列で記憶される学習結果の一例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムにおける推測できなかった人の挙動を再学習する一連の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムにおける、人がエレベーターに到着するまでの到着時間を予測する一連の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムにおける、人のエレベーターへの到着を予測する一連の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムにおける、到着予測時間に基づいてエレベーターを制御する一連の処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るエレベーターシステムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態に係るエレベーターシステムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係るエレベーターシステムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第5の実施の形態に係る学習結果のデータ形式の一例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1の実施の形態]
<エレベーターシステムの構成例>
始めに、本発明の第1の実施の形態に係るエレベーターシステムの構成例について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係るエレベーターシステム1の構成例を示すブロック図である。
エレベーターシステム1は、建屋の一例であるビル16に設置された、管理コントローラ2及びセンサ30と、エレベーター10が有するエレベーターコントローラ11とを備える。ビル16には、複数のエレベーター10が設置されており、各エレベーター10のエレベーターコントローラ11がそれぞれ通信ネットワーク20に接続されている。また、管理コントローラ2も通信ネットワーク20に接続されている。
センサ30は、ビル16内にいる対象物の挙動や位置を計測するため、ビル16内の所定位置に設定されており、対象物を計測すると、計測データを出力する。対象物としては、人の他、障害物等も含まれる。センサ30は、対象物の位置や挙動を計測できるものであれば種類を問わず、例えばカメラ(撮影部の一例)のような画像センサや、ミリ波センサ、深度センサ、LiDAR(Light Detection and Ranging)のようなものも含まれる。センサ30は、管理コントローラ2に直接接続される。センサ30がカメラであれば、センサ30は、対象物を撮像した撮像データを計測データとして管理コントローラ2に出力する。また、ビル16に既に設置されている既設の監視カメラ等がセンサ30として用いられることもある。このような監視カメラが、エレベーターコントローラ用の通信ネットワーク20とは別に設けられた、ビル管理用のネットワーク(不図示)に接続される場合もある。
エレベーター10は、エレベーターコントローラ11の他に、巻上機12と、乗りかご14とを備える。エレベーターコントローラ11は、巻上機12を制御して、乗りかご14の動き(昇降、ドア開閉等)を制御する。ある号機のエレベーター10が有するエレベーターコントローラ11は、同じビル16に設置される他のエレベーター10が有するエレベーターコントローラ11との間で通信ネットワーク20を通じて各種の情報をやり取りすることが可能である。
通信ネットワーク20には、各階床に設置されているかご呼びボタンの情報、エレベーターの進行方向ランプの情報、乗りかご14の位置ランプの情報、かごドアの情報、その他エレベーターに係る全ての情報が流れている。このような情報を「エレベーター情報」と呼ぶ。
管理コントローラ2は、複数のエレベーター10をどの階のサービスに割り当てるかを制御する。管理コントローラ2は、識別部40、学習部50、記憶部60、推測部70、判定部80、決定部90、及び割当部100を備える。
識別部40は、センサ30から入力されるデータに基づいて、センサ30によって計測された対象物を識別する。ここで、識別部40は、人の挙動や構造物の位置を識別することが可能である。センサ30がカメラであれば、識別部40は、計測データとして出力された撮像データに基づいて、時間経過に応じて移動する対象物を識別することが可能である。
学習部50は、識別部40により識別された、人の挙動や構造物の位置と、決定部90により決定された対象物の次の挙動とに基づいて、対象物の挙動や位置を学習する。また、学習部50は、判定部80により不一致と判定された判定結果が得られた場合に、対象物の実際の挙動に基づいて、対象物の挙動パターンを学習し、学習結果52を更新する。学習結果52は、過去に決定部90により決定された対象物の挙動を連続して表すデータであり、ある時間における人の挙動パターンを表す。学習部50が用いる学習方法の一例としては、機械学習や深層学習がある。学習方法として、機械学習や深層学習が用いられた場合、学習結果52は学習済みネットワークとして用いられる。
記憶部60は、学習部50によって保存される学習結果52を備える。ただし、図中では、記憶部60と学習結果52とを離して記載する。記憶部60として、例えば、HDD等の大容量の記憶装置が用いられる。記憶部60は、他の機能部からの要求を受け取ると、学習結果52から特定のレコードを読出したり、学習結果52を更新したりする処理を行う。
推測部70は、識別部40により識別される現在の対象物の実際の挙動と、過去の計測データにより学習された対象物の挙動パターンを示す学習結果52とに基づいて、現在の計測領域110(後述する図3を参照)内における、エレベーター10を利用する対象物の次の挙動を推測する。ここで、対象物の次の挙動とは、例えば、数秒毎に連続する挙動のうち、現在から見た数秒後の挙動であってもよいし、不連続な挙動であってもよい。センサ30が対象物を計測した時刻から見て未来の挙動であれば、いずれのタイミングにおける挙動も次の挙動に含めてよい。そして、推測部70は、記憶部60から読出される学習結果52、及び識別部40により識別された、人の挙動や構造物の位置に基づいて、対象物の次の挙動を推測することができる。また、推測部70には、決定部90により決定された対象物の次の挙動も入力される。
判定部80は、対象物の実際の挙動と、推測部70により推測される対象物の次の挙動との一致又は不一致を判定し、判定結果を出力する。
決定部90は、判定部80の判定結果に基づいて、対象物の次の挙動を決定する。決定部90は、エレベーター10の乗り場に移動する対象物の挙動であって、対象物の実際の挙動と、推測部70により推測される対象物の次の挙動とが近似すると判定された判定結果に基づいて、対象物が、エレベーター10の乗りかご14に乗車すると決定する。また、決定部90は、エレベーター10の乗り場に移動する対象物の挙動であって、対象物の実際の挙動と、推測部70により推測される対象物の次の挙動とが近似すると判定された判定結果が任意の条件で継続する場合に、判定結果に基づいて、対象物が、エレベーター10の乗りかご14に乗車すると決定することが可能である。任意の条件については、後述する図9にて説明する。そして、決定部90が決定した対象物の挙動は、学習部50と推測部70に出力される。
割当部100は、決定部90により決定された対象物の次の挙動に基づいて、エレベーター10にサービスを割当てる。サービスの割当てとは、例えば、エレベーター10を利用しようとする人がいる階床に乗りかご14が到着するように、エレベーター10の号機、乗りかご14の呼び等を割当てることである。割当部100は、決定部90により、乗りかご14に乗車すると決定された対象物が乗車可能なエレベーター10にサービスを割当て、乗り場に到着したエレベーター10の乗りかご14のドアの開閉を制御する。割当部100には、推測部70により推測された対象物の挙動についても入力される。
次に、エレベーターシステム1の管理コントローラ2、エレベーターコントローラ11を構成する計算機3のハードウェア構成を説明する。
図2は、計算機3のハードウェア構成例を示すブロック図である。
計算機3は、いわゆるコンピューターとして用いられるハードウェアである。計算機3は、バス34にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33を備える。さらに、計算機3は、表示装置35、入力装置36、不揮発性ストレージ37、ネットワークインターフェイス38を備える。
CPU31は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM32から読み出して実行する。RAM33には、CPU31の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれる。CPU31により、本実施の形態に係る各部の機能(識別部40、学習部50、記憶部60、推測部70、判定部80、決定部90、及び割当部100)が実現される。
表示装置35は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、計算機3で行われる処理の結果等を保守員に表示する。入力装置36には、例えば、キーボード、マウス等が用いられ、保守員が所定の操作入力、指示を行うことが可能である。なお、計算機3の利用形態によっては、表示装置35及び入力装置36が設けられなくてもよい。
不揮発性ストレージ37としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ37には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機3を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM32、不揮発性ストレージ37は、CPU31が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録しており、計算機3によって実行されるプログラムを格納したコンピューターが読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。例えば、不揮発性ストレージ37は、記憶部60として機能が実現され、学習結果52を記憶することが可能である。
ネットワークインターフェイス38には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。ネットワークインターフェイス38を介して、管理コントローラ2がセンサ30から計測データを受信することができる。また、管理コントローラ2は、通信ネットワーク20を通じて、エレベーターコントローラ11に運行指示を行ったり、エレベーターコントローラ11から現在のエレベーター10の運行状況を取得したりする。
<人の挙動の例>
図3は、人の挙動の例を示す説明図である。ここでは、フロアを複数の矩形枠で表される領域に分け、ある領域にいる人がどのように移動するかを上面視した例について説明する。
フロアに設置されたセンサ30は、図3に示す大きさの計測領域110内の対象物を計測することが可能である。このため、センサ30が計測した対象物の計測データにより、対象物として、人がどのように移動するか判明する。計測領域110は、計測領域110を所定の大きさで区切った複数の基礎領域111によって構成されている。また、計測領域110内に、柱等で表される障害物114,115が設置されている。ただし、障害物114,115は、人であったり、柱等の構造物であったりしてもよい。また、障害物114,115は、植木、テーブル、椅子、ごみ箱といった移動可能な設置物であってもよい。
推測部70は、基礎領域111に基づいて、対象物の次の挙動を推測し、判定部80は、計測データに示される対象物の実際の挙動と、推測部70により推測される対象物の次の挙動との一致又は不一致を、基礎領域111毎に判定することができる。
ここで、学習部50が、計測領域110で検出された人113の挙動パターンを学習し、推測部70が、人113の挙動を推論する領域として、計測領域110内に学習推論領域112を設定する。学習推論領域112には、対象物が含まれており、学習部50が対象物の挙動の学習対象とするための領域である。
ここで、図3の右方向にエレベーター10の乗り場があると仮定する。右方向に移動する人113は、障害物114,115を避けて移動する。このため、人113の挙動にいくつかの挙動パターンが存在することが、矢印により示される。本明細書では、人の局所的な移動等を「挙動」と呼ぶ。挙動は、例えば、推測部70の推測対象である。また、所定期間、所定領域において連続して行われる挙動の変化を「挙動パターン」と呼ぶ。挙動パターンは、学習部50の学習対象である。各矢印が示す基礎領域111には、それぞれa~gの符号が付される。
ところで、障害物の種類によっても、人113の挙動パターンは異なる。例えば、障害物114が人であり、障害物115が柱等の構造物である場合を想定する。一般に人は、他人と一定の距離を開ける習性があるため、人113が障害物114に近寄りすぎないように移動すると考えられる。そこで、人113は、障害物114に近寄り過ぎないように障害物114を回避して移動する。この場合、人113の挙動パターンは、図3の上方にある基礎領域a、b、c、d、eの位置に移動するパターンが多くなりやすい。
一方、進行方向の障害物115が右方向に移動する人である場合には、人113は、前方の人(障害物115)の右方向への移動に追従して、右方向に移動する挙動パターン(矢印e方向)をとりやすい。
そこで、学習部50は、人113と障害物114,115との位置関係と、人113の挙動パターンを学習する。そして、挙動パターンの学習対象である人113が、例えば矢印b方向に移動した場合、学習部50は、人113の移動先である基礎領域bを起点とした新たな学習推論領域116を設定する。このため、学習部50は、対象物の実際の挙動に合わせて、学習推論領域を変化させ(例えば、学習推論領域112から学習推論領域116への変化)、学習推論領域の変化に基づいて対象物の挙動パターンを学習することができる。同様に、
なお、本実施の形態では、計測領域110を、同一矩形の基礎領域111で構成したメッシュで表しているが、計測領域110の構成はこの限りではない。学習部50の学習効率、推測部70の推測精度及び処理時間、学習結果52のデータ量は、計測領域110及び基礎領域111の形状や大きさに依存する。
<人の挙動の学習処理>
ここで、管理コントローラ2により行われる処理の例について説明する。
始めに、人の挙動の学習処理について、図4を参照して説明する。
図4は、エレベーターシステム1における人の挙動パターンを学習する一連の処理の例を示すフローチャートである。
始めに、センサ30は計測領域110内における計測を実行し(S1)、管理コントローラ2の識別部40に計測データを出力する。次に、識別部40は、センサ30から入力された計測データに基づいて、計測領域110内における人や物を識別すると共に、識別した人や物の個々の位置、速度、加速度等の識別データを生成する(S2)。
次に、学習部50は、過去に生成された識別データと、今回生成した新たな識別データと用いて、人の挙動パターンを学習する(S3)。学習部50は、例えば深層学習のような新たなデータを教師学習として学習する方法を用いて人の挙動パターンを学習するが、他の方法を用いて人の挙動パターンを学習してもよい。
記憶部60は、学習部50により学習された人の挙動パターンを含む学習結果52を記憶する(S4)。学習結果52は、例えば、学習部50が、前述の深層学習を用いた場合には、学習済ネットワークとなる。このため、記憶部60は、複数の学習済みネットワークを学習結果52として記憶することができる。このような図4に示すフローチャートにより、管理コントローラ2が、基本となる学習結果52を生成して、記憶部60に学習結果52を記憶することが可能となる。
<人の挙動の推測処理>
次に、人の挙動の推測処理について、図5を参照して説明する。
図5は、エレベーターシステム1における人の挙動を推測する一連の処理の例を示すフローチャートである。
ステップS11,S12の処理は、図4に示したステップS1,S2の処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。ステップS12にて識別データが生成された後、推測部70は、記憶部60に学習結果52が保存済みであるか否かを確認する(S13)。
記憶部60に学習結果52が保存済みである場合(S13のYES)、図4に示した人の挙動の学習処理が過去に実行されたと言える。このため、推測部70は、記憶部60から読み出した学習結果52を用いて、センサ30から入力された対象物の計測データに基づいて、人の挙動を推測する(S14)。記憶部60に学習結果52が保存されていない場合(S13のNO)、推測部70は、記憶部60に記憶される複数の学習結果52を用いて、計測データから人の挙動を追加して推測する(S15)。
ステップS14,S15のいずれかの処理後、判定部80は、推測結果と、現在の人の位置や挙動が一致しているか否かを判定する(S16)。判定部80が、推測結果と、現在の人の位置や挙動が一致していると判定した場合(S16のYES)、決定部90は、推測結果を導き出した学習結果52を、推測部70が人の挙動を推測する次の処理のために一時的に保存する(S17)。このため、決定部90が学習結果52を保存することができる。
一方、判定部80が、推測結果と、現在の人の位置や挙動が一致しないと判定した場合(S16のNO)、決定部90は、学習結果52を、一時保存の対象から除外する(S18)。そして、ステップS17,S18のいずれかの処理後、本処理を終了する。
このように決定部90は、正しく推測できた学習結果52の一連の選択を時系列で一時保存する。ここで、時系列で決定部90に一時保存されるデータの一例について説明する。
図6は、時系列で一時保存される学習結果52の一例を示す説明図である。
図6のデータ構成図(1)には、決定部90に一時保存される学習結果52の例が示される。学習結果52は、決定部90に一時保存される時刻t0,t1,t2毎に生成される。時刻t0における学習結果52は、例えば、一昨日、昨日、今日の同じ時刻t0に再学習された結果である。時刻t1の学習結果52についても同様である。これらの学習結果52は、生成され、再学習された時刻毎に識別可能である。このように複数の学習結果52が時系列で格納されたデータを時系列データ91と呼ぶ。
時系列データ91には、学習結果52が時系列で順番に格納されるため、例えば、群衆行動で均一化された人の移動を表す挙動パターンを、時系列の学習結果52で表現することが可能である。
一方、周囲の状況にとらわれずに、例えば他人を追い抜いて早く移動する人、壁際をゆっくり移動する人のような特徴的な挙動についても、時系列の学習結果52で表現することが可能である。
そして、記憶部60は、決定部90に一時保存された学習結果52を、学習部50を介して取得し、保存することができる。このように学習結果52が時系列で管理されることで、記憶部60又は決定部90は、推測部70が対象物の次の挙動を推測するために必要となる、センサ30により対象物が計測された時刻に合わせた学習結果52を推測部70に出力することができる。
図6のデータ構成図(2)には、学習結果52がデータベース93として構成される例が示される。この場合、データ構成図(1)に示した、複数の学習結果52を含む時系列データ91に、属性情報92を付加したデータベース93が構成される。属性情報92の一例として、センサ30の計測開始日時を利用することができる。各時系列データ91には、例えば、1分間のうち、数秒毎にセンサ30が計測した計測領域110において学習部50が学習した学習結果52が複数格納される。例えば、データベース93には、朝8:00~8:04の間における8:00:00~8:00:59の時系列データ91、8:01:00~8:01:59の間における時系列データ91のように格納される。
推測部70は、属性情報92を参照することで、任意の日時における、人の挙動を効率よく推測することが可能となる。例えば、オフィスビルにおける朝夕の出退勤時間における人の挙動と、その他の閑散時と、休日における人の挙動は異なるため、時系列データ91も異なったものになるが、ビルの用途に合わせて推測部70が人の挙動を効率よく推測することができる。
そして、割当部100では、エレベーター10の運行状況を確認して、運行モードを決定することができる。運行モードとして、例えば、通勤時間帯の混雑時に対応するモード、午前10時の閑散時に対応するモード等のいくつかのモードが用意されている。ここで、現在時刻に合わせて選択されたモードだけでは、人の挙動を正しく推測しきれず、結果としてサービスの割当てが正確に行われないと乗り場に人が滞留することがある。このような乗り場における滞留をなくすため、記憶部60は、時系列で管理される学習結果52に、学習結果52が更新された時点におけるエレベーター10の運行モードを組み合わせて学習結果52を保存してもよい。そこで、属性情報92は、運行モードの情報を含むものとする。データベース93は、属性情報92に対して、モード毎に学習された学習結果52の時系列データ91を管理する。そして、推測部70は、現在設定されている運行モードに合わせた学習結果52を記憶部60から読出して、対象物の挙動をより正確に推測することが可能となる。
なお、図4に示した人の挙動の学習処理と、図5に示した人の挙動の推測処理とは、順に実行されてもよいし、並列に実行されてもよい。
<人の挙動の再学習処理>
次に、推測できなかった人の挙動を再学習する処理について説明する。
図7は、エレベーターシステム1における推測できなかった人の挙動を再学習する一連の処理の例を示すフローチャートである。
ステップS21~S26の処理は、図5に示したステップS11~S16の処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。ただし、ステップS23では、推測部70は、記憶部60でなく、決定部90に学習結果52が一時的に保存されているか確認する処理が行われる。
ステップS26にて、判定部80が、推測結果と、現在の人の位置や挙動が一致していると判定した場合(S26のYES)、本処理を終了する。ステップS26における処理の結果、判定部80が、推測結果と、現在の人の位置や挙動が一致していないと判定した場合(S26のNO)、推測部70は、人の挙動を正しく推測できなかったことになる。
このため、決定部90は、記憶部60に保存されている学習結果52のうち、学習部50が人の挙動を再学習するための元となる学習結果52を選択する(S27)。そして、決定部90は、選択した学習結果52を学習部50に出力する。
次に、学習部50は、決定部90から入力された、再学習のために選択された学習結果52を用いて、推測できなかった人の位置や挙動を再学習する(S28)。そして、記憶部60は、学習部50が再学習して得た学習結果52(再学習結果)を記憶する(S29)。その後、本処理が終了する。
なお、本処理の終了後、判定部80は、再び推測結果と、現在の人の位置や挙動が一致しているか否かを判定し、一致している場合に判定結果を決定部90に出力する。そして、決定部90により決定された人の挙動に基づいて、割当部100がエレベーター10のサービスを割当てる。
なお、図5におけるステップS16以降の処理と、図7におけるステップS26以降の処理は、組み合わせて順に動作してもよいし、各処理が並行して動作してもよい。
<人の移動の推測処理(トラッキング)>
次に、人の移動の推測処理について説明する。
図8は、エレベーターシステム1における、人がエレベーター10に到着するまでの到着時間を予測する一連の処理の例を示すフローチャートである。この処理では、決定部90に一時保存された時系列の学習結果52に基づいて、人の挙動の連続である移動が推測される。
この処理では、例えばセンサ30が、ビル16の不図示の入り口に設置されていると想定する。そして、このセンサ30が、計測領域110内の対象物の計測を実行する(S31)。
次に、推測部70は、センサ30が計測した計測データに基づいて、決定部90に一時保存されている学習結果52の時系列データ91を選択可能か否かを確認する(S32)。推測部70が、時系列データ91を選択可能でなければ(S32のNO)、本処理を終了する。
一方、推測部70が、時系列データ91を選択可能であれば(S32のYES)、推測部70は、決定部90に一時保存されている学習結果52の時系列データ91を選択し、時系列データ91から学習結果52を順番に取出す処理を開始する(S33)。
次に、推測部70は、時系列データ91に学習結果52があるか否かを確認する(S34)。時系列データ91に学習結果52があれば(S34のYES)、推測部70は、決定部90から取得した学習結果52に基づいて人の挙動を推測する(S35)。そして、推測部70は、推測結果に基づいて、人の移動先の位置と、この位置に人が行くまでにかかった移動経過時間を更新する(S36)。
ここで、図3を参照すると、例えば、移動先の位置とは矢印b方向に示される基礎領域111の位置であり、移動経過時間とは、人113が、現在の位置から矢印b方向に示される基礎領域111まで移動するのにかかる時間である。移動先の位置と、移動経過時間とが徐々に変化することで、人113が、不図示の乗り場まで移動する際の挙動が推測される。
このため、推測部70が人の挙動を推測するステップS34~S36の処理は、時系列データ91に学習結果52がなくなるまで繰返し行われる。この時、推測部70が推測した移動先の位置から人の挙動を推測する処理が繰返し行われる。このため、人の挙動の推測処理は、計測領域110にて計測される全ての人113に対して行われることとなる。
一方、ステップS34にて、時系列データ91に学習結果52がなければ(S34のNO)、既にステップS34~S36により、人の移動経過時間の最終結果が得られた状態である。このため、推測部70は、移動経過時間の最終結果、すなわち、人がエレベーター10の乗り場に到着する時間に基づいて、人の到着予測時間を更新する(S37)。その後、推測部70は、ステップS32に戻り、以降の推測処理を、時系列データ91がなくなるまで繰返し行う。
このように、推測部70は、基礎領域111ずつ細かく推測した人の挙動により、過去に人がどのように移動したかを学習し、さらに人の挙動を推測する精度を高めることができる。
<人流の予測処理>
次に、人流を予測する処理について説明する。
図9は、エレベーターシステム1における、人のエレベーター10への到着を予測する一連の処理の例を示すフローチャートである。
ステップS41~S45の処理は、図8に示したステップS31~S35の処理と同じであるため、詳細な説明を省略する。
ステップS45にて、推測部70が学習結果52に基づいて人の挙動を推測した後、判定部80は、センサ30によって計測された実際の人の挙動と、推測部70が推測した人の挙動とを比較し、実際の人の挙動と、推測した人の挙動とが一致しているか否かを判定する(S46)。判定部80が、実際の人の挙動と、推測した人の挙動とが一致していないと判定した場合(S46のNO)、本処理を終了する。
一方、判定部80が、実際の人の挙動と、推測した人の挙動とが一致していると判定した場合(S46のYES)、推測部70は、時系列データ91における学習結果52の順番が、予め設定されている値と一致しているか否かを確認する(S47)。学習結果52の順番とは、図6に示したように、ある時刻t(0)、t(1)における、学習結果t(0)、t(1)の順を表す。
学習結果52の順番が一致しない場合(S47のNO)、推測部70は、ステップS44に戻り、時系列データ91に学習結果52がなくなるまで以降の処理を繰り返す。例えば、時刻t(0)で人が移動途中に止まると、推測部70が学習結果52から推測した位置とは異なる位置に実際の人がいることになる。この場合、推測部70は、学習結果t(0)を飛ばして、次の学習結果t(1)を参照することで、人の移動先がどの位置になるか推測する。
学習結果52の順番が一致する場合(S47のYES)、推測部70は、対象物である人がエレベーター10の乗り場に到着すると確定する(S48)。例えば、時刻t(0)、t(1)で推測された人の移動する先が、学習結果t(0)、t(1)に示される位置と同じであれば、学習結果52の順番が一致する。このため、推測部70は、人がエレベーター10の乗り場に到着する時刻を正確に推測することができる。そして、本処理が終了する。
図9に示す処理では、推測部70が、決定部90に記憶された学習結果52の時系列データ91を順番に読み出して、人の挙動を推測し、判定部80が、推測結果と、実際の人の挙動との一致を確認する。そして、人の挙動の推測結果と、実際の人の挙動とが、任意の条件で一致した場合には、人がエレベーター10まで移動すると判定される。
ここで、任意の条件は、例えば、学習推論領域112の位置によって決められる。例えば、割当部100がサービスを割当てたエレベーター10の巻上機12を制御して、目的とする時間に目的の階床まで乗りかご14を移動させるには、乗りかご14の移動に要する時間より前に、割当部100がエレベーター10に乗車する人の発生を知る必要がある。そこで、割当部100が、乗りかご14の一往復に相当する時間より前(例えば、5分前)に、エレベーター10を利用する人の発生を知ることができれば、最適なエレベーター10をサービスに割り当てることが可能となる。
そこで、任意条件として、例えば、センサ30の計測領域110にいる人がエレベーター10の乗り間まで移動する際に要する時間が5分となる境界領域が設定される。ここで、境界領域について説明する。割当部100が、エレベーター10にサービスを割当てるには、実際に乗りかご14が乗り場階に到着する直前であってはならない。例えば、人が乗り場に到着する時刻が1分後と推測されても、この時刻に合わせて乗りかご14を乗り場に到着させるようにサービスを割当てられない。この理由として、乗りかご14が既に出発していたり、乗りかご14に多くの人が乗車して、複数の階に停止する時間が長かったりすると、乗りかご14が乗り場に到着するまでに所定の移動時間を要するためである。そこで、割当部100が、エレベーター10にサービスを割当て、目的とする時刻に乗りかご14を到着させるためには、到着時刻の少なくとも5分前に割当てることが要求される。このような時間を「境界領域」と呼ぶ。
これにより、推測部70が時系列データ91に格納された学習結果52の順番に従って境界領域で挙動を推測した推測結果が、実際の人の挙動と一致した場合に、判定部80が、推測結果を正しいと判定できる。この場合、決定部90は、推測部70による残りの学習結果52を用いた推測を省略しても、人がエレベーター10まで到達するのに要する移動時間の最終結果に基づいて、人の挙動を決定する。そして、割当部100が、決定された人に対するエレベーター10のサービスを割当てることができる。
<エレベーターの割当て処理>
次に、挙動を推測した人にエレベーター10を割当てる処理について説明する。
図10は、エレベーターシステム1における、到着予測時間に基づいてエレベーター10を制御する一連の処理の例を示すフローチャートである。
割当部100は、センサ30の計測領域110を通過した人が、少なくともエレベーター10に到着すると同時に、挙動が決定された人がいる階床に乗りかご14が到着するように割り当てを実施する。このためには、割当部100に対して、乗りかご14が乗り場階に到着するまでにかかる到着予測時間の最短時間が与えられる必要がある。到着予測時間の最短時間と最長時間の時間差によっては、最短時間までにエレベーター10が所望の階に到着するかもしれないし、最長時間まで到着に時間がかかるかもしれない。そこで、割当部100は、エレベーターコントローラ11に指示を与えることで、最長時間まではエレベーター10のドア(かごドア、乗り場ドアを含む)を開いて、乗りかご14に乗車する人を待機する、という制御をすることも可能となる。
ここで、時系列データ91に含まれる学習結果52は複数存在しており、推測部70が推測した到着予測時間の最終結果についても複数存在することとなる。例えば、到着予測時間の最終結果として、少なくとも、最短時間と、最長時間の二つのデータが存在する。
そこで、割当部100は、到着予測時間として、最短時間と最長時間の少なくとも二つのデータを推測部70から取得する(S51)。次に、割当部100は、到着予測時間の最短時間に、乗りかご14が到着するように、エレベーター10にサービスを割り当てる(S52)。
次に、割当部100は、到着予測時間の最短時間と最長時間との時間差を、待機時間として算出する(S53)。次に、割当部100は、予め設定している待機許容時間と、算出した待機時間とを比較し、待機時間が待機許容時間内であるか否かを判定する(S54)。
待機時間が待機許容時間内であれば(S54のYES)、割当部100が、戸開延長の処理を実行しドアを開けておく時間を延長する(S55)。待機時間が待機許容時間を超過している場合(S54のNO)、割当部100が、そのまま処理を終了し、通常のドア制御に移行する。
このように割当部100は、到着予測時間の最短時間を利用することにより、人が乗り場に到着する時間に合わせてサービスを割当てたエレベーター10を所望の階に到着させることが可能となる。このため、人が、乗り場に到着したタイミングでドアが開くので、乗りかご14を待つことなく乗車することができ、エレベーター10の利便性が向上する。さらに、到着予測時間の最長時間を活用することで、割当部100が待機許容時間まで、ドアを開ける制御を行える。このため、従来であれば乗り過ごしていた乗客の利便性を向上させることが可能となる。
以上説明した第1の実施の形態に係るエレベーターシステム1では、推測部70が学習結果52を利用して、センサ30が検出する計測領域110毎に局所的に対象物である人の挙動パターンを推測する処理を逐次繰り返す。このため、推測部70は、連続した人の挙動、つまり人の移動を精度よく推測することが可能となる。また、学習結果52は、時系列データ91に格納されている。このため、推測部70は、時系列の順に学習結果52を取得し、人の挙動を推測することが可能となる。
また、エレベーターシステム1では、人の挙動の推測結果が、実際にセンサ30が計測した結果と異なる場合には、実際の人の挙動を新たな挙動パターンとして再学習を行って学習結果52を得る。その後、推測部70は、再学習で得た学習結果52を用いて人の挙動を推測できるため、今後、再学習された挙動パターンと同様の挙動をする人について、挙動の推測結果の精度を高めることができる。
また、割当部100により、挙動が推測された人が乗り場に到着するタイミングで乗りかご14が乗り場に停車するように、エレベーター10にサービスが割当てられる。このため、人は、乗り場に到着するまでに意識することなく、自然な動作により乗りかご14に乗車することが可能となる。
ここで、図1と図3に示したように、第1の実施の形態に係るエレベーターシステム1では、一つのセンサ30を備える例としているため、計測領域110も一つである。ただし、エレベーターシステム1は、ビル16や、ビル16の周辺地域に複数のセンサ30を設けた構成としてもよい。複数のセンサ30が計測可能な複数の計測領域110により、人が移動可能な領域を広範囲でカバーすることができる。このため、推測部70は、ビル16や、ビル16の周辺地域(ビル16の外も含む)における人の挙動を推測し、挙動パターンを学習することができる。
なお、第1の実施の形態に係るエレベーターシステム1では、判定部80が、推測部70により行われた推測結果と、現在の人の位置や挙動との一致又は不一致を判定する。しかし、判定部80は、ある基礎領域111において、推測結果と、現在の人の位置や挙動とが完全に一致していない場合、例えば、推測部70が、この基礎領域111に隣接する他の基礎領域111への人の移動を推測した場合であっても、推測結果と、現在の人の位置や挙動とを一致と判定してもよい。
ここで、第1の実施の形態に係るエレベーターシステム1では、全ての機能部が、エレベーター10の割り当てを制御する管理コントローラ2に実装された構成としている。しかし、これらの機能部は、管理コントローラ2上で実行されることが必須でない。例えば、エッジコントローラを設けて機能部を構成してもよい。また、ビル管理用ネットワークに接続されている別のコンピューター上で機能部を実行可能に構成しても構わない。さらには、学習部50を効率よく実行するために外部のクラウド・コンピューター等で機能部を実行しても構わない。以下に、エレベーターシステムの他の構成例について説明する。
[第2の実施の形態]
エレベーターシステムは、様々な形態により構成することが可能である。そこで、上位システムとエッジコントーラで構成した、本発明の第2の実施の形態に係るエレベーターシステムについて説明する。
<クラウドシステムとエッジコントローラの構成例>
図11は、第2の実施の形態に係るエレベーターシステム1Aの構成例を示すブロック図である。
エレベーターシステム1Aは、学習部50を実行する環境と、推測部70を実行する環境と、センサ30と、を分散した構成とされる。
このエレベーターシステム1Aは、上位システム6と、ビル16に設けられるエッジコントローラ4と、管理コントローラ2Aと、エレベーターコントローラ11と、センサ30と、を備える。そして、上位システム6に学習部50を実行する環境を構築し、エッジコントローラ4に推測部70を実行する環境を構築することで、上位システム6とエッジコントローラ4とで機能分散を可能とする形態としている。
上位システム6と、エッジコントローラ4とを、例えば、インターネットのようなワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、通信キャリアが提供する無線閉回路網等の通信網22で接続する。上位システム6は、データセンタもしくはクラウドシステムであって、所定のURL(Uniform Resource Locator)により場所を指定することで、エッジコントローラ4がアクセス可能となる。
学習部50の処理負荷は重く、且つ学習結果52のデータ容量は大きくなりやすい。このような高負荷、大容量のデータを、ビル16内に設けた組込みシステムで実現するのは困難である。そのため、本実施形態では、データセンタやクラウドシステムのような、高性能で大容量データを扱える上位システム6を利用して、学習部50の処理を行い、記憶部60の記憶容量を拡張する。このため、上位システム6は、学習部50、及び記憶部60を備える。学習結果52は、記憶部60に保存され、学習部50によって適宜、書込まれ、又は読出される。
また、エレベーター10の管理コントローラ2Aも組込みシステムであり、推測部70の処理負荷も重く、且つ選択した学習結果54のデータ容量も大きい。このため、ビル16には、新たにエッジコントローラ4を追加する。そして、管理コントローラ2Aは、割当部100だけを備える構成とする。
エッジコントローラ4(制御装置の一例)は、識別部40、推測部70、判定部80、及び決定部90を有し、上位システム6と通信網22を通じて接続される。エレベーター10が設置されるビル16に設けられる。また、推測部70により推測され、決定部90により決定された人の挙動を表す挙動パターンが学習結果54として、決定部90に一時保存される。また、決定部90により学習結果54が読出され、学習結果54に基づく人の挙動の推測結果と、センサ30が実際に計測した人の挙動とが比較される。決定部90が生成した比較結果は、推測部70に出力される。
エッジコントローラ4の識別部40は、センサ30から計測データを取得すると、センサ30からの計測データに基づいて、対象物(人)の位置や挙動を識別する。そして、識別部40は、通信網22を経由して、上位システム6に識別結果を送る。
上位システム6の学習部50は、図4と同じフローで挙動パターンの学習を実行する。
エッジコントローラ4の推測部70は、図5~図10と同じフローで人の挙動を推測する。学習部50と推測部70が処理を繰り返すことにより、推測部70により推測された人の挙動が、ビル16の状況に適した学習結果54に集約される。学習結果54は、所定のタイミングで上位システム6に送られ、記憶部60に学習結果52として取り込まれる。
また、決定部90は、判定部80の判定結果に基づいて決定した人の挙動を割当部100に知らせる。このとき、例えば、何秒後に、何人の人が乗り場階に移動するかといった情報が割当部100に通知される。割当部100は、決定部90からの通知に基づいて、人が利用可能なエレベーター10のサービスを割当てる。
ここで、新たなビル17が建設され、ビル17に複数のエレベーター10が設置されたことを想定する。ビル17にも、管理コントローラ2Aとエッジコントローラ4が設置される。このため、ビル17に設置されたエッジコントローラ4は、通信網22を経由して、上位システム6に接続し、上位システム6から学習結果52を取得する。上述したように学習結果52は、既存のビル16における人の挙動を推測し、学習することで蓄積されたデータである。
ビル17に設置されたエッジコントローラ4は、上位システム6から取得した学習結果52を利用し、ビル17の状況に適した推測部70、判定部80、決定部90を実行することが可能となる。また、ビル16とは異なった挙動が発生した場合であっても、図8と同じフローで人の挙動パターンを再学習することが可能となる。人の挙動パターンを再学習することで、様々な挙動パターンに対応できる、ビル17の状況に適した学習結果52が上位システム6に蓄積される。
以上説明した第2の実施の形態に係るエレベーターシステム1Aでは、第1の実施の形態に係る管理コントローラ2の機能を、上位システム6とエッジコントローラ4とに分散した構成とした。これにより、処理負荷の高い機能を、処理能力が高い上位システム6で実行することができ、エッジコントローラ4が複数の機能を実行できる。このため、管理コントローラ2Aの負荷が低下し、エレベーター10の運行効率を向上することができる。
また、既にビル16内に設置されている監視カメラ等のセンサ30を、エッジコントローラ4に接続することができる。このため、ビル16内にセンサ30を新たに設置しなくてもよい。そして、上位システム6及びエッジコントローラ4は、既存のセンサ30から得られる計測データを、人の挙動を予測し、学習するために有効活用することができる。
また、新たに建設されたビル17に設置されたエッジコントローラ4は、上位システム6に蓄積された学習結果52を取得して、ビル17における人の挙動を推測することが可能となる。このため、ビル17のエッジコントローラ4が人の挙動パターンを学習するためにかかる時間を短縮することができる。
なお、既存のビルであっても、古くなったエレベーター制御用のコントローラを、本実施の形態に係るエッジコントローラ4と管理コントローラ2Aに入替えてもよい。この場合であっても、入替えられたエッジコントローラ4が、上位システム6から取得した学習結果52を用いて、ビル17における人の挙動を推測することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、上位システムとインテリジェントセンサで構成した、本発明の第3の実施の形態に係るエレベーターシステムについて説明する。
<上位システムとインテリジェントセンサの構成例>
図12は、第3の実施の形態に係るエレベーターシステム1Bの構成例を示すブロック図である。
エレベーターシステム1Bは、推測部70を実行する環境と、センサ30とを統合し、且つ学習部50を実行する環境を分散した構成とされる。このように、推測部70を実行する環境と、センサ30とを統合したインテリジェントセンサ5(計測装置の一例)において、推測部70の機能が実行される。
ビル16では、第2の実施の形態に示したエッジコントローラ4の代わりに、インテリジェントセンサ5が設置される。インテリジェントセンサ5は、センサ30と、識別部40と、推測部70と、判定部80と、決定部90と、を有しており、インテリジェントセンサ5自身が持つ不図示のCPUにより、各部の処理を実行することが可能である。
また、インテリジェントセンサ5は、上位システム6と通信網22を通じて接続され、上位システム6が管理する学習結果52を参照することが可能である。インテリジェントセンサ5が、上位システム6から参照した学習結果52は、インテリジェントセンサ5内の決定部90に一時的に学習結果54として保存される。このため、インテリジェントセンサ5内の推測部70は、上位システム6に何度もアクセスすることなく、学習結果54を効率よく参照して処理を実行することが可能である。
インテリジェントセンサ5の識別部40は、センサ30からの計測データに基づいて、対象物(人や物)の位置や挙動を識別し、通信網22を経由して、上位システム6に識別結果を送る。
上位システム6の学習部50は、図4と同じフローで挙動パターンの学習を実行する。
インテリジェントセンサ5の推測部70は、図5~図10と同じフローで人の挙動を推測する。学習部50と推測部70が処理を繰り返すことにより、推測部70により推測された人の挙動が、ビル16の状況に適した学習結果54に集約される。学習結果54は、所定のタイミングで上位システム6に送られ、記憶部60から学習結果52に取り込まれる。
また、新たなビル17が建設され、ビル17に管理コントローラ2Aとインテリジェントセンサ5が設置されたとする。上述した第2の実施の形態に係るエレベーターシステム1Aと同様に、ビル17に設置されたインテリジェントセンサ5は、通信網22を経由して、上位システム6に接続し、上位システム6から学習結果52を取得する。このため、ビル17に設置されたインテリジェントセンサ5は、上位システム6から取得した学習結果52を利用し、ビル17の状況に適した推測部70、判定部80、決定部90を実行することが可能となる。
以上説明した第3の実施の形態に係るエレベーターシステム1Bでは、センサ30を含むインテリジェントセンサ5を備える。インテリジェントセンサ5は、上位システム6と通信可能である。第3の実施の形態においても、処理負荷の高い機能を上位システム6で実行することができ、インテリジェントセンサ5が複数の機能を実行できる。このため、管理コントローラ2Aの負荷が低下し、エレベーター10の運行効率を向上することができる。
[第4の実施の形態]
次に、上位システムと管理コントローラで構成した、本発明の第4の実施の形態に係るエレベーターシステムについて説明する。
<クラウドシステムで構成される上位システムの例>
図13は、第4の実施の形態に係るエレベーターシステム1Cの構成例を示すブロック図である。
エレベーターシステム1Cは、学習部50を実行する環境と、推測部70を実行する環境と、をデータセンタやクラウドシステムからなる上位システム6Aに集約した構成とされる。
上位システム6Aは、識別部40と、学習部50と、記憶部60と、推測部70と、判定部80と、決定部90と、を備える。そして、記憶部60には、複数の学習結果52が記憶される。
ビル16に設置されるセンサ30、及び管理コントローラ2Aの割当部100は、上位システム6と通信網22を通じて接続される。センサ30は、通信網22を経由して計測データを、識別部40に送信する。上位システム6Aでは、第1の実施の形態に係る管理コントローラ2と同様の機能部が構成され、所定の処理が実行される。
ビル16内に設置された管理コントローラ2Aは、通信網22を経由して上位システム6Aの処理結果を受信する。そして、管理コントローラ2Aの割当部100は、上位システム6Aの処理結果に基づいて、エレベーター10にサービスを割当てる。
以上説明した第4の実施の形態に係るエレベーターシステム1Cでは、ビル16に設置されるのがセンサ30、管理コントローラ2Aであり、上位システム6Aに対して、センサ30が計測した計測データが送信される。そして、上位システム6Aが、センサ30から受信した計測データに基づいて学習した挙動パターンを学習結果52として蓄積し、推測部70が学習結果52に基づいて人の挙動を推測する。そして、推測部70が推測し、決定部90により決定された人の挙動が、通信網22を経由して管理コントローラ2Aに受信される。管理コントローラ2Aの割当部100は、上位システム6Aから受信した人の挙動に基づいて、エレベーター10にサービスを割当てる。このように第4の実施の形態においても、処理負荷の高い複数の機能を上位システム6で実行することができる。このため、管理コントローラ2Aの負荷が低下し、エレベーター10の運行効率を向上することができる。
[第5の実施の形態]
なお、上述した各実施の形態で用いられる学習結果52は、図6に示したデータ形式以外の形式で管理するように構成してもよい。
<データベースの構成例>
図14は、学習結果52のデータ形式の一例を示す説明図である。
学習結果52は、学習結果データベース93Aとして表されるデータ形式で保存される。学習結果データベース93Aは、推測部70が、人の挙動を推測することを目的として学習結果52の時系列データ91を管理している。このため、学習結果データベース93Aは、ビル属性情報94、属性情報92及び時系列データ91を備える。
エレベーター10が設置されるビルとしては、例えば、オフィスビル、デパート、ホテル、マンション等がある。そして、ビルの属性により人の挙動が変化する。そこで、学習結果データベース93Aには、キーとしてビル属性情報94が追加される。ビル属性情報94は、人の挙動の推測が行われるビル毎の属性を表す情報である。そして、学習結果データベース93Aは、時系列データ91及び属性情報92をレコードとして管理することが可能である。
記憶部60は、学習結果52と、エレベーター10が設置されるビル属性情報94とを組み合わせて管理し、推測部70が対象物の次の挙動を推測するビルに合わせたビル属性情報94が組み合わされた学習結果52を推測部70に出力する。このため、推測部70は、推測部70が設置されたビルに合わせたビル属性情報94に基づいて学習結果52を選択し、対象物の次の挙動を推測することが可能となる。以降の、推測された対象物の挙動の判定、対象物の挙動の決定、サービスの割当て、再学習の処理は、上述した実施の形態にて説明した処理と同様に行われる。
以上説明した第5の実施の形態に係るエレベーターシステムでは、ビル属性情報94を備える学習結果データベース93Aが用いられる。このため、例えば、新たに建設されたビル17の属性が、既存のビル16の属性と異なる場合には、ビル17の属性と同じか類似する別のビルの属性が学習結果データベース93Aから選択される。そして、管理コントローラ2Aは、学習結果データベース93Aから選択された属性の学習結果52を上位システム6から取得し、人の挙動に基づくサービスの割当を行うことができる。
上述した第2~第4の実施の形態では、ビル16,17毎に固有の情報として、人の挙動が学習されて学習結果52に格納される。このため、ビル16,17の属性が同じ(例えば、同じオフィスビル)であれば、ビル17に設置された管理コントローラ2A等が上位システム6から、ビル16における人の挙動から学習された学習結果52を取得する。そして、ビル17に設置された管理コントローラ2Aが、学習結果52を効率よく使用し、決定した人に対して、エレベーター10のサービスを割当てることができる。
[変形例]
なお、上述した各実施の形態では、1棟のビルに複数のエレベーター10を設けた例について説明したが、1棟のビルに1台のエレベーター10だけが設けられる形態としても、各実施の形態に係るエレベーターシステムを構成することができる。
また、センサ30は、対象物をスキャンした3次元画像データを計測データとして出力する3次元計測部であってもよい。3次元計測部としては、例えば、レーザー距離計やLiDARが用いられる。そして、3次元計測部から出力される3次元画像データは、例えば、3次元マップデータである。このため、識別部40は、3次元マップデータから対象物が含まれる領域を抽出し、この領域から対象物が、人や物であると識別できる。そして、推測部70は、この領域の時間経過に応じて移動する対象物の挙動を、人の挙動として推測することが可能である。
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した各実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…エレベーターシステム、2…管理コントローラ、4…エッジコントローラ、5…インテリジェントセンサ、6…上位システム、10…エレベーター、20…通信ネットワーク、30…センサ、40…識別部、50…学習部、52…学習結果、60…記憶部、70…推測部、80…判定部、90…決定部、91…時系列データ、92…属性情報、93…データベース、100…割当部

Claims (12)

  1. エレベーターの運行を制御するエレベーターシステムにおいて、
    計測領域内の対象物を計測し、計測データを出力する計測部と、
    前記計測データに基づいて前記対象物を識別する識別部と、
    前記計測部により計測されて学習及び推測されるまでに前記識別部により識別される現在の前記対象物の実際の挙動と、過去の前記計測データにより学習された前記対象物の挙動パターンを示す学習結果とに基づいて、現在の前記計測領域内における、前記エレベーターを利用する前記対象物の次の挙動を推測する推測部と、
    学習及び推測された時点以降に前記識別部により識別される前記対象物の実際の挙動と、前記推測部により推測される前記対象物の次の挙動との一致又は不一致を判定し、判定結果を出力する判定部と、
    前記判定結果に基づいて、前記対象物の次の挙動を決定する決定部と、
    前記決定部により決定された前記対象物の次の挙動に基づいて、前記エレベーターにサービスを割当てる割当部と、を備え
    前記推測部は、前記計測領域を所定の大きさで区切った基礎領域に基づいて、前記対象物の次の挙動を推測し、
    前記判定部は、前記計測データに示される、学習及び推測された時点以降に前記識別部により識別される前記対象物の実際の挙動と、前記推測部により推測される前記対象物の次の挙動との一致又は不一致を、前記基礎領域毎に判定し、
    前記決定部は、前記エレベーターの乗り場に移動する前記対象物の挙動であって、学習及び推測された時点以降に前記識別部により識別される前記対象物の実際の挙動と、前記推測部により推測される前記対象物の次の挙動とが近似すると判定された前記判定結果が、前記対象物が前記計測領域から前記エレベーターの乗り間まで移動する際に要する時間で継続する場合に、前記判定結果に基づいて、前記対象物が、前記エレベーターの乗りかごに乗車すると決定する
    エレベーターシステム。
  2. 前記学習結果は、過去に前記決定部により決定された前記対象物の挙動を連続して表す
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  3. さらに、前記判定部により不一致と判定された前記判定結果が得られた場合に、学習及び推測された時点以降に前記識別部により識別される前記対象物の実際の挙動に基づいて、前記対象物の前記挙動パターンを学習し、前記学習結果を更新する学習部と、
    前記学習結果を保存する記憶部とを備える
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  4. 前記学習部は、前記対象物の実際の挙動に合わせて、前記対象物が含まれ、前記対象物の挙動の学習対象とするための学習推論領域を変化させ、前記学習推論領域の変化に基づいて前記対象物の挙動パターンを学習する
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  5. 前記記憶部は、前記学習結果を時系列で管理し、前記推測部からの要求に応じて、前記推測部が前記対象物の次の挙動を推測するために必要となる、前記計測部により前記対象物が計測された時刻に合わせた前記学習結果を前記推測部に出力する
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  6. 前記記憶部は、前記学習結果と、前記エレベーターが設置される建屋の属性情報とを組み合わせて管理し、前記推測部が前記対象物の次の挙動を推測する前記建屋に合わせた前記属性情報が組み合わされた前記学習結果を前記推測部に出力する
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  7. 前記記憶部は、時系列で管理される前記学習結果に、前記学習結果が更新された時点における前記エレベーターの運行モードを組み合わせて前記学習結果を保存し、
    前記推測部は、現在設定されている前記運行モードに合わせた前記学習結果を前記記憶部から読出して、前記対象物の次の挙動を推測する
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  8. 前記割当部は、前記決定部により、前記乗りかごに乗車すると決定された前記対象物が乗車可能な前記エレベーターにサービスを割当て、前記乗り場に到着した前記エレベーターの前記乗りかごのドアの開閉を制御する
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  9. 前記学習部、及び前記記憶部を有する上位システムと、
    前記識別部、前記推測部、前記判定部、及び前記決定部を有し、前記上位システムとネットワークを通じて接続され、前記エレベーターが設置される建屋に設けられる制御装置と、
    前記建屋に設けられる前記計測部とで構成され、
    前記識別部は、前記計測部から前記計測データを取得する
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  10. 前記学習部、及び前記記憶部を有する上位システムと、
    前記計測部、前記識別部、前記推測部、前記判定部、及び前記決定部を有し、前記上位システムとネットワークを通じて接続され、前記エレベーターが設置される建屋に設けられる計測装置とで構成される
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  11. 前記識別部、前記推測部、前記判定部、前記決定部、前記学習部、及び前記記憶部を有する上位システムを有し、
    前記計測部、及び前記割当部は、前記上位システムとネットワークを通じて接続され、前記エレベーターが設置される建屋に設けられる
    請求項に記載のエレベーターシステム。
  12. 前記計測部は、前記対象物を撮像した撮像データを前記計測データとして出力する撮影部であり、
    前記識別部は、前記撮像データに基づいて、時間経過に応じて移動する前記対象物を識別する
    請求項1~11のいずれか一項に記載のエレベーターシステム。
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