JP7136569B2 - スルホン酸塩の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はスルホン酸塩の製造方法に関する。より具体的には、フッ素含有ビニルモノマーをケン化してスルホン酸塩を製造する方法に関する。
スルホニルフルオライドのケン化による対応するスルホン酸塩への変換は一般にアルカリ水溶液での処理によってなされる。非特許文献1には、フッ素原子を含有しないスルホニルフルオライドを水酸化ナトリウムにより対応するスルホン酸ナトリウムに変換する方法が記載されている。非特許文献2には、フッ素原子を含有するスルホニルフルオライドを水酸化ナトリウムにより対応するスルホン酸ナトリウムに変換する方法が記載されている。
A. De Cat, R. Van Poucke, M. Verbrugghe、「Journal of Organic Chemistry」、1965年、Vol30、p.1498-1502 Wenbiao Cen, Zhi Xia Dong, Ting Ji Huang, Debao Su, Jeanne M. Shreeve、「Inorganic Chemistry」、1988年、Vol27、p.1376-1377
しかしながら、非特許文献2には、フッ素含有ビニル基を有するスルホニルフルオライドについては記載がない。フッ素含有ビニル基はフッ素原子の電子吸引性により求核攻撃を受けやすく、フッ素含有ビニル基を有するスルホニルフルオライドをケン化する場合には、ビニル基がアルカリと反応して副生物となるという課題がある。
本発明の目的は副反応の少ない、工業的な生産に適しているフッ素含有スルホン酸塩の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、フッ素含有ビニル基を有するスルホニルフルオライドを有機溶媒の存在下アルカリ水溶液を添加することによりケン化することで、副生物の少ない、工業的な生産に適しているスルホン酸塩が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]
有機溶媒の存在下アルカリ水溶液を添加することにより、式(1)又は式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーをケン化する方法であって、前記有機溶媒が、炭素数3~5のアルコール、及び炭素数3~5の環状エーテルからなる群から選ばれる有機溶媒であり、前記フッ素含有ビニルモノマー100質量部に対して、前記有機溶媒を50~150質量部用いることを特徴とする、スルホン酸塩の製造方法。
Figure 0007136569000001
(式中、nは0、1、又は2を表し、Xは各々独立してH、F又はClを表す。)
Figure 0007136569000002
(式中、nは1~4の整数を表し、Xは各々独立してH、F又はClを表す。)
[2]
前記アルカリ水溶液が、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを5~50質量%含む水溶液であって、
前記フッ素含有ビニルモノマーに対する、ナトリウム又はカリウムのモル割合が、1.9~2.1である、[1]の製造方法。
[3]
0~40℃でケン化する、[1]又は[2]の製造方法。
[4]
前記フッ素含有ビニルモノマーが式(3)で表されるフッ素含有ビニルモノマーである、[1]~[3]のいずれかの製造方法。
Figure 0007136569000003
(式中、nは0又は1を表す。)
[5]
前記有機溶媒が、t-ブタノール又はテトラヒドロフランである、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
前記フッ素含有ビニルモノマーが式(4)で表されるフッ素含有ビニルモノマーである、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
Figure 0007136569000004
本発明によれば、副反応の少ない、工業的な生産に適しているフッ素含有スルホン酸塩の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明のスルホン酸塩の製造方法は、有機溶媒の存在下アルカリ水溶液を添加することにより、式(1)又は式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマー(フッ素原子含有ビニルモノマー)をケン化する方法であって、上記有機溶媒が、炭素数3~5のアルコール、炭素数3~6のケトン、及び炭素数3~5の環状エーテルからなる群から選ばれる有機溶媒であり、上記フッ素含有ビニルモノマー100質量部に対して、上記有機溶媒を50~150質量部用いることを特徴とする。
Figure 0007136569000005
(式中、nは0、1、又は2を表し、Xは各々独立してH、F又はClを表す。)
Figure 0007136569000006
(式中、nは1~4の整数を表し、Xは各々独立してH、F又はClを表す。)
本実施形態の方法で得られるフッ素含有ビニル基を有するスルホン酸塩は、フッ素含有化合物の合成中間体等として有用であり種々の化合物へと誘導することができる。本実施形態の製造方法により、簡便に高純度のフッ素含有ビニル基を有するスルホン酸塩を製造することができる。
本実施形態の方法で得られたフッ素含有ビニル基を有するスルホン酸塩は、スルホン酸塩のまま、又は他の官能基へとさらに変換した後に、単独で重合、又はテトラフルオロエチレン等と共重合することにより、様々な官能基を側鎖に持つポリマーを得ることができる。このポリマーはフッ素原子を含有しているため、化学的安定性、耐熱性に優れ、スルホン酸としてイオン選択透過性、強酸性を持っている。これらの特徴を活かして燃料電池や水電解用の電解質膜、センサー材料、有機合成用触媒として有用である。特に燃料電池や水電解用の材料として有用であり、水素社会の実現に向けて大きな役割を担うと期待される。
(フッ素含有ビニルモノマー)
上記フッ素含有モノマーは、式(1)で表されるフッ素含有ビニルモノマー又は式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーであり、好ましくは式(1)で表されるフッ素ビニルモノマーである。
上記式(1)で表されるフッ素含有ビニルモノマーにおいて、nは0、1、又は2であり、好ましくは0又は1、より好ましくは0である。
上記式(1)で表されるフッ素含有ビニルモノマーにおいて、Xは各々独立してH、F又はClを表し、Fであることが好ましい。式(1)において、Xは同じであっても異なっていてもよく、同じであることが好ましい。
上記式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーにおいて、nは1~4の整数であり、好ましくは2、3、4である。
上記式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーにおいて、Xは各々独立してH、F又はClを表し、Fであることが好ましい。式(2)において、Xは同じであってもよいし異なっていてもよく、同じであることが好ましい。
式(1)又は式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーは、Xが全てFである場合、ポリマーとしたときに優れた化学的安定性を有するためポリマー原料として好適である。
上記フッ素含有ビニルモノマーとしては、式(3)で表されるフッ素含有ビニルモノマーであることが好ましい。
Figure 0007136569000007
(式(3)中、nは0又は1であり、0であることが好ましい)。
(有機溶媒)
上記有機溶媒としては、副反応を抑え、一層純度が高いスルホン酸塩が得られる観点から、炭素数3~5のアルコール、炭素数3~6のケトン、及び炭素数3~5の環状エーテルからなる群から選ばれる有機溶媒が好適に使用できる。上記有機溶媒の具体例としては、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、t-ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を挙げることができる。
有機溶媒は、これらに限定されず、原料及び生成物の溶解性、有機溶媒の化学的安定性を考慮して適宜選択してよい。
上記有機溶媒の量は、上記フッ素含有ビニルモノマー100質量部に対して50~150質量部であることが好ましく、より好ましくは60~120質量部である。有機溶媒がこの範囲より少ない場合にはフッ素含有ビニルモノマーのアルカリ水溶液への溶解が十分ではないために一旦スルホン酸塩となった後に余剰のアルカリと副反応を起こすので好ましくない。有機溶媒がこの範囲より多い場合にはアルカリやスルホン酸塩が溶解しなくなるため好ましくない。
上記式(1)で表されるフッ素含有ビニルモノマーを用いる場合、副生物を抑え、一層純度が高いスルホン酸塩が得られる観点から、有機溶媒としてt-ブタノール、テトラヒドロフランを用い、有機溶媒の量を上記フッ素含有ビニルモノマー100質量部に対して60~120質量部とすることが好ましい。
上記(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーを用いる場合、副生物を抑え、一層純度が高いスルホン酸塩が得られる観点から、有機溶媒としてテトラヒドロフランを用い、有機溶媒の量を上記フッ素含有ビニルモノマー100質量部に対して60~120質量部とすることが好ましい。
(アルカリ水溶液)
上記アルカリ水溶液におけるアルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩等を用いることができ、アルカリ金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。アルカリ水溶液100質量%中の上記アルカリの濃度は、5~50質量%であることが好ましい。アルカリの濃度が上記範囲より低い場合は、反応液中のフッ素含有ビニルモノマーが低くなり生産性が下がるので好ましくない。アルカリの濃度が上記範囲より高い場合は有機溶媒の存在下でアルカリや生成したスルホン酸塩が析出することがあるので好ましくない。
上記フッ素含有ビニルモノマーに対する上記アルカリのモル割合(アルカリ/フッ素含有ビニルモノマー)は当量比で、1.9~2.1であることが好ましい。本実施形態のケン化反応では、加水分解によって生成するフッ酸及びスルホン酸を中和する観点から、2倍モル量のアルカリを用いることが好ましい。上記アルカリのモル割合が上記範囲より低い場合は、未反応のフッ素含有ビニルモノマーが多く残るため好ましくない。上記範囲より多い場合には、スルホン酸塩が余剰のアルカリと副反応を起こすので好ましくない。
(反応温度)
ケン化を行う際の温度は、反応速度、溶解度の観点から、0℃以上が好ましい。また、副反応抑制の観点から、40℃以下が好ましい。上記範囲より温度が低いと、反応が遅くなり生産が下がり、また反応液が凍結することがあるので好ましくない。上記範囲より温度が高い場合は、副反応生成物が増加するので好ましくない。
本実施形態の方法によって得られたフッ素含有ビニル基を有するスルホン酸塩は、フッ素含有化合物の合成中間体等として有用であり種々の化合物へと誘導することができる。スルホン酸塩のまま、又は他の官能基へとさらに変換した後に、単独で重合、又はテトラフルオロエチレン等と共重合することにより様々な官能基を側鎖に持つポリマーを得ることができ、種々の用途に適用することができる。
以下、実施例に従って実施形態の方法を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに式(4)で表されるフッ素含有ビニルモノマー20.01g(71.4mmol)、水20.01g、t-ブタノール12.18gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.22g(146.5mmol)を含有する水溶液129.40gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は26℃で最高到達温度は39℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、式(5)で表されるスルホン酸カリウム及び式(6)で表される副生物が生成し、そのモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=96/4であった。
19F-NMR
化合物(5):δ(CF3CH2OH基準)-137.5(1F)、-124.8(1F)、-120.0(2F)、-117.2(1F)、-86.6(2F)
化合物(6):δ(CF3CH2OH基準) -130.9(1F)、-118.0(2F)、-84.5(2F)
Figure 0007136569000008
Figure 0007136569000009
Figure 0007136569000010
(実施例2)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.02g(71.5mmol)、水20.02g、t-ブタノール22.25gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.22g(146.5mmol)を含有する水溶液129.46gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は25℃で最高到達温度は37℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=97/3であった。
(実施例3)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.00g(71.4mmol)、水20.00g、テトラヒドロフラン13.39gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.21g(146.4mmol)を含有する水溶液129.33gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は25℃で最高到達温度は37℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=95/5であった。
(実施例4)
温度計、撹拌機、冷却用ジャケットをそなえた反応器に化合物(4)300.05g(1.07mol)、水300.05g、テトラヒドロフラン200.84gを入れて撹拌し、冷却水により冷却しながら、水酸化カリウム136.36g(2.14mol)を含有する水溶液1336.36gを1時間かけてポンプにより送液し滴下した。滴下開始時の液温度は5℃で最高到達温度は17℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=99.6/0.4であった。
この液をエバポレーターにより濃縮乾固した後にエタノール874.43gに溶解してろ過し不溶成分であるフッ化カリウムを除き、再度エバポレーターにより濃縮乾固することにより化合物(5)323.86gを得た。
(実施例5)
温度計、撹拌機、冷却用ジャケットをそなえた反応器に化合物(4)300.10g(1.07mol)、水300.08g、テトラヒドロフラン200.87gを入れて撹拌し、冷却水により冷却しながら、水酸化ナトリウム89.38g(2.15mol)を含有する水溶液1289.38gを1時間かけてポンプにより送液し滴下した。滴下開始時の液温度は6℃で最高到達温度は17℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、化合物(5)、(6)のナトリウム塩に相当するスルホン酸塩が生成し、そのモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=99.7/0.3であった。
この液をエバポレーターにより濃縮乾固した後にエタノール839.53gに溶解してろ過し不溶成分であるフッ化ナトリウムを除き、再度エバポレーターにより濃縮乾固することにより化合物(5)310.94gを得た。
(比較例1)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.03g(71.5mmol)、水20.01gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.23g(146.6mmol)を含有する水溶液129.53gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は7℃で最高到達温度は28℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=20/80であった。
(比較例2)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.00g(71.4mmol)、水20.02g、t-ブタノール5.29gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.21g(146.4mmol)を含有する水溶液129.33gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は25℃で最高到達温度は30℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は化合物(5)/化合物(6)=37/63であった。
(比較例3)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.01g(71.4mmol)、水20.00g、エタノール14.82gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.22g(146.5mmol)を含有する水溶液129.46gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は24℃で最高到達温度は28℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は残存し、反応混合物中のモル比率は、化合物(4)/化合物(5)/化合物(6)=31/28/41であった。
(比較例4)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.00g(71.4mmol)、水20.01g、ジメトキシエタン16.73gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.21g(146.4mmol)を含有する水溶液129.33gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は25℃で最高到達温度は37℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=2/98であった。
(比較例5)
温度計、滴下ロートをそなえたフラスコに化合物(4)20.00g(71.4mmol)、水20.02g、アセトニトリル17.62gを入れてマグネチックスターラーで撹拌し、ウォーターバスで冷却しながら、水酸化カリウム8.21g(146.4mmol)を含有する水溶液129.34gを1時間かけて滴下した。滴下開始時の液温度は25℃で最高到達温度は36℃であった。
滴下終了後30分撹拌した後に一部をサンプリングし19F-NMRで分析したところ化合物(4)は消失し、生成物のモル比率は、化合物(5)/化合物(6)=35/65であった。

Claims (6)

  1. 有機溶媒の存在下アルカリ水溶液を添加することにより、式(1)又は式(2)で表されるフッ素含有ビニルモノマーをケン化する方法であって、前記有機溶媒が、炭素数3~5のアルコール、及び炭素数3~5の環状エーテルからなる群から選ばれる有機溶媒であり、前記フッ素含有ビニルモノマー100質量部に対して、前記有機溶媒を50~150質量部用いることを特徴とする、スルホン酸塩の製造方法。
    Figure 0007136569000011
    (式中、nは0、1、又は2を表し、Xは各々独立してH、F又はClを表す。)
    Figure 0007136569000012
    (式中、nは1~4の整数を表し、Xは各々独立してH、F又はClを表す。)
  2. 前記アルカリ水溶液が、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを5~50質量%含む水溶液であって、
    前記フッ素含有ビニルモノマーに対する、ナトリウム又はカリウムのモル割合が、1.9~2.1である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 0~40℃でケン化する、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記フッ素含有ビニルモノマーが式(3)で表されるフッ素含有ビニルモノマーである、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
    Figure 0007136569000013
    (式中、nは0又は1を表す。)
  5. 前記有機溶媒が、t-ブタノール又はテトラヒドロフランである、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記フッ素含有ビニルモノマーが式(4)で表されるフッ素含有ビニルモノマーである、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
    Figure 0007136569000014
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