JP7133575B2 - マイクロバブル生成器 - Google Patents

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Description

本発明は、生成器内を通過する液体に対し、マイクロバブルを供給する、マイクロバブル生成器に関する。
マイクロバブルとは、直径が1~100μm以下の微細なバブル(以下「気泡」とも記載する。)の名称である。これを水道水に生成することで農作物の生育を促したり、海水中に生成することで魚の成育を促したり、風呂で生成させてヒトの血流を改善したりするなど、様々な生理活性効果が報告されている。また、工作機械の分野では、クーラント(加工液)中にマイクロバブルを付与することで、工具(ドリルや砥石など)の寿命を延ばすことや、工作物のソリを半減することなど、生産性の向上に寄与することが知られている。また、クーラント中にマイクロバブルを生成することで、嫌気性バクテリアの生成を抑え、工場作業者が嫌う腐敗液の臭気を低減し、良好な職場環境の維持にも寄与できることが知られている。
特許文献1には、空気混合供給装置が開示されている。空気混合供給装置は、空気流入部を有し、空気流入部から圧縮した空気を液体に供給する。供給した空気を、液体と共に、凹部形成部上を通過させることにより微細化し、液体に微細な気泡を生成できる旨が記載されている。
特許文献2には、気泡含有液の製造装置が開示されている。この装置は、中空で管状のセラミック多孔体が複数配置された液体の流路と、空気流入部と、圧縮空気室と、セラミック多孔体の表面が圧縮空気室に暴露された構造を有する。空気圧縮室では、セラミック多孔体の外側から供給される圧縮空気が、内側で微細化され、液体と混合され、液体に微細な気泡が生成できる旨が記載されている。
特許文献3は、液体にウルトラファインバブル(直径が1μm未満の気泡)を生成する装置が開示されている。この装置は水の流入部と、金属製メッシュと、セラミック製の玉を詰めた部分と、その下流の狭窄した流路と、液体の流出部を有する。この装置は、液体中に存在する溶存酸素や窒素などが、金属製メッシュを通過することで微細化し、ウルトラファインバブルとして供給される旨、記載されている。
非特許文献1には、気液反応装置が開示されている。大きく2種が開示されており、そのうち浸漬型は、管状のセラミック多孔体と、その内側から加圧した気体を吸入する機構を有する。気体がセラミック多孔体を通過する際に微細気泡となり、液体中に拡散する旨記載されている。もう一方のインライン型は、管状のセラミック多孔体と、その外側から加圧した気体を吸入する機構を有し、セラミック多孔体の内部を流れる流体中に微細気泡が生成される旨が記載されている。
非特許文献2には、多孔質セラミック焼結体とそれを用いた生成器によって、液体中に前記ウルトラファインバブルを供給する旨開示されている。多孔質セラミック焼結体は円筒形で、そこに加圧した気体が供給される。多孔質セラミック焼結体の外側はケーシングで覆われている。液体が多孔質セラミック焼結体とケーシング間を通過する際に、セラミック多孔体を通過したウルトラファインバブルが供給される旨記載されている。
特開2003-126667号公報 特開2017-170277号広報 特開2018-103090号公報
株式会社ノリタケノリタケカンパニーリミテドのウェブサイト(1)URL:https://www.noritake.co.jp/company/dev/seramics/(2)URL:https://www.noritake.co.jp/products/eeg/subs/detail/150/ マイクロバブル液のバブル条件と加工性能の関係第2報:液中のバブル状態(砥粒加工学会、2019年度砥粒加工学会学術講演会論文集p.366-367)
前述のように、現在までに、複数のバブル生成器が提案されている。
しかし、マイクロバブルに該当するサイズのバブルの生成及び供給に注目すると、いずれの先行技術でも十分とはいえない。
特許文献1に開示された技術においては、液体に供給された圧縮空気は、供給時点では気泡ではなく空気の塊である。空気の塊が液体と合わさり、それらが空気混合供給装置内部を通過する際に、凹部形成シャフトの表面で細かい気泡となる。
気泡の大きさは具体的に述べられていないが、処理前が空気の塊であること、凹部の各寸法がmm単位であることや、液体を乱流状態として攪拌状態することにより気泡を微細化していることから、気泡を数100μmから数mmの大きさまで攪拌・裁断して、液体と共に流出連結部から排出するものと推測できる。
特許文献2に開示された技術は、圧縮気体が、セラミック多孔体を通過してより微細化され、それが液体の中に拡散される。この方法では、液体にバブルを供給することはできるものの、多孔体から押出されて発生したバブルは、バブルの浮力がバブルの付着エネルギーを超えるまでセラミック多孔体から離れずに自然に成長したものとなる。そのため、液体に供給されるバブルの径は大きくなり(マイクロバブルの範囲を超え)、それに伴い発生数が抑制される。また、その構造上、バブル生成器が大型となるために、用途によっては使用が制限される。
特許文献3に開示された技術は、金属のメッシュを通過させることで液体に乱流を生成させ、液体中に元々溶存していた気体を微細気泡として生成する。この方法では、外部からの吸気を伴わないので、生成できる気泡の個数に制限があり、十分な数が得られない。一般に、液体中に溶解している酸素や窒素はppmオーダーであり、ナノバブルを生成することはできても、本願が必要とする1μm以上100μmのマイクロバブルはほとんど生成しないか、していたとしてもその数を増やすことは困難である。
非特許文献1に示された技術のうち浸漬型は、特許文献2と同じく、液体に供給されるバブルの径は大きくなり、それに伴い数が十分に発生しないという問題点がある。また、セラミック多孔体を薄くすればより多数のマイクロバブルを発生させることができるが、セラミック多孔体は引張応力で破損しやすいという欠点がある。そのため、多孔体を薄くしたうえで内部から高い圧力を掛けることは望ましくない。インライン型の場合は、破損はしにくくなるが、バブルをマイクロバブルの径としてその数を増やすためには、通過する液体の流速を極めて大きくする必要が生じる。液体の供給圧力を大きく上げる必要があり、装置や使用環境が著しく制限される。
非特許文献2に開示された技術では、多孔質セラミック焼結体とケーシングと間を液体が流れるため、当該箇所の流速は速くなっており、多孔質セラミックス表面で生じたバブルのうち多くはマイクロバブルとなる。一方で、マイクロバブルの数を多く得ようとすると、多孔質セラミックスを十分に薄くする必要が生じ、非特許文献1の浸漬型と同様の問題が生じる。
非特許文献1、非特許文献2での不十分な点を纏める。
多孔体によってマイクロバブル・ウルトラファインバブルを液体に供給する場合、多孔体には、引張り応力に弱く、破壊しやすいという性質が問題となる。
多孔体を設計する場合は、多孔体が圧縮気体の供給による引張応力で破壊しないように、多孔体の肉厚を厚くして強度を確保する。肉厚を厚くすると気体が通過する抵抗が高くなるために、多孔体通過後に液中で生成する気体の体積が少なくなる。そのため、マイクロバブルが生成される個数も減少する。
一方で、肉厚を厚くしたままマイクロバブルの生成量を増加させようとすると、多孔体の気孔径を大きくして気体が通過する抵抗を下げる必要が生じるが、この場合は、多孔体の表層で生成されたバブルはマイクロバブルとはならず、たとえば100μm以上のバブルとなってしまう。
まとめると、破壊に耐えうる強度を保つために多孔体の肉厚を厚くすると、1μm以上100μm程度のマイクロバブル多数生成させるのは難しく、多孔質セラミックを薄くすることでそれを達成しようとすると、多孔体の強度が下がり破壊されやすくなる。
つまり、多孔体の破壊のおそれがないままで、マイクロバブルの生成数を増やすことが難しいという課題が残る。
以上に述べたように、従来のいずれの技術においても、多数マイクロバブルを液体に供給する課題は解決できていない。なお、ここでいう「多数」とは、例えばマイクロバブル総個数が50万個毎ミリリットル以上である。
本発明のマイクロバブル生成器は、液体が生成器を通過する際にバブルを付与するマイクロバブル生成器において、少なくとも以下の構成を有し、前記課題を解決した。
(1)マイクロバブル付与対象の液体が通過し、狭窄部を有する流路と、
(2)流路外に設けられた圧縮気体供給部と、
(3)少なくとも一部が前記狭窄部に位置し、圧縮気体供給部から供給された圧縮気体が通過し、流路内の液体に供給される際にマイクロバブルを生成する多孔体、
とを有する、
流路内を通過する液体にマイクロバブルを供給する、マイクロバブル生成器。
マイクロバブルを付与する対象である液体の種類は、水道水のほか、純水や精製水、工業用水や洗剤を含む水道水、工作機械の分野に用いる前記クーラントなど様々あるが、これらは区別せず「液体」と呼ぶ。

(基本的な構成について)
本発明のマイクロバブル生成器は、液体が生成器を通過する際にマイクロバブルを付与するタイプの生成器である。このタイプの生成器の基本的構成を、図2に模式図として示す。液体Lはマイクロバブル生成器の入口3より投入され、流路2を通過し、出口4より排出される。後に微細化され、マイクロバブルとなる気体Gは流路の外から多孔体5を通過し、マイクロバブルBとなって、流路2内の液体Lに供給される。
本発明のマイクロバブル生成器は、前記基本的な構成と共に、以下の構成を有する。図1を用いて説明する。
(1)液体の流路
本発明のマイクロバブル生成器1は、その内部にマイクロバブルが生成される液体の流路2を有する。液体は、流路の一方(入口3)から入り、マイクロバブルBが生成された状態で他方(出口4)から排出される。前記流路の幅は一定でなく、狭窄部7を有する。狭窄部7を液体Lが通過する際は、それ以外の部分と比較して、液体の流速が速くなる。
(2)圧縮気体供給部
圧縮気体供給部は流路外に設けられる。圧縮気体供給部は、流路外部から多孔体5の外周側に圧縮した気体Gを供給する。多孔体を通過した気体Gは、マイクロバブルとなって多孔体内周(流路)を通る液体に供給される。圧縮気体供給部を流路外に設けるのは、例えば特許文献2や非特許文献1の浸漬型の様に、圧縮気体供給部を液体の流路内(非特許文献1ではタンク)に設けると、内部から引張方向に圧力がかかり、構造上望ましくないためである。
(3)多孔体
多孔体は、少なくとも一部が前記狭窄部に位置し、圧縮気体供給部から供給された圧縮気体Gが通過し、流路内の液体に供給される際にマイクロバブルを生成する。
マイクロバブル生成器1は、前記流路2に沿って、液体にマイクロバブルを生成する手段を有する。
多孔体は、その外周側から圧縮気体Gを供給されるため、多孔体5に掛かる圧力は圧縮方向である(引張方向の圧力はほぼ受けない)。そのため、多孔体5の肉厚が薄くても、破損が起こりにくい。よって、多孔体5の肉厚を薄くすることができ、より多くのマイクロバブルBを発生させることができる。
(4)前記(1)液体の流路と、(3)多孔体の関係
前記(3)に記載の多孔体の少なくとも一部は、前記(1)に記載の流路の狭窄部7に位置する。液体の流速が速くなる狭窄部で、多孔体5を通過した気体を、流路外部から供給することにより、他の位置に多孔体5を有する場合と比べて、生成するバブルがマイクロバブルの範囲となりやすく、また、その数も増やすことができる。
流速を速くする意義を、図5を用いて説明する。例えば流速が0メートル毎秒の状態(液体が静止した状態)では、多孔体5表面で生成したマイクロバブルB1は、自己の浮力が大きくなる状態まで大きく成長し、バブルとなって、液体に放出される。
一方、流速が十分に大きい場合は、多孔体5表面に生成したマイクロバブルB3は、自己の浮力が大きくなるまで成長する以前に、液体の流れにより多孔体5表面から切り離され、比較的小さなマイクロバブルのまま、液体Lに供給される。比較的小さなままマイクロバブルB3が切り離されることによって、液体Lに供給されるマイクロバブルの数も当然ながら多くなる。
この効果は、流速が早いほど顕著である。結果的に、マイクロバブルが生成される多孔体の内周の流路の少なくとも一部に、流速の速くなる狭窄部を設けることで、より小さく、多数のマイクロバブルを液体に生成することができる。
本発明のマイクロバブル生成器は、従来技術では実現できていなかった、多数のマイクロバブルを発生させ、液体に供給できる。これは、構造上多孔体を薄くできること(構造上、破損の恐れが小さいこと)、および、液体の流速を速めた状態でバブルを生成・供給することに起因する。
本発明のマイクロバブル生成器の模式図 一般的な多孔体を用いたマイクロバブル生成器の模式図 本発明の一形態であり、流路狭窄部材が狭窄部を形成するマイクロバブル生成器の模式図 多孔体が狭窄部を構成する形態の模式図 バブルの形成と液体の流速との関係を示す模式図 バブル径分布の測定結果( 本発明および比較例) 計測結果から求めたマイクロバブル(バブル径1~100μm)生成個数の計測結果の比較(本発明および比較例)
以下、本願を実施するための形態について説明する。
まず、本発明のマイクロバブル生成器の代表的な構成を、図1を用いて説明する。本発明のマイクロバブル生成器1の入口3から供給された液体Lは、一部に狭窄部7を有する流路2を通過し、その際にマイクロバブルBを付与され、出口4から排出される。
流路2のうち狭窄部7には、少なくとも多孔体5の一部が位置している。多孔体5は、外部から加圧された気体Gが通過し、気体Gは多孔体5通過時にマイクロバブルBの状態で液体L中に供給される。
液体の流路2は、狭窄部7を有する。
また、マイクロバブルを供給する多孔体5の少なくとも一部は、狭窄部7に位置する。これは、液体LにバブルBを供給する際に、狭窄部7での液体Lの流速を速めるためである。流速が速い状態で生成されたバブルは、前記の通り、大きく成長することなく、マイクロバブルとして液体中に生成される。
流路が狭窄とは、流路の内径(断面積)がその前後と比較して相対的に狭くなることである。
流路2の形状の断面は、例えば円形であってもよいし、矩形でもよいし、他の形状であってもよい。また、低コストで製造可能なのは流路が直線状の形状を有することだが、曲線状であっても構わない。これらは、製造コスト等から適宜選択できる。
流路2は液体Lの流れに沿って、相対的に狭くなる狭窄部7を有する。狭窄部7は、流路2の内壁の形状で構成してもよいし、流路内に流路狭窄部材9を設けることによって構成してもよい(典型的に図1、図3)。狭窄部7を流路2の内壁の形状で構成する場合は、その部分を多孔体5で構成してもよい(典型的に図4)。
液体Lにマイクロバブルを供給する多孔体5は、少なくともその一部を狭窄部7に有する。狭窄部7に少なくとも一部の多孔体5が有していれば、その他の部分の流路は、多孔体5で構成していてもよいし、そうでなくてもよい。製造を簡易化するために、流路2で入口3、出口4以外の部分を、全て一体の多孔体5で構成してもよい(図3)。
流路狭窄部材9を設ける場合は、流路2の内部に、流路2の一部を遮る形態にて設置してよい。配置は、多孔体5の表面でのマイクロバブルBの生成を妨げないように、流路と接する多孔体5を遮らないようにすることが望ましい。流路狭窄部材9は、多孔体5と接していないか、多孔体5とほぼ接さないことがより望ましい。
形状については、圧力損失が小さくなるよう、流路狭窄部材の先端と後端の形状を液体Lが流れやすい形状としてよい。たとえば、流路狭窄部材の先端が流線形またはこれに近い尖った形状であってよい(図3の9)。流路狭窄部材の先端と後端の角度は、所定の角度が望ましく、より詳細には0度を超え60度以下(好ましくは3~20°)を選択するのがより望ましい。
前記流路狭窄部材9の材質は、特に限定しないが、鉄やアルミ、木材やプラスチックを含む材種から任意に選択する。液体により腐食せず、膨潤による寸法変化による機能低下なく、流路を狭窄する性能を発揮し維持するなら、その材質は問わない。
より多くのマイクロバブルが発生させられるよう、望ましい多孔体5の気孔径は0.2~2μmである。この範囲であれば、生成したバブルが微細化しやすく、十分な数のマイクロバブルBを生成させやすい。マイクロバブル生成数を増やすうえで、より好ましいのは、平均気孔径が0.3~0.7μm程度である。なお、気孔径の測定は液銀圧入法(JIS K 8572)による。気孔率は25~35%がより好ましい。
また、多孔体5として特に適している材質は、セラミック材である。セラミック材は酸やアルカリへの耐食性に優れることから、多くの材料が酸性・アルカリ性のいずれの液体にも適用することができる。また、工業用の洗浄用途の場合で、苛性ソーダなど強力な液体を使用する用途への適用も当然に可能である。加えて、セラミック材は金属成分をほとんど含まないことから、液体への金属汚染の恐れが少なく、医療品や半導体の洗浄にも当然に使用可能である。セラミック材としては、コストや耐薬品性、製造容易性などを勘案し、シリカ系、アルミナ系、ジルコニア系などから選択してよい。セラミック材以外には、例えば鉄粉を焼結して製作した多孔体や、内部を発泡させた樹脂を多孔体として使用することもできる。
多孔体5の厚さは、圧縮気体の供給を受けても割れない強度を有する厚さが好ましく、例えば0.5mm以上が望ましい。また、3mm以下の厚さであれば、気体Gの通過の際の抵抗が上昇しすぎず、大掛かりな気体供給装置が必要なく、望ましい。
圧縮気体供給部8には、特に限定は無いが、例えば、0.1MPa以上1.0MPa以下に加圧された圧縮気体を供給する。好ましくは0.4から0.5MPaである。これは、例えば工場配管中の圧縮気体で十分な範囲である。圧縮気体の消費量は1から10リットル毎分程度である。圧縮気体の供給手段は、コンプレッサーを用いても良いし、高圧ガスボンベを用いても良い。適切な供給圧力と安定した流量を確保できる構成であれば、その種類は問わない。圧縮気体供給部は、流路および多孔体の外部より圧縮気体を多孔体に供給するために、流路から多孔体を隔てた、多孔体の外側に位置することとなる。
なお、気体Gとしては空気が代表的であるが、窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴンなど、別の気体であっても構わない。同様に、液体Lは淡水であってもよいし、海水や酸性や液体の溶液、加工用クーラント混合液(エマルジョンタイプ、ケミカルソリューションタイプ、ソリュブルタイプ等)であってもよい。
(実施例)
本願のマイクロバブル生成器を用いて、液体(L)を工作機械に用いる水溶性クーラントとし、これにマイクロバブルを供給した。水溶性クーラントは、ソリューションタイプのクーラント剤を、水道水で30倍に任意に希釈したものである。
気体Gは、コンプレッサーを用いて0.4MPaとした空気とした。
多孔体は、円筒状のアルミナ材とした。このアルミナ材は気孔率が30%、平均気孔径は0.5μmである。また、アルミナ材は外径14mm、内径は10mm、厚さ2mmとした。この多孔体の内壁が液体Lの流路となる。
多孔体5の外部にはジャケット6を設けた。ジャケット6と多孔体5との間には、気体の通り道であり、気体を溜める空洞部を設けた。多孔体5へは圧縮気体供給部8から空洞部を介して、圧縮気体Gのみが供給される。
流路の外周部(多孔体の内壁部)は、液体Lの入口3および出口4の近傍を除き、前記多孔体で構成した。
流路内に、流路狭窄部材として、両端が尖った円柱形を有するステンレス材の中子9を設けた。中子9の直径は6mmであり、図示しない固定治具により、流路の中央に位置させた。
液体Lは、入口3から流路2を通り、出口4から排出される。液体Lは、流路を通る際に、中子9と流路の外周との間を通過する際に、その流速が上がり、通過後に流速は戻る。
上記の条件で、液体Lを入口3から連続的に供給し、出口4から取出した。取出した液体中のマイクロバブルの直径および個数の分布を測定した。なお、測定は、取出し後すぐに行った。測定結果を図6に、マイクロバブルの範囲(1~100μm)の合計個数を図7に示す。

(比較例)
比較例として、上記条件とその他の条件は全く同様で、中子9を設けなかった場合のマイクロバブルの径および個数の分布を図6、7に併せて示す。

(実施例と比較例の対比)
比較結果から、流路に狭窄部7を有していないマイクロバブル生成器と比較して、本発明の狭窄部を有したマイクロバブル生成器は、同様の構造でより多くのマイクロバブルを生成できることが確認できた。
また、図6から、狭窄部を通過することで、液体L中のマイクロバブルがより微細化することも確認できた。具体的には直径50μm以下のバブルが増加しつつ、かつ1μmと50μm付近にそれぞれあった二つのピークのうちの一つが40μm付近へシフトしたことが分かる。
1 マイクロバブル生成器
2 流路
3 入口
4 出口
5 多孔体
6 ジャケット
7 狭窄部
8 圧縮気体供給機構
9 流路狭窄部材、中子
G 気体、液体に供給時にマイクロバブルとなる気体
L 液体、マイクロバブル供給対象である液体

Claims (3)

  1. マイクロバブル付与対象の液体が通過する筒状の流路と、
    前記流路内に設けられ、流路内に狭窄部を形成する流路狭窄部材と、
    前記流路外に設けられた圧縮気体供給部とを有し、
    前記筒状の流路は少なくとも一部がマイクロバブルを生成する筒状の多孔体からなり、
    少なくとも前記多孔体の一部は前記狭窄部に位置し、
    前記流路狭窄部材は流路の方向に長手方向を有し、かつ、両端部が尖った柱状の中子からなり、
    前記圧縮気体供給部から供給された圧縮気体が前記多孔体の外周側から内周側に向けて通過することで、前記多孔体の内周部分の流路内を通過する液体にマイクロバブルを供給する、マイクロバブル生成器。
  2. 前記流路狭窄部材が、前記流路と接さず、前記流路内に設けられた固定治具を介して流路内に固定された、請求項1に記載のマイクロバブル生成器。
  3. 前記多孔体の平均気孔径が0.2~2μmである請求項1から請求項2のいずれか1項に記載のマイクロバブル生成器。
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