JP7131807B2 - 装着型歯科診療装置および装着型歯科診療システム - Google Patents

装着型歯科診療装置および装着型歯科診療システム Download PDF

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Description

本発明は、装着型歯科診療装置に係り、特に、歯科診療モジュールを身体に装着して診療するための装着型歯科診療装置および装着型歯科診療装置を含む装着型歯科診療システムに関する。
従来、歯科診療サービスを提供するための可搬式歯科診療装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された可搬式歯科診療装置は、訪問先での移動診療時に使用する歯科診療モジュールを運搬可能なケースに収容することで、訪問先で機動的に対応できる。
特開2015-19865号公報
しかしながら、特許文献1に記載の可搬式歯科診療装置は、ケースに歯科診療モジュールを収容して使用するため、それぞれ個別に事情が異なる多様な訪問診療の現場に適用しにくい場合があった。
訪問診療の現場は、患者の自宅、被災地の避難施設、病院、看護施設等の種々の異なる環境下に置かれている。例えば、訪問診療の現場によっては、狭い環境であるためにケースやインスツルメント等の機器を置く場所がない場合がある。また、置く場所があったとしてもインスツルメントホースの長さが足りず、インスツルメントが患者の口腔まで届かなかったりする場合がある。さらに、インスツルメントを商用電源に接続できない場合には、電動のインスツルメントを用いた診療を行うことができない。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、多様な歯科診療の現場において、狭い環境であってもインスツルメントを用いた診療を安定的に行うことが可能な装着型歯科診療装置および装着型歯科診療システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る装着型歯科診療装置は、歯科診療モジュールを身体に装着して診療するための装着型歯科診療装置であって、前記歯科診療モジュールと、この歯科診療モジュールを支持するモジュール支持部と、このモジュール支持部を前記身体に装着する装着具と、を備え、前記歯科診療モジュールは、インスツルメントと、前記インスツルメントの動作により消耗すると共に補給により再利用できるように構成された装置を含む複数の装置と、前記インスツルメントの動作を制御する動作制御部と、少なくとも前記動作制御部を格納した本体と、前記再利用できるように構成された装置について消耗状態を観測する状態観測部と、前記状態観測部によって観測された装置の状態を示す装置情報を取得する状態情報取得部と、前記装置情報を出力する出力部と、を備える。
本発明は、多様な歯科診療の現場において、狭い環境であってもインスツルメントを用いた診療を安定的に行うことが可能な装着型歯科診療装置および装着型歯科診療システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る装着型歯科診療装置を含む装着型歯科診療システムを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る装着型歯科診療装置の外観を示す斜視図であり、身体に装着した状態を斜め前から見ている。 本発明の実施形態に係る装着型歯科診療装置の外観を後ろから見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る装着型歯科診療装置の外観を前から見た斜視図である。 本発明の実施形態に係る装着型歯科診療装置における歯科診療モジュールの内容を示す構成図である。 歯科診療モジュールにおける情報取得基板の一例を模式的に示すブロック図である。 歯科診療モジュールにおける状態情報取得部による処理手順の一例を示すフローチャートである。 歯科診療モジュールにおける情報取得基板の他の例を模式的に示すブロック図である。 歯科診療モジュールにおける状態情報取得部による処理手順の他の例を示すフローチャートである。 歯科診療モジュールの変形例を示す模式図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る装着型歯科診療装置1について、適宜図1から図6を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る装着型歯科診療装置を含む装着型歯科診療システム100を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、装着型歯科診療システム100は、歯科医院内の診療室に設置された少なくとも1つの歯科治療装置101を備えている。歯科治療装置101は、患者に歯科治療を施すための装置であって診療に用いられる歯科用のインスツルメントや患者用椅子等を主に備えている。また、装着型歯科診療システム100は、訪問診療中の歯科医師等が身体Mに装着した少なくとも1つの装着型歯科診療装置1を備えている。
図1に示すように、装着型歯科診療装置1は、通信ネットワークNWに接続されている。通信ネットワークNWは、有線LAN(Local Area Network)等の有線通信ネットワーク、無線LANやBluetooth(登録商標)等の無線通信ネットワーク、インターネットなどである。
通信ネットワークNWには、装着型歯科診療装置1の情報共有先として、前記した歯科治療装置101と、歯科医院内の診療室に設置された情報処理装置102と、が接続されている。歯科治療装置101は、通信ネットワークNWと通信可能な処理部を備えている。また、通信ネットワークNWには、装着型歯科診療装置1の情報共有先として、例えば、インスツルメントの修理やメンテナンスを受け付けるコールセンタや、歯科医師または歯科技工士が歯科技工を行う技工所に設置された情報処理装置103が接続されている。また、通信ネットワークNWには、装着型歯科診療装置1の情報共有先として、例えば、インスツルメントを製造したメーカに設置された情報処理装置104が接続されている。これらの情報処理装置102~104は、通信ネットワークNWと通信可能な処理部を備えており、例えば一般的なパーソナルコンピュータ(PC)の他、タブレット型PC等の携帯型の端末機器等であってもよい。さらに、通信ネットワークNWには、クラウドサーバ105が接続されている。
装着型歯科診療装置1は、通信ネットワークNWに接続されている歯科治療装置101、情報処理装置102~104、およびクラウドサーバ105との間で、後記する装置情報等の各種情報の通信を行うことが可能となっている。
装着型歯科診療装置1は、図2に示すように、歯科診療モジュール2を身体Mに装着して歯科医師等が診療するための歯科診療装置である。この装着型歯科診療装置1は、例えば、図2から図4に示すように、歯科診療モジュール2を支持するモジュール支持部3と、モジュール支持部3を身体Mに装着する装着具4と、を備えている。
歯科診療モジュール2は、医師等が診療目的や診療内容に応じて、診療するために必要な種々のインスツルメント5等を適宜選定したり、組み合わせたりして構成される。歯科診療モジュール2の詳細は後記する。
モジュール支持部3は、歯科診療モジュール2の部分的な構成要素を分担してそれぞれ支持するインスツルメント支持部31と、本体支持部32と、容器ホルダ支持部33と、を備えている。
インスツルメント支持部31は、歯科診療モジュール2の一部であるインスツルメント5を支持するものである。インスツルメント5には、例えばマイクロモータ51やスケーラ53を含んでいる。
本体支持部32は、歯科診療モジュール2の一部である本体8を支持するものである。ここでは、本体8は、制御部等を格納した制御ボックスであるものとした。
容器ホルダ支持部33は、歯科診療モジュール2の一部である貯留容器61を保持するための容器ホルダ61aを支持するものである。
なお、インスツルメント5等を支持するとは、固定手段や容器に入れて固定して支持するものの他、インスツルメント5をトレー等の載置手段に置いて支持するものなどの種々の支持手段を適用することができる。
装着具4は、モジュール支持部3を有する腰ベルト41と、腰ベルト41に連結されたショルダベルト42と、を備えている。
腰ベルト41は、モジュール支持部3によって歯科診療モジュール2を保持した状態で、身体Mに装着できるように、種々のサイズ調整機能を備えて構成されている。
図3と図4に示すように、ショルダベルト42は、腰ベルト41の背部から肩部、および胸部を通って前部まで連結されている。ショルダベルト42は、身体Mの背部において背骨に沿って上下方向に延びる背部ベルト42aを備えている。ショルダベルト42は、身体Mの肩部から左右に分かれてそれぞれ胸部を通る右前ベルト42bと左前ベルト42cとを備えている。
本実施形態においては、ショルダベルト42と腰ベルト41とを連結しているが、これに限定されるものでなく、連結せず、ショルダベルト42と腰ベルト41が独立していてもよい。
図3と図4に示す例では、右前ベルト42bには、マイクロモータ導通送出管52とスケーラ導通送出管54とを支持する導通送出管支持部43が配設されている。導通送出管支持部43は、適切な保持力を付与して支持する帯状のバンドであり、身体M(図2参照)の肩部から胸部にかけて1ヶ所乃至複数ヶ所に設けられている。導通送出管支持部43により、マイクロモータ導通送出管52とスケーラ導通送出管54は、身体Mの背部から肩部に向かって上方へ延び、肩部から胸部を通って下方へ延びるように右前ベルト42bに沿って支持される。
歯科診療モジュール2には、インスツルメント5と、複数の装置とが配設されている。歯科診療モジュール2内のこれらの装置に関して観測された装置の状態を示す情報を装置情報と呼ぶ。これらの装置の中には、インスツルメント5の動作により消耗すると共に補給により再利用できるように構成された装置を含んでいる。このような装置の場合には、装置の消耗状態を示す装置情報も観測される。装着型歯科診療装置1は、訪問診療中の歯科医師等が身体Mに装着することから、診療室に固定された歯科治療装置101(図1参照)と比較して、インスツルメント5に供給する駆動エネルギや水等の確保が極めて重要である。
再利用できるように構成された装置は、例えばインスツルメント5に供給する駆動エネルギを蓄積したエネルギ蓄積部を含む。エネルギ蓄積部に蓄積された駆動エネルギの残量を示す駆動エネルギ残量情報は、装置であるエネルギ蓄積部の消耗状態を示す装置情報の一例である。
ここで、駆動エネルギとは、インスツルメント5の種類にもよるが、電力や圧縮エアのことである。駆動エネルギが例えば電力である場合、エネルギ蓄積部(装置)とは、インスツルメント5に電力を供給するバッテリのことである。以下では、このようなインスツルメント5の動作により消耗する装置の一例がバッテリであるものとして説明する。バッテリの装置情報には、バッテリ82aにおける電力量の残量を示すバッテリ残情報(駆動エネルギ残量情報)が含まれる。
図5に示すように、歯科診療モジュール2は、例えば、インスツルメント5と、注液装置6と、本体8と、圧縮エア供給部81と、電源部82と、制御部83と、充電部90と、を備えている。本体8は、インスツルメント5を駆動する制御部83を少なくとも格納する。ここでは、例えば、圧縮エア供給部81、電源部82および制御部83が本体8に収容されている。
インスツルメント5は、治療器具であるマイクロモータ51と、マイクロモータ51と本体8とを導通させる導通送出管であるマイクロモータ導通送出管52と、スケーラ53と、スケーラ53と本体8とを導通させる導通送出管であるスケーラ導通送出管54と、を備えている。
ここで、「導通送出管」は、インスツルメント5に必要な駆動エネルギ、診療液H等を供給するための供給流路であり、複数の供給管を束ねたものでもよいし、複数の供給管を1つの管に内装してもよい。
「インスツルメント5」は、説明の便宜上、個々のインスツルメント5であるマイクロモータ51とスケーラ53等の治療器具を区別する必要がない場合に総称して表記する。
マイクロモータ51には、先端部にハンドピースHPが装着されている。マイクロモータ導通送出管52には、マイクロモータ51を駆動する駆動源である電源部82等へ導通させる導通管であるケーブル52a、診療液Hを供給する送出管である診療液配管52b、および圧縮エアを供給する圧縮エア供給管81bが含まれている。
スケーラ導通送出管54には、スケーラ53へ電力を供給する導通管であるケーブル54a、および、診療液Hを供給する送出管である診療液配管54bが内装されている。
注液装置6は、インスツルメント5に診療液Hを供給するものである。ここで、診療液Hは、歯科診療に使用するための洗浄液、消毒液、水等の液体であるが、特に限定されない。注液装置6は、例えば、貯留容器61と、ポンプ62と、診療液配管52bと、電磁弁52cと、診療液配管54bと、電磁弁54cと、を備えている。
貯留容器61は、診療液Hを貯留する。貯留容器61は、腰ベルト41に固定された容器ホルダ61a(図3参照)によって腰ベルト41に取り付けられている。貯留容器61に貯留された診療液Hを大気圧に開放した状態で吸引するので、貯留容器61は、ペットボトルを使用することができる。これにより、訪問先での歯科診療時においても可搬性、機動性、入手性に優れ、利便性を向上させることができる。
診療液配管52bは、ポンプ62からマイクロモータ51へ連通する。診療液配管54bは、ポンプ62からスケーラ53へ連通する。電磁弁52c、電磁弁54c、ポンプ62は、電源部82から供給される電力によって駆動する。電磁弁52cは、診療液配管52bに配設され、マイクロモータ51への注液量を制御する。電磁弁54cは、診療液配管54bに配設され、スケーラ53への注液量を制御する。これら電磁弁52c,54cは、後記する水量ボリュームスイッチで調整される。
ポンプ62は、貯留容器61に貯留された診療液Hを大気圧に開放した状態で吸入管62aから吸引する。ポンプ62は、診療液配管52bを介して診療液Hをマイクロモータ51へ供給する。ポンプ62は、診療液配管54bを介して診療液Hをスケーラ53へ供給する。
圧縮エア供給部81は、外部コンプレッサCに接続するためのエア充填接続部81aと、エア充填接続部81aとマイクロモータ51とを連結する圧縮エア供給管81bと、を備えている。圧縮エア供給部81は、エア充填接続部81aに接続された外部コンプレッサCによって、マイクロモータ導通送出管52からマイクロモータ51へモータ冷却用の圧縮エアや患部洗浄用のスプレーエアを供給する。
電源部82は、インスツルメント5に駆動エネルギを供給するエネルギ供給部である。電源部82は、インスツルメント5に電力を供給するバッテリ82aと、商用電源等の外部電源に接続するための接続部82bと、電源スイッチ82cと、を備えている。電源部82は、接続部82bに電源ケーブル95を介して商用電源等の外部電源を接続した場合には外部電力を使用してインスツルメント5を駆動したり、バッテリ82aに充電したりすることができる。また、接続部82bから外部電源を切り離した場合には、バッテリ82aを使用してインスツルメント5を駆動することができる。
充電部90は、バッテリ82aを充電するものであり、バッテリ82aに電気的に接続された自家発電部91を備えている。充電部90が自家発電部91を備えることにより、訪問診療の現場が、被災地の避難施設等の商用電源が利用できない環境であったとしてもバッテリ82aを充電することができる。自家発電部91は、例えば、布タイプ太陽光発電機91aを含んでいる。布タイプ太陽光発電機91aとしては、例えば、衣服に貼り付ける太陽電池や、球状太陽電池をもとにした太陽光発電糸を横糸に、かつ、汎用の繊維を縦糸にして織り上げた生地等、従来公知のものを用いることができる。図2に示す布タイプ太陽光発電機91aは、術者の衣服の右袖に巻くようにして固定されているが、装着態様はこれに限らず、例えば術者のキャップに固定するようにしてもよい。
歯科診療モジュール2は、図5に示すように、操作部84と、表示部Dと、を備えることができる。本実施形態では、一例として、操作部84および表示部Dは、本体8とは別体であって無線または有線によって制御部83と通信可能にそれぞれ接続されることとした。無線の場合、近距離無線通信規格には、例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)を含む。
表示部Dは、装置情報等の各種情報を表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイ等から構成される。
操作部84は、インスツルメント5を操作するインスツルメント操作部や、装置情報等の各種情報の入出力管理を行う情報入出力操作部を備えている。
インスツルメント操作部としては、マイクロモータ51およびスケーラ53をオン・オフするメインスイッチや、例えば水量や回転速度を制御するなどのインスツルメントを駆動するための付加的なサブスイッチを備えている。例えば、サブスイッチには、選択スイッチ、水量ボリュームスイッチ、パワーボリュームスイッチ、オプチカスイッチ、正転逆転スイッチ、注水スイッチを設けてもよい。
選択スイッチは、マイクロモータ51またはスケーラ53を選択するものである。水量ボリュームスイッチは、マイクロモータ51およびスケーラ53へ供給する診療液Hの供給量を調整するものである。パワーボリュームスイッチは、マイクロモータ51やスケーラ53の駆動量を調整するものである。オプチカスイッチは、インスツルメント5に設けられた照明用のランプ(不図示)を点灯するものである。正転逆転スイッチは、マイクロモータ51の回転方向を選択するものである。注水スイッチは、診療液Hを患部に注水するものである。
情報入出力操作部としては、例えば、装置情報等の各種情報を表示部Dに表示させる表示スイッチ、装置情報等の各種情報を記憶部13に記録する記録スイッチ、通信ネットワークNWを介して装置情報等の各種情報を送受信する通信スイッチを備えている。また、一般的な携帯端末機で可能な文字入力等の操作を行う操作部を含むことができる。
操作部84は、図2に示す操作スイッチ84aのように、手に持って操作するものであってもよい。操作部84は有線、無線に限定されない。例えばスマートフォンなどの外部機器と制御部83、操作部84を連携して、音声認識、画像認識による制御や操作、画面に表示されたスライダーバーによるインスツルメント5の駆動量の制御や操作などを行うこともできる。
つまり、操作部84および表示部Dが一体型の装置であっても構わない。このような一体型の装置は、図2に示す操作部85のようなタブレット端末や、図2に示す操作部86のような腕時計型端末であってもよい。操作部84として、例えばタブレット端末(操作部85)を使用する場合、操作部85を保持する操作部保持部70を設けることが好ましい。
操作部84を複数備えることもできる。その場合、例えばインスツルメント操作部であれば、オン・オフするメインスイッチと、メインスイッチに比べて操作する頻度が少ないサブスイッチを個別の操作部として分けてもよい。例えばメインスイッチを操作スイッチ84aで操作して、サブスイッチを操作部85で操作しても構わない。
なお、図5、図6、図8に記載された操作部84は、操作スイッチ84a、操作部85、操作部86等を含んでいる。また、以下の説明では、操作スイッチ84a、操作部85、操作部86等を特に区別しない場合、単に操作部84と表記する。
制御部83は、インスツルメント5の動作を制御する制御部(動作制御部)や、装置情報等の各種情報の通信を行う制御部を備えている。ここでは、制御部83は、図3および図5に示すように、マイクロモータ基板83aと、スケーラ基板83bと、情報取得基板83cとを備えている。
マイクロモータ基板83aは、マイクロモータ51の動作を制御するものであり、スケーラ基板83bは、スケーラ53の動作を制御するものである。これらマイクロモータ基板83aおよびスケーラ基板83bは、歯科医院内の診療室に設置された歯科治療装置101(図1参照)に含まれる基板と同様に、前記操作部84のメインスイッチやサブスイッチに連動してマイクロモータ51およびスケーラ53を駆動する。これらの基板の構成は、従来公知なので、これ以上の説明を省略する。
情報取得基板83cは、装置情報の取得を行うものである。装置情報は、バッテリ残情報(駆動エネルギ残量情報)や、歯科診療モジュール2内の各装置の動作状態を示す情報等の状態観測情報である。情報取得基板83cは、図6に示すように、状態観測部11と、状態情報取得部12と、記憶部13と、出力部14と、を備えている。また、ここでは、情報取得基板83cは、オプション構成として故障検知部15も備えている。
状態観測部11は、再利用できるように構成された装置について消耗状態を観測するものである。ここでは、状態観測部11は、バッテリ82aについて消耗状態を観測する。
状態観測部11は、図6に示すように、バッテリ残量観測部16と、作動状態観測部17と、を備えている。
バッテリ残量観測部16は、バッテリ82aにおける電力量の残量をバッテリ残量情報(駆動エネルギ残量情報)として観測する。バッテリ残量観測部16は、バッテリ残量を示す信号を状態情報取得部12に出力する。
作動状態観測部17は、歯科診療モジュール2内に配設された少なくとも1つの装置について作動状態か否かを検出する。歯科診療モジュール2内の装置には、例えば、バッテリ82a、電源スイッチ82c、マイクロモータ基板83a、スケーラ基板83b、注液装置6、貯留容器61等が含まれる。作動状態観測部17は、歯科診療モジュール2内の装置がON状態(作動状態)かOFF状態かを示す信号を状態情報取得部12に出力する。
状態情報取得部12は、状態観測部11によって観測された装置の状態を示す装置情報を取得するものである。状態情報取得部12は、図6に示すように、消耗状態取得部18と、作動状態取得部19と、を備えている。なお、図6には、状態情報取得部12の他の機能部を図示しているが、これらについては後記する。
消耗状態取得部18は、バッテリ残量観測部16からバッテリ残量情報(駆動エネルギ残量情報)を取得するものである。消耗状態取得部18は、バッテリ残量情報を記憶部13、出力部14または判別部23に出力する。記憶部13に出力された情報は、保持され、所定のタイミングで読み出されて利用される。出力部14に出力された情報は、表示部Dに表示されるか、通信ネットワークNWに送信される。判別部23に出力された情報は、後記する判別処理で利用される。
作動状態取得部19は、作動状態観測部17によって検出された装置の作動状態を示す装置情報を取得するものである。作動状態取得部19は、装置がON状態(作動状態)かOFF状態かを示す情報を記憶部13または出力部14に出力する。記憶部13に出力された情報は、保持され、所定のタイミングで読み出されて利用される。出力部14に出力された情報は、表示部Dに表示されるか、通信ネットワークNWに送信される。
記憶部13は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)からなり、装置情報等の必要な情報を記憶するものである。記憶部13には、装置情報を取得するための動作プログラムがインストールされている。ここでは、記憶部13は、例えば診療用エネルギ情報記憶部26を備えている。なお、診療内容記憶部36については後記する。
診療用エネルギ情報記憶部26は、術者および診療内容別に所定の診療を行うときにインスツルメント5を駆動するために必要な駆動エネルギを示す診療用エネルギ情報を記憶するものである。ここでは、所定の診療を行うときにインスツルメント5を駆動するために必要な電力を示す診療用エネルギ情報を記憶している。
従来、歯科医院においては、歯科治療装置101(図1参照)を利用してインスツルメント5を使用した治療を行う度に、術者を特定する識別情報、診療内容を特定する情報、インスツルメントの種類、インスツルメントの使用時間や駆動エネルギといったデータが、歯科治療装置101の制御ユニットに記録されている。あるいは、これらのデータが、通信ネットワークNW(図1)を介して、情報処理装置102~104に記録管理される。そして、1人の術者が1つの診療内容を行うときのデータだけでも膨大な量のデータが蓄積されており、術者個人によってあるいは診療内容によって、例えば駆動エネルギの消費量に大きな差異が存在しているのが現状である。したがって、本実施形態では、訪問診療の現場で実際に診療を行う術者について、蓄積された膨大な量のデータから機械学習により推定された、術者および診療内容別の診療用エネルギ情報を予め準備して、現在のバッテリ(駆動エネルギ)で今後行う診療に支障をきたさないかどうかを判定する指標としている。この指標となるのが、診療用エネルギ情報記憶部26に記憶された診療用エネルギ情報である。この診療用エネルギ情報は、装着型歯科診療装置1とは別の情報処理装置によって予め推定されてもよい。または、後記する駆動エネルギ推定部25による推定処理により取得された駆動エネルギを診療用エネルギ情報として用いてもよい。
状態情報取得部12は、消耗状態取得部18によって取得したバッテリ残量情報(駆動エネルギ残量情報)を用いて、現在のバッテリ(駆動エネルギ)で今後行う診療に支障をきたさないかどうかを判定するために、図6に示すように、術者特定情報取得部20と、診療内容特定情報取得部21と、診療用エネルギ情報抽出部22と、判別部23と、報知制御部24と、を備えている。
術者特定情報取得部20は、術者を特定する術者特定情報を取得するものである。術者特定情報は、例えば術者の氏名、ID番号、あるいは認証可能な顔画像や指紋等の識別情報である。術者特定情報取得部20は、操作部84から入力される術者特定情報を診療用エネルギ情報抽出部22に出力する。
診療内容特定情報取得部21は、診療内容を特定する診療内容特定情報を取得するものである。診療内容特定情報は、例えば治療方法の種類、治療段階の種類、治療歯の位置、治療器具の種類等の情報である。診療内容特定情報取得部21は、操作部84から入力される診療内容特定情報を診療用エネルギ情報抽出部22に出力する。
診療用エネルギ情報抽出部22は、術者特定情報取得部20および診療内容特定情報取得部21によって取得された術者および診療内容をもとに、診療用エネルギ情報記憶部26から当該術者および診療内容の診療用エネルギ情報を抽出するものである。診療用エネルギ情報抽出部22は、抽出した診療用エネルギ情報を判別部23に出力する。なお、機械学習部22aについては後記する。
判別部23は、診療用エネルギ情報抽出部22によって抽出した診療用エネルギ情報が、消耗状態取得部18によって取得されたバッテリ残量情報(駆動エネルギ残量情報)よりも小さいか否かを判別するものである。判別部23は、診療用エネルギ情報がバッテリ残量情報よりも小さいか(OK)、小さくないか(NG)を示す情報を、報知制御部24に出力する。
報知制御部24は、診療用エネルギ情報が駆動エネルギ残量情報よりも小さくない(NG)と判別された場合にインスツルメント5へのエネルギの供給を許可しないことを報知部から報知するものである。報知部は、術者に対して例えば視覚的、聴覚的または触覚的な手段で報知可能な構成であれば特に限定されず、表示部Dを流用してもよい。本実施形態では、報知部は、一例として、スマートフォンを用いた表示部Dによって文字(NG)および色(赤)で表示し、OKの場合、文字(OK)および色(緑)で表示する。メロディーやバイブレーションの相違によってOK/NGを区別できるようにしても構わない。
状態情報取得部12は、オプション構成として、図6に示す駆動エネルギ推定部25を備えている。駆動エネルギ推定部25は、所定の術者が所定の診療内容を実行するために用いるインスツルメントの駆動エネルギを推定するものである。駆動エネルギ推定部25は、所定の術者が所定の診療内容を実行するために用いるインスツルメントの駆動エネルギを推定するための機械学習を行った学習済みの学習器を用いて、駆動エネルギを推定する。この学習済みの学習器は、学習器に、術者特定情報および診療内容特定情報を入力すると、入力された情報で特定される術者が入力された情報で特定される診療内容に用いるインスツルメントの駆動エネルギに対応する出力値を出力するように機械学習を行うことで生成される。駆動エネルギ推定部25は、この機械学習を行った学習済みの学習器に、術者特定情報取得部20および診療内容特定情報取得部21により入力された術者特定情報および診療内容特定情報を入力し、学習済みの学習器の演算処理を実行することで、駆動エネルギを当該学習器から取得する。駆動エネルギ推定部25は、取得した駆動エネルギを診療用エネルギ情報記憶部26に格納する。
出力部14は、状態情報取得部12で取得された装置情報を出力するものであり、図6に示すように、表示制御部27と、通信部28と、を備えている。
表示制御部27は、状態情報取得部12によって取得した装置情報を表示部Dに表示させるものである。また、表示制御部27は、報知制御部24から、インスツルメント5へのエネルギ供給の許可/不許可に関する報知内容を報知部としての表示部Dに表示させる。
通信部28は、例えばネットワークカード等の所定の通信インタフェースからなり、通信ネットワークNWを介して情報共有先(情報処理装置102~104等)との間で装置情報を含む情報の送受信を行うものである。本実施形態では、通信ネットワークNWを介した情報共有先(情報処理装置102~104等)間において既存の情報共有システムが存在することを前提にしている。この既存の情報共有システムにおいては、例えば、メーカは、歯科医院におけるインスツルメント5のメンテナンスに関して、情報処理装置104において状況を確認したり、情報処理装置104から歯科医院に設置された情報処理装置102にアナウンスを表示させたりすることができる。また、歯科医院のドクターやスタッフ等のユーザは、診療室に設置された情報処理装置102から、通信ネットワークNW上に設けられたコールセンタの情報処理装置103にクレーム等の情報を送ることができる。このようなメンテナンスの情報等の様々な情報を通信ネットワークNW上にあるクラウドサーバ105に記憶して管理することも可能である。
装着型歯科診療装置1によって取得された装置情報は、通信ネットワークNWを介して、歯科治療装置101、情報処理装置102~104、およびクラウドサーバ105に伝送され、各装置の表示部に表示されたり、各装置の記憶部に保存されたりする。したがって、例えば、歯科医院のユーザは、装着型歯科診療装置1に関する装置情報を、歯科治療装置101や情報処理装置102の表示部に表示させて、確認することができる。
例えば、訪問診療の現場に、歯科医院から2人の術者が派遣された場合、一方の装着型歯科診療装置1で観測された作動状態から、歯科診療モジュール2内の装置がON状態であることを知り、他方の装着型歯科診療装置1で観測された作動状態から、歯科診療モジュール2内の装置がOFF状態であることを知ることもできる。この場合、歯科医院に残っているユーザは、訪問診療の現場に派遣された1人の術者が診療中であり、もう1人の術者は診療を終了したことを認識できる。したがって、診療を終了した術者に、他の訪問診療の現場に向かうように指示を送ることも可能である。あるいは、診療を終了した術者の装着型歯科診療装置1で観測されたバッテリ残量情報から、充分な充電を行ってから、他の訪問診療の現場に向かうように指示を送ることも可能である。
故障検知部15は、歯科診療モジュール2内に配設された少なくとも1つの装置について故障を検知するものである。故障検知部15は、例えば、バッテリ82a、マイクロモータ基板83a、スケーラ基板83b、注液装置6等の電気回路が正常に動作しているかどうか判別する。故障検知部15は、歯科診療モジュール2内の各電気回路が正常に稼働しているかどうか確認するために電気回路自体に対して試しにデータを送ってみるループバックの実行を監視し、ループバック信号を正常に受信していない電気回路を検出するようにしてもよい。
故障検知部15は、例えばループバック信号を正常に受信していない電気回路を検出するなどして故障を検知した場合、報知制御部29は、故障が発生したことを報知部から報知する。なお、ここでは、故障検知部15による故障検知処理に連動した専用の報知制御部29を備えることとしたが、報知制御部29の機能は、前記した状態情報取得部12の報知制御部24で兼用することができる。また、報知部は、術者に対して例えば視覚的、聴覚的または触覚的な手段で報知可能な構成であれば特に限定されず、表示部Dを流用してもよい。なお、故障検知部15は、歯科診療モジュール2の動作中に常に監視状態とすることもできるが、バッテリ節約のため、歯科診療モジュール2の電源スイッチ82cをOFFからONに切り替えた初期状態のときにだけ、歯科診療モジュール2内の装置が正常に動作しているかどうかを判別することが好ましい。
次に、情報取得基板83cの状態情報取得部12の処理を中心に、装着型歯科診療装置1の動作について図7を参照(適宜、図2~図6参照)して説明する。
まず、状態情報取得部12において、診療用エネルギ情報抽出部22は、術者特定情報取得部20によって入力された術者特定情報を取得する(ステップS101)。また、診療用エネルギ情報抽出部22は、診療内容特定情報取得部21によって入力された診療内容特定情報を取得する(ステップS102)。そして、診療用エネルギ情報抽出部22は、診療用エネルギ情報記憶部26から診療用エネルギ情報を抽出する(ステップS103)。
続いて、判別部23は、消耗状態取得部18によって取得された現在の駆動エネルギ残量情報を入力する(ステップS104)。そして、判別部23は、診療用エネルギ情報が、現在の駆動エネルギ残量情報より大きいか否かを判別する(ステップS105)。診療用エネルギ情報が現在の駆動エネルギ残量情報より大きいと判別された場合(ステップS105:Yes)、報知制御部24は、表示部Dによって、今後、インスツルメントへのエネルギの供給を許可しないこと(NG)を報知する(ステップS106)。
術者は、表示部DによるNGの報知によってバッテリ残量が少ないことを認識すると、充電部90からバッテリ82aへ電力を供給する(ステップS107)。具体的には、電源部82において、接続部82bに電源ケーブル95を介して商用電源等の外部電源を接続した場合には、術者は外部電力を使用してバッテリ82aに充電し、待機する。外部電源を接続できない場合、術者は、布タイプ太陽光発電機91aからバッテリ82aへ充電し、待機する。
上記充電の結果、診療用エネルギ情報が現在の駆動エネルギ残量情報より小さいと判別された場合(ステップS105:No)、報知制御部24は、表示部Dによってインスツルメントへの電力の供給を許可すること(OK)を報知するので、術者は、表示部DによるOKの報知によってバッテリが足りることを認識することができる。このとき、通常通り、インスツルメント5に対して、バッテリ82aから電力を供給する(ステップS108)。
前記実施形態では、情報取得基板83c(歯科診療モジュール2)は、診療用エネルギ情報記憶部26と、術者特定情報取得部20と、診療内容特定情報取得部21と、診療用エネルギ情報抽出部22と、判別部23と、駆動エネルギ推定部25と、を備えているものとしたが、代わりに、これら各部を通信ネットワークNWを介して情報処理装置102等の側に備えるようにしてもよい。
このように構成した場合、例えば情報処理装置102の術者特定情報取得部20は、情報取得基板83cの通信部28から送信される術者特定情報を受信する情報受信手段に対応し、診療内容特定情報取得部21は、同様に通信部28から送信される診療内容特定情報を受信する情報受信手段に対応する。また、情報処理装置102の判別部23の判別結果は、情報処理装置102の情報送信手段によって、通信ネットワークNWを介して情報取得基板83cの通信部28へ返信される。これにより、情報取得基板83cにおいて、報知制御部24は、情報処理装置102の判別部23による判別結果を、報知部Dから報知することができる。
また、情報処理装置102において例えば駆動エネルギ推定部25が処理をすることで、情報取得基板83c(歯科診療モジュール2)の側の処理負荷を低減することができる。
(第1実施形態の変形例)
上記実施形態では、診療用エネルギ情報記憶部26に、術者および診療内容別の診療用エネルギ情報を予め記憶しておき、診療用エネルギ情報抽出部22は、取得された術者および診療内容をもとに、診療用エネルギ情報記憶部26から当該術者および診療内容の診療用エネルギ情報を抽出するものとしたが、診療用エネルギ情報は必ずしも術者別である必要はない。術者個人に着目すると、その個人が行う診療に特化したインスツルメントの駆動エネルギを推定するための機械学習を行うことができるほど大量の個人的なデータが蓄積されていない場合も想定されるからである。
具体的には、記憶部13は、図6に示すように、診療用エネルギ情報記憶部26と、診療内容記憶部36とを備える。ここでは、診療用エネルギ情報記憶部26は、複数の術者が所定の診療を行うときにインスツルメント5を駆動するために必要な電力(駆動エネルギ)を示す診療用エネルギ情報を記憶している。
診療内容記憶部36は、複数の術者が行う所定の診療を記憶するものである。所定の診療を記憶する記憶構造は、前記した診療内容特定情報のように、例えば治療方法の種類、治療段階の種類、治療歯の位置、治療器具の種類等の情報の少なくとも1項目を含んでいればよい。
また、この場合、診療用エネルギ情報抽出部22は、診療内容特定情報取得部21によって取得された診療内容に基づいて診療用エネルギ情報記憶部26および診療内容記憶部から所定の統計解析を行い、診療用エネルギ情報を抽出する。診療用エネルギ情報抽出部22は、抽出した診療用エネルギ情報を判別部23に出力する。
また、この場合、診療用エネルギ情報抽出部22は、機械学習部22aを備えている。
機械学習部22aは、学習段階において、診療内容記憶部36に記憶された所定の診療内容を入力すると、診療用エネルギ情報記憶部26に記憶された診療用エネルギ情報を対応する出力値として出力するように機械学習を行う学習器として機能する。機械学習の方法は、特に限定されず、例えば、ニューラルネットワーク等の一般的な機械学習技術を利用することができる。
この機械学習部22aは、推定段階においては、学習済みの学習器として入力情報に応じた出力値を返す推定器として機能する。すなわち、機械学習部22aは、推定段階においては、学習した診療内容と診療用エネルギ情報との対応関係に基づいて、診療内容特定情報取得部21によって入力として与えられる診療内容特定情報から演算処理を実行することにより推定される診療用エネルギ情報を抽出して出力する。
なお、この場合、装着型歯科診療装置1の動作は、図7の術者特定情報を取得するステップ(ステップS101)を除いて、図7のフローチャートと同様である。
上記変形例によれば、例えば歯科治療装置101の制御ユニット等において、診療に係る術者の個人的なデータの蓄積量が少ない場合、診療に係る多くの術者のデータを統計的に処理して推定される駆動エネルギを、診療用エネルギ情報として予め準備して、現在のバッテリ(駆動エネルギ)で今後行う診療に支障をきたさないかどうかを判定する指標として用いることができる。
前記変形例では、情報取得基板83c(歯科診療モジュール2)は、診療用エネルギ情報記憶部26と、診療内容記憶部36と、診療内容特定情報取得部21と、診療用エネルギ情報抽出部22と、判別部23と、駆動エネルギ推定部25とは、情報取得基板83c(歯科診療モジュール2)の側に備えているものとしたが、代わりに、通信ネットワークNWを介して情報処理装置102等の側に備えるようにしてもよい。
(第2実施形態)
歯科診療モジュール2において、再利用できるように構成された装置は、エネルギ蓄積部(装置)としてのバッテリ82aに限定されるものではなく、インスツルメント5に診療液を供給する注液装置6も再利用できるように構成された装置の一例である。以下では、再利用できるように構成された装置が、注液装置6の貯留容器61であるものとして第2実施形態に係る装着型歯科診療装置1について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。第2実施形態では、歯科診療モジュール2の制御部83が、情報取得基板83cの代わりに、図8に示す情報取得基板83dを備えている点が第1実施形態と相違する。
情報取得基板83dは、図8に示すように、状態観測部11と、状態情報取得部12dと、記憶部13と、出力部14と、を備えている。また、ここでは、情報取得基板83dは、オプション構成として故障検知部15も備えている。
状態観測部11は、図8に示すように、診療液残量観測部16dと、情報取得基板83d上の作動状態観測部17とを備えている。
診療液残量観測部16dは、例えば、貯留容器61から流れ出る診療液の流量を検出する流量センサや貯留容器61内の残量を検出するフロートによって構成される。本実施形態では、診療液残量観測部16dは、図5に示す診療液配管52bや診療液配管54bの予め定められた監視位置に設けられて監視位置を流れる診療液の流量を検出する流量センサであるものとする。診療液配管52bや診療液配管54bにおける監視位置としては、電磁弁52cや電磁弁54cが配設された位置の近傍とすることができる。診療液残量観測部16dによる流量の検出値は、状態情報取得部12dに出力される。
状態情報取得部12dは、図8に示すように、消耗状態取得部18dと、作動状態取得部19と、を備えている。なお、図8には、状態情報取得部12dの他の機能部を図示しているが、これらについては後記する。
消耗状態取得部18d(状態情報取得部)は、装置の消耗状態を示す装置情報として、注液装置6における診療液の残量情報を取得するものである。本実施形態では、消耗状態取得部18dは、診療液残量観測部16dによる流量の検出値を取得し、貯留容器61の初期状態における診療液の容量から、現時点までの流量を差し引くことで、診療液の残量情報を取得する。なお、診療液残量観測部16dが貯留容器61内の残量を検出するフロートである場合、観測された診療液の残量情報を取得する。消耗状態取得部18dは、診療液の残量情報を記憶部13、出力部14または判別部23に出力する。
記憶部13は、例えば診療液情報記憶部26dを備えている。
診療液情報記憶部26dは、術者および診療内容別に所定の診療を行うときにインスツルメント5に供給するために必要な診療液の量を示す診療液情報を記憶するものである。従来、歯科医院においては、歯科治療装置101(図1参照)を利用してインスツルメント5を使用した治療を行う度に、インスツルメントに供給する診療液の使用量といった膨大なデータが、歯科治療装置101の制御ユニットに記録されている。したがって、本実施形態では、訪問診療の現場で実際に診療を行う術者について、蓄積された膨大な量のデータから機械学習により推定された、術者および診療内容別の診療液情報を予め準備して、現在の診療液の残量で今後行う診療に支障をきたさないかどうかを判定する指標としている。この指標となるのが、診療液情報記憶部26dに記憶された診療液情報である。この診療液情報は、装着型歯科診療装置1とは別の情報処理装置によって予め推定されてもよい。または、後記する診療液量推定部25dによる推定処理により取得された診療液量を診療液情報として用いてもよい。
状態情報取得部12dは、消耗状態取得部18dによって取得した診療液の残量情報を用いて、現在の診療液の残量で今後行う診療に支障をきたさないかどうかを判定するために、図8に示すように、術者特定情報取得部20と、診療内容特定情報取得部21と、診療液情報抽出部22dと、判別部23dと、報知制御部24dと、を備えている。術者特定情報取得部20と診療内容特定情報取得部21は、図6に示す構成と同様である。
診療液情報抽出部22dは、術者特定情報取得部20および診療内容特定情報取得部21によって取得された術者および診療内容をもとに診療液情報記憶部26dから当該術者および診療内容の診療液情報を抽出するものである。診療液情報抽出部22dは、抽出した診療液情報を判別部23dに出力する。
判別部23dは、診療液情報抽出部22dによって抽出した診療液情報が、消耗状態取得部18dによって取得された診療液の残量情報よりも小さいか否かを判別するものである。判別部23dは、診療液情報が現在の診療液の残量情報よりも小さいか(OK)、小さくないか(NG)を示す情報を、報知制御部24dに出力する。
報知制御部24dは、診療液情報が診療液の残量情報よりも小さくない(NG)と判別された場合にインスツルメント5への診療液の供給を許可しないことを報知部から報知するものである。報知部としては例えば表示部Dを流用してもよい。
状態情報取得部12dは、オプション構成として、図8に示す診療液量推定部25dを備えている。診療液量推定部25dは、所定の術者が所定の診療内容を実行するために用いるインスツルメントに供給するために必要な診療液の量を推定するものである。診療液量推定部25dは、所定の術者が所定の診療内容を実行するために用いるインスツルメントに供給するために必要な診療液の量を推定するための機械学習を行った学習済みの学習器を用いて、診療液の量を推定する。この学習済みの学習器は、学習器に、術者特定情報および診療内容特定情報を入力すると、入力された情報で特定される術者が入力された情報で特定される診療内容に用いる診療液の量に対応する出力値を出力するように機械学習を行うことで生成される。診療液量推定部25dは、この機械学習を行った学習済みの学習器に、術者特定情報取得部20および診療内容特定情報取得部21により入力された術者特定情報および診療内容特定情報を入力し、学習済みの学習器の演算処理を実行することで、診療液の量を当該学習器から取得する。診療液量推定部25dは、取得した診療液の量を診療液情報記憶部26dに格納する。
次に、情報取得基板83dの状態情報取得部12dの処理を中心に、第2実施形態に係る装着型歯科診療装置1の動作について図9を参照(適宜、図2~図5および図8参照)して説明する。まず、状態情報取得部12dにおいて、診療液情報抽出部22dは、術者特定情報取得部20によって入力された術者特定情報を取得する(ステップS101)。また、診療液情報抽出部22dは、診療内容特定情報取得部21によって入力された診療内容特定情報を取得する(ステップS102)。そして、診療液情報抽出部22dは、診療液情報記憶部26dから、今後必要な診療液情報を抽出する(ステップS103)。
続いて、判別部23dは、消耗状態取得部18dによって取得された現在の診療液の残量情報を入力する(ステップS204)。そして、判別部23dは、今後必要な診療液情報が、現在の診療液の残量情報より大きいか否かを判別する(ステップS205)。今後必要な診療液情報が現在の診療液の残量情報より大きいと判別された場合(ステップS205:Yes)、報知制御部24dは、表示部Dによって、今後、インスツルメントへの診療液の供給を許可しないこと(NG)を報知する(ステップS206)。
術者は、表示部DによるNGの報知によって診療液の残量が少ないことを認識すると、貯留容器61に診療液を補給する(ステップS207)。具体的には、術者は、貯留容器61を、腰ベルト41に固定された容器ホルダ61a(図3参照)から取り外し、補給用の診療液を貯留容器61に注ぎ込む。あるいは、診療液が水であり、貯留容器61として水のペットボトルを使用していた場合、術者は水のペットボトルを新品に交換してもよい。なお、術者は、診療液の補給後に、情報取得基板83dの診療液の残量情報をリセットする操作をする。リセット処理により、消耗状態取得部18dは、前回のリセット時から今回のリセット時までの間に診療液残量観測部16dから取得した流量の検出値の積算値を0にリセットし、補給後の診療液の合計容量を貯留容器61の初期状態における診療液の容量としてセットする。
前記ステップS205において、今後必要な診療液情報が現在の診療液の残量情報より小さいと判別された場合(ステップS205:No)、報知制御部24dは、表示部Dによってインスツルメントへの診療液の供給を許可すること(OK)を報知するので、術者は、表示部DによるOKの報知によって診療液が足りることを認識することができる。このとき、通常通り、インスツルメント5に対して、貯留容器61から診療液を供給する(ステップS208)。
前記実施形態では、情報取得基板83d(歯科診療モジュール2)は、診療液情報記憶部26dと、術者特定情報取得部20と、診療内容特定情報取得部21と、診療液情報抽出部22dと、判別部23dと、診療液量推定部25dと、を備えているものとしたが、代わりに、これら各部を通信ネットワークNWを介して情報処理装置102等の側に備えるようにしてもよい。
本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、情報取得基板83cと情報取得基板83dを備え、バッテリ残量と診療液残量の両方を観測して対応できるようにしてもよい。制御部83の基板構成は前記実施形態に限定されず、例えば、情報取得基板83cと情報取得基板83dを集約してもよいし、マイクロモータ基板83aやスケーラ基板83bに、情報取得基板83c、83dの構成を追加してもよい。
図2に示す操作部保持部70は、装着具4のベルトに設けた例を示すが、これに限定されるものではなく、操作部84は、身体Mに装着自在に構成してもよい。
また、身体Mに装着自在な操作部84として、図2に示すように手首等の身体Mに取り付けて操作する腕時計型の操作部86は、表示部Dとの一体型に限らず、表示部Dとは別体型の装置であってもよい。別体型の装置としては、図10に示すベルト型の操作部87やメガネ型の表示部88であってよい。
図10に示すメガネ型の表示部88は、操作者である歯科医師が眼鏡のように装着して使用する透過型(シースルー)のものである。メガネ型の表示部88としては、例えば、所謂、光学シースルーグラスを採用してもよい。例えば、メガネ型の表示部88とタブレット端末(操作部85)との間の無線通信を介して、タブレット端末(操作部85)からの操作により、装置情報等の情報をメガネ型の表示部88に表示させることができる。これにより、操作者は、光を透過するグラス越しに外界(患者)を目視しながらグラスに配置された小型画面に表示された装置情報等を認識することができる。
また、操作部84および表示部Dの一体型の装置としてのタブレット端末(操作部85)が、情報共有先との通信を担う通信部28として機能するようにしてもよい。この場合、装着型歯科診療装置1の情報取得基板83cには、前記した近距離無線通信機能を備えることとする。また、タブレット端末は、通常、例えばインターネット等のネットワークに接続する通信機能を有している。そのため、装着型歯科診療装置1の本体とタブレット端末とを前記した近距離無線通信で接続することで、装着型歯科診療システム100の情報共有先(情報処理装置102~104等)に対して、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続することができる。この場合には、情報取得基板83cには、情報共有先との通信を担うネットワークカード等の装置を別途に設けなくて済む。
装着型歯科診療装置1は、図1の装着型歯科診療システム100の中で利用される場合、歯科診療モジュール2において、操作部84や表示部Dは必須の構成ではない。この場合、装置情報等の各種情報を通信ネットワークNWを通じて、外部の表示器(例えば情報処理装置のモニタ)にのみ表示するようにしてもよい。あるいは、外部からの操作(例えば表示スイッチ、記録スイッチ等)によって、装着型歯科診療装置1に各種動作を行わせることにしてもよい。
充電部90において、自家発電部91は、図2に示す布タイプ太陽光発電機91aに限定されるものではなく、図10に示すソーラーパネル91bや手動発電機91cであっても構わない。ソーラーパネル91bは、本体8の上面、背面あるいは側面に固定することができる。手動発電機91cは、例えばレバーを手動で回転させることで発電するものであり、天候に左右されないメリットがある。手動発電機91cは、通常は本体8の内部に格納しておき、使用時に本体8の内部から取り出して用いる。その他、自家発電部91は、例えば、摩擦による発電が可能な衣服(図示を省略)や振動による発電が可能な靴(図示を省略)であってもよい。また、上記した自家発電部91をいくつか組み合わせて用いることとしてもよい。
また、充電部90において、自家発電部91以外に、図10に示すUSBケーブル92を備えるようにしてもよい。USBケーブル92は、バッテリ82aに電気的に接続されている。これにより、訪問診療の現場で商用電源のコンセントがPC等の外部装置に占有されて電源ケーブル95(図3参照)を差し込むことができないときにも、当該外部装置にUSBケーブル92を接続することで、バッテリ82aを充電することができる。
また、本実施形態においては、説明の便宜上、圧縮エア供給部81とエネルギ供給部である電源部82とを区別して説明したが、上記圧縮エアはモータ冷却用に限定されない。例えば、圧縮エアにより、エアスケーラ等のインスツルメントの駆動、制御部、操作部等の制御を行うことも含まれる。つまり、圧縮エア供給部81とエネルギ供給部とは、厳格に区別されるものではなく、インスツルメント5がエアタービン等(不図示)の場合には、例えば、圧縮エア供給管81bから圧縮エアをエアタービン等へ供給する。
また、本実施形態においては、マイクロモータ51等を使用する例を説明したが、圧縮エアで駆動させるエアタービン(不図示)やエアスケーラであっても、駆動源の違いがあるが同様に構成することができる。つまり、エネルギ供給部は電源部82に限定されるものではなく、インスツルメントが圧縮エアを駆動エネルギとする場合、エネルギ供給部は圧縮エア供給管81b等で構成される。この場合、外部コンプレッサCや、歯科診療モジュール内に設けた圧縮エアを充填したエアタンクから、圧縮エア供給管81bを介して圧縮エアをインスツルメント5に供給する。そして、圧縮エアを充填したエアタンクを歯科診療モジュール内に設ける場合、そのエアタンクを、インスツルメント5の動作により消耗する装置とみなすことができる。この場合、圧縮エアの流路に流量センサを設けて流量を監視すればエアタンク内におけるエア残量を検知できる。したがって、バッテリ(駆動エネルギ)と同様に、状態情報取得部12は、消耗状態取得部18によって取得した圧縮エア残量情報(駆動エネルギ残量情報)を装置情報として用いることで、現在の圧縮エア(駆動エネルギ)で今後行う診療に支障をきたさないかどうかを判定することもできる。
また、注液装置6は、ポンプ62の代わりに、診療液Hを貯留する貯留容器61と圧縮エアを貯留容器61に供給する供給管と、貯留容器61から診療液Hをインスツルメント5へ供給する送出管と、を備えていてもよい。この場合、外部コンプレッサCや圧縮エアを充填したエアタンクから、圧縮エアを貯留容器61に充填して貯留容器内に圧縮圧力を発生させることで、インスツルメント5に診療液Hを供給するようになる。
1 装着型歯科診療装置
2 歯科診療モジュール
3 モジュール支持部
4 装着具
5 インスツルメント
6 注液装置
8 本体
11 状態観測部
12,12d 状態情報取得部
13 記憶部
14 出力部
15 故障検知部
16 バッテリ残量観測部(状態観測部)
17 作動状態観測部(状態観測部)
18 消耗状態取得部(状態情報取得部)
18d 消耗状態取得部(状態情報取得部)
19 作動状態取得部(状態情報取得部)
20 術者特定情報取得部
21 診療内容特定情報取得部
22 診療用エネルギ情報抽出部
22a 機械学習部
22d 診療液情報抽出部
23,23d 判別部
24,24d,29 報知制御部
25 駆動エネルギ推定部
25d 診療液量推定部
26 診療用エネルギ情報記憶部
26d 診療液情報記憶部
27 表示制御部
28 通信部
31 インスツルメント保持部(モジュール支持部)
32 本体保持部(モジュール支持部)
33 容器ホルダ保持部(モジュール支持部)
36 診療内容記憶部
51 マイクロモータ(インスツルメント)
53 スケーラ(インスツルメント)
61 貯留容器
82 電源部(エネルギ供給部)
82a バッテリ(エネルギ蓄積部)
82c 電源スイッチ
83 制御部
83a マイクロモータ基板(動作制御部)
83b スケーラ基板(動作制御部)
83c,83d 情報取得基板
84~87 操作部
88,D 表示部
90 充電部
91 自家発電部
91a 布タイプ太陽光発電機
91b ソーラーパネル
91c 手動発電機
100 装着型歯科診療システム
H 診療液

Claims (19)

  1. 歯科診療モジュールを身体に装着して診療するための装着型歯科診療装置であって、
    前記歯科診療モジュールと、
    この歯科診療モジュールを支持するモジュール支持部と、
    このモジュール支持部を前記身体に装着する装着具と、を備え、
    前記歯科診療モジュールは、
    インスツルメントと、
    前記インスツルメントの動作により消耗すると共に補給により再利用できるように構成された装置を含む複数の装置と、
    前記インスツルメントの動作を制御する動作制御部と、
    少なくとも前記動作制御部を格納した本体と、
    前記再利用できるように構成された装置について消耗状態を観測する状態観測部と、
    前記状態観測部によって観測された装置の状態を示す装置情報を取得する状態情報取得部と、
    前記装置情報を出力する出力部と、を備える装着型歯科診療装置。
  2. 前記出力部は、前記状態情報取得部によって取得した前記装置情報を示部に表示させる表示制御部を備える請求項1に記載の装着型歯科診療装置。
  3. 前記再利用できるように構成された装置は、前記インスツルメントに供給する駆動エネルギを蓄積したエネルギ蓄積部を含み、
    前記装置の消耗状態を示す装置情報は、前記エネルギ蓄積部に蓄積された駆動エネルギの残量を示す駆動エネルギ残量情報であり、
    前記状態情報取得部は前記駆動エネルギ残量情報を取得する請求項1または請求項2に記載の装着型歯科診療装置。
  4. 前記エネルギ蓄積部は、前記インスツルメントに電力を供給するバッテリを含み、
    前記状態観測部は、前記バッテリにおける電力量の残量を前記駆動エネルギ残量情報として観測する請求項3に記載の装着型歯科診療装置。
  5. 前記歯科診療モジュールは、前記バッテリを充電する充電部をさらに備え、
    前記充電部は、前記バッテリに電気的に接続された自家発電部として、布タイプ太陽光発電機、ソーラーパネル、手動発電機、摩擦による発電が可能な衣服、または振動による発電が可能な靴のいずれかを含む請求項4に記載の装着型歯科診療装置。
  6. 前記歯科診療モジュールは、さらに、前記本体とは別体であって無線または有線によって少なくとも前記動作制御部と通信可能にそれぞれ接続される操作部および表示部を有する請求項1に記載の装着型歯科診療装置。
  7. 前記操作部および表示部として一体型の装置を含み、前記一体型の装置は腕時計型またはタブレット端末である、請求項6に記載の装着型歯科診療装置。
  8. 前記操作部および表示部として別体型の装置を含み、前記別体型の装置は、腕時計型の操作部またはメガネ型の表示部である、請求項6に記載の装着型歯科診療装置。
  9. 前記歯科診療モジュール内に配設された少なくとも1つの装置について故障を検知する故障検知部と、
    前記故障検知部が故障を検知した場合、故障が発生したことを報知部から報知する報知制御部と、を備える請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装着型歯科診療装置。
  10. 前記再利用できるように構成された装置は、前記インスツルメントに診療液を供給する注液装置を含み、
    前記状態情報取得部は、前記装置の消耗状態を示す装置情報として、前記注液装置における診療液の残量情報を取得する請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の装着型歯科診療装置。
  11. 前記出力部は、通信ネットワークを介して通信可能な処理部を備えた情報共有先との間で前記装置情報を含む情報の送受信を行う通信部を備える請求項3または請求項4に記載の装着型歯科診療装置。
  12. 前記出力部は、通信ネットワークを介して通信可能な処理部を備えた情報共有先との間で前記装置情報を含む情報の送受信を行う通信部を備える請求項10に記載の装着型歯科診療装置。
  13. 前記状態観測部は、前記歯科診療モジュール内に配設された少なくとも1つの装置について作動状態か否かを検出する作動状態観測部を備え、
    前記状態情報取得部は、前記作動状態観測部によって検出された前記装置の作動状態を示す装置情報を取得する請求項10または請求項11に記載の装着型歯科診療装置。
  14. 請求項11に記載の装着型歯科診療装置と、前記情報共有先と、を備える装着型歯科診療システムであって、
    前記装着型歯科診療装置または前記情報共有先に、
    診療内容別に所定の診療を行うときに前記インスツルメントを駆動するために必要な駆動エネルギを示す診療用エネルギ情報を記憶する診療用エネルギ情報記憶部と、
    前記所定の診療を記憶する診療内容記憶部と、
    診療内容を特定する診療内容特定情報を取得する診療内容特定情報取得部と、
    取得された診療内容に基づいて前記診療用エネルギ情報記憶部および診療内容記憶部から所定の統計解析を行い、診療用エネルギ情報を抽出する診療用エネルギ情報抽出部と、
    前記抽出した診療用エネルギ情報が、前記状態情報取得部によって取得された前記駆動エネルギ残量情報よりも小さいか否かを判別する判別部と、
    を備え、
    前記装着型歯科診療装置は、前記診療用エネルギ情報が前記駆動エネルギ残量情報よりも小さくないと判別された場合に前記インスツルメントへのエネルギの供給を許可しないことを報知部から報知する報知制御部を備える装着型歯科診療システム。
  15. 前記診療用エネルギ情報抽出部は、
    前記統計解析として、前記診療内容記憶部に記憶された所定の診療内容を入力すると、前記診療用エネルギ情報記憶部に記憶された診療用エネルギ情報を対応する出力値として出力するように機械学習を行う機械学習部を備え、
    前記機械学習部は、学習した診療内容と診療用エネルギ情報との対応関係に基づいて、入力として与えられる前記診療内容特定情報から推定される診療用エネルギ情報を抽出する請求項14に記載の装着型歯科診療システム。
  16. 請求項11に記載の装着型歯科診療装置と、前記情報共有先と、を備える装着型歯科診療システムであって、
    前記装着型歯科診療装置または前記情報共有先に、
    術者および診療内容別に所定の診療を行うときに前記インスツルメントを駆動するために必要な駆動エネルギを示す診療用エネルギ情報を記憶する診療用エネルギ情報記憶部と、
    術者を特定する術者特定情報を取得する術者特定情報取得部と、
    診療内容を特定する診療内容特定情報を取得する診療内容特定情報取得部と、
    取得された術者および診療内容をもとに前記診療用エネルギ情報記憶部から当該術者および診療内容の診療用エネルギ情報を抽出する診療用エネルギ情報抽出部と、
    前記抽出した診療用エネルギ情報が、前記状態情報取得部によって取得された前記駆動エネルギ残量情報よりも小さいか否かを判別する判別部と、
    を備え、
    前記装着型歯科診療装置は、前記診療用エネルギ情報が前記駆動エネルギ残量情報よりも小さくないと判別された場合に前記インスツルメントへのエネルギの供給を許可しないことを報知部から報知する報知制御部を備える装着型歯科診療システム。
  17. 前記装着型歯科診療装置または前記情報共有先に、
    所定の術者が所定の診療内容を実行するために用いるインスツルメントの駆動エネルギを推定するための機械学習であって、前記術者特定情報および前記診療内容特定情報を入力すると、入力された情報で特定される術者が入力された情報で特定される診療内容に用いるインスツルメントの駆動エネルギに対応する出力値を出力するように機械学習を行った学習済みの学習器に、前記術者特定情報取得部および前記診療内容特定情報取得部により入力された前記術者特定情報および前記診療内容特定情報を入力し、前記学習済みの学習器の演算処理を実行することで、前記駆動エネルギを当該学習器から取得する駆動エネルギ推定部をさらに備え、
    前記診療用エネルギ情報記憶部は、前記駆動エネルギ推定部により取得された前記駆動エネルギを前記診療用エネルギ情報として記憶する請求項16に記載の装着型歯科診療システム。
  18. 請求項12に記載の装着型歯科診療装置と、前記情報共有先と、を備える装着型歯科診療システムであって、
    前記装着型歯科診療装置または前記情報共有先に、
    術者および診療内容別に所定の診療を行うときに前記インスツルメントに供給するために必要な診療液の量を示す診療液情報を記憶する診療液情報記憶部と、
    術者を特定する術者特定情報を取得する術者特定情報取得部と、
    診療内容を特定する診療内容特定情報を取得する診療内容特定情報取得部と、
    取得された術者および診療内容をもとに前記診療液情報記憶部から当該術者および診療内容の診療液情報を抽出する診療液情報抽出部と、
    前記抽出した診療液情報が、前記状態情報取得部によって取得された前記診療液の残量情報よりも小さいか否かを判別する判別部と、
    を備え、
    前記装着型歯科診療装置は、前記診療液情報が前記診療液の残量情報よりも小さくないと判別された場合に前記インスツルメントへの診療液の供給を許可しないことを報知部から報知する報知制御部を備える装着型歯科診療システム。
  19. 前記装着型歯科診療装置または前記情報共有先に、
    所定の術者が所定の診療内容を実行するために用いるインスツルメントに供給するために必要な診療液の量を推定するための機械学習であって、前記術者特定情報および前記診療内容特定情報を入力すると、入力された情報で特定される術者が入力された情報で特定される診療内容に用いる診療液の量に対応する出力値を出力するように機械学習を行った学習済みの学習器に、前記術者特定情報取得部および前記診療内容特定情報取得部により入力された前記術者特定情報および前記診療内容特定情報を入力し、前記学習済みの学習器の演算処理を実行することで、前記診療液の量を当該学習器から取得する診療液量推定部をさらに備え、
    前記診療液情報記憶部は、前記診療液量推定部により取得された前記診療液の量を前記診療液情報として記憶する請求項18に記載の装着型歯科診療システム。
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