JP7129911B2 - コネクタ端子用線材 - Google Patents

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Description

本発明は、コネクタ端子用線材に関する。
本出願は、2016年11月07日付の日本国出願の特願2016-217048、及び2017年04月25日付の日本国出願の特願2017-086602に基づく優先権を主張し、前記日本国出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
コネクタ端子の一つに、プレスフィット端子がある(例えば、特許文献1参照)。プレスフィット端子は、無はんだで、プリント基板と接続可能な棒状材である。プレスフィット端子は、その一端部に相手側部材が接続され、他端部をプリント基板に圧入することで、相手側部材とプリント基板とを電気的及び機械的に接続する。上記のコネクタ端子の構成材料には、タフピッチ銅などの純銅、黄銅などの銅合金、鉄(特許文献1の[0026]など)がある。その他、ばね性に優れる材料として、リン青銅などがある。
特開2014-149956号公報
本開示のコネクタ端子用線材は、
Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0質量%以上0.7質量%以下含有し、
残部がCu及び不純物から構成される。
[本開示が解決しようとする課題]
プレスフィット端子などのコネクタ端子には、導電性に優れ、剛性やばね性が高いことが望まれる。従って、このようなコネクタ端子の素材には、導電性に優れ、高強度であることが望まれる。
上述のタフピッチ銅や黄銅は、導電性に優れるものの、強度が低く、ばね性に劣る。上述の鉄やリン青銅は、高強度であり、ばね性に優れるものの、導電率が低い。このような材料では、導電性と強度との双方に優れるという要求に十分に対応できない。
昨今、電気・電子機器の小型化、薄型化などに伴い、部品の小型化が望まれる。より小型なコネクタ端子を形成するために、線材の断面積をより小さくしたり、細くしたりした場合でも、導電性に優れ、高強度なコネクタ端子を形成できるように、導電性に優れつつ、より高強度な線材が望まれる。
そこで、導電性に優れ、高強度なコネクタ端子を形成できるコネクタ端子用線材を提供することを目的の一つとする。
[本開示の効果]
上記の本開示のコネクタ端子用線材は、導電性に優れ、高強度なコネクタ端子を形成できる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本願発明の一態様に係るコネクタ端子用線材は、
Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0質量%以上0.7質量%以下含有し、
残部がCu及び不純物から構成される。
上記のコネクタ端子用線材は、特定の組成の銅合金から構成されることで、導電性に優れる上に、高強度であり、剛性やばね性にも優れる。上記銅合金においてFe及びPは、代表的には、FePなどの化合物といったFeやPを含む析出物や晶出物として母相(Cu)に存在し、析出強化による強度向上効果とCuへの固溶低減による高い導電率の維持効果とを有するからである。Sn及びMgの少なくとも一方を含有する場合には、これらの元素の固溶強化による更なる強度向上が期待できる。このような上記のコネクタ端子用線材は、導電性に優れること、及び剛性やばね性が高いことが望まれるプレスフィット端子などのコネクタ端子の素材に好適に利用できる。
(2)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0.01質量%以上0.7質量%以下含有する形態が挙げられる。
上記形態は、Sn及びMgの少なくとも一方を特定の範囲で含有することで、固溶強化によって強度により優れる。従って、上記形態は、導電性に優れる上により高強度なコネクタ端子を形成できる。
(3)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
質量比で、Fe/Pが1.0以上10以下である形態が挙げられる。
上記形態は、Pに対するFeの過不足量が少なく、Pに対してFeを適切に含むことで、Fe及びPが上述の析出物などとして存在し、析出強化と特にPのCuへの固溶低減とを適切に図ることができ、導電性に優れる上に、高強度である。従って、上記形態は、導電性に優れる上に高強度なコネクタ端子を形成できる。
(4)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
質量割合で、C,Si,及びMnから選択される1種以上の元素を合計で10ppm以以500ppm以下含む形態が挙げられる。
C,Si,Mnは、特定の範囲で含有することで、Fe,P,Snなどの脱酸剤として機能し、これらの元素の酸化を低減、防止して、これらの元素の含有による高導電性及び高強度という効果を適切に得られる。また、上記形態は、C,Si,Mnの過剰含有による導電率の低下を抑制できることからも、導電性に優れる。従って、上記形態は、導電性に優れる上に高強度なコネクタ端子を形成できる。
(5)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上である形態が挙げられる。
上記形態は、導電率及び引張強さが高く、導電性に優れる上に高強度なコネクタ端子を形成できる。
(6)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
150℃で200時間以上1000時間以下から選択される所定の時間保持した後の応力緩和率が30%以下である形態が挙げられる。
上記形態は、導電性に優れ、高強度な上に、150℃といった高温に長時間に亘って保持された場合でも応力緩和し難く、応力緩和特性にも優れるコネクタ端子を形成できる。
(7)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
横断面積が0.1mm以上2.0mm以下である形態が挙げられる。
上記形態は、プレスフィット端子などのコネクタ端子の素材に利用し易い大きさであり、上記コネクタ端子の素材に好適に利用できる。
(8)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
横断面形状が四角形状の角線である形態が挙げられる。
上記形態は、プレスフィット端子などのコネクタ端子の素材に利用し易い形状であり、上記コネクタ端子の素材に好適に利用できる。
(9)上記のコネクタ端子用線材の一例として、
表面の少なくとも一部に、Sn及びAgの少なくとも一方を含むめっき層を備える形態が挙げられる。
上記形態をプレスフィット端子などのコネクタ端子の素材に利用すれば、表面にSnやAgを含む金属のめっき層、例えば錫めっき層や銀めっき層を備えるめっき付コネクタ端子を容易に製造できる。従って、上記形態は、端子成形後にめっき層の形成工程を省略でき、めっき付コネクタ端子の生産性の向上に寄与する。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本願発明の実施の形態を詳細に説明する。元素の含有量は、断りが無い限り質量割合(質量%又は質量ppm)とする。
[銅合金線]
(組成)
実施形態のコネクタ端子用線材(以下、銅合金線と呼ぶことがある)は、プレスフィット端子などのコネクタ端子の素材に利用されるものであり、特定の元素を特定の範囲で含む銅合金から構成される。上記銅合金は、Feを0.1%以上1.5%以下、Pを0.02%以上0.7%以下、Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0%以上0.7%以下含有し、残部がCu及び不純物から構成されるFe-P-Cu系合金である。上記不純物とは主として不可避なものをいう。以下、元素ごとに詳細に説明する。
・Fe
Feは、主として、母相であるCuに析出して存在し、引張強さといった強度の向上に寄与する。
Feを0.1%以上含有すると、Fe及びPを含む化合物などを良好に生成でき、析出強化によって強度に優れる銅合金線とすることができる。かつ、上記の析出によってPの母相への固溶を抑制して、高い導電率を有する銅合金線とすることができる。P量や製造条件にもよるが、Feの含有量が多いほど、銅合金線の強度が高くなり易い。高強度化などを望む場合には、Feの含有量を0.2%以上、更に0.35%超、0.4%以上、0.45%以上とすることができる。
Feを1.5%以下の範囲で含有すると、Feを含む析出物などの粗大化を抑制し易い。その結果、粗大な析出物を起点とする破断を低減できて強度に優れる上に、製造過程では伸線加工時などに断線し難く、製造性にも優れる。P量や製造条件にもよるが、Feの含有量が少ないほど、上述の析出物の粗大化などを抑制し易い。析出物の粗大化の抑制(破断、断線の低減)などを望む場合には、Feの含有量を1.2%以下、更に1.0%以下、0.9%未満とすることができる。
・P
実施形態のコネクタ端子用線材においてPは、主としてFeと共に析出物として存在して引張強さといった強度の向上に寄与する、即ち主として析出強化元素として機能する。
Pを0.02%以上含有すると、Fe及びPを含む析出物などを良好に生成でき、析出強化によって強度に優れる銅合金線とすることができる。また、上記の析出によってPの母相への固溶量が少なくなって、高い導電率を有する銅合金線とすることができる。Fe量や製造条件にもよるが、Pの含有量が多いほど、銅合金線の強度が高くなり易い。高強度化などを望む場合には、Pの含有量を0.05%以上、更に0.1%超、0.11%以上、0.12%以上とすることができる。なお、含有するPのうちの一部が脱酸剤として機能し、母相に酸化物として存在することを許容する。
Pを0.7%以下の範囲で含有すると、Fe及びPを含む析出物などの粗大化を抑制し易く、破断や断線を低減できる。また、過剰なPが母相に固溶することを低減して、高い導電率を有する銅合金線とすることができる。Fe量や製造条件にもよるが、Pの含有量が少ないほど、上述の粗大化などを抑制し易い。析出物の粗大化の抑制(破断、断線の低減)などを望む場合には、Pの含有量を0.6%以下、更に0.55%以下、0.5%以下、0.4%以下とすることができる。
・Fe/P
Fe及びPを上述の特定の範囲で含有することに加えて、Pに対してFeを適切に含むことが好ましい。Pに対してFeを同等又はそれ以上含むことで、過剰のPが母相に固溶して導電率が低下することを抑制し易く、より確実に導電率が高い銅合金線とすることができる。また、Pに対してFeを適切に含まない場合にはFe単体が析出したり、Fe及びPを含む析出物などが粗大化したりするなどして析出強化による強度向上効果を適切に得られない恐れがある。しかし、Pに対してFeを適切に含むと、両元素は適切な大きさの化合物などとして母相に存在でき、高導電性及び高強度を良好に望める。定量的には、Pの含有量に対するFeの含有量の割合Fe/Pが、質量比で1.0以上10以下であることが挙げられる。
Fe/Pが1.0以上であれば、上述のように析出強化による強度向上効果を良好に得られて強度に優れる。高強度化などを望む場合には、Fe/Pを1.5以上、更に2.0以上、2.2以上とすることができる。特に、Fe/Pが2.5以上であると導電性により優れる傾向にあり、Fe/Pを3.0以上、更に3.5以上、4.0以上としたり、4.0前後、例えば3.5以上4.5以下としたりすることができる。
Fe/Pが10以下であれば、Pに対するFeの過剰含有を抑制して、上述の粗大化を抑制し易い。析出物の粗大化の抑制などを望む場合には、Fe/Pを8以下、更に7以下、6以下とすることができる。
・Sn及びMg
実施形態のコネクタ端子用線材を構成する銅合金は、Sn及びMgの含有量が0%である形態、即ちSn及びMgの双方を実質的に含まない形態とすることができる。この形態でも、Fe量及びP量や製造条件などを調整することで、導電率が高く、高強度な銅合金線となる。また、この形態は、Sn及びMgの含有に起因する導電率の低下を抑制して、導電性により優れる。
又は、実施形態のコネクタ端子用線材を構成する銅合金は、Sn及びMgの少なくとも一方の含有量が0%超である形態、即ちSn及びMgの少なくとも一方を含む形態とすることができる。上記銅合金においてSnやMgは、主として、母相であるCuに固溶して存在し、SnやMgを含むと、引張強さといった強度により優れる傾向にある。従って、この形態は、更なる高強度化が望める。製造条件にもよるが、SnやMgの含有量が多いほど、引張強さが高くなり易い傾向にあり強度により優れ、少ないほど導電率が高くなり易い傾向にある。更なる高強度化などを望む場合には、Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0.01%以上、更に0.02%以上、0.025%以上含有することができる。
Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0.7%以下の範囲で含有すれば、SnやMgがCuに過剰に固溶することによる導電率の低下を抑制して、導電率が高い銅合金線とすることができる。また、SnやMgの過剰固溶に起因する加工性の低下を抑制して、伸線加工などの塑性加工が行い易く、製造性にも優れる。高導電性、良好な加工性などを望む場合には、Sn及びMgの少なくとも一方を含み、その合計含有量を0.6%以下、更に0.55%以下、0.5%以下とすることができる。
Snのみの含有量は、例えば、0.08%以上0.6%以下、更に0.1%以上0.55%以下が挙げられる。Sn及びMgのうち、Mgを実質的に含まず、Snを含む場合、強度により優れる傾向にある。この場合、更に上述のFe/Pが4.0以上であると、高い強度を有しつつ、導電性による優れる傾向にある。
Mgのみの含有量は、例えば、0.015%以上0.5%以下、更に0.02%以上0.45%以下が挙げられる。Sn及びMgのうち、Snを実質的に含まず、Mgを含む場合、導電性により優れる傾向にある。MgはSnよりも導電率を低下させ難く、高い強度を有しつつ、より高い導電率を有し易い。
Sn及びMgの双方を含むと、いずれか一方を含む場合に比較して強度がより高くなったり、導電率がより高くなったりし易い。
・C,Si,Mn
実施形態のコネクタ端子用線材を構成する銅合金は、Fe,P,Snなどに対して脱酸効果を有する元素を含むことができる。具体的には、質量割合で、C,Si,及びMnから選択される1種以上の元素を合計で10ppm以上500ppm以下含むことが挙げられる。
ここで、製造過程で大気雰囲気などの酸素含有雰囲気とすると、Fe,P,Snなどの元素が酸化する恐れがある。これらの元素が酸化物となると、上述の析出物などを適切に形成できなかったり、母相に固溶できなかったりなどして、これらの元素の含有による高導電性及び高強度という効果を適切に得られない恐れがある。これらの元素の酸化物が伸線加工時などに破断の起点となり、製造性の低下を招く恐れもある。C,Mn,及びSiの少なくとも1種の元素、好ましくは2種の元素(この場合、CとMn、又はCとSiが好ましい)、より好ましくは3種全ての元素を特定の範囲で含むことで、Fe及びPの析出による析出強化と高導電性の確保、適宜Snの固溶強化による高強度化とを図り、導電性に優れ、高強度な銅合金線とすることができる。
上述の合計含有量が10ppm以上であれば、上述のFeなどの元素の酸化を防止できる。上記合計含有量が多いほど、酸化防止効果を得易く、20ppm以上、更に30ppm以上とすることができる。
上記の合計含有量が500ppm以下であれば、これら脱酸剤元素の過剰含有による導電性の低下を招き難く、導電性に優れる。上記合計含有量が少ないほど、上記導電性の低下を抑制し易いことから、300ppm以下、更に200ppm以下、150ppm以下とすることができる。
Cのみの含有量は、10ppm以上300ppm以下、更に10ppm以上200ppm以下、特に30ppm以上150ppm以下が好ましい。
Mnのみの含有量、又はSiのみの含有量は、5ppm以上100ppm以下、更に5ppm超50ppm以下が好ましい。Mn及びSiの合計含有量は、10ppm以上200ppm以下、更に10ppm超100ppm以下が好ましい。
C,Mn,Siをそれぞれ上述の範囲で含有すると、上述のFeなどの元素の酸化防止効果を良好に得易い。例えば、銅合金中の酸素の含有量を20ppm以下、15ppm以下、更に10ppm以下とすることができる。
(組織)
実施形態のコネクタ端子用線材を構成する銅合金の組織として、Fe及びPを含む析出物や晶出物が分散する組織が挙げられる。析出物などの分散組織、好ましくは微細な析出物などが均一的に分散する組織を有することで、析出強化による高強度化、PなどのCuへの固溶低減による高い導電率の確保を期待できる。
(断面形状)
実施形態のコネクタ端子用線材の横断面形状は、素材として供するコネクタ端子の形状などに応じて適宜選択できる。代表的には、横断面形状が長方形や正方形などの四角形状の角線が挙げられる。横断面形状は、塑性加工条件を調整することで変更できる。例えば、ダイスを用いる場合にはダイス形状を適宜選択することで、上記角線の他、横断面形状が円形状や楕円形状、六角形などの多角形状などの線材とすることもできる。
(大きさ)
実施形態のコネクタ端子用線材の大きさは、素材として供するコネクタ端子が得られる範囲で適宜選択できる。例えば、素材である線材からプレスフィット端子を製造する場合、この線材を切削して、所定の形状、大きさに切り出すことがある。このようなコネクタ端子の素材に利用する場合には、切削除去分を含んだ大きさにするとよい。例えば、コネクタ端子用線材の横断面積が0.1mm以上2.0mm以下であるものとしたり、上述の角線では、幅が0.1mm以上3.0mm以下程度、厚さが0.1mm以上3.0mm以下程度であるものとしたりすることができる。
(特性)
実施形態のコネクタ端子用線材は、上述の特定の組成の銅合金で構成されて、導電性及び強度の双方に優れる。定量的には、コネクタ端子用線材は、導電率が40%IACS以上であること、及び引張強さが600MPa以上であることの少なくとも一方、好ましくは双方を満たすことが挙げられる。
より高導電率を望む場合には、導電率を45%IACS以上、更に50%IACS以上、55%IACS以上とすることができる。
より高強度を望む場合には、引張強さを610MPa以上、更に620MPa以上、630MPa以上とすることができる。
実施形態のコネクタ端子用線材は、上述の特定の組成の銅合金で構成されることで高温に長時間保持されても応力緩和し難い。定量的には、コネクタ端子用線材は、150℃で200時間以上1000時間以下から選択される所定の時間保持した後の応力緩和率が30%以下である形態が挙げられる。上記応力緩和率が28%以下、更に25%以下であることがより好ましい。上記応力緩和試験における曲げ応力は、例えば、0.2%耐力の50%とすることが挙げられる。このようなコネクタ端子用線材によって構成されたコネクタ端子は、仮に使用時に150℃程度の高温に長時間保持されても、プリント基板などとの電気的及び機械的な接続状態を良好に維持できる。即ち、このコネクタ端子用線材であれば、高導電率かつ高強度である上に応力緩和特性にも優れるコネクタ端子を構築できる。
応力緩和特性により優れることを望む場合には、上記保持持間を1000時間としたときの上記応力緩和率が30%以下である形態、更に28%以下、25%以下である形態とすることができる。応力緩和率の測定方法は後述する。
導電率、引張強さ、応力緩和率などは、組成や製造条件を調整することで所定の大きさにすることができる。例えば、上述の特定の含有範囲内で、Fe,P,適宜SnやMgといった元素を多くした組成としたり、伸線加工度を高めたり(細くしたり)すると、引張強さが高くなる傾向にある。例えば、加工途中に熱処理を行うと、導電率をより高められる場合がある(後述の試験例1、軟化処理を行う試料参照)。引張強さなどを高めると、応力緩和特性に優れて、応力緩和率が低くなる傾向にある(後述の試験例1の試料No.1-13,1-19参照)。
(表面層)
実施形態のコネクタ端子用線材は、そのままでもプレスフィット端子などのコネクタ端子の素材に利用できる。実施形態のコネクタ端子用線材を、その表面の少なくとも一部にめっき層を備えるめっき付線材とすることができる。めっき付線材を素材に用いることでめっき付コネクタ端子を容易に製造でき、めっき付コネクタ端子の製造性の向上に寄与する。めっき付コネクタ端子におけるめっきが望まれる箇所にのみ、めっき層を備えるめっき付線材とすることができるが、表面全体にめっき層を備えるめっき付線材とすると、めっき作業を行い易く、製造性に優れる。表面全体にめっき層を備えるめっき付線材の製造過程では、最終形状、最終の大きさの線材にめっき層を形成することができる。一方、最終以前の段階の素材にめっきを施し、このめっき後に最終形状、最終の大きさなどにする塑性加工を施すことができる。この場合、めっきの対象が単純な形状で比較的大きな素材となるため、めっきを施し易く、均一的な厚さのめっき層を備えるめっき付線材を得易い。
上述のめっき付コネクタ端子におけるめっき層は、コネクタ端子の接続対象(例えば、プリント基板のスルーホール部分などの導体、代表的には銅又は銅合金から構成される)に密着して、良好な導通状態を確保することに機能する。そのため、めっき付線材のめっき層の構成金属は、この機能を有するものが好適に利用できる。特に、Sn及びAgの少なくとも一方を含むめっき層を備えると、めっき付コネクタ端子とした場合に、めっき層とコネクタ端子との密着性、めっき層とコネクタ端子の接続対象との密着性に優れて好ましい。具体的には、錫、錫合金、銀、及び銀合金から選択される1種の金属から構成されるめっき層を含むことが挙げられる。SnやAgを含むめっき層の下地層として、ニッケルめっき層及び銅めっき層の少なくとも一方などを備えることができる。
めっき層の厚さ(上述の下地層を備える場合には下地層とめっき層との合計厚さ)は、適宜選択でき、例えば、0.3μm以上5μm以下程度が挙げられる。この範囲であれば、めっき層の具備による上述の良好な密着性を有することができると共に、厚過ぎによるめっき層の剥離を抑制して、めっき層を維持し易い。
[用途]
実施形態のコネクタ端子用線材は、各種のコネクタ端子の素材に利用できる。上述のように導電性に優れる上に、高強度であり、剛性やばね性、応力緩和特性にも優れるため、実施形態のコネクタ端子用線材は、導電性及び強度の双方に優れることが望まれるプレスフィット端子などの素材に好適に利用できる。その他、実施形態のコネクタ端子用線材は、導電性及び強度の双方に優れることが望まれる各種の分野への利用が期待できる。
[効果]
実施形態のコネクタ端子用線材は、特定の組成の銅合金で構成されるため、導電性に優れる上に、高強度である。この効果を試験例1で具体的に説明する。このようなコネクタ端子用線材をコネクタ端子の素材に利用して、切削加工などを適宜施すことで、導電性に優れる上に、高強度なコネクタ端子を提供できる。また、高強度であることで、応力緩和特性にも優れるコネクタ端子を提供できると期待される。
[製造方法]
実施形態のコネクタ端子用線材は、例えば、以下の工程を備える製造方法によって製造することができる。以下、各工程の概要を列挙し、その後に工程ごとに詳細に説明する。
<連続鋳造工程>上述の特定の組成の銅合金の溶湯を連続鋳造して鋳造材を製造する。
<伸線工程>上記鋳造材、又は上記鋳造材に加工を施した加工材に、伸線加工を施して所定の大きさの伸線材を製造する。
<成形工程>上記所定の大きさの伸線材に塑性加工を施して、所定の形状のコネクタ端子用線材を製造する。
<熱処理工程>上記<連続鋳造工程>以降、<成形工程>前の素材に時効処理を施す。
上述のめっき層を備えるコネクタ端子用線材を製造する場合には、例えば、<成形工程>前、又は<成形工程>後に、以下の<めっき工程>を備える。
<めっき工程>対象となる線材の表面の少なくとも一部に、Sn及びAgの少なくとも一方を含むめっき層を形成して、めっき付線材を製造する。
上述の時効処理以外の熱処理として、以下の中間熱処理及び溶体化処理の少なくとも一方を含むことができる。
溶体化処理は、過飽和固溶体を形成することを目的の一つとする熱処理であり、連続鋳造工程以降、時効処理前の任意の時期に施すことができる。
中間熱処理は、連続鋳造工程以降成形工程までに塑性加工が施された場合に、加工に伴う歪みを除去して、加工性の向上を目的の一つとする熱処理であり、条件によってはある程度の時効や軟化も期待できる。中間熱処理は、伸線加工前の上述の加工材、伸線加工途中の中間伸線材、伸線加工後成形工程前の最終寸法の伸線材などに施すことが挙げられる。
<連続鋳造工程>
この工程では、上述したFe,P,適宜Sn,Mgを特定の範囲で含む特定の組成の銅合金の溶湯を連続鋳造して鋳造材を作製する。ここで、溶解時の雰囲気を真空雰囲気とすると、Fe,P,適宜Snなどの元素の酸化を防止できる。一方、溶解時の雰囲気を大気雰囲気とすると、雰囲気制御が不要であり、生産性を向上できる。この場合、雰囲気中の酸素による上記元素の酸化防止のために、上述のC,Mn,Si(脱酸剤元素)を利用することが好ましい。
C(炭素)の添加方法は、例えば、上記溶湯の湯面を木炭片や木炭粉などで覆うことが挙げられる。この場合、湯面近傍の木炭片や木炭粉などから溶湯中にCを供給できる。
MnやSiは、これらを含む原料を別途用意して、上記溶湯中に混合することが挙げられる。この場合、上記湯面における木炭片や木炭粉などがつくる隙間から露出する箇所が雰囲気中の酸素に接触しても、湯面近傍での酸化を抑制できる。上記原料には、MnやSiの単体、MnやSiとFeとの合金などが挙げられる。
上述の脱酸剤元素の添加に加えて、坩堝や鋳型として、不純物が少ない高純度カーボン製のものを利用すると、溶湯に不純物が混入され難く、好ましい。
ここで、実施形態のコネクタ端子用線材は、代表的には、Fe及びPを析出物として存在させ、Sn及びMgの少なくとも一方を含む場合にはSnやMgを固溶体として存在させる。そのため、コネクタ端子用線材の製造過程では、過飽和固溶体を形成する過程を備えることが好ましい。例えば、溶体化処理を行う溶体化工程を別途設けることができる。この場合、任意の時期に過飽和固溶体を形成できる。一方、連続鋳造を行う場合に冷却速度を大きくして過飽和固溶体の鋳造材を作製すれば、別途、溶体化工程を設けることなく、最終的に電気的特性及び機械的特性に優れる銅合金線を製造できる。製造工程を低減できることで、製造性にも優れる。そこで、コネクタ端子用線材の製造方法として、連続鋳造を行うこと、特に冷却過程で冷却速度を大きくして急冷することを提案する。
連続鋳造法は、ベルトアンドホイール法、双ベルト法、アップキャスト法など各種の方法が利用できる。特に、アップキャスト法は、酸素などの不純物を低減できて、CuやFe,P,Snなどの酸化を防止し易く好ましい。冷却過程の冷却速度は、5℃/sec超、更に10℃/sec超、15℃/sec以上が好ましい。
鋳造材には、各種の塑性加工、切削加工などの加工を施すことができる。塑性加工は、コンフォーム押出、圧延(熱間、温間、冷間)などが挙げられる。切削加工は、皮剥ぎなどが挙げられる。これらの加工を施すことで、鋳造材の表面欠陥を低減できて、伸線加工時に断線などを低減して、生産性を向上できる。特に、アップキャスト材には、これらの加工を施すと上述の断線などし難い。
<伸線工程>
この工程では、上記鋳造材や上記鋳造材に加工を施した上記加工材、この加工材に中間熱処理を施した中間熱処理材などに、少なくとも1パス、代表的には複数パスの伸線加工(冷間)を施して、所定の大きさの伸線材を作製する。複数パスを行う場合、パスごとの加工度は、組成や上記所定の大きさなどに応じて適宜調整するとよい。複数パスを行う場合、パス間に中間熱処理を行うと上述のように加工性などを高められる。
<成形工程>
この工程は、塑性加工によって、最終形状のコネクタ端子用線材を製造する。この塑性加工は、圧延加工などとすることができるが、所定の形状のダイスを用いた伸線加工とすることができる。この場合、長尺なコネクタ端子用線材を連続的に製造でき、量産に適する。上記ダイスとして、例えば、四角形状の貫通孔を有する異形ダイスを利用すれば、横断面形状が四角形である角線を製造できる。
成形工程に供する上記伸線材の大きさは、最終形状のコネクタ端子用線材の大きさに近いものが好ましい。この場合、最終形状にするまでの加工度を小さくでき、加工に伴って導入される歪みを低減して、高い導電率を有するコネクタ端子用線材を製造できる。成形工程前に上述の中間熱処理を行うと、成形工程での加工性に優れて、所定の最終形状及び所定の大きさのコネクタ端子用線材を精度よく成形できながら、加工硬化による強度向上効果によって、高い強度を有することができる。
<中間熱処理>
中間熱処理をバッチ処理とする場合、例えば、以下の条件が挙げられる。
{中間熱処理条件}
(熱処理温度)300℃以上550℃以下、好ましくは350℃以上500℃以下
(保持時間)1時間以上40時間以下、好ましくは3時間以上20時間以下
上記鋳造材に加工を施した加工材に中間熱処理を施す場合、この加工材の断面積は最終寸法の線材に比較して比較的大きい(太い)ため、この熱処理は、加熱対象全体の加熱状態を管理し易いバッチ処理が利用し易いと考えられる。上述の中間伸線材や伸線材は、断面が比較的小さいことから、連続処理を利用してもよい。中間熱処理の条件は、加工性の向上などといった目的のもと、組成などに応じて、上記の範囲から温度及び時間を選択するとよい。上記歪みの除去などによって、導電率の回復も期待でき、中間熱処理以降に伸線加工などの塑性加工を行った場合でも、高い導電率を有することが期待できる。なお、中間熱処理後に皮剥ぎなどを行うと、熱処理に起因する表面欠陥を低減できる。
<熱処理工程>
この工程では、素材(代表的には過飽和固溶体)からFeやPを含む析出物を析出させる人工時効を主たる目的として熱処理(時効処理)を施す。この熱処理によって、上記の析出物などの析出強化による強度向上効果と、Cuへの固溶低減による高い導電率の維持効果とを良好に図ることができる。また、この熱処理によって、ある程度の軟化も期待でき、この熱処理以降に伸線加工などの塑性加工を行う場合に加工性に優れる。
上記熱処理(時効処理)は、上述の連続鋳造工程以降であれば、任意の時期に施すことができる。具体的な実施時期は、<伸線工程>前(熱処理対象:上記鋳造材又は上記加工材)、伸線途中(熱処理対象:中間伸線材)、<伸線工程>直後(熱処理対象:所定の大きさの伸線材)、<成形工程>後(熱処理対象:所定の形状の線材)などが挙げられる。特に実施時期は、<成形工程>前が好ましい。
上記熱処理の条件(時効条件)は、上述のように加熱状態を管理し易いバッチ処理が利用し易いと考えられ、例えば以下が挙げられる。
{時効条件}
(熱処理温度)350℃以上550℃以下、好ましくは400℃以上500℃以下
(保持時間)1時間以上40時間以下、好ましくは3時間以上20時間以下
上記の範囲から、組成(元素の種類、含有量)、加工状態などに応じて選択するとよい。具体例として、後述の試験例1を参照するとよい。
<めっき工程>
上述の<成形工程>前の素材にめっき層を形成する場合、例えば、断面円形状の丸線の伸線材などにめっき層を形成できる。この場合、めっき対象が単純な形状である上に、ある程度太いため、均一的な厚さのめっき層を精度よく形成し易く、製造性に優れる。
上述の<成形工程>後の最終形状の線材にめっき層を形成する場合、成形工程で塑性加工を受けた際に、めっき層を損傷する恐れが無い。
めっき層の形成には、所望の組成に応じて、電気めっきや化学(無電解)めっきなど公知の手法が利用できる。上述のように下地層を形成してもよい。めっき層の厚さは、最終的な厚さが所定の厚さとなるように調整するとよい。
[試験例1]
種々の組成の銅合金線を種々の製造条件で作製して、特性を調べた。
銅合金線は、横断面形状が長方形状であり、表1に示す大きさの角線であって、めっき層を備えるものとし、以下に示す3つの製造パターン(A),(B),(C)によって製造した。いずれの製造パターンにおいても、以下の鋳造材を用意した。
(鋳造材)
電気銅(純度99.99%以上)と、表1に示す各元素を含有する母合金、又は元素単体とを原料として用意した。用意した原料を高純度カーボン製の坩堝(不純物量が20質量ppm以下)を用いて、大気溶解して銅合金の溶湯を作製した。銅合金の組成(残部Cu及び不純物)を表1に示す。「-(ハイフン)」は添加していないことを意味する。
上記の銅合金の溶湯と、高純度カーボン製鋳型(不純物量が20質量ppm以下)とを用いて、アップキャスト法によって、以下の線径の断面円形状の連続鋳造材を作製した。冷却速度は、10℃/sec超とした。
この試験では、炭素源として木炭片、Si源及びMn源としてSi及びMnを含む鉄合金を用意した。そして、上記溶湯の湯面を上記木炭片で十分に覆い、湯面が大気に接触しないようにした。木炭片と湯面との接触によって、Cが溶湯に混入する量が表1に示す「微量元素」の「C」の量(質量ppm)となるように、木炭片の量を調整した。
上記溶湯に対するSi,Mnの含有量が表1に示す「微量元素」の「Si」、「Mn」の量(質量ppm)となるように、鉄合金の量を調整して溶湯に混合した。
(銅合金線の製造パターン)
(A)連続鋳造(線径φ12.5mm)
⇒コンフォーム押出(線径φ9.5mm)
⇒伸線加工(線径φ2.6mm又はφ1.6mm)
⇒熱処理(表1の時効処理の条件)
⇒伸線加工(線径φ1.0mm)
⇒中間熱処理(表1の軟化処理の条件)
⇒成形(異形ダイスを用いた角伸線加工、0.64mm×0.64mm≒0.4mm、又は縦0.64mm×横1.50mm≒1mm
⇒錫めっき層の形成(厚さ1.5μm)
(B)連続鋳造(線径φ12.5mm)
⇒冷間圧延(線径φ9.5mm)
⇒中間熱処理(温度:400℃~550℃から選択、保持時間:4時間~16時間から選択)
⇒皮剥ぎ(線径φ8mm)
⇒伸線加工(線径φ2.6mm又はφ1.6mm)
⇒熱処理(表1の時効処理の条件)
⇒伸線加工(線径φ1.0mm)
⇒中間熱処理(表1の軟化処理の条件)
⇒成形(異形ダイスを用いた角伸線加工、0.64mm×0.64mm≒0.4mm、又は縦0.64mm×横1.50mm≒1mm
⇒錫めっき層の形成(厚さ1.5μm)
(C)連続鋳造(線径φ12.5mm)
⇒伸線加工(線径φ9.5mm)
⇒皮剥ぎ(線径φ8mm)
⇒伸線加工(線径φ2.6mm又はφ1.6mm)
⇒熱処理(表1の時効処理の条件)
⇒伸線加工(線径φ1.0mm)
⇒中間熱処理(表1の軟化処理の条件)
⇒成形(異形ダイスを用いた角伸線加工、0.64mm×0.64mm≒0.4mm、又は縦0.64mm×横1.50mm≒1mm
⇒錫めっき層の形成(厚さ1.5μm)
製造パターン(A),(B),(C)において、表1に軟化処理の条件が記載されている試料については、表1に示す線径のときに、表1に示す条件で中間熱処理(軟化処理)を施した。この中間熱処理は省略することができる(表1において軟化処理の欄が「-」である試料参照)。
製造パターン(A),(B),(C)によって製造した銅合金線について、引張強さ(MPa)、導電率(%IACS)を調べた。結果を表1に示す。
引張強さ(MPa)は、JIS Z 2241(金属材料引張試験方法、1998)に準拠して、汎用の引張試験機を用いて測定した。導電率(%IACS)は、ブリッジ法によって測定した。
Figure 0007129911000001
以下の説明では、最終の線材の大きさが同じもの同士を比較する。
表1に示すように試料No.1-1~No.1-23の銅合金線は、導電率が40%IACS以上であり、かつ引張強さが600MPa以上であり、試料No.1-101,No.1-102に比較して、高い導電率と高強度とをバランスよく備えることが分かる。この理由の一つとして、試料No.1-1~No.1-23では、Fe,P,適宜Sn,Mgを上述の特定の範囲で含む特定の組成の銅合金から構成されていることが考えられる。この結果、Fe,Pの含有に基づく析出強化による強度向上効果とPなどの母相への固溶低減によるCuの導電率の維持効果とが得られた、適宜SnやMgの固溶強化による強度向上効果も得られた、と考えられる。別の理由の一つとして、ここではFe/Pが1.0以上10以下を満たすことで、FeとPとの化合物が適切に析出して、過剰なPの固溶を低減できたため、と考えられる。また、別の理由の一つとして、ここでは、C,Mn,Siを適切に含むことでFe,P,Snなどの酸化を防止でき、Fe,Pによる強度向上効果、適宜Snによる強度向上効果、固溶低減によるCuの導電率の維持効果を得易くなったためと考えられる。
導電率に着目すると、ここでは、試料No.1-1~No.1-23はいずれも45%IACS以上であり、50%IACS以上の試料、更に60%IACS以上の試料も多く、62%IACS以上の試料もある。
引張強さに着目すると、ここでは、試料No.1-1~No.1-23はいずれも600MPa以上であり、更に610MPa以上の試料、更に620MPa以上の試料も多い。
組成に着目する。
ここでは、Fe/Pが2.5以上(試料No.1-6,No.1-7)、更に2.9以上(試料No.1-15,No.1-16)、3.0以上(試料No.1-10,No.1-11)、3.5以上(試料No.1-2,No.1-3,No.1-17,No.1-18)であると、導電率が高くなり易いといえる。
Fe及びPに加えて、Snを含んだり(試料No.1-17,No.1-18)、Mgを含んだり(試料No.1-15,No.1-16)すると、SnやMgが微量でも、高い導電性を有すると共に、高強度であることが分かる。これらの試料から、Fe及びPを特定の範囲で含み、Mg及びSnを含まない銅合金線であっても、導電性に優れる上に高強度である、定量的には導電率が40%IACS以上、引張強さが600MPa以上を満たすと期待される。
Fe及びPに加えて、Sn及びMgのうち、Snを含むと強度により優れる傾向にあり、Mgを含むと導電性により優れる傾向にある(例えば、試料No.1-8,No.1-9とNo.1-10,No.1-11とを比較参照)。
Fe及びPに加えて、Snを含有する場合、Snの含有量が多いほど強度が高い傾向にあり、少ないほど導電率が高い傾向にある(例えば、試料No.1-22,No.1-23とNo.1-20,No.1-21とNo.1-17,No.1-18とを比較参照)。
Fe及びPに加えて、Mgを含有する場合、Mgの含有量が多いほど強度が高い傾向にあり、少ないほど導電率が高い傾向にある(例えば、試料No.1-10,No.1-11とNo.1-15,No.1-16とを比較参照)。
Fe及びPに加えて、Sn及びMgの双方を含有する場合、Snのみ又はMgのみを含有する場合に比較して、強度がより高くなり易い(例えば、試料No.1-4,No.1-5(双方)とNo.1-2,No.1-3(Snのみ)、No.1-15,No.1-16(Mgのみ)とを比較参照)。更に、導電率がより高く、強度がより高い場合がある(例えば、試料No.1-6,No.1-7(双方)とNo.1-2,No.1-3(Snのみ)、No.1-10,No.1-11(Mgのみ)とを比較参照)。
また、この試験からは、Cの含有量が100質量ppm以下、Mn及びSiの合計含有量が20質量ppm以下、これら3種の元素の合計含有量が150質量ppm以下、特に120質量ppm以下であれば、これらの元素の含有による導電率や強度の低下を招き難く、酸化防止材として機能してFe,Pを適切に析出できたり、Snなどを固溶できたりすると考えられる。
熱処理に注目すると、この試験からは、所定の大きさのときに中間熱処理(軟化処理)を行うと、中間熱処理を行わない場合よりも導電率を高められる傾向にあるといえる(例えば、試料No.1-2とNo.1-1、試料No.1-13とNo.1-12、試料No.1-20とNo.1-19)。
更に、試料No.1-1~No.1-23の線材は、応力緩和特性にも優れる。ここでは、試料No.1-13,No.1-19の線材と、リン青銅の線材、黄銅の線材とについて以下のようにして応力緩和率を調べた。
応力緩和率は、日本伸銅協会技術標準「薄板条の曲げによる応力緩和試験方法」(JCBA、T309:2004)を参照して、片持ち梁式で測定する。試料に所定の曲げ応力を与えて弓なりに曲げた状態の試料を保持ブロックで支持した状態で加熱炉に入れて、以下の耐熱試験を行う。耐熱試験の条件は、所定の曲げ応力を0.2%耐力の50%、加熱温度を150℃、保持時間(hour)を10時間~1000時間から選択した時間とする。
上記所定の曲げ応力を得るのに必要な試験片の初期たわみ変位δ(mm)と、以下の永久たわみ変位δ(mm)とから、応力緩和率(%)=(永久たわみ変位δ/初期たわみ変位δ)×100を求める。永久たわみ変位δは、上述の耐熱試験後において、曲げ応力を除荷したときに生じる試験片のたわみ変位とする。
リン青銅(C5191)の線材、黄銅(C2600)の線材はいずれも市販品(0.64mm×0.64mm)を用意した。
各試料の線材の特性(導電率(%IACS)、引張強さ(MPa)、0.2%耐力(MPa))、保持時間(h)ごとの応力緩和率(%)を表2に示す。各試料の線材の特性は、上述の金属材料引張試験方法やブリッジ法によって測定した。
Figure 0007129911000002
表2に示すように試料No.1-13,No.1-19の線材はいずれも、高い導電性と高強度とをバランスよく有する上に、リン青銅の試料No.1-201及び黄銅の試料No.1-202に比較して、応力緩和率が小さく、応力緩和し難いことが分かる。特に、試料No.1-13,No.1-19は、ばね性に優れるとされるリン青銅の試料No.1-201よりも応力緩和率が低く、保持時間が比較的短い場合(50時間)だけでなく、200時間以上、更に1000時間経過後でも応力緩和率が30%以下である。ここで、保持時間を100時間とした場合のリン青銅の応力緩和率は28%である。これに対し、試料No.1-13,No.1-19の線材はいずれも、1000時間経過後の応力緩和率が25%以下、更には20%以下であり、試料No.1-19では15%以下とより一層低い。このように応力緩和特性に優れる理由の一つとして、試料No.1-13,No.1-19は、上述の特定の組成の銅合金からなることで、0.2%耐力/引張強さの比がリン青銅よりも高いことが考えられる。また、この試験から、試料No.1-1~No.1-12,No.1-14~No.18,No.1-20~No.1-23の線材の応力緩和率は試料No.1-13,No.1-19と同等程度であり、リン青銅と同等又は同等以上の優れた応力緩和特性を有すると期待される。
この試験から、Fe及びP、適宜Sn,Mgを特定の範囲で含む銅合金から構成される銅合金線は、導電性に優れ、かつ高強度であることが示された。この銅合金線は、応力緩和特性にも優れることが示された。また、この試験から、上述の特定の組成とし、少なくとも時効処理を含む熱処理を行うことで、高導電率かつ高強度な線材が得られることが示された。特に、この試験例のように連続鋳造工程で溶体化工程を兼ねたり、最終形状の成形を、異形ダイスを用いた伸線加工としたりすることで、工程数を低減したり、長尺な線材を連続して製造できたりすることで、製造性にも優れることが示された。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、試験例1の銅合金の組成、角線の幅及び厚さ、熱処理条件などを適宜変更できる。

Claims (12)

  1. Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
    Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
    Snを0.01質量%以上0.7質量%以下、
    C,Si,及びMnの三つの元素を合計で10質量ppm以上500質量ppm以下含み、
    残部がCu及び不純物から構成され、
    導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上である、
    コネクタ端子用線材。
  2. Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
    Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
    Sn及びMgを合計で0.01質量%以上0.7質量%以下、
    C,Si,及びMnの三つの元素を合計で10質量ppm以上500質量ppm以下含み、
    残部がCu及び不純物から構成され、
    導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上である、
    コネクタ端子用線材。
  3. 横断面積が0.1mm以上2.0mm以下である請求項1又は請求項2に記載のコネクタ端子用線材。
  4. 横断面形状が四角形状の角線である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコネクタ端子用線材。
  5. 質量比で、Fe/Pが1.0以上10以下である請求項1から請求項のいずれか1項に記載のコネクタ端子用線材。
  6. 片持ち梁式の耐熱試験を行った場合の応力緩和率が30%以下であり、前記耐熱試験の試験条件は負荷応力が0.2%耐力の50%であり、加熱温度が150℃であり、保持時間200時間以上1000時間以下の範囲から選択されたいずれかの時間である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコネクタ端子用線材。
  7. Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
    Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
    Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0質量%以上0.7質量%以下含有し、
    残部がCu及び不純物から構成され、
    質量比で、Fe/Pが1.0以上10以下であり、
    導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上であり、
    横断面積が0.1mm以上2.0mm以下である、
    コネクタ端子用線材。
  8. Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
    Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
    Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0質量%以上0.7質量%以下含有し、
    残部がCu及び不純物から構成され、
    導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上であり、
    横断面積が0.1mm以上2.0mm以下であり、
    片持ち梁式の耐熱試験を行った場合の応力緩和率が30%以下であり、前記耐熱試験の試験条件は負荷応力が0.2%耐力の50%であり、加熱温度が150℃であり、保持時間200時間以上1000時間以下の範囲から選択されたいずれかの時間である
    コネクタ端子用線材。
  9. Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
    Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
    Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0質量%以上0.7質量%以下含有し、
    残部がCu及び不純物から構成され、
    質量比で、Fe/Pが1.0以上10以下であり、
    導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上であり、
    横断面形状が四角形状の角線である、
    コネクタ端子用線材。
  10. Feを0.1質量%以上1.5質量%以下、
    Pを0.02質量%以上0.7質量%以下、
    Sn及びMgの少なくとも一方を合計で0質量%以上0.7質量%以下含有し、
    残部がCu及び不純物から構成され、
    導電率が40%IACS以上であり、引張強さが600MPa以上であり、
    横断面形状が四角形状の角線であり、
    片持ち梁式の耐熱試験を行った場合の応力緩和率が30%以下であり、前記耐熱試験の試験条件は負荷応力が0.2%耐力の50%であり、加熱温度が150℃であり、保持時間200時間以上1000時間以下の範囲から選択されたいずれかの時間である
    コネクタ端子用線材。
  11. 質量割合で、C,Si,及びMnから選択される1種以上の元素を合計で10ppm以上500ppm以下含む請求項から請求項10のいずれか1項に記載のコネクタ端子用線材。
  12. 表面の少なくとも一部に、Sn及びAgの少なくとも一方を含むめっき層を備える請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のコネクタ端子用線材。
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