JP3807387B2 - 端子・コネクタ用銅合金及びその製造方法 - Google Patents

端子・コネクタ用銅合金及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ばね特性、強度、導電性および耐マイグレーション性に優れた端子・コネクタ用銅合金及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やノートPCなどの電子機器において小型・薄型化および軽量化が進行し、使用される端子・コネクタ部品も、より小型で電極間ピッチの狭いものが使用されるようになっている。こうした小型化によって使用される材料もより薄肉になっているが、薄肉でも接続の信頼性を保つ必要から、より高強度で高いばね性を持った材料が要求されている。一方、機器の高機能化に伴う電極数の増加や通電電流の増加によって、発生するジュール熱も多大なものになりつつあり、従来以上に導電率が高い材料への要求が強まっている。こうした高導電率材は、通電電流の増加が急速に進んでいる自動車向けの端子・コネクタ材でも強く求められている。
【0003】
従来、こうした端子・コネクタ用の材料としては黄銅やりん青銅が一般的に使用されてきたが、前記したコネクタ材に対する要求に十分応えられない問題が生じている。すなわち、黄銅では強度、ばね性、導電性の不足によってコネクタの小型化および通電電流の増加に対応できない。また、より高い強度、ばね性を持つりん青銅では、導電率が20%IACS程度と低いことから通電電流の増加に対応できない。さらに、りん青銅は耐マイグレーション性に劣るという欠点もある。マイグレーションとは電極間に結露などが生じた際、陽極側のCuがイオン化して陰極側に析出し、最終的に電極間の短絡に至る現象である。自動車のように高湿環境で使用されるコネクタで問題となるとともに、小型化で電極間ピッチが狭くなっているコネクタでも考慮する必要がある。
【0004】
こうした黄銅、りん青銅の持つ問題を改善する材料として、例えばCu−Ni−Siを主成分とする銅合金が提案され、使用されている。(例えば、特許文献1、2参照)
【0005】
【特許文献1】
特許第2572042号公報
【特許文献2】
特許第2977845号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうしたCu−Ni−Si系の合金でも導電率はせいぜい50%IACS程度であり、自動車向けの端子・コネクタ材ではさらに高導電率を持った材料が求められている。
【0007】
従って、本発明の目的は、高い強度、ばね性、耐マイグレーション性を確保しながら、なおかつ従来の端子・コネクタ用材料に比べて優れた導電率を兼備した端子・コネクタ用銅合金及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の端子・コネクタ用銅合金は、0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のP、0.1〜3.0質量%のZn、0.01〜2.0質量%のSn、および不可避的不純物と残部のCuから成り、前記Feと前記Niの合計重量と前記Pの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10であり、前記Feの重量と前記Niの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2であることを特徴とする。
【0009】
本発明の端子・コネクタ用銅合金の製造方法は、0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のP、0.1〜3.0質量%のZn、0.01〜2.0質量%のSn、および不可避的不純物と残部のCuから成り、前記Feと前記Niの合計重量と前記Pの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10であり、前記Feの重量と前記Niの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2である合金素材を準備し、前記合金素材を700〜900℃に加熱した後、これに毎分25℃以上の降温速度で300℃以下まで冷却する第1の熱処理を施し、前記第1の熱処理を施された前記合金素材を冷間圧延し、冷間圧延された前記合金素材に、400〜500℃に加熱して30分〜5時間保持する第2の熱処理を施し、その後、冷間圧延と伸び回復のための低温焼鈍を施すことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の端子・コネクタ用銅合金の製造方法は、0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のP、0.1〜3.0質量%のZn、0.01〜2.0質量%のSn、0.01〜0.3質量%のMg、および不可避的不純物と残部のCuから成り、前記Feと前記Niの合計重量と前記Pの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10であり、前記Feの重量と前記Niの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2である合金素材を準備し、前記合金素材を700〜900℃に加熱した後、これに毎分25℃以上の降温速度で300℃以下まで冷却する第1の熱処理を施し、前記第1の熱処理を施された前記合金素材を冷間圧延し、冷間圧延された前記合金素材に、400〜500℃に加熱して30分〜5時間保持する第2の熱処理を施し、その後、冷間圧延と伸び回復のための低温焼鈍を施すことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の端子・コネクタ用銅合金及びその製造方法について更に詳しく説明する。
【0012】
(1)銅合金組成
本発明の端子・コネクタ用銅合金はその合金組成として、0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のPを、FeとNiの合計重量とPの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10、Feの重量とNiの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2の範囲で含んだ銅合金をベース材とする。これより、高い強度、ばね性と優れた導電率を両立させることが可能となる。ここでFeとNiはそれぞれPと共に添加することによってP化合物を形成し、銅中に分散析出する。よって、Fe、Ni、Pの組成比を特定の範囲に規定することにより、導電率を低下させる銅中の固溶元素量を抑えながら、析出物の分散強化による効果で強度とばね性を向上させることができる。
【0013】
上記の組成に加えて0.1〜3.0質量%のZnを含有させる。Znは強度、ばね性の向上効果を持つとともに、耐マイグレーション性を大幅に向上させる働きを持つ。さらに、電子部品材料として必要なはんだ濡れ性やSnめっき密着性の改善にも大きな効果がある。また、上記の組成に加えて0.01〜2.0質量%のSnを含有させる。Snは強度、ばね性の向上に大きな効果を持つとともに耐熱性を向上させて高温下での耐応力緩和性を改善する働きがあり、端子・コネクタ用材料にとって効果的な元素である。さらに、上記に加えて0.01〜0.3質量%のMgを含有させることができる。Mgは強度、ばね性、耐マイグレーション性、耐熱性のそれぞれをさらに改善する働きを持ち、かつ導電率に与える悪影響が少ない添加元素として有効である。
【0014】
(2)各元素の組成範囲
Pの組成範囲は0.03〜0.2質量%に規定する。Pの添加量を0.03質量%未満にすると十分な量のP化合物を形成することができず、満足できる強度、ばね性が得られなくなる。また0.2質量%を超えて添加すると、鋳造時にP化合物の偏析による鋳塊割れが起こりやすくなる。また、上記のPの範囲に対して効果的にP化合物を形成するためには、FeとNiの組成範囲をそれぞれ0.1〜0.5質量%にし、かつそのFeとNiの合計量がPの質量%の3〜10倍になるように規定する必要がある。ここでFeとNiがそれぞれ0.1質量%未満の場合、P化合物の形成量が不十分になり強度、ばね性が不足する。またFeとNiがそれぞれ0.5質量%を超える場合は、余剰のFeおよびNiが銅中に固溶して導電率を低下させる。さらに、FeとNiの質量%の合計がPの質量%の3倍未満になる場合はP化合物の形成時にPが過剰となり、10倍を超える場合は逆にFeおよびNiが過剰となる。このような過剰成分は銅中に固溶状態で存在するため、導電率を害する結果となる。
【0015】
FeとNiの含有量の比率にも最適範囲が存在する。FeとNiは強度と導電率に対して同様の効果を期待して添加するものであるが、Feのみを添加した場合、強度向上に対する効果は少ないが導電率は高めのものが得られやすい。一方、Niのみを添加した場合は強度向上の効果は高いがFe添加に比べて導電率が低めになる。従って、バランスのとれた材料を得るためにはFeとNiを1対1の比率で添加することが望ましい。本発明では実用上支障がない範囲として、FeとNiの質量%の比をFe/Ni=0.8〜1.2に規定する。
【0016】
Znは強度、ばね性、耐マイグレーション性の向上とともに、はんだ濡れ性やSnめっき密着性の改善に大きな効果がある副成分である。ただし、含有量が0.1質量%未満ではその効果が十分ではなく、3.0質量%を超えると導電率を低下させる。よってZnの組成範囲は0.1〜3.0質量%に規定する。
【0017】
Snは強度、ばね性の向上とともに、高温下での耐応力緩和性を大きく向上させる効果を持った副成分である。ただし、含有量が0.01質量%未満ではその効果が十分ではなく、2.0質量%を超えるとZnと同様に導電率を低下させる。よってSnの組成範囲は0.01〜2.0質量%に規定する。
【0018】
Mgは強度、ばね性、耐マイグレーション性、耐熱性のそれぞれをさらに改善する働きを持つとともに導電率に与える悪影響が比較的少ないことから、上記の各元素の働きをさらに補う添加元素として有効である。ただし、含有量が0.01質量%未満では十分な効果が期待できず、0.3質量%を超えると鋳造性の低下などが生じる。よってMgの組成範囲は0.01〜0.3質量%に規定する。
【0019】
(3)第1の熱処理
上記の素材を加工する工程において、700〜900℃に加熱後300℃以下まで25℃/分以上の速度で冷却する溶体化を目的とした第1の熱処理を行う。第1の熱処理では合金元素を銅中に十分固溶させる必要がある。本発明では加熱温度を700〜900℃と高温に規定し、冷却速度を25℃/分以上に規定することで冷却中に粗大な析出物が形成されることを防いでいる。
【0020】
(4)第2の熱処理
前項の熱処理に引き続き冷間圧延を行い、その後400〜500℃で30分〜5時間保持する時効を目的とした第2の熱処理を行う。まず、溶体化処理に続いて冷間圧延を行うことにより、材料中には析出物形成の起点となる格子欠陥が導入される。これによって、次の熱処理での微細析出物の形成を促進することができる。次に、第2の熱処理によって、Fe、NiがPとの化合物をつくり銅中に微細な形状で析出し、優れた強度、ばね性と高い導電率を両立させることができる。この第2の熱処理では微細析出物を形成することで導電率、強度を向上させることが重要である。処理条件が規定範囲である400〜500℃で30分〜5時間保持より高温、長時間になった場合、析出物が粗大化して十分な強度が得られなくなる。また、低温、短時間になった場合、析出が十分に進行せず、導電率、強度とも十分な値が得られない。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
無酸素銅を母材にし、0.3質量%のFe、0.3質量%のNi、0.15質量%のP、0.5質量%のZn、0.3質量%のSnを添加した銅合金を、高周波溶解炉で溶製し、直径30mm、長さ250mmのインゴットに鋳造した。これを850℃に加熱して押出加工し、幅20mm、厚さ8mmの板状にした後、厚さ2.0mmまで冷間圧延した。これに850℃で10分間保持する第1熱処理を行った後、水中に投入して約300℃/分の速度で室温(約20℃)まで冷却した。冷却した材料を厚さ0.7mmまで冷間圧延した後、460℃で2時間保持する第2熱処理を施した。さらにこれを厚さ0.3mmまで冷間圧延した後、400℃で低温焼鈍して伸びを回復させた。(試料No.1) 次に、0.3質量%のFe、0.3質量%のNi、0.15質量%のP、0.5質量%のZn、0.3質量%のSnに加えて0.05質量%のMgを添加した銅合金を上記と同様に鋳造し、同じ工程で厚さ0.3mmまで加工した。(試料No.2)
【0022】
更に、表1に示す組成の合金No.3〜No.12を鋳造し、前記と同じ条件で加工、熱処理して厚さ0.3mmの試料を製造した。得られた試料No.1〜12について引張強さ、ばね限界値、導電率の各特性値を測定した。測定した結果を表2に示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003807387
【0024】
【表2】
Figure 0003807387
【0025】
表2の結果、実施例である試料No.1〜No.4は、いずれも650N/mm2前後の引張強さと500N/mm2前後の良好なばね限界値を持ちながら、なおかつ65%IACS(international annealed copper standard)を超える良好な導電率を兼ね備えている。
【0026】
一方、試料No.5およびNo.6はFe、Ni、Pの含有量が規定範囲から外れた比較例である。試料No.5は特にPの含有量が多すぎることに起因して鋳塊割れが発生した。また、試料No.6は含有量が少ないことによって十分な引張強さ、ばね限界値が得られていない。また、試料No.7およびNo.8はFe、Niの合計量とPの量の比率が規定範囲から外れた比較例である。表2の結果より、Fe、Niが過剰になった場合もPが過剰になった場合も導電率が悪くなり、引張強さやばね限界値も良好な値が得られない。試料No.9およびNo.10はFeの量とNiの量の比率が規定範囲から外れた比較例である。Niが過剰になった場合は導電率が悪くなり、Feが過剰になった場合は良好な引張強さ、ばね限界値が得られない。試料No.11はZnの量を過剰とした比較例であり、試料No.12はSnの量を過剰とした比較例である。表2の結果より、いずれも引張強さやばね限界値は良好であるが、導電率が悪くなる。
【0027】
次に、前記の試料No.1と同じ組成の銅合金について、前記と同様の工程で加工する際、その第1熱処理の加熱条件および冷却条件と第2熱処理の加熱条件を表3に示す条件で実施して試料No.13〜17を製造した。得られた各試料について引張強さ、ばね限界値、導電率の各特性値を前記と同様な方法で測定した。測定した結果を表4に示す。
【0028】
【表3】
Figure 0003807387
【0029】
【表4】
Figure 0003807387
【0030】
表4の結果より、実施例による試料No.1およびNo.2が、650N/mm2以上の引張強さと500N/mm2以上の良好なばね限界値を持ちながら、なおかつ65%IACSを超える良好な導電率を兼ね備えているのに対して、比較例となる試料No.13〜17はいずれも特性が劣っている。試料No.13は第1熱処理の加熱温度が規定範囲から外れた比較例であり、加熱温度が低すぎると引張強さ、ばね限界値が低下している。試料No.14は第1熱処理後の冷却速度が遅すぎた場合の比較例であり、この場合も引張強さ、ばね限界値が低下している。試料No.15およびNo.16は第2熱処理の加熱温度が規定範囲から外れた比較例であり、この場合、引張強さ、ばね限界値、導電率の両方において十分な値が得られていない。試料No.17は第2熱処理の加熱保持時間が短すぎる場合の比較例であり、特に導電率が低い値にとどまっている。
【0031】
【発明の効果】
本発明の端子・コネクタ用銅合金及びその製造方法によれば、端子・コネクタ用材料として用いられている従来の黄銅、りん青銅、Cu−Ni−Si系合金に比べて十分に高い導電率を持ち、なおかつりん青銅、Cu−Ni−Si系合金並みの良好な強度、ばね性を確保している銅合金を提供することができる。また、高導電率を実現したことで通電時のジュール熱発生を抑制でき、従来、通電量の増加が小型化の間題となっていた端子・コネクタにおいて、その設計自由度を大幅に広げることができるものとなる。更に製造コストの面でも、本発明による製造方法によれば従来の製造方法と同等のコストで製造することが可能である。
【0032】
以上のように本発明により提供される端子・コネクタ用銅合金は、高い強度、ばね性、耐マイグレーション性を確保すると同時に従来の端子・コネクタ用材料を大きく上回る優れた導電率を兼備するものとなる。このことによって本発明は、端子・コネクタ部品についてその製造技術の向上を安価で高特性の材料を供給するという面からささえ、その発展に大きく寄与するものである。

Claims (3)

  1. 0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のP、0.1〜3.0質量%のZn、0.01〜2.0質量%のSn、および不可避的不純物と残部のCuから成り、前記Feと前記Niの合計重量と前記Pの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10であり、前記Feの重量と前記Niの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2であることを特徴とする端子・コネクタ用銅合金。
  2. 0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のP、0.1〜3.0質量%のZn、0.01〜2.0質量%のSn、および不可避的不純物と残部のCuから成り、前記Feと前記Niの合計重量と前記Pの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10であり、前記Feの重量と前記Niの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2である合金素材を準備し、前記合金素材を700〜900℃に加熱した後、これに毎分25℃以上の降温速度で300℃以下まで冷却する第1の熱処理を施し、前記第1の熱処理を施された前記合金素材を冷間圧延し、冷間圧延された前記合金素材に、400〜500℃に加熱して30分〜5時間保持する第2の熱処理を施し、その後、冷間圧延と伸び回復のための低温焼鈍を施すことを特徴とする端子・コネクタ用銅合金の製造方法。
  3. 0.1〜0.5質量%のFe、0.1〜0.5質量%のNi、0.03〜0.2質量%のP、0.1〜3.0質量%のZn、0.01〜2.0質量%のSn、0.01〜0.3質量%のMg、および不可避的不純物と残部のCuから成り、前記Feと前記Niの合計重量と前記Pの重量の比が(Fe+Ni)/P=3〜10であり、前記Feの重量と前記Niの重量の比がFe/Ni=0.8〜1.2である合金素材を準備し、前記合金素材を700〜900℃に加熱した後、これに毎分25℃以上の降温速度で300℃以下まで冷却する第1の熱処理を施し、前記第1の熱処理を施された前記合金素材を冷間圧延し、冷間圧延された前記合金素材に、400〜500℃に加熱して30分〜5時間保持する第2の熱処理を施し、その後、冷間圧延と伸び回復のための低温焼鈍を施すことを特徴とする端子・コネクタ用銅合金の製造方法。
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