JP7127486B2 - 異材接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リベットを用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法に関するものである。
従来から、頭部と軸部とを備える金属製のリベットを用いて、異種金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法が知られている。この異材接合方法では、例えば、頭部、軸部、アルミニウム板、鉄板の順で並ぶように、リベット、アルミニウム板および鉄板を2つの電極の間に挟み、これらを加圧通電して、アルミニウム板を貫通した軸部と鉄板との間にナゲットを生成し、頭部と鉄板との間にアルミニウム板を挟むことで、アルミニウム板と鉄板とを接合する。
しかしながら、かかる異材接合方法では、溶融したアルミニウムが噴き出すと、リベットの頭部とアルミニウム板とが十分に密着せず接合強度が低下したり、固化したアルミニウムが所謂バリとして残存したりするという問題がある。
そこで、例えば特許文献1には、平板状の本体部(頭部)と、本体部から突出するパイロット部(軸部)と、本体部の外周に設けられた環状壁と、を有し、パイロット部と環状壁との間に形成された溝空間の体積が、パイロット部のうち溝空間よりも突出する部分の体積以上に設定された結合部材(リベット)を用いて、溶融したアルミニウムを溝空間に移動させる技術が開示されている。
特許6255600号公報
上記特許文献1のものでは、溶融アルミニウムを溝空間に移動させることで、溶融アルミニウムの噴出をある程度抑制することが可能となる。
しかしながら、特許文献1のものでは、ナゲットを大きくするために大熱量を加えると、溝空間に移動した溶融アルミニウムが高温になって膨張し、膨張した溶融アルミニウムが溝空間から外部に噴出することでバリが発生する可能性があり、この点で、特許文献1の技術には改良の余地がある。
ここで、溶融アルミニウムの噴出を抑えるべく、溝空間を大きくすることも考えられるが、これでは、リベット自体が大きくなってしまい、見映えや歩留まりが悪化するという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、リベットを用いて異種金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法において、リベットを大型化することなく、接合部におけるバリの発生を抑制する技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る異材接合方法では、溶融した金属をエアで吹き飛ばしながら加圧通電を行うようにしている。
具体的には、本発明は、リベットを用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法を対象としている。
この異材接合方法では、頭部と軸部とを備え、当該軸部の周りに環状溝が形成されるように、当該頭部に当該軸部と同じ方向に突出する環状壁が設けられ、且つ、当該環状溝の容積が、当該軸部のうち当該環状壁よりも突出するパイロット部の体積よりも小さい金属製のリベットと、異種金属部材を含む第1~第n金属部材(nは2以上の整数)と、第1および第2電極と、を用意する。
そして、この異材接合方法は、上記頭部、上記軸部および上記第1~第n金属部材の順で並ぶように、上記リベットおよび上記第1~第nの金属部材を上記第1電極と上記第2電極との間に挟む挟み工程と、上記第1および第2電極により上記リベットおよび上記第1~第n金属部材を加圧通電して、上記軸部を上記第1~第n-1金属部材に貫通させる貫通工程と、上記第1および第2電極により上記リベットおよび上記第1~第n金属部材を加圧通電して、上記軸部と上記第n金属部材との間にナゲットを生成する生成工程と、を含み、上記貫通工程では、上記軸部と上記第1金属部材との境界付近にエアが当たるように、上記軸部の側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うとともに、上記環状溝内に溶融金属が充填されるように、エア流量を制御することを特徴とするものである。
貫通工程では、加圧通電により溶融した第1金属部材に軸部を押し込んでいくと、軸部と置き換えられた溶融金属が、軸部と第1金属部材との境界から噴出するが、この構成では、境界付近にエアが当たるように、軸部の側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うことから、境界から噴出する溶融金属を逐次吹き飛ばすことができる。
また、軸部の側面に対してエアを吹き付けることから、換言すると、軸部と直交する平面と平行な方向や、軸部と直交する平面に対して傾斜した方向からエアを吹き付けることから、例えば軸部の延びる方向(軸方向)からエアを吹き付ける場合に比して、より効率的に溶融金属を吹き飛ばすことが可能となる。
したがって、接合部の近傍から溶融金属を排除することができ、これにより、リベットを大型化することなく、接合部におけるバリの発生を抑制することができる。しかも、溶融金属を排除することで、リベットの頭部と第1金属部材とを密着させることができる(リベットの頭部と第1金属部材と間にバリが挟まらない)ので、接合強度を向上させることができる。
ところで、接合強度を高めるには、頭部に溶融金属を収容する溝を形成することも有効である。なぜなら、溝に収容された溶融金属が固化することで、せん断方向の断面積が増え、接合部のせん断強度が増大するからである。もっとも、溝内に溶融金属が充填されていなければ、換言すると、溝内に空隙が存在すると、接合強度の向上は望めない。
この点、本発明によれば、エア流量を制御することで、貫通工程において吹き飛ばされる溶融金属の量を調整することができる。ここで、パイロット部の体積は、軸部における第1~第n-1金属部材を貫通する部分に略等しいところ、この構成では、環状溝の容積がパイロット部の体積よりも小さいことから、換言すると、軸部と置き換えられて噴出する溶融金属の体積よりも環状溝の容積が小さいことから、エア流量の制御を通じて環状溝内に溶融金属を容易に充填させることが可能となる。したがって、せん断強度を増大させて、接合強度の向上を図ることができる。
しかも、環状溝の容積を相対的に小さくするとともに、リベットの側面にエアを吹き付けながら加圧通電を行うことで、環状溝内に充填されて溢れた溶融金属を吹き飛ばすことができることから、リベットを大型化することなく、接合部におけるバリの発生を抑制することができる。
なお、本発明において「異種金属部材を含む複数の金属部材」とは、複数の金属部材がすべて異種金属部材の場合や、複数の金属部材に少なくとも2種の金属部材が含まれる場合等を含む。
ところで、第1~第n-1金属部材が軸部で置き換えられる貫通工程と比べれば、生成工程における溶融金属の発生量は少ないが、例えば接合強度を高めるべく、ナゲットを大きくするために大熱量を加えると、生成工程においても軸部の周りの第1~第n-1金属部材が溶融して噴き出す場合がある。このような場合、頭部に溝を有しないリベットでは、頭部と第1金属部材との境界から溶融金属が噴き出す可能性があり、また、頭部に溝を有するリベットでは、溶融金属が溝内に収容されるものの、大熱量により溝内の溶融金属が膨張し、溝から外部に噴出する可能性がある。
そこで、上記生成工程では、上記頭部と上記第1金属部材との境界付近にエアが当たるように、上記頭部の側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うようにしてもよい。
この構成によれば、例えば頭部に溶融金属を収容する溝が形成されていない場合には、頭部と第1金属部材との境界付近にエアが当たるように頭部の側面に対してエアを吹き付けることで、境界から噴出する溶融金属を吹き飛ばすことができる。
一方、例えば頭部に溶融金属を収容する溝が形成されている場合には、頭部の側面にエアを吹き付けることで溶融金属が冷却されるので、溝内の溶融金属の膨張を抑制することができ、これにより、溶融金属が溝から外部に噴出するのを抑えることができる。また、仮に溶融金属が溝から外部に噴出しても、頭部と第1金属部材との境界付近にエアが当たるように頭部の側面に対してエアを吹き付けることから、境界から噴出する溶融金属を吹き飛ばすことができる。
また、上記異材接合方法では、上記リベットとして、上記環状壁の突出高さが相対的に低いものを用意するようにしてもよい。
環状壁の突出高さが相対的に高いと、換言すると、環状壁の先端と第1金属部材との間隔が狭いと、環状壁の先端と第1金属部材との間に吹き飛ばされた金属が挟まったり、吹き付けたエアが環状壁に当たることでエアの損失が多くなったりする場合がある。この点、本発明では、環状溝の容積を相対的に小さくすることから、環状壁の突出高さを相対的に低くすることが可能なので、環状壁の先端と第1金属部材との間に金属が挟まったり、エアの損失が多くなったりするのを抑制することができる。
ところで、高電流で軸部を金属部材に貫通させると、金属が溶融してバリが生じることから、従来の異材接合方法では、低電流(例えばナゲット生成時の電流値の8割未満)で金属部材を軟化させて、軸部を金属部材に貫通させる手法も採られていた。しかしながら、この手法では、溶融金属が軸部と置き換えられて噴出する代わりに、軟化した第1~第n-1金属部材がリベットにより裏側(第n金属部材側)に押し出されることから、通電経路が広がり、ナゲットの形成に必要な電流値が大きくなるため、溶接不良が発生する(ナゲットの生成が悪化する)場合があった。
そこで、上記貫通工程では、加圧通電開始時の初期電流値が、上記生成工程における加圧通電開始時の初期電流値の0.8倍以上であるとしてもよい。
この構成によれば、生成工程における加圧通電開始時の初期電流値の0.8倍以上という相対的に高い初期電流値で、貫通工程における加圧通電を開始することから、第1~第n-1金属部材が積極的に溶融されるので、第1~第n-1金属部材がリベットにより裏側に押し出されることがなく、通電経路が広がるのを抑えることができる。しかも、高い初期電流値にて溶融した金属をエアで吹き飛ばすことから、接合部におけるバリの発生を抑制しつつ、ナゲットの生成が悪化するのを抑制することができる。
さらに、上記生成工程では、初期電流値から徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行うようにしてもよい。
生成工程におけるナゲットの生成初期には高い電流値が好ましいところ、この構成によれば、例えば相対的に高く設定された初期電流値により、ナゲットの生成が悪化するのを抑制することができるとともに、ダウンスロープ通電に伴う温度低下により、生成工程後期において溶融金属が多量に噴出するのを抑制することができる。
また、上記貫通工程では、加圧通電時の電流値が、上記生成工程における加圧通電時の電流値以上であるとしてもよい。
この構成によれば、生成工程における加圧通電時の電流値以上という更に高い電流値で、貫通工程における加圧通電を行うことから、より積極的に第1~第n-1金属部材を溶融させることができる。したがって、貫通工程を短縮し且つ接合部におけるバリの発生を抑制しつつ、良好なナゲットを生成することができる。
さらに、上記貫通工程では、上記軸部と上記第1金属部材との境界付近に、エアが当たらない領域が生じないように、2以上の方向からエアを吹き付けるようにしてもよい。
一方向からエアを吹き付けると、軸部を挟んで吹付け側とは反対側に、エアが当たらない領域が生じる場合があり、この場合には当該領域にバリが発生し易くなるところ、この構成によれば、境界付近にエアが当たらない領域が生じないように、2以上の方向からエアを吹き付けることから、溶融金属をより確実に吹き飛ばすことができる。
また、上記貫通工程では、上記軸部の軸心に向けて第1のエアを吹き付けるとともに、上記軸部の軸方向に見て、当該第1のエアの吹き付け方向と30度以上330度以下をなす方向から、上記軸部の軸心に向けて第2のエアを吹き付けるようにしてもよい。
この構成によれば、軸部の軸心に向けて吹き付けられる第1のエアと、軸部の軸方向に見て、第1のエアの吹き付け方向と30度以上330度以下をなす方向から軸部の軸心に向けて吹き付けられる第2のエアと、により、境界付近にエアが当たらない領域を生じさせることなく、軸部の全周に亘って溶融金属を吹き飛ばすことができる。
さらに、上記貫通工程では、上記軸部の軸心に向けて第1のエアを吹き付けるとともに、上記軸部の軸方向に見て、第1のエアが当たらない領域に向けて第2のエアを吹き付けるようにしてもよい。
この構成によれば、第1のエアが当たらない領域に向けてピンポイントで第2のエアを吹き付けることから、確実に溶融金属を吹き飛ばすことができ、これにより、接合部におけるバリの発生をより一層抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る異材接合方法によれば、リベットを大型化することなく、接合部におけるバリの発生を抑制することができる。
本発明の実施形態1に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図である。 エアブローの一例を模式的に示す図である。 エアブローの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態2に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 リベットの一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態3に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における通電パターンを模式的に説明する図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 実施形態3の変形例に係る通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 通電パターンの一例を模式的に示す図である。 本発明の実施形態4に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図である。 異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図である。 エアの吹付け方向を模式的に説明する図である。 エアブローの一例を模式的に示す図である。 エアブローの一例を模式的に示す図である。 エアブローの一例を模式的に示す図である。 実施形態4の変形例1に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。 変形例1に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。 変形例1に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。 実施形態4の変形例2に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。 変形例2に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。 従来1の異材接合方法に用いるリベットを模式的に示す図である。 従来1の異材接合方法を模式的に説明する図である。 従来1の異材接合方法により形成される接合部を模式的に示す図である。 環状壁の突出高さが高い場合を模式的に示す図である。 環状壁の突出高さが高い場合を模式的に示す図である。 従来2の異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図である。 従来2の異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図である。 従来2の異材接合方法における通電パターンを模式的に説明する図である。 一方向からのエアブローを模式的に示す図である。 二方向からのエアブローを模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1Aは本実施形態に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図であり、図1Bは貫通工程を模式的に説明する図であり、図1Cは生成工程を模式的に説明する図である。この異材接合方法は、図1A~図1Cに示すように、リベット3を用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合するものである。
先ず、この異材接合方法では、リベット3と、異種金属部材を含む第1~第n金属部材(nは2以上の整数)と、第1および第2電極8,9と、を用意する。
リベット3としては、図1Aに示すように、頭部4と軸部5とを備える鉄製のものを用意する。軸部5は、円柱状に形成されていて、円盤状に形成された頭部4の中央部から一方向に突出している。また、頭部4の外周縁部には、軸部5と同じ方向に突出する環状壁6が全周に亘って設けられており、これにより、軸部5の外周面と頭部4の一面と環状壁6の内周面とで区画される環状溝7が、軸部5の周りに形成されている。
異種金属部材を含む第1~第n金属部材としては、アルミニウム板(第1金属部材)1と、鉄板(第n金属部材)2と、を用意する。なお、本実施形態では、リベット3および第n金属部材が共に鉄製であるが、必ずしもリベット3と第n金属部材とを同じ金属部材としなくてもよい。
本実施形態の異材接合方法は、図1Aに示す挟み工程と、図1Bに示す貫通工程と、図1Cに示す生成工程と、を含んでいる。
先ず、挟み工程では、図1Aに示すように、頭部4、軸部5、アルミニウム板1および鉄板2の順で並ぶように、換言すると、鉄板2に重ねられたアルミニウム板1に対して直交するようにリベット3の軸部5を当てた状態で、リベット3、アルミニウム板1および鉄板2を、抵抗スポット溶接機(図示せず)の第1電極8と第2電極9との間に挟む。
次いで、リベット3、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電して、アルミニウム板1を貫通した軸部5と鉄板2との間にナゲット10を生成し、頭部4と鉄板2との間にアルミニウム板1を挟むことで、アルミニウム板1と鉄板2とを接合するのであるが、本発明を理解し易くするために、貫通工程および生成工程の説明に先立ち、従来1の異材接合方法について説明する。
図16Aは従来1の異材接合方法に用いるリベット103を模式的に示す図であり、図16Bは従来1の異材接合方法を模式的に説明する図であり、図16Cは従来1の異材接合方法により形成される接合部を模式的に示す図である。リベットを用いて異種金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法では、リベットの軸部をアルミニウム板に貫通させることから、軸部と置き換えられる溶融アルミニウムが、軸部とアルミニウム板との境界から噴出することが多い。このように、溶融アルミニウムが噴出すると、固化したアルミニウムが所謂バリとして残存するという問題がある。
そこで、従来1の異材接合方法では、図16Aに示すようなリベット103を用いて、アルミニウム板101と鉄板102とを抵抗溶接により接合するようにしている。このリベット103は、頭部104と軸部105とを備えている。このリベット103には、頭部104の外周縁部に環状壁106が全周に亘って設けられることで、軸部105の周りに環状溝107が形成されている。そうして、このリベット103では、軸部105のうち環状壁106よりも突出する部位をパイロット部105’と定義した場合に、環状溝107の容積Vg’がパイロット部105’の体積Vp’以上になるように、各部の寸法が規定されている。このように、環状溝107の容積Vg’がパイロット部105’の体積Vp’以上に設定されたリベット103を用いることで、従来1の異材接合方法では、溶融アルミニウム101’を環状溝107に移動させて、溶融アルミニウム101’の噴出を抑制するようにしている。
しかしながら、従来1の異材接合方法では、接合強度を高めるべく、ナゲット110を大きくするために大熱量を加えると、環状溝107に移動した溶融アルミニウム101’が高温になって膨張し、図16Bに示すように、膨張した溶融アルミニウム101’が環状溝107から外部に噴出する可能性がある。それ故、従来1の異材接合方法では、図16Cに示すように、環状溝107から外部に噴出した溶融アルミニウム101’が固化することで、リベット103の周りにバリBが発生する場合がある。
ここで、溶融アルミニウム101’の噴出を抑えるべく、環状溝107を大きくすることも考えられるが、これでは、リベット103自体が大きくなってしまい、見映えや歩留まりが悪化するという問題がある。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、溶融アルミニウムをエアで吹き飛ばしながら加圧通電を行うようにしている。
具体的には、貫通工程では、図1Bに示すように、第1電極8と第2電極9を相互に接近させ、リベット3の頭部4と鉄板2とに加圧力を作用させるとともに第1および第2電極8,9間にパルス電流を印加して、リベット3、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電し、発生するジュール熱でアルミニウム板1を溶融させながら軸部5をアルミニウム板1に貫通させる。その際、図1Bの黒塗り矢印で示すように、軸部5とアルミニウム板1との境界1a付近にエア(圧縮空気)が当たるように、エアブローノズル(図示せず)から軸部5の側面5aに対してエアを吹き付けながら(エアブローを行いながら)加圧通電を行う。
このように、貫通工程では、軸部5とアルミニウム板1との境界1a付近にエアが当たるように、軸部5の側面5aに対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うことから、軸部5と置き換えられることで境界1aから噴出する溶融アルミニウム1’を逐次吹き飛ばすことができる。
なお、本実施形態では、境界1aから噴出する溶融アルミニウム1’を吹き飛ばすべく、境界1a付近にエアが当たるように、軸部5の側面5aに対してエアを吹き付ければよいので、図1Bに示すように、軸部5と直交するアルミニウム板1の表面と平行な方向からエアを吹き付けてもよいし、図2Aに示すように、軸部5と直交するアルミニウム板1の表面に対して角度θだけ傾斜した方向からエアを吹き付けるようにしてもよい。
また、境界1a付近にエアが当たるように、軸部5の側面5aに対してエアを吹き付ければよいので、軸部5の側面5aにエアを直接吹き付ける必要はなく、例えば図2Bの黒塗り矢印で示すように、一旦アルミニウム板1の表面にエアを当て、図2Bの白抜き矢印で示すように、バウンドしたエアを軸部5の側面5aに対して吹き付けても、つまり、間接的にエアを吹き付けてもよい。
このように、軸部5の「側面5a」に対してエアを吹き付けることから、換言すると、軸部5と直交する平面と平行な方向や、軸部5と直交する平面に対して傾斜した方向からエアを吹き付けることから、例えば軸部5の延びる方向(軸方向)からエアを吹き付ける場合に比して、より効率的に溶融アルミニウム1’を吹き飛ばすことが可能となる。
ところで、アルミニウム板1が軸部5で置き換えられる貫通工程と比べれば、生成工程における溶融アルミニウム1’の発生量は少ないが、例えば接合強度を高めるべく、ナゲット10を大きくするために大熱量を加えると、生成工程においても軸部5の周りのアルミニウム板1が溶融して噴き出す場合がある。このような場合、溶融アルミニウム1’が環状溝7内に収容されるものの、大熱量により環状溝7内の溶融アルミニウム1’が膨張し、環状溝7から外部に噴出する可能性がある。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、貫通工程のみならず生成工程においても、溶融アルミニウム1’をエアで吹き飛ばしながら加圧通電を行うようにしている。
具体的には、生成工程では、図1Cに示すように、第1および第2電極8,9によりリベット3、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電して、発生するジュール熱で軸部5と鉄板2とを互いに溶融させ、両者5,2の間にナゲット10を生成する。その際、図1Cの黒塗り矢印で示すように、頭部4とアルミニウム板1との境界1b付近にエアが当たるように、頭部4の側面4aに対してエアを吹き付けながら加圧通電を行う。
このように、頭部4の側面4aに対してエアを吹き付けることで環状溝7内の溶融アルミニウム1’が冷却されることから、ナゲット10を大きくするために大熱量を加えた場合にも、環状溝7内の溶融アルミニウム1’の膨張を抑えることができる。したがって、溶融アルミニウム1’が環状溝7から外部に噴出するのを抑えることができ、これにより、頭部4とアルミニウム板1との境界1bから溶融アルミニウム1’が噴出するのを抑えることができる。
仮に、溶融アルミニウム1’が噴出しても、頭部4とアルミニウム板1との境界1b付近にエアが当たるように、頭部4の側面4aに対してエアを吹き付けることから、境界1bから噴出する溶融アルミニウム1’を吹き飛ばすことができ、これにより、接合部におけるバリBの発生を確実に抑制することができる。
以上のように、本実施形態の異材接合方法によれば、接合部の近傍から溶融アルミニウム1’を排除することができ、これにより、リベット3を大型化することなく、接合部におけるバリBの発生を抑制することができる。しかも、溶融アルミニウム1’ を排除することで、リベット3の頭部4とアルミニウム板1とを密着させることができるので、接合強度を向上させることができる。
なお、本実施形態の異材接合方法に用いられるリベットは、上記リベット3に限定されず、図3A~図3Hに示すような様々な形状のリベット3A,3B,3C,3D,3E,3F,3G,3Hを用いることができる。
例えば、図3Aに示すように、外周縁部を曲げ加工することで環状壁6Aが形成された円盤状の頭部4Aと、先端に行くほど徐々に縮径する軸部5Aと、を備えた、環状溝7Aを有するリベット3Aでもよい。
また、図3Bに示すように、上面および下面の外周縁部がR加工されるとともに、下面がテーパ面になっている円盤状の頭部4Bと、先端に行くほど徐々に縮径する軸部5Bと、を備えた、環状溝を有しないリベット3Bでもよい。
さらに、図3Cに示すように、先端に行くほど徐々に縮径する軸部5Cと、軸部5Cの上端の外径と略同径の外径を有する円盤状の頭部4Cと、を備えた、環状溝を有しないリベット3Cでもよい。
また、図3Dに示すように、断面楔状の環状壁6Dが形成された円盤状の頭部4Dと、先端に行くほど徐々に縮径する軸部5Dと、を備えた、環状溝7Dを有するリベット3Dでもよい。
さらに、図3Eに示すように、突出高さの低い環状壁6Eが形成された、相対的に厚肉の円盤状の頭部4Eと、円柱状の軸部5Eと、を備えた、容積の小さい環状溝7Eを有するリベット3Eでもよい。
また、図3Fに示すように、下面がテーパ面になっている、相対的に薄肉の円盤状の頭部4Fと、円柱状の軸部5Fと、を備えた、環状溝を有しないリベット3Fでもよい。
さらに、図3Gに示すように、円盤状の頭部4Gと、円柱状の軸部5Gと、を備えた、環状溝を有しない、断面T字状のリベット3Gでもよい。
また、図3Hに示すように、環状壁6Hが形成された円盤状の頭部4Hと、大径部51と小径部52とが段差面53を介して繋がる円柱状の軸部5Hと、を備えた、環状溝7Hを有するリベット3Hでもよい。
-変形例-
本変形例は、リベット3Gが環状溝を有しない点、および、生成工程でエアブローを行わない点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
本変形例では、リベットとして、上記図3Gに示す断面T字状のリベット3Gを用いている。この場合には、図4A~図4Cに示す手順で、アルミニウム板1と鉄板2とが接合されることになる。具体的には、挟み工程では、図4Aに示すように、頭部4G、軸部5G、アルミニウム板1および鉄板2の順で並ぶように、リベット3G、アルミニウム板1および鉄板2を、第1電極8と第2電極9との間に挟む。
次いで、貫通工程では、図4Bに示すように、第1および第2電極8,9によりリベット3G、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電し、軸部5Gをアルミニウム板1に貫通させる。その際、図4Bの黒塗り矢印で示すように、軸部5Gとアルミニウム板1との境界1a付近にエアが当たるように、軸部5Gの側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行う。このように、境界1a付近にエアが当たるように、軸部5Gの側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うことから、境界1aから噴出する溶融アルミニウム1’を逐次吹き飛ばすことができる。
次いで、生成工程では、図4Cに示すように、第1および第2電極8,9によりリベット3G、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電して、軸部5Gと鉄板2との間にナゲット10Gを生成する。
上述の如く、アルミニウム板1が軸部5Gで置き換えられる貫通工程と比べれば、生成工程における溶融アルミニウム1’の発生量は少ないので、例えばナゲット10Gを大きくする必要がなく、大熱量を加えないのであれば、図4Cに示すように、生成工程におけるエアブローを省略してもよい。つまり、上記実施形態1および本変形例では、貫通工程におけるエアブローが必須であるのに対し、生成工程におけるエアブローは、求められる接合強度等に応じて、適宜行えばよい。
(実施形態2)
本実施形態は、リベット13の形状、および、エア流量を制御する点が、上記実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図5Aは本実施形態に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図であり、図5Bは貫通工程を模式的に説明する図であり、図5Cは生成工程を模式的に説明する図である。図5A~図5Cに示すように、この異材接合方法は、実施形態1と同様、リベット13を用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合するものである。また、貫通工程において、軸部15とアルミニウム板1との境界1a付近にエアAが当たるように、軸部15の側面15aに対してエアAを吹き付けながら加圧通電を行う点も、実施形態1と同様である。
この異材接合方法では、リベット13と、アルミニウム板(第1金属部材)1と、鉄板(第n金属部材)2と、第1および第2電極8,9と、を用意する。
リベット13としては、図5Aに示すように、頭部14と軸部15とを備える鉄製のものを用意する。軸部15は、円柱状に形成されていて、円盤状に形成された頭部14の中央部から一方向に突出している。また、頭部14の外周縁部には、軸部15と同じ方向に突出する環状壁16が全周に亘って設けられており、これにより、軸部15の外周面と頭部14の一面と環状壁16の内周面とで区画される環状溝17が、軸部15の周りに形成されている。
このような環状溝17を頭部14に形成することは、接合強度を高めたい場合に有効である。なぜなら、環状溝17に収容された溶融アルミニウム1’が固化することで、せん断方向の断面積が増え、接合部のせん断強度が増大するからである。
もっとも、このような環状溝17を設けたとしても、環状溝17内に溶融アルミニウム1’が充填されていなければ、換言すると、環状溝17内に空隙が存在すると、接合強度の向上は望めない。例えば、図16Aに示す従来1のリベット103では、環状溝107の容積Vg’がパイロット部105’の体積Vp’以上に設定されていることから、溶融アルミニウム101’が環状溝107に移動しても、環状溝107内が溶融アルミニウム101’で満たされず、環状溝107内に空隙が存在することが想定される。
また、環状溝107の容積Vg’がパイロット部105’の体積Vp’以上に設定されている従来1のリベット103では、環状壁106の突出高さが相対的に高くなるケースが多くなる。すると、図17Aに示すように、貫通工程において、仮に、軸部105とアルミニウム板101との境界101a付近にエアAが当たるように軸部105の側面105aに対してエアAを吹き付けても、環状壁106に当たることでエアAの損失が多くなることが想定される。さらに、環状壁106の突出高さが相対的に高くなると、環状壁106の先端とアルミニウム板101との間隔が狭くなるため、溶融アルミニウム101’の発生量が比較的多い貫通工程の初期において、図17Bに示すように、環状壁106の先端とアルミニウム板101との間に、エアAで吹き飛ばされたアルミニウム101”が挟まることも想定される。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、リベット13として、環状溝17の容積Vgが、軸部15のうち環状壁16よりも突出するパイロット部15’の体積Vpよりも小さいものを用いるとともに、貫通工程において環状溝17内に溶融アルミニウム1’が充填されるように、エア流量を制御するようにしている。
図6Aおよび図6Bはリベット13,23の一例を模式的に示す図である。なお、図6Aおよび図6Bにおける破線は、図16Aに示す従来1のリベット103における環状壁106および環状溝107を表している。環状溝17の容積Vgをパイロット部15’の体積Vpよりも小さくする態様としては、図6Aに示すように、リベット13において、環状壁16の突出高さを相対的に低くすることが考えられる。また、環状溝27の容積Vgを軸部25のパイロット部25’の体積Vpよりも小さくするその他の態様としては、図6Bに示すように、リベット23において、環状壁26の突出高さを相対的に高く維持したまま、頭部24の径を小さく(環状溝27の溝幅を狭く)することも考えられる。なお、本実施形態では、環状壁16の突出高さが相対的に低く設定された、図6Aに示すリベット13を採用している。
このようなリベット13を用いる本実施形態の異材接合方法は、実施形態1と同様に、図5Aに示す挟み工程と、図5Bに示す貫通工程と、図5Cに示す生成工程と、を含んでいる。
先ず、挟み工程では、図5Aに示すように、頭部14、軸部15、アルミニウム板1および鉄板2の順で並ぶように、リベット13、アルミニウム板1および鉄板2を、抵抗スポット溶接機の第1電極8と第2電極9との間に挟む。
次の貫通工程では、図5Bに示すように、第1電極8と第2電極9を相互に接近させ、リベット13の頭部14と鉄板2とに加圧力を作用させるとともに第1および第2電極8,9間にパルス電流を印加して、リベット13、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電し、発生するジュール熱でアルミニウム板1を溶融させながら軸部15をアルミニウム板1に貫通させる。その際、図5Bの黒塗り矢印で示すように、軸部15とアルミニウム板1との境界1a付近にエアAが当たるように、軸部15の側面15aに対して、軸部15と直交するアルミニウム板1の表面に対して角度θだけ傾斜した方向からエアAを吹き付けながら加圧通電を行う。
ここで、本実施形態の異材接合方法では、環状壁16の突出高さが相対的に低く設定されたリベット13を用いていることから、図5Bに示すように、軸部15の側面15aに対して吹き付けたエアAのうち、環状壁16に当たるエアAを少なくして、エアAの損失を抑えることができる。
また、環状壁16の突出高さが相対的に低く設定されているので、環状壁16の先端とアルミニウム板1との間隔が相対的に広いことから、図5Bに示すように、溶融アルミニウム1’の発生量が比較的多い貫通工程の初期においても、環状壁16の先端とアルミニウム板1との間に、エアAで吹き飛ばされたアルミニウムが挟まることもない。
そうして、本実施形態の異材接合方法では、エア流量を制御することで、貫通工程において吹き飛ばされる溶融アルミニウム1’の量を調整することができる。より詳しくは、例えばエア流量を相対的に大きく設定することで、噴出する溶融アルミニウム1’を吹き飛ばすことができる一方、例えばエア流量を相対的に小さく設定することで、吹き飛ばされる溶融アルミニウム1’の量を調整して、環状溝17に収容される溶融アルミニウム1’の量を調整することが可能となる。
しかも、パイロット部15’の体積Vpは、軸部15におけるアルミニウム板1を貫通する部分に略等しいところ、本実施形態では、環状溝17の容積Vgがパイロット部15’の体積Vpよりも小さいことから、換言すると、環状溝17の容積Vgが軸部15と置き換えられて噴出する溶融アルミニウム1’の体積よりも小さいことから、エア流量を適切に制御することで、噴出する溶融アルミニウム1’によって環状溝17を容易に充填することができる。そうして、環状溝17に充填された溶融アルミニウム1’が固化すると、せん断強度が増大するので、接合強度の向上を図ることができる。
次の生成工程では、図5Cに示すように、第1および第2電極8,9によりリベット13、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電して、発生するジュール熱で軸部15と鉄板2とを互いに溶融させ、両者15,2の間にナゲット20を生成する。その際、図5Cの黒塗り矢印で示すように、頭部14とアルミニウム板1との境界1b付近にエアAが当たるように、頭部14の側面14aに対して、軸部15と直交するアルミニウム板1の表面に対して角度θだけ傾斜した方向からエアAを吹き付けながら加圧通電を行う。
このとき、接合強度を高めるべく、ナゲット20を大きくするために大熱量を加えると、軸部15の周りのアルミニウム板1が溶融して噴き出すことから、環状溝17が溶融アルミニウム1’ によって一層確実に充填されることになる。
また、頭部14の側面14aに対してエアAを吹き付けることで環状溝17内に充填された溶融アルミニウム1’が冷却されることから、環状溝17内の溶融アルミニウム1’の膨張を抑えることができる。したがって、環状溝17を充填した溶融アルミニウム1’が環状溝17から外部に噴出するのを抑えることができ、これにより、頭部14とアルミニウム板1との境界1bから溶融アルミニウム1’が噴出するのを抑えることができる。
仮に、溶融アルミニウム1’が噴出しても、頭部14とアルミニウム板1との境界1b付近にエアAが当たるように、頭部14の側面14aに対してエアAを吹き付けることから、境界1bから噴出する溶融アルミニウム1’を吹き飛ばすことができ、これにより、接合部におけるバリBの発生を確実に抑制することができる。
以上のように、本実施形態の異材接合方法によれば、接合強度の向上を図りつつ、接合部におけるバリBの発生を抑制することができる。しかも、環状溝17の容積を相対的に小さくすることから、リベット13が大型化するのも抑えることができる。
なお、本実施形態の異材接合方法に用いられるリベットは、上記リベット13に限定されず、図7A~図7Dに示すような様々な形状のリベット13A,13B,13C,13Dを用いることができる。
例えば、図7Aに示すように、突出高さが従来と同等の環状壁16Aが形成された円盤状の頭部14Aと、基端に行くほど徐々に拡径する軸部15Aと、を備えた、軸部15Aが拡径することで相対的に容積が小さい環状溝17Aを有するリベット13Aでもよい。
また、図7Bに示すように、突出高さが相対的に低く、且つ、傾斜した方向から吹き付けられたエアAが当たらないように、先端に向かって窄む断面三角形状の環状壁16Bが形成された円盤状の頭部14Bと、円柱状の軸部15Bと、を備えた、相対的に容積が小さい環状溝17Bを有するリベット13Bでもよい。
さらに、図7Cに示すように、突出高さが従来と同等で、且つ、基端に行くほど徐々に内径が縮径する環状壁16Cが形成された円盤状の頭部14Cと、円柱状の軸部15Cと、を備えた、環状壁16Cの内径が縮径することで相対的に容積が小さい環状溝17Cを有するリベット13Cでもよい。
また、図7Dに示すように、環状壁16Dが形成された相対的に厚肉の円盤状の頭部14Dと、円柱状の軸部15Dと、を備えた、頭部14Dが厚くなることで相対的に容積が小さい環状溝17Dを有するリベット13Dでもよい。
(実施形態3)
本実施形態は、貫通工程における加圧通電時の電流値と、生成工程における加圧通電時の電流値との関係を規定している点が、上記実施形態1の変形例と異なるものである。以下、実施形態1の変形例と異なる点を中心に説明する。
図8Aは本実施形態に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図であり、図8Bは貫通工程を模式的に説明する図であり、図8Cは生成工程を模式的に説明する図であり、図8Dは異材接合方法における通電パターンを模式的に説明する図である。なお、図8DにおけるTPは貫通工程に対応し、FPは生成工程に対応している。
図8A~図8Cに示すように、この異材接合方法は、実施形態1の変形例と同様、リベット33を用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合するものである。また、貫通工程において、軸部35とアルミニウム板1との境界1a付近にエアが当たるように、軸部35の側面35aに対してエアを吹き付けながら加圧通電を行う点も、実施形態1の変形例と同様である。なお、リベット33は、図3Gのリベット3Gと同様のものである。
この異材接合方法では、リベット33と、アルミニウム板(第1金属部材)1と、鉄板(第n金属部材)2と、第1および第2電極8,9と、を用意する。リベット33としては、図8Aに示すように、円盤状の頭部34と、円柱状の軸部35と、を備えた、断面T字状のリベット33を用意する。
先ず、挟み工程では、図8Aに示すように、頭部34、軸部35、アルミニウム板1および鉄板2の順で並ぶように、リベット33、アルミニウム板1および鉄板2を、抵抗スポット溶接機の第1電極8と第2電極9との間に挟む。
次の貫通工程では、図8Bに示すように、第1電極8と第2電極9を相互に接近させ、リベット33の頭部34と鉄板2とに加圧力を作用させるとともに第1および第2電極8,9間にパルス電流を印加して、リベット33、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電し、発生するジュール熱でアルミニウム板1を溶融させながら軸部35をアルミニウム板1に貫通させる。その際、図8Bの黒塗り矢印で示すように、軸部35とアルミニウム板1との境界1a付近にエアが当たるように、軸部35の側面35aに対してエアを吹き付けながら加圧通電を行う。
次の生成工程では、図8Cに示すように、第1および第2電極8,9によりリベット33、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電して、発生するジュール熱で軸部35と鉄板2とを互いに溶融させ、両者35,2の間にナゲット40を生成する。
次に、図8Dに示す通電パターンについて説明するが、本発明を理解し易くするために、これに先立ち、従来2の異材接合方法における通電パターンついて説明する。
図18Aは従来2の異材接合方法における貫通工程を模式的に説明する図であり、図18Bは従来2の異材接合方法における生成工程を模式的に説明する図であり、図18Cは従来2の異材接合方法における通電パターンを模式的に説明する図である。なお、図18CにおけるTPは貫通工程に対応し、FPは生成工程に対応している。
図18Aおよび図18Bに示すように、従来2の異材接合方法においても、頭部204、軸部205、アルミニウム板201および鉄板202の順で並ぶように、リベット203、アルミニウム板201および鉄板202を、第1電極8と第2電極9との間に挟んだ後、加圧通電して、アルミニウム板201を貫通した軸部205と鉄板202との間にナゲット210を生成する点は、本実施形態と同様である。
もっとも、貫通工程において高電流で軸部205をアルミニウム板201に貫通させると、アルミニウム板201が溶融してバリBが生じることから、従来2の異材接合方法の貫通工程では、図18Cに示すように、例えば生成工程における加圧通電時の電流値Ifの8割未満という低電流(電流値It)でアルミニウム板201を軟化させて、軸部205をアルミニウム板201に貫通させていた。この手法では、アルミニウム板201が溶融せず軟化するにとどまるので、バリBが発生しないことから、本実施形態のようなエアの吹付けは不要となる。
しかしながら、従来2の異材接合方法では、軸部205を押し込むと、溶融アルミニウムが軸部205と置き換えられて噴出する代わりに、軟化したアルミニウム板201がリベット203により裏側(鉄板202側)に押し出されることから、図18Bに示すように、軸部205の先端面積よりも広い範囲の膨出部201aがアルミニウム板201の裏面に生じることになる。かかる膨出部201aは通電経路となることから、従来2の異材接合方法では、リベット203の軸部205が通電経路となる場合に比して、通電経路が広がることとなり、ナゲット210の形成に必要な電流値が大きくなるため、溶接不良が発生する(ナゲット210の生成が悪化する)場合があった。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、図8Dに示すように、生成工程における加圧通電時の電流値If以上の電流値Itで、より正確には、生成工程における加圧通電時の電流値Ifよりも高い電流値Itで、貫通工程における加圧通電を行うようにしている。このように、生成工程における電流値Ifよりも高い電流値Itで、貫通工程における加圧通電を行うことから、アルミニウム板1が積極的に溶融されるので、アルミニウム板1がリベット33により裏側に押し出されることがなく、通電経路が広がるのを抑えることができる。また、相対的に高い電流値Itで加圧通電を行うことから、アルミニウム板1を積極的に溶融させることができるので、貫通工程を短縮することができる。
このように、貫通工程において高電流にて積極的にアルミニウム板1を溶融させると、軸部35とアルミニウム板1との境界1aから溶融アルミニウム1’が噴出するが、上述の如く、境界1a付近にエアが当たるように、軸部35の側面35aに対してエアを吹き付けることから、噴出した溶融アルミニウム1’をエアで吹き飛ばすことができる。
以上のように、本実施形態の異材接合方法によれば、軸部35の側面35aに対してエアを吹き付けながら、生成工程における加圧通電時の電流値Ifよりも高い電流値Itで貫通工程における加圧通電を行うという簡単な構成で、接合部におけるバリBの発生を抑制しつつ、貫通工程を短縮することができるとともに、ナゲット40の生成が悪化するのを抑制することができる。
なお、貫通工程における加圧通電時の電流値Itは、生成工程における加圧通電時の電流値If以上であればよいので、例えば、図9に示すように、貫通工程における加圧通電時の電流値Itと生成工程における加圧通電時の電流値Ifとを同じ値としてもよい。このようにすれば、抵抗スポット溶接機の制御の簡易化も図ることができる。
また、本実施形態の異材接合方法に用いられるリベットは、上記リベット33に限定されず、上記図3A~図3Fおよび図3Hに示すリベット3A,3B,3C,3D,3E,3F,3Hや図7A~図7Dに示すリベット13A,13B,13C,13Dを用いることができる。
さらに、本実施形態においても、求められる接合強度等に応じて、生成工程におけるエアブローを適宜行ってもよい。
-変形例-
本変形例は、貫通工程における加圧通電時の初期電流値が、生成工程における加圧通電時の初期電流値よりも低い点が、上記実施形態3と異なるものである。以下、実施形態3と異なる点を中心に説明する。
上記実施形態3では、貫通工程における加圧通電時の電流値Itを、生成工程における加圧通電時の電流値If以上としたが、貫通工程において確実にアルミニウム板1を溶融させることができるのであれば、必ずしも電流値Itを電流値If以上としなくてもよい。たとえば、生成工程における加圧通電時の電流値Ifの0.8倍以上あれば、十分にアルミニウム板1を溶融させることができる。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、貫通工程における加圧通電開始時の初期電流値Istを、生成工程における加圧通電開始時の初期電流値Isfの0.8倍以上とすることで、貫通工程において確実にアルミニウム板1を溶融させるようにしている。図10A~図10Hは本変形例に係る通電パターンの一例を模式的に示す図である。
例えば、図10Aに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(=0.8×初期電流値Isf)から徐々に電流値を上昇させるアップスロープ通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfのまま電流値を変化させずに通電を行う。貫通工程においては、リベットの軸部とアルミニウム板1との接触面積が広がると、より多くの電流を加える必要があることから、貫通工程におけるアップスロープ通電は、例えば先端部が相対的に小さく基端部に向かって拡径するような軸部を有するリベットを用いる場合に適している。
また、図10Bに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)から徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfのまま電流値を変化させずに通電を行う。加工開始時には、リベットやアルミニウム板1の温度が低いため、初期に高電流値で加工を行うのが好ましいことから、貫通工程におけるダウンスロープ通電は、例えば先端部が平坦な軸部を有するリベットを用いる場合に適している。
さらに、図10Cに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)のまま電流値を変化させずに通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfから徐々に電流値を上昇させるアップスロープ通電を行う。生成工程において、初期電流値Isfを相対的に高く設定し、かかる高電流値を維持したまま通電を行うと、急激な温度上昇により溶融アルミニウム1’が多量に噴出する場合があることから、貫通工程におけるアップスロープ通電は、例えばエアブローを行わずにバリBの発生を抑制したいような場合に適している。
また、図10Dに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)のまま電流値を変化させずに通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfから徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行う。
さらに、図10Eに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(=0.8×初期電流値Isf)から徐々に電流値を上昇させるアップスロープ通電を行うとともに、生成工程においても、初期電流値Isfから徐々に電流値を上昇させるアップスロープ通電を行う。
また、図10Fに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)から徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfから徐々に電流値を上昇させるアップスロープ通電を行う。
さらに、図10Gに示す通電パターンでは、図10Fに示す通電パターンとは逆に、貫通工程においては、初期電流値Ist(=0.8×初期電流値Isf)から徐々に電流値を上昇させるアップスロープ通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfから徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行う。
また、図10Hに示す通電パターンでは、図10Eに示す通電パターンとは逆に、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)から徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行うとともに、生成工程においても、初期電流値Isfから徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行う。
さらに、図10Iに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)のまま電流値を変化させずに通電を行う一方、生成工程においては、初期電流値Isfから徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行う。生成工程におけるナゲット40の生成初期には高い電流値が好ましいところ、この通電パターンでは、相対的に高く設定した初期電流値Isfにより、ナゲット40の生成が悪化するのを抑制することができるとともに、ダウンスロープ通電に伴う温度低下により、生成工程後期において溶融アルミニウム1’が多量に噴出するのを抑制することができる。このように、生成工程後期において溶融アルミニウム1’が多量に噴出するのが抑制されることと、エアブローを行うこととが相俟って、ナゲット40の生成が悪化するのを抑制しつつ、バリBの発生をより一層抑制することができる。
また、図10Jに示す通電パターンでは、貫通工程においては、初期電流値Ist(>0.8×初期電流値Isf)のまま電流値を変化させずに通電を行い、休止を経た後(通電を止めた後)、生成工程においては、初期電流値Isfのまま電流値を変化させずに通電を行う。このように、貫通工程と生成工程との間に休止を入れることで、リベットやアルミニウム板1の温度が一旦下がるので、溶融アルミニウム1’が多量に噴出するのを抑制することができる。なお、図8D、図9および図10A~図10Iに示す通電パターンにおいても、貫通工程と生成工程との間に休止を入れてもよい。
(実施形態4)
本実施形態は、2以上の方向からエアを吹き付ける点が、上記実施形態1の変形例と異なるものである。以下、実施形態1の変形例と異なる点を中心に説明する。
図11Aは本実施形態に係る異材接合方法における挟み工程を模式的に説明する図であり、図11Bは貫通工程を模式的に説明する図であり、図11Cは生成工程を模式的に説明する図である。図11A~図11Cに示すように、この異材接合方法は、実施形態1の変形例と同様、リベット43を用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合するものである。また、貫通工程において、軸部45とアルミニウム板1との境界1a付近にエアが当たるように、軸部45の側面45aに対してエアを吹き付けながら加圧通電を行う点も、実施形態1の変形例と同様である。なお、リベット43は、図3Gのリベット3Gと同様のものである。
この異材接合方法では、リベット43と、アルミニウム板(第1金属部材)1と、鉄板(第n金属部材)2と、第1および第2電極8,9と、を用意する。リベット43としては、図11Aに示すように、円盤状の頭部44と、円柱状の軸部45と、を備えた、断面T字状のリベット43を用意する。
先ず、挟み工程では、図11Aに示すように、頭部44、軸部45、アルミニウム板1および鉄板2の順で並ぶように、リベット43、アルミニウム板1および鉄板2を、抵抗スポット溶接機の第1電極8と第2電極9との間に挟む。
次に、貫通工程について説明するが、図19の黒塗り矢印で示すように、軸部45の側面45aに対して一方向からエアを吹き付けると、黒塗り小矢印で示すようにエアが分流し、直接の吹付け箇所以外の箇所に生じる溶融アルミニウム1’も吹き飛ばすことができる。もっとも、黒塗り小矢印で示すようにエアが分流しても、軸部45を挟んで吹付け側とは反対側に、エアが当たらない領域AR1(図19のドットハッチング部参照)が生じる場合があり、この場合には当該領域AR1に高頻度でバリBが発生してしまう。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、貫通工程において、2以上方向からエアを吹き付けるようにしている。具体的には、貫通工程では、図11Bに示すように、第1電極8と第2電極9を相互に接近させ、リベット43の頭部44と鉄板2とに加圧力を作用させるとともに第1および第2電極8,9間にパルス電流を印加して、リベット43、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電し、発生するジュール熱でアルミニウム板1を溶融させながら軸部45をアルミニウム板1に貫通させる。その際、図11Bの黒塗り矢印で示すように、軸部45とアルミニウム板1との境界1a付近にエアが当たるように、軸部45の側面45aに対して第1のエアA1を吹き付けるとともに、図11Bの白抜き矢印で示すように、第1のエアA1と異なる方向から第2のエアA2を吹き付けながら加圧通電を行う。
もっとも、図20に示すように、軸部45の軸方向に見て、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1と、軸心45Cに向けて吹き付けられる第2のエアA2とのなす角度が相対的に小さい場合には、第1のエアA1が図20の黒塗り小矢印で示すように流れるとともに、第2のエアA2が図20の白抜き小矢印で示すように流れても、やはりエアが当たらない領域AR2(図20のドットハッチング部参照)が生じることになる。
そこで、本実施形態の異材接合方法では、貫通工程において、軸部45とアルミニウム板1との境界1a付近に、エアが当たらない領域AR1,AR2が生じないように、2以上の方向からエアを吹き付けるようにしている。より詳しくは、貫通工程では、軸部45の軸心45Cに向けて第1のエアA1を吹き付けるとともに、軸部45の軸方向に見て、第1のエアA1の吹き付け方向と30度以上330度以下をなす方向から、軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付けるようにしている。
より具体的には、図12に示すように、軸部45の軸心45Cを原点としてxy座標を設定した場合に、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α(30°≦α≦330°)の範囲から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付ける。
図13A~図13Cはエアブローの一例を模式的に示す図である。例えば、図13Aに示すように、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α=45°の方向から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付ける。すると、図13Aの黒塗り小矢印で示すように流れた第1のエアA1と、図13Aの白抜き小矢印で示すように流れた第2のエアA2とが、図13Aのドット矢印で示すように、角度略22.5°および角度略200.5°で合流する。
また、図13Bに示すように、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α=90°の方向から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付ける。すると、図13Bの黒塗り小矢印で示すように流れた第1のエアA1と、図13Bの白抜き小矢印で示すように流れた第2のエアA2とが、図13Bのドット矢印で示すように、角度略45°および角度略225°で合流する。
さらに、図13Cに示すように、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α=180°の方向から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付ける。すると、図13Cの黒塗り小矢印で示すように流れた第1のエアA1と、図13Cの白抜き小矢印で示すように流れた第2のエアA2とが、図13Cのドット矢印で示すように、角度略60°および角度略270°で合流する。
このように、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α(30°≦α≦330°)の範囲から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付けると、図13A~図13Cのいずれの場合にも、軸部45とアルミニウム板1との境界1a付近に、エアが当たらない領域AR1,AR2が生じないことになる。したがって、貫通工程において境界1aから噴出する溶融アルミニウム1’を確実に吹き飛ばすことができる。
そうして、次の生成工程において、図11Cに示すように、第1および第2電極8,9によりリベット43、アルミニウム板1および鉄板2を加圧通電して、発生するジュール熱で軸部45と鉄板2とを互いに溶融させ、両者45,2の間にナゲット50が生成されると接合が完了する。
以上のように、本実施形態の異材接合方法によれば、エアが当たらない領域AR1,AR2が生じないように、2以上の方向からエアA1,A2を吹き付けるという簡単な構成で、接合部におけるバリBの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態の異材接合方法に用いられるリベットは、上記リベット43に限定されず、図3A~図3Fおよび図3Hに示すリベット3A,3B,3C,3D,3E,3F,3Hや図7A~図7Dに示すリベット13A,13B,13C,13Dを用いることができる。
また、本実施形態においても、求められる接合強度等に応じて、生成工程におけるエアブローを適宜行ってもよい。
-変形例1-
本変形例は、第2のエアA2を軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けない点が、上記実施形態4と異なるものである。以下、実施形態4と異なる点を中心に説明する。
図14A~図14Cは本変形例に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。本変形例の異材接合方法では、図14A~図14Cに示すように、貫通工程において、軸部45の軸心45Cに向けて第1のエアA1を吹き付けるとともに、軸部45の軸方向に見て、第1のエアA1が当たらない領域AR1に向けて第2のエアA2を吹き付けるようにしている。
より具体的には、図14A~図14Cに示すように、軸部45の軸心45Cを原点としてxy座標を設定した場合に、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、軸部45を挟んで吹付け側とは反対側に生じる、第1のエアA1が当たらない領域AR1に向けて第2のエアA2を吹き付ける。なお、第2のエアA2は、図14Aに示すように、45°の方向から吹き付けてもよいし、図14Bに示すように、90°の方向から吹き付けてもよいし、図14Cに示すように、135°の方向から吹き付けてもよい。
このように、本変形例の異材接合方法では、第1のエアA1が当たらない領域AR1に向けてピンポイントで第2のエアA2を吹き付けることから、溶融アルミニウム1’を確実に吹き飛ばすことができ、これにより、接合部におけるバリBの発生をより一層抑制することができる。
-変形例2-
本変形例は、三方向からエアを吹き付ける点が、上記実施形態4と異なるものである。以下、実施形態4と異なる点を中心に説明する。
図15Aおよび図15Bは実施形態4の変形例2に係るエアブローの一例を模式的に示す図である。本変形例の異材接合方法では、図15Aおよび図15Bに示すように、貫通工程において、第1のエアA1および第2のエアA2の他に、第3のエアA3を吹き付けるようにしている。
より詳しくは、図15Aに示すように、軸部45の軸心45Cを原点としてxy座標を設定した場合に、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α=135°の方向から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付ける。これらに加えて、図15Aのハッチング矢印で示すように、角度α=225°の方向から軸部45の軸心45Cに向けて第3のエアA3を吹き付ける。すると、図15Aの黒塗り小矢印で示すように流れた第1のエアA1と、図15Aの白抜き小矢印で示すように流れた第2のエアA2とが、図13Aのドット矢印で示すように、角度45°で合流する。また、図15Aの白抜き小矢印で示すように流れた第2のエアA2と、図15Aのハッチング小矢印で示すように流れた第3のエアA3とが、図15Aのドット矢印で示すように、角度180°で合流する。さらに、図15Aのハッチング小矢印で示すように流れた第3のエアA3と、図15Aの黒塗り小矢印で示すように流れた第1のエアA1とが角度315°で合流する。
このように、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α(30°≦α≦330°)の範囲から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2および第3のエアA3を吹き付けると、軸部45とアルミニウム板1との境界1a付近に、エアが当たらない領域AR1が生じないことになる。したがって、貫通工程において境界1aから噴出する溶融アルミニウム1’をより確実に吹き飛ばすことができる。
また、図15Bに示すように、軸部45の軸心45Cを原点としてxy座標を設定した場合に、軸部45の軸心45Cに向けて吹き付けられる第1のエアA1をx軸上に固定し、角度α(α<30°)の方向から軸部45の軸心45Cに向けて第2のエアA2を吹き付ける。すると、第1のエアA1が図15Bの黒塗り小矢印で示すように流れるとともに、第2のエアA2が図15Bの白抜き小矢印で示すように流れても、エアが当たらない領域AR2が生じることになるが、当該領域AR2に向けて第3のエアA3を吹き付ける。
このように、第1のエアA1および第2のエアA2が当たらない領域AR2に向けてピンポイントで第3のエアA3を吹き付けることから、より一層確実に溶融アルミニウム1’を吹き飛ばすことができ、これにより、接合部におけるバリBの発生をより一層抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記各実施形態では、2つの金属部材(アルミニウム板1および鉄板2)を接合したが、これに限らず、3つ以上の金属部材を接合してもよい。
また、上記各実施形態では、アルミニウム板1と鉄板2とを接合したが、異種金属部材を含む複数の金属部材を接合するのであれば、これに限らず、例えば、2枚のアルミニウム板1と1枚の鉄板2とを接合してもよいし、アルミニウムおよび鉄以外の金属からなる金属板とアルミニウム板1と鉄板2とを接合してもよいし、アルミニウムおよび鉄以外の複数種の金属板を接合してもよい。
さらに、上記実施形態2では、環状溝17,27の容積Vgを軸部15,25のパイロット部15’,25’の体積Vpよりも小さくしたリベットとして、環状壁16の突出高さを相対的に低く設定したリベット13と、頭部24の径を小さく(環状溝27の溝幅を狭く)したリベット23と、を例示したが、これに限らず、例えば、環状壁の突出高さを相対的に低くし且つ環状溝の溝幅を狭くしたリベットを採用してもよい。
また、上記実施形態4およびその変形例では、二方向および三方向からエアブローを行う場合を例示したが、これに限らず、四方向以上からエアブローを行ってもよい。
さらに、上記実施形態2~4は、互いに無関係なものではなく、適宜組み合わせが可能である。具体的には、実施形態2~4のうちいずれか2つの実施形態を組み合わせてもよいし、実施形態2~4をすべて組み合わせてもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、リベットを大型化することなく、接合部におけるバリの発生を抑制することができるので、リベットを用いて異種金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法に適用して極めて有益である。
1 アルミニウム板(第1金属部材)
1a 境界
1b 境界
2 鉄板(第n金属部材)
3,13,33,43 リベット
4,14,34,44 頭部
4a,14a 側面
5,15,35,45 軸部
5a,15a,35a,45a 側面
15’ パイロット部
6,16 環状壁
7,17 環状溝
8 第1電極
9 第2電極
10,20,40,50 ナゲット
45C 軸心
A1 第1のエア
A2 第2のエア
A3 第3のエア
AR1 領域
If 電流値
It 電流値
Isf 初期電流値
Ist 初期電流値

Claims (9)

  1. リベットを用いて、異種金属部材を含む複数の金属部材を抵抗溶接により接合する異材接合方法であって、
    頭部と軸部とを備え、当該軸部の周りに環状溝が形成されるように、当該頭部に当該軸部と同じ方向に突出する環状壁が設けられ、且つ、当該環状溝の容積が、当該軸部のうち当該環状壁よりも突出するパイロット部の体積よりも小さい金属製のリベットと、異種金属部材を含む第1~第n金属部材(nは2以上の整数)と、第1および第2電極と、を用意し、
    上記頭部、上記軸部および上記第1~第n金属部材の順で並ぶように、上記リベットおよび上記第1~第nの金属部材を上記第1電極と上記第2電極との間に挟む挟み工程と、
    上記第1および第2電極により上記リベットおよび上記第1~第n金属部材を加圧通電して、上記軸部を上記第1~第n-1金属部材に貫通させる貫通工程と、
    上記第1および第2電極により上記リベットおよび上記第1~第n金属部材を加圧通電して、上記軸部と上記第n金属部材との間にナゲットを生成する生成工程と、を含み、
    上記貫通工程では、上記軸部と上記第1金属部材との境界付近にエアが当たるように、上記軸部の側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うとともに、上記環状溝内に溶融金属が充填されるように、エア流量を制御することを特徴とする異材接合方法。
  2. 上記請求項1に記載の異材接合方法において、
    上記生成工程では、上記頭部と上記第1金属部材との境界付近にエアが当たるように、上記頭部の側面に対してエアを吹き付けながら加圧通電を行うことを特徴とする異材接合方法。
  3. 上記請求項1または2に記載の異材接合方法において、
    上記リベットとして、上記環状壁の突出高さが相対的に低いものを用意することを特徴とする異材接合方法。
  4. 上記請求項1または2に記載の異材接合方法において、
    上記貫通工程では、加圧通電開始時の初期電流値が、上記生成工程における加圧通電開始時の初期電流値の0.8倍以上であることを特徴とする異材接合方法。
  5. 上記請求項に記載の異材接合方法において、
    上記生成工程では、初期電流値から徐々に電流値を下降させるダウンスロープ通電を行うことを特徴とする異材接合方法。
  6. 上記請求項に記載の異材接合方法において、
    上記貫通工程では、加圧通電時の電流値が、上記生成工程における加圧通電時の電流値以上であることを特徴とする異材接合方法。
  7. 上記請求項1に記載の異材接合方法において、
    上記貫通工程では、上記軸部と上記第1金属部材との境界付近に、エアが当たらない領域が生じないように、2以上の方向からエアを吹き付けることを特徴とする異材接合方法。
  8. 上記請求項に記載の異材接合方法において、
    上記貫通工程では、上記軸部の軸心に向けて第1のエアを吹き付けるとともに、上記軸部の軸方向に見て、当該第1のエアの吹き付け方向と30度以上330度以下をなす方向から、上記軸部の軸心に向けて第2のエアを吹き付けることを特徴とする異材接合方法。
  9. 上記請求項に記載の異材接合方法において、
    上記貫通工程では、上記軸部の軸心に向けて第1のエアを吹き付けるとともに、上記軸部の軸方向に見て、第1のエアが当たらない領域に向けて第2のエアを吹き付けることを特徴とする異材接合方法。
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