JP7123745B2 - 運搬車両 - Google Patents

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本発明は、運搬車両、特に車体後部に、前後方向に延びる揺動枠の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠上に荷台の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、揺動枠と車体間には、揺動枠を荷台と共に起伏揺動させる起伏シリンダを介装し、揺動枠と荷台間には、荷台を揺動枠に対し前後移動させるスライドシリンダを介装し、起伏シリンダ及びスライドシリンダのうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダを単独作動させることで、荷台を、地上の被搬送物が荷台に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置と、伏倒状態の揺動枠上に荷台が略水平に搭載される最前進搭載位置との間で駆動できるようにした運搬車両に関する。
上記運搬車両は、特許文献1に開示されるように従来公知であり、揺動枠を荷台と共に起伏揺動させることで所謂ダンプカーとして使用可能である。また、この運搬車両は、荷台を最前進搭載位置から最後退傾動位置まで降ろした状態で例えば建機(被搬送物)の荷台への乗り込みを可能とし、その乗り込み後、荷台を建機ごと最前進搭載位置まで移動させるようにして車体上に積込んだ状態で走行可能としている。
実開平6-18069号公報
ところで上記運搬車両において、荷台を揺動枠と共に起立方向に揺動させるダンプ上げ工程と、荷台を揺動枠と共に伏倒方向に揺動させるダンプ下げ工程と、荷台を最後退傾動位置から最前進搭載位置まで駆動する積込工程と、荷台を最前進搭載位置から最後退傾動位置まで駆動する降ろし工程とを、ダンプ上げ・下げ操作用スイッチ並びに荷台降ろし・積込操作用スイッチへの操作入力により行うようにしている。
ところがダンプ上げ・下げ操作用スイッチは、上げ操作位置と下げ操作位置を有していて何れかの操作位置を選択操作する構造であり、一方、荷台降ろし・積込操作用スイッチは、降ろし操作位置と積込操作位置を有していて何れかの操作位置を選択操作する構造であった。即ち、各々の操作用スイッチは、選択的に操作入力すべき操作位置を2つ宛有していて、ダンプ上げ工程と、ダンプ下げ工程と、荷台の積込工程と、荷台の降ろし工程との各動作を、対応する操作位置への操作入力で個別に動作指令するため、全体としてスイッチ構造及び配線が複雑であり、コストが嵩む問題がある。
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、上記問題を簡単な構造で一挙に解決可能な運搬車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車体後部に、前後方向に延びる揺動枠の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠上に荷台の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、前記揺動枠と車体間には、揺動枠を荷台と共に起伏揺動させる起伏シリンダを介装し、前記揺動枠と荷台間には、荷台を揺動枠に対し前後移動させるスライドシリンダを介装し、前記起伏シリンダ及び前記スライドシリンダのうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダを単独作動させることで、荷台を、地上の被搬送物が荷台に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置と、伏倒状態の前記揺動枠上に荷台が略水平に搭載される最前進搭載位置との間で駆動できるようにした運搬車両において、荷台を前記揺動枠と共に起立方向に揺動させるダンプ上げ工程と、荷台を前記最後退傾動位置から前記最前進搭載位置まで駆動する積込工程とを所定のアップ操作位置への操作入力により実行指令するための単一のアップスイッチと、荷台が前記揺動枠に対する前進限にある第1の状態を検知可能な前進限センサと、前記アップスイッチへの操作入力と前記前進限センサの検知出力とに基づいて前記スライドシリンダ及び前記起伏シリンダを作動制御可能な制御装置とを少なくとも備えており、前記制御装置は、前記アップスイッチが前記アップ操作位置に操作入力されたときに、前記前進限センサが前記第1の状態を検知中であれば前記ダンプ上げ工程を実行するが、前記前進限センサが前記第1の状態を非検知中であれば前記積込工程を実行することを第1の特徴とする。
また本発明は、車体後部に、前後方向に延びる揺動枠の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠上に荷台の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、前記揺動枠と車体間には、揺動枠を荷台と共に起伏揺動させる起伏シリンダを介装し、前記揺動枠と荷台間には、荷台を揺動枠に対し前後移動させるスライドシリンダを介装し、前記起伏シリンダ及び前記スライドシリンダのうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダを単独作動させることで、荷台を、地上の被搬送物が荷台に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置と、伏倒状態の前記揺動枠上に荷台が略水平に搭載される最前進搭載位置との間で駆動できるようにした運搬車両において、荷台を前記揺動枠と共に伏倒方向に揺動させるダンプ下げ工程と、荷台を前記最前進搭載位置から前記最後退傾動位置まで駆動する降ろし工程とを所定のダウン操作位置への操作入力により実行指令するための単一のダウンスイッチと、前記揺動枠が車体上に伏倒した第2の状態にあるのを検知可能な着床センサと、前記ダウンスイッチへの操作入力と前記着床センサの検知出力とに基づいて前記スライドシリンダ及び前記起伏シリンダを作動制御可能な制御装置とを少なくとも備えており、前記制御装置は、前記ダウンスイッチが前記ダウン操作位置に操作入力されたときに、前記着床センサが前記第2の状態を検知中であれば前記降ろし工程を実行するが、前記着床センサが前記第2の状態を非検知中であれば前記ダンプ下げ工程を実行することを第2の特徴とする。
更に本発明は、車体後部に、前後方向に延びる揺動枠の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠上に荷台の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、前記揺動枠と車体間には、揺動枠を荷台と共に起伏揺動させる起伏シリンダを介装し、前記揺動枠と荷台間には、荷台を揺動枠に対し前後移動させるスライドシリンダを介装し、前記起伏シリンダ及び前記スライドシリンダのうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダを単独作動させることで、荷台を、地上の被搬送物が荷台に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置と、伏倒状態の前記揺動枠上に荷台が略水平に搭載される最前進搭載位置との間で駆動できるようにした運搬車両において、荷台を前記揺動枠と共に起立方向に揺動させるダンプ上げ工程と、荷台を前記最後退傾動位置から前記最前進搭載位置まで駆動する積込工程とを所定のアップ操作位置への操作入力により実行指令可能であり、且つ荷台を前記揺動枠と共に伏倒方向に揺動させるダンプ下げ工程と、荷台を前記最前進搭載位置から前記最後退傾動位置まで駆動する降ろし工程とを所定のダウン操作位置への操作入力により実行指令可能な単一のアップダウンスイッチと、荷台が前記揺動枠に対する前進限にある第1の状態を検知可能な前進限センサと、前記揺動枠が車体上に伏倒した第2の状態を検知可能な着床センサと、前記アップダウンスイッチの前記アップ操作位置及び前記ダウン操作位置への各操作入力、並びに前記前進限センサ及び前記着床センサの各検知出力に基づいて前記スライドシリンダ及び前記起伏シリンダを作動制御可能な制御装置とを少なくとも備えており、前記制御装置は、前記アップダウンスイッチが前記アップ操作位置に操作入力されたときに、前記前進限センサが前記第1の状態を検知中であれば前記ダンプ上げ工程を実行するが、前記前進限センサが前記第1の状態を非検知中であれば前記積込工程を実行し、また前記アップダウンスイッチが前記ダウン操作位置に操作入力されたときに、前記着床センサが前記第2の状態を検知中であれば前記降ろし工程を実行するが、前記着床センサが前記第2の状態を非検知中であれば前記ダンプ下げ工程を実行することを第3の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、ダンプ上げ操作用スイッチ機能及び積込操作用スイッチ機能を有する単一のアップスイッチを備え、アップスイッチは、これがアップ操作位置に操作されたときに、荷台が揺動枠に対する前進限にある状態を前進限センサが検知中であればダンプ上げ工程が実行され、また検知中でなければ積込工程が実行される。これにより、一個のアップスイッチを単にアップ操作位置に操作入力するだけで、荷台の前進位置(即ち前進限か否か)に応じてダンプ上げ操作用スイッチ機能と積込操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されるため、それだけスイッチ構造及び配線の簡素化が図られてコスト節減に寄与することができ、また操作性も高められる。
また第2の特徴によれば、荷台のダンプ下げ操作用スイッチ機能及び降ろし操作用スイッチ機能を有する単一のダウンスイッチを備え、ダウンスイッチは、これがダウン操作位置に操作されたときに、前記揺動枠が車体上に伏倒した状態を着床センサが検知中であれば降ろし工程が実行され、また検知中でなければダンプ下げ工程が実行される。これにより、一個のダウンスイッチを単にダウン操作位置に操作入力するだけで、揺動枠の傾動位置(即ち着床状態か否か)に応じて降ろし操作用スイッチ機能とダンプ下げ操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されるため、それだけスイッチ構造及び配線の簡素化が図られてコスト節減に寄与することができ、また操作性も高められる。
さらに第3の特徴によれば、上記したアップスイッチ及びダウンスイッチの各機能を有する単一のアップダウンスイッチを備え、アップダウンスイッチは、これがアップ操作位置に操作されたときに第1の特徴に係るアップスイッチの機能を発揮し、またダウン操作位置に操作されたときに第2の特徴に係るダウンスイッチの機能を発揮する。これにより、一個のアップダウンスイッチを単にアップ操作位置に操作入力するだけで、荷台の前進位置に応じてダンプ上げ操作用スイッチ機能と積込操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されると共に、同アップダウンスイッチを単にダウン操作位置に操作入力するだけで、揺動枠の傾動位置に応じて降ろし操作用スイッチ機能とダンプ下げ操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されるため、それだけスイッチ構造及び配線の簡素化が図られて更なるコスト節減に寄与することができ、また操作性も高められる。
本発明の第1実施形態に係る運搬車両を示す全体側面図 前記運搬車両の要部分解側面図 前記運搬車両の揺動枠及びガイド枠を示すものであって、(A)は図2の3A矢視図、(B)は図2の3B矢視図、(C)は図2の3C矢視図 前記運搬車両の揺動枠、車体、荷台等の関係位置を示すものであって、(A)は図1の4A-4A線拡大断面図、(B)は図1の4B-4B線拡大断面図、(C)は図1の4C-4C線拡大断面図 前記運搬車両の揺動枠、ガイド枠、車体、荷台等の関係位置を示すものであって、(D)は図1の5D-5D線拡大断面図、(E)は図1の5E-5E線拡大断面図、(F)は図1の5F-5F線拡大断面図、(G)は図1の5G-5G線拡大断面図 図1の6-6線拡大断面図 運転席の操作盤の一例を示す要部正面図 油圧回路の一例を示す回路図 油圧制御装置の制御ブロック図の一例を示すブロック図 ダンプ上げ過程の一例を示す側面図であって、実線は、荷台が最も起立姿勢にある状態を示す 荷台降ろし過程の一例を示す側面図であって、(A)は降ろし開始直後の状態を、(B)は降ろし途中の状態を、(C)は降ろし完了状態をそれぞれ示す ダンプ上げ工程の制御の一例を示すフローチャート ダンプ下げ工程の制御の一例を示すフローチャート 降ろし工程の制御の一例を示すフローチャート 積込工程の制御の一例を示すフローチャート アップスイッチへの操作入力に応じたダンプ上げコマンド又は積込コマンドの出力手順と、ダウンスイッチへの操作入力に応じたダンプ下げコマンド又は降ろしコマンドの出力手順の一例を示すフローチャート 本発明の第2実施形態に係る運搬車両における運転席の操作盤の一例を示す要部正面図(図7対応図)
先ず、図1~図7を参照して、本発明に係る運搬車両の一例について説明する。第1実施形態の運搬車両Tは、小型ブルドーザ等の建機K(被搬送物)搬送のための運搬車と、土砂等の積載物搬送のための運搬車即ちダンプカーとに兼用される。尚、本明細書の説明において、前後・左右方向はそれぞれ運搬車両Tの前後・左右方向をいう。
運搬車両Tは、金属製骨格フレーム枠よりなる車体Fと、車体F前部に配設されるキャビン1と、キャビン1より後方の車体F上に揺動枠2を介して搭載される荷台3とを備える。揺動枠2の構造と、これに機能的に関連する周辺備品の関係構造については、後で具体的に説明する。
荷台3は、上面開放の扁平箱状に形成されるものであって、矩形状に形成された底板部31と、底板部31の前縁及び左右側縁よりそれぞれ起立する前板部32及び左右側板部33,34と、荷台3の後端開口部を開閉可能な後扉35とを備える。底板部31の下面には、前後方向に延びて互いに平行する左右一対の下部枠31bが各々下向きに一体的に突設されており、各下部枠31bは、内向き(即ち車両の縦中心線L側)に開放した横断面コ字状に形成される。
また左右側板部33,34の下端部は、本実施形態では底板部31の左右両側縁部に前後軸線回りに軸支されており、その起立状態は、左右側板部33,34と前板部32間を着脱可能に結合するクランプ機構(図示せず)により保持される。上記クランプ機構による結合を随時解除すれば、例えば図4(A)に二点鎖線で示すように、左右側板部33,34をそれの下端の軸支部回りに下方揺動させて荷台3の左右側方を開放可能である。尚、左右側板部33,34は、それの下端部を底板部31に固着してもよい。
また後扉35は、これの左右上端部と下端部とが各々、左右側板部33,34にヒンジ連結される。そして、後扉35と左右側板部33,34間に設けた従来周知のヒンジ切換機構(図示せず)により、例えば下側のヒンジ連結部回りに後扉35の下端部を前後回動可能とした第1切換態様と、上側のヒンジ連結部回りに後扉35の上端部を前後回動可能とした第2切換態様とに随時に切換可能となっている。
上記第1切換態様は、運搬車両Tを例えば建機運搬車として使用する場合において、荷台3が後述する最後退傾動位置3R(例えば図11(C)を参照)にあるときに、地上の建機Kを荷台3上にスムーズに乗り込ませるための渡り板として後扉35を機能させる場合に選択される。一方、上記第2切換態様は、運搬車両Tをダンプカーとして使用する場合に選択され、その選択により、荷台3のダンプ上げ動作(図10参照)で開いた後扉35を通して荷台3後端から土砂等の積載物がスムーズに排出可能である。
揺動枠2は、揺動枠本体20と、揺動枠本体20上に固着されて前後方向に延びる左右一対の案内レール21と、揺動枠本体20の後部に固着されて後方に延出する左右一対のヒンジ枠22とを備える。揺動枠2は、それの後端部(即ちヒンジ枠22)が車体Fの後端部に第1枢軸P1を介して軸支され、これにより、揺動枠2(従って揺動枠2上の荷台3)は、第1枢軸P1回りに後下がりに傾斜した起立姿勢(図10実線を参照)と略水平な伏倒姿勢(図1実線,図10鎖線を参照)との間で起伏揺動可能である。
揺動枠本体20は、複数の金属製フレーム部材を縦横に梯子状に枠組みして、前後方向に長い概ね矩形状に構成されており、これの左右側縁部の下面が車体F(より具体的には車体F上に固設した着座枠Fc)上に接離可能に載置、支持される。また揺動枠本体20の左右側縁部の上面には、荷台3の下面(より具体的には前述の下部枠31b)の下端面が接離可能に載置、支持される。
また左右一対の案内レール21は、内向きに開放した横断面コ字状に形成されており、その案内レール21内に、荷台3の底面前部より下向きに張出す左右一対の支持ブラケット31aに回転自在に軸支した案内輪36が各々前後方向転動可能に係合される。案内レール21は、これの前端近傍から所定長さ後方上向きに傾斜した傾斜案内部21aと、傾斜案内部21aの後端から後方且つ水平に長く延びる水平案内部21bとを有する。
揺動枠2と車体Fとの間には、揺動枠2を荷台3と共に起伏揺動させる起伏装置Acが介設される。起伏装置Acは、揺動枠2の中間部と車体Fとに各一端が枢支連結され且つ他端相互が屈折可能に枢支連結された一対のリンク23a,23bよりなるリンク機構23と、一方のリンク23aと車体Fとの間に介装される起伏シリンダCcとを備える。そして、起伏シリンダCcが伸長すると揺動枠2が荷台3と共に起立揺動(即ちダンプ上げ動作)し、また同シリンダCcが収縮すると揺動枠2が荷台3と共に伏倒揺動(即ちダンプ下げ動作)する。
また揺動枠2の後部(実施形態では案内レール21の後端部)には、ガイド枠4の前部が第2枢軸線P2回りに上下揺動可能に連結される。ガイド枠4は、側面視L字状の左右の側枠部40sと、左右の側枠部40sの後端部(特に上下中間部)間を結合する後枠部40rとを有して平面視コ字状に形成される。ガイド枠4(より具体的には左,右側枠部40sの前後方向に延びる部分)には、前後に離間して並ぶ前,後案内輪41,42が各々回転自在に軸支され、それら前,後案内輪41,42は、荷台3の下部枠31bに前後方向転動可能に係合する。
また揺動枠2と荷台3間には、荷台3を揺動枠2に対し前後移動させるスライドシリンダCsが介装される。スライドシリンダCsのピストンロッド後端部は、荷台3の下面の後端部に第3枢軸線P3回りに回動可能に枢支連結され、またスライドシリンダCsのバレル中間部は、第2枢軸線P2回りに回動可能に枢支連結される。
而して、後述するように、スライドシリンダCs単独の伸縮作動で荷台3を、地上の建機Kが荷台3に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置3R(図11(C)を参照)と、車体F上に伏倒状態にある揺動枠2上に荷台3が略水平に搭載される最前進搭載位置3F(図1実線、図10鎖線を参照)との間で駆動可能である。その場合、案内レール21は、ガイド枠4と協働して、荷台3の降ろし過程後半において荷台3が最後退傾動位置3Rに近づくにつれて傾動角を漸増させるように荷台3を後傾(図11を参照)させることができる。
またガイド枠4の後部には、荷台3が最後退傾動位置3Rにあるときに接地可能な張出状態と、張出状態よりも上方へ退避した格納状態との間で伸縮動作可能(即ち姿勢変更可能)なジャッキJが設けられる。尚、以下の説明において、ジャッキシリンダCjの動作を、ジャッキJの格納状態から張出状態への姿勢変更のための張出動作について伸長動作と呼び、また張出状態から格納状態への姿勢変更のための格納動作について収縮動作と呼ぶ場合がある。
このジャッキJは、ガイド枠4に固定されて上下方向に延びる横断面矩形パイプ状の固定枠61と、固定枠61内に上下摺動可能に嵌合、支持される左右一対の可動枠62と、各可動枠62の下端に回転自在に軸支された補助輪63と、可動枠62及びガイド枠4間に介装されて可動枠62を昇降駆動するジャッキシリンダCjと、ジャッキJが前記格納状態(即ち可動枠62が上昇限)にあることを検知可能なリミットスイッチ(例えば近接スイッチ)よりなる格納センサJ-LSとを備える。
格納センサJ-LSは、例えば固定枠61の上端部に固着した検出素子を含むセンサ本体73sと、センサ本体73sに対しジャッキJの収縮状態(即ち格納状態)で近接対向するドク片62dとを有しており、ドク片62dは、本実施形態では可動枠62の上端部で兼用される。
固定枠61は、左右一対有って、揺動枠2の左,右側枠部40s(より具体的には上下方向に長い台形板状をなす後端部)の内面にそれぞれ固着される。またジャッキシリンダCjは、シリンダバレルがガイド枠4の後枠部40rの左右中間部に固定され、またピストンロッドの下端が、左右の可動枠62の下端部相互を結合する横連結部材64に枢支連結される。
更に運搬車両Tは、荷台3が揺動枠2に対する前進限よりも後退した状態では揺動枠2の車体Fからの浮き上がりを阻止するよう揺動枠2及び車体F相互間を係合させるが、荷台3が前進限にあるときには荷台3に連動して前記係合を解除する浮き上がり防止機構50を備える。
この浮き上がり防止機構50は、本実施形態では、車体Fに固定の係止ピン54と、揺動枠本体20に上下中間部を前後揺動可能に軸支51pされて、車体F(具体的には係止ピン54)に対し係止可能なロック位置(図1鎖線及び図11の各実線を参照)と係止不能なロック解除位置(図1及び図10の各実線を参照)との間を移動可能なロック部材51と、ロック部材51を常にロック位置側(即ち図1で時計方向)に付勢する付勢手段としてのロックばね52と、荷台3に固設されていてロック部材51の上端部に係脱可能なロック解除部材53とを備える。ロック解除部材53は、荷台3が揺動枠2に対する前進限の直前位置から前進限まで前進するのに連動してロック部材51をロック解除位置に移動、保持するようにロック部材51に係合する。
而して、ロック部材51は、ロック解除部材53から離間、解放された状態ではロックばね52に付勢されてロック位置に保持されることで車体F(係止ピン54)に係止され、これにより、揺動枠2の車体Fからの浮き上がりが阻止可能となる。また荷台3が前進限に接近、到達するのに連動してロック部材51がロックばね52に抗してロック解除位置まで反時計方向に回動することにより、ロック部材51を介しての揺動枠2及び車体F相互間の係止状態が解除される。この係止解除により、後述する荷台3のダンプ上げ・下げ工程で揺動枠2が荷台3と共に起伏揺動する際に浮き上がり防止機構50が障害となる虞れはない。
また荷台3と揺動枠2との間には、荷台3が揺動枠2に対する前進限にある状態を検知可能なリミットスイッチ(例えば近接スイッチ)よりなる前進限センサS-LSが設けられる。この前進限センサS-LSは、例えば揺動枠2(即ち揺動枠本体20の側枠部)および荷台3(即ち下部枠31b)の何れか一方に固着した検出素子を含むセンサ本体71sと、その何れか他方に固着されたドク片71dとを有する。そして、ドク片71dは、荷台3が揺動枠2に対する前進限乃至その手前近傍にあるときにセンサ本体71sに近接対向し、これにより、センサ本体71sは検知(即ちオン)状態となる。
また、揺動枠2と車体Fとの間には、揺動枠2が車体F上に伏倒した伏倒姿勢にあるのを検知可能な着床センサF-LSが設けられる。この着床センサF-LSは、例えば車体F(着座枠Fc)及び揺動枠2(即ち揺動枠本体20の側枠部)の何れか一方に固着した検出素子を含むセンサ本体72sと、その何れか他方に固着されたドク片72dとを有する。そして、ドク片72dは、揺動枠2が車体F(着座枠Fc)上に伏倒した状態でセンサ本体72sに近接対向し、これにより、センサ本体72sは検知(即ちオン)状態となる。
キャビン1内の操作盤10には、作業員(例えば運転者)により随時操作可能な複数のスイッチが設けられ、これらスイッチには、電源スイッチP-SWと、動力取出スイッチPTO-SWと、オン操作されることで荷台3を揺動枠2と共に起立方向に揺動させるためのダンプ上げ操作、又は荷台3を最後退傾動位置3Rから最前進搭載位置3Fまで駆動(即ち積込工程を実行)するための積込操作を行うためのアップスイッチU-SWと、オン操作されることで荷台3を揺動枠2と共に伏倒方向に揺動させるためのダンプ下げ操作、又は荷台3を最前進搭載位置3Fから最後退傾動位置3Rまで駆動(即ち降ろし工程を実行)するための降ろし操作を行うためのダウンスイッチD-SWとが少なくとも含まれる。
電源スイッチP-SWは、電子制御装置ECに対し随時、電源投入するためのものであり、また動力取出スイッチPTO-SWは、車載の動力取出装置(PTO)を随時、動力接続状態と動力遮断状態とに選択的に切替えるためのものであって、その動力接続状態では車載エンジンの出力が後述する油圧ポンプPOに伝達されることで、油圧ポンプPOが駆動される。
尚、本実施形態では、アップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWを、操作者が押圧操作したときだけオン操作され、手を離すとオフ操作に自動復帰するモーメンタリスイッチで構成したものを示したが、オン操作とオフ操作を選択的に固定可能なオルタネイトスイッチで構成してもよい。
また、操作盤10には、作業員に工程実行中の異常を報知(即ちエラー表示)するためのエラー表示手段11(例えば表示ランプ群)が設けられる。エラー表示手段11の表示態様は、例えば始動初期のエラー状態と、工程途中のエラー状態を色の違いや点滅の違い等から容易に識別可能であることが望ましく、更に言えば、何れのセンサF-LS,S-LS,J-LSの故障に起因したエラー状態かを識別可能な表示態様であることが望ましい。
尚、エラー表示手段11による異常報知即ちエラー表示は、本実施形態では、後述するダンプ上げ・下げ・降ろし・積込の各工程のフローチャート(図12~図15)において、ステップS5,S10,S15,S26,S27,S29,S45,S56,S65,S81,S82で実行される。
更に操作盤10には、エラー表示手段11に代えて又は加えて、作業員に工程実行中の異常を報知したり或いは特定動作(例えばジャッキJの格納動作)に関して作業員に注意喚起するための警報音発生手段12(例えば警報ブザー、スピーカ等)が設けられる。警報音発生手段12からの警報音は、例えば異常の内容や程度を警報音の音色、音量等から容易に識別可能であることが望ましく、或いは単純な警報音に代えて又は加えて、エラー状態を説明するメッセージ音を発するようにしてもよい。
ところで図8には、起伏シリンダCc及びスライドシリンダCsに対する作動油圧の給排制御を行う油圧回路HCの一例が示される。そして、図9に示すように、油圧回路HCと、油圧回路HC中の各種制御弁V1~V5、並びに各種スイッチP-SW,PTO-SW,U-SW,D-SW,及び各種センサF-LS,S-LS,J-LSに接続される電子制御装置ECとにより、本発明の油圧制御装置Cが構成される。
油圧回路HCは、油タンクTA内の油を吸引、圧送する油圧ポンプPOと、油圧ポンプPOの吐出側を起伏シリンダCcの伸長用油室100に導くダンプ上げ選択用の第1電磁部SOL1、及び同吐出側をジャッキシリンダCjの収縮用油室101に導くジャッキ縮選択用の第2電磁部SOL2を有する第1制御弁V1と、起伏シリンダCcの伸長用油室100を油タンクTAに導く戻り油路を導通させるダンプ下げ選択用の第3電磁部SOL3を有する常閉型の第2制御弁V2と、油圧ポンプPOの吐出側をジャッキシリンダCj及びスライドシリンダCsの各伸長用油室102,103に導くジャッキ伸・後スライド選択用の第4電磁部SOL4、並びにスライドシリンダCsの収縮用油室104に導く前スライド選択用の第5電磁部SOL5を有する第3制御弁V3とを備える。
第3制御弁V3とスライドシリンダCsの両油室103,104との間の油路には、スライドシリンダCsの収縮用油室104と油タンクTA間を通常は遮断し、且つジャッキシリンダCjが伸長限界となって作動油圧が所定値以上に上昇するのに応じて開弁することで、スライドシリンダCsの伸長動作を開始させるためのカウンタバランス弁Vcbが設けられる。即ち、そのカウンタバランス弁Vcbは、ジャッキシリンダCjが先に伸長して伸長限界に達してからスライドシリンダCsの伸長動作が始まるようにして、ジャッキJの収縮と荷台3の前方移動とをこの順序でシーケンス制御する。
電子制御装置ECは、アップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWへの操作入力と、各種センサF-LS,S-LS,J-LSの検知結果とに基づいて、予め設定、記憶された制御プログラムにより各制御弁V1~V3の電磁部SOL1~SOL5を制御して各シリンダCc,Cs,Cjに対する作動油圧の給排制御(従って各シリンダCc,Cs,Cjの作動制御)を行う。これにより、運搬車両Tは、ダンプ上げ・下げ工程、並びに荷台3の降ろし工程及び積込工程を実行可能である。
次に図16を参照して、アップスイッチU-SWへの操作入力に応じたダンプ上げ又は積込を指令する各コマンドの出力手順と、ダウンスイッチD-SWへの操作入力に応じたダンプ下げ又は降ろしを指令する各コマンドの出力手順とについて説明する。尚、これらコマンド出力手順は、電源スイッチP-SWのオン操作で起動された電子制御装置ECにおいて、予め組み込まれた制御プログラムに基づいて実行される。各々のコマンドは、電子制御装置EC内において、例えば電気信号(例えば電圧信号、電流信号等)の形で出力される。また各々のコマンドの出力先は、電子制御装置ECにおける制御部(即ち後述するダンプ上げ・下げ・降ろし・積込の各工程を制御プログラムに基づいて実行するための制御部分)である。
先ず、ステップS101において、アップスイッチU-SWがオン操作されたか判定され、オン操作された場合にはステップS102に進む。そのステップS102では、荷台3が揺動枠2に対する前進限にある状態(即ち第1の状態)を前進限センサS-LSが検知しているか判定され、もし前進限にあればステップS103に進んで、ダンプ上げコマンド(即ちダンプ上げ工程を実行するための動作指令)を出力して、リターンとなる。また前記ステップS102で、荷台3が前進限にない(即ち前進限センサS-LSが非検知状態である)と判定された場合には、ステップS104に進んで、積込コマンド(即ち積込工程を実行するための動作指令)を出力して、リターンとなる。
このようにアップスイッチU-SWがオン操作された時点での前進限センサS-LSの検知状態(即ち荷台3が前進限にあるか否か)で、ダンプ上げコマンドと積込コマンドとを選択的に出力可能である。例えば、アップスイッチU-SWのオン操作時点で荷台3が前進限に有れば、積込完了状態であると推測されるため、ダンプ上げコマンドが選択出力されることでダンプ上げ工程を安全に実行可能である。一方、アップスイッチU-SWのオン操作時点で荷台3が前進限に無ければ、積込が未完状態であると推測されるため、積込コマンドが選択出力されることで積込工程が実行される。
また前記ステップS101において、アップスイッチU-SWがオン操作されてないと判定された場合には、ステップS105に進んで、ダウンスイッチD-SWがオン操作されたか判定され、オン操作されてない場合にはリターンとなる。またステップS105でダウンスイッチD-SWがオン操作されたと判定された場合には、ステップS106に進んで、揺動枠2が車体F上に伏倒した着床状態(第2の状態)を着床センサF-LSが検知しているか判定される。そして、もし着床状態にあればステップS107に進んで、降ろしコマンド(即ち降ろし工程を実行するための動作指令)を出力して、リターンとなる。また前記ステップS106で、揺動枠2が車体F上に着床状態にない(即ち着床センサF-LSが非検知状態である)と判定された場合には、ステップS108に進んで、ダンプ下げコマンド(即ちダンプ下げ工程を実行するための動作指令)を出力して、リターンとなる。
このようにダウンスイッチD-SWがオン操作された時点での着床センサF-LSの検知状態(即ち揺動枠2が車体上の着床状態にあるか否か)で、降ろしコマンドとダンプ下げコマンドとを選択的に出力可能である。例えば、ダウンスイッチD-SWのオン操作時点で揺動枠2が着床状態に有れば、ダンプ下げ完了状態であると推測されるため、降ろしコマンドが選択出力されることで降ろし工程を安全に実行可能である。一方、ダウンスイッチD-SWのオン操作時点で揺動枠2が着床状態に無ければ、ダンプ下げが未完状態であると推測されるため、ダンプ下げコマンドが選択出力されることでダンプ下げ工程が実行される。
次に油圧制御装置Cにより制御されるダンプ上げ・下げ工程、並びに荷台3の降ろし工程及び積込工程の基本的な動作を、次に順に説明する。尚、各工程は、電源スイッチP-SWをオン操作し且つ動力取出スイッチPTO-SWによりPTO接続状態とした状態で行われるが、この状態でアップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWが何れもオン操作されていない(従って上記したダンプ上げコマンド、積込コマンド、降ろしコマンド、ダンプ下げコマンドが何れも出力されていない)場合には、各制御弁V1~V3の電磁部SOL1~SOL5は非励磁状態にあって、各工程は待機状態となる。
[ダンプ上げ工程の基本動作]
アップスイッチU-SWのオン操作に基づきダンプ上げコマンドが出力されると、第1制御弁V1の第1電磁部SOL1が励磁されることで油圧ポンプPOの吐出側が起伏シリンダCcの伸長用油室100に連通する。これにより、起伏シリンダCcが伸長動作し、これに連動して揺動枠2(従って荷台3)が図10に示すように起立方向に揺動、即ちダンプ上げ動作するので、荷台3内の積載物が後端より自重で流下、排出される。
また、そのダンプ上げ途中でダンプ上げコマンドが非出力となる(即ち作業員がアップスイッチU-SWより手を放す)と、第1制御弁V1は中立位置に戻るので、起伏シリンダCcが伸長停止して、揺動枠2(従って荷台3)がその時点の上げ位置に停止する。
[ダンプ下げ工程の基本動作]
上記したダンプ上げ状態で、ダウンスイッチD-SWのオン操作に基づきダンプ下げコマンドが出力されると、第2制御弁V2の電磁部SOL3が励磁されることで起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAに連通する。これにより、荷台3の重量が作用する起伏シリンダCcが収縮動作して揺動枠2(従って荷台3)が伏倒方向に揺動、即ちダンプ下げ動作し、最終的には図1に示すように車体F上で水平な伏倒姿勢で停止する。
また、そのダンプ下げ途中でダンプ下げコマンドが非出力となる(即ち作業員がダウンスイッチD-SWより手を放す)と、第2制御弁V2は中立位置に戻って、起伏シリンダCcの伸長用油室100と油タンクTA間が遮断される。これにより、起伏シリンダCcの収縮動作が停止して、揺動枠2(従って荷台3)がその時点の下げ位置に停止する。
[降ろし工程の基本動作]
ダウンスイッチD-SWのオン操作に基づき降ろしコマンドが出力されると、第3制御弁V3の第4電磁部SOL4が励磁されることで油圧ポンプPOの吐出側がスライドシリンダCc及びジャッキシリンダCjの各伸長用油室103,102に連通する。このとき、前述のカウンタバランス弁V4の作用で、ジャッキシリンダCjが先に伸長して伸長限界に達してからスライドシリンダCsの伸長が始まるようにシーケンス制御される。
この間、スライドシリンダCsが伸長するのに連動して、図11(A)~(B)に示すように荷台3が揺動枠2(案内レール21)及びガイド枠4に沿って後方移動するが、特に案内レール21の前部傾斜形態及びガイド枠4の後傾揺動に基づき荷台3の前部がやや持ち上がる。そして、荷台3の引き続く後方移動に伴い、荷台3前部の案内輪36が第2枢軸線P2に接近するにつれて荷台3の後下がり角度が段々と大きくなり、遂には、図11(C)に示す如く荷台3後端が接地した最後退傾動位置3RでスライドシリンダCsが伸長停止する。
この状態で荷台3の後扉35を図11(C)に示すように下ヒンジ連結部回りに後方揺動させて渡り板とし、建機K(被搬送物)を荷台3に乗り込み可能とする。
[積込工程の基本動作]
アップスイッチU-SWのオン操作に基づき積込コマンドが出力されると、第3制御弁V3の第5電磁部SOL5が励磁されることで、油圧ポンプPOの吐出側がスライドシリンダCcの収縮用油室104に連通する。これによりスライドシリンダCsが収縮するのに連動して、荷台3が揺動枠2(案内レール21)及びガイド枠4に沿って前方移動するが、荷台3は、案内レール21及びガイド枠4の協働により徐々に水平姿勢に姿勢変化(即ち図11(C)→(B)→(A)→図1に示すように変化)する。そして、遂には荷台3が揺動枠2に対する前進限に達すると、最前進搭載位置3FでスライドシリンダCsが収縮停止する。
次いで第1制御弁V1の第2電磁部SOL2が励磁されることで、ジャッキシリンダCjの収縮用油室101に連通する。これにより、ジャッキシリンダCjが収縮動作し、その収縮限でジャッキJの格納動作が終了する。
次に上記した各工程の制御手順の一例を示す図12~図16のフローチャートを参照して、説明する。尚、各工程のフローチャートは、電源スイッチP-SWをオン操作して電子制御装置ECに通電し且つ動力取出スイッチPTO-SWで動力取出装置を動力接続状態とした状態で、電子制御装置ECに記憶の制御プログラムに基づいて実行される。
[ダンプ上げ工程の制御例]
図12において、ステップS1でアップスイッチU-SWのオン操作に基づきダンプ上げコマンドが出力されると、ステップS2に進んで、ダウンスイッチD-SWが操作中か判断され、操作中である場合には、ステップS3に進んで全てのシリンダCc,Cs,Cjが緊急停止する全停止状態となり、再び待機状態に戻る。ここで、緊急停止とは、全てのシリンダCc,Cs,Cjの伸縮を停止する状態をいい、本実施例では、全ての電磁部SOL1~SOL5を非励磁とすることによりポンプPoの吐出側がシリンダCc,Cs,Cjの何れの油室にも連通せず、従って全シリンダCc,Cs,Cjが伸縮しない状態を指す。尚、各油室からタンクTに油が排出されることを遮断することにより、全シリンダCc,Cs,Cjが伸縮しないようにしてもよい。
またステップS2で、ダウンスイッチD-SWが操作中でないと判断されると、ステップS4に進んで始動判定、即ち格納センサJ-LS及び前進限センサF-LSが何れもオン(即ちジャッキJが格納状態、荷台3が前進限)であるかを判断する。そして、何れもオンでなければステップS5に進んでエラー表示となり、ダンプ上げ工程は開始されず、待機状態となる。
またステップS4で両センサJ-LS,F-LSが何れもオンである場合は、ステップS6に進んで第1制御弁V1の第1電磁部SOL1の励磁させ、これにより、起伏シリンダCcは伸長用油圧を供給されるため、荷台3の起立方向の揺動即ちダンプ上げ動作が開始される。
次いでステップS7に進んで、ダンプ上げ動作中に両センサJ-LS,F-LSがオンであるかチェック(即ち両センサJ-LS,F-LSの何れか一方がオフであり、ジャッキが格納姿勢から突出しているか、荷台3が後方にズレているかをチェック)され、その何れもがオンのままであればステップS8に進んで、ダンプ上げコマンドが出力中か再度判断される。そして、ダンプ上げコマンドが出力中であればステップS7に戻り、出力中でなくなると、ステップS9に進む。このステップS9では、ステップS6で励磁された第1電磁部SOL1が非励磁となることで起伏シリンダCcの伸長が停止し、ダンプ上げ動作が停止する。
またステップS7で両センサJ-LS,F-LSがオンでなくなると、ステップS10に進んで、エラー表示となり、更にステップS9に進んでダンプ上げ動作が停止し、これにより、ダンプ上げ工程は、待機状態となる。
[ダンプ下げ工程の制御例]
図13において、ステップS11でダウンスイッチD-SWのオン操作に基づきダンプ下げコマンドが出力されると、ステップS12に進んで、アップスイッチU-SWが操作中か判断され、操作中であれば、ステップS13に進んで全てのシリンダCc,Cs,Cjが緊急停止する全停止状態となり、再び待機状態に戻る。
またステップS12でアップスイッチU-SWが操作中でないと判断されると、ステップS14に進んで始動判定、即ち格納センサJ-LSがオン(即ちジャッキJが格納状態)であるかが判断される。そして、オンでなければステップS15に進んでエラー表示となり、ダンプ下げ工程は開始されず、待機状態となる。
またステップS14で格納センサJ-LSがオンである場合は、ステップS16に進んで、第3制御弁V3の第5電磁部SOL5の励磁によりスライドシリンダCsへ、荷台3を前進させるために作動油(即ち収縮用油圧)が供給開始され、これにより、スライドシリンダCsが収縮方向に(即ち荷台3が前進方向に)付勢される。次いでステップS17に進んで、格納センサJ-LSがオンであるかを判断して、オンであればステップS18に進む。そして、ステップS18では、前進限センサS-LSがオン(即ち荷台3が揺動枠2に対する前進限)であるか判断され、オンになければステップS28に進み、オンであればステップS19に進む。
このステップS19では、ステップS18で前進限センサF-LSがオンと判断されてからの時間が所定の予備前進時間T1(例えば0.5秒)を経過したか判断され、未経過であればステップS19に戻り、経過した場合にはステップS20を経てステップS21に進む。そして、ステップS20では、ステップS16で励磁された第5電磁部SOL5が非励磁となって、スライドシリンダCsへの収縮用油圧の供給が停止し、荷台3の揺動枠2に対する前方移動が停止される。
またステップS21では、第2制御弁V2の第3電磁部SOL3の励磁により、起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAと連通することで荷台3の自重により起伏シリンダCcが収縮して、荷台3の伏倒方向揺動即ちダンプ下げ動作が開始される。
次いでステップS22に進んで、格納センサJ-LSがオンか判断され、オンであればステップS23に進む。このステップS23では、ダンプ下げコマンドが出力中か判断され、出力中であればステップS22に戻ってダンプ下げ動作が継続し、また出力中でなければステップS24に進む。このステップS24では、ステップS21で励磁された第3電磁部SOL3が非励磁となることで、起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAと遮断され、ダンプ下げが終了する。尚、ダンプ下げコマンドが出力中でも荷台3が伏倒状態になるとダンプ下げは終了し、この場合は、油圧ポンプPOからの出力油圧は油タンクTA側にリリーフ即ち還流する。
また前記ステップS17で、格納センサJ-LSがオフ(異常)と判断された場合は、ステップS25を経てステップS26に進み、リターンとなる。即ち、ステップS25では、ステップS20と同様、スライドシリンダCsが収縮停止して荷台3の前方移動が停止し、またステップS26ではエラー表示となり、ダンプ下げ工程は待機状態となる。
またステップS22で、格納センサJ-LSがオフ(異常)と判断された場合は、ステップS27に進んでエラー表示となり、次いでステップS24に戻り、ダンプ下げ工程は待機状態となる。
また前記ステップS28では、ステップS16で第5電磁部SOL5が励磁(即ち荷台3が前方移動が開始)されてからの経過時間が十分長い(即ち前進限センサS-LSが故障と推測されるほど長い)所定の故障判定時間T2(例えば20秒)を経過したか判断され、経過していない場合はステップS17に戻る。またステップS28で、故障判定時間T2が経過したと判断された場合はステップS29に進んでエラー表示となり、次いでステップS20に進む。従って、前進限センサS-LSが故障でオフのままの場合でも、故障判定時間T2の経過を待って、ステップS20~24の処理をダンプ下げの終了まで支障なく実行して、ダンプ下げ工程を終えることが可能となる。
[降ろし工程の制御例]
図14において、ステップS41でダウンスイッチD-SWのオン操作に基づき降ろしコマンドが出力されると、ステップS42に進んで、アップスイッチU-SWが操作中か判断され、操作中であれば、ステップS43に進んで全てのシリンダCc,Cs,Cjが緊急停止する全停止状態となり、再び待機状態に戻る。
またステップS42でアップスイッチU-SWが操作中でないと判断されると、ステップS44に進んで始動判定、即ち着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が車体F上に着床状態)にあるかを判断し、オンでなければステップS45に進んでエラー表示となり、降ろし工程は開始されず、待機状態となる。
またステップS44で着床センサF-LSがオンであると判断された場合は、ステップS46に進んで、第2制御弁V2の第3電磁部SOL3の励磁により起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAと連通状態となる。これにより、起伏シリンダCcは荷台3の自重で収縮方向に付勢されるため、降ろし工程中、荷台3は車体F上の伏倒姿勢に常時付勢、保持される。尚、この状態を、図14のステップS46では「ダンプ縮」と呼ぶ。
次いでステップS47に進んで、前進限センサS-LSがオン(即ち荷台3が揺動枠2に対する前進限)であるか判断され、オンであれば、ステップS48に進む。
このステップS48では、第3制御弁V3の第5電磁部SOL5の励磁によりスライドシリンダCsへ、荷台3を前進させるために作動油(即ち収縮用油圧)が供給開始され、これにより、この時点でもし荷台3が正規の前進限よりも僅かに後側にあれば(この場合でも前進限センサF-LSはオン、即ち検知範囲に多少の幅がある)、荷台3は正規の前進限まで前方移動する。次いでステップS49に進んで、ステップS48で第5電磁部SOL5が励磁されてから(即ち荷台3の前方移動開始から)の経過時間が所定の予備前進時間T3(例えば0.5秒)を経過したか判断され、経過と判断された場合はステップS50を経てステップS51に進む。そして、ステップS50では、第5電磁部SOL5が非励磁となって、スライドシリンダCsへの収縮用油圧の供給が停止し、荷台3の前方移動が停止される。
またステップS51では、第3制御弁V3の第4電磁部SOL4の励磁により油圧ポンプPOの吐出側がスライドシリンダCc及びジャッキシリンダCjの各伸長用油室103,102に連通する。この場合、カウンタバランス弁V4の作用で、ジャッキシリンダCjの伸長動作とスライドシリンダCsの伸長動作(即ち荷台3の後方移動)とが、この順序でシーケンス制御され、最終的にはスライドシリンダCsが伸長限界となるか荷台3が接地するかしてスライドシリンダCsが伸長停止し、このとき荷台3は最後退傾動位置3Rとなる。
上記シーケンス制御の間、ステップS52,53が実行される。即ち、ステップS52で着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が車体F上に着床状態)にあるかが判断され、オン(着床状態)であればステップS53に進んで、降ろしコマンドが出力中か判断される。そして、降ろしコマンドが出力中であればステップS52に戻り、出力中でなければステップS54に進んで、ステップS51で励磁された第4電磁部SOL4が非励磁となる。これにより、第3制御弁V3は中立位置に復帰するので、ジャッキシリンダCj及びスライドシリンダCsの伸長が停止する。
次いでステップS55に進んで、ステップS46で励磁された第2制御弁V2の第3電磁部SOL3が非励磁となるため、起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAから遮断され、即ち「ダンプ縮」状態が解除される。
またステップS52で着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が着床状態)にないと判断された場合は、ステップS56に進んでエラー表示となり、リターンとなるので、降ろし工程(従って各シリンダCc,Cs,Cjの動作)は、待機状態となる。
[積込工程の制御例]
図15において、ステップS61でアップスイッチU-SWのオン操作に基づき積込コマンドが出力されると、ステップS62に進んで、ダウンスイッチD-SWが操作中か判断され、操作中であれば、ステップS63に進んで全てのシリンダCc,Cs,Cjが緊急停止する全停止状態となり、再び待機状態に戻る。
またステップS62でダウンスイッチD-SWが操作中でないと判断されると、ステップS64に進んで始動判定、即ち着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が車体F上に着床状態)にあるかを判断し、オンでなければステップS65に進んでエラー表示となり、積込工程は開始されず、待機状態となる。
またステップS64で着床センサF-LSがオンであると判断された場合は、ステップS66を経てステップS67に進む。そして、ステップS66では、第2制御弁V2の第3電磁部SOL3の励磁により起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAと連通状態となり、これにより、起伏シリンダCcは荷台3の自重で収縮方向に付勢されるため、積込工程中、荷台3は車体F上の伏倒姿勢に常時付勢、保持される。尚、この状態を、図15のステップS66では前述のステップS46と同様「ダンプ縮」と呼ぶ。
またステップS67では、第3制御弁V3の第5電磁部SOL5の励磁によりスライドシリンダCsへ、荷台3を前進させるために作動油(即ち収縮用油圧)が供給開始され、これにより、荷台3は揺動枠2に対し前方移動する。次いでステップS68に進んで、着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が着床状態)にあるか判断され、オンであればステップS69に進む。このステップS69では、積込コマンドが出力中か判断され、出力中で無ければ後述するステップS83に進むが、出力中であればステップS70へ進んで、前進限センサS-LSがオン(即ち荷台3が揺動枠2に対する前進限)であるか判断される。
そして、ステップS70で、前進限センサS-LSがオン(即ち荷台3が前進限)となると、ステップS71に進んで、前進限センサS-LSのオンからの経過時間が所定の延長前進時間T4(例えば1秒)を経過したか判断され、経過した場合はステップS72を経てステップS73に進む。そして、ステップS72では、ステップS67で励磁した第5電磁部SOL5が非励磁となって、スライドシリンダCsへ収縮用油圧の供給が停止し、荷台3の前方移動が前進限で停止される。
またステップS70で、前進限センサS-LSがオン(即ち荷台3が前進限)でないと判断された場合は、ステップS74に進んで、ステップS67で第5電磁部SOL5が励磁(即ち荷台3が前方移動が開始)されてからの経過時間が十分長い(即ち前進限センサS-LSが故障と推測されるほど長い)所定の故障判定時間T2(例えば20秒)を経過したか判断され、経過していない場合はステップS68に戻り、また経過したと判断された場合はステップS72に進む。これにより、前進限センサS-LSが故障でオフのままの場合でも、故障判定時間T2の経過を待って、以下に説明するステップS73~80の処理が可能となり、ジャッキJの格納終了まで支障なく実行して、積込工程を最後まで進めることが可能となる。
そして、ステップS73では、第1制御弁V1の第2電磁部SOL2の励磁によりジャッキシリンダCjに収縮用油圧が供給されてジャッキJが収縮動作すると共に、ブザー等の警報音発生手段12が警報音を発して作業員に注意を喚起する。次いでステップS75に進んで、着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が車体F上に着床状態)であるか判断され、オンであればステップS76に進む。
このステップS76では、ジャッキシリンダCjの収縮開始からの経過時間が所定の終了判定時間T5(例えば10秒)を経過したかが判断され、未経過の場合はステップS77に進む。このステップS77では、格納センサJ-LSがオン(即ちジャッキシリンダCjが収縮限界)になったか判断され、オンでなければステップS75に戻り、またオンとなればステップS78に進む。ステップS78では、格納センサJ-LSがオン(即ちジャッキシリンダCjが収縮限界)になってからの経過時間が所定の延長格納時間T6(例えば0.8秒)を経過したかが判断され、経過した場合はステップS79を経てステップS80に進む。
尚、終了判定時間T5は、延長格納時間T6よりも十分に長く設定され、またジャッキJの所要格納時間(例えば5秒)よりも長く設定される。また延長格納時間T6は、ジャッキJの所要格納時間よりも短く設定される。
そして、ステップS79では、ステップS73で励磁した第2電磁部SOL2が非励磁となってジャッキシリンダCjの収縮が停止すると共に、警報音発生手段12も警報停止する。またステップS80では、ステップS66で励磁された第2制御弁V2の第3電磁部SOL3が非励磁となるため、起伏シリンダCcの伸長用油室100が油タンクTAから遮断され、これにより「ダンプ縮」が解除される。
またステップS76で、ジャッキシリンダCjの収縮開始からの経過時間が所定の終了判定時間T5(例えば10秒)を経過したと判断された場合も、ステップS79に進んで、ジャッキシリンダCjの収縮と警報音発生手段12による警報とを停止させる。
また前記ステップS75で、着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が着床状態)でないと判断された場合は、ステップS81に進んでエラー表示となり、次いでステップS79に進むため、積込工程が待機状態となる。
また前記ステップS68で、着床センサF-LSがオン(即ち揺動枠2が着床状態)でないと判断された場合は、ステップS82に進んでエラー表示となり、次いでステップS83を経てステップS80に進む。そして、ステップS83では、ステップS67で励磁した第5電磁部SOL5が非励磁となって、スライドシリンダCsの収縮動作が停止するので、これまた積込工程が待機状態となる。尚、ステップS73~S80は、アップスイッチU-SWが操作解除されて積込コマンドが出力されなくなったとしても継続する。
以上、第1実施形態のダンプ上げ・下げ工程、並びに降ろし工程及び積込工程の各制御例について説明したが、本実施形態によれば、次のような格別の作用効果が達成可能である。
例えば、本実施形態の図13に示すダンプ下げ工程では、荷台3の起立状態でダウンスイッチD-SWのオン操作に基づきダンプ下げコマンドが出力されると、伏倒方向に揺動する荷台3が車体F上に伏倒状態となる前(特に本実施形態ではステップS21によるダンプ下げ開始前)に、スライドシリンダCsへ、荷台3を前進させるために作動油が所定の予備前進時間T1の間、供給される(ステップS16~S20を参照)。これにより、例えば荷台3をダンプ上げ状態に長期間放置する等して荷台3が多少下降(即ち、スライドシリンダCsが油リーク等に因り多少収縮)した状況下で、ダンプ下げコマンドが出力された場合でも、荷台3のダンプ下げが完了する前にスライドシリンダCsを前進限まで前方移動させることができる。その結果、ダンプ下げ完了状態(即ち車両の走行姿勢)で荷台3が車体F上の正規の搭載位置3Fより後方に張出すのを効果的に防止できる。また荷台3の後方への張出しの有無を、運転席の作業員がその都度、降車して目視チェックする必要はなくなる。
また本実施形態では、荷台3が揺動枠2に対する前進限よりも後退した状態では揺動枠2の車体Fからの浮き上がりを阻止するよう揺動枠2及び車体F相互間を係合させ、且つ荷台3が前進限にあるときには荷台3に連動して前記係合を解除する浮き上がり防止機構50を備える。そのため、荷台3のダンプ上げ・下げ機能を損なうことなく、荷台3の降ろし・積込の作業途中での揺動枠2(従って荷台3)の浮き上がりが機械的に阻止され、荷崩れ防止にも有効である。また上記ステップS16~S20の処理によれば、荷台3のダンプ下げが完了する前にスライドシリンダCsを前進限まで前方移動(従って浮き上がり防止機構50を係合解除)させることができるため、ダンプ下げが完了したときに係合状態の浮き上がり防止機構50が荷台3と干渉して破損するのを未然に効果的に防止可能となる。
ところで荷台3を揺動枠2と共に車体F上の伏倒状態においた運搬車両Tの走行中、急加速に伴い荷台3に後方への大きな慣性力が働くと、収縮状態のスライドシリンダCsに対して伸長方向の大きな外力が作用する。そして、その外力を受けたスライドシリンダCs内部で油がピストンシール部等からリークすると、スライドシリンダCsが若干伸長して、荷台3が揺動枠2に対し正規の前進限より後方に僅かにずれ動いてしまう可能性があり、これに関係して浮き上がり防止機構50による揺動枠2と車体F相互の係合が不完全な状態となると、その状態で走行時の路面凹凸等に因る突き上げを受けて荷台3等が上下振動する等した際に浮き上がり防止機構50が係合不能状態で固まる虞れがある。そして、この状態のままでは、荷台3の降ろし・積込の作業途中での揺動枠2(従って荷台3)の浮き上がりを阻止できなくなる。
これに対し、本実施形態の図14に示す降ろし工程では、荷台3の伏倒状態でダウンスイッチD-SWのオン操作に基づき降ろしコマンドが出力されたときに前進限センサS-Lsが荷台3の前進限を検知しておれば、荷台3の後方移動を開始させる前にスライドシリンダCsへ、荷台3を前進させるために作動油が予備前進時間T3の間、供給される(ステップS47~S50参照)。そのため、降ろしコマンドが出力されたときに荷台3が揺動枠2に対し正規の前進限より後方に若干ずれ動いている場合でも、ステップS51で荷台3を後方移動させる前に荷台3を正規の前進限まで確実に前方移動させることができるため、浮き上がり防止機構50を一旦、係合解除状態に確実にリセット可能となる。これにより、その直後に荷台3を後方移動させるのに連動して、浮き上がり防止機構50を係合状態に確実に切替え可能となるため、荷台3の降ろし・積込の作業途中での揺動枠2(従って荷台3)の浮き上がりを確実に阻止することができる。
また仮に降ろしコマンドが出力されたときに前進限センサS-Lsが非検知状態にあれば、荷台3が正規の前進限より或る程度(即ち前進限センサS-Lsの検知範囲よりも)後側に在って浮き上がり防止機構50が揺動枠2を車体Fに係合させていると考えられる。ここで降ろしコマンドが出力されたときに前進限センサS-Lsが非検知状態となる場合とは、例えば降ろし工程の途中で一旦停止後に降ろし工程を再開する場合であり、このとき浮き上がり防止防止機構50は、一旦停止前の降ろし工程の始動時において上記ステップS47~S50により揺動枠2を車体Fに係合させている。従って、上記した前進限センサS-Lsが検知状態の場合のように荷台3を特別に前方移動させる必要はなくなり、この場合は、ステップS47からステップS51へショートカットされ、それだけ作業効率アップが図られる。
その上、本実施形態の降ろし工程では、荷台3の伏倒状態で降ろしコマンドが出力されたとき、ステップS51において、ジャッキJが格納状態から張出状態まで伸長した後で荷台3の後方移動が開始されるように、ジャッキシリンダCjの伸長とスライドシリンダCsの伸長とがこの順序でシーケンス制御される。これにより、車両の走行姿勢からの荷台3の降ろし過程で、先ず、ジャッキJの張出が完了してから荷台3の後方移動が開始されるため、前述の揺動枠2の浮き上がり防止効果と相俟って、作業の安全性が更に高められる。
更に本実施形態では、起伏シリンダCcに対する作動油圧の給排制御を行う油圧制御装置Cが、荷台3の降ろし過程(図14)及び積込過程(図15)で、起伏シリンダCcを収縮状態に維持し得るように給排制御(即ち、ステップS46~S55までの間、及びステップS66~S80までの間、「ダンプ縮」)を実行する。これにより、荷台3を降ろしたり或いは積み込んだりする過程で、荷台3の重心移動や振動等に因り荷台3から揺動枠2を介して起伏シリンダCcに対し伸長方向の大きな外力が作用した場合でも、起伏シリンダCcを収縮状態に維持可能となる。その結果、起伏シリンダCcが多少伸長して揺動枠2(従って荷台3)が車体F上面から浮き上がることで降ろし過程又は積込過程で荷台3(延いては積載物)の挙動や姿勢が不安定化するのを未然に効果的に防止可能となる。
しかも上記した降ろし過程及び積込過程では、浮き上がり防止機構50が、揺動枠2の車体Fからの浮き上がりを阻止するよう揺動枠2及び車体F相互間を係合させるため、荷台3の降ろし・積込の作業途中での揺動枠2(従って荷台3)の浮き上がりを機械的に阻止できる。これにより、荷台3(揺動枠2)の浮き上がり防止がより確実となり、例えば、降ろし・積込の作業途中で揺動枠2が急に持ち上がって荷台3が振動し積載物の荷崩れが起きる等の事態を効果的に防止可能である。
更に本実施形態では、荷台3を最後退傾動位置3Rから最前進搭載位置3Fまで駆動する積込過程(図15)において、ステップS70で荷台3が前進限にある状態を前進限センサS-Lsが検知した後、所定の延長前進時間T4が経過するまでは、荷台3を前進させるためのスライドシリンダCsへの作動油供給を念のため延長継続し、その延長前進時間T4の経過後に供給を停止する(ステップS71、S72を参照)。これにより、前進限センサS-LSの検知誤差の影響を受けることなく、積込工程の終了時点で荷台3をより確実に前進限に位置させることができるため、車両の走行時に荷台3後端が無用に張出すのを効果的に防止可能となる。しかも、高い検出精度の前進限センサは不要であるため、それだけコスト節減が図られる。
また上記したステップS70で荷台3が前進限にあることを前進限センサS-Lsが検知した後、延長前進時間T4が経過するまでに積込コマンドが非出力状態となったとしても、延長前進時間T4が経過するまでは、荷台3を前進させるための作動油供給が継続される(ステップS70~S72参照)。これにより、荷台3を一層確実に前進限に位置させることができ、車両の走行時に荷台3後端が無用に張出すのを更に効果的に防止可能となる。
更にまた本実施形態では、図15に示す積込工程におけるジャッキJの収縮動作中、ジャッキJが格納状態になったことを格納センサJ-Lsが検知するのに応じてジャッキJの収縮動作を終了(ステップS73~S79参照)させるが、特にジャッキJが収縮動作を開始してから所定の終了判定時間T5が経過しても、ジャッキJが格納状態になったことを格納センサJ-Lsが未検知の場合(即ちステップS76でyes と判断)には、ステップS76からステップS79にショートカットして、ジャッキJの収縮動作を終了させる。これにより、格納センサJ-Lsが万一、不調又は故障の場合でも終了判定時間T5が経過すると、収縮動作が自動終了となるため、ジャッキJが格納状態となっているか否かを、運転席の作業員が一々降車して目視チェックする必要はなくなり、作業効率の向上が図られる。
その上、ステップS73でジャッキJの収縮動作中、ジャッキJが格納状態になったことを格納センサJ-Lsが検知すると、その検知から所定の延長格納時間T6が経過してから、ジャッキJの収縮動作を終了させる(ステップS77~S79参照)。これにより、格納センサJ-Lsが格納状態を検知した後も延長格納時間T6だけは収縮動作を念のため延長継続させることができるため、格納センサJ-Lsの検知誤差の影響を受けにくくなり、ジャッキJをより確実に格納状態に置くことができる。
また本実施形態では、図16のステップS101~S104からも明らかな如く、ダンプ上げ操作用スイッチ機能及び積込操作用スイッチ機能を有する単一のアップスイッチU-SWを備えている。即ち、アップスイッチU-SWは、これがアップ操作位置(実施形態ではオン操作位置)に操作されたときに、荷台3が揺動枠2に対する前進限にある状態(第1の状態)を前進限センサS-LSが検知中であればダンプ上げ操作用スイッチ機能(即ちアップ操作位置への操作入力に応じてダンプ上げコマンドを出力する機能)を発揮し、また前記第1の状態を非検知中であれば積込操作用スイッチ機能(即ちアップ操作位置への操作入力に応じて積込コマンドを出力する機能)を発揮するように構成される。
これにより、只1個のアップスイッチU-SWのアップ操作位置(即ちオン操作位置)への単なる操作入力により、荷台3の前進位置(即ち前進限に在るか否か)に応じてダンプ上げ操作用スイッチ機能と積込操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されるようになり、それだけスイッチ構造及び配線の簡素化が図られ、操作性も向上する。
更に本実施形態では、ステップS105~S108からも明らかなように、降ろし操作用スイッチ機能及びダンプ下げ操作用スイッチ機能を有する単一のダウンスイッチD-SWを備えている。即ち、ダウンスイッチD-SWは、これがダウン操作位置(実施形態ではオン操作位置)に操作されたときに、揺動枠2が車体上に伏倒した着床状態(第2の状態)を着床センサF-LSが検知中であれば降ろし操作用スイッチ機能(即ちダウン操作位置への操作入力に応じて降ろしコマンドを出力する機能)を発揮し、また着床状態を非検知中であればダンプ下げ操作用スイッチ機能(即ちダウン操作位置への操作入力に応じてダンプ下げコマンドを出力する機能)を発揮するように構成される。
これにより、只1個のダウンスイッチD-SWのダウン操作位置(即ちオン操作位置)への単なる操作入力により、揺動枠2の傾動位置(即ち車体F上に伏倒した着床状態に在るか否か)に応じて降ろし操作用スイッチ機能とダンプ下げ操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されるようになり、それだけスイッチ構造及び配線の簡素化が図られ、操作性も向上する。
更にまた本実施形態では、アップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWのうちの何れか一方のオン操作中に、何れか他方がオン操作されると、全シリンダCc,Cs,Cjを全停止させる(例えばダンプ上げ工程ではステップS1~S3、ダンプ下げ工程ではステップS11~S13、降ろし工程ではステップS41~S43、積込工程ではステップS61~S63を参照)。これにより、アップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWの同時操作に起因して荷台3等に予期せぬ事態が起きるのを未然に効果的に防止することができる。
次に図17を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
前述の第1実施形態では、ダンプ上げ又は積込の各工程をアップスイッチU-SWにより実行指令し、また降ろし・ダンプ下げの各工程をダウンスイッチD-SWによりそれぞれ行うようにした。これに対し、第2実施形態では、第1実施形態のアップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWに代えて、その両スイッチU-SW,D-SWの機能を一纏めにしたトグルスイッチで単一のアップダウンスイッチUD-SWが構成される。
この場合、アップダウンスイッチUD-SWは、第1実施形態のアップスイッチU-SWのオン操作位置に相当するアップ操作位置(図17で操作ノブを上側に倒した二点鎖線位置)と、ダウンスイッチD-SWのオン操作位置に相当するダウン操作位置(図17で操作ノブを下側に倒した一点鎖線位置)と、その両操作位置の中間に存する中立位置(オフ位置)とを選択的に切換操作できるように構成される。尚、アップダウンスイッチUD-SWは、アップ操作位置又はダウン操作位置へは操作入力した(即ち操作者が操作ノブに手を掛けた)ときだけ止まり、操作者が操作ノブより手を離すと中立位置に自動復帰できるように構成されてもよいし、或いはまたアップ操作位置・中立位置・ダウン操作位置の各位置に選択的に保持できるように構成されてもよい。
上記した第2実施形態によれば、第1実施形態のアップスイッチU-SW及びダウンスイッチD-SWの各機能を有する単一のアップダウンスイッチUD-SWを備えており、このアップダウンスイッチUD-SWは、アップ操作位置(図17二点鎖線)に操作されたときに第1実施形態のアップスイッチU-SWの機能を発揮し、またダウン操作位置(図17一点鎖線)に操作されたときに第1実施形態のダウンスイッチD-SWの機能を発揮する。
これにより、一個のアップダウンスイッチUD-SWを単にアップ操作位置に操作入力するだけで、荷台3の前進位置(即ち前進限か否か)に応じてダンプ上げ操作用スイッチ機能と積込操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されると共に、同アップダウンスイッチUD-SWを単にダウン操作位置に操作入力するだけで、揺動枠2の傾動位置(即ち着床状態か否か)に応じて降ろし操作用スイッチ機能とダンプ下げ操作用スイッチ機能とが自動選択的に発揮されるようになり、それだけスイッチ構造及び配線の更なる簡素化が図られ、操作性も更に高められる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、運搬車両Tの搬送対象となる被搬送物として建機Kを例示したが、本発明でいう被搬送物は、建機Kに限定されず、荷台3と地上間で乗降可能な種々の自力走行可能な車両(例えば乗用車、作業車等)が含まれ、また自力走行できない車両や種々の物品(例えば、種々の機械装置、コンテナ、組立家屋等)も含まれる。
また前記実施形態では、スライドシリンダCs単独の伸縮作動で荷台3を、地上の建機K(被搬送物)が荷台3に乗り込み可能な最後退傾動位置3Rと、車体F上に伏倒状態にある揺動枠2上に荷台3が略水平に搭載される最前進搭載位置3Fとの間で駆動可能とした所謂シングルアクション式の運搬車両に適用したものを示したが、本発明は、起伏シリンダCc及びスライドシリンダCsが協働して荷台3を最後退傾動位置3Rと最前進搭載位置3Fとの間で駆動可能とした所謂ダブルアクション式の運搬車両(例えば実開平6-18069号公報を参照)に適用してもよい。
また、前記実施形態では、起伏シリンダCcとして、出力油室(伸長用油室100)が単一である単動式油圧シリンダを用いたものを示したが、これに代えて、ピストンの前後に2個の出力油室を有する複動式油圧シリンダを用いてもよい。例えば、本実施形態のステップS46,S66で実行される「ダンプ縮」の動作は、実施形態では起伏シリンダCcの伸長用油室100を油タンクTA側に連通(即ち伸長用油室100から油タンクTAへ油還流)させることで実行されたが、起伏シリンダCcを複動式とした場合には、これの収縮用油室に油圧ポンプからの吐出油を供給することで実行される。
また前記実施形態では、ダンプ下げ工程において、前進限センサS-LSがオンとなってから所定の予備前進時間T1が経過(即ち荷台3の前方移動が完了)してから、ダンプ下げが開始されるようにした制御例(ステップS18~S21)を示したが、この制御例に代えて、予備前進時間T1の経過途中でもダンプ下げが開始され、荷台3が車体F上に伏倒状態となるダンプ下げ停止(ステップS24)までの間に予備前進時間T1が経過(即ち荷台3の前方移動が完了)するようにした別の制御例も実施可能である。或いはまた、それら制御例に代えて、ダンプ下げ開始後に荷台3の前方移動を開始して、予備前進時間T1の経過後に荷台3が車体F上に伏倒するようにしてもよく、この場合、前方移動を開始すべき荷台3又は揺動枠2の角度を検出するセンサを別途設け、当該角度から伏倒状態となるまでの下降時間内に予備前進時間T1が充分に経過(即ち荷台3の前方移動が完了)するように設定する。
また前記実施形態では、荷台3の後部は、揺動枠2に対し上下揺動可能に軸支したガイド枠4に前後移動可能に係合することにより支持されているが、ガイド枠4を省略してもよい。この場合、揺動枠2又は車体Fにローラを軸支し、当該ローラに荷台3の後部を上下揺動可能かつ前後移動可能に支持すればよい。
また前記実施形態では、ジャッキJをガイド枠4に設けたが、その設置部位はガイド枠4に限定されず、例えば車体FにジャッキJを設けるようにしてもよい。
また前記実施形態のジャッキJは、上下に伸縮することにより、接地可能な張出状態と張出状態よりも上方へ退避した格納状態との間で姿勢変更可能なものを例示したが、ジャッキJの構造は実施形態に限定されず、少なくとも接地可能な張出状態と張出状態よりも上方へ退避した格納状態との間で姿勢変更可能に構成されておればよい。例えば、上下に延びるアームを前後又は左右に揺動可能に軸支することにより、張出状態と格納状態との間で姿勢変更可能に構成されたものも実施可能である。
更に前記実施形態では、ジャッキJを張出状態と格納状態との間で姿勢変更可能としたものを示したが、ジャッキをガイド枠4に固定(従って姿勢変更不能に)してもよい。
また前記実施形態では、ジャッキJをアクチュエータ(ジャッキシリンダCj)で姿勢変更させるものを示したが、ジャッキを手動で姿勢変更可能に構成したものの実施も可能である。
C・・・・・油圧制御装置(制御装置)
Cc・・・・起伏シリンダ
Cs・・・・スライドシリンダ
F・・・・・車体
K・・・・・建機(被搬送物)
F-LS・・着床センサ
S-LS・・前進限センサ
U-SW・・・アップスイッチ
D-SW・・・ダウンスイッチ
UD-SW・・アップダウンスイッチ
2・・・・・揺動枠
3・・・・・荷台
3R・・・・最後退傾動位置
3F・・・・最前進搭載位置

Claims (3)

  1. 車体(F)後部に、前後方向に延びる揺動枠(2)の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠(2)上に荷台(3)の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、前記揺動枠(2)と車体(F)間には、揺動枠(2)を荷台(3)と共に起伏揺動させる起伏シリンダ(Cc)を介装し、前記揺動枠(2)と荷台(3)間には、荷台(3)を揺動枠(2)に対し前後移動させるスライドシリンダ(Cs)を介装し、前記起伏シリンダ(Cc)及び前記スライドシリンダ(Cs)のうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダ(Cs)を単独作動させることで、荷台(3)を、地上の被搬送物(K)が荷台(3)に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置(3R)と、伏倒状態の前記揺動枠(2)上に荷台(3)が略水平に搭載される最前進搭載位置(3F)との間で駆動できるようにした運搬車両において、
    荷台(3)を前記揺動枠(2)と共に起立方向に揺動させるダンプ上げ工程と、荷台(3)を前記最後退傾動位置(3R)から前記最前進搭載位置(3F)まで駆動する積込工程とを所定のアップ操作位置への操作入力により実行指令するための単一のアップスイッチ(U-SW)と、
    荷台(3)が前記揺動枠(2)に対する前進限にある第1の状態を検知可能な前進限センサ(S-LS)と、
    前記アップスイッチ(U-SW)への操作入力と前記前進限センサ(S-LS)の検知出力とに基づいて前記スライドシリンダ(Cs)及び前記起伏シリンダ(Cc)を作動制御可能な制御装置(C)とを少なくとも備えており、
    前記制御装置(C)は、前記アップスイッチ(U-SW)が前記アップ操作位置に操作入力されたときに、前記前進限センサ(S-LS)が前記第1の状態を検知中であれば前記ダンプ上げ工程を実行するが、前記前進限センサ(S-LS)が前記第1の状態を非検知中であれば前記積込工程を実行することを特徴とする、運搬車両。
  2. 車体(F)後部に、前後方向に延びる揺動枠(2)の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠(2)上に荷台(3)の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、前記揺動枠(2)と車体(F)間には、揺動枠(2)を荷台(3)と共に起伏揺動させる起伏シリンダ(Cc)を介装し、前記揺動枠(2)と荷台(3)間には、荷台(3)を揺動枠(2)に対し前後移動させるスライドシリンダ(Cs)を介装し、前記起伏シリンダ(Cc)及び前記スライドシリンダ(Cs)のうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダ(Cs)を単独作動させることで、荷台(3)を、地上の被搬送物(K)が荷台(3)に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置(3R)と、伏倒状態の前記揺動枠(2)上に荷台(3)が略水平に搭載される最前進搭載位置(3F)との間で駆動できるようにした運搬車両において、
    荷台(3)を前記揺動枠(2)と共に伏倒方向に揺動させるダンプ下げ工程と、荷台(3)を前記最前進搭載位置(3F)から前記最後退傾動位置(3R)まで駆動する降ろし工程とを所定のダウン操作位置への操作入力により実行指令するための単一のダウンスイッチ(D-SW)と、
    前記揺動枠(2)が車体(F)上に伏倒した第2の状態にあるのを検知可能な着床センサ(F-LS)と、
    前記ダウンスイッチ(D-SW)への操作入力と前記着床センサ(F-LS)の検知出力とに基づいて前記スライドシリンダ(Cs)及び前記起伏シリンダ(Cc)を作動制御可能な制御装置(C)とを少なくとも備えており、
    前記制御装置(C)は、前記ダウンスイッチ(D-SW)が前記ダウン操作位置に操作入力されたときに、前記着床センサ(F-LS)が前記第2の状態を検知中であれば前記降ろし工程を実行するが、前記着床センサ(F-LS)が前記第2の状態を非検知中であれば前記ダンプ下げ工程を実行することを特徴とする、運搬車両。
  3. 車体(F)後部に、前後方向に延びる揺動枠(2)の後端部を起伏揺動可能に軸支し、その揺動枠(2)上に荷台(3)の少なくとも前部を前後移動可能に係合し、前記揺動枠(2)と車体(F)間には、揺動枠(2)を荷台(3)と共に起伏揺動させる起伏シリンダ(Cc)を介装し、前記揺動枠(2)と荷台(3)間には、荷台(3)を揺動枠(2)に対し前後移動させるスライドシリンダ(Cs)を介装し、前記起伏シリンダ(Cc)及び前記スライドシリンダ(Cs)のうちの両方を作動させ或いは該スライドシリンダ(Cs)を単独作動させることで、荷台(3)を、地上の被搬送物(K)が荷台(3)に乗り込み可能な所定の最後退傾動位置(3R)と、伏倒状態の前記揺動枠(2)上に荷台(3)が略水平に搭載される最前進搭載位置(3F)との間で駆動できるようにした運搬車両において、
    荷台(3)を前記揺動枠(2)と共に起立方向に揺動させるダンプ上げ工程と、荷台(3)を前記最後退傾動位置(3R)から前記最前進搭載位置(3F)まで駆動する積込工程とを所定のアップ操作位置への操作入力により実行指令可能であり、且つ荷台(3)を前記揺動枠(2)と共に伏倒方向に揺動させるためのダンプ下げ工程と、荷台(3)を前記最前進搭載位置(3F)から前記最後退傾動位置(3R)まで駆動するための降ろし工程とを所定のダウン操作位置への操作入力により実行指令可能な単一のアップダウンスイッチ(UD-SW)と、
    荷台(3)が前記揺動枠(2)に対する前進限にある第1の状態を検知可能な前進限センサ(S-LS)と、
    前記揺動枠(2)が車体(F)上に伏倒した第2の状態を検知可能な着床センサ(F-LS)と、
    前記アップダウンスイッチ(UD-SW)の前記アップ操作位置及び前記ダウン操作位置への各操作入力、並びに前記前進限センサ(S-LS)及び前記着床センサ(F-LS)の各検知出力に基づいて前記スライドシリンダ(Cs)及び前記起伏シリンダ(Cc)を作動制御可能な制御装置(C)とを少なくとも備えており、
    前記制御装置(C)は、前記アップダウンスイッチ(UD-SW)が前記アップ操作位置に操作入力されたときに、前記前進限センサ(S-LS)が前記第1の状態を検知中であれば前記ダンプ上げ工程を実行するが、前記前進限センサ(S-LS)が前記第1の状態を非検知中であれば前記積込工程を実行し、また前記アップダウンスイッチ(UD-SW)が前記ダウン操作位置に操作入力されたときに、前記着床センサ(F-LS)が前記第2の状態を検知中であれば前記降ろし工程を実行するが、前記着床センサ(F-LS)が前記第2の状態を非検知中であれば前記ダンプ下げ工程を実行することを特徴とする、運搬車両。
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