JP7122715B2 - 水酸化酵素遺伝子及びその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、分子生物学の分野に属し、組み換えタンパク質と遺伝子工学に関し、具体的には、水酸化酵素遺伝子及びコ-ドするタンパク質とその使用に関する。
シトクロムP450は、CYP450とも略称する。多くの物質の生合成に重要な役割を果たしており、例えば、二次生成物(例えば、フラボノイド)とホルモンの生合成に参与している。フラボノイド-3’5’-ヒドロキシラ-ゼ(F3’5’H)は、CYP45075Aサブファミリ-に属し、フラボノイドB環のヒドロキシル化反応を触媒する。現在、F3’5’H遺伝子の機能に関する研究は、主に植物紫色アントシアニン合成に集中しており、F3’5’H遺伝子の他の機能に関する研究が比較的有限である。
ヤマモモ(Morella Rubra)は、中国の特色のある果物であり、良好な薬学活性を有し、これはその比較的高いフラボノイド化合物の含有量と切り離せない緊密な関係があるが、ミリセチンがヤマモモ中の主要なフラボノイド化合物であり、初めて楊梅皮から分離し、且つこれによって命名され、通常、配糖体誘導体の形式で液胞に存在する。大量の研究によると、ミリセチンの抗酸化、抗腫瘍、心血管疾患予防、消炎などの薬学活性を報告した。ミリセチンが豊富に含まれる植物は、保健食品、医薬品の生産に使用することができ、大いなる開発応用将来性がある。
ミリセチンの生合成に参与する遺伝子F3’5’Hを同定することは、ミリセチンの生合成機序の解明に対して重要な意義があり、工学微生物菌の開発のために基礎を築き上げ、また、他の植物の遺伝子工学技術に基づくミリセチン成分の改良に適用可能であり、食品中のミリセチン含有量の向上、食品の保健機能の増加において重要な応用価値を有する。
本発明は、ヤマモモから新規の水酸化酵素遺伝子MrF3’5’H(flavonoid 3’5’-hydroxylase of Morella rubra)を初めて単離し、ヤマモモにおけるミリセチン合成の重要な遺伝子である。他の植物で機能同定されたF3’5’H水酸化酵素と比較され(Wang et al., 2014 Functional analysis of flavonoid 3′,5′-hydroxylase from tea plant (Camellia sinensis): critical role in the accumulation of catechins. BMC Plant Biol. 14: 347.)、MrF3’5’Hは、相対的に強いミリセチン合成能力を示した。また、MrF3’5’Hのケンペロ-ルに対する選好性及び相対的に強い触媒活性は、ヤマモモにはミリセチンが豊富に含まれる重要な要素である。
本発明は、F3’5’H水酸化酵素遺伝子をコ-ドする新規の単離されたヌクレオチドであって、以下の特徴のうちの少なくとも一つを有するヌクレオチド配列を含む、新規の単離されたヌクレオチドを提供する。
1)配列表中のSEQ ID NO.1のヌクレオチド配列;
2)配列表中のSEQ ID NO.2タンパク質配列をコ-ドするポリヌクレオチド配列;
3)配列表中のSEQ ID NO.1ヌクレオチド配列と80%以上の相同性、又は85%以上の相同性、又は90%以上の相同性、又は95%以上の相同性を有し、且つ同じ機能性タンパク質をコ-ドするヌクレオチド配列;
4)配列表中のSEQ ID NO.1に限定されるDNA配列とハイブリダイゼ-ションするヌクレオチド配列;
5)SEQ ID NO.1と同じ機能性タンパク質をコ-ドするヌクレオチド配列。
SEQ ID NO.1に示すヌクレオチド配列は、ヤマモモの果実から抽出精製されたものであり、すなわち、SEQ ID NO.1に示すヌクレオチド配列に対して一つ又は複数塩基を置換、欠失、挿入及び/又は添加されたヌクレオチド配列であり、或いは、SEQ ID NO.1ヌクレオチド配列と80%以上の相同性、又は85%以上の相同性、又は90%以上の相同性、又は95%以上の相同性を有するヌクレオチド配列であり、F3’5’Hヒドロキシル化機能を有するタンパク質をコ-ドするヌクレオチド配列であれば、本発明に係る水酸化酵素遺伝子に含まれる。
前記水酸化酵素遺伝子は、MrF3’5’Hであり、CYP75Aとも呼ばれる。本願出願人は、MrF3’5’H(flavonoid 3’5’-hydroxylase of Morella rubra)遺伝子の生物学的機能を体系的に研究することで、B環トリヒドロキシフラボノイド合成におけるMrF3’5’Hの独特な作用を初めて検証した。本願出願人は、MrF3’5’H遺伝子、すなわち、MrF3’5’HのcDNA配列(配列表のSEQ ID NO.1のヌクレオチド配列を参照)を成功にクロ-ニンし、その後、MrF3’5’H cDNA配列に対する特異的プライマ-を用いてPCR増幅を行い、当該配列を真核発現ベクタ-に構築して(実施例3を参照)、真核細胞においてMrF3’5’Hポリペプチドやタンパク質を発見した(明細書の配列表のSEQ ID NO.2配列及び実施例4を参照)。さらに、本願出願人は、酵母宿主菌に発見するMrF3’5’H(flavonoid 3’5’-hydroxylase of Morella rubra)タンパク質は、B環モノヒドロキシナリンゲニンを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシエリオジクチオ-ル(EIC 287)を生成し、また、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシの5-ヒドロキシフラボン(EIC 303)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環モノヒドロキシジヒドロケンペロ-ルを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシジヒドロクエルセチン(EIC 303)を生成し、また、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのジヒドロミリセチン(EIC 319)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環モノヒドロキシケンペロ-ルを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシケルセチン(EIC 301)を生成し、また、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのミリセチン(EIC 317)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環ジヒドロキシエリオジクチオ-ルを触媒して5’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシの5-ヒドロキシフラボン(EIC 303)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環ジヒドロキシジヒドロクエルセチンを触媒して5’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのジヒドロミリセチン(EIC 319)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環ジヒドロキシジヒドロクエルセチンを触媒して5’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのミリセチン(EIC 317)を生成することができる(図4及び図5を参照)。さらに、本願出願人は、また、異種過剰発現MrF3’5’H遺伝子の煙草中のミリセチン及びケルセチンの含有量が著しく増加しており、異種過剰発現MrF3’5’H遺伝子の煙草の花中のミリセチンとデルフィニジンの含有量が著しく増加することを発見した(図8を参照)。
本発明は、F3’5’H水酸化酵素遺伝子がコ-ドするポリペプチドやタンパク質であって、以下の特徴のうちの少なくとも一つを有するポリペプチドやタンパク質をさらに提供する。
1)配列表中のSEQ ID NO.2のアミノ酸配列;
2)配列表中のSEQ ID NO.2のアミノ酸残基配列と80%以上の相同性、又は85%以上の相同性、又は90%以上の相同性、又は95%以上の相同性を有し、且つヒドロキシ化機能を表するポリペプチドやタンパク質;
3)配列表中のSEQ ID NO.2のアミノ酸残基配列を、一つ又は複数のアミノ酸残基の置換及び/又は欠失及び/又は添加され、且つヒドロキシ化機能を表するタンパク質;
4)proline-rich、SRS、CR、EXXRとheme binding保存構造ドメインを有する。
本明細書に記載されたポリペプチドやタンパク質は、細胞内の転写及び翻訳過程を経て前記MrF3’5’Hによって発現される。前記転写とは、細胞が前記MrF3’5’H遺伝子のヌクレオチドを鋳型とし、ヌクレオチド相補的形成原則に基づいて、リボヌクレオチドを原料として、対応するMrF3’5’H mRNAを合成する過程である。前記翻訳とは、細胞がさらに前記MrF3’5’H mRNAを鋳型とし、アミノ酸を原料として、MrF3’5’Hに対応するポリペプチドやタンパク質を合成する過程である。系統樹上に、前記MrF3’5’Hは、VvF3’5’Hとの距離が最も近く、ヌクレオチド配列相同性が78.21%であり、アミノ酸配列相同性が82.87%であり、GtF3’5’Hとの距離が最も遠く、ヌクレオチド配列相同性が66.41%であり、アミノ酸配列相同性が71.71%であり、いずれもCYP75Aファミリ-に属する(図3及び図6を参照)。MrF3’5’HとVvF3’5’Hのタンパク質機能とを比較するに、MrF3’5’HとVvF3’5’Hのタンパク質機能は、類似であり、いずれもB環モノヒドロキシフラボノイド及び/又はB環ジヒドロキシフラボノイドを触媒してB環トリスヒドロキシフラボノイドを合成することができることがわかった(図7を参照)。
本発明は、以下の1)~4)の特徴の少なくとも一つを有するアミノ酸配列を含み、ミリセチンを生成可能な植物から抽出された酵素である、ことを特徴とする水酸化酵素をさらに提供する。
1)SEQ ID NO.2で表示されるアミノ酸配列;
2)SEQ ID NO.2と80%以上の相同性、且つヒドロキシ化機能を表するポリペプチドやタンパク質;
3)配列表中のSEQ ID NO.2のアミノ酸残基配列を、一つ又は二つ以上のアミノ酸残基の置換及び/又は欠失及び/又は添加され、且つヒドロキシ化機能を表するタンパク質;
4)proline-rich、SRS、CR、EXXRとheme binding保存構造ドメインを有するアミノ酸配列。
前記水酸化酵素は、フラボノイドを触媒して3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生させる機能を有する。好ましくは、前記水酸化酵素は、MrF3’5’Hであり、B環モノヒドロキシ及び/又はB環ジヒドロキシフラボノイドを触媒して3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生させることができる。
本発明は、前述したようなF3’5’H遺伝子のヌクレオチド配列又は前述したようなMrF3’5’H遺伝子のヌクレオチド配列を含む遺伝子発現ベクタ-をさらに提供する。本明細書に記載される遺伝子は、既存の真核又は原核発現ベクタ-に挿入することができ、ここで、適切なベクタ-は、細菌プラスミド、レンチウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルスなどを含む。前記ベクタ-は、環状DNA分子であり、細胞内で自律的に複製と転写発現することができ、遺伝子工学において最もよく使われるツ-ルである。
本発明は、前述したようなF3’5’Hヌクレオチド配列を有する遺伝子発現ベクタ-を含む遺伝子組み換え細胞株又は宿主菌をさらに提供する。本明細書に記載されるF3’5’H遺伝子を含むベクタ-は、動物又は植物細胞、例えば、昆虫細胞、哺乳動物細胞に由来する適切な細胞株又は宿主菌を形質転換するために使用することができ、前記宿主菌は、例えば酵母、大腸菌などの遺伝子工学菌であってもよい。
本発明は、前述したようなMrF3’5’Hヌクレオチド配列を含む遺伝子発現ベクタ-を宿主菌に導入し、原料B環モノヒドロキシフラボノイド及び/又はB環ジヒドロキシフラボノイドを宿主菌に提供することにより、B環トリスヒドロキシフラボノイドを合成し、好ましくは、前記宿主菌からB環トリスヒドロキシフラボノイドを抽出することができるB環トリスヒドロキシフラボノイドの作製方法をさらに提供する。前記宿主菌は、前述したようなMrF3’5’Hヌクレオチド配列の発現ベクタ-を含む。図5及び実施例4に示すように、酵母宿主菌を例にとると、MrF3’5’Hタンパク質を発現する酵母宿主菌に原料ナリンゲニン及び/又はエリオジクチオ-ルを提供すると、5-ヒドロキシフラボンを生成し、MrF3’5’Hタンパク質を発現する酵母宿主菌に原料ジヒドロケンペロ-ル及び/又はジヒドロクエルセチンを提供すると、ジヒドロミリセチンを生成し、MrF3’5’Hタンパク質を発現する酵母宿主菌に原料ケンペロ-ル及び/又はクエルセチンを提供すると、ミリセチンを生成する。
さらに、本発明は、以下の方法のうちのいずれか一つから選択されるミリセチンの作製方法を提供する。方法1):前述したようなF3’5’Hヌクレオチド配列を含む遺伝子発現ベクタ-を植物体又は植物組織に導入することにより、植物系ミリセチンの合成を実現する。好ましくは、前記植物体又は植物組織からミリセチンを抽出することができ、好ましくは、前記植物は、煙草である。方法2):前述したようなF3’5’Hヌクレオチド配列を含む遺伝子発現ベクタ-を細胞株又は宿主菌に導入し、宿主菌に原料ケンペロ-ル及び/又はクエルセチンを提供することにより、ミリセチンを生成する。好ましくは、前記細胞株又は宿主菌からミリセチンを抽出することができる。実施例7で述べたように、MrF3’5’H遺伝子を煙草に導入すると、野生型煙草に比べて、過剰発現したMrF3’5’H遺伝子の煙草の花と葉におけるミリセチンの含有量が著しく増加した。図5及び実施例4に示すように、酵母宿主菌を例にとると、MrF3’5’Hタンパク質を発現する酵母宿主菌に原料ケンペロ-ル及び/又はクエルセチンを提供すると、ミリセチンを生成した。
さらに、本発明は、前述したようなMrF3’5’Hヌクレオチド配列を含む遺伝子発現ベクタ-を宿主菌に導入し、原料ナリンゲニン及び/又はエリオジクチオ-ルを宿主菌に提供することにより、5-ヒドロキシフラボンを合成する5-ヒドロキシフラボンの作製方法を提供する。好ましくは、前記宿主菌から5-ヒドロキシフラボンを抽出することができる。図5及び実施例4に示すように、酵母宿主菌を例にとると、MrF3’5’Hタンパク質を発現する酵母宿主菌に原料ナリンゲニン及び/又はエリオジクチオ-ルを提供すると、5-ヒドロキシフラボンを生成した。
さらに、本発明は、前述したようなMrF3’5’Hヌクレオチド配列を含む遺伝子発現ベクタ-を宿主菌に導入し、原料ジヒドロケンペロ-ル及び/又はジヒドロクエルセチンを宿主菌に提供することにより、ジヒドロミリセチンを合成する、ことを特徴とするジヒドロミリセチンの作製方法を提供する。好ましくは、前記宿主菌からジヒドロミリセチンを抽出することができる。実施例4に示すように、酵母宿主菌を例にとると、MrF3’5’Hタンパク質を発現する酵母宿主菌に原料ジヒドロケンペロ-ル及び/又はジヒドロクエルセチンを提供すると、ジヒドロミリセチンを生成した。
本発明は、前述したようなMrF3’5’H遺伝子をコ-ドするヌクレオチド配列、前述したようなMrF3’5’H遺伝子発現ベクタ-、前述したようなMrF3’5’Hヌクレオチド配列を含む細胞株又は宿主菌の遺伝子工学における使用を提供する。前述遺伝子工学とは、MrF3’5’Hヌクレオチド配列を含む発現ベクタ-を体外にて構築し、次に、生細胞に導入し、生物の本来の遺伝特性を変化させ、新規品種を獲得し、新規製品を生産するための遺伝技術である。前記遺伝子工学の応用としては、遺伝子工学薬品の作製、新規植物品種育成、食品工業開発などがある。
さらに、本発明は、特定のヌクレオチドを受容体植物に導入し、当該ヌクレオチドを受容体植物に発現させてトランスジェニック植物を獲得するトランスジェニック植物の育成方法を提供する。前記特定のヌクレオチドは、前述したようなMrF3’5’H遺伝子を含む発現ベクタ-から選択される。好ましくは、前記植物は、煙草である。実施例7で述べたように、MrF3’5’H遺伝子を煙草に導入すると、野生型煙草に比べて、過剰発現MrF3’5’H遺伝子の煙草の花と葉の中のミリセチンの含有量が著しく増加した。
本発明は、請求項6に記載の遺伝子発現ベクタ-から選択された特定のヌクレオチドを導入さて発現される、ことを特徴とするトランスジェニック煙草をさらに提供する。
本発明は、ミリセチンの生合成に参与する水酸化酵素遺伝子F3’5’H及びそのコ-ドするタンパク質及びその使用を提供する。前記水酸化酵素遺伝子は、MrF3’5’Hであり、ヤマモモのCYP450ファミリ-に由来し、ミリセチンの合成に参与する重要な遺伝子であり、ミリセチンの合成の工学化のために基礎を築き上げ、そのヌクレオチド配列は、SEQ ID NO.1に示すとおりであり、そのアミノ酸配列は、SEQ ID NO.2に示すとおりである。酵母体内にて行われた組み換えタンパク質実験結果により、MrF3’5’Hは、P450水酸化酵素機能を有し、ケンペロ-ルを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生してケルセチンを生成し、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生してミリセチンを生成することができ、ケルセチンを触媒して5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生してミリセチンを生成することもでき、また、ケンペロ-ルに対する触媒活性がその同源タンパク質VvF3’5’Hよりも高いことがわかった(図4及び図7を参照)。遺伝子工学技術を用いて獲得した過剰発現MrF3’5’Hのトランスジェニック煙草植株は、野生型に比べて、トランスジェニック植株の葉の中のミリセチン、ケルセチン及びケンペロ-ルの含有量が著しく増加しており、トランスジェニック植株の花の中のミリセチンとデルフィニジンの含有量が著しく増加したが、ケルセチンとケンペロ-ルの含有量が顕著な変化がなかった。
本発明の他の目的は、B環トリスヒドロキシフラボノイド合成に参与する遺伝子MrF3’5’H及びそのコ-ドするタンパク質とその使用を提供することにある。酵母にて行われた体外機能検証結果により、MrF3’5’Hは、それぞれB環モノヒドロキシナリンゲニン、ジヒドロケンペロ-ル、ケンペロ-ルによる合成したB環ジヒドロキシエリオジクチオ-ル、ジヒドロキシケルセチン、ケルセチンとB環トリスヒドロキシの5-ヒドロキシフラボン、ジヒドロケルセチン、ジヒドロミリセチンを触媒することができ、B環ジヒドロキシエリオジクチオ-ル、ジヒドロケルセチン、ケルセチンによる合成したB環トリスヒドロキシの5-ヒドロキシフラボン、ジヒドロケルセチン、ジヒドロミリセチンを触媒することもでき、他のB環トリスヒドロキシの合成のために中間生成物を提供することがわかった。
本発明が提供する遺伝子の特徴は、以下のとおりである:
(1)遺伝子配列特徴:MrF3’5’H遺伝子のコ-ド可能なcDNA配列は、SEQ ID NO.1に示すように、コ-ド配列の全長は、1530個ヌクレオチドであり、509個のアミノ酸を含むタンパク質をコ-ドすることができる。そのアミノ酸配列は、SEQ ID NO.2に示すように、保存的なproline-rich、SRS、CR、EXXRとheme binding構造ドメインを含み、CYP450ファミリ-に属する。
(2)遺伝子機能特徴:酵母にて行われた体外機能検証結果により、MrF3’5’Hは、P450水酸化酵素機能を有し、ケンペロ-ルとケルセチンをミリセチンにそれぞれ触媒され、また、ケンペロ-ルに対する触媒活性がその同源タンパク質VvF3’5’Hよりも高いことがわかった。遺伝子工学技術を用いて過剰発現MrF3’5’Hのトランスジェニック煙草植株を獲得し、野生型に比べて、トランスジェニック植株の葉の中のミリセチン、ケルセチン及びケンペロ-ルの含有量が著しく増加しており、トランスジェニック植株の花の中のミリセチンとデルフィニジンの含有量が著しく増加したが、ケルセチンとケンペロ-ルの含有量が顕著な変化がなかった。
本発明は、ミリセチンの分流メカニズムの研究に対して指導的な意義があり、工学微生物菌又は遺伝子工学技術に基づく植物ミリセチン成分の改良開発のために基礎を築き上げた。
フラボノイドの基本構造図、フラボノイドの基本構造は、A環、B環とC環からなる。 ナズナ(Biqi)と東魁楊梅(Dongkui)の異なる組織におけるミリセチンとケルセチンの含有量の分析図である。 MrF3’5’Hアミノ酸配列の対比結果であり、SlF3’5’H(ACF32346)、PhF3’5’H-Hf1(CAA80266)、PhF3’5’H-Hf2(CAA80265)、F3’5’Hタンパク質は、保存的なproline-rich、SRS、CR、EXXRとheme binding構造ドメインを含む。 組み換えタンパク質MrF3’5’H体外活性LC-MSスペクトル分析図である。図4は、MrF3’5’Hが3’遺伝子座及び/又は5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を触媒する機能を有することを示す。MrF3’5’Hは、B環モノヒドロキシフラボノイドナリンゲニン、ジヒドロケンペロ-ルとケンペロ-ルを触媒し、それぞれ3’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシフラボノイドエリオジクチオ-ル(EIC 287)、ジヒドロケルセチン(EIC 303)とケルセチン(EIC 301)を生成し、それぞれ3’遺伝子座及び5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシフラボノイドの5-ヒドロキシフラボン(EIC 303)、ジヒドロミリセチン(EIC 319)とミリセチン(EIC 317)を生成することができる。MrF3’5’Hは、B環ジヒドロキシフラボノイドエリオジクチオ-ル、ジヒドロケルセチンとケルセチンを触媒して5’遺伝子座のヒドロキシル化反応をそれぞれ発生し、B環トリスヒドロキシフラボノイドの5-ヒドロキシフラボン(EIC 303)、ジヒドロミリセチン(EIC 319)とミリセチン(EIC 317)を生成することができる。Nar:ナリンゲニン;Eri:エリオジクチオ-ル(EIC 287);PHF:5-ヒドロキシフラボン(EIC 303);DHK:ジヒドロケンペロ-ル;DHQ:ジヒドロケルセチン(EIC 303);DHM:ジヒドロミリセチン(EIC 319);K:ケンペロ-ル;Q:ケルセチン(EIC 301);M:ミリセチン(EIC 317)。 組み換えタンパク質MrF3’5’H触媒基質及び生成物の構造式である。ナリンゲニン、ジヒドロケンペロ-ル、ケンペロ-ルは、B環モノヒドロキシのフラボノイドに属し、エリオジクチオ-ル、ジヒドロケルセチン、ケルセチンは、B環ジヒドロキシのフラボノイドに属し、5-ヒドロキシフラボン、ジヒドロミリセチン、ミリセチンは、B環トリヒドロキシのフラボノイドに属する。 MrF3’5’Hの系統樹分析図である。CrF3’5’H(Q9ZRY0)、GhF3’5’H(AAP31058)、GmF3’5’H(AAM51564)、GtF3’5’H(Q96581)、NtF3’5’H(XP_016452599)、PhF3’5’H (Hf1)(CAA80266)、PhF3’5’H (Hf2)(CAA80265)、SlF3’5’H(ACF32346)、StF3’5’H(NP_001274807)、VmF3’5’H(BAC97831)、VvF3’5’H(CAI54277)。 MrF3’5’H及びVvF3’5’Hの基質触媒特性分析図である。 過剰発現MrF3’5’Hの煙草表現型とフラボノイド含有量の分析図である。ここで、(a)は、過剰発現MrF3’5’H煙草の花色の変化を表す。(b)は、過剰発現MrF3’5’Hにより煙草の葉のミリセチン、ケルセチンとケンペロ-ルの含有量が著しく高め、花のミリセチンとデルフィニジンの含有量が著しく高めたことを表す。
以下、図面と具体的な実施例を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明に係る目的遺伝子プライマ-設計、完全長クロ-ン、発現ベクタ-構築、RNA抽出、cDNA合成、シ-クエンシング分析と同定、及びPCR生成物の分離精製などの基本操作は、当該技術分野において周知の技術によって行うことができ、別途明記されない限り、実施例における技術手段は、当業者が周知の従来の手段である。
実施例1:ヤマモモの異なる組織中のフラボノ-ル含有量の検出
1、ヤマモモの組織材料
当日採集したナズナと東魁楊梅の組織(果実、花、葉身)、液体窒素で冷凍した後-80℃の冷蔵庫に保管し、各組織試料は、三つの生物学的反復を設置し、1回に7~8個の果実を繰り返し、1回の繰り返し用花の質量が500g以上とし、1回当たり10~15枚全葉を繰り返した。
2、フラボノ-ル含有量の検出。
0.3g程度の生の試料粉末をそれぞれ秤量し、1:10(g:mL)で80%メタノ-ル(1%HCL)に溶け、2時間漬け、超音波30分間、3回繰り返し、上澄み液を混合し、粗抽出液6mLを得た。抽出液1mLを30℃で水相のみに回転真空濃縮し、10000rpmで5分間遠心分離し、200μLメチルアルコ-ル(1%HCL)に定容し、0.22μM水系ろ過膜(LABMAX)ろ過した。検出カラム:固定相(SunfireC185μm(4.6*250 mm))、移動相A:(0.1%ギ酸)B:アセトニトリル:水(0.1%ギ酸)=1:1、試料注入体積10μL、流速1mL/分間、カラム温度25℃、体系:0-20分間28%B、20-25分間 28-36%B、25-40分間36%B、40-45分間36-50%B、45-60分間50-100%B、60-65分間 100%B、65-70分間100-28%B、70-75分間28%B。移動相は、いずれもクロマトグラムであった。
ナズナと東魁楊梅の葉身及び花の中に、ミリセチンの含有量が10 mg g-1 FWに達し、果実の発育過程において、ミリセチンの含有量は、減少傾向をを呈した(図2)。
実施例2:MrF3’5’H遺伝子完全長獲得及び同定
1、RNA抽出及びcDNA合成。
ヤマモモ組織試料を液体窒素環境で粉末に研磨し、普通のCTAB法を用いて総RNAを抽出し、電気泳動検査に合格した後、TURBO DNAase Kit(Ambion)の説明書を参照し、DNAを除去し、iScript cDNA Synthesis Kit(Bio-Rad)の要求により、1.0μgのRNAを取り、cDNAに逆転写した。
2、MrF3’5’H遺伝子完全長獲得
ナズナ楊梅のRNA-Seqデ-タベ-スにおいて、Flavonoid 3’,5’-hydroxylaseをキ-ワ-ドとしてミリセチンの合成に関連する遺伝子を検索し、トマト中の機能が明確であるSlF3’5’Hアミノ酸配列を参照として、CLUSTALXソフトウェアの相同性比較を経て、ヤマモモ果実のミリセチン合成に参与する可能性のある遺伝子Unigene5190(MrF3’5’H)をスクリ-ニングし、応用配列がSEQ ID NO.1であった。BLAST(https://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)オンライン分析を経て、完全長配列であることを確認した。完全長クロ-ンプライマ-の設計:SEQ ID NO.3とSEQ ID NO.4、PCR反応系は、50μLであり、成分は、それぞれ0.5μL Roche高忠実度酵素、5μL緩衝液(10×)、4 μL dNTP(2.5 mM)、上下流プライマ-(10μM、Hua Gene)各2μL、4μL cDNA、32.5 μL HOであった。反応手順は、初期変性95℃、2分間;変性95℃、30秒間;アニ-ル58℃、30秒間;伸長72℃、90分間、35サイクル;72℃伸長10分間、4℃保管であった。
2、MrF3’5’H遺伝子完全長同定及び配列分析
PCRでの増幅産物をT-easyベクタ-に連結し、大腸菌DH5αを形質転換し、コロニ-PCR検証を行い、陽性コロニ-を得てシ-クエンシングを行った。シ-クエンシングによりクロ-ン結果を検証され、獲得したトランスクリプト-ムデ-タベ-スに一致するMrF3’5’HH完全長配列は、SEQ ID NO.1に示すように1530個のヌクレオチドを含む。オンラインでアミノ酸配列(http://web.expasy.org/translate/)、すなわち、SEQ ID NO.2に翻訳する。MrF3’5’Hアミノ酸配列を用いて、発表された3’5’遺伝子座のヒドロキシル化を有するP45075Aファミリ-水酸化酵素と比較すると、その結果を図3に示す。
本願出願人は、MrF3’5’H遺伝子、すなわち、MrF3’5’HのcDNA配列を成功にクロ-ニングした(SEQ ID NO.1を参照)。MrF3’5’H遺伝子は、細胞内の転写および翻訳過程を経て、対応するポリペプチドやタンパク質、すなわち、MrF3’5’Hのアミノ酸配列を合成する(SEQ ID NO.2を参照)。アミノ酸配列分析の結果により、SEQ ID NO.2は、典型的なproline-rich、SRS、CR、EXXRとheme binding保存構造ドメインを有することがわかった。
実施例3:pYES2-MrF3’5’H発現ベクタ-の構築
pYES2 NT/C(Invitrogen)ベクタ-ポリクロ-ナル遺伝子座配列及びMrF3’5’H(SEQ ID NO.1)完全長遺伝子配列に基づいて、BamHI及びEcoRI酵素切断部位を含むプライマ-配列:SEQ ID NO.5とSEQ ID NO.6を設計し、当該プライマ-配列を開始コドン及び停止コドンを含むように設計され、増幅することでBamHI及びEcoRI酵素切断部位を含むMrF3’5’H配列を得た。PCR反応系は、50μLであり、成分は、それぞれ1 μL Phanta高忠実度酵素(Vazyme)、25μL緩衝液(2×)、1 μL dNTP(10 mM)、上下流プライマ-(10 μM、Hua Gene)各2 μL、1 μL cDNA、18 μL HOであった。反応手順は、初期変性95℃、2分間;変性95℃、15秒間;アニ-ル58℃、15秒間;伸長72℃、1分間、35サイクル;72℃徹底伸長5分間、4℃保管であった。pYES2ベクタ-に対してそれぞれBamHI(NEB)とEcoRI(NEB)で二重酵素切断し、Exnase(登録商標) IIリガ-ゼ(Vazyme)を用いて目的遺伝子フラグメントをpYES2ベクタ-に連結した。連結反応系は、10μLであり、成分は、それぞれ1 μL Exnase(登録商標) IIリガ-ゼ(Vazyme)、2μL緩衝液(5×)、1μL PCR回収生成物、3μLベクタ-、3μL HOであった。混合後、37℃で0.5時間連結した後、氷上に5分間放置した。連結生成物をDH5аコンピテント(Takara)に形質転換し、Ampを含む培養プレ-ト上に37℃で一晩培養し、陽性クロ-ン菌株を採取し、上海Hua Geneに送ってシ-クエンシングを行い、シ-クエンシング結果を分析すると、正確な目的遺伝子配列を含むベクタ-は、構築に成功したpYES2-MrF3’5’H組み換えプラスミドとなった。
実施例4:醸造酵母異種発現MrF3’5’H
1、構築に成功したpYES2-MrF3’5’H組み換えプラスミド又はpYES2空ベクタ-を酵母形質転換キット(Clontech)を介して、LiAC法により醸造酵母株INVScI(Invitrogen)に形質転換した。次に、SD/-Uraの培養プレ-トに塗布して30℃で3日間培養し、シングルコロニ-を採取し、組み換えプラスミド又は空ベクタ-をPCRで検出した。PCRバンドの正確なシングルコロニ-を選択すると、pYES2-MrF3’5’H組み換えプラスミドを含む醸造酵母INVScIとなり、25%グリセリンで-80℃冷蔵庫に保管した。
2、MrF3’5’H誘導発現
シングルコロニ-を採取して5 mL SD/-Ura+20 g/L glucose栄養液にて30℃、250 rpm振とう機上で12時間培養した。室温で700 g5分間遠心分離し、酵母菌体を採取し、SD/-Ura+20 g/L galactose栄養液を加えてOD600が0.4になるまで再懸濁した。2 mLの菌体再懸濁後の栄養液を2つの新しい遠沈管に取り、それぞれ1 mM NADPH(Sigma)と100 μM反応基質をそれぞれ加え、16℃、250 rpm振とう機上で12時間培養した。以上の操作は、いずれも空ベクタ-酵母を対照とした。
3、フラボノイド検出
誘導完了後、1:1体積の酢酸エチル溶液を加えて反応を終了し、渦巻き混合し、1000 gで5分間遠心分離し、上澄み液を新しい10 mL遠沈管に取り、1回繰り返し、上澄み液を混合し、有機相を真空回転蒸発乾固し、150 μLのメチルアルコ-ルを加えて溶解した。液体クロマトグラム移動相:A:水(0.1%ギ酸)B:アセトニトリル(0.1%ギ酸)、試料注入体積:10μL、流速:0.3 mL/分間、カラム温度:25℃、検出波長370 nm、溶離勾配:0-7 分間 90%-50%A、7-10 分間 50%A、10-15 分間 50%-0%A、15-15.1 分間 0-90%A、15.1-21 分間 90%A。
検出結果により、MrF3’5’Hは、P45075Aファミリ-水酸化酵素の活性があり、B環モノヒドロキシナリンゲニンを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシエリオジクチオ-ル(EIC 287)を生成し、また、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシの5-ヒドロキシフラボン(EIC 303)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環モノヒドロキシジヒドロケンペロ-ルを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシジヒドロクエルセチン(EIC 303)を生成し、また、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのジヒドロミリセチン(EIC 319)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環モノヒドロキシケンペロ-ルを触媒して3’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環ジヒドロキシケルセチン(EIC 301)を生成し、また、3’遺伝子座と5’遺伝子座のヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのミリセチン(EIC 317)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環ジヒドロキシエリオジクチオ-ルを触媒して5’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシの5-ヒドロキシフラボン(EIC 303)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環ジヒドロキシジヒドロクエルセチンを触媒して5’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのジヒドロミリセチン(EIC 319)を生成することができる。MrF3’5’Hタンパク質は、B環ジヒドロキシジヒドロクエルセチンを触媒して5’遺伝子座ヒドロキシル化反応を発生し、B環トリスヒドロキシのミリセチン(EIC 317)を生成することができることがわかった(図4及び図5を参照)。
実施例5:MrF3’5’H系統樹の構築
系統樹の構築はMEGA7.0(Mega Software、米国)ソフトウェアによって行われる。まず、MEGA 7.0内蔵の内蔵ClustalWツ-ルを用いて、F3’5’Hのアミノ酸配列を照合した後、近隣結合法(Neighbor-Joining method)により系統樹体系を構築し、系統樹の品質をブ-トストラップ法(Bootstrap Method)で評価し、検定回数を1000とした。
結果により、MrF3’5’Hは、確実にP45075Aファミリ-タンパク質に属し、系統樹の上に、葡萄VvF3’5’Hとの距離が最も近く、ヌクレオチド配列相同性が78.21%であり、アミノ酸配列相同性が82.87%であり、GtF3’5’Hとの距離が最も遠く、ヌクレオチド配列相同性が66.41%であり、アミノ酸配列相同性が71.71%であることがわかった(図6)。
実施例6:醸造酵母異種発現VvF3’5’H
葡萄VvF3’5’Hは、「夏黒」の果皮から分離し、具体的な操作は実施例3と同様である。醸造酵母異種発現VvF3’5’Hの操作は、実施例4と同様である。
結果により、MrF3’5’HとVvF3’5’Hは、ナリンゲニン、エリオジクチオ-ル、ジヒドロケンペロ-ル、ジヒドロケルセチン、ケンペロ-ルとケルセチンに対する触媒特性と若干異なり、ケンペロ-ルに対する触媒活性に関してMrF3’5’Hは、VvF3’5’Hより明らかに強いことが分かった(図7)。
実施例7:トランスジェニック煙草過剰発現MrF3’5’Hによるミリセチンの累積促進
1、トランスジェニックベクタ-の構築
SEQ ID NO.7とSEQ ID NO.8プライマ-の組合を用いて、F3’5’H(SEQ ID NO.1)の完全長配列を増幅し、pGreenII 0029 62-SK発現ベクタ-に搭載し、組み換え発現ベクタ-SK-F3’5’Hを構築した。当該PCR反応系は、実施例3のPCR反応系と同様である。最終的に正確に構築された発現ベクタ-を電気ショック法によりアグロバクテリウム株GV3101::pSoupに転入し、3つの陽性クロ-ン菌株を選び、最終濃度25%滅菌グリセリンで-80℃に保管した。
2、トランスジェニック植株同定
遺伝子工学技術により煙草の普通植株を形質転換してトランスジェニック植株を獲得した後、さらに、PCR手段で検証する必要がある。CTAB法により、煙草の葉身の総DNAを抽出し、プライマ-と結合してSEQ ID NO.9とSEQ ID NO.10に対してPCR増幅を行い、トランスジェニック煙草植株を同定し、獲得した陽性植株に対して後続培養を行い、2世代のスクリ-ニングを経て、T1世代のトランスジェニック煙草植株を獲得した。
3、フラボノ-ル含有量の検出
煙草の花を十分に研磨し、0.1 gの粉末を正確に秤量して1 mL 50%メタノ-ル水溶液に加え、超音波30分間、次に、11000 rpmで15分間遠心分離し、700μL上澄み液を新しい管に採取し、300μLの3 N HCL溶液を加え、70℃水浴1時間。次に、13000 rpmで15分間遠心分離し、100μL上澄み液をHPLC分析のために使用された。検出過程は、実施例5におけるフラボノ-ル検出と同様である。
結果により、野生型煙草に比べて、トランスジェニック植株の葉中のミリセチン、ケルセチンとケンペロ-ルの含有量が著しく増加しており、トランスジェニック植株の花の色は、深くなり、ミリセチンとデルフィニジンが著しく誘導され、MrF3’5’Hでコ-ドするタンパク質は、植物体内で生物学的機能を有し、ミリセチンとデルフィニジンの生合成に参与していることが証明された(図8)。茶由来のCsF3’5’Hを煙草に異種発現し、トランスジェニック植株系花中のデルフィニジン含有量が著しく増加しており、検出されたミリセチンの含有量が低すぎるので、定量できなかった(Wang et al., 2014 Functional analysis of flavonoid 3′,5′-hydroxylase from tea plant (Camellia sinensis): critical role in the accumulation of catechins. BMC Plant Biol. 14:347)。これは、MrF3’5’Hのミリセチンの合成能力が高いことを示している。
本願出願人は、ミリセチン合成におけるMrF3’5’Hの独特な作用を初めて検証した。MrF3’5’Hは、系統樹上でCYP75Aファミリ-にクラスタリングされ、VvF3’5’Hとの距離が最も近く、MrF3’5’HとVvF3’5’Hのヌクレオチド配列相同性は、78.21%であり、MrF3’5’HとVvF3’5’Hのアミノ酸配列相同性は、82.87%であった(図3及び図6)。MrF3’5’HとVvF3’5’Hのタンパク質機能とを比較するに、MrF3’5’HとVvF3’5’Hのタンパク質機能は、類似であり、いずれもB環モノヒドロキシフラボノイド及び/又はB環ジヒドロキシフラボノイドを触媒してB環トリスヒドロキシフラボノイドを合成することができ(図7)、同一ファミリ-にクラスタリングされたヒドロキシラ-ゼタンパク質機能が類似していることを説明した。しかし、MrF3’5’HとVvF3’5’Hの基質触特性は異なり、ケンペロ-ルに対する触媒活性に関してMrF3’5’Hは、VvF3’5’Hより明らかに強い(図7)。遺伝子工学技術を用いて獲得した過剰発現MrF3’5’Hのトランスジェニック煙草植株は、野生型に比べて、トランスジェニック植株の葉の中のミリセチン、ケルセチン及びケンペロ-ルの含有量が著しく増加しており、トランスジェニック植株の花の中のミリセチンとデルフィニジンの含有量が著しく増加したが、ケルセチンとケンペロ-ルの含有量が顕著な変化がなかった。本発明は、ミリセチンの分流メカニズムの研究に対して指導的な意義があり、工学微生物菌又は遺伝子工学技術に基づく植物ミリセチン成分の改良開発のために基礎を築き上げた。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この技術分野の当業者であれば、請求項の範囲で上記の説明に基づいて改良又は変更が可能であり、これは、本発明の実質的な内容に影響を与えないことが理解できるであろう。

Claims (7)

  1. EQ ID NO.1である
    ことを特徴とする水酸化酵素遺伝子。
  2. SEQ ID NO.2で表され、かつ
    proline-rich、SRS、CR、EXXRとheme binding保存構造ドメインを有する
    ことを特徴とする水酸化酵素遺伝子にコードされるタンパク質。
  3. SEQ ID NO.1で表される水酸化酵素遺伝子を有する遺伝子発現ベクター、を酵母宿主菌に形質導入するステップと、
    原料ナリンゲニン及び/又はエリオジクチオ-ルを酵母宿主菌に提供するステップと、を含む
    ことを特徴とするミリセチンの作製方法。
  4. pYES2ベクターに請求項1に記載の遺伝子が連結される
    ことを特徴とするミリセチンを合成するための遺伝子発現ベクター。
  5. 請求項4に記載の遺伝子発現ベクターを含む酵母菌である
    ことを特徴とする工学微生物菌。
  6. 請求項5に記載の酵母菌を利用し、質を反応させる
    ことを特徴とするミリセチンの合成方法。
  7. 前記基質は、ナリンゲニン及び/又はエリオジクチオ-ルである
    ことを特徴とする請求項6に記載のミリセチンの合成方法。
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