JP7121716B2 - チューブレスワイヤスポークホイール及びリム - Google Patents
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Description
リム(20)とタイヤ(18)とでエア空間(40)を形成し、このエア空間(40)を密閉して空気圧を保持するとともに、前記リム(20)とハブ(22)とをワイヤ状のスポーク(24)で連結するチューブレスワイヤスポークホイール(16)であって、
前記リム(20)は、
リム本体(34)と、
前記リム本体(34)のうちリム半径方向の最も内側に位置し、周方向に延びる内底部(44)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)よりもリム半径方向の外側に位置し、周方向に延びる外底部(46)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)と前記外底部(46)との間に位置し、周方向に延びる中空部(52)と、
前記内底部(44)に形成され、前記スポーク(24)を貫通させた状態で保持させるスポーク保持孔(64)と、
前記外底部(46)に形成され、前記スポーク保持孔(64)に対応する位置に前記スポーク(24)を前記外底部(46)側から前記内底部(44)側に挿通可能に形成されるスポーク挿通孔(62)と、
前記スポーク挿通孔(62)をリム半径方向の外側から塞ぐ蓋部材(72)と、
を備える。
チューブレスワイヤスポークホイール(16)に使用されるリム(20)であって、
リム本体(34)と、
前記リム本体(34)のうちリム半径方向の最も内側に位置し、周方向に延びる内底部(44)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)よりもリム半径方向の外側に位置し、周方向に延びる外底部(46)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)と前記外底部(46)との間に位置し、周方向に延びる中空部(52)と、
前記内底部(44)に形成され、前記チューブレスワイヤスポークホイール(16)のスポーク(24)を貫通させた状態で保持させるスポーク保持孔(64)と、
前記外底部(46)に形成され、前記スポーク保持孔(64)に対応する位置に前記スポーク(24)を前記外底部(46)側から前記内底部(44)側に挿通可能に形成されるスポーク挿通孔(62)と、
前記スポーク挿通孔(62)をリム半径方向の外側から塞ぐ蓋部材(72)と、
を備える。
図1及び図2を用いて、鞍乗り型車両10の車輪を説明する。鞍乗り型車両10は、前輪12及び後輪14を備える。前輪12及び後輪14は、チューブレスワイヤスポークホイール16(ホイール16ともいう)と、ゴム製のタイヤ18と、を有する。ホイール16は、リム20と、ハブ22と、スポーク24と、を備える。リム20は、タイヤ18を保持する。ハブ22は、車軸26、28によって回転可能に支持される。前輪12の車軸26は、フロントフォーク30によって支持される。後輪14の車軸28は、スイングアーム(不図示)によって支持される。前輪12のホイール16のハブ22には、ブレーキディスク32が取り付けられる。
図2に示されるように、ホイール16は、環状のリム20と、筒状のハブ22と、ワイヤ状のスポーク24と、を備える。本実施形態においては、既知のハブ22、例えば上述した特許文献1で示されるハブが使用可能である。
図3~図6を用いてリム20の説明をする。図3は、リム本体34を模式的に示す斜視図である。図4は、図2におけるIV-IV線断面を模式的に示す図であり、車軸26(又は車軸28)の中心軸と平行し且つリム20を通る平面によるリム20の断面図である。図5は、図2におけるV-V線断面を模式的に示す図であり、車軸26(又は車軸28)の中心軸と平行し且つスポーク挿通孔62の中心を通る平面によるリム20の断面図である。図6は、蓋部材72を模式的に示す図である。
主に図4を用いてリム20の基本的な構成を説明する。リム本体34は、幅方向の両端に位置する2つの側壁部36と、2つの側壁部36の間に位置する底部38と、を有する。2つの側壁部36と底部38は一体であり、それぞれリム20の周方向に沿って延びる。リム本体34は、幅方向の中央に位置する部分(底部38)が半径方向の内側に突出し、幅方向の両端に位置する部分(側壁部36)が半径方向の外側に突出する形状である。リム本体34は、幅方向の中心位置を通り半径方向と平行する直線(不図示)を軸にして線対称である。
次に、図3、図5、図6を用いてリム20のうちスポーク24が保持される部分の構成を説明する。リム本体34には、周方向に沿って所定間隔毎に、膨出部60とスポーク挿通孔62とがセットで形成される。
次に、図7を用いてリム20のうちバルブ部材84が保持される部分の構成を説明する。図7は、図2におけるVII-VII線断面を模式的に示す図であり、車軸26(又は車軸28)の中心軸と平行し且つ外底部側バルブ挿通孔82の中心を通る平面によるリム20の断面図である。リム本体34には、内底部側バルブ挿通孔80と外底部側バルブ挿通孔82とがセットで形成される。
リム20は、次の(1)~(6)の工程を経て成形される。
(1) リム20の素材が図4に示される断面を形作る型枠に入れられて高い圧力で押し出され、棒状の加工物が成形される。この押し出し加工の段階で側壁部36と底部38が成形される。
(2) 押し出し加工で成形された棒状の加工物が環状となるように曲げ成形される。
(3) 環状にされた加工物の両端が溶接で接合され閉じた環状となる。更に接合箇所が研磨される。
(4) ドリル又はエンドミル等を用いた機械加工により環状の加工物の外底部46にスポーク挿通孔62が穿孔される。
(5) プレス加工により加工物の内底部44に膨出部60が成形される。この際、プレス型はスポーク挿通孔62を通って内底部44をプレスする。
(6) ピアス加工により膨出部60にスポーク保持孔64が穿孔される。なお、この工程は(5)の工程と同時に行われてもよい。
ホイール16は、次の(1)~(5)の工程を経て組み立てられる。
(1) ニップル66は半径方向外側からスポーク挿通孔62及びスポーク保持孔64に通されて膨出部60で保持される。
(2) スポーク24の一端にニップル66がねじ込まれることにより、スポーク24の一端がリム20で保持される。また、スポーク24の他端はハブ22で保持される。
(3) スポーク挿通孔62が半径方向外側から蓋部材72によって塞がれる。
(4) リムバンド(不図示)が蓋部材72を含む外底部46上に巻かれる。
(5) タイヤ18のビード18aが側壁部36に嵌め込まれる。こうして形成されたエア空間40にバルブ部材84からエアが注入される。
なお、(2)の工程と(3)の工程の順番は逆でもよい。
上記実施形態から把握しうる技術的思想について、以下に記載する。
リム20とタイヤ18とでエア空間40を形成し、このエア空間40を密閉して空気圧を保持するとともに、前記リム20とハブ22とをワイヤ状のスポーク24で連結するチューブレスワイヤスポークホイール16であって、
前記リム20は、
リム本体34と
前記リム本体34のうちリム半径方向の最も内側に位置し、周方向に延びる内底部44と、
前記リム本体34のうち前記内底部44よりもリム半径方向の外側に位置し、周方向に延びる外底部46と、
前記リム本体34のうち前記内底部44と前記外底部46との間に位置し、周方向に延びる中空部52と、
前記内底部44に形成され、前記スポーク24を貫通させた状態で保持させるスポーク保持孔64と、
前記外底部46に形成され、前記スポーク保持孔64に対応する位置に前記スポーク24を前記外底部46側から前記内底部44側に挿通可能に形成されるスポーク挿通孔62と、
前記スポーク挿通孔62をリム半径方向の外側から塞ぐ蓋部材72と、
を備える。
前記内底部44には、バルブ部材84が挿通される内底部側バルブ挿通孔80が設けられ、
前記外底部46には、前記バルブ部材84が挿通される外底部側バルブ挿通孔82が設けられ、
前記バルブ部材84は、前記中空部52を通るように配置されてもよい。
前記バルブ部材84は、基端に位置するフランジ部(バルブ基端部86)と、側面に位置する雄ネジ部90と、を備え、前記フランジ部(バルブ基端部86)がシール部材96を介して前記外底部46のリム半径方向の外側部分に押し当てられるとともに、前記バルブ部材84の先端側から前記雄ネジ部90にねじ込まれるナット94が前記内底部44のリム半径方向の内側部分に押し当てられることにより、前記リム本体34に固定され、
前記中空部52には、前記外底部46と前記内底部44とを連結する隔壁50が設けられてもよい。
前記隔壁50は、前記バルブ部材84の軸線98と平行に形成されてもよい。
前記内底部44には、前記スポーク保持孔64に対応する位置にリム半径方向の内側に向けて膨出する膨出部60が形成され、
前記スポーク挿通孔62の直径d1は、前記膨出部60の縁部60aの直径d2よりも大きくてもよい。
チューブレスワイヤスポークホイール16に使用されるリム20であって、
リム本体34と
前記リム本体34のうちリム半径方向の最も内側に位置し、周方向に延びる内底部44と、
前記リム本体34のうち前記内底部44よりもリム半径方向の外側に位置し、周方向に延びる外底部46と、
前記リム本体34のうち前記内底部44と前記外底部46との間に位置し、周方向に延びる中空部52と、
前記内底部44に形成され、前記チューブレスワイヤスポークホイール16のスポーク24を貫通させた状態で保持させるスポーク保持孔64と、
前記外底部46に形成され、前記スポーク保持孔64に対応する位置に前記スポーク24を前記外底部46側から前記内底部44側に挿通可能に形成されるスポーク挿通孔62と、
前記スポーク挿通孔62をリム半径方向の外側から塞ぐ蓋部材72と、
を備える。
前記中空部52には、前記外底部46と前記内底部44とを連結する隔壁50が設けられてもよい。
前記内底部44には、バルブ部材84が挿通される内底部側バルブ挿通孔80が設けられ、
前記外底部46には、前記バルブ部材84が挿通される外底部側バルブ挿通孔82が設けられ、
前記バルブ部材84は、前記中空部52を通るように配置されてもよい。
前記バルブ部材84は、基端に位置するフランジ部(バルブ基端部86)と、側面に位置する雄ネジ部90と、を備え、前記フランジ部(バルブ基端部86)がシール部材96を介して前記外底部46のリム半径方向の外側部分に押し当てられるとともに、前記バルブ部材84の先端側から前記雄ネジ部90にねじ込まれるナット94が前記内底部44のリム半径方向の内側部分に押し当てられることにより、前記リム本体34に固定されてもよい。
前記隔壁50は、前記バルブ部材84の軸線98と平行に形成されてもよい。
前記内底部44には、前記スポーク保持孔64に対応する位置にリム半径方向の内側に向けて膨出する膨出部60が形成され、
前記スポーク挿通孔62の直径d1は、前記膨出部60の縁部60aの直径d2よりも大きくてもよい。
18…タイヤ 20…リム
22…ハブ 24…スポーク
34…リム本体 40…エア空間
44…内底部 46…外底部
52…中空部 60…膨出部
60a…縁部 62…スポーク挿通孔
64…スポーク保持孔 72…蓋部材
80…内底部側バルブ挿通孔 82…外底部側バルブ挿通孔
84…バルブ部材 86…バルブ基端部(フランジ部)
90…雄ネジ部 94…ナット
96…シール部材 98…軸線
Claims (10)
- リム(20)とタイヤ(18)とでエア空間(40)を形成し、このエア空間(40)を密閉して空気圧を保持するとともに、前記リム(20)とハブ(22)とをワイヤ状のスポーク(24)で連結するチューブレスワイヤスポークホイール(16)であって、
前記リム(20)は、
リム本体(34)と、
前記リム本体(34)のうちリム半径方向の最も内側に位置し、周方向に延びる内底部(44)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)よりもリム半径方向の外側に位置し、周方向に延びる外底部(46)と、
前記内底部(44)の幅方向の一端部と前記外底部(46)の幅方向の一端部との間に位置する第1底壁部(48)と、
前記内底部(44)の幅方向の他端部と前記外底部(46)の幅方向の他端部との間に位置する第2底壁部(48)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)と前記外底部(46)との間であって、且つ、前記第1底壁部(48)と前記第2底壁部(48)との間に位置し、周方向に延びる中空部(52)と、
前記内底部(44)に形成され、前記スポーク(24)を貫通させた状態で保持させるスポーク保持孔(64)と、
前記外底部(46)に形成され、前記スポーク保持孔(64)に対応する位置に前記スポーク(24)を前記外底部(46)側から前記内底部(44)側に挿通可能に形成されるスポーク挿通孔(62)と、
前記スポーク挿通孔(62)をリム半径方向の外側から塞ぐ蓋部材(72)と、
前記内底部(44)と前記外底部(46)との間であって、且つ、前記第1底壁部(48)と前記第2底壁部(48)との間に位置し、前記中空部(52)の内部に設けられ、前記外底部(46)と前記内底部(44)とを連結する2つの隔壁(50)と、
を備え、
前記内底部(44)と前記外底部(46)と前記中空部(52)と2つの前記隔壁(50)とは、前記リム本体(34)の全周にわたって形成される、チューブレスワイヤスポークホイール(16)。 - 請求項1に記載のチューブレスワイヤスポークホイール(16)であって、
前記内底部(44)には、バルブ部材(84)が挿通される内底部側バルブ挿通孔(80)が設けられ、
前記外底部(46)には、前記バルブ部材(84)が挿通される外底部側バルブ挿通孔(82)が設けられ、
前記バルブ部材(84)は、前記中空部(52)を通るように配置される、チューブレスワイヤスポークホイール(16)。 - 請求項2に記載のチューブレスワイヤスポークホイール(16)であって、
前記バルブ部材(84)は、基端に位置するフランジ部(86)と、側面に位置する雄ネジ部(90)と、を備え、前記フランジ部(86)がシール部材(96)を介して前記外底部(46)のリム半径方向の外側部分に押し当てられるとともに、前記バルブ部材(84)の先端側から前記雄ネジ部(90)にねじ込まれるナット(94)が前記内底部(44)のリム半径方向の内側部分に押し当てられることにより、前記リム本体(34)に固定される、チューブレスワイヤスポークホイール(16)。 - 請求項3に記載のチューブレスワイヤスポークホイール(16)であって、
前記隔壁(50)は、前記バルブ部材(84)の軸線と平行に形成される、チューブレスワイヤスポークホイール(16)。 - 請求項1~4のいずれか1項に記載のチューブレスワイヤスポークホイール(16)であって、
前記内底部(44)には、前記スポーク保持孔(64)に対応する位置にリム半径方向の内側に向けて膨出する膨出部(60)が形成され、
前記スポーク挿通孔(62)の直径(d1)は、前記膨出部(60)の縁部(60a)の直径(d2)よりも大きい、チューブレスワイヤスポークホイール(16)。 - チューブレスワイヤスポークホイール(16)に使用されるリム(20)であって、
リム本体(34)と、
前記リム本体(34)のうちリム半径方向の最も内側に位置し、周方向に延びる内底部(44)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)よりもリム半径方向の外側に位置し、周方向に延びる外底部(46)と、
前記内底部(44)の幅方向の一端部と前記外底部(46)の幅方向の一端部との間に位置する第1底壁部(48)と、
前記内底部(44)の幅方向の他端部と前記外底部(46)の幅方向の他端部との間に位置する第2底壁部(48)と、
前記リム本体(34)のうち前記内底部(44)と前記外底部(46)との間であって、且つ、前記第1底壁部(48)と前記第2底壁部(48)との間に位置し、周方向に延びる中空部(52)と、
前記内底部(44)に形成され、前記チューブレスワイヤスポークホイール(16)のスポーク(24)を貫通させた状態で保持させるスポーク保持孔(64)と、
前記外底部(46)に形成され、前記スポーク保持孔(64)に対応する位置に前記スポーク(24)を前記外底部(46)側から前記内底部(44)側に挿通可能に形成されるスポーク挿通孔(62)と、
前記スポーク挿通孔(62)をリム半径方向の外側から塞ぐ蓋部材(72)と、
前記内底部(44)と前記外底部(46)との間であって、且つ、前記第1底壁部(48)と前記第2底壁部(48)との間に位置し、前記中空部(52)の内部に設けられ、前記外底部(46)と前記内底部(44)とを連結する2つの隔壁(50)と、
を備え、
前記内底部(44)と前記外底部(46)と前記中空部(52)と2つの前記隔壁(50)とは、前記リム本体(34)の全周にわたって形成される、リム(20)。 - 請求項6に記載のリム(20)であって、
前記内底部(44)には、バルブ部材(84)が挿通される内底部側バルブ挿通孔(80)が設けられ、
前記外底部(46)には、前記バルブ部材(84)が挿通される外底部側バルブ挿通孔(82)が設けられ、
前記バルブ部材(84)は、前記中空部(52)を通るように配置される、リム(20)。 - 請求項7に記載のリム(20)であって、
前記バルブ部材(84)は、基端に位置するフランジ部(86)と、側面に位置する雄ネジ部(90)と、を備え、前記フランジ部(86)がシール部材(96)を介して前記外底部(46)のリム半径方向の外側部分に押し当てられるとともに、前記バルブ部材(84)の先端側から前記雄ネジ部(90)にねじ込まれるナット(94)が前記内底部(44)のリム半径方向の内側部分に押し当てられることにより、前記リム本体(34)に固定される、リム(20)。 - 請求項7又は8に記載のリム(20)であって、
前記隔壁(50)は、前記バルブ部材(84)の軸線と平行に形成される、リム(20)。 - 請求項6~9のいずれか1項に記載のリム(20)であって、
前記内底部(44)には、前記スポーク保持孔(64)に対応する位置にリム半径方向の内側に向けて膨出する膨出部(60)が形成され、
前記スポーク挿通孔(62)の直径(d1)は、前記膨出部(60)の縁部(60a)の直径(d2)よりも大きい、リム(20)。
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