JP7120080B2 - 電線被覆材料の評価方法 - Google Patents
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Description
導体を難燃ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、あるいはノンハロゲン組成物で被覆した被覆電線は、種々の用途に幅広く利用される。これらの被覆材組成物を利用した電線の規格として、UL規格がある。UL規格に適合する電線には、耐熱性や低温特性の他、高い難燃性が要求される。この電線の難燃性に関する規格(UL1581:Reference Standard for Electrical Wires, Cables, and Flexible Cords)に、垂直燃焼試験(VW-1)の規定がある。
以下、本願発明者が検討した結果、上記した垂直燃焼試験よりも効率的で、かつ、垂直燃焼試験の試験結果との相関が高い評価方法を見出した。以下、評価方法の詳細について説明する。図2は、本実施の形態の難燃性評価試験に供する試料の斜視図である。なお、以下では、本実施の形態の燃焼試験方法と、図1に示す垂直燃焼試験の方法とを識別し易くするため、本実施の形態の燃焼試験のことを、「難燃性評価試験」と記載する。ただし、試験の内容としては、試料を垂直に保持した状態で、炎を接触させる燃焼試験である。したがって、本実施の形態の難燃性評価試験も垂直燃焼試験の一種である。
次に、複数種類の電線被覆材料に対して、種々の試験条件を変更して、燃焼試験を実施した。その結果について説明する。なお、表1に記載する実施例は、本願発明者が実施した実験の一部である。
まず、試験に供する試料の調製方法として、5種類のレシピの電線被覆材料を調整し、それぞれ、図2に示す試料SP2の形状になるように成形した。試料のレシピとしては以下の5種類を準備した。
表1では、実施例番号(比較例番号も含む)、垂直燃焼試験結果(VW-1に沿った試験の結果)、試料の下面の面積(単に面積と記載している)、炎の高さ、第1接炎工程の時間(第1接炎と記載している)、第1接炎休止工程の時間(第1休止と記載している)、第2接炎工程(第2接炎と記載している)の時間、第2接炎休止工程の時間(第2休止と記載している)、および燃焼状態を数値化した結果の合計値として得られる評価値が、左欄から順に記載されている。垂直燃焼試験結果の欄は、図1を用いて説明した条件により、UL1581に規定されるVW-1に則った垂直燃焼試験を行い、合格したものには○、不合格だったものには×を記載している。なお、比較例4では、バーナCB1(図4参照)の炎が不安定になり、試験中に消炎してしまったことに伴って測定不能であった。このため、試料の断面積の欄、各工程の時間や評価値の欄は、適用外(N/A)と記載してある。
い範囲で種々変更可能である。
D1,D2 距離
FL1 指標旗
HL1 把持部
HL2 支持部
HLD 固定治具
P 位置
SC1 外科用綿
SP1,SP2 試料
SP1c 導体
SP1i 被覆材
SPb,SPt 面
SPd1,SPd2 外径
SPs 側面
STG1 作業台
WD1 固定台
WDt 固定面
θ1 傾斜角度
Claims (5)
- (a)第1面、前記第1面の反対側の第2面、および前記第1面と前記第2面のそれぞれに交差する方向に延びる側面を有し、電線被覆材料から成る試料を準備する工程と、
(b)前記(a)工程で準備した前記試料を、前記側面が垂直方向に延びるように保持する工程と、
(c)前記(b)工程の後、保持された前記試料の前記第1面にバーナから炎を接触させる工程と、
(d)前記(c)工程の後、前記試料に接触する前記バーナからの炎を取り除き、前記試料の燃焼状態を確認する工程と、
(e)前記(d)工程の後、前記試料に再び前記バーナから炎を接触させる工程と、
(f)前記(e)工程の後、前記試料に接触する前記バーナからの炎を取り除き、前記試料の燃焼状態を再び確認する工程と、
(g)前記(d)工程で確認した燃焼状態、および前記(f)工程で確認した燃焼状態のそれぞれを、予め定めた判定基準に従って数値化し、数値の大小によって前記試料の難燃性の合否を判定する工程と、
を含み、
前記(a)工程で準備する前記試料の前記第1面の面積は、5mm2以上、かつ22.5mm2以下であり、
前記(c)工程および前記(e)工程で前記試料に接触させる前記バーナからの炎の高さは、7mm以上、かつ15mm以下であり、
前記(c)工程で前記試料に前記バーナからの炎を接触させる時間、および前記(e)工程で前記試料に前記バーナからの炎を接触させる時間は、それぞれ12秒以上、かつ18秒以下であり、
前記(c)工程の終了直後から前記(e)工程を開始させるまでの時間は、12秒以上、かつ18秒以下である、電線被覆材料の評価方法。 - 請求項1において、
前記(g)工程での前記判定基準は、以下の(A)群および(B)群から成り、前記合否の判定に用いる数値は、前記(A)群の点数と前記(B)群の点数の合計値であって、
前記(A)群は、
前記(c)工程の終了直後から前記試料が消炎するまでの時間が10秒未満で、かつ、前記試料からの落下物がない場合をN1点、
前記(c)工程の終了直後から前記試料が消炎するまでの時間が10秒以上で、かつ、前記試料からの落下物がない場合をN2点、
前記(c)工程の終了直後から10秒以上経過後に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒以内に消炎した場合をN3点、
前記(c)工程の終了直後から10秒未満に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒以内に消炎した場合をN4点、
前記(c)工程の終了直後から10秒以上経過後に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒を経過した後に消炎した場合をN5点、
前記(c)工程の終了直後から10秒未満に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒を経過した後に消炎した場合をN6点、
前記(c)工程の終了後、前記(e)工程が開始されるまで、前記試料が消炎しなかった場合を0点、
とする7段階の判定基準であり、
前記(B)群は、
前記(e)工程の終了直後から前記試料が消炎するまでの時間が10秒以下で、かつ、前記試料からの落下物がない場合をN1点、
前記(e)工程の終了直後から前記試料が消炎するまでの時間が10秒以上で、かつ、前記試料からの落下物がない場合をN2点、
前記(e)工程の終了直後から10秒以上経過後に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒以内に消炎した場合をN3点、
前記(e)工程の終了直後から10秒未満に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒以内に消炎した場合をN4点、
前記(e)工程の終了直後から10秒以上経過後に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒を経過した後に消炎した場合をN5点、
前記(e)工程の終了直後から10秒未満に前記試料からの落下物が発生し、かつ、前記落下物が落下から2秒を経過した後に消炎した場合をN6点、
前記(e)工程の終了後、前記試料が60秒以上消炎しなかった場合を0点、
とする7段階の判定基準である、電線被覆材料の評価方法。 - 請求項2において、
ゼロ以外の正の実数をRとした場合、前記N1の点数は6×R、前記N2の点数は5×R、前記N3の点数は4×R、前記N4の点数は3×R、前記N5の点数は2×R、前記N6の点数は1×R、として表せ、
前記(g)工程での前記合否の判定では、前記(A)群の点数と前記(B)群の点数の合計値が10×R以上の電線被覆材料を合格とする、電線被覆材料の評価方法。 - 請求項1~3のいずれか1項において、
前記(a)工程で、前記試料は短冊状に形成される、電線被覆材料の評価方法。 - 請求項4において、
前記(b)工程では、前記短冊状の前記試料の前記側面の、前記第1面より前記第2面に近い位置が固定治具に保持される、電線被覆材料の評価方法。
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