JP7117987B2 - 釣竿用リールシートのナット及び釣竿用リールシート並びに釣竿 - Google Patents

釣竿用リールシートのナット及び釣竿用リールシート並びに釣竿 Download PDF

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Description

本発明は、釣竿にリールを固定するためのリールシートにおけるナットとそれを備えたリールシート及び釣竿に関する。
筒状のリールシートにおいては、リールシート本体に筒状の移動フードが移動可能に装着されている。該移動フードは、ナットに回転可能に係止されている。ナットは、リールシート本体の雄ネジ部に螺合している。ナットを回転させることによって移動フードを移動させることができる。
ナットの装飾性を高めるために、下記特許文献1では、筒部の外側に筒状のカバー部材を備えている。カバー部材は、移動フードに近い方の端部である後端部において筒部の外側のリング状部材にネジ止めされていると共に接着されている。カバー部材は、移動フードと反対側の端部である前端部が筒部から突出している。また、カバー部材には貫通孔が形成されている。貫通孔は、リング状部材よりも前側に位置している。このリールシートのナットにおいては、カバー部材の前部に貫通孔が形成されていて移動フードから貫通孔が離れた箇所にあるので、移動フードに近いナットの後部を摘んでナットを回転操作しにくい。
特開2018-68227号公報
それゆえに本発明は、高い装飾性が得られると共にスムーズに回転させることができる釣竿用リールシートのナットとそれを備えたリールシート及び釣竿を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係る釣竿用リールシートは、リールシート本体の雄ネジ部に螺合し、移動フードを移動させるためのナットであって、リールシート本体の雄ネジ部に螺合する移動用の雌ネジ部を内周面に有する内筒体と、該内筒体の外側に固定され、その外周面がナットの外周面の少なくとも一部となる外筒体とを備え、外筒体は、内外方向に貫通した貫通孔を有し、該貫通孔よりも移動フードから遠い位置に、内筒体の外周面と外筒体の内周面とを固定する固定部を備えている。
該構成のナットは、貫通孔よりも移動フードから遠い位置に、内筒体の外周面と外筒体の内周面とを固定する固定部を備えている。そのため、貫通孔を移動フードに近づけることができる。貫通孔が移動フードに近い位置にあると、ナットを摘んで回転させる際に力を入れやすく、スムーズ且つ容易にナットを回転させることができる。
特に、固定部は接着部とネジ部のうち少なくとも一方を有していることが好ましい。固定部が接着部を有している場合には、内筒体の外周面と外筒体の内周面とを接着により容易に固定することができる。固定部がネジ部を有している場合には、内筒体の外周面と外筒体の内周面とをネジ止め構造によって容易に固定することができる。そして、ネジ止め構造と接着とを併用することによって、内筒体の外周面と外筒体の内周面とをより一層強固に固定することができる。尚、ネジ部は、内筒体の外周面に形成された固定用の雄ネジ部と、外筒体の内周面に形成され、内筒体の固定用の雄ネジ部に螺合する固定用の雌ネジ部とから構成される。
また、内筒体の内周面であって移動用の雌ネジ部よりも移動フードから遠い位置に、クッション材が装着されていることが好ましい。ナットを緩めた際に、リールシート本体からナットが外れてナットが竿本体のブランクの外側に位置することがある。その際、ナットがブランクの外周面に当たってブランクの外周面に傷が付くことを、クッション材によって防止することができる。
また、内筒体は、移動フードから離れる方向に向けて外筒体から突出する突出筒部を有していることが好ましい。この構成によれは、内筒体の突出筒部と、貫通孔から見える内筒体の外周面とによって、高い装飾性が得られる。
特に、内筒体は、移動用の雌ネジ部を有するベース筒体と、該ベース筒体の外側に固定された中間筒体とを備え、中間筒体の外周面と外筒体の内周面とが固定部により固定されており、中間筒体が突出筒部を有していることが好ましい。内筒体がベース筒体とそれとは別体の中間筒体とを備えることにより、例えばベース筒体を樹脂製としてリールシート本体との摺動特性を良好なものとすることができる。また、中間筒体を金属性とすることで、装飾性や質感をより一層高めることができる。そして、中間筒体の突出筒部と、貫通孔から見える中間筒体の外周面とによって、高い装飾性が得られる。
更に、外筒体は、中間筒体よりも移動フード側に突出した突出筒部を有し、ベース筒体は、中間筒体よりも移動フード側に突出した突出筒部を有し、外筒体の突出筒部の内周面がベース筒体の突出筒部の外周面に固定されていることが好ましい。該構成によれば、外筒体と中間筒体とベース筒体とがより一層強固に固定されることになる。
更に、ベース筒体の突出筒部は、外側に突出するフランジ部を有し、該フランジ部に外筒体の移動フード側の端面が当接し、中間筒体の突出筒部は、移動フード側を向いた段差部を有し、該段差部に外筒体の移動フードから遠い側の端面が当接していることが好ましい。該構成によれば、ベース筒体の突出筒部のフランジ部と中間筒体の突出筒部の段差部とによって、外筒体が中心線方向の両側から挟み込まれる。そのため、外筒体と中間筒体とベース筒体とがより一層強固に固定されることになる。
また、本発明に係る釣竿用リールシートは、上述したナットを備えており、本発明に係る釣竿は、上述したナットを備えたリールシートを備えている。
以上のように、外筒体に貫通孔を設けると共にその貫通孔に対して固定部が移動フードから離れた位置に存在することにより、ナットをしっかりと掴んで回転操作することができる。
本発明の一実施形態におけるリールシートを示す正面図。 同リールシートの断面図。 図2の要部拡大図。 同リールシートのナットを示す斜視図。 同ナットの正面図。 図5のA-A端面図。 同ナットの断面図。 同ナットの組み立て手順を示す一部破断線を含む正面図。 同ナットの組み立て手順を示す正面図。 同ナットの組み立て手順を示す断面図。
以下、本発明の一実施形態に係る釣竿用リールシートのナットとそれを備えたリールシート及び釣竿について図1~図10を参酌しつつ説明する。リールシート1は、釣竿に図示しないリールを固定するためのものであって、釣竿の竿本体に装着されて使用される。図1~図3のように、リールシート1は、いわゆるパイプシートと称されるものであって、全体として筒状のものであり、竿本体の径方向外側に被せられるように装着される。リールシート1は、竿本体の所定位置に接着により固定される。本実施形態のリールシート1は両軸リールを取り付けるためのものであるが、スピニングリールを取り付けるためのものであってもよい。両軸リールは使用状態において釣竿の上側に位置する。そのため、図面ではリールが上側を向く状態を基準の状態としてリールシート1を示している。尚、以下の説明において、径方向外側を単に外側と称し、径方向内側を単に内側と称する。また、リールシート1及び竿本体の中心線方向を、前後方向とする。
リールシート1は、竿本体の外側に接着固定される筒状のリールシート本体10と、該リールシート本体10の外側に回転不能に且つ中心線方向に直線的に移動可能に被せられた筒状の移動フード11と、該移動フード11を中心線方向に移動させるための筒状のナット12とを備えている。尚、本実施形態ではナット12は移動フード11の前側に位置しているが、移動フード11の後側にナット12が位置する構成であってもよい。図1~図3に示すように、竿本体は、リールシート1から前側に延びる第一のブランク2aと、リールシート1から後側に延びる第二のブランク2bとを備えている。第一のブランク2aは第二のブランク2bの内側に挿入されて継ぎ合わせられる。リールシート本体10の内側において、第一のブランク2aと第二のブランク2bが継ぎ合わせられている。第一のブランク2aの外側には筒状の口金3が装着されている。口金3の後端面はリールシート本体10の前端面に当接している。尚、第二のブランク2bの外側にリールシート本体10が図示しない筒状のスペーサを介して接着固定される。但し、リールシート本体10がスペーサを介さずに直接第二のブランク2bに接着固定されてもよい。また、竿本体のブランクの構成は任意であって、一本のブランクの所定位置にリールシート本体10が固定されてもよい。
リールシート本体10は、その前端部側の外周面に移動用の雄ネジ部20を備えている。移動用の雄ネジ部20は、リールシート本体10の前端部から後側に所定長さ領域に亘って形成されている。移動用の雄ネジ部20にはガイド溝21が前後方向に延びて形成されている。ガイド溝21はリールシート本体10の前端部から後側に延びていて移動用の雄ネジ部20の全長に亘って直線状に形成されている。該ガイド溝21によって移動用の雄ネジ部20のネジ山が分断されている。ガイド溝21は、例えば、上下左右に90度間隔で合計四本形成されたり、上下に180度対向して合計二本形成されたり、左右に180度対向して合計二本形成されたりする。ガイド溝21の本数や配置は任意である。
リールシート本体10は、その外周面の上面にリール脚取付部22を備えている。リールシート本体10は、リール脚取付部22の後側に、図示しないリール脚の後端部を保持するための固定フード部23を備えている。固定フード部23はリールシート本体10に一体的に形成されていて、その開口部は前側を向いている。従って、固定フード部23にはリール脚の後端部が前側から挿入される。リールシート本体10の下部には、パーミング時に掴むためのグリップ部24が下方に向けて膨出している。リールシート本体10は、例えば合成樹脂製であって射出成形によって形成される。
リールシート本体10の雄ネジ部20にナット12が螺合している。ナット12の後側に移動フード11が位置している。移動フード11は筒状であってリールシート本体10の外周面の外側に被せられている。移動フード11はガイド溝21に係合していてリールシート本体10に対して前後方向に移動可能であるが回転不能である。移動フード11の全周のうちの上部に部分的に径方向外側に膨出したフード部11aが形成されており、そのフード部11aにリール脚の前端部が後側から挿入される。
移動フード11の前端部とナット12の後端部が相対回転可能に連結されている。移動フード11の前端部の外周面には環状の係合溝30が形成されている。ナット12の後端部の内周面には環状の係合凸条31が形成されている。ナット12の係合凸条31が移動フード11の係合溝30に係合している。ナット12が回転しながら前後に移動すると、それに合わせて移動フード11は前後に移動するものの回転はしない。ナット12を後側に移動させることで移動フード11を固定フード部23に接近させることができ、移動フード11と固定フード部23でリール脚を前後に狭持して固定することができる。逆に、ナット12を前側に移動させると、移動フード11は固定フード部23から離れるように前側に移動して、リール脚の固定状態が解除される。
<ナット12>
ナット12は、複数の筒状の部材から構成されている。ナット12の単体の状態を図4~図7に示している。複数の筒状の部材は、リールシート本体10の中心線を回転中心軸として一体となって回転する。本実施形態では、ナット12は、三つの筒状の部材から構成されているが、二つの筒状の部材から構成されていてもよい。ナット12は、内筒体と外筒体40とを備えている。内筒体は、リールシート本体10の雄ネジ部20に螺合する移動用の雌ネジ部50を内周面に有している。外筒体40は、内筒体の外側に固定されている。外筒体40は内筒体と一体に回転する。外筒体40の外周面は、ナット12の外周面のうち少なくとも一部を構成する。
<ベース筒体41>
内筒体は一つの筒状の部材から構成されていてもよいが、本実施形態では二つの筒状の部材から構成されている。即ち、内筒体は、ベース筒体41と中間筒体42とを備えている。ベース筒体41は、移動用の雌ネジ部50を内周面に有している。ベース筒体41の内周面はナット12の内周面である。ベース筒体41は、合成樹脂製であることが好ましい。特に、リールシート本体10が合成樹脂製である場合には、ベース筒体41を合成樹脂製とすることが好ましい。一方、ベース筒体41を金属製とすることもでき、リールシート本体10が金属製である場合にはベース筒体41を金属製とすることが好ましい。
移動用の雌ネジ部50は、ベース筒体41の内周面の全長のうち大部分に形成されている。移動用の雌ネジ部50は、ベース筒体41の前端部に達している。ベース筒体41の後端部の内側には、移動フード11の前端部が挿入される。移動フード11の前端部は、ベース筒体41の後端部とリールシート本体10との間に位置する。ベース筒体41の後端部の内周面に、上述した環状の係合凸条31が内側に向けて突設されている。
ベース筒体41の外周面は、段差部51を介して第一外周面52と第二外周面53とに区画されている。段差部51は前側を向いている。第一外周面52は段差部51の前側に位置し、第二外周面53は段差部51の後側に位置している。第一外周面52と第二外周面53は、それぞれ径一定である。第一外周面52は、第二外周面53よりも小径である。第一外周面52は第二外周面53よりも長く、ベース筒体41の外周面の全長のうち半分以上を占めている。ベース筒体41の外周面の後端部には、外側に向けて環状のフランジ部54が突設されている。フランジ部54は、第二外周面53に形成されている。ベース筒体41の外周面のうちフランジ部54の外周面のみが外部に露出しており、残る部分は中間筒体42あるいは外筒体40によって覆われていて外部には露出していない。ベース筒体41は、中間筒体42から後側に突出する突出筒部55を有している。突出筒部55が、第二外周面53を有しており、フランジ部54を有している。フランジ部54に外筒体40の後端面が当接している。中間筒体42の後端面は、ベース筒体41の段差部51には当接しておらず段差部51から前側に若干離れている。ナット12の後端部はベース筒体41のフランジ部54により構成されている。ベース筒体41の第一外周面52には、図6及び図9のように、凹溝56が形成されている。凹溝56は例えば前後方向に沿って延びている。凹溝56は周方向に間隔をあけて複数形成されている。凹溝56は、ベース筒体41の第一外周面52と中間筒体42とを接着する際の接着溜まりとして機能する。
<中間筒体42>
中間筒体42はベース筒体41の外側に固定されている。図5において中間筒体42には多数のドットを付して示している。中間筒体42は、ベース筒体41とは異なる材質から構成されることが好ましく、金属製であることが好ましい。ベース筒体41が合成樹脂製である場合には、中間筒体42は金属製であることが好ましい。中間筒体42は、ベース筒体41の第一外周面52の外側に被せられている。中間筒体42の内周面はベース筒体41の第一外周面52に接着により固定されている。中間筒体42の前端部の内周面には、内側に向かって突出する環状突条60が形成されている。環状突条60は、ベース筒体41の前端部から前側に離間している。環状突条60の内周面は、ベース筒体41の移動用の雌ネジ部50におけるネジ山の先端面よりも小径である。
中間筒体42の外周面は、段差部61を介して第一外周面62と第二外周面63とに区画されている。段差部61は後側を向いている。第一外周面62は段差部61の後側に位置し、第二外周面63は段差部61の前側に位置している。第一外周面62は第二外周面63よりも長く、中間筒体42の外周面の全長のうち半分以上を占めている。第一外周面62は径一定である。第一外周面62は、第二外周面63よりも小径である。第二外周面63は、前側に向けて徐々に小径となっている。第一外周面62は外筒体40の内側に位置し、第二外周面63は外筒体40よりも前側に位置している。段差部61に外筒体40の前端面が当接している。第一外周面62の前部に固定用の雄ネジ部64が形成されている。固定用の雄ネジ部64は、第一外周面62の全長のうち前部のみに形成されている。固定用の雄ネジ部64は、段差部61の近傍であって直後に位置している。
中間筒体42は、外筒体40の内側に位置する主筒部65と、外筒体40から前側に突出した突出筒部66とを有している。主筒部65の長さは突出筒部66よりも長い。主筒部65は、薄肉状であり、突出筒部66は、主筒部65よりも厚肉である。主筒部65は第一外周面62を有し、突出筒部66は第二外周面63を有している。主筒部65と突出筒部66との境界部に段差部61が形成されている。突出筒部66は環状突条60を有している。主筒部65は外筒体40とベース筒体41とによって径方向に挟まれている。ナット12の前端部は中間筒体42の突出筒部66により構成されている。中間筒体42の第二外周面63は、ナット12の外周面の一部である前部を構成している。
<外筒体40>
外筒体40は、中間筒体42に固定されている。また、外筒体40は、ベース筒体41にも固定されている。即ち、外筒体40は、中間筒体42とベース筒体41の双方に固定されている。外筒体40は、中間筒体42の主筒部65の外側に重なり合うように位置する主筒部70と、中間筒体42から後側に突出する突出筒部71とを有している。外筒体40の前端面は中間筒体42の段差部61に当接している。外筒体40の主筒部70の内周面の前部には、中間筒体42の固定用の雄ネジ部64と螺合する固定用の雌ネジ部72が形成されている。主筒部70の内周面は、中間筒体42の第一外周面62と略同じ長さである。
主筒部70には、主筒部70を内外方向に貫通する貫通孔73が形成されている。貫通孔73は固定用の雌ネジ部72よりも後側に位置している。固定用の雌ネジ部72と貫通孔73は互いに前後方向に所定距離離間している。貫通孔73は、種々の形状、配置であってよい。本実施形態では、前後方向に長い形状である。互いに周方向に対称形状である左右一対の貫通孔73を一組として、その貫通孔73の組が周方向に等間隔毎に合計七組形成されている。即ち、貫通孔73は、合計14個形成されている。外筒体40の主筒部70の内周面と中間筒体42の主筒部65の外周面との間には、その前後の部分に比して、外筒体40の主筒部70の内周面が中間筒体42の主筒部65の外周面から外側に大きく離間した環状の空洞部74が形成されている。環状の空洞部74に面した主筒部70の部分に貫通孔73が形成されている。従って、貫通孔73は中間筒体42から外側に離間しており、貫通孔73と中間筒体42との間には環状の空洞部74が介在している。貫通孔73は空洞部74と連通している。主筒部70の内周面のうち貫通孔73の前後の位置には、それぞれ中間筒体42の第一外周面62と略同径の部分が存在している。外筒体40の突出筒部71の内周面は、主筒部70の内周面よりも一段大径である。突出筒部71の内周面は径略一定であって、その大部分はベース筒体41の第二外周面53と略同径である。
ベース筒体41の第一外周面52は、中間筒体42の内周面と接着されている。即ち、ベース筒体41の第一外周面52と中間筒体42の内周面との間に、ベース筒体41と中間筒体42とを固定するための固定部である接着部80が設けられている。ベース筒体41の第二外周面53は、外筒体40の突出筒部71の内周面と接着されている。即ち、ベース筒体41の第二外周面53と外筒体40の突出筒部71の内周面との間に、ベース筒体41と外筒体40とを固定するための固定部である接着部81が設けられている。
外筒体40は、外筒体40の固定用の雌ネジ部72と中間筒体42の固定用の雄ネジ部64とにより、中間筒体42に固定されている。即ち、外筒体40の固定用の雌ネジ部72と中間筒体42の固定用の雄ネジ部64は、外筒体40と中間筒体42とを固定するための固定部である。外筒体40の固定用の雌ネジ部72と中間筒体42の固定用の雄ネジ部64とにより、外筒体40と中間筒体42とを固定するための固定部としてのネジ部が構成されている。また、外筒体40の固定用の雌ネジ部72と中間筒体42の固定用の雄ネジ部64は、互いに接着されており、外筒体40の固定用の雌ネジ部72と中間筒体42の固定用の雄ネジ部64との間には接着部82が設けられている。この外筒体40の固定用の雌ネジ部72と中間筒体42の固定用の雄ネジ部64との間の接着部82は、ネジ部と共に、外筒体40と中間筒体42とを固定するための固定部である。尚、貫通孔73の前後において、外筒体40の主筒部70の内周面と中間筒体42の第一外周面62とが接着されていてもよい。即ち、貫通孔73と固定用の雌ネジ部72との間の箇所や、貫通孔73と突出筒部71との間の箇所において、外筒体40が中間筒体42の外周面に接着により固定されていてもよい。
<クッション材43>
ナット12は、クッション材43を備えている。クッション材43は、中間筒体42の環状突条60とベース筒体41の前端部との間に設けられている。クッション材43は例えば発泡EVA等の発泡樹脂からなる。クッション材43は環状である。クッション材43は、環状突条60とベース筒体41の前端部との間の位置において、中間筒体42の内周面に接着により固定されている。クッション材43の前端面は環状突条60に当接している。クッション材43の内径は環状突条60の先端径よりも小径であり、クッション材43の内周面は環状突条60の先端面よりも内側に突出している。クッション材43の内周面は移動用の雌ネジ部50のネジ山の先端面よりも小径である。
<ナット12の組み立て>
まず、図8のように、中間筒体42と外筒体40とを固定する。中間筒体42の主筒部65の外側に外筒体40を後側から被せる。中間筒体42の固定用の雄ネジ部64に外筒体40の固定用の雌ネジ部72を螺合させる。外筒体40の前端面が中間筒体42の段差部61に当接するまで、外筒体40を中間筒体42にねじ込んでいく。このようにして中間筒体42に外筒体40を固定する。尚、中間筒体42の固定用の雄ネジ部64には予め接着剤を塗布しておく。また、中間筒体42の内側には予めクッション材43を接着固定しておくことが好ましい。
次に、図9及び図10のように、外筒体40が装着された状態の中間筒体42の内側に、ベース筒体41を挿入する。外筒体40の後端面にベース筒体41のフランジ部54が当接するまでベース筒体41を中間筒体42の内側にスライドさせながら挿入する。尚、ベース筒体41の第一外周面52及び第二外周面53には予め接着剤を塗布しておく。このようにしてベース筒体41を中間筒体42及び外筒体40に固定する。
以上のように、本実施形態のリールシート1は、貫通孔73よりも前側に、外筒体40と中間筒体42とを固定するためのネジ部と接着部82が設けられている。そのため、貫通孔73を移動フード11から近い位置に設けることができる。貫通孔73が移動フード11に近いので、ナット12を回転させる際に力を入れやすく、ナット12をスムーズに且つ容易に回転させることができる。しかも、ネジ部と接着部82の両方が設けられているので、外筒体40と中間筒体42とを強固に固定することができる。即ち、ネジ部と接着部82とを併用することによって、外筒体40と中間筒体42を強固に固定することができる。
しかも、ネジ部における接着部82が貫通孔73から離れているので、ネジ部の接着剤が貫通孔73の内側の箇所まではみ出しにくい。また、中間筒体42の段差部61に外筒体40の前端面が当接しているので、ネジ部の接着剤がナット12の外周面にはみ出しにくくなる。また、外筒体40の前端面が中間筒体42の段差部61によってカバーされるので、外筒体40の前端面から接着剤がはみ出したとしても、その接着剤が外部から見えにくくなる。
また、外筒体40の突出筒部71の内周面とベース筒体41の突出筒部55の外周面とが接着により固定されているので、外筒体40と中間筒体42とベース筒体41という三つの筒体をより一層強固に固定することができる。外筒体40の突出筒部55は貫通孔73から後側に離間しているので、貫通孔73から接着剤がはみ出すおそれがない。そして、外筒体40は、貫通孔73の前側においては、ネジ部と接着部82とによって中間筒体42に固定され、貫通孔73の後側においては、接着部81によってベース筒体41に固定されている。従って、外筒体40は、貫通孔73の前後二箇所であってしかも貫通孔73から前後方向に離れた箇所において、それぞれ中間筒体42やベース筒体41に固定されているので、外筒体40がしっかりと固定されることになる。また更に、ベース筒体41のフランジ部54と中間筒体42の段差部61とによって外筒体40が前後方向の両側から挟み込まれている。そのため、外筒体40と中間筒体42とベース筒体41とがより一層強固に固定されることになる。
また、貫通孔73は、中間筒体42の第一外周面62の外側に重なり合うように位置しているので、貫通孔73を通して中間筒体42の第一外周面62をナット12の外部から視認することができる。そのため、ナット12の装飾性が向上する。特に、ナット12は釣り人が頻繁に操作する部材であるため、ナット12の装飾性を向上させることにより、リールシート1及び釣竿の趣味性を大きく向上させることができる。
また、中間筒体42の突出筒部66が外筒体40から前側に突出して露出しているので、中間筒体42の突出筒部66と、貫通孔73から見える中間筒体42の第一外周面62との双方をナット12の外部から視認できる。中間筒体42の突出筒部66は貫通孔73から前側に大きく離間しており、中間筒体42の突出筒部66と、貫通孔73から見える中間筒体42の第一外周面62とが同一の部材から構成されているため、高い装飾性が得られる。外筒体40の内側に、ベース筒体41と中間筒体42という二つの筒体が設けられているので、ベース筒体41を合成樹脂製とし、中間筒体42を金属製とすることができる。そのため、貫通孔73から金属製の中間筒体42が見えることで高い質感が得られる。また、金属製の中間筒体42が突出筒部66を有していることによって高い質感が得られる。一方、ベース筒体41を樹脂製とすることで、リールシート本体10との摺動特性を良好なものとすることができ、特にリールシート本体10を合成樹脂製とした場合に効果的である。
また、ベース筒体41の内周面にクッション材43が装着されているので、ナット12を前側に移動させてナット12が竿本体の第一のブランク2aに当接した際における第一のブランク2aの外周面の傷付きを、クッション材43によって防止することができる。尚、図3のように、ナット12を後側に移動させた際にクッション材43にリールシート本体10の前端部が当接した状態では、クッション材43がリールシート本体10の前端部によって外側あるいは前側に押されて圧縮変形する。
尚、本実施形態では、外筒体40と中間筒体42とを固定するための固定部として、ネジ部と接着部82とを設けたが、接着部82を省略してネジ部のみの構成としてもよいし、逆に、ネジ部を省略して接着部82のみの構成としてもよい。
上記実施形態では、外筒体40の内側に位置する内筒体がベース筒体41と中間筒体42とを備えた構成であったが、内筒体が一つの筒体から構成されていてもよい。
リールシート本体10の構成も任意であって、グリップ部24に代えてトリガを設けていてもよい。リールシート本体10の後端部に移動用の雄ネジ部20が形成されていてもよく、その場合には、移動フード11の後側にナット12が位置する。
1 リールシート
2a 第一のブランク(竿本体)
2b 第二のブランク(竿本体)
3 口金
10 リールシート本体
11 移動フード
11a フード部
12 ナット
20 移動用の雄ネジ部
21 ガイド溝
22 リール脚取付部
23 固定フード部
24 グリップ部
30 係合溝
31 係合凸条
40 外筒体
41 ベース筒体(内筒体)
42 中間筒体(内筒体)
43 クッション材
50 移動用の雌ネジ部
51 段差部
52 第一外周面
53 第二外周面
54 フランジ部
55 突出筒部
56 凹溝(凹部)
60 環状突条
61 段差部
62 第一外周面
63 第二外周面
64 固定用の雄ネジ部(固定部)
65 主筒部
66 突出筒部
70 主筒部
71 突出筒部
72 固定用の雌ネジ部(固定部)
73 貫通孔
74 空洞部
80 接着部
81 接着部
82 接着部(固定部)

Claims (9)

  1. リールシート本体の雄ネジ部に螺合し、移動フードを移動させるためのナットであって、
    リールシート本体の雄ネジ部に螺合する移動用の雌ネジ部を内周面に有する内筒体と、該内筒体の外側に固定され、その外周面がナットの外周面の少なくとも一部となる外筒体とを備え、外筒体は、内外方向に貫通した貫通孔を有し、該貫通孔よりも移動フードから遠い位置に、内筒体の外周面と外筒体の内周面とを固定する固定部を備えている、釣竿用リールシートのナット。
  2. 固定部は接着部とネジ部のうち少なくとも一方を有している請求項1記載の釣竿用リールシートのナット。
  3. 内筒体の内周面であって移動用の雌ネジ部よりも移動フードから遠い位置に、クッション材が装着されている請求項1又は2記載の釣竿用リールシートのナット。
  4. 内筒体は、移動フードから離れる方向に向けて外筒体から突出する突出筒部を有している請求項1乃至3の何れかに記載の釣竿用リールシートのナット。
  5. 内筒体は、移動用の雌ネジ部を有するベース筒体と、該ベース筒体の外側に固定された中間筒体とを備え、中間筒体の外周面と外筒体の内周面とが固定部により固定されており、中間筒体が突出筒部を有している請求項4記載の釣竿用リールシートのナット。
  6. 外筒体は、中間筒体よりも移動フード側に突出した突出筒部を有し、ベース筒体は、中間筒体よりも移動フード側に突出した突出筒部を有し、外筒体の突出筒部の内周面がベース筒体の突出筒部の外周面に固定されている請求項5記載の釣竿用リールシートのナット。
  7. ベース筒体の突出筒部は、外側に突出するフランジ部を有し、該フランジ部に外筒体の移動フード側の端面が当接し、中間筒体の突出筒部は、移動フード側を向いた段差部を有し、該段差部に外筒体の移動フードから遠い側の端面が当接している請求項6記載の釣竿用リールシートのナット。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載のナットを備えた釣竿用リールシート。
  9. 請求項8記載の釣竿用リールシートを備えた釣竿。
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