JP4850802B2 - 釣竿用リールシート - Google Patents
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Description
このようなリール61をリールシート101を介して竿体Sに取り付けた釣竿を使用した場合には、投擲後は、中指と薬指の付け根辺りでリール61の支脚65を挟んだ状態で人差し指、中指、薬指及び小指とでリール61の取付脚67を下から支持すると共に、親指をリールシート101に上から当てて押えるスタイルで、釣竿を握る。
また、スピニングリールにおいて行われる投擲時における糸の出を調整する「フェザーリング」と称する操作は、リール61の場合、上記の握った状態から人差し指を伸ばしその先端をリール61のスプールエッジ63に当てて行う。
一方、通常の握りの際に人差し指が当接して支持する可動フード外周面の下側輪郭線107も傾斜しているため、握りに違和感が多少なりとも生じてしまう。
以下に、本発明を説明する。
請求項1の発明は、竿体に取り付けられ外周面にリール着座面が形成されたリール着座部と、前記リール着座面の一端側に固定的に取り付けられ前記一端側上にリールの脚端受入空間を形成する固定フードと、前記リール着座面の他端側に竿軸方向に移動自在に取り付けられ前記他端側にリールの脚端受入空間を形成する筒状の可動フードとを備えた釣竿用リールシートにおいて、釣竿リールシートをリール着座面が下方を向いた状態で側方視したときに現れる可動フードの竿軸方向の下側輪郭線は竿軸方向に略平行で、上側輪郭線は固定フードに向かって竿体側に近づいていることを特徴とする釣竿用リールシートである。
また、通常の握りの際に人差し指の当る可動フードの下側外周面が竿軸方向に略平行になっているので、握り時に違和感の無い安定した握りスタイルになる。
この釣竿用リールシート1はスピニングリール61の使用に適したものであり、スピニングリール61に適用した場合の実施の形態を説明する。
符号3はボディを示し、このボディ3は合成樹脂で形成されている。ボディ3は竿体Sを外嵌するリール着座部7とネジ筒23とが一体に成形されたものであり、全体として略円筒状をなしている。中心孔5は横断面が真円形になっており、その径は竿体Sを隙間無く外嵌できる大きさに設定されている。また、リール着座部7の一端側には固定フード13が一体に成形されている。
それぞれの部位では機能面からボディ3の外周面が特徴ある形状になっている。
固定フード13はリール着座面9の竿尻側端部に設けられており、端部上にスピニングリール61の取付脚67の一方の脚端69のための脚端受入空間15が形成されている。
符号17はリアグリップを示し、このリアグリップ17はリール着座部7の固定フード13側に当接されて取り付けられている。リアグリップ17の一部はリール着座面9を囲む外周面に形成された嵌合凹部に嵌合している。
ネジ筒23は上記したリール着座部7の被嵌合外周面19の竿先側に連続しており、その外周面は被嵌合外周面19と一致している。ネジ筒23の外周面には雄ネジ25が形成されている。また、ネジ筒23の外周面には、図7に示すように竿軸方向に雄ネジ25を縦断した細長い回り止め溝27が延びている。
そして、釣竿リールシート1をリール着座面9が下方を向いた状態で側方視したときに現れる、可動フード29の竿軸方向の上側輪郭線35は固定フード13に向かって竿体S側に近づいている。一方、下側輪郭線37は竿軸方向に略平行になっている。
ナット部材47の竿尻側端部には、図4、図6に示すように、外方に拡径した外方フランジ部53が一体に設けられており、その外方フランジ部53の内周面が切り欠かれて、内方に開口した環状の係合凹部55になっている。
連結時には、可動フード29の外周面とナット部材47に設けられた外方フランジ部53の外周面の境界には段差は殆ど形成されない。また、可動フード29の内周面は、ナット部材47と嵌合する部分はナット部材47の内周面と略合致する真円形になっているので、ナット部材47の内周面の境界にも段差は殆ど形成されない。
組立後に、ナット部材47を回転させると竿軸方向に対して前後に移動する。一方、可動フード29は上記した係合により回転が規制され、前後にスライド移動する。
可動フード29の受入口39と上記した被嵌合外周面19との間にスピニングリール61の取付脚67の他方の脚端71の脚端受入空間が形成される。
フォーグリップ57をナット部材47に外嵌して固定ナット13に近づけると、全面開口側の端面はナット部材47の外方フランジ部53の竿先側段差面に当接して止められる。
外方フランジ部53の段差面の高さはフォーグリップ57の厚みに略一致しているので、フォーグリップ57と外方フランジ部53との間には段差は殆ど形成されない。
ナット部材47を回転させることで可動フード29を適度に固定フード13から離しておき、固定フード13の脚端受入空間15にスピニングリール61の脚端69を挿入しながら、リール着座面9に取付脚67を着座させ、さらに、ナット部材47を回転させることで可動フード29を固定フード13に近づかせて受入口39の脚端受入空間に相対的に挿入する。そして、さらに可動フード29を固定フード13に近づけると、受入口39側の内周面が当接した取付脚67を竿体Sに向かって押さえ付ける。これにより取付脚67がリール着座面9上に固定される。上記により、スピニングリール61の装着作業が終了する。
また、スピニングリール61に対してフェザーリング操作をするときに、人差し指の付け根の当たる可動フード29の外周面の上側輪郭線35からリール先端までの距離は、従来の釣竿用リールシートと同様に短くなっているので、人差し指の先端がスプールに届き易く、フェザーリング性は良い。
また、最近では、スピニングリール61の取付脚67は軽量性等を考慮してマグネシウム合金で形成され、その上に耐酸化用に樹脂が施され、さらにその上に塗料が施されたものが出回っているが、その取付脚67を従来の図9に示すようなリールシート101に取り付けた場合、可動フード103はフォーグリップ111にカバーされたナット部材と一体になって回転しながら固定フード109に近づくので、可動フード103の先端縁が回転刃として働いて表層側の樹脂や塗料を剥がしてしまう場合がある。マグネシウム合金は非常にサビやすく、塗料や樹脂の剥離はリールの耐久性に致命的な影響を及ぼす。一方、釣竿用リールシート1に取り付けた場合には、可動フード29は回転しないので上記したような不都合は生じない。すなわち、釣竿用リールシート1はリールの素材を限定しない。
この釣竿用リールシート91は第1の実施の形態に係る釣竿用リールシート1と殆ど同様な形状をしている。但し、支脚の無いベイトキャスティングリール95を装着するタイプのものである。このタイプのリールシートのボディにはトリガー93が形成されている。しかしながら、可動フード29の上側輪郭線や下側輪郭線は、第1の実施の形態と同様に設定できる。
このように本発明のリールシートでは、装着するリールの種類は特に限定されず、それに対応した改変は本発明の範囲に含まれる。
例えば、第1の実施の形態では、可動フード29の外周面の上側輪郭線35は直線状に傾斜しているが、途中または両側端に平行部が設けられていてもよい。また、下方に窪んでいても、固定フード13に向かって膨らんでいてもよい。但し、固定フード13に向かって膨らむ場合には、その上端は可動フード29の竿先側端部の上端を超えないものとする。
3‥‥ボディ 7‥‥リール着座部
9‥‥リール着座面 13‥‥固定フード
17‥‥リアグリップ 19‥‥被嵌合外周面
23‥‥ネジ筒 25‥‥雄ネジ
27‥‥回り止め溝 29‥‥可動フード
31‥‥樹脂成形部 33‥‥金属成形部
r1、r2‥‥可動フードの竿先側端面、竿尻側端面の外周輪郭線のループ
35‥‥上側輪郭線 37‥‥下側輪郭線
39‥‥受入口 41‥‥突条部
47‥‥ナット部材 51‥‥雌ネジ
57‥‥フォーグリップ
61‥‥スピニングリール 63‥‥スプールエッジ
67‥‥取付脚 69、71‥‥脚端
91‥‥釣竿用リールシート(第2の実施の形態)
93‥‥トリガー 95‥‥ベイトリール
S‥‥竿体
Claims (3)
- 竿体に取り付けられ外周面にリール着座面が形成されたリール着座部と、前記リール着座面の一端側に固定的に取り付けられ前記一端側上にリールの脚端受入空間を形成する固定フードと、前記リール着座面の他端側に竿軸方向に移動自在に取り付けられ前記他端側にリールの脚端受入空間を形成する筒状の可動フードとを備えた釣竿用リールシートにおいて、
釣竿リールシートをリール着座面が下方を向いた状態で側方視したときに現れる可動フードの竿軸方向の下側輪郭線は竿軸方向に略平行で、上側輪郭線は固定フードに向かって竿体側に近づいていることを特徴とする釣竿用リールシート。 - 請求項1に記載したリールシートにおいて、
可動フードを竿軸方向に垂直に輪切りにしたときに現れる外周輪郭線のループは固定フードに向かって小さくなっていることを特徴とする釣竿用リールシート。 - 請求項1または2に記載したリールシートにおいて、
可動フードは竿体を包囲する樹脂成形部と前記樹脂成形部を外嵌する金属成形部とからなることを特徴とする釣竿用リールシート。
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