JP7117865B2 - 立体駐車場 - Google Patents
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トンネル地上部に設けた2か所の上部開口部に車の出入り口が設けられている。車はメリーゴーランド式駐車場システムのいずれか一方の開口部から入庫され、他方の開口部から出庫される。
また、特許文献2に記載された立体駐車場では、エレベータと下り傾斜の螺旋床と台車を設置する必要があった。そのため、エレベータの設置コストがかかるという問題がある。しかも、入庫した車は螺旋床に沿って入庫順に車を詰めて配列しており、台車の下面に車輪を出し入れ可能に設けてジャッキとセンサーで車輪の出入りと方向の変更をしなければならず、入庫後の車の移動作業が煩雑であった。
本発明による立体駐車場では、上面に車を駐車可能で揺動可能なパレットを無端状に多数配列して走行可能なコンベアに、螺旋状の第一螺旋駐車床部と第二螺旋駐車床部とを対向配置して、正逆の走行方向に応じて一方が下り傾斜で他方が上り傾斜となる。これらを第一連結駐車床部と第二連結駐車床部とでそれぞれ連結することで、車を搭載したパレットや空きパレットを無端状に周回移動させることができる。しかも、第一連結駐車床部第または二連結駐車床部では空きパレットに車を搭載して入庫させ、搭載パレットから車を出庫させることができる。そのため、狭いスペースでも上下方向の空間を有効利用して多数の車を多層に駐車させることができる。
対向する第一螺旋駐車床部及び第二螺旋駐車床部でコンベアを螺旋状に旋回しながら上昇及び降下させ、第一連結駐車床部及び第二連結駐車床部の一方の領域で車を入庫させたり出庫させたりすることができる。
コンベアの走行時に、第一連結駐車床部は第一螺旋駐車床部や第二螺旋駐車床部と交差することなく接線方向の位置で連結されているため、コンベア上のパレットのねじれが少なく、パレットの揺動角度が小さくてすむため、パレットと搭載された車にかかる負荷が小さくパレットの搬送とパレットに対する車の入庫と出庫をスムーズに行える。
また、螺旋状でない第一連結駐車床部または第二連結駐車床部で車を入出庫可能としたため、パレットからの車の出庫と入庫がスムーズである。
図1~図3は本発明の第一実施形態による立体駐車場1を示す図である。
図1に示す第一実施形態による立体駐車場1における駐車床2は、上下方向に延びる一対の螺旋状部分を対向して配設した無端状のコンベア4を有している。このコンベア4は個別に車Aを搭載可能な所定長さの略円弧状板からなるパレット3を揺動可能に設置して多数枚配列して無端状に連続させて構成した。
この駐車床2のコンベア4は、上下方向に延びる一対の螺旋状の第一螺旋駐車床部6と第二螺旋駐車床部7とが対向して略対称に配設され、その両端部でそれぞれ互いに連結されて無端状に構成されている。
図2に示すように、コンベア4を構成する各パレット3は前後方向に対向する二面が略同一径の円弧状に湾曲した凸部3aと凹部3bからなる平板の板で形成されており、その上面に車Aが搭載可能な広さと強度を有している。パレット3には車Aの有無を検知するセンサーが設置されている。更に、パレット3には搭載された車Aのタイヤを固定するタイヤ止めが進退可能に設定されていてもよい。
なお、パレット3の平面視形状は略三日月形等でもよく、真円の一部が円弧状に欠けた形状等、車Aを搭載可能で揺動しても前後のパレット3との隙間が小さく維持される適宜の形状を採用できる。
しかも、チェーン13は図示しない駆動源によって予め決められたルートで正逆方向に螺旋状に旋回しつつ走行するため、支軸12で連結されたコンベア4の各パレット3が同一のルートで螺旋状に走行可能である。チェーン13と支軸12で連結されたパレット3を配列したコンベア4も同一のルートで螺旋状に走行可能とされている。
或いは、入庫スペース17と出庫スペース18を第一連結駐車床部8の同一側に並列に設置してもよい。この場合、入庫と出庫の一方の車Aはバックで移動することになる。
駆動源を正逆方向に選択的に回転させることで、チェーン13と共にコンベア4を右回転と左回転の一方に旋回させることができる。これにより、入庫のための空きパレット3を短時間で入庫用の車Aの待つ入庫スペース17に移動でき、同様に出庫用の車Aを搭載したパレット3を短時間で出庫スペース18に移動できる。
なお、コンベア4の駆動制御に関し、駆動源に不図示の制御手段が接続されていてもよい。制御手段からの指示によって駆動源によるコンベア4の回転方向と停止位置を設定するようことができる。或いは、作業員が操作ボタンを押すことで、コンベア4の回転方向と停止位置を設定し操作するようにしてもよい。
本実施形態では、コンベア4の空きパレット3に入庫スペース17から車Aを入庫する時と、パレット3に搭載した車Aを出庫スペース18に出庫する時にのみ運転者が車Aを運転することになっている。
立体駐車場1では、入庫待ちや出庫待ちの車Aがない場合、コンベア4の空きパレット3を第一連結駐車床部8に移動させて入庫スペース17に対向させた位置で停止させておく。そして、入庫用の車Aが入庫スペース17に進入した場合には、空きパレット3に誘導して駐車させた後にコンベア4を移動させて、新たな空きパレット3が入庫スペース17に対向する位置に来た位置で停止させる。
しかも、第一螺旋駐車床部6と第二螺旋駐車床部7の上下端部を上下でそれぞれ連結する第一連結駐車床部8と第二連結駐車床部9は交差することなく略平行な直線状に延びているため、走行時のコンベア4の各パレット3に湾曲による無理な荷重がかからず、コンベア4をスムーズに移動させることができる。
しかも、静止状態で空きパレット3を入庫スペース17に対向配置したため、新たな入庫車の搭載が容易である。また、パレット3上の出庫車を出庫スペース18に移動する際にはそのパレット3が出庫スペース18に近い側を選択してコンベア4を旋回させることができるため、効率的である。
本第二実施形態による立体駐車場1Aは第一実施形態と同様にパレット3とチェーン13の上コマ15a及び下コマ15bを支軸12で回動可能に連結して無端状に多数配列している。しかも、コンベア4が例えば上側から下側に螺旋状に旋回する第一螺旋駐車床部6とコンベア4が下側から上側に螺旋状に旋回する第二螺旋駐車床部20とは、コンベア4の螺旋旋回の向きが同一方向になっており、第一螺旋駐車床部6の下端部6aと第二螺旋駐車床部20の下端部20aを連結する第一連結駐車床部21が地上階に略直線状に斜めに配設されている。また、第一螺旋駐車床部6の上端部6bと第二螺旋駐車床部20の上端部20bを連結する第二連結駐車床部22が上部で第一連結駐車床部21と交差する方向に略直線状に斜めに配設されている。
図4に示す例では、コンベア4の第一連結駐車床部21の2つのパレット3に対向して入庫スペース17が設置され、これに続く2つのパレット3に対向して出庫スペース18が設置されている。
また、上述した各実施形態による立体駐車場1、1Aでは、地上にコンベア4を設置して上方に螺旋状に形成された第一螺旋駐車床部6と第二螺旋駐車床部7,20を対向配列して構成したため、地盤面上の第一連結駐車床部8、21に入庫スペース17と出庫スペース18を設けた。しかし、この構成に代えて、立体駐車場1,1Aを地下の立て坑内に埋設して構築してもよい。この場合、上端部に設置した第二連結駐車床部9、22を地表面等に設置して、それらのパレット3に対向させて入庫スペース17と出庫スペース18を設けてもよい。
2 駐車床
3 パレット
4 コンベア
6 第一螺旋駐車床部
6a、7a、20a 下端部
6b、7b、20b 上端部
7、20 第二螺旋駐車床部
8、21 第一連結駐車床部
9、22 第二連結駐車床部
12 支軸
13 チェーン
15a 上コマ
15b 下コマ
17 入庫スペース
18 出庫スペース
Claims (2)
- 車を駐車させる揺動可能なパレットを無端状に配列して走行可能なコンベアを備えており、
前記コンベアは、
上下方向に螺旋状に湾曲して配設された第一螺旋駐車床部と、
上下方向に螺旋状に湾曲して配設された第二螺旋駐車床部と、
前記第一螺旋駐車床部の下端部と前記第二螺旋駐車床部の下端部を連結する第一連結駐車床部と、
前記第一螺旋駐車床部の上端部と前記第二螺旋駐車床部の上端部を連結する第二連結駐車床部とを備え、
前記第一連結駐車床部または第二連結駐車床部で車を出し入れ可能とし、
前記第一連結駐車床部及び第二連結駐車床部の一方には、車を前記パレットに入庫可能な入庫スペースと、前記パレットに搭載された車を出庫可能な出庫スペースとを有しており、
前記入庫スペースと前記出庫スペースとは、前記第一連結駐車床部及び第二連結駐車床部の一方を挟んで反対側にそれぞれ設置されており、
前記入庫スペースは、前記第一連結駐車床部及び第二連結駐車床部の一方に配置される前記パレットのうちの所定数の第1パレットに対向して設置され、
前記出庫スペースは、前記第一連結駐車床部及び第二連結駐車床部の一方に配置される前記パレットのうちの前記第1パレットに続く所定数の第2パレットに対向して設置される、
ことを特徴とする立体駐車場。 - 前記第一連結駐車床部は地盤面に設置され、交差することなく前記第一螺旋駐車床部の下端部と前記第二螺旋駐車床部の下端部とに連結されている請求項1に記載された立体駐車場。
Priority Applications (1)
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JP2018039499A JP7117865B2 (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 立体駐車場 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018039499A JP7117865B2 (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 立体駐車場 |
Publications (2)
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JP2019152067A JP2019152067A (ja) | 2019-09-12 |
JP7117865B2 true JP7117865B2 (ja) | 2022-08-15 |
Family
ID=67948488
Family Applications (1)
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JP2018039499A Active JP7117865B2 (ja) | 2018-03-06 | 2018-03-06 | 立体駐車場 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP7117865B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05311910A (ja) * | 1992-05-15 | 1993-11-22 | Tomoegumi Giken:Kk | 機械式駐車装置 |
-
2018
- 2018-03-06 JP JP2018039499A patent/JP7117865B2/ja active Active
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Publication number | Publication date |
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JP2019152067A (ja) | 2019-09-12 |
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