JP7116291B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents
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それぞれが窒化物半導体からなるn側半導体層と、活性層と、p側半導体層と、を上方に向かって順に有する半導体レーザ素子であって、
前記n側半導体層は、上方に向かってバンドギャップエネルギーが小さくなっており、n型不純物を5×1017/cm3より大きく2×1018/cm3以下のn型不純物濃度で含有するn側組成傾斜層を有し、
前記活性層は、
前記n側組成傾斜層に接して配置されると共に、前記n側組成傾斜層よりもn型不純物濃度が大きく且つ膜厚が小さく、前記n側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn側障壁層と、
前記n側障壁層の上方に配置される複数の井戸層と、前記複数の井戸層に挟まれる中間障壁層と、を有し、
前記p側半導体層は、
上方に向かってバンドギャップエネルギーが大きくなっており、アンドープであるp側組成傾斜層と、
前記p側組成傾斜層の上方に配置され、前記中間障壁層よりもバンドギャップエネルギーが大きく、前記p側組成傾斜層よりもp型不純物濃度が大きい電子障壁層と、
を有し、
以下の(1)~(3)から選ばれた1以上の構造を有する、半導体レーザ素子。
(1)前記n側組成傾斜層の膜厚をtとするときに、前記活性層と前記p側半導体層の界面から上方に向かってtの距離範囲における前記p側半導体層の平均バンドギャップエネルギーは、前記n側組成傾斜層の平均バンドギャップエネルギーよりも大きい、
(2)前記p側組成傾斜層の下端のバンドギャップエネルギーは、前記n側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギーよりも大きい、
(3)前記p側半導体層は、さらに、前記p側組成傾斜層と前記電子障壁層とを繋ぐp側中間層であって、前記p側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギー以上であり且つ前記電子障壁層のバンドギャップエネルギー未満であるバンドギャップエネルギーを有し、アンドープである、p側中間層を有する。
(1)n側組成傾斜層26の膜厚をtとするときに、活性層3とp側半導体層4の界面から上方に向かってtの距離範囲におけるp側半導体層4の平均バンドギャップエネルギーは、n側組成傾斜層26の平均バンドギャップエネルギーよりも大きい。
(2)p側組成傾斜層41の下端のバンドギャップエネルギーは、n側組成傾斜層26の上端のバンドギャップエネルギーよりも大きい。
(3)p側半導体層4は、さらに、p側組成傾斜層41と電子障壁層42とを繋ぐp側中間層45であって、p側組成傾斜層41の上端のバンドギャップエネルギー以上であり且つ電子障壁層42のバンドギャップエネルギー未満であるバンドギャップエネルギーを有し、アンドープである、p側中間層45を有する。
Γgth=αi+αm
図2に示すように、半導体レーザ素子100は、基板1と、その上方に設けられた、n側半導体層2と、活性層3と、p側半導体層4と、を有する。p側半導体層4の上側には例えばリッジ4aが設けられている。活性層3のうちリッジ4aの直下の部分及びその近傍が光導波路領域である。リッジ4aの側面とリッジ4aの側面から連続するp側半導体層4の表面には絶縁膜5を設けることができる。基板1は例えばn型半導体からなり、その下面にはn電極8が設けられている。また、リッジ4aの上面に接してp電極6が設けられ、さらにその上にp側パッド電極7が設けられている。半導体レーザ素子100は長波長域のレーザ光を発振可能であり、例えば波長530nm以上のレーザ光を発振可能である。
基板1には、例えばGaN等からなる窒化物半導体基板を用いることができる。基板1の上に成長させるn側半導体層2、活性層3、p側半導体層4としては、実質的にc軸方向に成長させた半導体が挙げられる。例えばc面((0001)面)を主面とするGaN基板を用いて、そのc面上に各半導体層を成長させることができる。ここでc面を主面とするとは、±1度以内程度のオフ角を有するものを含んでよい。c面を主面とする基板を用いることにより、量産性に優れるという利点を得ることができる。
n側半導体層2は、GaN、InGaN、AlGaN等の窒化物半導体からなる多層構造とすることができる。n側半導体層2に含まれるn型半導体層としては、Si、Ge等のn型不純物が含有された窒化物半導体からなる層を挙げることができる。n側半導体層2は、例えば、基板1側から順に、第1n型半導体層21、第2n型半導体層22、第3n型半導体層23、第4n型半導体層24、第5n型半導体層25、n側組成傾斜層26を有する。
第1~第5n型半導体層21~25は、n型不純物を含有する。第1n型半導体層21は、例えばAlGaNからなる。第2n型半導体層22は、例えば第1n型半導体層21よりもバンドギャップエネルギーの大きい層である。第2n型半導体層22は、例えばAlGaNからなる。第3n型半導体層23は、例えばInGaNからなり、そのIn組成比は井戸層32A、32Bよりも小さい。第4n型半導体層24は、例えば第1n型半導体層21よりもバンドギャップエネルギーの大きい層であり、第2n型半導体層22と同じであってもよい。第4n型半導体層24は、例えばAlGaNからなる。第2n型半導体層22及び第4n型半導体層24のいずれか一方あるいは両方は、n側半導体層2において最大のバンドギャップエネルギーを有してよく、典型的にはn型クラッド層として機能する。第3n型半導体層23はクラック防止層として機能させることができる。この場合、膜厚は第2n型半導体層22及び第4n型半導体層24のいずれよりも小さいことが好ましい。第5n型半導体層25は、そのバンドギャップエネルギーが、第4n型半導体層24よりも小さくn側組成傾斜層26の下端と同じかそれよりも大きいことが好ましい。例えばGaNからなる。第5n型半導体層25のn型不純物濃度はn側組成傾斜層26よりも大であることが好ましい。
n側組成傾斜層26は、第2面26bから第1面26aに向かってバンドギャップエネルギーが小さくなるように組成を段階的に変化させた層である。すなわち、n側組成傾斜層26において、バンドギャップエネルギーは第2面26bから第1面26aに向かって階段状に減少している。一般的に、半導体界面における屈折率の不連続により光子の閉じ込め構造を形成することができる。n側組成傾斜層26を、活性層3に近づくほど屈折率nが高くなるように組成を段階的に変化させた層とすることで、n側組成傾斜層26に光導波路の障壁が連続して形成される。これにより活性層3への光閉じ込めを強化することができる。
活性層3は、GaN、InGaN等の窒化物半導体層からなる多層構造とすることができる。活性層3は、単一量子井戸構造又は多重量子井戸構造を有する。十分な利得を得るためには多重量子井戸構造が好ましい。多重量子井戸構造の活性層3は、複数の井戸層32A、32Bと、井戸層32A、32Bに挟まれる中間障壁層33と、を有する。例えば活性層3は、n側半導体層2側から順に、n側障壁層31、井戸層32A、中間障壁層33、井戸層32B、p側障壁層34を含む。
n側障壁層31は、n側組成傾斜層26よりもn型不純物濃度が高く、且つn側組成傾斜層26の第1面26a側よりもバンドギャップエネルギーが大きい層である。バンドギャップエネルギーがこのような関係であることにより、n側組成傾斜層26の第1面26a近傍に電子を溜めることができる。これにより、n側障壁層31を薄くしてもホールのオーバーフローを抑制することができる。n側障壁層31はn型不純物濃度が高いため、少なくともn側障壁層31に最も近い井戸層の局在準位の遮蔽が懸念されるが、薄膜化によりこれを抑制することができ、長波長化が可能となる。n型不純物によって自由キャリア吸収が生じて吸収損失が増大するが、薄膜化によってこれも抑制できるので、光出力を向上させることができる。n側組成傾斜層26の第1面26a近傍に電子を溜めるためには、n側組成傾斜層26の最も第1面26a側のバンドギャップエネルギー(すなわちn側組成傾斜層26における最小のバンドギャップエネルギー)が、中間障壁層33よりも小さいことが好ましい。
p側組成傾斜層41を配置する場合は、p側組成傾斜層41と井戸層32A、32Bとの間に、p側組成傾斜層41の最小のバンドギャップエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有するp側障壁層34を配置することが好ましい。p側障壁層34にn型不純物を含有させると光吸収やホールのトラップの虞があるため、また、p型不純物であるMgは深い準位をつくり光吸収を生じさせるため、p側障壁層34はアンドープとすることが好ましい。例えばp側障壁層34はアンドープのGaNからなる。
p側半導体層4は、GaN、InGaN、AlGaN等の窒化物半導体層からなる多層構造とすることができる。p側半導体層4に含まれるp型窒化物半導体層としては、Mg等のp型不純物が含有された窒化物半導体からなる層を挙げることができる。
p側組成傾斜層41は、上方に向かってバンドギャップエネルギーが大きくなっている。換言すれば、p側組成傾斜層41は、活性層3側の第3面41aと、電子障壁層42側の第4面41bとを有し、そのバンドギャップエネルギーは第3面41aから第4面41bに向かって大きくなっている。第3面41a側のバンドギャップエネルギーは第4面41b側よりも小さい。すなわち、p側組成傾斜層41において、バンドギャップエネルギーは第3面41aから第4面41bに向かって階段状に増大している。n側組成傾斜層26だけでなくp側組成傾斜層41も設けることで、活性層3に対して両側からバランス良く光を閉じ込めることができる。これにより、活性層3における電界強度を増大させることができ、閾値電流を低減させることができる。
電子障壁層42は、Mg等のp型不純物を含有する。電子障壁層42は、例えばAlGaNからなる。電子障壁層42は、p側半導体層4中で最も高いバンドギャップエネルギーを有し、且つp側組成傾斜層41よりも膜厚が小さい層として設けてよい。
第1p型半導体層43、第2p型半導体層44は、Mg等のp型不純物を含有する。第1p型半導体層43は、例えばAlGaNからなる。第1p型半導体層43は、例えばp型クラッド層として機能し、p側半導体層4中で電子障壁層42に次いで高いバンドギャップエネルギーを有してよい。第1p型半導体層43の膜厚は電子障壁層42よりも大きい。第2p型半導体層44は、例えばGaNからなり、p型コンタクト層として機能する。
絶縁膜5は、例えば、Si、Al、Zr、Ti、Nb、Ta等の酸化物又は窒化物等の単層又は積層膜によって形成することができる。n電極8は、例えばn型の基板1の下面のほぼ全域に設けられる。p電極6は、例えばリッジ4aの少なくとも上面に設けられる。p電極6の幅が狭い場合は、p電極6の上にp電極6より幅が広いp側パッド電極7を設け、p側パッド電極7にワイヤ等を接続すればよい。各電極の材料は、例えば、Ni、Rh、Cr、Au、W、Pt、Ti、Al等の金属又は合金、Zn、In、Snから選択される少なくとも1種を含む導電性酸化物等の単層膜又は多層膜が挙げられる。導電性酸化物の例としては、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)等が挙げられる。電極の厚みは、通常、半導体素子の電極として機能し得る厚みであればよい。例えば、0.1μm~2μm程度が挙げられる。
実施例1として、以下に示す半導体レーザ素子を作製した。半導体レーザ素子となるエピタキシャルウエハーの作製にはMOCVD装置を用いた。また、原料には、トリメチルガリウム(TMG)、トリエチルガリウム(TEG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)、アンモニア(NH3)、シランガス、ビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム(Cp2Mg)を適宜用いた。
次に、Siを含有するAl0.08Ga0.92N層(第2n型半導体層22)を250nmの膜厚で成長させた。
次に、Siを含有するIn0.04Ga0.96N層(第3n型半導体層23)を150nmの膜厚で成長させた。
次に、Siを含有するAl0.08Ga0.92N層(第4n型半導体層24)を650nmの膜厚で成長させた。
次に、Siを含有するGaN層(第5n型半導体層25)を300nmの膜厚で成長させた。
次に、1×1018/cm3程度の濃度でSiドープした組成傾斜層(n側組成傾斜層26)を260nmの膜厚で成長させた。組成傾斜層は、成長の始端をGaNとし、成長の終端をIn0.05Ga0.95Nとして、組成傾斜がほぼ直線状となるように120段階でIn組成を実質的に単調増加させて成長させた。すなわち、2.1nmの厚みで成長する毎にIn組成比が0.02~0.09%(平均0.04%)増加するという、In組成比が実質的に単調増加する設定で組成傾斜層を成長させた。
次に、3×1019/cm3程度の濃度でSiドープしたGaN層(n側障壁層31)を3nmの膜厚で成長させた。
次に、アンドープのIn0.25Ga0.75N層(井戸層32A)を2.7nmの膜厚で成長させた。
次に、アンドープのGaN層(中間障壁層33)を3.4nmの膜厚で成長させた。
次に、アンドープのIn0.25Ga0.75N層(井戸層32B)を2.7nmの膜厚で成長させた。
次に、アンドープのGaN層(p側障壁層34)を2.2nmの膜厚で成長させた。
次に、アンドープの組成傾斜層(p側組成傾斜層41)を260nmの膜厚で成長させた。組成傾斜層は、成長の始端をIn0.045Ga0.955Nとし、成長の終端をGaNとして、組成傾斜がほぼ直線状となるように120段階でIn組成を実質的に単調減少させて成長させた。すなわち、2.1nmの厚みで成長する毎にIn組成比が0.02~0.09%(平均0.04%)減少するという、In組成比が実質的に単調減少する設定で組成傾斜層を成長させた。
次に、Mgを含有するAl0.16Ga0.84N層(電子障壁層42)を11nmの膜厚で成長させた。
次に、Mgを含有するAl0.04Ga0.96N層(第1p型半導体層43)を300nmの膜厚で成長させた。
次に、Mgを含有するGaN層(第2p型半導体層44)を15nmの膜厚で成長させた。
実施例2として、p側組成傾斜層41の成長の始端をIn0.05Ga0.95Nとし、成長の終端をGaNとして成長させたのちに、アンドープのGaN層(p側中間層45)を膜厚200nmで成長した以外は実施例1と同様の方法で半導体レーザ素子100を作製した。実施例2に係る半導体レーザ素子100は約532nmで発振した。
比較例1として、p側中間層45を設けないこと以外は実施例2と同様の半導体レーザ素子を作製した。
実施例1及び比較例1の半導体レーザ素子のI-L特性を図7に示し、I-V特性を図8に示す。図7及び図8において、実線が実施例2の半導体レーザ素子100を示し、破線が比較例1の半導体レーザ素子を示す。図7及び図8に示すように、実施例1の半導体レーザ素子100は、比較例1の半導体レーザ素子と比べて、光出力が向上し、且つ、電圧は同等程度に低いことが確認された。光出力が向上した理由は、比較例1よりp側組成傾斜層の屈折率を低下させたことで、p型不純物をドープした領域への光の漏れが低減され、これによってp側半導体層4での自由キャリア吸収損失が低減できたためと考えられる。閾値電流はわずかに上昇したが、これは、内部の光強度のピークがややn側半導体層の側にシフトするため、活性層への光閉じ込めが減少したためと考えられる。
実施例2及び比較例1の半導体レーザ素子のI-L特性を図9に示し、I-V特性を図10に示す。図9及び図10において、実線が実施例2の半導体レーザ素子100を示し、破線が比較例1の半導体レーザ素子を示す。図9及び図10に示すように、実施例2の半導体レーザ素子100は、比較例1の半導体レーザ素子と比べて、光出力が向上し、且つ、電圧は同等程度に低いことが確認された。光出力が向上した理由は、比較例1よりも活性層3から電子障壁層42までの距離を増大させたことで、p型不純物をドープした領域への光の漏れが低減され、これによってp側半導体層4での自由キャリア吸収損失が低減できたためと考えられる。また自由キャリア吸収損失が大きく低減出来たため閾値電流も低下したと考えられる。
1 基板
2 n側半導体層
21 第1n型半導体層
22 第2n型半導体層
23 第3n型半導体層
24 第4n型半導体層
25 第5n型半導体層
26 n側組成傾斜層
3 活性層
31 n側障壁層
32A、32B 井戸層
33 中間障壁層
34 p側障壁層
4 p側半導体層
41 p側組成傾斜層
42 電子障壁層
43 第1p型半導体層
44 第2p型半導体層
45 p側中間層
4a リッジ
5 絶縁膜
6 p電極
7 p側パッド電極
8 n電極
26a 第1面、26b 第2面
41a 第3面、41b 第4面
26c 第1部分、26d 第2部分
41c 第3部分、41d 第4部分
261~265、411~415 サブ層
Claims (13)
- それぞれが窒化物半導体からなるn側半導体層と、活性層と、p側半導体層と、を上方に向かって順に有する半導体レーザ素子であって、
前記n側半導体層は、上方に向かってバンドギャップエネルギーが小さくなっており、n型不純物を5×1017/cm3より大きく2×1018/cm3以下のn型不純物濃度で含有するn側組成傾斜層を有し、
前記活性層は、
前記n側組成傾斜層に接して配置されると共に、前記n側組成傾斜層よりもn型不純物濃度が大きく且つ膜厚が小さく、前記n側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn側障壁層と、
前記n側障壁層の上方に配置される1または複数の井戸層と、を有し、
前記p側半導体層は、上方に向かってバンドギャップエネルギーが大きくなっており、アンドープであるp側組成傾斜層を有し、
以下の(1)または(2)から選ばれた1以上の構造を有する、半導体レーザ素子。
(1)前記n側組成傾斜層の膜厚をtとするときに、前記活性層と前記p側半導体層の界面から上方に向かってtの距離範囲における前記p側半導体層の平均バンドギャップエネルギーは、前記n側組成傾斜層の平均バンドギャップエネルギーよりも大きい、
(2)前記p側組成傾斜層の下端のバンドギャップエネルギーは、前記n側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギーよりも大きい。 - 前記n側組成傾斜層は、前記活性層の側から順に第1部分と第2部分とを有し、前記第1部分の組成変化率は前記第2部分の組成変化率よりも低い、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
- 前記p側組成傾斜層は、前記活性層の側から順に第3部分と第4部分とを有し、前記第3部分の組成変化率は前記第4部分の組成変化率よりも高い、請求項1または2に記載の半導体レーザ素子。
- それぞれが窒化物半導体からなるn側半導体層と、活性層と、p側半導体層と、を上方に向かって順に有する半導体レーザ素子であって、
前記n側半導体層は、上方に向かってバンドギャップエネルギーが小さくなっており、n型不純物を5×10 17 /cm 3 より大きく2×10 18 /cm 3 以下のn型不純物濃度で含有するn側組成傾斜層を有し、
前記活性層は、
前記n側組成傾斜層に接して配置されると共に、前記n側組成傾斜層よりもn型不純物濃度が大きく且つ膜厚が小さく、前記n側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有するn側障壁層と、
前記n側障壁層の上方に配置される1または複数の井戸層と、を有し、
前記p側半導体層は、
上方に向かってバンドギャップエネルギーが大きくなっており、アンドープであるp側組成傾斜層と、
前記p側組成傾斜層の上方に配置され、前記p側組成傾斜層の上端のバンドギャップエネルギー以上であるバンドギャップエネルギーを有し、アンドープである、p側中間層と、
前記p側中間層の上方に配置され、前記p側中間層のバンドギャップエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有し、前記p側組成傾斜層よりもp型不純物濃度が大きい電子障壁層と、を有する、半導体レーザ素子。 - 前記p側中間層の膜厚は、100nm以上の膜厚を有する、請求項4に記載の半導体レーザ素子。
- 前記p側組成傾斜層と前記p側中間層の合計膜厚は、前記n側組成傾斜層の膜厚より大である、請求項4または5に記載の半導体レーザ素子。
- 前記n側組成傾斜層のn型不純物濃度は上下方向において実質的に一定である、請求項1~6のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- 前記n側組成傾斜層及び/又は前記p側組成傾斜層の膜厚は200nm以上である請求項1~7のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- 前記n側組成傾斜層は、互いに組成の異なるInxGa1-xNからなる複数のサブ層からなり、
前記サブ層の膜厚は、25nm以下であり、
前記n側組成傾斜層の最も上側のサブ層は、InaGa1-aN(0<a<1)からなり、
前記n側組成傾斜層の最も下側のサブ層は、InbGa1-bN(0≦b<a)からなる請求項1~8のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。 - 隣り合う前記サブ層のIn組成比の差は、0.005以下である請求項9に記載の半導体レーザ素子。
- 前記n側組成傾斜層の前記1または複数の井戸層からの距離は20nm以下である請求項1~10のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
- 前記p側組成傾斜層は、互いに組成の異なるInyGa1-yNからなる複数のサブ層からなり、
前記サブ層の膜厚は、25nm以下であり、
前記p側組成傾斜層の最も下側のサブ層は、IncGa1-cN(0<c<1)からなり、
前記p側組成傾斜層の最も上側のサブ層は、IndGa1-dN(0≦d<c)からなる請求項1~11のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。 - 前記半導体レーザ素子は波長530nm以上のレーザ光を発振可能である請求項1~12のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
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