JP7113985B2 - 半導体素子及び半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体素子及び半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、半導体素子及び半導体素子の製造方法に関する。
近年、ワイドギャップ半導体を用いたパワーデバイスの開発が活発化しており、その一例として、自立GaN(窒化ガリウム)基板を用いた縦型の電界効果トランジスタ(MOSFET)に関する技術の提案が増加している。一般的なトランジスタの製造工程においては、工程簡略化のためにイオン注入を用いることが多い。しかしながら、イオン注入を用いてGaNの拡散層を形成すると、1000℃を超える活性化熱処理によって、窒素抜けや拡散層と保護膜との反応が起こり、p-GaNのアクセプタ濃度が著しく低下するという問題がある。このため縦型のGaNパワートランジスタの製造においては、イオン注入を必要とするDMOS(Double-Diffused MOSFET)構造ではなく、エピタキシャル成長膜からなるNPN構造を用いたトレンチMOS構造を採用するケースが多い。
エピタキシャル成長膜からなるNPN構造を用いたGaNトレンチMOSFETにおける主要な課題は、p-GaNが不活性であることである。つまり、エピタキシャル成長法を用いて製造したp-GaN層は、製造後の状態では水素終端されており不活性であるため、700~900℃程度の熱処理を行って、p-GaN層から水素を脱離させてp-GaN層を活性化する必要がある。しかしながら、トレンチMOS用のNPN構造の場合、p-GaN層の上層であるn-GaN層が水素の抜けの障壁となり、p-GaN層中から水素を抜きにくい(除去しにくい)という課題がある。この課題に対して、例えば特許文献1では、最上層であるn-GaN層の一部をドライエッチング加工で除去した後に、熱処理を行うことでp-GaN層からの水素を除去する技術が提案されている。
また、縦型のトレンチMOSFETでは、主要な抵抗成分であるチャネル抵抗を低減するために、最小単位のトランジスタ(ユニットセル)を微細化し、複数のユニットセルを並列に集積化する構造をとることが一般的である。例えば特許文献2には、p-GaNボディ領域に開口部が設けられたNPNエピ構造を有するGaNトレンチMOSFETのユニットセルが、多数並列に配置された構成が提案されている。
特許第6048103号公報 特開平11-345969号公報
ソースコンタクトを有するアクティブなユニットセル(アクティブセル)のみを集積化すると、トレンチ毎にn-GaN層とのコンタクト領域が必要となるため、相対的に平面視におけるp-GaN層の露出領域が制限される。この露出領域が狭いと、p-GaN層からの水素の除去が困難になり、p-GaN層の活性化率が低下する。この結果、p-GaN層のアクセプタ濃度が減少し、閾値電圧の低下が生じてしまう。このため、アクティブセルの集積化(ユニットセルの微細化)は、NPN構造中のp-GaN層を高活性化させる上では望ましくない。
その一方で、ユニットセルの集積化はチャネル抵抗を低減するだけでなく、パンチスルー電流を抑制するため欠かすことができない。
以上のように、従来の技術では、閾値電圧の低下ひいてはp-GaN層の不活性化を抑制することと、パンチスルー電流を抑制することとを両立することが困難であるという問題があった。
そこで、本開示は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、p型GaN層の不活性化を抑制することと、パンチスルー電流を抑制することとを両立することが可能な技術を提供することを目的とする。
本開示に係る半導体素子は、窒化ガリウム基板と、前記窒化ガリウム基板の面上に順に配設された第1導電型の第1窒化ガリウム層、第2導電型の第2窒化ガリウム層、及び、第1導電型の第3窒化ガリウム層と、前記第3窒化ガリウム層から前記第1窒化ガリウム層まで達するアクティブトレンチと、前記アクティブトレンチと前記第3窒化ガリウム層を介して隣接し、前記第3窒化ガリウム層から前記第2窒化ガリウム層まで達する凹部であるリセスと、前記リセスの底面から前記第1窒化ガリウム層まで達するダミートレンチと、前記アクティブトレンチ内及び前記ダミートレンチ内に順に配設された絶縁膜及び導電膜とを備える。
本開示によれば、半導体素子は、アクティブトレンチと第3窒化ガリウム層を介して隣接し、第3窒化ガリウム層から第2窒化ガリウム層まで達する凹部であるリセスを備える。このような構成によれば、p型GaN層の不活性化を抑制することと、パンチスルー電流を抑制することとを両立することができる。
本開示の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施の形態1に係る半導体素子を示す上面図である。 実施の形態1に係る半導体素子を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子を示す上面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態1の変形例に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子を示す上面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態2に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子を示す上面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す上面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 実施の形態3に係る半導体素子の製造工程を示す断面模式図である。 関連素子及び実施の形態1~3に係る半導体素子の規格化BFOM値を示す図である。
以下に本開示に係る半導体素子及びその製造方法の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、実施の形態により本開示が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の形状または各部材の縮尺が現実と異なる場合がある。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態1に係る半導体素子を示す上面図である。全体像の把握を目的としているため、図1では詳細な構造は適宜省略されている。主な構造物として、図1の半導体素子は、ゲートパッド電極1と、ソース電極であるソースパッド電極2とを備える半導体スイッチング素子である。ソースパッド電極2が配設されている領域(ハッチングが付された領域)には、複数のソースユニットセル3と、終端を担うターミネーションセル4とが配設されている。ソースユニットセル3の両端には、アクティブトレンチ5が配設されている。
図2は、半導体素子であるソースユニットセル3の上面模式図である。図3は、図2のA-A’に沿った断面模式図であり、図4は、図2のB-B’に沿った断面模式図である。
本実施の形態1に係る半導体素子は、図3などに示すように、n型導電性のn型GaN基板(窒化ガリウム基板)6を用いた縦型のGaNトレンチMOSFETである。n型GaN基板6は、通常の半導体ウェハから構成されてもよいし、エピタキシャル成長層から構成されてもよい。
n型GaN基板6のc面(0001)上に、第1導電型の第1窒化ガリウム層である下側n型GaN層7、第2導電型の第2窒化ガリウム層であるp型GaN層8、及び、第1導電型の第3窒化ガリウム層である上側n型GaN層9が順に配設されている。本実施の形態1では、第1導電型及び第2導電型はそれぞれn型及びp型であるものとして説明する。なお、第1導電型及び第2導電型はそれぞれp型及びn型であってもよいが、この構成が適用される可能性は低い。以下では便宜上、下側n型GaN層7、p型GaN層8、及び、上側n型GaN層9をまとめて「GaN積層」と記すこともある。
下側n型GaN層7には、例えばシリコン(Si)が1×1015~1×1017cm-3程度ドーピングされている。p型GaN層8には、例えばマグネシウム(Mg)が1×1017~3×1018cm-3程度ドープされている。上側n型GaN層9には、例えばSiが1×1018~1×1020cm-3程度ドーピングされている。
図3及び図4に示すように、上側n型GaN層9から下側n型GaN層7まで達するアクティブトレンチ5が、GaN積層に配設されている。図2に示すように、アクティブトレンチ5は、平面視においてストライプ形状を有しており、略平行に周期的に配置されている。図3及び図4に示すように、アクティブトレンチ5内には、絶縁膜(第2絶縁膜13)と、導電膜(導電膜14)とがこの順に埋設されている。
上側n型GaN層9からp型GaN層8に達する凹部であるリセス10が、少なくとも上側n型GaN層9に配設されている。リセス10とアクティブトレンチ5とは、上側n型GaN層9を介して互いに隣接している。リセス10の底面であるp型GaN層8から下側n型GaN層7に達するダミートレンチ11が配設されている。ダミートレンチ11内には、絶縁膜(第1絶縁膜12及び第2絶縁膜13)と、導電膜(導電膜14)とがこの順に埋設されている。
なお、本実施の形態1では、リセス10は、上側n型GaN層9に囲まれ、底部がp型GaN層8に達する、ソースユニットセル内のGaN積層の上から1段目の凹部であるものとする。このため本実施の形態1では、リセス10の底面を起点として掘り込まれた、2段目の凹部であるダミートレンチ11は、リセス10には含まない。
本実施の形態1に係る半導体素子は、保護絶縁膜(第1絶縁膜12、第2絶縁膜13及び第3絶縁膜15)を備える。この保護絶縁膜は、図4のように上側n型GaN層9の一部を露出するコンタクトホール17を有し、かつ、上側n型GaN層9の残部を覆っている。本実施の形態1では、コンタクトホール17から露出された上側n型GaN層9の一部は、図2のように、アクティブトレンチ5の延在方向と略直交方向に延在し、保護絶縁膜で覆われた上側n型GaN層9の残部は、当該延在方向と略平行方向に延在している。
また本実施の形態1では、コンタクトホール17は、図2及び図3に示すように、平面視でダミートレンチ11と重なっている。
ソースパッド電極2は、上述した保護絶縁膜(第1絶縁膜12、第2絶縁膜13及び第3絶縁膜15)上に配設されている。そして、ソースパッド電極2は、図4のように上側n型GaN層9の一部とコンタクトホール17を介して電気的に接続され、図3のようにダミートレンチ11内の導電膜14とコンタクトホール17を介して電気的に接続されている。これにより、ダミートレンチ11内をソース電位にすることができるので、電位固定を強めることができ、漏れ電流を低減することができる。なお、ソースパッド電極2、ひいてはダミートレンチ11内の導電膜14は、アクティブトレンチ5内の導電膜14であるゲート電極と絶縁されている。
ソースユニットセルを平面視したとき(図2で見たとき)、リセス10の端部のうちアクティブトレンチ5に対して略直交方向に位置する端部は、コンタクトホール17の外部に位置している。リセス10の端部のうちアクティブトレンチ5に対して略平行方向に位置する端部は、コンタクトホール17の内部に位置している。ダミートレンチ11は、平面視でドット形状を有し、コンタクトホール17は、平面視でストライプ形状を有している。ソースユニットセル3は、多数並列に集積されており、その繰り返しのピッチ(セルサイズ)は例えば25μm以下である。
図3及び図4に示すように、n型GaN基板6の面のうち、下側n型GaN層7が配設された面と逆側の面上には、ドレイン電極16が配設されている。本実施の形態1に係る半導体素子は、導電膜14であるゲート電極が閾値電圧を超えるか否かに応じて、チャネルがp型GaN層8に形成される。そして、チャネルが形成された場合には、ソースパッド電極2と電気的に接続された上側n型GaN層9と、ドレイン電極16と電気的に接続された下側n型GaN層7との間に電流を流すことが可能となる。
<製造方法>
次に、本実施の形態1に係る半導体素子の製造方法について、図5~図39を参照して説明する。図5、図7、図10、図13、図16、図19、図22、図25、図28、図31、図34及び図37は、本実施の形態1に係る半導体素子の製造方法の手順の一例を示す上面模式図である。図6、図8、図11、図14、図17、図20、図23、図26、図29、図32、図35及び図38は、図5等のA-A’に沿った断面模式図である。図9、図12、図15、図18、図21、図24、図27、図30、図33、図36及び図39は、図7等のB-B’に沿った断面模式図である。
本実施の形態1ではまず、支持基板に、c面(0001)を主面とする導電性のn型GaN基板6を用いる。n型GaN基板6のc面上に有機金属気相エピタキシー(MOVPE)等の手法を用いて、下側n型GaN層7、p型GaN層8、上側n型GaN層9を順に形成する。例えば、下側n型GaN層7の厚みは5~15μm、p型GaN層8の厚みは0.5~1μm、上側n型GaN層9の厚みは100~300nmである。図5及び図6は、この時の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、n型GaN基板6にリセス10を形成するため、フォトリソグラフィによりレジストマスクの形成を行う。次に、このレジストパターンをマスクとして上側n型GaN層9などを選択的にエッチングすることによりリセス10を形成する。エッチング深さは、リセス10の底部がp型GaN層8になるように適宜調整すればよい。本実施の形態1に係るリセス10の深さは、例えば200nm以上500nm以下である。リセス10を形成するエッチング加工終了後、洗浄処理によってレジストマスクを除去する。図7~図9は、レジスト除去後の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、リセス10の底面から下側n型GaN層7まで達するダミートレンチ11を形成する。まず、フォトリソグラフィによりレジストマスクの形成を行う。続いて、ドライエッチング装置を用いてp型GaN層8などを選択的にエッチングすることによりダミートレンチ11を形成する。エッチング深さは、ダミートレンチ11の底部が下側n型GaN層7になるように適宜調整すればよい。
ダミートレンチ11を形成するエッチング加工の際、ターミネーションセル4に、半導体素子を外部から電気的に分離する素子分離を同時に形成してもよい。つまり、ダミートレンチ11と素子分離とを同一工程で形成してもよい。これにより追加工程を入れることなく、ダミートレンチ11を形成できる。なお、ダミートレンチ11の深さは1.4~5μm程度であることが好適であり、本実施の形態1では1.8μmであるとした。ダミートレンチ11を形成するエッチング加工終了後、レジストマスクを除去する。図10~図12は、レジスト除去後の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、例えば化学気相成長法(CVD)やスパッタリング法、塗布法などを用いて、GaN積層上に第1絶縁膜12を形成する。第1絶縁膜12の膜種としては、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(Si)、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸窒化アルミニウム(AlON)、酸化ガリウム(Ga)、及びそれらを複合した膜などが好適である。第1絶縁膜12の膜厚は、ハードマスクとしての耐性を考えて設定すればよく、例えば100~500nm程度であることが好適であり、本実施の形態1では300nmであるとした。図13~図15は、第1絶縁膜12堆積後の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、フォトリソグラフィにより、アクティブトレンチ5のパターンとなるレジストマスクの形成を行う。フォトリソ後、RIE装置を用いて第1絶縁膜12のパターニングを行う。エッチングに使用するガスは、第1絶縁膜12の膜種に応じて適宜選択する必要がある。エッチング終了後、洗浄処理にてレジストマスクの除去を行う。図16~図18は、レジスト除去後の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、パターニング加工された第1絶縁膜12をハードマスクとして用いるエッチング加工によって、リセス10と上側n型GaN層9を介して隣接し、上側n型GaN層9から下側n型GaN層7まで達するアクティブトレンチ5を形成する。エッチング深さは、アクティブトレンチ5の底部が下側n型GaN層7になるように適宜調整すればよい。なお本実施の形態1では、アクティブトレンチ5の深さは、リセス10の深さとダミートレンチ11の深さの合計よりも浅い。一例として、アクティブトレンチの深さは、1.3~2μm程度であることが好適であり、本実施の形態1では1.4μmであるとした。図19~図21は、アクティブトレンチ5形成後の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、洗浄処理を行った後に、ゲート絶縁膜となる第2絶縁膜13を形成する。成膜手法は、例えばCVD法、原子層気相成長(ALD)法、スパッタリング法などが好適である。第2絶縁膜13の膜種としては、例えばSiO、SiN、Al、AlN、AlON、Ga3、及びその複合膜などが好適である。なお、第1絶縁膜12及び第2絶縁膜13の膜種は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。第1絶縁膜12の膜厚は、例えば30~100nm程度であることが好適であり、本実施の形態1では50nmであるとした。
第2絶縁膜13の形成後、アニール処理により第2絶縁膜13の膜質改善を行う。アニール温度は、例えば700以上1000℃未満の範囲程度であり、アニール時に使用するガスは、例えば窒素、酸素、またはその混合雰囲気が好適である。
なお本実施の形態1では、このアニール処理を、p型GaN層8の活性化処理を兼ねて行う。つまり、上記アニール処理により、リセス10やアクティブトレンチ5、ダミートレンチ11などの上側n型GaN層9に被覆されていないp型GaN層8の露出領域から水素を離脱(除去)することにより、p型GaN層8は、p型の導電性を示すようになる。なお、ここでは、第2絶縁膜13の膜質改善と、p型GaN層8の活性化とを共通のアニール処理で行ったが、これに限ったものではなく、p型GaN層8の活性化はリセス10及びアクティブトレンチ5の形成後に行われればよい。ただし、本実施の形態1のように、第2絶縁膜13の膜質改善と、p型GaN層8の活性化とを共通のアニール処理で行うと製造工程を簡素化することができる。図22~図24は、アニール工程終了後の上面模式図及び断面模式図を示す。
以上のように構成された本実施の形態1に係る半導体素子では、部分絶縁膜である第1絶縁膜12は、ダミートレンチ11内には配設されるがアクティブトレンチ5内には配設されない。このため、ダミートレンチ11内の絶縁膜(第1絶縁膜12及び第2絶縁膜13)の総厚が、アクティブトレンチ5内の絶縁膜(第2絶縁膜13)の厚みよりも厚くなるので、工程数を追加せずとも厚みが異なる2種類の絶縁膜を形成することができる。さらに、ダミートレンチ11がアクティブトレンチ5のフィールドプレートとして機能し、かつ、フィールドプレート用の絶縁膜が厚膜化されたことにより、ダミートレンチ11内の絶縁膜の破壊を抑制する効果が得られる。
また、ダミートレンチ11の下端は、アクティブトレンチ5の下端よりも下方に位置する。これにより、フィールドプレートの効果を高めることができるので、アクティブトレンチ5内の絶縁膜13の破壊を抑制する効果が得られる。
ゲート絶縁膜となる第2絶縁膜13の形成後、一部がゲート電極となる導電膜14の形成を行う。本実施の形態1では、まず導電膜14を第2絶縁膜13の全面上に形成する。このときの導電膜14の膜厚は例えば500~2000nm程度であることが好適である。導電膜14の膜種としては、例えば、リンかボロンをドーピングした多結晶シリコン(Poly-Si)か、窒化チタン(TiN)などが好適である。導電膜14は単層である必要はなく、例えば、メタルとPoly-Siとの積層膜であってもよい。図25~図27は、導電膜14形成後の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、ドライエッチャーを用いて導電膜14の不要部分のエッチバック加工を行う。これにより、アクティブトレンチ5及びダミートレンチ11に埋め込まれた導電膜14が形成される。図28~図30は、導電膜14の不要部分のエッチバック工程形成後の上面模式図及び断面模式図を示す。なお、ゲート電極である導電膜14の形成はエッチバック工程ではなく、フォトリソを用いたパターニングを採用してもよい。
続いて、層間絶縁膜となる第3絶縁膜15を形成する。第3絶縁膜15の膜種としては、例えば、SiO、SiN、Al、AlN、AlON、Ga3、及びその複合膜などが好適である。本実施の形態1に係る半導体素子では、メサやトレンチが形成されるため、この工程時点での製造物の上面の凹凸が大きい。このため、第3絶縁膜15の形成手法としては、例えばCVD法、ALD法、塗布法などの段差被覆性に優れた手法が好適である。また、SiO膜の一種であるボロンリンガラス(BPSG)の形成後にリフローを行って平坦化したSiO膜を、第3絶縁膜15としてもよい。図31~図33は、この時の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、コンタクトホール17の形成を行う。まず、フォトリソグラフィにて、レジストマスクを形成した後に、ドライエッチャーやフッ酸処理等によってコンタクトホール17を形成する。コンタクトホール17形成後、レジストは洗浄処理によって除去する。図34~図36は、この時の上面模式図及び断面模式図を示す。
続いて、パッド電極の形成を行う。この時、ソースユニットセル3上に形成したパッド電極はソースパッド電極2となり、ゲートセル上に形成したパッド電極は、ゲートパッド電極1(図1)となる。
パッド電極は、導電膜を形成してから、フォトリソ工程により、レジストパターンを形成し、その後、エッチング加工を行うことによって形成される。パッド電極の形成後、レジストパターンは、洗浄処理によって除去する。また図示はしていないが、p型GaN層8へのコンタクト電極を必要とする場合は、パッド電極の形成に先立って、フォトリソ、蒸着、リフトオフなどの方法を用いてp型GaN層8用の電極を別途用意してもよい。この電極の金属膜としては、例えば、高仕事関数のニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、金(Au)及びその複合膜などが好適である。このような構成をとることにより、p型GaN層8のコンタクトが取りやすくなるため、ボディ電位が安定し、閾値電圧ばらつきが低減する。また、ボディ領域からホールを引き抜き易くなるため、アバランシェ耐量が向上する。続いて、n型GaN基板6の面のうち、下側n型GaN層7が配設された面と逆側の面上に、例えば電子ビーム蒸着法を用いてドレイン電極16を形成する。ドレイン電極16の膜種としては、例えば、Ti、Al、プラチナ(Pt)、ニッケル(Ni)、V、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)及びその複合膜などが好適である。一例として、本件ではTi/Al/Ni/Auを使用する。
ドレイン電極16形成後、熱処理であるオーミックシンター処理を行う。なお、導電膜14にPoly-Siを用い、ソースパッド電極2にAlを用いた構成では、シンター温度が高すぎると、導電膜14がソースパッド電極2と反応することがあるので、シンター温度は500℃以下に設定することが望ましい。これよりもシンター温度を高めるためには、TiNなどのバリアメタルをPoly-SiとAlの間に挿入することが望ましい。図37~図39は、この時の上面模式図及び断面模式図を示す。ソースパッド電極2は、図38のようにダミートレンチ11内の導電膜14とコンタクトホール17を介して電気的に接続され、図39のように上側n型GaN層9の一部とコンタクトホール17を介して電気的に接続されている。
<実施の形態1のまとめ>
詳細については残りの実施の形態を説明した後に行うが、以上のような本実施の形態1に係る半導体素子によれば、p型GaN層8の不活性化を抑制することと、パンチスルー電流を抑制することとを両立することができる。
<実施の形態1の変形例>
実施の形態1では、アクティブトレンチ5の延在方向と略直交方向に延在する上側n型GaN層9の一部が、アクティブトレンチ5の延在方向と略平行方向に延在する上側n型GaN層9の部分同士を接続していたが、接続しなくてもよい。
図40は、本変形例に係る半導体素子であるソースユニットセル3の上面模式図である。図41は、図40のA-A’に沿った断面模式図であり、図42は、図40のB-B’に沿った断面模式図である。図40に示すように、上側n型GaN層9の一部は、途中で切断されてもよい。具体的には、上側n型GaN層9の一部は、平面視で、コンタクトホール17の縁を超えてアクティブトレンチ5の延在方向と直交方向に突出する先端を有する突起部18であってもよい。
本変形例に係る半導体素子の製造方法は、実施の形態1に係る半導体素子の製造方法と重複する点が多いため、特徴的な変更点のみを図示及び説明する。
図43~図45は、本変形例における、リセス10形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図7~図9に相当する。図7の上側n型GaN層9の一部とは異なり、図43の上側n型GaN層9の一部は、突起部18となっている。
図46~図48は、本変形例における、コンタクトホール17形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図34~図36に相当する。本変形例では、コンタクトホール17の内部に露出している上側n型GaN層9は突起部18のみとなっている。以上のような本変形例の構成によれば、コンタクトホール17に合わせ精度が多少必要となるが、p型GaN層8の露出領域がさらに増えるので、p型GaN層8の活性化率をさらに高めることができる。
なお半導体素子は、MOSFETだけでなく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、SBD(Schottky Barrier Diode)、PND(PN junction diode)などであってもよい。
<実施の形態2>
図49は、本実施の形態2に係る半導体素子であるソースユニットセルの上面模式図である。図50は、図49のA-A’に沿った断面模式図であり、図51は、図49のB-B’に沿った断面模式図である。本実施の形態2に係る半導体素子は、実施の形態1に係る半導体素子とほぼ同様の構成が取られているが、リセス10の形状やリセス10とコンタクトホール17との配置関係が、実施の形態1とは異なっている。具体的には、本実施の形態2では、アクティブトレンチ5、上側n型GaN層9、及び、リセス10は、平面視でストライプ形状を有している。そして、アクティブトレンチ5の延在方向と直交方向において、コンタクトホール17の幅はリセス10の幅以上であり、上側n型GaN層9の一部がコンタクトホール17から露出されている。
次に、本実施の形態2に係る半導体素子の製造方法について、図52~図56を参照して説明する。図52及び図54は、本実施の形態2に係る半導体素子の製造方法の手順の一例を示す上面模式図である。図53及び図55は、図52等のA-A’に沿った断面模式図である。図56は、図54のB-B’に沿った断面模式図である。本実施の形態2に係る半導体素子の製造方法は、実施の形態1に係る半導体素子の製造方法と重複する点が多いため、特徴的な変更点のみを図示及び説明する。
図52及び図53は、本実施の形態2における、リセス10形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図7~図9に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態2では、上側n型GaN層9、及び、リセス10は、平面視でストライプ形状を有している。
図54~図56は、本実施の形態2における、コンタクトホール17形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図34~図36に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態2では、上側n型GaN層9のコンタクトホール17に沿った端部が全てコンタクトホール17の内部に露出している。なお、ソース拡散層の導通抵抗を削減するために、リセス10の幅をコンタクトホール17の幅と同じにし、平面視において、上側n型GaN層9の側部とソースパッド電極2の側部とを電気的に接続するようにしてもよい。この場合は、コンタクトホール17形成後にリセス10のエッチングを行うように、プロセス順序を組み替えれば、製造工程を簡素化することができる。
以上のような本実施の形態2に係る構成によれば、p型GaN層8の露出領域は実施の形態1に比べて若干低減する。しかしながら、ソース拡散層となる上側n型GaN層9における電子の移動経路が湾曲せず、直線的になるため、ソース拡散層内の導通抵抗が小さくなり、結果としてON抵抗を低減することができる。
<実施の形態3>
図57は、本実施の形態3に係る半導体素子であるソースユニットセルの上面模式図である。図58は、図57のA-A’に沿った断面模式図であり、図59は、図57のB-B’に沿った断面模式図である。本実施の形態3に係る半導体素子は、実施の形態1に係る半導体素子とほぼ同様の構成が取られているが、リセス10の形状やリセス10とコンタクトホール17との配置関係が、実施の形態1とは異なっている。具体的には、実施の形態1に係るコンタクトホール17は、平面視でダミートレンチ11と重なっているが、本実施の形態3に係るコンタクトホール17は、平面視でダミートレンチ11と重なっていない。そして、図59に示すように、上側n型GaN層9は、平面視でコンタクトホール17と重なる領域でp型GaN層8を露出し、ソースパッド電極2は、上側n型GaN層9の一部、及び、p型GaN層8とコンタクトホール17を介して電気的に接続されている。
次に、本実施の形態3に係る半導体素子の製造方法について、図60~図73を参照して説明する。図60、図62、図65、図68及び図71は、本実施の形態3に係る半導体素子の製造方法の手順の一例を示す上面模式図である。図61、図63、図66、図69及び図72は、図60等のA-A’に沿った断面模式図である。図64、図67、図70及び図73は、図62のB-B’に沿った断面模式図である。本実施の形態3に係る半導体素子の製造方法は、実施の形態1に係る半導体素子の製造方法と重複する点が多いため、特徴的な変更点のみを図示及び説明する。
図60及び図61は、本実施の形態3における、リセス10形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図7~図9に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態3では、上側n型GaN層9、及び、リセス10は、平面視でストライプ形状を有している。
図62~図64は、本実施の形態3における、第1絶縁膜12形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図16~図18に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態3では、第1絶縁膜12を形成した段階でダミートレンチ11は形成されていない。図62に示すように、ダミートレンチ11の形成予定部分上の第1絶縁膜12には開口部が形成されている。
図65~図67は、本実施の形態3における、トレンチ形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図19~図21に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態3では、アクティブトレンチ5とダミートレンチ11とを同一工程で形成している。
図68~図70は、本実施の形態3における、導電膜14エッチバック後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図28~図30に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態3では、第1絶縁膜12は、ダミートレンチ11内にもアクティブトレンチ5内にも配設されないため、ダミートレンチ11内の絶縁膜の厚みと、アクティブトレンチ5内の絶縁膜の厚みとが同じになる。
図71~図73は、本実施の形態3における、コンタクトホール17形成後の上面模式図及び断面模式図を示す図であり、実施の形態1の図34~図36に相当する。実施の形態1とは異なり、本実施の形態3では、コンタクトホール17は平面視でドット形状を有し、ダミートレンチ11と重ならない。このため、図72に示すように、ダミートレンチ11上の絶縁膜に、第3絶縁膜15が含まれる。このような本実施の形態3に係る構成によれば、p型GaN層8からの高い水素抜き効果を得られ、かつ、ダミートレンチ11に印加される電界が、第2絶縁膜13と第3絶縁膜15とで分担されることにより、ダミートレンチ11の下端の絶縁破壊を抑制することができる。
<実施の形態1~3のまとめ>
図74は、パワーデバイスの性能指標であるバリガ指数(BFOM)に関して、実施の形態1に係る半導体素子と関連する半導体素子(以下「関連素子」と記す)と、実施の形態1~3に係る半導体素子とを比較した実験結果を示す図である。関連素子は、リセス10を形成していない点を除けば実施の形態1に係る半導体素子と実質的に同じである。なお、BFOMの計算式は、次式(1)のように表される。ここで、Vは絶縁破壊耐圧であり、RonはON抵抗である。得られたBFOM値は、関連素子のBFOM値を1として規格化しており、p型GaN層8の活性化率に対応している。
Figure 0007113985000001
図74に示されるように、実施の形態1~3に係る半導体素子によれば、関連素子と比較してp型GaN層8の活性化率を高めることができ、閾値電圧の低下を抑制することができる。このため、パンチスルー電流を抑制するためにトレンチゲートの集積度を高めても、低い閾値電圧を維持することができる。これにより、p型GaN層8の不活性化を抑制することと、パンチスルー電流を抑制することとを両立することができる。
なお、p型GaN層8成長時のMgドープ量を減らしてエピタキシャル基板を製造し、再度デバイス試作を行ったところ、チャネルのクーロン散乱が減少し、ON抵抗が減少する効果が得られた。さらに、アクティブトレンチ5に対するダミートレンチ11のフィールドプレート効果により、耐圧にも改善が見られた。以上のように、実施の形態1~3に係る半導体素子によれば、関連素子に比べてBFOM値を高めることができる。
なお、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本開示がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
2 ソースパッド電極、5 アクティブトレンチ、6 n型GaN基板、7 下側n型GaN層、8 p型GaN層、9 上側n型GaN層、10 リセス、11 ダミートレンチ、17 コンタクトホール、18 突起部。

Claims (14)

  1. 窒化ガリウム基板と、
    前記窒化ガリウム基板の面上に順に配設された第1導電型の第1窒化ガリウム層、第2導電型の第2窒化ガリウム層、及び、第1導電型の第3窒化ガリウム層と、
    前記第3窒化ガリウム層から前記第1窒化ガリウム層まで達するアクティブトレンチと、
    前記アクティブトレンチと前記第3窒化ガリウム層を介して隣接し、前記第3窒化ガリウム層から前記第2窒化ガリウム層まで達する凹部であるリセスと、
    前記リセスの底面から前記第1窒化ガリウム層まで達するダミートレンチと、
    前記アクティブトレンチ内及び前記ダミートレンチ内に順に配設された絶縁膜及び導電膜と
    を備える、半導体素子。
  2. 請求項1に記載の半導体素子であって、
    平面視で前記ダミートレンチと重なって前記第3窒化ガリウム層の一部を露出するコンタクトホールを有し、前記第3窒化ガリウム層の残部を覆う保護絶縁膜と、
    前記保護絶縁膜上に配設され、前記第3窒化ガリウム層の前記一部、及び、前記ダミートレンチ内の前記導電膜と前記コンタクトホールを介して電気的に接続されたソース電極と
    をさらに備える、半導体素子。
  3. 請求項2に記載の半導体素子であって、
    前記アクティブトレンチは、平面視でストライプ形状を有し、
    前記第3窒化ガリウム層の前記一部は、平面視で前記アクティブトレンチの延在方向と直交方向に突出する突起部を含む、半導体素子。
  4. 請求項3に記載の半導体素子であって、
    前記ダミートレンチは、平面視でドット形状を有し、
    前記コンタクトホールは、平面視でストライプ形状を有する、半導体素子。
  5. 請求項2に記載の半導体素子であって、
    前記アクティブトレンチ及び前記リセスは、平面視でストライプ形状を有し、
    前記アクティブトレンチの延在方向と直交方向において、前記コンタクトホールの幅は前記リセスの幅以上である、半導体素子。
  6. 請求項1に記載の半導体素子であって、
    平面視で前記ダミートレンチと重ならずに前記第3窒化ガリウム層の一部を露出するコンタクトホールを有し、前記第3窒化ガリウム層の残部を覆う保護絶縁膜と、
    前記保護絶縁膜上に配設されたソース電極と
    をさらに備え、
    前記第3窒化ガリウム層は、平面視で前記コンタクトホールと重なる領域で前記第2窒化ガリウム層を露出し、
    前記ソース電極は、前記第3窒化ガリウム層の前記一部、及び、前記第2窒化ガリウム層と前記コンタクトホールを介して電気的に接続されている、半導体素子。
  7. 請求項6に記載の半導体素子であって、
    前記アクティブトレンチ及び前記リセスは、平面視でストライプ形状を有し、
    前記ダミートレンチは、平面視でドット形状を有する、半導体素子。
  8. 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    前記ダミートレンチの下端は、前記アクティブトレンチの下端よりも下方に位置する、半導体素子。
  9. 請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の半導体素子であって、
    前記ダミートレンチ内の前記絶縁膜は、前記アクティブトレンチ内の前記絶縁膜よりも厚い、半導体素子。
  10. エピタキシャル成長によって、窒化ガリウム基板の面上に、第1導電型の第1窒化ガリウム層、第2導電型の第2窒化ガリウム層、及び、第1導電型の第3窒化ガリウム層を順に形成し、
    前記第3窒化ガリウム層から前記第2窒化ガリウム層まで達する凹部であるリセスを形成し、
    前記リセスと前記第3窒化ガリウム層を介して隣接し、前記第3窒化ガリウム層から前記第1窒化ガリウム層まで達するアクティブトレンチを形成し、
    前記リセス及び前記アクティブトレンチの形成後、前記第2窒化ガリウム層から水素を除去するためのアニールを行い、
    前記リセスの底面から前記第1窒化ガリウム層まで達するダミートレンチを形成する、半導体素子の製造方法。
  11. 請求項10に記載の半導体素子の製造方法であって、
    前記アニールの温度は、700℃以上1000℃未満である、半導体素子の製造方法。
  12. 請求項1に記載の半導体素子の製造方法であって、
    前記ダミートレンチと前記アクティブトレンチとを同一工程で形成する、半導体素子の製造方法。
  13. 請求項1に記載の半導体素子の製造方法であって、
    前記ダミートレンチと、前記半導体素子を外部から電気的に分離する素子分離とを同一工程で形成する、半導体素子の製造方法。
  14. 請求項1から請求項1のうちのいずれか1項に記載の半導体素子の製造方法であって、
    前記ダミートレンチ内には配設されるが前記アクティブトレンチ内には配設されない部分絶縁膜を形成する、半導体素子の製造方法。
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