JP2014183146A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】GaN系の半導体装置において、ドライエッチングが施されたP型半導体層の電気的特性を向上させる。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、ドライエッチングによってP型半導体層の厚みを薄くするドライエッチング工程と;ドライエッチング工程を行った後、酸素を含有する気体の中でP型半導体層を加熱する加熱工程とを備え、加熱工程における気体の温度は、700〜1000℃である。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関する。
半導体装置(半導体デバイス、半導体素子)としては、P型半導体層を備える窒化ガリウム(GaN)系の半導体装置が知られている。GaN系の半導体装置におけるP型半導体層は、GaNから主になり、アクセプタ(ドーパント、不純物)を含有する。P型半導体層のアクセプタとしては、マグネシウム(Mg)が知られている。
GaN系の半導体装置における半導体層は、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)によって形成される。MOCVDによって形成されるP型半導体層には、MOCVDの原料ガスに由来する水素原子(H)が残留するため、P型半導体層におけるアクセプタの機能が抑制される。そのため、P型半導体層から水素原子を離脱させることによってP型半導体層におけるアクセプタを活性化させる加熱処理(活性化アニール処理)が行われる。これによって、P型半導体層のホール濃度が向上し、これにともなって、P型半導体層の比抵抗が低下する。
特許文献1には、400〜1000℃の不活性ガス(例えば、窒素(N2))の中でGaN系のP型半導体層を加熱する加熱処理が記載されている。特許文献2には、酸素(O2)を含有する400〜700℃の気体の中で、20分間、GaN系のP型半導体層を加熱する加熱処理が記載されている。非特許文献1には、酸素を含有する気体の中で、数時間、GaNを加熱した場合、GaNの表面に酸化ガリウム(Ga23)が形成されることが記載されている。
特許第2540791号公報 特許第3344257号公報
Yoshitaka Nakano、Takashi Jimbo著、「Applied Physics Letters Vol.82 No.2」、American Institute of Physics、2003年1月13日発行、第218頁〜第220頁
特許文献1,2の加熱処理では、ドライエッチングによってP型半導体層の厚みを薄くした領域であるドライエッチング領域がP型半導体層に形成されている場合、ドライエッチング領域におけるホール濃度を十分に向上させることができないという課題があった。仮に、特許文献1の加熱処理において不活性ガスを1000℃より高い温度にした場合、ドライエッチング領域におけるホール濃度を十分に向上させることができるものの、半導体装置として利用できなくなるまでにP型半導体層の表面が荒れてしまうという課題があった。仮に、特許文献2の加熱処理を数時間にわたって実施した場合、ドライエッチング領域におけるホール濃度を十分に向上させることができるものの、P型半導体層の表面に形成される酸化ガリウムを除去する必要があることから、製造に要する時間およびコストの増大という課題があった。
そのため、GaN系の半導体装置において、ドライエッチングが施されたP型半導体層の電気的特性を向上させることが可能な技術が望まれていた。そのほか、半導体装置においては、微細化や、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上、耐久性の向上などが望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、窒化ガリウム(GaN)から主に成るP型半導体層を備える半導体装置を製造する、半導体装置の製造方法が提供される。この製造方法は、ドライエッチングによって前記P型半導体層の厚みを薄くするドライエッチング工程と;前記ドライエッチング工程を行った後、酸素(O2)を含有する気体の中で前記P型半導体層を加熱する加熱工程であって、前記気体の温度は700〜1000℃である、加熱工程とを備える。この形態によれば、P型半導体層の表面を荒らすことなく、P型半導体層のホール濃度を十分に向上させることができる。その結果、GaN系の半導体装置において、ドライエッチングが施されたP型半導体層の電気的特性を向上させることができる。
(2)上記形態における半導体装置の製造方法において、前記気体の温度は800〜900℃であってもよい。この形態によれば、製造コストを抑制しながら、P型半導体層のホール濃度を十分に向上させることができる。
(3)上記形態における半導体装置の製造方法において、前記気体は、酸素(O2)と窒素(N2)とから主に成り、前記気体における窒素(N2)の流量に対する酸素(O2)の流量の割合は、1%以上であってもよい。この形態によれば、P型半導体層のホール濃度を十分に向上させることができる。
(4)上記形態における半導体装置の製造方法において、前記加熱工程において前記P型半導体層を加熱する時間は、5分以上であってもよい。この形態によれば、P型半導体層のホール濃度を十分に向上させることができる。
(5)上記形態における半導体装置の製造方法において、前記ドライエッチングは、塩素および塩化物の少なくとも一方を含有する気体の中で前記P型半導体層を加工する処理であってもよい。この形態によれば、塩素系の気体を用いてドライエッチングが施されたP型半導体層のホール濃度を十分に向上させることができる。
(6)本発明の一形態によれば、半導体装置が提供される。この半導体装置は、窒化ガリウム(GaN)から主に成るP型半導体層であって、ドライエッチングによって前記P型半導体層の厚みを薄くした領域であるドライエッチング領域を、有するP型半導体層を備え、前記ドライエッチング領域におけるマグネシウム(Mg)の平均濃度に対する水素原子(H)の平均濃度の割合は、40%以下である。この形態によれば、ドライエッチング領域を有するP型半導体層の電気的特性を向上させることができる。
(7)上記形態の半導体装置において、前記ドライエッチング領域におけるマグネシウム(Mg)の平均濃度に対する水素原子(H)の平均濃度の割合は、20%以下であってもよい。この形態によれば、ドライエッチング領域を有するP型半導体層の電気的特性をいっそう向上させることができる。
本発明は、半導体装置およびその製造方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、本願発明は、上記形態の半導体装置が組み込まれた電気機器、上記形態の半導体装置を製造する製造装置などの形態で実現することができる。
本発明によれば、P型半導体層の表面を荒らすことなく、P型半導体層のホール濃度を十分に向上させることができる。その結果、GaN系の半導体装置において、ドライエッチングが施されたP型半導体層の電気的特性を向上させることができる。
第1実施形態における半導体装置の構成を模式的に示す断面図である。 半導体装置の製造方法を示す工程図である。 第2実施形態における半導体装置の構成を模式的に示す断面図である。 第3実施形態における半導体装置の構成を模式的に示す断面図である。 評価試験に用いた試料の構成を模式的に示す断面図である。 第1評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層の比抵抗との関係を示すグラフである。 第1評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層のホール濃度との関係を示すグラフである。 第1評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層のホール移動度との関係を示すグラフである。 第1評価試験におけるO2/N2流量比とP型半導体層の比抵抗との関係を示すグラフである。 第1評価試験におけるO2/N2流量比とP型半導体層のホール濃度との関係を示すグラフである。 第1評価試験におけるO2/N2流量比とP型半導体層のホール移動度との関係を示すグラフである。 第2評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層の比抵抗との関係を示すグラフである。 第2評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層のホール濃度との関係を示すグラフである。 第2評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層のホール移動度との関係を示すグラフである。 第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層の比抵抗との関係を示すグラフである。 第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層のホール濃度との関係を示すグラフである。 第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層のホール移動度との関係を示すグラフである。 第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層の比抵抗との関係を示すグラフである。 第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層のホール濃度との関係を示すグラフである。 第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層のホール移動度との関係を示すグラフである。 第4評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層の比抵抗との関係を示すグラフである。 第4評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層のホール濃度との関係を示すグラフである。 第4評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層のホール移動度との関係を示すグラフである。 第5評価試験におけるP型半導体層のMg濃度とH/Mg割合との関係を示すグラフである。 第5評価試験におけるP型半導体層のホール濃度とH/Mg割合との関係を示すグラフである。
A.第1実施形態
図1は、第1実施形態における半導体装置10の構成を模式的に示す断面図である。半導体装置10は、窒化ガリウム(GaN)を用いて形成されたGaN系の半導体装置である。本実施形態では、半導体装置10は、電力制御に用いられ、パワーデバイスまたは高周波デバイスとも呼ばれる。
半導体装置10は、基板110と、N型半導体層120と、P型半導体層130と、N型半導体層140と、電極210,230,240,250と、絶縁膜340とを備える。半導体装置10は、NPN型の半導体装置であり、N型半導体層120とP型半導体層130とN型半導体層140とが順に接合した構造を有する。
半導体装置10のN型半導体層120、P型半導体層130、およびN型半導体層140は、有機金属気相成長法(MOCVD)による結晶成長によって形成された半導体層である。半導体装置10には、ドライエッチングによって、凹部182と、凹部184と、凹部186とが形成されている。
図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。図1のXYZ軸のうち、X軸は、基板110に対してN型半導体層120が積層する積層方向に沿った軸である。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、基板110からN型半導体層120に向かう方向であり、−X軸方向は、+X軸方向に対向する方向である。図1のXYZ軸のうち、Y軸およびZ軸は、Z軸に直交すると共に相互に直交する軸である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、図1の紙面左から紙面右に向かう方向であり、−Y軸方向は、+Y軸方向に対向する方向である。Z軸に沿ったZ軸方向のうち、+Z軸方向は、図1の紙面手前から紙面奥に向かう方向であり、−Z軸方向は、+Z軸方向に対向する方向である。
半導体装置10の基板110は、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。本実施形態では、基板110は、窒化ガリウム(GaN)から主に成り、N型半導体層120よりも高い濃度でケイ素(Si)をドナーとして含有する。
半導体装置10のN型半導体層120は、基板110の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。N型半導体層120は、窒化ガリウム(GaN)から主に成ると共に、N型半導体層140よりも低い濃度でケイ素(Si)をドナーとして含有する。N型半導体層120は、「n-−GaN」とも呼ばれる。
半導体装置10のP型半導体層130は、N型半導体層120の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。P型半導体層130は、窒化ガリウム(GaN)から主に成り、マグネシウム(Mg)をアクセプタとして含有する。P型半導体層130は、「p−GaN」とも呼ばれる。
P型半導体層130は、ドライエッチングによってP型半導体層130の厚み(X軸方向の長さ)を薄くした領域であるドライエッチング領域135を有する。ドライエッチング領域135は、ドライエッチングによってP型半導体層130の組成が変成した領域である。ドライエッチング領域135は、ドライエッチングによって形成されたP型半導体層130の表面と、その表面の直下(−X軸方向側)のP型半導体層130の一部とを含む。本実施形態では、ドライエッチング領域135は、ドライエッチングによって凹部182が形成される際、P型半導体層130のX軸方向側が除去されることによって形成される。ドライエッチングによってドライエッチング領域135が形成された後、P型半導体層130は、酸素(O2)を含有する700〜1000℃の気体の中で加熱処理(活性化アニール処理)される。これによって、ドライエッチング領域135の全域におけるH/Mg割合は、P型半導体層としての電気的特性の実現に必要とされる40%以下になる。H/Mg割合は、P型半導体層130におけるマグネシウム(Mg)の平均濃度に対する水素原子(H)の平均濃度の比率である。
半導体装置10のN型半導体層140は、P型半導体層130の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。N型半導体層140は、窒化ガリウム(GaN)から主に成り、N型半導体層120よりも高い濃度でケイ素(Si)をドナーとして含有する。N型半導体層140は、「n+−GaN」とも呼ばれる。
半導体装置10の凹部182は、ドライエッチングによって形成され、N型半導体層140の+X軸方向側からP型半導体層130にまで窪んだ部位である。凹部182は、リセス(recess)とも呼ばれる。凹部182の−X軸方向側には、P型半導体層130のドライエッチング領域135が存在する。
半導体装置10の凹部184は、ドライエッチングによって形成され、N型半導体層140の+X軸方向側からP型半導体層130を貫通しN型半導体層120にまで窪んだ部位である。凹部184は、トレンチ(trench)とも呼ばれる。本実施形態では、凹部184は、凹部182の+Y軸方向側に位置する。
凹部184の表面には、N型半導体層140の+X軸方向側に至るまで、絶縁膜340が形成されている。本実施形態では、絶縁膜340は、二酸化ケイ素(SiO2)から成る。
半導体装置10の凹部186は、ドライエッチングによって形成され、N型半導体層140の+X軸方向側からP型半導体層130を貫通しN型半導体層120にまで窪んだ部位である。凹部186は、トレンチとも呼ばれる。本実施形態では、凹部186は、凹部184の−Y軸方向側に位置する。
半導体装置10の電極210は、基板110の−X軸方向側に形成されたドレイン電極である。本実施形態では、電極210は、チタン(Ti)から成る層にアルミニウム(Al)から成る層を積層した後に焼成することによって形成される。
半導体装置10の電極230は、凹部182の内側に露出するP型半導体層130に形成されたボディ電極である。本実施形態では、電極230は、ニッケル(Ni)から成る層に金(Au)から成る層を積層した後に焼成することによって形成される。
半導体装置10の電極240は、凹部182と凹部184との間におけるN型半導体140の+X軸方向側に形成されたソース電極である。本実施形態では、電極240は、チタン(Ti)から成る層にアルミニウム(Al)から成る層を積層した後に焼成することによって形成される。
半導体装置10の電極250は、凹部184における絶縁膜340上に形成されたゲート電極である。本実施形態では、電極250は、アルミニウム(Al)から成る。
図2は、半導体装置10の製造方法を示す工程図である。半導体装置10を製造する際には、製造者は、まず、基板110上に、N型半導体層120と、P型半導体層130と、N型半導体層140とを順に形成する(工程P120)。これによって、製造者は、基板110上に各半導体層を形成した半導体装置10の中間製品を得る。本実施形態では、製造者は、有機金属気相成長法(MOCVD)を実現するMOCVD装置を用いて、基板110上に各半導体層を形成する。
各半導体層を形成した後(工程P120)、製造者は、ドライエッチング工程(工程P140)を行う。ドライエッチング工程(工程P140)では、製造者は、半導体装置10の中間製品にドライエッチングを施すことによって、凹部182を形成する。本実施形態では、製造者は、凹部182の他、凹部184および凹部186をドライエッチングによって形成する。
本実施形態では、ドライエッチング工程(工程P140)で実施されるドライエッチングは、塩素(Cl2)および塩化物(例えば、塩化ホウ素(BCl3)、塩化ケイ素(SiCl4))の少なくとも一方を含有する気体の中で、半導体装置10の中間製品を加工する処理である。本実施形態では、ドライエッチング工程(工程P140)で実施されるドライエッチングは、誘電結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)ドライエッチングである。
ドライエッチング工程(工程P140)を行った後、製造者は、加熱(活性化アニール)工程(工程P160)を行う。加熱工程(工程P160)では、製造者は、酸素(O2)を含有する気体の中で、半導体装置10の中間製品を加熱処理(活性化アニール処理)する。これによって、P型半導体層130から水素原子(H)が離脱するため、P型半導体層130のアクセプタであるMgが活性化する。
加熱工程(工程P160)に用いられる気体の温度(活性化アニール温度)は、700〜1000℃であることが好ましく、800〜900℃であることがいっそう好ましい。活性化アニール温度の評価については後述する。
本実施形態では、加熱工程(工程P160)に用いられる気体は、酸素(O2)と窒素(N2)とから主に成る。加熱工程(工程P160)に用いられる気体における窒素(N2)の流量に対する酸素(O2)の流量の比率(O2/N2流量比)は、1%以上であることが好ましく、2%以上であることがさらに好ましく、5%以上であることがいっそう好ましい。O2/N2流量比の評価については後述する。
本実施形態では、加熱工程(工程P160)において半導体装置10の中間製品を加熱する時間(活性化アニール時間)は、5分以上であり、60分程度に留めることが好ましい。活性化アニール時間の評価については後述する。
加熱工程(工程P160)の後、製造者は、半導体装置10の中間製品における凹部182に電極230を形成する(工程P180)。本実施形態では、製造者は、電極230の他、電極210,240,250と絶縁膜340とを形成する。これらの工程を経て、半導体装置10が完成する。
以上説明した第1実施形態によれば、P型半導体層130の表面を荒らすことなく、P型半導体層130のホール濃度を十分に向上させることができる。その結果、GaN系の半導体装置10において、ドライエッチングが施されたP型半導体層130の電気的特性を向上させることができる。
B.第2実施形態
図3は、第2実施形態における半導体装置50の構成を模式的に示す断面図である。図3には、図1と同様にXYZ軸が図示されている。半導体装置50は、GaN系の半導体装置である。本実施形態では、半導体装置50は、PINダイオード(P-Intrinsic-N Diode)である。
半導体装置50は、N型半導体層520と、P型半導体層530と、電極593とを備える。半導体装置50は、N型半導体層520とP型半導体層530とが接合した構造を有する。半導体装置50のN型半導体層520およびP型半導体層530は、MOCVDによる結晶成長によって形成された半導体層である。半導体装置50には、ドライエッチングによって、凹部582と、凹部583とが形成されている。
半導体装置50のN型半導体層520は、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。N型半導体層520は、GaNから主に成り、Siをドナーとして含有する。
半導体装置50のP型半導体層530は、N型半導体層520の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。P型半導体層530は、GaNから主に成り、Mgをアクセプタとして含有する。
P型半導体層530は、ドライエッチングによってP型半導体層530の厚み(X軸方向の長さ)を薄くした領域であるドライエッチング領域535を有する。本実施形態では、ドライエッチング領域535は、ドライエッチングによって凹部583が形成される際、P型半導体層530のX軸方向側が除去されることによって形成される。ドライエッチングによってドライエッチング領域535が形成された後、P型半導体層530は、酸素を含有する700〜1000℃の気体の中で加熱処理(活性化アニール処理)される。これによって、ドライエッチング領域535の全域におけるH/Mg割合は、P型半導体層としての電気的特性の実現に必要とされる40%以下になる。
半導体装置50の凹部582は、ドライエッチングによって形成され、P型半導体層530の+X軸方向側からN型半導体層520にまで窪んだ部位である。凹部582は、P型半導体層530を取り囲む形状を成す。
半導体装置50の凹部583は、ドライエッチングによって形成され、凹部582によって囲まれたP型半導体層530の+X軸方向側の中央に位置する窪んだ部位である。凹部583は、リセスとも呼ばれる。凹部583の−X軸方向側には、P型半導体層530のドライエッチング領域535が存在する。
半導体装置50の電極593は、凹部583の内側に露出するP型半導体層530に形成されたオーミック電極である。本実施形態では、電極593は、Niから成る層にAuから成る層を積層した後に焼成することによって形成される。
第2実施形態における半導体装置50の製造方法は、各工程で形成される構造が異なる点を除き、第1実施形態における半導体装置10の製造方法と同様である。
以上説明した第2実施形態によれば、P型半導体層530の表面を荒らすことなく、P型半導体層530のホール濃度を十分に向上させることができる。その結果、GaN系の半導体装置50において、ドライエッチングが施されたP型半導体層530の電気的特性を向上させることができる。
C.第3実施形態
図4は、第3実施形態における半導体装置60の構成を模式的に示す断面図である。図4には、図1と同様にXYZ軸が図示されている。半導体装置60は、GaN系の半導体装置である。本実施形態では、半導体装置60は、発光素子であり、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)とも呼ばれる。
半導体装置60は、N型半導体層610と、発光層620と、P型半導体層630と、電極691,693とを備える。半導体装置60は、N型半導体層610に発光層620とP型半導体層630とが順に接合した構造を有する。半導体装置60のN型半導体層610、発光層620、およびP型半導体層630は、MOCVDによる結晶成長によって形成された半導体層である。半導体装置60には、ドライエッチングによって凹部681が形成されている。
半導体装置60のN型半導体層610は、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。N型半導体層520は、GaNから主に成ると共に、Siをドナーとして含有する。
半導体装置60の発光層620は、N型半導体層610の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。発光層620は、発光可能に構成された半導体層であり、本実施形態では、窒化インジウムガリウム(InGaN)から主に成る。
半導体装置60のP型半導体層630は、発光層620の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。P型半導体層630は、GaNから主に成り、Mgをアクセプタとして含有する。
P型半導体層630における+X軸方向側の全面は、ドライエッチングによって形成された表面である。そのため、P型半導体層630の全領域は、ドライエッチングによってP型半導体層630の厚み(X軸方向の長さ)を薄くしたドライエッチング領域となる。P型半導体層630にドライエッチングが施された後、P型半導体層630は、酸素を含有する700〜1000℃の気体の中で加熱処理(活性化アニール処理)される。これによって、P型半導体層630の全域におけるH/Mg割合は、P型半導体層としての電気的特性の実現に必要とされる40%以下になる。
半導体装置60の凹部681は、ドライエッチングによって形成され、P型半導体層630の+X軸方向側からN型半導体層610にまで窪んだ部位である。
半導体装置60の電極691は、凹部681によって露出したN型半導体層610に形成されたオーミック電極である。本実施形態では、電極691は、Tiから成る層にAlから成る層を積層した後に焼成することによって形成される。
半導体装置60の電極693は、P型半導体層630の+X軸方向側に形成されたオーミック電極である。本実施形態では、電極693は、Niから成る層にAuから成る層を積層した後に焼成することによって形成される。
第3実施形態における半導体装置60の製造方法は、各工程で形成される構造が異なる点を除き、第1実施形態における半導体装置10の製造方法と同様である。
以上説明した第3実施形態によれば、P型半導体層630の表面を荒らすことなく、P型半導体層630のホール濃度を十分に向上させることができる。その結果、GaN系の半導体装置60において、ドライエッチングが施されたP型半導体層630の電気的特性を向上させることができる。
D.評価試験
図5は、評価試験に用いた試料90の構成を模式的に示す断面図である。図5には、図1と同様にXYZ軸が図示されている。試料90は、基板910と、バッファ層920と、アンドープ半導体層930と、P型半導体層940と、電極992,994とを備える。
試料90は、基板910上にバッファ層920とアンドープ半導体層930とP型半導体層940と順に接合した構造を有する。試料90のバッファ層920、アンドープ半導体層930、およびP型半導体層940は、MOCVDによる結晶成長によって形成された半導体層である。
試料90の基板910は、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。基板910は、単結晶サファイアから成る。
試料90のバッファ層920は、基板910の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。バッファ層920は、窒化アルミニウム(AlN)から成る。
試料90のアンドープ半導体層930は、バッファ層920の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。アンドープ半導体層930は、GaNから主になる真性半導体層である。
試料90のP型半導体層940は、アンドープ半導体層930の+X軸方向側に積層され、Y軸およびZ軸に沿って広がる半導体層である。P型半導体層940は、GaNから主に成り、Mgをアクセプタとして含有する。
P型半導体層940に対するドライエッチングを実施した試料90を作成する場合、P型半導体層940における+X軸方向側の全面は、ドライエッチングによって形成された表面になる。この場合、P型半導体層940の全領域は、ドライエッチングによってP型半導体層940の厚み(X軸方向の長さ)を薄くしたドライエッチング領域になる。
試料90の電極992,994は、P型半導体層940の特性を測定するために、P型半導体層940の+X軸方向側に形成された電極である。本実施形態では、電極992,994は、Niから成る電極である。P型半導体層940に対する加熱処理(活性化アニール処理)を実施した試料90を作製する場合、電極992,994は、P型半導体層940に対する加熱処理の後に形成される。
図6Aは、第1評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940の比抵抗との関係を示すグラフである。図6Bは、第1評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940のホール濃度との関係を示すグラフである。図6Cは、第1評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940のホール移動度との関係を示すグラフである。
図7Aは、第1評価試験におけるO2/N2流量比とP型半導体層940の比抵抗との関係を示すグラフである。図7Bは、第1評価試験におけるO2/N2流量比とP型半導体層940のホール濃度との関係を示すグラフである。図7Cは、第1評価試験におけるO2/N2流量比とP型半導体層940のホール移動度との関係を示すグラフである。
第1評価試験では、試験者は、P型半導体層940に対してドライエッチングおよび活性化アニール処理が実施されていない試料90と、ドライエッチングされていないP型半導体層940に次の条件で活性化アニール処理を実施した複数の試料90とを作製し、これらの試料について、P型半導体層940の比抵抗、ホール濃度およびホール移動度を測定した。第1評価試験では、P型半導体層940の全域におけるMgの平均濃度は、1.0×1019cm-3である。
<第1評価試験における活性化アニール処理の条件>
・活性化アニール温度:600〜1200℃
・O2/N2流量比:0%、1%、2%、5%
・活性化アニール時間:5分
図6Aおよび図6Bに示すように、O2/N2流量比が1%以上である場合、活性化アニール温度が700℃以上であれば、P型半導体層940の比抵抗およびホール濃度が飽和する。これに対して、O2/N2流量比が0%である場合、活性化アニール温度を900℃以上にしなければ、P型半導体層940の比抵抗およびホール濃度は飽和しない。活性化アニール温度が1000℃より高い温度である場合、半導体装置として利用できなくなるまでにP型半導体層940の表面が荒れてしまう。
図7Aおよび図7Bに示すように、O2/N2流量比が0%よりも大きいこと、すなわち、活性化アニール処理に用いられる気体が酸素を含有することは、P型半導体層940における比抵抗の低減、およびホール濃度の増加に効果的である。
図6Cに示すように、活性化アニール温度が1100℃を超えなければ、P型半導体層940のホール移動度には大きな変化はない。図7Cに示すように、いずれのO2/N2流量比であっても、P型半導体層940のホール移動度には大きな変化はない。
したがって、第1評価試験の結果によれば、活性化アニール処理に用いられる気体は、酸素を含有することが好ましく、例えば、O2/N2流量比は、0.1〜99.9%であってもよい。また、第1評価試験の結果によれば、活性化アニール温度は、700〜1000℃であることが好ましい。
図8Aは、第2評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層940の比抵抗との関係を示すグラフである。図8Bは、第2評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層940のホール濃度との関係を示すグラフである。図8Cは、第2評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層940のホール移動度との関係を示すグラフである。
第2評価試験では、試験者は、ドライエッチングされていないP型半導体層940に次の条件で活性化アニール処理を実施した複数の試料90を作製し、これらの試料について、P型半導体層940の比抵抗、ホール濃度およびホール移動度を測定した。第2評価試験では、P型半導体層940の全域におけるMgの平均濃度は、1.0×1019cm-3である。
<第2評価試験における活性化アニール処理の条件>
・活性化アニール温度:650℃
・O2/N2流量比:1%
・活性化アニール時間:5分、10分、30分
図8Aに示すように、活性化アニール時間が長くなるにつれて、P型半導体層940の比抵抗は低下し、比抵抗が低下する度合いは小さくなる。図8Bに示すように、活性化アニール時間が長くなるにつれて、P型半導体層940のホール濃度は増加し、ホール濃度が低下する度合いは小さくなる。図8Cに示すように、活性化アニール時間が長くなるにつれて、P型半導体層940のホール移動度が低下する。
したがって、第2評価試験の結果によれば、P型半導体層940の電気的特性を向上させる観点から、活性化アニール時間は、5〜10分程度であれば十分である。
図9Aは、第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940の比抵抗との関係を示すグラフである。図9Bは、第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940のホール濃度との関係を示すグラフである。図9Cは、第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940のホール移動度との関係を示すグラフである。
図10Aは、第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940の比抵抗との関係を示すグラフである。図10Bは、第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940のホール濃度との関係を示すグラフである。図10Cは、第3評価試験における活性化アニール温度とP型半導体層940のホール移動度との関係を示すグラフである。
第3評価試験では、試験者は、次の各条件で複数の試料90を作製し、これらの試料について、P型半導体層940の比抵抗、ホール濃度およびホール移動度を測定した。第3評価試験では、P型半導体層940の全域におけるMgの平均濃度は、2.0×1019cm-3である。
<条件1>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+BCl3、バイアスパワー:45W)
・活性化アニール処理(活性化アニール時間:5分、O2/N2流量比:5%、活性化アニール温度:650〜900℃)
<条件2>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+BCl3、バイアスパワー:20W)
・活性化アニール処理(活性化アニール時間:5分、O2/N2流量比:5%、活性化アニール温度:650〜900℃)
<条件3>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+SiCl4、バイアスパワー:45W)
・活性化アニール処理(活性化アニール時間:5分、O2/N2流量比:5%、活性化アニール温度:650〜900℃)
<条件4>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+SiCl4、バイアスパワー:20W)
・活性化アニール処理(活性化アニール時間:5分、O2/N2流量比:5%、活性化アニール温度:650〜900℃)
<条件5>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+BCl3、バイアスパワー:45W)
・活性化アニール処理(活性化アニール時間:5分、O2/N2流量比:1%、活性化アニール温度:650〜900℃)
<条件6>
・ICPドライエッチングなし
・活性化アニール処理(活性化アニール時間:5分、O2/N2流量比:5%、活性化アニール温度:650〜900℃)
<条件7>
・ICPドライエッチングなし
・活性化アニール処理なし
図9A、図9B、図10Aおよび図10Bに示すように、ドライエッチングされている条件1〜5の試料90におけるP型半導体層940の比抵抗およびホール濃度を、ドライエッチングされていない条件6の試料90と同等の値にするためには、活性化アニール温度を800℃以上にする必要がある。図9Cおよび図10Cに示すように、650〜900℃の活性化アニール温度であれば、いずれの条件であっても、P型半導体層940のホール移動度には大きな変化はない。
したがって、第3評価試験の結果によれば、製造コストを抑制しながらP型半導体層のホール濃度を十分に向上させる観点から、活性化アニール温度は、800〜9000℃であることがいっそう好ましい。
図11Aは、第4評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層940の比抵抗との関係を示すグラフである。図11Bは、第4評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層940のホール濃度との関係を示すグラフである。図11Cは、第4評価試験における活性化アニール時間とP型半導体層940のホール移動度との関係を示すグラフである。
第4評価試験では、試験者は、次の条件で複数の試料90を作製し、これらの試料について、P型半導体層940の比抵抗、ホール濃度およびホール移動度を測定した。第4評価試験では、P型半導体層940の全域におけるMgの平均濃度は、2.0×1019cm-3である。
<第4評価試験の条件>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+BCl3、バイアスパワー:45W)
・活性化アニール処理(O2/N2流量比:5%、活性化アニール温度:800℃、活性化アニール時間:5分、10分、30分)
図11Aに示すように、活性化アニール時間が長くなるにつれて、P型半導体層940の比抵抗は低下し、比抵抗が低下する度合いは小さくなる。図11Bに示すように、活性化アニール時間が長くなるにつれて、P型半導体層940のホール濃度は増加し、ホール濃度が低下する度合いは小さくなる。図11Cに示すように、活性化アニール時間が長くなるにつれて、P型半導体層940のホール移動度が低下する。
したがって、第4評価試験の結果によれば、活性化アニール時間は、5〜10分程度であれば十分である。活性化アニール時間が必要以上に長くなると、製造コストの増大、および、P型半導体層940の表面に形成される酸化物などの不具合が顕著になる。そのため、活性化アニール時間は、60分程度に留めることが好ましい。
図12Aは、第5評価試験におけるP型半導体層940のMg濃度とH/Mg割合との関係を示すグラフである。図12Bは、第5評価試験におけるP型半導体層940のホール濃度とH/Mg割合との関係を示すグラフである。
第5評価試験では、試験者は、次の条件で複数の試料90を作製し、これらの試料について、P型半導体層940のMg濃度とホール濃度とH/Mg割合とを測定した。
<第5評価試験の条件>
・ICPドライエッチング(処理ガス:Cl2+BCl3、バイアスパワー:45W)
・活性化アニール処理(O2/N2流量比:1%、活性化アニール温度:650℃または750℃、活性化アニール時間:5分または30分)
図12Aおよび図12B示すように、Mg濃度が1.0×1018cm-3以上1.0×1020cm-3以下であるP型半導体層940に対して、ドライエッチングを実施した後に、酸素を含有する750℃の気体の中で活性化アニール処理を実施することによって、十分なホール濃度が得られ、この場合、P型半導体層940のH/Mg割合は、40%以下になることが推測される。図12Bに示すように、P型半導体層940のH/Mg割合が低下するにつれて、P型半導体層940のホール濃度が増加する。
したがって、第5評価試験の結果によれば、P型半導体層940のH/Mg割合は、40%以下であることが好ましく、30%以下であることがさらに好ましく、20%以下であることがいっそう好ましい。
E.他の実施形態:
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述の実施形態において、基板とN型半導体層と間に真性半導体層が形成されてもよいし、N型半導体層とP型半導体層との間に真性半導体層が形成されてもよい。
上述の実施形態において、基板の材質は、窒化ガリウム(GaN)に限らず、ケイ素(Si)、サファイア(Al23)、炭化ケイ素(SiC)などであってもよい。
上述の実施形態において、基板とN型半導体層との少なくとも一方に含まれるドナーは、ケイ素(Si)に限らず、ゲルマニウム(Ge)、酸素(O)などであってもよい。
上述の実施形態において、P型半導体層に含まれるアクセプタは、マグネシウム(Mg)に限らず、亜鉛(Zn)、炭素(C)などであってもよい。
上述の実施形態において、絶縁膜は、窒化ケイ素(SiN)、窒化酸化ケイ素(SiON)、酸化アルミニウム(Al23)、窒化酸化アルミニウム(AlON)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化チタン(TiO2)、五酸化タンタル(Ta25)、五酸化ニオブ(Nb25)、二酸化ハフニウム(HfO2)、窒化アルミニウム(AlN)などから成る膜であってもよい。
10…半導体装置
50…半導体装置
60…半導体装置
90…試料
110…基板
120…N型半導体層
130…P型半導体層
135…ドライエッチング領域
140…N型半導体層
182…凹部
184…凹部
186…凹部
210…電極
230…電極
240…電極
250…電極
340…絶縁膜
520…N型半導体層
530…P型半導体層
535…ドライエッチング領域
582…凹部
583…凹部
593…電極
610…N型半導体層
620…発光層
630…P型半導体層
681…凹部
691…電極
693…電極
910…基板
920…バッファ層
930…アンドープ半導体層
940…P型半導体層
992,994…電極

Claims (7)

  1. 窒化ガリウム(GaN)から主に成るP型半導体層を備える半導体装置を製造する、半導体装置の製造方法であって、
    ドライエッチングによって前記P型半導体層の厚みを薄くするドライエッチング工程と、
    前記ドライエッチング工程を行った後、酸素(O2)を含有する気体の中で前記P型半導体層を加熱する加熱工程であって、前記気体の温度は700〜1000℃である、加熱工程と
    を備える、半導体装置の製造方法。
  2. 前記気体の温度は800〜900℃である、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記気体は、酸素(O2)と窒素(N2)とから主に成り、
    前記気体における窒素(N2)の流量に対する酸素(O2)の流量の割合は、1%以上である、半導体装置の製造方法。
  4. 前記加熱工程において前記P型半導体層を加熱する時間は、5分以上である、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ドライエッチングは、塩素および塩化物の少なくとも一方を含有する気体の中で前記P型半導体層を加工する処理である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 半導体装置であって、
    窒化ガリウム(GaN)から主に成るP型半導体層であって、ドライエッチングによって前記P型半導体層の厚みを薄くした領域であるドライエッチング領域を、有するP型半導体層を備え、
    前記ドライエッチング領域におけるマグネシウム(Mg)の平均濃度に対する水素原子(H)の平均濃度の割合は、40%以下である、半導体装置。
  7. 前記ドライエッチング領域におけるマグネシウム(Mg)の平均濃度に対する水素原子(H)の平均濃度の割合は、20%以下である、請求項6に記載の半導体装置。
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