JP7110627B2 - 締結ツール - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤホイールをハブに締結するためのボルトあるいはナットである締結部材を締結する締結ツールに関する。
タイヤホイールをハブに固定する締結部材としてボルトあるいはナットが用いられる。タイヤホイールの着脱時には、締結部材を手で締結する作業(仮締め作業)が発生するが、その仮締め作業を容易にするために仮締めツールが使用されることがある。例えば、ハブにねじ孔が形成されており、締結部材であるボルトをタイヤホイールの取付孔に挿通して、ボルトの雄ねじをハブのねじ孔の雌ねじに螺合させて締め付けることにより、タイヤホイールがハブに連結固定される連結形式が知られている。
例えば、特許文献1には、ボルトを締め付けてタイヤホイールをハブに連結固定する技術が提案されている。
ボルトをタイヤホイールの取付孔に挿通してハブのねじ孔に螺合して締め付ける連結形式の場合には、最初に、ボルトの先端の雄ねじをハブのねじ孔の雌ねじに噛み合わせて、手でボルトの頭部(六角柱部)を回す必要がある。タイヤホイールの取付孔の入り口側の開口径が小さい場合には、指が取付孔の入り口に入らないため、ボルトの軸長が十分に長くない場合(ボルトの先端がハブのねじ孔にとどくのに十分な長さが無い場合)には、手では簡単に仮締め作業をすることができない。そのために仮締めツールが使用される。
例えば、仮締めツールは、図17に示すように、グリップ部1000の先端にソケット部1100が形成されている。ソケット部1100には、ボルトの頭部が嵌る六角穴1110が形成されている。作業者は、図18に示すように、ソケット部100に形成された六角穴1110にボルトHBの頭部をはめ込み、この状態で、ボルトHBをタイヤホイールの取付孔に挿通して、ボルトHBの先端の雄ねじをハブのねじ孔の雌ねじに噛み合わせてグリップ部1000を回転させる。これにより、ボルトHBの雄ねじがハブのねじ孔の雌ねじに螺合して仮締めが完了する。仮締め後は、レンチなどの正規の締付けツールを使って、強くボルトHBを締め付けること(本締め)により、タイヤホイールがハブに硬く連結固定される。
特開2017-124778号公報
しかしながら、こうした仮締めツールでは、ボルトの保持性能(ボルトの頭部をソケット部にて保持する性能)が不十分であり、ボルトがソケット部から抜け落ちてしまい、作業性が良好ではない。
尚、ナットを締め付けてタイヤホイールをハブに連結固定する形式の車両においても、ナットサイズに合わせた仮締めツールを使用することができるが、ナットの保持性能が不十分であるため、同様な問題が起こり得る。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、作業性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の締結ツールは、
タイヤホイールをハブに締結するためのボルトあるいはナットである締結部材を締結する締結ツールであって、
作業者がトルクを入力するためのグリップ部(10,100,300)と、
前記グリップ部の先端に形成され、前記締結部材(HB)に形成されている六角柱部(HB1)が挿入されるソケット部(20,200,400)とを有し、
前記ソケット部は、
前記六角柱部が挿入されることによって、前記六角柱部の6つの側面(HB1)のうちの一部の側面に押圧されて前記六角柱部の径方向外側に弾性変形し、復元力によって前記一部の側面を径方向内側に押圧して前記六角柱部を挟むように保持する板バネ部(42,52,405)と、
前記六角柱部が挿入された状態で前記グリップ部にトルクが入力されたときに、前記六角柱部の6つの側面のうちの前記板バネ部に押圧されない側面に前記トルクを伝達するトルク伝達部(30,404)と
を備えたことにある。
本発明の締結ツールは、作業者が、タイヤホイールをハブに締結するためのボルトあるいはナットである締結部材を締結するときに前述した仮締めツールとして好適に使用することができるツールである。この締結ツールは、グリップ部とソケット部とを有している。グリップ部は、作業者がトルクを入力するための部位である。ソケット部は、締結部材に形成されている六角柱部が挿入され、締結部材を保持しつつ、グリップ部に入力されたトルクを締結部材に伝達する部位である。例えば、グリップ部とソケット部とは、樹脂、あるいは、金属板によって一体的に形成されているとよい。
このソケット部は、板バネ部とトルク伝達部とを備えている。板バネ部は、六角柱部が挿入されることによって、六角柱部の六つの側面のうちの一部の側面に押圧されて六角柱部の径方向外側に弾性変形し、その復元力によってその一部の側面を径方向内側に押圧して六角柱部を挟むように保持する。
トルク伝達部は、締結部材が挿入された状態でグリップ部にトルクが入力されたときに、六角柱部の6つの側面のうちの板バネに押圧されない側面にトルクを伝達する。従って、トルク伝達部材は、トルクに対する反力を締結部材から受ける。この場合、グリップ部からトルクが板バネ部に入力されても、板バネ部は弾性変形して退避するため、トルクの大半をトルク伝達部から締結部材に伝達することができる。従って、締結部材の保持機能を板バネ部に分担させ、締結部材へのトルク伝達機能をトルク伝達部に分担させることができる。これにより、板バネ部は、トルク入力に伴う締結部材からの反力をほとんど受けないため、バネ性を良好に維持することができる。
この結果、本発明によれば、締結部材の保持性能が良好となり、作業性を向上させることができる。
本発明の他の特徴は、
前記ソケット部(20,200)は、6つの側壁(11)で囲まれた六角筒状に形成され、前記6つの側壁のうち1つおきの3つの側壁のそれぞれに、幅方向に所定寸法離れた2つのスリット(41,51)が軸方向に沿って前記側壁の先端にまで形成され、
前記板バネ部(42,52)は、前記2つのスリットの間に形成された板体であり、
前記トルク伝達部(30)は、前記6つの側壁のうちの前記スリットが形成されていない残りの3つの側壁のそれぞれに設けられ、前記板バネ部よりも板厚の厚い肉厚部(31)が形成されていることにある。
本発明の他の特徴として、ソケット部は、6つの側壁で囲まれた六角筒状に形成され、この6つの側壁のうち周方向に1つおきの3つの側壁のそれぞれに、幅方向に所定寸法離れた2つのスリットが軸方向に沿って側壁の先端にまで形成されている。この2つのスリットの間の板体は、2つのスリットの端部(開始点)間の領域を基部(支点)として径方向に揺動可能である。従って、この2つのスリットの間の板体が、径方向の力に対して弾性変形可能な板バネ部として機能する。
トルク伝達部は、6つの側壁のうちのスリットが形成されていない残りの3つの側壁のそれぞれに設けられ、板バネ部よりも板厚の厚い肉厚部が形成されている。従って、トルク入力に伴う締結部材からの反力を適正に受けることができる。
例えば、グリップ部は、6つの側壁で囲まれた六角筒状に形成され六角筒状部を有し、このグリップ部の六角筒状部の先端における3つの側壁にスリットが形成され、残りの3つの側壁の先端に肉厚部が形成される構成であってもよい。これにより、グリップ部の先端をソケット部として構成することができる。また、締結ツールは、樹脂により、グリップ部とソケット部とが一体的に形成されているとよい。
この場合、前記板バネ部は、前記スリットの間の板体の先端側が径方向内側に傾斜した形状に形成されており、この傾斜した板体の先端によって前記六角柱部の側面を径方向内側に押圧するように構成されているとよい。
あるいは、前記板バネ部は、前記スリットの間の板体が径方向内側にU字状に曲折された形状に形成されており、このU字状に曲折された板体の先端によって前記六角柱部の側面を径方向内側に押圧するように構成されているとよい。
この発明によれば、板バネ部を六角柱部の径方向外側に良好に弾性変形させることができ、それに伴って、板バネ部で六角柱部を挟む復元力を良好に発生させることができる。これにより、締結部材の保持性能が良好となり、作業性を向上させることができる。
本発明の他の特徴は、
前記ソケット部(400)は、
前記六角柱部の挿入される挿入孔(401)が開口されたリング状の金属板であるソケット基板(402)を備え、
前記板バネ部(405)は、前記ソケット基板の前記挿入孔を囲む内周縁(403)の複数の特定個所から曲折されて、前記六角柱部が挿入される方向に延設された形状に形成されており、
前記トルク伝達部(404)は、前記ソケット基板の前記内周縁であって、前記板バネ部が形成されていない個所に形成されており、
前記グリップ部(300)は、前記ソケット基板の外周縁(406)から曲折されて前記六角柱部が挿入される方向に延設された形状に形成されていることにある。
本発明においては、ソケット部は、締結部材に形成されている六角柱部の挿入される挿入孔が開口されたリング状の金属板であるソケット基板を備えている。板バネ部は、ソケット基板の挿入孔を囲む内周縁の複数の特定個所から曲折されて六角柱部が挿入される方向に延設された形状に形成されており、挿入孔に六角柱部が挿入されたときにソケット基板を基部として(ソケット基板と板バネ部とが連続的に繋がる部位を支点として)六角柱部の径方向外側に弾性変形し、その復元力によって六角柱部を挟むように保持する。
トルク伝達部は、ソケット基板の内周縁であって、板バネ部が形成されていない個所に形成されている。グリップ部は、ソケット基板の外周縁から曲折されて六角柱部が挿入される方向に延設された形状に形成されている。
従って、グリップ部をソケット部と一体的に簡単に形成することができる。この場合、締結ツールは、例えば、ばね鋼、あるいは、ステンレス材を用いて加工形成されるとよい。
また、前記トルク伝達部は、前記ソケット基板の前記内周縁であって、互いに平行に向かい合う直線状に形成された2つの直線状縁(404)を備え、前記六角柱部が前記挿入孔に挿入された状態で前記グリップ部にトルクが入力されたときに、前記直線状縁にて前記六角柱部の6つの側面のうち互いに平行な前記2つの側面に前記トルクを伝達するように構成され、
前記板バネ部(405)は、前記六角柱部が前記挿入孔に挿入されることによって、前記六角柱部の6つの側面のうち互いに平行な前記2つの側面を除く4つの側面に押圧されて前記六角柱部の径方向外側に弾性変形し、復元力によって前記4つの側面を径方向内側に押圧して前記六角柱部を挟むように保持するように構成されているとよい。
この構成によれば、六角柱部の6つの側面のうち、互いに平行な2つの側面にトルク伝達部からトルクが入力されるため、六角柱部に良好にトルクを伝達することができる。また、六角柱部の6つの側面のうち、残りの4つの側面を板バネ部によって保持することができる。従って、板バネ部は、六角柱部の6つの側面のうち互いに平行な2対の側面を、自身の復元力によって押圧するため、安定的に締結部材を保持することができる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
第1実施形態に係る締結ツールの斜視図である。 第1実施形態に係る締結ツールの斜視図である。 第1実施形態に係る締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図である。 第1実施形態に係る締結ツールの正面図、平面図、軸方向断面図である。 第1実施形態に係る締結ツールの径方向断面図である。 第1実施形態に係る締結ツールのソケット部の拡大斜視図である。 タイヤホイールがハブに連結される構造を表す分解斜視図である。 結ツールの使用例を表す図である。 第2実施形態に係る締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図である。 第2実施形態に係る締結ツールの正面図、平面図、軸方向断面図である。 第2実施形態に係る締結ツールのソケット部の拡大斜視図である。 第3実施形態に係る締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図である。 第3実施形態に係る締結ツールの正面図である。 第3実施形態に係る締結ツールの底面図である。 第3実施形態に係る締結ツールのソケット部の拡大斜視図である。 第3実施形態に係る締結ツールの爪部の変形例を表す図である。 従来の締結ツールの斜視図である。 従来の締結ツールにハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態に係る締結ツールについて図面を用いて説明する。図1~図6は、第1実施形態に係る締結ツールの図であり、図1、図2は、締結ツールを2通りの方向から視た斜視図、図3は、締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図である。また、図4は、締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す図であって、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)はA-A切断ラインでの断面図である。図5は、図4(a)におけるB-B切断ラインでの断面図である。図6は、締結ツールの先端の拡大斜視図である。尚、図4、図5においては、締結ツールとハブボルトとを区別しやすいように、ハブボルトについてはグレーにて表示されている。
結ツールは、タイヤホイールの着脱時にハブボルトを手作業によって締結するときに仮締めツールとして好適に使用することができる締結ツールである。図7に示すようにタイヤホイールWは、ホイール取付孔WHにハブボルトHBを挿通して、ハブボルトHBをハブH(ハブベアリング)のねじ孔HH(ハブねじ孔HHと呼ぶ)に螺合して締め付けることによりハブHに連結固定される。図中、符号BDRはブレーキディスクロータを表し、符号Cは、加飾樹脂キャップを表す。図7では、ハブねじ孔HHを示すために、ブレーキディスクロータBDRがハブHから外されている状態を示しているが、ブレーキディスクロータBDRは、図示しない固定部材によってハブHに固定されていて、タイヤホイールWの着脱時に外れるものではない。
タイヤホイールWの着脱時には、ハブボルトHBを手で締結する作業(仮締め作業)が発生するが、ホイール取付孔WHの入り口側の開口径が小さい場合には、指がホイール取付孔WHの入り口に入らないため、ハブボルトHBの軸長が十分に長くない場合(ハブボルトHBの先端がハブねじ孔HHにとどくのに十分な長さが無い場合)には、手では簡単に仮締め作業をすることができない。
本実施形態の締結ツールは、こうした状況であっても、ハブボルトHBを手作業によって簡単に締結する(仮締めする)ことができるようにするツールである。
図1~図6に示すように、締結ツール1は、樹脂により全体が六角筒状に形成された一体物(一部材)であって、グリップ部10と、グリップ部10の先端に形成されたソケット部20とから構成されている。グリップ部10は、作業者が締結ツール1を握る部分であって、六角筒状に形成され、仮締め時に作業者からトルクが入力される部分である。ソケット部20は、仮締め時にハブボルトHBの頭部HB1が挿入され、グリップ部10に入力されたトルクをハブボルトHBの頭部HB1に伝達する部分である。
ハブボルトHBは、本発明における締結部材に相当し、六角柱状に形成された頭部HB1と、外周に雄ねじが形成された円柱状のねじ部HB2と、頭部HB1とねじ部HB2との間に設けられるフランジ部HB3とから構成される。ねじ部HB2は、ハブねじ孔HHに螺合する部分である。頭部HB1は、本発明における六角柱部に相当し、締結ツール1を含む各種ツールによってトルクが入力される部分である。フランジ部HB3は、ホイール取付孔WHの入り口側に形成されたテーパー状の内周面に当接してタイヤホイールWをハブHに押し付ける部分である。ホイール取付孔WHは、車幅方向外側(入口側)における内径が車幅方向内側における内径よりも大きくなるようなテーパー状の内周面を有している。フランジ部HB3は、ホイール取付孔WHにおける入口側に配置されて、ホイール取付孔WHのテーパー状の内周面を押し付ける。以下、ハブボルトHBの頭部HB1を、ボルト頭部HB1と呼ぶ。
グリップ部10は、六角筒体を構成する6つの平坦な側壁11を備えている。ソケット部20は、グリップ部10の先端にグリップ部10と連続して形成されている。
ソケット部20は、グリップ部10を構成する六角筒体の6つの側壁11の先端に、トルク伝達壁30と板バネ壁40とを周方向に交互に備えている。従って、ソケット部20は、トルク伝達壁30と板バネ壁40とが周方向に交互に配置されて六角筒状に形成されている。ソケット部20には、図6に示すように、トルク伝達壁30と板バネ壁40とによって六角筒状に囲まれる空間SPが形成されている。この空間SPが、ボルト頭部HB1の挿入される部屋である。以下、この空間SPを頭部挿入空間SPと呼ぶ。
各トルク伝達壁30は、グリップ部10の側壁11と連続して形成され、その内壁面がグリップ部の側壁11の内壁面11aよりも内側に張り出した肉厚部31を備えている(図4(c)参照)。トルク伝達壁30の外壁面については、グリップ部10の側壁11の外壁面と平坦に繋がるように形成される。この肉厚部31は、トルク伝達壁30の幅方向中央位置に設けられる。肉厚部31の内壁面31aは、グリップ部10の側壁11の内壁面11aと平行に平坦に形成されている。従って、肉厚部31の内壁面31aは、軸方向視において、正六角形の3辺(一つ置きの3辺)を構成するように形成されている。
上記の正六角形は、ボルト頭部HB1の径方向断面の外周ライン形状よりも締め代分だけ小さな正六角形である。この締め代は、ボルト頭部HB1がソケット部20に挿入されたとき、肉厚部31がボルト頭部HB1の側面を締め付ける締め代であって、微小な寸法に設定されている。また、肉厚部31の先端には、その内壁側において面取りが施されている。これにより、上記の締め代を設けても、ボルト頭部HB1をソケット部20に容易に挿入することができる。
尚、本明細書において、軸方向とは、六角筒状に形成された締結ツール1の中心軸線の向いている方向を表し、径方向とは、その軸方向に直交する方向を表す。また、ハブボルトHBは、ソケット部20に挿入されている状態において、締結ツール1と同軸となる位置関係に保たれる。
3つの板バネ壁40には、それぞれ対となる2つのスリット41が先端にまで形成されている。各スリット41は、直線状に細長く切り欠かれた開口である。各板バネ壁40の2つのスリット41は、幅方向に所定寸法離れて軸方向に沿って互いに平行に形成されている。板バネ壁40は、6つの側壁11のうち、スリット41が形成されている部分の側壁11を表す。
板バネ壁40は、2つのスリット41の間の板体の先端側が、径方向内側にU字状に曲折されてボルト頭部HB1の挿入方向に延長された形状に形成されている。この2つのスリット41の間に設けられたU字形状の板体は、2つのスリット41の端部41aの間の領域を基部(支点)として径方向に揺動可能である。従って、2つのスリット41の間に設けられたU字形状の板体は、径方向の力に対して弾性変形可能な板バネとして機能する。この2つのスリット41の間に設けられたU字形状の板体が、本発明における板バネ部に相当する。以下、板バネ部に相当するU字形状の板体を爪部42と呼ぶ。
3つの爪部42は、互いに同一形状であって、その肉厚が、グリップ部10の側壁11の肉厚よりも薄く形成されている。爪部42のU字状に折り返された部分(爪折返し部42aと呼ぶ)は、トルク伝達壁30の先端(トルク伝達壁先端30aと呼ぶ)と軸方向において同じ位置に形成されている。従って、3つの爪折返し部42aと、3つのトルク伝達壁先端30aとによって、ボルト頭部HB1が挿入される入口が形成されている。
爪部42の先端42b(U字状に折り返された後の先端)は、径方向内側に向けてわずかに曲折された形状に形成されている。この爪部42の先端42bは、後述するようにボルト頭部HB1の側面HB1aを径方向内側に押圧する部分である。以下、爪部42の先端42bを爪押圧部42bと呼ぶ。3つの爪押圧部42bにおける径方向内側の端辺は、軸方向視において、正六角形の3辺(一つ置きの3辺)の一部を構成するように形成されている。
上記の正六角形は、ボルト頭部HB1の径方向断面の外周ライン形状よりも小さな正六角形である。従って、爪部42は、ソケット部20の頭部挿入空間SPにボルト頭部HB1が挿入されることによって、ボルト頭部HB1の6つの側面HB1aのうちの3側面(本発明における一部の側面)に押圧されて径方向外側に弾性変形し、その復元力を3つの側面HB1aに付与する。このため、3つの爪部42は、自身(板バネ)の復元力によってボルト頭部HB1を三方(周方向に等間隔となる三方)から挟んで保持する。
図4(c)に示すように、爪部42における爪折返し部42aから爪押圧部42bまでの軸方向の長さは、ボルト頭部HB1の軸方向の長さよりも短く、例えば、ボルト頭部HB1の軸方向の長さの半分程度である。一方、トルク伝達壁30における肉厚部31の軸方向の長さは、ボルト頭部HB1の軸方向の長さよりも長い。
ソケット部20の最大外径は、ホイール取付孔WHの入り口側の開口径よりも小さく設定されている。従って、ソケット部20は、その先端がホイール取付孔WHの入り口に挿入可能である。
作業者は、ハブボルトHBを仮締めする場合(つまり、タイヤホイールWをハブHに仮締結する場合)、この締結ツール1のソケット部20にボルト頭部HB1を挿入する。この挿入動作によって、ボルト頭部HB1は、爪部42の内側面に当接する。これにより、爪部42は、弾性変形して径方向外側に拡がる。そして、ボルト頭部HB1の先端が爪押圧部42bに到達すると、それ以降は、爪押圧部42bがボルト頭部HB1により径方向外側に押される。従って、ボルト頭部HB1は、爪部42の復元力によって、3つの側面HB1aが爪押圧部42bによって径方向内側に押圧された状態となる。
この爪押圧部42bが径方向外側に拡がる寸法が、爪部42の締め代である。ボルト頭部HB1の二面幅寸法には、バラツキがある。爪部42の締め代は、ボルト頭部HB1の二面幅寸法のバラツキを考慮して設定されている。爪部42は、板バネであるため、ボルト頭部HB1の寸法のバラツキを吸収できるだけの十分な締め代を設定することができる。特に、この第1実施形態の締結ツール1の爪部42は、U字状に曲折された形状であるため、基部(2つのスリット41の端部41aの間の領域)を支点として径方向に弾性変形するだけでなく、爪押圧部42bが、U字状に曲折された爪折返し部42aを支点として径方向に弾性変形する。従って、ばね係数を小さくすることができ、歪みを抑えて所望のセット荷重(押圧力)を発生させることができる。
こうして、ボルト頭部HB1は、ソケット部20に挿入された後は、3つの爪部42によって安定的に保持される。
ボルト頭部HB1がソケット部20に挿入された状態においては、ボルト頭部HB1の側面HB1aは、肉厚部31の締め代によって、トルク伝達壁30の内側面(肉厚部31の内壁面31a)と圧接される。
但し、ソケット部20およびボルト頭部HB1の製造寸法のバラツキによって、その圧接状態が異なる。このため、ボルト頭部HB1の側面HB1aがトルク伝達壁30の内壁面31aに圧接しない場合もあり得る。また、締結ツールの繰り返し使用によって、伝達壁30の内壁面31aが摩耗して、ボルト頭部HB1の側面HB1aがトルク伝達壁30の内壁面31aに圧接しない場合もあり得る。従って、トルク伝達壁30は、必ずしも、ボルト頭部HB1を安定的に挟んで保持する機能を備えているわけではない。
尚、変形例として、ボルト頭部HB1がソケット部20に挿入された状態において、ボルト頭部HB1の側面HB1aとトルク伝達壁30の内壁面31aとが接触しないように、設計上においてボルト頭部HB1の側面HB1aとトルク伝達壁30の内壁面31aとの間に微小な隙間を設けるようにしてもよい。
作業者は、ボルト頭部HB1をソケット部20に挿入した状態で、ハブボルトHBをタイヤホイールWの取付孔WHに挿通させ、ハブボルトHBの先端をハブねじ孔HHに位置合わせしてグリップ部10をその軸心周りに回転させる。これによりグリップ部10に入力されたトルクは、ソケット部20においてボルト頭部HB1に伝達される。このとき、図8に示すように、タイヤホイールWの取付孔WHの入り口にソケット部20を挿入できるため、ハブボルトHBの軸長が十分に長くなくても、ハブボルトHBの先端をハブねじ孔HHにとどかせることができる。
この場合、ボルト頭部HB1をソケット部20に挿入した時点で、ボルト頭部HB1の側面HB1aがトルク伝達壁30の内壁面31aに接触している場合には、グリップ部10を回し始めた瞬間から、そのトルクをトルク伝達壁30に伝達することができ、ボルト頭部HB1をソケット部20と一緒に回転させることができる。また、ボルト頭部HB1の反力をトルク伝達壁30で受けることができるため、爪部42がボルト頭部HB1からの反力を受けないようにすることができる。従って、トルクの入力によって爪部42が捩じられることなく、ハブボルトHBを回転させることができる。
一方、ボルト頭部HB1をソケット部20に挿入した時点で、ボルト頭部HB1の側面HB1aがトルク伝達壁30の内壁面31aに接触していない場合(上記変形例のように側面HB1aと内壁面31aとの間に微小な隙間を設けた場合も含む)には、グリップ部10に入力されたトルクが最初に爪部42からボルト頭部HB1に伝達される。爪部42は、グリップ部10にトルクが入力されると、ボルト頭部HB1をトルク方向に押し、それに伴ってボルト頭部HB1から反力を受け、その反力方向に捩じられる(弾性変形する)。
そして、爪部42が反力方向に僅かに捩じられた段階で、トルク伝達壁30の内壁面31aがボルト頭部HB1に当接する。従って、トルク伝達壁30の内壁面31aがボルト頭部HB1に当接した時点から、ボルト頭部HB1の反力をトルク伝達壁30で受けることができる。例えば、図5に示すように、グリップ部10が矢印a方向に回された場合、ボルト頭部HB1の反力は、矢印bで示すようにトルク伝達壁30に入力され、トルク伝達壁30で受け止められる。これにより、爪部42は、トルク伝達壁30の内壁面31aがボルト頭部HB1の側面HB1aに当接した時点からは、それ以上、反力を受けない。従って、爪部42がボルト頭部HB1から大きな反力を受けないように規制することができる。
こうして、トルク伝達壁30の肉厚部31を使ってボルト頭部HB1にトルクを伝達してハブボルトHBをハブねじ孔HHに締め付けることができる。従って、爪部42を使ってハブボルトHBをハブねじ孔HHに締め付けないため、爪部42は、ボルト頭部HB1から入力トルクの反力をほとんど受けない。このため、爪部42のへたり、および、爪部42の摩耗を低減することができる。
この結果、第1実施形態の締結ツール1によれば、爪部42のハブボルトHBを保持する保持性能を適正に維持することができるため、仮締め作業時にハブボルトHBがソケット部20から抜け落ちてしまうということがなく、作業性を向上させることができる。
比較例として、例えば、板バネ壁40を設けずに、ソケット部20の6つの側壁を全てトルク伝達部とした場合には、トルク伝達部に締め代部を設けたとしても、繰り返し使用によって、締め代部が摩耗し(樹脂の摩耗)、ハブボルトHBを保持する所望の保持性能を維持することができない。例えば、締め代部は、トルク伝達部の内壁面に形成された径方向内側に突出した凸部にて構成することができる。
これに対して、第1実施形態の締結ツール1によれば、ハブボルトHBを保持する機能を爪部42に分担させ、ハブボルトHBへのトルク伝達機能(反力を受ける機能でもある)をトルク伝達壁30に分担させているため、爪部42の耐久性を高くすることができ、ハブボルトHBを保持する保持性能を適正に維持することができる。
<第2実施形態>
次に、締結ツールの第2実施形態について説明する。図9~図11は、第2実施形態の締結ツールを表し、図9は、締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図を表す。図10(a)は、締結ツールの正面図、図10(b)は、締結ツールの平面図、図10(c)は、締結ツールのA-A切断ラインでの断面図である。図11は、締結ツールの先端の拡大斜視図である。以下、第1実施形態と同じ構成である部分については、図面に、第1実施形態と同じ番号を付して説明を省略する。
この第2実施形態の締結ツール2は、グリップ部100と、グリップ部100の先端に形成されたソケット部200とから構成されている。グリップ部100は、第1実施形態の締結ツール1のグリップ部10における側壁11の外周面に滑り止め用のリブ12を一体形成したものである。リブ12は、径方向外側に突出した突部であって、周方向に所定の間隔で、軸方向に沿って延びて形成されている。尚、第1実施形態においても、グリップ部10に代えてグリップ部100を採用することもできる。
ソケット部200は、第1実施形態の締結ツール1の板バネ壁40に代えて、板バネ壁50を備えたものである。ソケット部200は、トルク伝達壁30と板バネ壁50とが周方向に交互に配置されて六角筒状に形成されている。トルク伝達壁30と板バネ壁50とによって六角筒状に囲まれる空間が、ボルト頭部HB1の挿入される部屋、つまり、頭部挿入空間SPである。締結ツール2におけるトルク伝達壁30については、第1実施形態におけるトルク伝達壁30と同一である。
3つの板バネ壁50には、それぞれ対となる2つのスリット51が先端にまで形成されている。各スリット51は、直線状に細長く切り欠かれた開口である。各板バネ壁50の2つのスリット51は、幅方向に所定寸法離れて軸方向に沿って互いに平行に形成されている。板バネ壁50は、6つの側壁11のうち、スリット51が形成されている部分の側壁11を表す。
3つの板バネ壁50は、2つのスリット51の間の板体の先端側が、(U字状に折り返されることなく)径方向内側に向けて斜めに曲折された形状に形成されている。この2つのスリット51の間に設けられた板体は、2つのスリット51の端部51aの間の領域を基部(支点)として径方向に揺動可能である。従って、2つのスリット51の間に設けられた板体は、径方向の力に対して弾性変形可能な板バネとして機能する。この2つのスリット51の間に設けられた板体が、本発明における板バネ部に相当する。以下、この板バネ部を爪部52と呼ぶ。3つの爪部52は、互いに同一形状である。
各爪部52の先端52aは、トルク伝達壁30の先端(トルク伝達壁先端30a)と軸方向において同じ位置に形成されている。従って、3つの爪部52の先端52aと、3つのトルク伝達壁先端30aとによって、ボルト頭部HB1が挿入される入口が形成されている。
この爪部52の先端52aは、ボルト頭部HB1の側面HB1aを径方向内側に押圧する部分である。以下、爪部52の先端52aを爪押圧部52aと呼ぶ。3つの爪押圧部52aにおける径方向内側の端辺は、軸方向視において、正六角形の3辺(一つ置きの3辺)の一部を構成するように形成されている。上記の正六角形は、ボルト頭部HB1の径方向断面の外周ライン形状よりも小さな正六角形である。爪押圧部52aは、その内側端が面取りされており、ソケット部200内にボルト頭部HB1をスムーズに挿入できるようになっている。
爪部52は、ソケット部200の頭部挿入空間SPにボルト頭部HB1が挿入されることによって、ボルト頭部HB1の6つの側面HB1aのうちの3側面(本発明における一部の側面)に押圧されて径方向外側に弾性変形し、その復元力を3側面に付与する。このため、3つの爪部52は、自身(板バネ)の復元力によってボルト頭部HB1を三方(周方向に等間隔となる三方)から挟んで保持する。
この爪押圧部52aが径方向外側に拡がる寸法が、爪部52の締め代である。爪部52は、板バネであるため、ボルト頭部HB1の寸法のバラツキを吸収できるだけの十分な締め代を設定することができる。従って、ボルト頭部HB1は、ソケット部200に挿入された後は、3つの爪部52によって安定的に保持される。
トルク伝達壁30における締め代については、第1実施形態(変形例を含む)と同様であって、ボルト頭部HB1がソケット部200に挿入された状態において、ボルト頭部HB1の側面HB1aは、トルク伝達壁30の内側面(肉厚部31の内壁面31a)と圧接されるように設けてもよいし、ボルト頭部HB1の側面HB1aとトルク伝達壁30の内壁面31aとが接触しないように、ボルト頭部HB1の側面HB1aとトルク伝達壁30の内壁面31aとの間に微小な隙間を設けるように設計されていてもよい。
ソケット部200の最大外径は、ホイール取付孔WHの入り口側の開口径よりも小さく設定されている。従って、ソケット部200は、その先端がホイール取付孔WHの入り口に挿入可能である。
この締結ツール2の使用方法は、第1実施形態の締結ツール1の使用方法と同様である。
この場合、ボルト頭部HB1をソケット部200に挿入した時点で、ボルト頭部HB1の側面HB1aがトルク伝達壁30の内壁面31aに接触している場合には、グリップ部100を回し始めた瞬間から、そのトルクをトルク伝達壁30に伝達することができ、ボルト頭部HB1をソケット部200と一緒に回転させることができる。また、ボルト頭部HB1の反力をトルク伝達壁30で受けることができるため、爪部52がボルト頭部HB1からの反力を受けないようにすることができる。従って、トルクの入力によって爪部52が捩じられることなく、ハブボルトHBを回転させることができる。
一方、ボルト頭部HB1をソケット部200に挿入した時点で、ボルト頭部HB1の側面HB1aがトルク伝達壁30の内壁面31aに接触していない場合には、グリップ部100に入力されたトルクが最初に爪部52からボルト頭部HB1に伝達される。爪部52は、トルクが入力されると、ボルト頭部HB1をトルク方向に押し、それに伴ってボルト頭部HB1から反力を受け、その反力方向に捩じられる(弾性変形する)。
そして、爪部52が反力方向に僅かに捩じられた段階で、トルク伝達壁30の内壁面31aがボルト頭部HB1に当接する。従って、トルク伝達壁30の内壁面31aがボルト頭部HB1に当接した時点から、ボルト頭部HB1の反力をトルク伝達壁30で受けることができる。これにより、爪部52は、トルク伝達壁30の内壁面31aがボルト頭部HB1の側面HB1aに当接した時点からは、それ以上、反力を受けない。従って、爪部52がボルト頭部HB1から大きな反力を受けないように規制することができる。
こうして、トルク伝達壁30の肉厚部31を使ってボルト頭部HB1にトルクを伝達してハブボルトHBをハブねじ孔HHに締め付けることができる。従って、爪部52を使ってハブボルトHBをハブねじ孔HHに締め付けないため、爪部52は、ボルト頭部HB1から入力トルクの反力をほとんど受けない。このため、爪部52のへたり、および、爪部52の摩耗を低減することができる。
この結果、第2実施形態の締結ツール2によれば、ハブボルトHBを保持する機能を爪部52に分担させ、ハブボルトHBへのトルク伝達機能(反力を受ける機能でもある)をトルク伝達壁30に分担させているため、爪部52のハブボルトHBを保持する保持性能を適正に維持することができる。これにより、仮締め作業時にハブボルトHBがソケット部200から抜け落ちてしまうということがなく、作業性を向上させることができる。
<第3実施形態>
次に、締結ツールの第3実施形態について説明する。図12~図15は、第3実施形態の締結ツールを表し、図12は、締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す斜視図を表し、図13は、締結ツールの先端にハブボルトが挿入されている状態を表す正面図である。図14は、締結ツールの底面図(図13において矢印方向から視た締結ツールの底面図)であり、図15は、締結ツールのソケット部の拡大斜視図である。尚、図12、図13においては、締結ツールとハブボルトとを区別しやすいように、ハブボルトについてはグレーにて表示されている。
この第3実施形態の締結ツール3は、グリップ部300と、グリップ部300の先端に形成されたソケット部400とから構成されている。締結ツール3は、ばね鋼、あるいは、ステンレス材などの金属板によって一体形成されている。
ソケット部400は、図14、図15に示すように、中央に開口401が形成されたリング状の金属板であるソケット基板402を備えている。この開口401は、ボルト頭部HB1が挿入される開口であり、本発明の挿入孔に相当する。ボルト頭部HB1が開口401に挿入される方向は、図13に示した矢印の方向である。
このソケット基板402には、開口401を囲む内周縁403に、互いに平行に向かい合う直線状に形成された対となる直線状縁404が形成されている。2つの直線状縁404間の距離は、ボルト頭部HB1の二面幅よりも僅かに大きい。直線状縁404は、ボルト頭部HB1が開口401に挿入されたときに、ボルト頭部HB1の側面HB1a(互いに平行な2つの側面HB1a)と微小な隙間をあけて平行に向かい合うソケット基板402のエッジであって、側面HB1aにトルクを伝達する部分であり、側面HB1aから反力を受ける部分でもある。従って、ソケット基板402において、直線状縁404が形成されている部分が本発明のトルク伝達部に相当する。
ソケット基板402には、直線状縁404を除く内周縁403の4か所から軸方向に曲折されて、ボルト頭部HB1の挿入方向に延びた爪部405が形成されている。4つの爪部405は、互いに同一形状であって、径方向内側に向けてやや傾斜して延設され、基部(ソケット基板402と繋がる部分)を支点として径方向に揺動可能である。従って、この爪部405は、径方向の力に対して弾性変形可能な板バネとして機能する。爪部405は、本発明の板バネ部に相当する。
ソケット部400においては、図14に示すように、軸方向視において、互いに平行に向い合う爪部405を2対備えている。図14においては、4つの爪部405の一つ一つを特定できるように、その符号を405(1)、405(2)、405(3)、405(4)として示している。4つの爪部405は、軸方向視において、爪部405(1)と爪部405(4)とが互いに平行に向かい合い、爪部405(2)と爪部405(3)とが互いに平行に向かい合うように配置されている。互いに平行に向い合う爪部405の径方向内側となる面405a(内側面405aと呼ぶ)間の最小距離は、ボルト頭部HB1の二面幅よりも小さく設計されている。また、隣り合う爪部405(爪部405(1)と爪部405(2)、および、爪部405(3)と爪部405(4))の板面がなす角度は、120degである。従って、4つの爪部405は、その内側面405aが、軸方向視において正六角形の4辺の一部を構成するように形成されている。上記の正六角形は、ボルト頭部HB1の径方向断面の外周ライン形状よりもやや小さな正六角形である。
これにより、ボルト頭部HB1が開口401に挿入されたときに、4つの爪部405は、それぞれボルト頭部HB1の側面HB1aに押圧されて径方向外側に弾性変形し、その復元力を側面HB1aに付与する。従って、4つの爪部405は、径方向の力に対して弾性変形可能な板バネとして機能する。この4つの爪部405が当接するボルト頭部HB1の側面HB1aは、6つの側面HB1aのうち、直線状縁404がトルクを伝達する2つの側面HB1aを除く4つの側面HB1aである。
また、ソケット部400の最大外径、つまり、ソケット基板402の最大外径は、ホイール取付孔WHの入り口側の開口径よりも小さく設定されている。従って、ソケット部400は、その先端がホイール取付孔WHの入り口に挿入可能である。
グリップ部300は、ソケット基板402の外周縁406の2か所から曲折されてボルト頭部HB1が挿入される方向に延設された2本のグリップ板301を備えている。この2本のグリップ板301は、互いに向かい合うように設けられている。また、2本のグリップ板301は、隣り合う爪部405の外周側となるソケット基板402の外周縁406から延設されている。つまり、2本のグリップ板301は、その幅方向の中心が、直線状縁404の中心位置から周方向に90deg離れた周方向位置で外周縁406から延設されている。
各グリップ板301は、ソケット基板402から曲折されて設けられているため、その根元部(ソケット基板402と連続的に繋がっている部分)を支点として、互いに接近・離間する方向に揺動可能な板バネである。各グリップ板301は、図13に示すように、外力が入力されていない状況では、互いにほぼ平行に向かい合う位置関係に保たれる。
各グリップ板301の後端は、径方向内側に向けてL字状に曲折されている。このL字状に曲折された部分は、加飾樹脂キャプCを取り外すためのツールとして設けられている。以下、L字状に曲折された部分をキャップ外し部302と呼ぶ。
加飾樹脂キャプCは、図7に示すように、ハブボルトHBのボルト頭部HB1に嵌められることによって、ボルト頭部HB1を覆って意匠性を高めるものである。加飾樹脂キャプCは、その外周面に、図示しない溝(あるいは段差)が周方向に沿って形成されている。キャップ外し部302は、この溝の側面(あるいは段差の側面)に引っかけることができるように鉤状に形成されている。作業者は、加飾樹脂キャプCの溝をキャップ外し部302で挟んで、グリップ板301を引っ張ることにより、加飾樹脂キャプCをボルト頭部HB1から簡単に取り外すことができる。
尚、キャップ外し部302は、必ずしも、締結ツール3に設ける必要は無い。
作業者は、ハブボルトHBを仮締めする場合(つまり、タイヤホイールWをハブHに仮締結する場合)、この締結ツール3のソケット部400の開口401にボルト頭部HB1を挿入する。この挿入動作によって、ボルト頭部HB1の4つの側面HB1aが、爪部405の内側面405aに当接する。これにより、爪部405は、弾性変形して径方向外側に拡がり、その復元力によって4つの側面HB1aを径方向内側に押圧する。この場合、爪部405は、ボルト頭部HB1の6つの側面HB1aのうち、互いに平行な2対の側面HB1aを自身の復元力によって押圧するため、安定的にボルト頭部HB1を保持することができる。
この爪部405が径方向外側に拡がる寸法が、爪部405の締め代である。爪部405の締め代は、ボルト頭部HB1の二面幅寸法のバラツキを考慮して設定されている。爪部405は、板バネであるため、ボルト頭部HB1の寸法のバラツキを吸収できるだけの十分な締め代を設定することができる。こうして、ボルト頭部HB1は、爪部405によって、安定的に保持される。
作業者は、ボルト頭部HB1をソケット部400の開口401に挿入した状態で、ハブボルトHBをタイヤホイールWの取付孔WHに挿通させ、ハブボルトHBの先端をハブねじ孔HHに位置合わせしてグリップ部300をその軸心周りに回転させる。このとき、タイヤホイールWの取付孔WHの入り口にソケット部400を挿入できるため、ハブボルトHBの軸長が十分に長くなくても、ハブボルトHBの先端をハブねじ孔HHにとどかせることができる
作業者がグリップ部300を回すことによって、そのトルクが最初に爪部405からボルト頭部HB1に伝達される。爪部405は、ボルト頭部HB1をトルク方向に押し、それに伴ってボルト頭部HB1から反力を受け、その反力方向に捩じられる(弾性変形する)。そして、爪部405が反力方向に僅かに捩じられた段階で、ソケット基板402の2つの直線状縁404がボルト頭部HB1に当接する。従って、ソケット基板402の直線状縁404がボルト頭部HB1に当接した時点から、ボルト頭部HB1の反力を直線状縁404で受けることができる。これにより、爪部405は、直線状縁404がボルト頭部HB1の側面HB1aに当接した時点からは、それ以上、反力を受けない。従って、爪部405がボルト頭部HB1から大きな反力を受けないように規制することができる。
こうして、ソケット基板402の直線状縁404を使ってボルト頭部HB1にトルクを伝達してハブボルトHBをハブねじ孔HHに締め付けることができる。従って、爪部405を使ってハブボルトHBをハブねじ孔HHに締め付けないため、爪部405は、ボルト頭部HB1から入力トルクの反力をほとんど受けない。このため、爪部405のへたり、および、爪部405の摩耗を低減することができる。
この結果、第3実施形態の締結ツール3によれば、ハブボルトHBを保持する機能を爪部405に分担させ、ハブボルトHBへのトルク伝達機能(反力を受ける機能でもある)を直線状縁404に分担させているため、爪部405のハブボルトHBを保持する保持性能を適正に維持することができる。これにより、仮締め作業時にハブボルトHBがソケット部400から抜け落ちてしまうということがなく、作業性を向上させることができる。
また、作業者は、ハブボルトHBを仮締めするとき、グリップ部300を軽く握るため、2つのグリップ板301の先端側が互いに接近する方向(径方向内側に)に変位する。これに伴って、ソケット基板402が少し湾曲して、4つの爪部405がボルト頭部HB1の側面HB1a側に倒れる方向に付勢される。つまり、4つの爪部405の先端側が径方向内側に向かって変位しようとする力が働く。これは、4つの爪部405が、ソケット基板402におけるグリップ板301の径方向内側となる位置に設けられているからである。このため、グリップ部300を握る力によって、更に、ボルト頭部HB1を保持する力が増加する。従って、ボルト頭部HB1を一層安定的に保持することができる。
以上、本発明の実施形態に係る締結ツールについて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、第3実施形態において、図16に示すように、爪部405の基部にくびれ部406が形成されていてもよい。この場合には、爪部405の剛性を下げることができ、一層良好なバネ性が得られる。このため、ボルト頭部HB1をソケット部400にスムーズに挿入することができ、かつ、ボルト頭部HB1を安定的に保持することができる。
例えば、第1実施形態および第2実施形態において、ソケット部20(200)が、グリップ部10(100)の両端に形成された構成であってもよい。この場合、両端に形成されたソケット部20(200)は、互いに同じサイズ(二面幅)のハブボルトHBに対応したものであってもよいし、互いに異なるサイズ(二面幅)のハブボルトHBに対応したものであってもよい。
例えば、本実施形態の締結ツール1,2,3は、ハブボルトHBをハブHのハブねじ孔HHに螺合して、タイヤホイールをハブに固定する形式の車両に用いられるが、それに代えて、ハブHにスタッドボルトが固定されており、タイヤホイールWのホイール取付孔WHにスタッドボルトを挿通した状態でスタッドボルトの先端からナットを螺合して、タイヤホイールをハブに固定する形式の車両に用いることもできる。この場合、締結部材は、ナットである。締結ツールは、ナットが挿入されるソケット部を備え、板バネ部でナットの6つの側面のうちの一部の側面を径方向内側に押圧してナットを保持するとともに、ナットの6つの側面のうち板バネ部に押圧されない側面にトルク伝達部からトルクを伝達するように構成されるとよい。
1,2,3…締結ツール、10…グリップ部、11…側壁、11a…内壁面、20…ソケット部、30…トルク伝達壁(トルク伝達部)、31…肉厚部、31a…内壁面、40…板バネ壁、41…スリット、42…爪部(板バネ部)、42b…爪押圧部、50…板バネ壁、51…スリット、52…爪部(板バネ部)、52a…爪押圧部、100…グリップ部、200…ソケット部、300…グリップ部、301…グリップ板、400…ソケット部、401…開口(挿入孔)、402…ソケット基板、403…内周縁、404…直線状縁(トルク伝達部)、405…爪部(板バネ部)、405a…内側面、406…外周縁、H…ハブ、HB…ハブボルト(締結部材)、HB1…ボルト頭部(六角柱部)、HB1a…側面、HH…ハブねじ孔、SP…頭部挿入空間、W…タイヤホイール、WH…ホイール取付孔。

Claims (5)

  1. タイヤホイールをハブに締結するためのボルトあるいはナットである締結部材を締結する締結ツールであって、
    作業者がトルクを入力するためのグリップ部と、
    前記グリップ部の先端に形成され、前記締結部材に形成されている六角柱部が挿入されるソケット部と
    を有し、
    前記ソケット部は、
    前記六角柱部が挿入されることによって、前記六角柱部の6つの側面のうちの一部の側面に押圧されて前記六角柱部の径方向外側に弾性変形し、復元力によって前記一部の側面を径方向内側に押圧して前記六角柱部を挟むように保持する板バネ部と、
    前記六角柱部が挿入された状態で前記グリップ部にトルクが入力されたときに、前記六角柱部の6つの側面のうちの前記板バネ部に押圧されない側面に前記トルクを伝達するトルク伝達部と
    備え、
    前記ソケット部は、6つの側壁で囲まれた六角筒状に形成され、前記6つの側壁のうち1つおきの3つの側壁のそれぞれに、幅方向に所定寸法離れた2つのスリットが軸方向に沿って前記側壁の先端にまで形成され、
    前記板バネ部は、前記2つのスリットの間に形成された板体であり、
    前記トルク伝達部は、前記6つの側壁のうちの前記スリットが形成されていない残りの3つの側壁のそれぞれに設けられ、前記板バネ部よりも板厚の厚い肉厚部が形成されている、
    締結ツール。
  2. 請求項記載の締結ツールであって、
    前記板バネ部は、前記スリットの間の板体の先端側が径方向内側に傾斜した形状に形成されており、この傾斜した板体の先端によって前記六角柱部の側面を径方向内側に押圧するように構成された
    締結ツール。
  3. 請求項記載の締結ツールであって、
    前記板バネ部は、前記スリットの間の板体が径方向内側にU字状に曲折された形状に形成されており、このU字状に曲折された板体の先端によって前記六角柱部の側面を径方向内側に押圧するように構成された
    締結ツール。
  4. タイヤホイールをハブに締結するためのボルトあるいはナットである締結部材を締結する締結ツールであって、
    作業者がトルクを入力するためのグリップ部と、
    前記グリップ部の先端に形成され、前記締結部材に形成されている六角柱部が挿入されるソケット部と、
    を有し、
    前記ソケット部は、
    前記六角柱部が挿入されることによって、前記六角柱部の6つの側面のうちの一部の側面に押圧されて前記六角柱部の径方向外側に弾性変形し、復元力によって前記一部の側面を径方向内側に押圧して前記六角柱部を挟むように保持する板バネ部と、
    前記六角柱部が挿入された状態で前記グリップ部にトルクが入力されたときに、前記六角柱部の6つの側面のうちの前記板バネ部に押圧されない側面に前記トルクを伝達するトルク伝達部と、
    を備え、
    前記ソケット部は、前記六角柱部の挿入される挿入孔が開口されたリング状の金属板であるソケット基板を備え、
    前記板バネ部は、前記ソケット基板の前記挿入孔を囲む内周縁の複数の特定個所から曲折されて、前記六角柱部が挿入される方向に延設された形状に形成されており、
    前記トルク伝達部は、前記ソケット基板の前記内周縁であって、前記板バネ部が形成されていない個所に形成されており、
    前記グリップ部は、前記ソケット基板の外周縁から曲折されて前記六角柱部が挿入される方向に延設された形状に形成されている
    締結ツール。
  5. 請求項記載の締結ツールであって、
    前記トルク伝達部は、前記ソケット基板の前記内周縁であって、互いに平行に向かい合う直線状に形成された2つの直線状縁を備え、前記六角柱部が前記挿入孔に挿入された状態で前記グリップ部にトルクが入力されたときに、前記直線状縁にて前記六角柱部の6つの側面のうち互いに平行な前記2つの側面に前記トルクを伝達するように構成され、
    前記板バネ部は、前記六角柱部が前記挿入孔に挿入されることによって、前記六角柱部の6つの側面のうち互いに平行な前記2つの側面を除く4つの側面に押圧されて前記六角柱部の径方向外側に弾性変形し、復元力によって前記4つの側面を径方向内側に押圧して前記六角柱部を挟むように保持するように構成された
    締結ツール。
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