JP7108960B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。より詳細には、負極とセパレータとの間に無機フィラー層を備える非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン電池に代表される非水電解液二次電池は、軽量で高いエネルギー密度が得られることから、ポータブル電源や車両搭載用の高出力電源等として好ましく用いられている。そして例えば高出力で使用される用途の非水電解液二次電池では、過充電時のセパレータの熱収縮による短絡を防止する目的で、電極とセパレータとの間に耐熱性を備える無機フィラーからなる無機フィラー層を備えたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。例えば特許文献1には、無機フィラー層の緻密度(充填率に相当する。)を40%以上95%以下とすることにより、正負極間のイオン伝導性を適切な範囲に調整しつつ、無機フィラー層の強度および結合強度を強固に保ち得ることが開示されている。
国際公開第09/081594号公報
ところで、高出力かつハイレートで充放電する用途の二次電池では、通常の使用(充放電)に際しても、電池が発熱しやすいという特徴がある。したがって、高出力かつハイレートで繰り返し充放電した場合には電池内での発熱が蓄積されて過充電状態に陥りやすくなったり、微小短絡時の温度上昇が加速されやすいという問題があった。また他の側面で、高出力かつハイレートで繰り返し充放電する用途の電池では、サイクルが進むに連れて非水電解液の濃度にムラが生じ、抵抗が上昇してしまうという課題もあった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、充放電に伴う発熱の抑制とハイレートサイクル特性の改善とが両立されている非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、正極と、負極と、上記正極および上記負極の間に配置されるセパレータと、上記負極および上記セパレータの間に配置される無機フィラー層と、非水電解液と、を備える非水電解液二次電池を提供する。ここで、上記無機フィラー層は、上記負極の側に配置される第一層と、上記第一層に隣接し、上記セパレータの側に配置される第二層と、を含む。そして上記第一層の空隙率をS1、上記第二層の空隙率をS2で表すとき、上記S1と上記S2とは、以下の関係:S1≧S2;および53<S1≦77.1;を満たす。このような構成によって、二次電池をハイレートで繰り返し充放電した場合に、電池の発熱量を低減するとともに、抵抗の上昇を抑制することができる。換言すれば、安全性とハイレートサイクル耐性とが両立された二次電池が実現される。
ここに開示される非水電解液二次電池の好適な一態様において、上記第一層および上記第二層はいずれも、平均アスペクト比が異なる2種類以上のフィラーを含む。このことにより、第一層および第二層を同じ材料を用いて構成することができ、第一層と第二層との連続性を簡便かつ好適に実現することができる。
一好適例において、上記無機フィラー層は、平均アスペクト比が互いに異なる第1フィラーと第2フィラーとを含み、第1フィラーの平均アスペクト比は、第2フィラーの平均アスペクト比の2倍以上である。このような構成によると、無機フィラー層に電解液が浸透しやすいために好ましい。
ここに開示される非水電解液二次電池の好適な一態様において、上記第一層および上記第二層はいずれも、平均長径が異なる2種類以上のフィラーを含む。このことにより、第一層および第二層で同じ材料を用いながら、空隙率を簡便かつ好適に調整することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好適な一態様において、上記第一層は上記負極の表面に直接接合するように形成されている。ここに開示される無機フィラー層は、負極に接する側の第一層の空隙率S1が53%超過とこれまでになく高く設計されている。したがって、無機フィラー層を負極の表面に直接形成した場合であっても、負極表面における電荷担体の吸蔵放出の阻害が好適に抑制される。
以上の非水電解液二次電池は、ハイレートで繰り返し充放電を行ったときの抵抗上昇を好適に抑えることができ、かつ、高い安全性を兼ね備えたものとして提供され得る。したがって、かかる特徴を活かして、ハイブリッド自動車やプラグインハイブリッド自動車等の動力源(駆動用電源)等として好適に利用することができる。
一実施形態に係る非水電解液二次電池の断面構造を模式的に示す図である。 (a)2種類の粒状フィラーを混合したときと、(b)粒状と板状のフィラーを混合したときの、非水電解液の浸透経路を説明する模式図である。 2種類のフィラーを混合したときの混合比と空隙率との関係を例示したグラフである。 無機フィラー層の平均空隙率と発熱量との関係を例示した図である。 無機フィラー層の第一層の平均空隙率と発熱量との関係を例示した図である。 無機フィラー層の平均空隙率と電解液浸透時間との関係を例示した図である。 無機フィラー層の第一層の平均空隙率と電解液浸透時間との関係を例示した図である。 無機フィラー層の第二層の平均空隙率と電解液浸透時間との関係を例示した図である。
以下、ここに開示される非水電解液二次電池の一実施形態について説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば、無機フィラー層の構成等)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない二次電池の構造や製造プロセス等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、下記に示す図面における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。そして本明細書において数値範囲を示す「X~Y」との表記は、「X以上Y以下」を意味する。
また、本明細書において「非水電解液二次電池」とは、電解質として電解質イオンを含む非水系電解液を用いた繰り返し充放電可能な電池一般をいう。例えば、電解質イオンとしてリチウムイオン(Liイオン)を利用し、正負極間におけるLiイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池が包含される。一般にリチウムイオン電池やリチウム二次電池と称される電池は、本明細書における非水電解液二次電池に包含される典型例である。以下、非水電解液二次電池がリチウムイオン電池である場合を例に、ここに開示される技術について説明する。
[非水電解液二次電池]
図1は、ここに開示される非水電解液二次電池10の構成を示す断面模式図である。この非水電解液二次電池10は、正極30と負極50と無機フィラー層20とセパレータ40と非水電解液(図示せず)とを備えている。以下に各構成要素について説明する。
負極50は、負極集電体52上に負極活物質層54が備えられることで構成されている。負極活物質層54は負極活物質を含む。典型的には、粒子状の負極活物質がバインダ(結着剤)により互いに結合されるとともに、負極集電体52に接合された形態であり得る。負極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いられる各種の材料を特に制限なく使用することができる。好適例として、人造黒鉛、天然黒鉛、アモルファスカーボンおよびこれらの複合体(例えばアモルファスカーボンコートグラファイト)等に代表される炭素系材料、あるいは、シリコン(Si)等のリチウムと合金を形成する材料、これらのリチウム合金(例えば、LiM、Mは、C、Si、Sn、Sb、Al、Mg、Ti、Bi、Ge、PbまたはP等であり、Xは自然数。)、シリコン化合物(SiO等)等のリチウム貯蔵性化合物が挙げられる。この負極50は、例えば、粉体状の負極活物質とバインダ(例えば、スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)等のゴム類、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース系ポリマー等)とを適当な分散媒(例えば、水やN-メチル-2-ピロリドン、好ましくは水。)に分散させてなる負極ペーストを負極集電体52の表面に供給した後、乾燥して分散媒を除去することにより作製することができる。負極集電体としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなる導電性部材を好適に使用することができる。
負極活物質粒子の平均粒子径(D50)は特に制限されず、例えば、0.5μm以上50μm以下であり、好ましくは1μm以上40μm以下であり、より好ましくは5μm以上30μm以下である。なお、本明細書における平均粒子径は、特にことわりのない限り、レーザー回折光散乱法により求められる体積基準の粒度分布における累積50%粒径である。負極活物質層54全体に占める負極活物質の割合は、およそ50質量%以上とすることが適当であり、好ましくは90質量%~99質量%、例えば95質量%~99質量%である。バインダを使用する場合には、負極活物質層54に占めるバインダの割合を、負極活物質100質量部に対して例えば1質量部~10質量部とすることができ、通常はおよそ1質量部~5質量部とすることが適当である。そして、上記負極に適宜プレス処理を施すことによって、負極活物質層54の厚みや密度を調整することができる。プレス処理後の負極活物質層54の厚み(平均厚みである。以下同じ。)は、例えば20μm以上、典型的には50μm以上であって、300μm以下、典型的には200μm以下、例えば100μm以下とすることができる。また、負極活物質層54の密度は特に限定されないが、例えば0.8g/cm以上、典型的には1.0g/cm以上であって、1.6g/cm以下、典型的には1.5g/cm以下、例えば1.4g/cm以下とすることができる。また負極活物質層54の空隙率は、例えば、22~55%である。
正極30は、正極集電体32上に正極活物質層34が備えられることで構成されている。正極活物質層34は正極活物質を含む。典型的には、粒子状の正極活物質が導電材と共にバインダ(結着剤)により互いに結合されるとともに、正極集電体32に接合された形態であり得る。正極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いられる各種の材料を特に制限なく使用することができる。好適例として、リチウムニッケル酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン酸化物(例えばLiMn)や、これらの複合体(例えば、LiNi0.5Mn1.5、LiNi1/3Co1/3Mn1/3)等の、リチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含む酸化物(リチウム遷移金属酸化物)の粒子や、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等の、リチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含むリン酸塩の粒子等が挙げられる。このような正極30は、例えば、正極活物質と導電材とバインダ(例えば、メタクリル酸エステル重合体等のアクリル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のハロゲン化ビニル樹脂、ポリエチレンオキサイド(PEO)等のポリアルキレンオキサイド等)とを適当な分散媒(例えばN-メチル-2-ピロリドン)に分散させてなる正極ペーストを正極集電体32の表面に供給した後、乾燥して分散媒を除去することにより作製することができる。正極集電体32としては、導電性の良好な金属(例えばアルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなる導電性部材を好適に使用することができる。導電材としては、例えば、カーボンブラック(典型的にはアセチレンブラック、ケッチェンブラック)、活性炭、黒鉛、炭素繊維等の炭素材料を好適に用いることができる。
正極活物質粒子の平均粒子径(D50)は特に制限されず、例えば、0.05μm以上20μm以下であり、好ましくは0.5μm以上15μm以下であり、より好ましくは1μm以上12μm以下である。正極活物質層34全体に占める正極活物質の割合は、およそ50質量%以上、典型的には50質量%以上95質量%以下とすることが適当であり、通常はおよそ70質量%以上90質量%以下であり得る。正極活物質層34に占める導電材の割合は、正極活物質100質量部に対して、例えばおよそ0.1質量部~20質量部とすることができ、通常はおよそ1質量部~15質量部、例えば2質量部~10質量部、典型的には3質量部~7質量部とすることが好ましい。正極活物質層34に占めるバインダの割合は、正極活物質100質量部に対して、例えばおよそ0.5質量部~10質量部とすることができ、通常はおよそ1質量部~8質量部、例えば2質量部~7質量部、典型的には2質量部~5質量部とすることが好ましい。また、正極活物質層34の厚み(平均厚みである。以下同じ。)は、例えば20μm以上、典型的には50μm以上であって、300μm以下、典型的には200μm以下、例えば100μm以下とすることができる。また、正極活物質層34の密度は特に限定されないが、例えば2g/cm以上、典型的には2.5g/cm以上であって、4g/cm以下、典型的には3.6g/cm以下とすることができる。上記範囲を満たす正極活物質層34は、高い電池性能(例えば、高いエネルギー密度や出力密度)を実現し得る。また正極活物質層34の空隙率は、例えば、15~60%である。
セパレータ40は、正極活物質層34と負極活物質層54とを絶縁するとともに、正極活物質層34と負極活物質層54との間で電荷担体の移動経路を提供する構成材料である。このようなセパレータ40は、典型的には上記正極30と負極50との間に配置される。セパレータ40は、後述の非水電解液の保持機能や、所定の温度において電荷担体の移動経路を閉塞するシャットダウン機能を備えていてもよい。このようなセパレータ40は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂からなる微多孔質樹脂シートにより好適に構成することができる。なかでも、PEやPP等のポリオレフィン樹脂からなる微多孔質シートは、シャットダウン温度を80℃~140℃(典型的には110℃~140℃、例えば120℃~135℃)の範囲に好適に設定できるために好ましい。シャットダウン温度とは、電池が発熱した際に電池の電気化学反応を停止させる温度であり、シャットダウンは典型的にはこの温度においてセパレータ40が溶融または軟化することで発現される。かかるセパレータ40は、単一の材料から構成される単層構造であってもよく、材質や性状(例えば、平均厚みや空孔率等)の異なる2種以上の微多孔質樹脂シートが積層された構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
セパレータ40の厚み(平均厚みである。以下同じ。)は特に限定されないが、通常、5μm以上、典型的には10μm以上、例えば15μm以上とすることができる。また、上限については、40μm以下、典型的には30μm以下、例えば25μm以下とすることができる。基材の平均厚みが上記範囲内にあることで、電荷担体の透過性を良好に保つことができ、かつ、微小な短絡(漏れ電流)がより生じ難くなる。このため、入出力密度と安全性とを高いレベルで両立することができる。またセパレータ40の空隙率は、例えば、30~60%である。
ここに開示される技術において無機フィラー層20は、負極50とセパレータ40との間に設けられる。無機フィラー層20は、耐熱性を有する多孔質の絶縁層である。無機フィラー層20は、電荷担体の透過を可能とする多孔質構造を備え、電池が発熱した際に電池の電気化学反応を停止させるシャットダウン温度(典型的には、80℃~140℃)に対する耐熱性を有する。例えば、無機フィラー層20の好適な例としては、典型的には、無機フィラーとバインダとから構成される層である。バインダとしては、例えば上記正負の活物質層に用いることができるバインダを好ましく用いることができる。無機フィラーとしては、600℃以上、典型的には700℃以上、例えば900度以上の温度で軟化や溶融をせず、正負極間の絶縁を維持し得る程度の耐熱性を備える材料を用いることができる。具体的には、上記の耐熱性および絶縁性を備える無機材料、ガラス材料、およびこれらの複合材料などにより構成することができる。典型的には、概略的に粒状、板状、または繊維状の各種の形状を有する、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)等の無機酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、マイカ、タルク、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン等の粘土鉱物、ガラス材料等が挙げられる。なかでも、品質が安定しているうえに安価で入手が容易なアルミナ(Al)、ベーマイト(Al・HO)、シリカ(SiO)等を無機フィラーとして用いるのが好ましい。
無機フィラーは、その形状は特に制限されない。例えば平均アスペクト比が2未満のおおむね粒状(ここでは球状に近い意味である。)と見なせる無機フィラー粉体については、平均粒子径が、0.01μm以上であってよく、0.1μm以上がより好ましく、10μm以下であってよく、例えば5μm以下であるとよい。例えば平均アスペクト比が2以上の異方性(ここでは、針状ないしは板状を含む意味である。)を有する無機フィラー粉体については、例えば、平均短径が、0.01μm以上であってよく、0.1μm以上がより好ましく、2μm以下であってよく、例えば1μm以下であるとよい。また平均長径については、0.02μm以上であってよく、0.2μm以上がより好ましく、0.5μm以上が特に好ましい。平均長径の上限は、針状の無機フィラーについては特に制限されず、例えば、100μm以下であってよい。板状の無機フィラーの平均長径の上限は、例えば、7μm以下であってよく、5μm以下であるとよく、3μm以下がより好ましい。
なお、本明細書における無機フィラーの平均アスペクト比は、顕微鏡観察に基き算出される100個以上の無機フィラー粒子についてのアスペクト比の算術平均値である。また、アスペクト比は、長径/短径として求められる値である。この長径および短径は、対象粒子の外接長方形の長辺と短辺との寸法であり、同じく顕微鏡観察に基いてそれぞれ測定される。
無機フィラー層20は、負極50の側に配置される第一層21と、セパレータ40の側に配置される第二層22と、を備えている。第一層21と第二層22とは、互いに隣接して一体的に接合されている。ここで、第一層21の空隙率(体積%)をS1、第二層22の空隙率(体積%)をS2で表すとき、S1とS2とは、以下の関係を満たす。
S1≧S2
53<S1≦77.1
換言すると、第一層21の空隙率S1は、第二層22の空隙率S2と同じか、より大きい。S1>S2のときは、負極50側により空隙率の高い層が配置されることになる。なお、第一層21と第二層22の空隙率S1、S2が同じ場合であっても、無機フィラー層20が二相構造となっていることで、実質的に第一層21と第二層22との間で非水電解液のスムーズな移動が阻害され得る。このことにより、負極50の表面により多くの非水電解液を確保することができ、ハイレート充放電を繰り返した場合であっても抵抗の上昇を抑制することができる。空隙率S1、S2の比(S1/S2)は、1.05以上が好ましく、1.1以上がより好ましく、1.2以上がさらに好ましく、1.25以上や1.3以上であってよい。しかしながら、第一層21の実際的な機械的強度や過充電時の発熱の抑制効果等を考慮すると、比(S1/S2)はおおよそ1.4以下程度を目安とするとよい。
より具体的には、第一層21の空隙率S1は、53%よりも高いことが好ましい。第一層21の空隙率S1が53%以下の範囲では、ハイレートで繰り返し充放電したときに電解質イオンの移動が妨げられ得るために好ましくない。第一層21の空隙率S1は、55%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、65%以上が特に好ましい。また、第一層21の空隙率S1が77.1%を超えて過剰に大きくなると、短絡初期の発熱を抑える効果が急激に低減されるために好ましくない。本発明者らの検討によると、空隙率S1が凡そ77.1%以下の範囲では、空隙率S1と短絡初期の発熱量とは概ね線形的な相関を有する。また、第一層21の空隙率S1は82%未満であるとよいと考えられる。しかしながら、安全の観点からは、77.1%以下とすることが好ましく、たとえば75%以下としてもよい。
なお、第二層22の空隙率S2は、上記のとおり、第一層21の空隙率S1以下であればよく、好ましくは第一層21の空隙率S1よりも小さいことがよい。たとえば、第二層22の空隙率S2は、75%以下であってよく、74%以下であってよく、例えば70%以下としてもよい。その一方で、第二層22の空隙率S2が低すぎると、やはりハイレートで繰り返し充放電したときに電解質イオンの移動が妨げられ得るために好ましくない。第二層22の空隙率S2は、例えば53%よりも高いことが好ましく、55%以上が好ましく、60%以上であってよい。
なお、本明細書における無機フィラー層20についての空隙率は、例えば、アルキメデス法に基き測定した値を採用することができる。あるいは、無機フィラー層20についての空隙率としては、以下のとおり、無機フィラー層20を形成するために用いる無機フィラーの空隙率を採用してもよい。ここで、無機フィラーの空隙率Sとは、次式:S(%)=(1-無機フィラーのタップかさ密度/無機フィラーの真比重)×100;に基き算出される値である。無機フィラーとして複数の組成の無機フィラー粉体を混合した混合粉体を用いる場合は、上式中のかさ密度および真比重として、混合粉体についてのタップかさ密度と、混合する各粉体の真比重に混合比を乗じて足し合わせた理論真比重を採用してもよい。なお、上記のタップかさ密度は、JIS R1628:1997に基き測定することができる。また、無機フィラーが購入品である場合、タップかさ密度として公称値を採用してもよい。あるいは、混合する各粉体についてのタップかさ密度と、混合比および粉体の形状指数等から、空間率推定法に基き算出される空隙率値であってもよい。空間率推定法は、公知の種々の手法を採用し得るが、汎用法の一例として、例えば以下の文献に記載の手法を粉体の性状に応じて適宜採用することができる。
「3成分球形粒子ランダム充填層の空間率の推定」、鈴木ら、化学工学論文集Vol.10(1984)6号、P721-727
「粒度分布のある多成分粒子ランダム充填層の空間率」、鈴木ら、化学工学論文集Vol.11(1985)4号、P438-443
ここに開示される技術では、無機フィラー層20にこのような高い空隙率を規定することで、二次電池をハイレートで繰り返し使用した場合の安全性と長期耐久性とを高いレベルで両立するようにしている。このように空隙率の高い無機フィラー層20は、例えば、無機フィラーとバインダとを適切な分散媒(例えば水)に分散させた無機フィラー層形成用スラリーを調製し、これを負極活物質層54の表面、あるいは、セパレータ40の負極50側の表面に供給し、分散媒を除去することで形成するとよい。無機フィラー層20に含まれるバインダは、例えば凡そ1~10質量%を目安とすることができ、通常は凡そ2質量%~5質量%とするとよい。このとき、分散媒の量を少なめにし、固形分濃度を高めることで、比較的空隙率の高い無機フィラー層20(例えば第一層21)を形成することができる。なお、負極活物質層54の表面に無機フィラー層20を形成する場合は、まず、第一層21を形成してから、その上に第二層22を形成する。また、セパレータ40の負極50側の表面に無機フィラー層20を形成する場合は、まず、第二層22を形成してから、その上に第一層21を形成する。一般に、下層(負極活物質層54またはセパレータ40、ならびに、第一層21または第二層22)の空隙率が高い場合は、無機フィラー層形成用スラリーが下層に吸収されたりしがちなため、目的の空隙率を有する第一層21または第二層22が得られるように、バインダ量、分散媒の量およびスラリーの粘度等に留意するとよい。
なお、ここに開示される無機フィラー層20は第一層21および第二層22からなる2相構造であり得るが、この第一層21と第二層22との界面における馴染みが悪いと、無機フィラー層20の強度が低下したり、無機フィラー層20の部分的剥離等が生じやすくなるために好ましくない。また、第一層21と第二層22との間で、非水電解液の移動態様が過剰に大きく変動されることは好ましくない。そこで第一層21および第二層22は、いずれも同じ2種以上の無機フィラーを含み、その2種以上の無機フィラーの配合比を変化させることで空隙率S1、S2が調整されていることが好ましい。より具体的には、無機フィラー層20を構成する無機フィラーは、例えば、平均長径(平均粒子径であってもよい。)が異なる2種類以上のフィラーを含むことが好ましい。例えば、図3は、平均長径の異なる2種類のフィラーを混合したときの、混合フィラーの配合比と空隙率との関係を例示したグラフである。このように、平均長径の異なる2種類のフィラーの混合比を調整することで、空隙率を簡便に広い範囲で変化させることができる。ここで、粒状(略球形)のフィラーを2種混合することで、図3に白抜きの□で示すように、空隙率を比較的高く保ったまま、空隙率の調整を行うことができる。これに対し、図3に黒塗りの▲で示すように、異方性の高い形状(例えば、針状、板状、鱗片状、繊維状等)のフィラーと粒状のフィラーとを混合することで、空隙率を高い範囲から低い範囲にまでより広い範囲で調整することができる。したがって、無機フィラー層20は第一層21および第二層22は、平均長径が異なる2種類以上のフィラーを共通して含んでいることが好ましい。
なお、ハイレートで充放電する用途の二次電池においては、負極50における電荷担体の吸蔵速度は高いほうがよい。そのためには、例えば、充電時に負極50近傍において電荷担体、延いては非水電解液が安定して確保されていることが好ましい。言い換えれば、例えば、二次電池をハイレートで充放電する際に、正極30と負極50との間で非水電解液が移動される事態が発生していても、充電時には非水電解液が無機フィラー層20内を負極50に向けてスムーズに移動できるとよい。このとき、無機フィラー層20(第一層21および第二層22、特に第二層22)は、非水電解液の移動に対する抵抗が少ない構成であることが好ましい。好適な一例として、無機フィラー層20は、非水電解液の浸透速度が高いことが好ましい。このような無機フィラー層20は、上記のとおり、空隙率S1、S2を従来よりも高く設定していることでも実現できるが、無機フィラー層20を構成する無機フィラーの形状を好適に調整することでも好ましく実現できる。
無機フィラー層20を構成する無機フィラーは、一般的には外形が粒状(略球状)の粉体が多く、そのアスペクト比は平均粒子径に関わらずに概ね1~1.4(典型的には1~1.2)程度の範囲であることが多い。このような平均アスペクト比の小さい無機フィラーを、例えば平均粒子径の異なる2通り用意して混合すると、単純に無機フィラー層20における無機フィラーの充填が密になりやすく、非水電解液の移動が妨げられる可能性が高い。これに対し、平均アスペクト比が小さい無機フィラーに、相対的に平均アスペクト比の大きい無機フィラー(例えば、針状、板状、鱗片状、繊維状等)を混合すると、無機フィラー層20における無機フィラーの充填は密になり得るものの、非水電解液の移動および浸透が妨げられ難い構成が実現され得る。
このような観点から、無機フィラー層20を構成する無機フィラーは、例えば、平均アスペクト比が異なる2種類以上のフィラーを含むことが好ましい。好ましい一例として、無機フィラー層20は、当該無機フィラー層を構成する無機フィラーとして、平均アスペクト比の異なる第1フィラーと第2フィラーとを少なくとも含んでいることが好ましい。そしてこのとき、第1フィラーの平均アスペクト比は、第2フィラーの平均アスペクト比の凡そ1.2倍以上(1.2超過)が好ましく、凡そ1.5倍以上がより好ましく、凡そ2倍以上が特に好ましく、例えば凡そ2.5倍以上であってよい。平均アスペクト比の比(差)の上限は、相対的に平均アスペクト比の大きい第1フィラーの形状によっても異なるために厳密には規定されない。例えば第1フィラーが板状であるときは、たとえば、その長径が第一層21および第二層22の厚みよりも小さいことが好ましい。
第一層21と第二層22の厚み(平均厚み。以下同じ。)は厳密には制限されない。第一層21の厚みをt1とし、第二層22の厚みをt2としたとき、例えば、厚みt1とt2とは、独立して、1μm以上であってよく、例えば2μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましい。厚みt1とt2とは、独立して、10μm以下であってよく、例えば8μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。また、厚みt1とt2とは、t2×0.5≦t1≦t2×2程度であってよく、t2×0.8≦t1≦t2×1.2程度であると好ましい。一例としてt1=t2であるか、t1>t2であるとよい。
ここに開示される発明において、上記の無機フィラー層20は、独立して形成されて、負極50とセパレータ40との間に配置されてもよいし、負極50とセパレータ40のいずれか一方の表面に一体的に(換言すると直接的に)形成されてもよい。好ましい形態は、例えば、負極50の表面に無機フィラー層20が直接形成された構成である。一般的に、無機フィラー層20を負極50の表面に形成すると、無機フィラー層20に含まれるバインダが負極50表面で活物質粒子の表面を覆い、電荷担体の吸蔵および放出を妨げてしまうために好ましくない。しかしながらここに開示される無機フィラー層20は、負極50の側に配置する第一層21の空隙率S1が十分に高く、バインダが電荷担体の吸蔵および放出を妨げることが抑制されている。したがって、ここに開示される構成の無機フィラー層20については、負極50の表面に形成されることが好ましい態様であり得る。
非水電解液としては、典型的には、非水溶媒中に電解質としての支持塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等であり、リチウムイオン二次電池ではリチウム塩)を溶解または分散させたものを特に制限なく用いることができる。あるいは、液状の非水電解質にポリマーが添加されてゲル状となった、いわゆるポリマー電解質や固体電解質等であってもよい。非水溶媒としては、一般的な非水電解液二次電池において電解液として用いられるカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の各種の有機溶媒を特に制限なく用いることができる。例えば、具体的には、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネートやプロピレンカーボネート(PC)等の環状カーボネートが挙げられる。このような非水溶媒は、フッ素化されていてもよい。また非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を混合溶媒として用いることができる。支持塩としては、一般的な非水電解液二次電池に用いられる各種のものを適宜選択して採用することができる。例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiCFSO等のリチウム塩を用いることが例示される。このような支持塩は、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。かかる支持塩は、非水電解質における濃度が0.7mol/L~1.3mol/Lの範囲内となるように調製することが好ましい。
また、非水電解質は、本発明の非水電解液二次電池の特性を損なわない限り、各種の添加剤等を含んでいても良い。かかる添加剤としては、ガス発生剤、皮膜形成剤等として、電池の入出力特性の向上、サイクル特性の向上、初期充放電効率の向上等のうち、1または2以上の目的で使用され得る。かかる添加剤としては、具体的には、フルオロリン酸塩(好ましくはジフルオロリン酸塩。例えば、LiPOで表されるジフルオロリン酸リチウム)、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiBOB)等のオキサラト錯体化合物が挙げられる。非水電解質全体に対するこれらの添加剤の濃度は、通常0.1mol/L以下(典型的には0.005mol/L~0.1mol/L)とすることが適当である。
なお、図1に示した非水電解液二次電池10は、電池ケースとして金属シート(典型的にはアルミニウムシート)と樹脂シートが張り合わされて袋状に形成されたラミネートバッグを用いている。しかしながら、非水電解液二次電池10の電池ケースはラミネートバッグに限定されない。例えば、電池ケースは、扁平または非扁平の角型電池ケースや円筒型電池ケースであってもよい。また例えば、電池ケースは、アルミ、鉄、およびこれらの金属の合金、高強度プラスチック等により形成されていてもよい。また、図1に示した非水電解液二次電池10は、正極30と負極50がそれぞれ1枚ずつ電池ケースに収容された単セルであったが、ここに開示される非水電解液二次電池10は単セルに限定されない。非水電解液二次電池10は、例えば、複数枚の正極30と負極50とがそれぞれセパレータ40で絶縁されて積層された形態の、いわゆる平板積層型(枚葉型ともいう。)電池であってもよい。あるいは、非水電解液二次電池10は、例えば、長尺の正極30と負極50とが2枚のセパレータ40で互いに絶縁された状態て積層され捲回された形態の、いわゆる捲回型(枚葉型ともいう。)電池であってもよい。
電池ケースには、従来の非水電解液二次電池の電池ケースと同様に、電池ケースの内部で発生したガスを外部に排出するための安全弁や、電解液の注入を行う注液口等が備えられてもよい。また、電池ケースには、典型的には、図示しない外部接続用の正極端子と負極端子とが、電池ケースとは絶縁された状態で配設され得る。正極端子および負極端子は、それぞれ正極30および負極50と電気的に接続され、外部負荷に電力を供給できるよう構成されている。なお、図1では、後述の実施例における発熱量の測定を説明するために外部に電流計を接続しているが、この電流計は非水電解液二次電池10の構成要素には含まれない。
ここに開示される非水電解液二次電池は各種用途に利用可能であるが、例えば、従来品に比べて優れたハイレートでの繰り返し充放電特性と高い安全性とを兼ね備えたものであり得る。また、これらの優れた電池性能と信頼性(過充電時の熱安定性等の安全性を包含する)とを高いレベルで両立可能なものであり得る。したがって、このような特徴を活かして、高エネルギー密度や高入出力密度が要求される用途、高い信頼性を要求される用途で好ましく用いることができる。かかる用途としては、例えば、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。なお、かかる二次電池は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態で使用され得る。
以下、具体的な実施例として、ここに開示される非水電解液二次電池を作製した。なお、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
[無機フィラーの性状について]
まず、無機フィラー層を形成するために用いる無機フィラーとして、2種類の粒状(略球形)のベーマイト粒子(フィラー1、2)と、1種類の板状のベーマイト粒子(フィラー3)とを用意した。これらフィラー1~3の長径、短径、アスペクト比、固めかさ比重および空隙率を求め、その結果を以下の表1に示した。
なお、無機フィラーの長径(a)および短径(b)はSEM観察により計測し、これらの値からアスペクト比(a/b)を算出した。また、固めかさ密度は、JIS R1628:1997に規定されるタップかさ密度に相当し、同規定に準じて測定した。そして空隙率は、次式:空隙率(%)=(1-固めかさ密度/ベーマイトの真密度)×100;に基いて算出したタッピング後の粉体の空隙率である。本例で用いたベーマイトの真密度としては3.1g/cmを用いた。
表1に示したように、フィラー1およびフィラー3は、単独で締め固めたときの固めかさ密度および空隙率がほぼ同じであり、単独での充填密度はほぼ同じ粉体である。これに対し、例えばフィラー2を単独で締め固めたときの空隙率は65%と低く、フィラー2の充填性は他のフィラーに比べて高い。そこで、このようなフィラー1および3にフィラー2を組み合わせて混合粉を調製する。このとき、フィラー1と2、フィラー3と2の混合比率を、質量比で1:0から0:1まで比0.1刻みで変化させて混合した混合粉体について、空隙率を算出して図3に示した。図3の横軸は、フィラー2の混合比率を示している。
図3に示されるように、例えば、異なる2種類のフィラーを適宜配合することで、混合粉体を締め固めたときの空隙率を低減でき、より密に充填できることがわかった。ここで、フィラー1とフィラー2はいずれも粒状のためアスペクト比は類似しているが、寸法が大きく異なる。例えば長径は6倍の差がある。これに対し、フィラー2とフィラー3は、互いの外観形状が異なるためアスペクト比の差は大きいが、長辺の寸法差は2倍程度であり短辺の寸法はほぼ同じである。そして、フィラー1と2の混合粉の方が、フィラー3と2の混合粉よりも、空隙率を低くより広い範囲で変化させられることがわかった。換言すると、混合する2種類のフィラーは、外観形状ではなく、長辺(言い換えれば最大寸法)の差が大きいほど、締め固め後の空隙率が低くなり、密に充填できることが確認できた。また異なる2種類のフィラーの配合を変化させるだけで、加圧ではなく自然の振動(タッピング)等によって充填率をさまざまに変化できることが確認できた。
Figure 0007108960000001
(第一実施形態)
[負極の作製]
負極活物質としては、平均粒子径が15μmの粉末状の天然黒鉛を用いた。そして、天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混練し、負極ペーストを調製した。このペーストを、厚さ10μmの銅箔の片面に塗布し、乾燥してプレス処理することにより、厚み約110μmの負極活物質層を備える負極を得た。
[無機フィラー層の形成]
次いで、用意した負極の負極活物質層の表面に、無機フィラー層として空隙率を変化させた第一層と第二層とを順に一体的に積層形成し、例1~10の無機フィラー層付負極を作製した。ここで、第一層および第二層は、無機フィラー(F)と、バインダとしてのアクリルポリマー(Ac)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、分散媒としての水に分散させ、混練した無機フィラー層用ペーストを、ダイコーターにより塗布し、都度乾燥させることで形成した。また、第一層および第二層は、下記表2の空隙率を実現するように、各材料をF:Ac:CMC=(99-x):x:1、1.5≦x≦3.2の範囲の質量比で、分散媒を適宜調整しながら決定した。第一層および第二層の厚みは、いずれも約4μmとした。
なお、下記の表2に示すように、例1~5では、第一層の空隙率を53.0~82.0%の間で変化させ、第二層の空隙率は67.6%で一定とした。また、例6~10では、第一層の空隙率を同じく53.0~82.0%の間で変化させ、第二層の空隙率は59.0%で一定とした。ここで、第一層および第二層の空隙率は、上記の形状の異なる3通りのフィラー1,2,3のうちのいずれか1種または2種類を様々な組み合わせおよび配合で混合することで調整した。また、第一層と第二層とでは、その下地となる層の空隙率が異なることから、第二層用ペーストは第一層用ペーストよりも下地層へ染み込みやすい状態となる。したがって、本実施形態では、予備試験を行い、第一層および第二層の空隙率がそれぞれ目的の値を実現するようなペースト条件(固形分濃度、粘度)および乾燥条件を予め特定してから、当該条件にて各層を形成した。
[無機フィラー層の電解液浸透時間]
また、例1~10の無機フィラー層付負極について、後述する非水電解液を用いて浸透時間を測定し、その結果を下記表2に示した。浸透時間は、無機フィラー層付負極の表面に沿う方向(断面視方向)から第二層の表面をCCDカメラで観測しつつ、無機フィラー層付負極の第二層の表面に5μLの電解液を滴下し、この電解液の全量が浸透に要する時間を計測した。浸透時間の測定には、米国First Ten Angstroms社製の接触角・表面張力測定装置(FTA1000)を用い、第二層の表面に電解液が接触した時から、電解液のトップ液面と第二層の表面とが一致する時までの時間を調べた。
[正極の作製]
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Mn1/3Co1/3(LNMC)と、導電材としてのABと、バインダとしてのPVDFとを、LNMC:AB:PVDF=90:8:2の質量比でN-メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極ペーストを調製した。このペーストを、厚さ15μmのアルミニウム箔の片面に塗布し、乾燥してプレス処理することにより正極活物質層を形成し、正極とした。
[リチウムイオン電池の構築]
上記で用意した例1~10の無機フィラー層付負極と正極とを、容量が20mAhと150mAhとになるように二通りのサイズに切り出し、セパレータを介して重ね合わせ、電解液とともにラミネートパックに収容することで、単一のラミネートセルを作製した。なお、セパレータとしては、平均厚みが20μmのポリエチレン(PE)単層からなる微多孔性シートを用いた。また、非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とをEC:EMC:DMC=3:3:4の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。また、正極集電体としてのアルミニウム箔と負極集電体としての銅箔は、リード線を介して、ラミネートパックの外部正極端子と外部負極端子とにそれぞれ電気的に接続した。これにより、二通りの容量の、例1~10の評価用のリチウムイオン電池を得た。
[針刺試験による発熱量の測定]
用意した容量が20mAhの評価用のリチウムイオン電池1~10を用い、下記の条件で内部短絡を発生させたときの発熱量を調べ、安全性の評価を行った。すなわち、評価用のリチウムイオン電池1~10に対し、適切な初期コンディショニング処理を施し、25℃、SOC(State of Charge)100%の状態に調整した。次いで、半径0.5mm、先端部の曲率φ0.9mmの針を、0.1mm/secの速度でラミネートセルの厚み方向に正極と負極とを連通するように突き刺すことで、微小な内部短絡を発生させた。そして、図1に例示したように正負極間に電流計を接続しておき、短絡直後から発熱によって針が溶断されるまでの時間と、その間に外部負荷に流れた電流量とを測定することにより、発熱量を算出した。その結果を表2に示した。
[抵抗変化率の測定]
用意した容量が150mAhの評価用のリチウムイオン電池1~10を用い、繰り返し充放電後の抵抗変化率を調べ、耐久性について評価した。すなわち、評価用のリチウムイオン電池1~10に対し、適切な初期コンディショニング処理を施した後、室温(25℃)でインピーダンス測定を行い、初期直流抵抗Rを測定した。次いで、コンディショニング後の電池に対し、3.5Cの充電レートで15秒間の定電流充電と、1.5Cの放電レートで20秒間の定電流放電とを行うハイレートパルス充放電を1サイクルとし、これを2000サイクル繰り返すハイレート充放電サイクル処理を施した。その後、再び室温(25℃)でインピーダンス測定を行い、サイクル後直流抵抗Rを測定した。これらの結果から、ハイレートサイクル前後の抵抗変化率Rsを、次式:Rs=R÷R×100;に基き算出した。その結果を表2に示した。
Figure 0007108960000002
[評価]
表1の結果から、無機フィラー層全体の平均空隙率と発熱量との関係を図4に、第一層の空隙率と発熱量との関係を図5に示した。図4および図5では、第二層の空隙率S2が67.6%の例1~5についてマーカーを白四角「□」とし、第二層の空隙率S2が59.0%の例6~10についてマーカーを黒菱形「◆」で示している。図4と図5との比較から解るように、釘刺試験時の発熱量は、無機フィラー層全体の平均空隙率(図4)と一応の相関が見られるものの、第一層の空隙率S1(図5)について極めてよい相関を示すことがわかった。すなわち、リチウムイオン電池に微小な短絡が生じたときの発熱量は、負極に接する第一層の空隙率S1が高くなるほど増大することがわかった。そして、第一層の空隙率S1が77.1%(例4、9)を超えると発熱量が急激に増大する可能性が生じ、例えば82%(例5、10)では無機フィラー層を備えているにも関わらず発熱によるセパレータの収縮を抑制できず、短絡の拡大を招いていしまうことがわかった。したがって、第一層の空隙率は、例えば凡そ80%以下、より安全には77.1%以下であることが好ましいといえる。また、このとき、無機フィラー層の表面側の第二層の空隙率S2は、67.6%(例1~5)でも59%(例6~10)でも発熱量に影響はなかった。このことから、微小短絡時の安全性の観点からは、第二層の空隙率S2は影響ないことがわかった。
次いで、無機フィラー層の平均空隙率と電解液の浸透時間との関係を図6に、第一層の空隙率と電解液の浸透時間との関係を図7に示した。図6および図7でも、第二層の空隙率S2が67.6%の例1~5についてマーカーを白四角「□」とし、第二層の空隙率S2が59.0%の例6~10についてマーカーを黒菱形「◆」で示している。図6および図7からわかるように、電解液の無機フィラー層への浸透時間は、無機フィラー層全体の平均空隙率(図6)や、第一層の空隙率S1(図7)と、一応の相関が見られる。そして、第二層の空隙率S2が67.6%の例1~5と、59%の例6~10とでは、浸透時間に大きな差異がもたらされることがわかった。このことから、電解液の浸透時間の観点からは、第二層の空隙率S2は大きい方がよいことがわかった。
ここで、例えば図7に示されるように、第一層の空隙率S1が同じであっても、第二層の空隙率S2が59%(例6~10)から67.6%(例1~5)へと8.6%増加することで、電解液の浸透時間は1.9~2.1秒とほぼ均等に短縮されることがわかる。しかしながら、第一層の空隙率S1が59.1~82.0%(例2~5、例7~10)の間では空隙率S1の減少に伴い浸透時間がほぼ一定の割合で増加するのに対し、空隙率S1が53.0%にまで減少すると、浸透時間が急激に長大化することがわかった。このことから、第一層の空隙率S1は53%よりも高いことが好ましく、例えば55%以上であると良いことがわかった。
ハイレートサイクルによる抵抗変化率については、表2から、凡そ、第一層の空隙率S1が高くなるほど抵抗変化が小さくなる傾向があり、第二層については空隙率S2が59%と小さいほうが抵抗変化が小さくなる傾向が見てとれる。ここで、例1,2,6については、抵抗変化率が110%を大きく超過していることがわかる。これらは、第一層の空隙率よりも、第二層の空隙率が大きい例である。
ハイレートサイクル充放電に伴う抵抗の上昇は、ハイレートで充放電を繰り返すことで電極活物質の膨張収縮が顕著に発生し、電極体内に含浸されていた電解液が排出されたまま電極体内に戻ることができず、電極体内で電解質の塩枯れと濃度ムラとが徐々に進行していくことに起因すると考えられている。無機フィラー層はハイレート充放電によって膨張収縮を生じないため、負極活物質層の表面に隣接する第一層が電解液を多く安定して保液しつつ、無機フィラー層の表面側にある第二層では電解液をなるべく外部へ排出し難い構成とすれば、電解質の塩枯れを抑制し、濃度ムラと抵抗の上昇とを好適に抑制できると考えられる。なお、電解液の浸透時間の観点からは、第二層の空隙率S2は大きいほうがよいとの知見が得られていた。しかしながら、電池使用時の電解液の移動、すなわちハイレートサイクルによる抵抗変化率を考慮すると、第一層は空隙率S1を大きくして電解液を確保し、第二層は第一層と比較して相対的に電解液が移動し難くなるように、空隙率S2を空隙率S1よりも小さくすることが有効であるといえる。
(実施形態2)
上記の第一実施形態と同様にして、例11~17の評価用のリチウムイオン二次電池を作製し、無機フィラー層における非水電解液の移動抵抗について調べた。例11~17では、無機フィラー層としての第一層および第二層を形成するために、フィラー1~3のいずれか1種を単独で用いるか、あるいは2種を混合して無機フィラーとした。具体的には、下記の表3に示すように、例11~17では、いずれも第一層の空隙率S1を59.1%に揃えた。そして例11~13では、第二層の形成に略粒状のフィラー1とフィラー2を混合した無機フィラーを用い、第二層の空隙率S2を53.0~79.7%で変化させた。また、例14~17では、第二層の形成に略粒状のフィラー1と板状のフィラー3とを混合した無機フィラーを用い、第二層の空隙率S2を58.0~74.0%で変化させた。
そして用意した無機フィラー層付負極について、上記の第一実施形態と同様にして、「無機フィラー層の電解液浸透時間」を測定した。その結果を、下記の表3に示した。参考のため、表3には、第一実施形態において粒状フィラー1およびフィラー2を使用した例2、7についての結果も併せて示した。また、第二層の空隙率S2と電解液の浸透時間との関係を図8に示した。
Figure 0007108960000003
[評価]
図8では、粒状のフィラー1、2により第二層を形成した例2、7、11~13についてマーカーを黒丸「●」とし、粒状のフィラー1と板状のフィラー3により第二層を形成した例14~17についてマーカーを白三角「△」で示している。
図8から明らかなように、粒状フィラーのみを用いた例2、7、11~13では、第二層の空隙率S2が小さくなるほど、電解液の浸透に要する時間が長大化される傾向があることが確認できた。特に、空隙率S2が60%よりも小さくなる例11、7において、浸透時間が急激に上昇することがわかった。このことは、上記第一実施形態の図6および図7においても、第二層の空隙率S2が小さい方が、電解液の浸透時間が長くなったことと一致する。なお、上記例の中には、また、第一層の空隙率S1が第二層の空隙率S2よりも小さい例が含まれているが、図7に示されるように、第一層の空隙率S1は53%を超えていれば電解液の浸透時間に大きな影響を与えないため、本実施形態では、第一層の空隙率S1を59.1%で統一している。
これに対し、粒状フィラー1と板状フィラー3とを混合して用いた例14~17では、第二層の空隙率S2に拠ることなく、電解液の浸透時間が約2秒と短時間に短縮されることが確認できた。これは電解液が板状フィラーの表面を伝って、第二層内を直線的に浸透することによるものと考えられる。換言すると、板状フィラーの存在によって、電解液の浸透経路を直線的かつ短い距離に設定できると考えられる。したがって、第二層を構成する無機フィラーとして、板状や鱗片状、繊維状等のアスペクト比の高い材料を用いることで、電解液の浸透時間の短縮(浸透速度の向上)を図れることが確認できた。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 二次電池
20 無機フィラー層
21 第一層
22 第二層
30 正極
40 セパレータ
50 負極

Claims (3)

  1. 正極と、負極と、
    前記正極および前記負極の間に配置されるセパレータと、
    前記負極および前記セパレータの間に配置される無機フィラー層と、
    非水電解液と、を備える非水電解液二次電池であって、
    前記無機フィラー層は、
    前記負極の側に配置される第一層と、
    前記第一層に隣接し、前記セパレータの側に配置される第二層と、を含み、
    平均アスペクト比が互いに異なる第1フィラーと第2フィラーとを含み、
    前記第1フィラーの平均アスペクト比は、前記第2フィラーの平均アスペクト比の2倍以上であり、
    前記無機フィラー層に含まれるフィラーの平均アスペクト比は、少なくとも1.3であり、
    前記第一層の空隙率をS1、前記第二層の空隙率をS2で表すとき、前記S1と前記S2とは、以下の関係:
    S1≧S2;および
    53<S1≦77.1;
    を満たす、非水電解液二次電池。
  2. 前記第一層および前記第二層はいずれも、平均長径が異なる2種類以上のフィラーを含む、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記第一層は前記負極の表面に直接接合している、請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
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