JP7108549B2 - 緩衝剤不含有、酸安定性で、用量体積の低いロタウイルスワクチン - Google Patents

緩衝剤不含有、酸安定性で、用量体積の低いロタウイルスワクチン Download PDF

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Description

本発明は、ロタウイルスワクチンの分野に関する。より具体的には、本発明は、緩衝剤不含有であるか、またはロタウイルスワクチンの投与前、投与中、もしくは投与後にいかなる制酸剤も必要としない、ロタウイルスワクチンの分野に関する。本発明は、単位ワクチン(具体的にはロタウイルスワクチン)あたりの用量体積量の分野にも関する。
ロタウイルスは、世界中の乳幼児および小児における重度の胃腸炎の主因であることが十分周知である。他の種類の下痢を引き起こす原因となる多くの細菌および寄生虫を全般的に制御可能な衛生、水質および公衆衛生の改善も、ロタウイルスの蔓延を十分に予防することはできない。したがって、全世界の後進国および発展途上国におけるロタウイルス感染によって生じる疾病負荷を顕著に低減できる唯一の戦略が、ワクチン接種である。ワクチン接種は、感染患者のロタウイルス感染に対処するために必要な経済援助および社会基盤を欠いている国々において特に重要である。今日までに、世界で少なくとも4種類の商品化されたロタウイルスワクチンがあり、その最初は、1999年にWyeth Holdings社によって供給されたRotashield(登録商標)である。これは、1種のアカゲザルロタウイルスと、3種のアカゲザル-ヒト・リアソータントウイルスとに基づくワクチンを使用して製造された、米国で認可されている4価経口生ロタウイルスワクチンであった。しかし、このワクチンは、腸重積症の副作用を伴うため、14ヵ月後に市場から撤退した。
Rotashield(登録商標)は、アンホテリシン培地中にショ糖、グルタミン酸一ナトリウム、一リン酸カリウム、二リン酸カリウム、ウシ胎児血清および硫酸ネオマイシンを含有する組成物を含むものであった。ロタウイルスワクチン組成物に関する対応特許公報である国際公開第2000/006196号A2は、ワクチン組成物が、生理学的条件を近似するために必要とされる、pH調整剤および緩衝剤などの薬学的に許容される補助剤、例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレート、クエン酸炭酸水素塩など、を含有し得ることを教示している。組成物が経口投与される場合、胃酸をある程度中和し、腸管へと移動する際にリアソータントロタウイルスを保護するために、個体への緩衝液の提供が必要な場合もある。こうした使用に適した緩衝液としては、炭酸水素ナトリウム、クエン酸炭酸水素塩などが挙げられる。
RotaTeq(登録商標)は、Merck & Co.によって製造された弱毒化5価ヒト-ウシ(WC3)リアソータント経口生ワクチンであり、5種のリアソータントを含むウシロタウイルス株WC3、P7[5]G6を含有する。そのうちの4種のリアソータントは、G1、G2、G3またはG4由来のVP7遺伝子を含み、1種のリアソータントは、ヒトロタウイルス親株由来のVP4 P1A[8]遺伝子を含み、遺伝子の残部はWC3ウシロタウイルス親株由来である。(Merckの対応特許公報、即ち、国際公開第1998/13065号、国際公開第2001/08495号および国際公開第2002/011540号に対応する)ワクチンの処方は、処方それ自体が、緩衝剤の存在下で、織培養培地中にある種の安定剤を含有し、当該緩衝剤はクエン酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムである。特許請求項のカルボン酸は、ウイルス抗原が乳幼児の胃に投与されたときに、ロタウイルス抗原が胃の酸性に耐えられるようにするための緩衝剤として使用され、そのように作用する。
さらにRotarix(登録商標)は、89-12株由来の、継代されたヒトロタウイルス株RIX4414を含む、1価ワクチンである。Rotarix(登録商標)(GlaxoSmithKline Biologicals社によって製造)は、弱毒化G1P[8]1価ヒトロタウイルス株を含有する生ワクチンである。このワクチンは、安定剤と混合された凍結乾燥形態で入手可能であり、対象へのワクチン投与の前に炭酸カルシウムに基づく緩衝希釈剤を用いて再構成される。
Rotarixは、凍結乾燥活性成分(RIX4414株+賦形剤)を、プレフィルドシリンジに含まれる1.0mlのGSK社のCaCO緩衝液を用いて再構成することによって調製された。凍結乾燥ワクチンを含有するバイアルに緩衝液を注入した後、ワクチンを再懸濁するためにバイアルを十分に振とうした。次いで、再懸濁された製品の全容量を同じシリンジで吸引し、シリンジの針(またはトランスファーデバイス)を外し、製品は単回経口用量として速やかに投与した。この代わりに、市販の凍結乾燥ワクチンの再構成を、シリンジおよび針の代わりに、緩衝剤が充填された経口アプリケーターならびにトランスファーアダプターを使用して同じ手順で実施する。再構成されたワクチンは、外観が乳白色に見えるはずである。粒子状物質および/または変色について目視で検査すべきであり、これらの状態のいずれかが存在する場合は投与すべきではない。Rotarixは、経口投与用である。乳幼児をもたれる形で着座すべきであり、再構成されたワクチンを含有する経口アプリケーターの全内容量を頬の内側に投与すべきである。Rotarixは、注射によって投与してはいけない。したがって、再構成が適正に行われたことを確認した後からワクチンの投与までに、緩衝液希釈物の再構成が多数のステップを有することは明らかである。これらすべての要因は、ワクチンの服薬順守を間違いなく低下させるため、ロタウイルス感染の完全防御を達成するよりもむしろ部分防御にする。
GSK社のロタウイルスワクチン処方に対応する特許出願である、国際公開第2001/012797号、国際公開第2005/02133号、国際公開第2006/087205号は、特定の変異を含んで順次継代された、弱毒化ロタウイルス株P43を生の状態で含み、再構成のための制酸緩衝剤も添加されている。当該ロタウイルス株のGタンパク質(VP4およびVP7)は、少なくとも4種の他の血清型G1のロタウイルス株、および血清型G2~G14の少なくとも1種に対する免疫応答を誘導することができる。
ヒト小児から単離したインド無症候性株116Eを用いた、安定剤および緩衝剤を含む、Bharat Biotech International Limitedの他の特許済みロタウイルスワクチン組成物も開示されている。これらは、胃のpHを上昇させるために、ワクチン接種前にワクチン被接種者への制酸緩衝剤の別投与を必要とし、ここで制酸緩衝剤は、ロタウイルスワクチン抗原の投与時に胃の酸性を中和するためのクエン酸リン酸緩衝剤である。国際公開第2013/160913号は、ロタウイルス抗原と、安定剤と、ある種の新規緩衝剤の組合せとを含む、ロタウイルスワクチン組成物を提供する。この発明においては、ワクチン投与前の制酸剤の別の投与を必要とすることなく、胃の高度に酸性のpHを中和するために、緩衝剤はロタウイルスワクチン組成物に予め混合されている。
これにより、さまざまなロタウイルスワクチンが、さまざまな株(ヒトおよび動物の両方のリアソータント型)を使用して開発されたことは明らかである。これらの株の特徴には、いくつかの重要な差異があり、典型的なものは下記表の記載の通りである。
Figure 0007108549000001
本発明の背景にある理論的根拠
ロタウイルスが酸性環境に非常に感受性であることは周知である(Estes, M., Graham, D., Smith, E. and Gerba, C. (1979) Rotavirus Stability and Inactivation. Journal of General Virology, 43(2), pp.403-409)。pHが3.0未満の環境に供された場合、乳幼児胃腸炎ウイルスは不安定になり、それらの外殻およびカプソメアが崩壊することも報告されている(Palmer, E., Martin, M. and Murphy, F. (1977). Morphology and Stability of Infantile Gastroenteritis Virus: Comparison with Reovirus and Bluetongue Virus. Journal of General Virology, 35(3), pp.403-414)。多数のロタウイルスの株が、pH2の環境に曝露されると1分以内に不活性化されることも報告されており、同様の結果が、pH1.8のヒト胃液を用いた場合も得られた(Weiss, C. and Clark, H. (1985). Rapid Inactivation of Rotaviruses by Exposure to Acid Buffer or Acidic Gastric Juice. Journal of General Virology, 66(12), pp.2725-2730)。ヒト血清型1ロタウイルスがpH2.5の環境に供されると完全に不活性化されることもさらに報告された(Meng, Z., Birch, C., Heath, R. and Gust, I. (1987). Physicochemical Stability and Inactivation of Human and Simian Rotaviruses. Applied and Envirnmental Microbiology, 53(4), pp.727-730)。ロタウイルスは、一般的に、酸性環境に供されると非常に不安定であり、急速に不活性化されることが周知である。3種のウシ由来およびいくつかの霊長類由来のロタウイルスの不活性化速度を、pH2.0、pH3.0またはpH4.0の酸性緩衝剤への曝露について決定した。各ロタウイルスは、pH2.0(正常な空腹時の胃に最も類似した酸性度)で非常に急速に不活性化され、その感染力の半減期は1分間以下であった。各ロタウイルスは、pH3.0ではさらに遅い速度で不活性化され、pH4.0での不活性化が最小であった。さまざまなロタウイルス株間で酸耐性についていくらかの差異が検出された。これらの決定は室温(23℃)で実施されたが、多様な温度での実験は、正常体温(37℃)での酸によるウイルスの不活性化はさらに急速であることを示した。pH1.8またはpH2.1の天然のヒト胃液に曝露したロタウイルスの研究は、同じpHのグリシン緩衝剤で観察されたのと同様のウイルス不活性化速度を明らかにした(参考文献:Geigy Scientific Tables, volume 1, 1981, page 126)。
ロタウイルスの不活性化は、pH2.0からpH3.0で生じるが、pH4.0では、不活性化は生じないか最小である。胃は、高度な胃酸環境を有することから、今日まではロタウイルスワクチンの処方に緩衝剤を加えることは不可避であり、ロタウイルス処方中の緩衝剤は、ロタウイルスワクチン処方を一定のpHを保つことに役立ち、それによりワクチン処方に制酸能力または緩衝能力を付与している。ロタウイルスワクチンの制酸能力(酸中和能力とも呼ばれる)は、GSK社の特許においては、Baby Rossett Riceアッセイにより測定されている。所与の処方の酸中和能力は、pHを4.0超に維持したと測定された時間と定義され、Baby Rossette Riceアッセイによって評価される。Baby Rossetアッセイは、ヒト胃の胃酸環境を模倣していると報告されている。GSK社による最近の特許である米国特許第8821891(B2)号明細書は、低濃度のリン酸塩と、より高濃度のカルボン酸塩(好ましくはアジピン酸塩)との使用を主張し、カルボン酸塩の濃度は、ロタウイルスワクチンのヒト用量あたり1.5mlの低い用量中に100mMから1M、好ましくは400mMから700mMである。アジピン酸塩は、胃の高い酸性度(pH1から2)に耐えることができる緩衝剤として作用する。ヒトの胃の酸性度に耐える能力は、Baby Rosset Rice アッセイによって測定され、8分から23分という値は、ヒト乳幼児へのロタウイルスワクチンの投与後にワクチン処方中のロタウイルス抗原の不活性化を回避可能であり、回避するために十分であると述べられている。
したがって、ロタウイルス感染に対する防御を付与するために十分な免疫原性応答を誘発し得るロタウイルスワクチンを効果的に投与するためには、胃の高度に酸性の環境をロタウイルス抗原が効果的に通過できるようにするために、経口投与用のヒト用量あたり、少なくとも1.5mlから2mlのロタウイルスワクチンまたは再構成ワクチン処方が必要である。したがって、今日までに入手可能なロタウイルスワクチンの現在の性質に関する状況についての上記記載から、当業者は、ロタウイルス抗原が非常に酸に不安定な抗原であり、ロタウイルスワクチンの投与は制酸剤または緩衝剤成分を常に必要とし、そのためワクチン投与に必要な量(単位ワクチンあたりの体積で表される投与量)が増加することを、容易に理解し、承認する。
ロタウイルス抗原が非常に不安定なウイルスであり、この状況を考慮すると、弱毒生ロタウイルスワクチン抗原はさらに不安定であることも事実である。したがって、ロタウイルス抗原は、ワクチンの処方を安定化させるためのそれぞれの専用のワクチン安定剤を補充されており、これが単位ワクチンあたりの体積で表されるワクチン用量に加算される。さらに、緩衝剤もしくは制酸剤の含有、または緩衝剤をベースとするワクチン希釈液を用いたワクチンの再構成を必要とすることは、単位ワクチンあたりの体積で表されるワクチン用量を増加させる。よって、緩衝剤/制酸剤を含まないロタウイルスワクチンを提供することは、単位ワクチンあたりの投薬体積を確実に低減する。同時に、緩衝剤を含まないそのようなロタウイルスワクチンにおいて、ロタウイルスワクチンの有効性および安定性が犠牲にならないことが必須である。
ロタウイルスワクチン接種の対象が常に6週から6ヵ月の年齢群内の乳幼児であることから、乳幼児の口内に送達されたロタウイルスワクチン処方の相当量が吐き出されるあらゆる可能性がある。このことは、ワクチンの部分投与の可能性を生じ、それによりワクチン接種の順守が損なわれ、ワクチンを接種したにも関わらず、疾患負荷を防止できなくなる。したがって、単位ロタウイルスワクチンあたりの体積で表される投与量が、ワクチン処方の有効性を損なうことなく、可能な限り低減されることが常に望ましい。ロタウイルスワクチンについて、当技術分野において現在開示されている最少の投薬体積は、1.5ml~2.5mlの範囲である。ワクチンは、ワクチン安定剤およびワクチン緩衝剤を含有し、これらは総ワクチン用量体積に加算されている。そのため、乳幼児において、ロタウイルス感染に対する予防のために必要な免疫原性を生じるための容量が同じであり、単位ロタウイルスワクチンあたりの投薬体積が減少すれば、乳幼児に投与されたワクチン処方が吐き出される可能性が減少する。したがって、緩衝剤を含まないヒト用量が最大で1ml、好ましくはたった0.8ml、より好ましくはたった0.5mlである低用量ロタウイルスワクチンの処方であって、緩衝剤または制酸剤を含む状態で提供される、単位ワクチンあたり投薬体積が高い1種または数種のロタウイルスワクチン(複数可)と同等またはそれ以上に効果的なワクチン処方を提供することは、明らかに非自明である。
先行技術のすべてが、5℃±3℃の冷蔵温度で安定化される液体処方、またはワクチンの投与前に適切な希釈剤を用いたワクチンの再構成を必要とする凍結乾燥粉末としてすべてのロタウイルスワクチンの処方を開示している。凍結乾燥粉末ワクチンの再構成が、特定の技能および管理を必要とすることは、既に議論されている。さらに、ワクチンとは別の、希釈剤についての製造条件は、ワクチン製造費用および輸送費用を倍増させる。技能、管理および保管場所の要件を満たす社会基盤の欠如は、凍結乾燥ロタウイルスワクチン供給に伴う問題を大きくする。5℃±3℃で保存される液体ワクチンについて、ワクチンの有効期間は、最大でもわずか2年間である。2℃~8℃で提供されるワクチンについては、保管および輸送に関連する望ましくない力価減少もある。しかし、-20℃におけるロタウイルスワクチン処方は、輸送および保管の際の減少がないことが見出されている。ワクチン汚染の可能性も、-20℃のワクチンでは、はるかに低減される。さらに、-20℃のワクチン供給施設は、ポリオワクチン供給のために世界中のおよそ120カ国で既に確立されている。したがって、ポリオワクチンの供給と同様の、ワクチン保管およびワクチン供給のための既存の施設は、世界中のロタウイルス疾患負荷を低減するために非常に有用である。ロタウイルスワクチンの安定性をさらに向上させ、地球上の最たる遠隔地域にもワクチンが提供可能になるように、代替的な戦略の開発が望まれている。従って、本特許出願は、新規なロタウイルスワクチンの処方を開示し、これにより、少なくとも5年間安定であり、当技術分野の現状において完全に新規なロタウイルスワクチンの処方を開示する。
本発明の主な課題は、緩衝剤不含有、酸安定性のロタウイルスワクチンを提供することである。
本発明のもう1つの主な課題は、用量体積が最大で1mlまたはたった0.8ml、好ましくは0.5mlの、低用量体積ロタウイルスワクチンを提供することである。
本発明の別の課題は、用量あたり0.5mlの少ないワクチン体積の安定なロタウイルスワクチン組成物を提供することである。
本発明の別の課題は、ロタウイルスワクチンの吐き出しを低減し、それに関連するワクチン接種者におけるワクチン損失を最少化し、それによりワクチン接種の順守を向上させることである。
本発明の別の課題は、ワクチンの投与前または投与中に、特定の希釈技術や再構成技術を必要としない、ロタウイルスワクチン組成物を作製することである。
本発明のさらに1つの課題は、-20℃で少なくとも5年間安定なロタウイルスワクチンを提供することである。
本発明のさらなる課題は、5℃±3℃で2年間、25℃で6ヵ月間および37℃で1週間は安定である、低用量体積のロタウイルスワクチンを提供することである。
本発明の1つのさらなる課題は、pH2からpH4の胃で少なくとも20分間は安定である、緩衝剤不含有で、用量体積が最大1mlと低いロタウイルスワクチン組成物を提供することである。
本発明の別の課題は、緩衝剤または酸安定剤のいかなる添加もなしに、pH2~4の酸性条件下で安定である、緩衝剤不含有で、用量体積が最大1mlと低いロタウイルスワクチン組成物を提供することである。
本発明のさらなる課題は、対象へのワクチンの投与前または投与後に、いかなる制酸剤または緩衝剤の投与も必要としない、緩衝剤不含有で、酸安定性の、低用量体積のロタウイルスワクチン組成物を提供することである。
上記の代わりに、ヒトにおけるロタウイルス感染に対して同等に有効な、緩衝剤の存在下で使用する、用量体積が0.5mlと低いロタウイルスワクチンを提供することも本発明の課題である。
本発明のさらなる課題は、緩衝剤または制酸剤が添加されたワクチン組成物と同等またはそれ以上の免疫応答を生じることができる、緩衝剤不含有で、低用量体積のロタウイルスワクチンを提供することである。
本発明の一実施形態は、pH2~4において少なくとも1時間にわたり、ロタウイルスワクチン力価の減少が0.55FFU/0.5ml以下である、ワクチン組成物を提供する。
さらなる実施形態は、本発明は、pH2~4において少なくとも20分間にわたり、ロタウイルスワクチン力価の減少が0.68FFU/0.5ml以下である、ワクチン組成物を提供する。
本発明のさらに1つの実施形態は、用量体積が1mlから0.5mlの範囲内であり、ワクチンの処方にはいかなる緩衝剤も制酸剤も含まれず、pH2およびpHにおいて30分時に例示されるワクチン力価の減少がわずかである、種々のロタウイルスワクチン組成物を提供する。
本発明の別の一実施形態は、単位ワクチン当たりの用量体積が1mlから0.5mlの範囲内である低用量体積のロタウイルスワクチンの、Baby Rosset Riceアッセイによって確立された酸中和能力の、緩衝剤存在下でのロタウイルスワクチン組成物との比較を提供する。
本発明のさらなる実施形態は、ワクチン接種後の4倍セロコンバージョン率で表される免疫応答が、ワクチンの処方を緩衝剤の存在下で使用して、または制酸剤投与と併用して達成されたセロコンバージョン率と同等またはそれ以上である、用量体積がたった0.5mlである、緩衝剤不含有のロタウイルスワクチン組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、ヒトのロタウイルス性下痢症に対する予防方法であって、ロタウイルス株116Eと、ショ糖、乳糖およびトレハロースから選択される糖類の組合せと、ラクトアルブミン加水分解物と、組換えヒト血清アルブミンとを含み、いかなる緩衝剤も存在しない処方である、安定化ロタウイルスワクチン処方の有効量を投与するステップを含む方法を提供する。
本発明のさらなる一実施形態は、-20℃で少なくとも5年間安定である、安定化ロタウイルスワクチン組成物を提供する。
本発明のさらなる実施形態は、2℃~8℃、25℃および37℃で、それぞれ2年間、6ヵ月間および3週間安定な、ロタウイルスワクチン組成物を提供する。
実施形態1: 緩衝化ロタウイルス処方および胃の酸性度
発明の背景において上述したように、緩衝剤の使用は、ロタウイルスワクチン処方の戦略において一般的な方法であり、今日までにさまざまなロタウイルスワクチン製造社によって採用されている。このため、116E株を含むロタワクチンの-20℃用処方(SPGおよびDMEM)は、クエン酸-重炭酸塩緩衝剤条件下および生理食塩水条件下で最初に試験されている。
Bharat Biotech International Limitedは、ヒトロタウイルス株116Eを、米国、ベセスダ、NIH内の米国アレルギー感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases)(NIAID)との物質移動合意書の下、国立衛生研究所から入手した。ロタウイルス株116Eの完全なゲノム配列は文献に既に報告されている。
ロタウイルス116Eを含み、-20℃で保存されていた3種のロタウイルスワクチン処方を後述する3群(第I群、第II群および第III群)として用いた。下記の3群すべてにおいてロタウイルスワクチン組成物は、10%SPG(ショ糖、リン酸二水素カリウムおよびリン酸水素二カリウム)およびダルベッコ最小必須培地に溶解した116E株の弱毒生ロタウイルス抗原を含む。後述するように、ワクチンの処方はそれぞれ個別に処置した。
第I群:0.5mlの-20℃用ロタウイルス116E処方A。
第II群:5mlの生理食塩水と混合した2ml(ヒト用量当たり0.5mlであり、4ヒト用量に相当)のロタウイルス116E製剤A。
第III群:0.570mlのロタウイルス116E製剤A+[1.42mlクエン酸-重炭酸塩緩衝液+8mlの34.8mEq HCl]の混合物。
上述したように、第I群は、-20℃用のロタウイルスワクチン処方を含み、緩衝剤または生理食塩水をワクチン処方に添加せずに、ワクチン力価を続く120分間測定した。第II群では、2mlのロタウイルス116Eワクチンの処方(-20℃で保存)を測り取り、5mlの生理食塩水と共に加え、ワクチン力価は、目標力価が10FFU/mlの条件で、最長120分まで測定した。第III群では、0.57mlのロタウイルス116Eワクチン処方(-20℃で保存)を測り取り、1.42mlのクエン酸重炭酸塩緩衝剤および8mlの34.8mEqの塩酸を加えた。
Figure 0007108549000002
上記表は、生理食塩水条件にまたは緩衝液の存在下にウイルスを曝露した場合の両方について、ロタウイルス抗原力価が安定であり、よってワクチンが安定であることを立証している。
実施形態2: さまざまなpHにおける、ロタウイルスワクチン処方の免疫ペルオキシダーゼアッセイ
実施例1: 34.8mEqの塩酸(HCl)をロタウイルスワクチン処方に直接添加することによって、ロタウイルスワクチン処方を酸性環境下に直接供し、その後免疫ペルオキシダーゼアッセイを実施した。ワクチン処方のpHは、酸の直接添加によってpH7からpH2やpH4といった種々の低pH値に直接下げられ、続いてワクチンの抗原力価をpH2およびpH4の所与の低pH値で測定した。これに続いて、ワクチン力価を最長1時間まで、pH2および4の種々の低pH条件で測定した。次の知見を得た。反応混合物をさまざまな時点およびさまざまなpHレベルで研究した。詳細を下記表に示す。(保存温度-20℃における)ロタウイルスワクチン処方は、弱毒生ロタウイルス抗原116Eと、ダルベッコ最小必須培地に溶解した10%SPG(リン酸グルタミン酸ナトリウム)とを含有する。
Figure 0007108549000003
注:希釈による感染力価値の算出された減少=101.47FFU。したがって、希釈後の実際のワクチン力価は、pH2で102.93である。すべての試料について、免疫ペルオキシダーゼアッセイによって滴定を3回反復した。経口ロタウイルスワクチン(目標力価105.0FFU/0.5mL)は、pH4.0で安定であった。目標力価とは、所与のバイアルによって達成することを意図した、ワクチンバイアル当たりのロタウイルス116E抗原の最低濃度を意味する。中性pHにおけるワクチンの元の力価は、0分時に104.95FFU/0.5mlである。pH2における0分時のワクチン力価は、103.54FFU/0.5mlであり、力価は1時間以内に102.93FFU/0.5mlに下がった。そのため、実際の力価値(102.93FFU/0.5ml)に酸の添加による希釈係数値1.47を加えた後の、酸の添加後1時間の時点のpH2における補正されたワクチン力価は104.40であり、一方、0分時のpH7における元のワクチン力価は104.95であった。したがって、ワクチンのpH2.0で1時間以内のワクチン力価の合計log減少はたった0.55であった。このことは、pH2という低いpH値、すなわちヒトの胃で見られるような特定の酸性環境においてでさえ、このロタウイルスワクチンの処方は、104.40FFU/0.5mlというワクチン力価値を維持できることを立証する。そのようなワクチン力価において、ワクチンは、その後のロタウイルス感染に対して十分な免疫応答を生じさせることができる。力価104.0のロタ116Eワクチンを用いて実行された臨床試験では、ワクチンはおよそ62%の4倍セロコンバージョン率をもたらし、非常に有望である(Nita Bhandari et al, J Infect Dis 2009, 200, 421-9)。
実施例2: 同じ実験を、目標力価が106.0FFU/0.5ml(用量)である異なるワクチン(保存温度:-20℃で)を用いて反復した。さまざまなpHにおける、0分時および1時間後の、希釈係数を用いて算出された力価値を下記表で提供する。(保存温度-20℃における)当該ロタウイルスワクチン処方は、DMEM中に溶解した弱毒生ロタウイルス抗原116Eと、10%SPGとを含有する。
Figure 0007108549000004
結論:pH4.0のワクチン試料について、ワクチン力価の減少はわずか0.24logの減少であり、これは実際の環境に1時間保持してもpHの影響はないと考えられる。pH2.0では、力価は0時間で0.46Logの力価減少があり、1時間では0.68log10FFUの減少があった。これは、pH2のような酸性の低pH値では、ワクチン力価値に対するpHの影響は非常にわずかであると言える。
上記表によれば、pH2で104.89FFU/0.5mlのワクチン力価が104.21FFU/0.5mlの力価値まで維持されていると見ることでき、4.89~4.21のlog力価は、6週から2歳の年齢の乳幼児腹部の消化器官でのロタウイルスの複製のために十分である。乳幼児の胃の酸性度もpH2であり、胃の環境を模倣している。ワクチンは、4.89Log10FFU/0.5mlの力価を持ったまま生存することが可能であり、これだけの力価は、ワクチンが胃を通過し、次いで、乳幼児における免疫応答の発生を担うロタウイルスのさらなる複製のために腸管絨毛に入り込むことで、ロタウイルス胃腸炎の防御および予防を付与することができる。したがって、ワクチンが、ワクチン力価においていかなる考慮すべき減少も示さずに酸性のpH2で少なくとも1時間安定であることが見出された。
実施形態3: ロタウイルス116Eワクチンが制酸剤を必要としないことを実証するin vitro実験
特許明細書の後半に続く臨床試験結果からの結論とは別に、胃の酸性度と同様の条件を模倣したin vitroの系でも、緩衝剤を含まずにワクチンを直接投与できることが証明された。
実施例3.1: ロタウイルス116Eと、ショ糖(50%)、乳糖(0.5%)およびトレハロース(0.5%)の組合せと、ラクトアルブミン加水分解物(1%)と、ヒト血清アルブミン(0.4%)とを含有する1mLのワクチン(処方3A)を取り、1.25mLの0.1N HClを加え、十分混合した。試料を取り、さまざまなpHレベル、さまざまな時間間隔でウイルス含有量について検査した。結果を下記表5-1に示す。
Figure 0007108549000005
実施例3.2: ロタウイルス116Eと、ショ糖(40%)およびトレハロース(0.5%)の組合せと、ラクトアルブミン加水分解物(20%)と、ポリビニルピロリドン(0.5%)とを含有する0.8mLのワクチン(処方3B)を取り、1.25mLの0.1N HClを加え、十分に混合した。試料を取り、さまざまなpHレベル、さまざまな時間間隔でウイルス含有量について検査した。結果を下記表5-2に示す。
Figure 0007108549000006
実施例3.3: ショ糖(60%)およびトレハロース(0.5%)の組合せと、ダイズタンパク質(20%)と、ピリドキシンHCL(0.1%)と、ポリビニルピロリドン(0.25%)とを含有する0.5mLのロタウイルス116Eワクチン(処方3C)を取り、1.25mLの0.1N HClを加え、十分混合した。試料を取り、さまざまなpHレベル、さまざまな時間間隔でウイルス含有量について検査した。結果を下記表5-3に示す。
Figure 0007108549000007
実施例3.4: DMEM中に溶解した10%SPGを含有する0.5mLのロタウイルス116Eワクチン(処方3D)を取り、1.25mLの0.1N HClを加え、十分混合した。試料を取り、さまざまなpHレベル、さまざまな時間間隔でウイルス含有量について検査した。結果を下記表5-4に示す。
Figure 0007108549000008
実施例3.5: ショ糖(40%)と、トレハロース(0.5%)と、乳糖(5%)と、rHSA(0.5%)と、LAH(1%)と、緩衝剤混合物(酢酸アンモニウム+重炭酸アンモニウム+オルトリン酸二アンモニウム)とを含有する0.5mLのロタウイルス116Eワクチン(処方3D)を取り、1.25mLの0.1N HClを加え、十分に混合した。試料を取り、さまざまなpHレベル、さまざまな時間間隔でウイルス含有量について検査した。結果を下記表5-5に示す。
Figure 0007108549000009
結論: 上記表から、任意のロタウイルス116Eワクチンの処方が、いかなる緩衝剤もいかなる制酸剤も存在しない状況で、pH2.0で30分間を耐えることが可能であることは明らかである。
実施形態4: Baby Rossett Rice解析
BRRアッセイは、ロタウイルスワクチン処方の酸中和能力を知る有効な手順である。よって、クエン酸リン酸緩衝剤およびクエン酸重炭酸塩緩衝剤を含有する選択されたワクチン処方について、このアッセイを使用して酸中和能力について評価する。In vitro実験は、Baby Rosette Riceアッセイ(BRR)を使用して、乳幼児の胃を模倣した条件下で実行した。緩衝剤のさまざまな組合せを含むさまざまな処方を酸中和実験のために選択し、乳幼児の胃を模倣した条件である、さまざまなpH値で得た結果を下記表に示す。ワクチン処方を注射用水を用いて10mlに希釈し、次に4mlの0.1N HClを加え、次にpHが4.0に達するまで1分間あたり0.5mlの0.1N HClを添加した。ANCは、pHを4.0超に維持するために要した時間(分)と定義される。
Figure 0007108549000010
上記表に列挙したワクチンの処方4Aから4Dを用いて実施したBaby Rosset Riceアッセイについて、以下の観察結果(表7)が得られた。
Figure 0007108549000011
結論: 上記表から、pH7.48からpH1.95への急な低下を示す上記ワクチン処方4Aでさえ、ワクチン力価は104.83FFU/0.5mlから103.83FFU/0.5mlに保持されることがわかる。同様に、2分間でpHが7.28から3.98に低下したワクチン処方4Cの場合でも、ワクチン力価は105.30から105.02FFU/0.5mlの間に保持されている。したがって、BRR値が2分間だけでも、ワクチン力価は、ほどほどに保持されている、すなわち105.02FFU/0.5mlであった。この大きなワクチン力価は、免疫応答を生じるために十分であり、ヒト乳幼児にロタウイルス胃腸炎の防御および予防を付与する。
実施形態4:ロタウイルス116E株を含むROTAVAC(登録商標)について緩衝剤を用いない臨床研究
仮説および研究原理
ロタウイルスの天然での伝播は、糞-口経路を介して生じると考えられている。一般にロタウイルスは、酸不安定性であり、酸性環境がウイルスの生存能に影響を与えると考えられている。
ロタウイルスの酸不安定性の性質を考慮すると、胃内のpH値が2付近である大部分のほ乳類に偏在的に感染することは効率的である。1つの可能性として、ヒト乳幼児の胃は、成人の胃と比較してロタウイルスの生存に対していくぶん許容状態にある。これは、成人が約pH1.0であるのと比較して、乳幼児の胃内pHレベルは約3.2となる傾向にあるためである。ヒトロタウイルス疾患の60から90%が3歳未満の小児において発症しているという事実の理由かもしれない。
研究設計
この仮説を検証するために、大規模多施設無作為化対照研究を実施して、ワクチン免疫応答を評価し、クエン酸重炭酸塩緩衝剤を含むROTAVACを受けた対象と、緩衝剤を含まないROTAVACを受けた者とを比較した。
このために、本研究には次の3つの処置群が含まれた:
第I群(ROTAVAC(登録商標)の投与を、その5分前の2.5ml緩衝剤の投与と共に受けた)、
第II群(緩衝剤なしのROTAVAC(登録商標)投与)、
第III群(投与直前に2.5mlの緩衝剤と混合したROTAVAC(登録商標)の投与)。
本研究調査者および安全性査定者(safety assessor)(研究コーディネーター)は、処置群割り当てについて盲検であった。盲検は、割り当てられた処置群ごとにワクチンを投与する研究看護師によって実現された。すべての対象は、ワクチンの投薬を4週間隔で3回受けた。ワクチン免疫応答を3回目のワクチン投薬の4週間後(84日目)に検査し、ベースライン(0日目)と比較した。免疫原性は、処置群における血清抗ロタウイルスIgAの幾何平均力価(GMT)およびセロコンバージョン率(ワクチン接種前からワクチン接種後の抗体レベルの倍数上昇)によって検査した。
研究結果および結論
ワクチン接種後の免疫応答には、処置群間の抗ロタウイルスIgA応答について統計的有意差はなく、同等であった。重要なことに、第II群(緩衝剤なしのROTAVAC(登録商標)投与)において達成されたセロコンバージョン率およびGMTは、ROTAVAC(登録商標)を緩衝剤と共に投与した他の2つの処置群における結果と同様であった。
ワクチン接種後の抗ロタウイルスIgA GMTは、緩衝剤なしのROTAVAC(登録商標)投与群が20.7U/mLであり、一方、制酸緩衝剤をワクチンの5分前に投与、およびワクチンと混合して同時に投与した2つの群では、それぞれ、19.6U/mLおよび19.2U/mLであった(表8)。群間の差異は、統計的に有意ではなかった(p>0.05、スチューデントのt検定)。
Figure 0007108549000012
同様に、制酸緩衝剤なし、および緩衝剤ありでROTAVAC(登録商標)の投与を受けた群において観察された4倍セロコンバージョン率は、それぞれ29.2%、24.5%および25.1%と同等であった(表9)。さらに、処置群間のセロコンバージョン率(2倍)の差異の95%信頼区間の下限は10%以上であり、3種すべての処置レジメンを用いて達成された免疫応答の非劣性を示している(表10)。
Figure 0007108549000013
Figure 0007108549000014
応答型および非応答型の副作用に係わる反応源性および安全性には、統計的有意差はなく、3群にわたり同等であった。ROTAVAC(登録商標)ワクチンは、制酸緩衝剤ありまたはなしでワクチンを投与された3種の処置群の全てにおいて、十分に許容された。
実施形態5: 新規なロタウイルス116E処方
37℃、25℃および2~8℃における、ORV 116E液体処方の安定性データ
緩衝剤を含まない、用量体積0.5mlのロタウイルスワクチン処方(試料1~12、14~16)および緩衝剤と混合した用量体積0.5mlのロタウイルスワクチン処方(試料13)を、最大5年間の長期間にわたり検討し、その結果を下記に示す。さまざまな処方の詳細を、37℃で最大4週間、25℃で少なくとも6ヵ月間、および5±3℃で2年間~5年間のそれぞれにおける安定性と共に、下記で提供する。本研究は、緩衝剤を含まない、用量体積0.5mlのロタウイルスワクチンの処方も、冷蔵温度で少なくとも2年間の長期にわたり事実上安定であることを立証している。ロタウイルスワクチンの処方は、同様に冷蔵温度で5年間安定であることが見出されている。
試料1は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、乳糖0.5%と、HSA 0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物0.05%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000015
試料2は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、トレハロース0.5%と、HSA 0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物0.5%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000016
試料3は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、トレハロース1.0%と、HSA 0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物0.5%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000017
試料4は、ロタウイルス116Eと、ショ糖40%と、乳糖0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物1.0%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000018
試料5は、ロタウイルス116Eと、ショ糖40%と、マルトース5.0%と、ラクトアルブミン加水分解物1.0%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000019
試料6は、ロタウイルス116Eと、ショ糖40%と、トレハロース0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物1%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000020
試料7は、ロタウイルス116Eと、ショ糖40%と、トレハロース1.0%と、ラクトアルブミン加水分解物1.0%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000021
試料8は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、トレハロース0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物0.5%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000022
試料9は、ロタウイルス116Eと、ショ糖70%と、トレハロース0.5%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000023
試料10は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、乳糖0.5%と、マルトース0.5%と、HSA 0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物0.05%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000024
試料11は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、トレハロース0.5%と、マルトース0.5%と、HSA 0.5%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000025
試料12は、ロタウイルス116Eと、ショ糖50%と、トレハロース0.5%と、HSA 0.5%と、ラクトアルブミン加水分解物0.05%とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000026
試料13は、ロタウイルス116Eと、ショ糖(40%)と、トレハロース(0.5%)と、乳糖(5%)と、rHSA(0.5%)と、LAH(1%)と、混合緩衝剤(酢酸アンモニウム+重炭酸アンモニウム+オルトリン酸二アンモニウム)とを含有するよう処方されている。
Figure 0007108549000027
Figure 0007108549000028
試料14、15および16は、ロタウイルス116Eと、DMEM中に溶解した10%SPGとを含有するよう処方されている。試料14、15および16は、-20℃で保存し、60ヵ月間にわたり安定性を確認した。ワクチン処方13、14および15は、少なくとも5年間、-20℃で非常に安定であることが見出された。
Figure 0007108549000029
したがって、用量体積が0.5mlのさまざまなロタウイルスワクチン組成物が、-20℃で5年間、2~8℃で2年間、25℃で6ヵ月間および37℃で1週間は安定であることが立証された。ワクチンの処方に関わらず、0.5mlから1mlの用量体積のロタウイルスワクチンは、実施形態3に例示したとおり、pH2~4の範囲で酸安定性でもあることが見出されている。したがって、ワクチン組成物の詳細に関わらず、弱毒生ロタウイルス116Eを含む任意のロタウイルスワクチンがヒト乳幼児の胃における強酸性環境に耐え、ロタウイルス感染に対して必要な免疫応答を生じることができると、ここに出願人は述べさせて頂く。本特許出願において提供するワクチン処方は、本発明の範囲および奥行きを説明することのみを目的としている。出願人は実施形態3、実施例3および実施形態5において多数の処方化戦略を示したものの、可能なすべてのワクチン処方の詳細を出願人が提供することは非現実的である。したがって、当業者が想到可能な、ロタウイルス116E株を含むロタウイルスワクチンの処方化戦略の明らかな変種の全てを、本発明の範囲内とする。弱毒生ロタウイルス116Eを含む、本特許出願には具体的に含まれていないワクチン組成物もまた、本発明の範囲内であると理解し、解釈されたい。

Claims (12)

  1. ロタウイルス株116Eを含む、緩衝剤不含有、酸安定性の、乳幼児を対象とした経口投与用ロタウイルスワクチンであって、単位ワクチンあたりの用量体積が最大1mlであり、且つ前記ワクチンの処方が、緩衝剤を含む任意の従来のロタウイルスワクチンによって生じる免疫応答と同等またはそれ以上の免疫応答をロタウイルスに対して誘発し得る、ロタウイルスワクチン。
  2. 前記処方が、胃酸からロタウイルス抗原を保護するためのいかなる種類の緩衝剤も含まない、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  3. 前記ワクチンの処方が、力価の減少を伴わずにpH2からpH4の胃で安定であり、制酸剤または緩衝剤のいかなる添加なしに、ヒトの胃の酸性度に少なくとも20分間耐えることができる、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  4. 対象への前記ワクチンの投与前または投与後に、いかなる制酸剤または緩衝剤の投与も必要としない、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  5. 単位ワクチンあたりの用量体積が、単位ワクチンあたり0.8mlである、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  6. 単位ワクチンあたりの用量体積が、単位ワクチンあたり0.5mlである、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  7. 前記ワクチンが-20℃で少なくとも60ヵ月間安定である、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  8. 2~8℃で少なくとも36ヵ月間、25℃で6ヵ月間、および37℃で少なくとも4週間は安定である、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  9. 前記ロタウイルスワクチンの、ワクチン接種後の4倍セロコンバージョン率で表される免疫応答が、前記ワクチンの処方を緩衝剤の存在下で使用して、または制酸剤投与と併用して達成されたセロコンバージョン率と同等またはそれ以上である、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  10. 糖類の組合せ、ラクトアルブミン加水分解物および組換えヒト血清アルブミンをさらに含む、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
  11. 前記糖類の組合せが、ショ糖、乳糖およびトレハロースの組合せを含む、請求項10に記載のロタウイルスワクチン。
  12. 液体経口ワクチン用の処方である、請求項1に記載のロタウイルスワクチン。
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