JP7107863B2 - 食品機械用グリース組成物 - Google Patents

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Description

本発明は食品機械用グリース組成物に関する。
食品製造の自動化及び大量生産化に伴い、食品工場には食品製造用機械が広く普及している。食品製造用機械は、ギヤや軸受けなどの摺動を伴う多くの機械要素によって構成されており、機械要素が損傷なく駆動するためには潤滑油、グリース等は必要不可欠である。
しかし、機械要素を駆動した際に、機械要素からの潤滑剤、グリース等の垂れ落ち及び漏洩を完全に防ぐことは難しく、食品への潤滑剤、グリース等の混入を考慮しなければならない。
現在、日本において、食品機械用潤滑剤に対する法令及び規制は存在しない。しかしながら、日本国内市場に流通する一般的な食品機械用潤滑剤の多くは、アメリカにおけるNSF(National Sanitation Foundation;国際衛生科学財団)の認証に相当する基準を満たす製品となっている。
NSF認証には段階があり、NSF認証カテゴリーにおいて、偶発的に食品に接触する可能性のある箇所で使用される潤滑剤等に対してはH-1の認証が求められている。H-1の認証を受けた潤滑剤等は、NSFの認証を受けたHX-1に属する基油及び添加剤にしか使用することができない。
NSFのHX-1には、人体に対する影響が少ない基油及び添加剤が登録されている一方、化学的活性が強い硫黄化合物、有機モリブデン化合物、有機亜鉛化合物等は登録から除外されている。
今日において食品製造の効率化及び高速化の観点から、食品機械の大型化及び動作の複雑化が進み、機械要素に対する負荷が増大しており、食品機械用グリースに要求される極圧性能も厳しくなっている。
また、鉱物油、ポリアルファオレフィン等のパラフィン系基油と比較して、潤滑性に優れ、低毒性であって、生分解性を有する脂肪酸エステル系基油を、食品機械用グリースへ用いることが知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開2009-091502号公報 特開2008-138171号公報 特表2006-526698号公報
硫黄化合物、有機モリブデン化合物、有機亜鉛化合物等は、食品機械以外の一般的な潤滑剤等に対して優れた極圧剤として、広く使用されている。上記化合物を使用することができない従来の金属石けん、粘土鉱物等を用いた食品機械用グリースでは、食品機械用以外の一般的な潤滑剤等と同等程度の極圧性を維持することが困難である。
極圧性を確保する手法として、基油の粘度を増大させることにより、油膜を保持することが知られている。一般に、高粘度の基油は流動性が小さくなり、トルクが増大する傾向にあり、高粘度の基油を含むグリースは、トルクが高く、機械の運用効率を低下させる傾向がある。
上記のような状況により、食品機械用グリースでは、極圧性と低トルク性とを両立することは非常に困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、低トルク性を確保し、かつ、極圧性に優れる食品機械用グリース組成物の提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の食品機械用基油及び特定の食品機械用増ちょう剤を組み合わせることにより、低トルク性を確保し、かつ、極圧性に優れる食品機械用グリース組成物を見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 脂肪酸エステル、鉱物油、ポリアルファオレフィン、アルキルナフタレン及びパーフルオロアルキルポリエーテルから選ばれる少なくとも1種であり、かつ、40℃動粘度が40mm/s~70mm/sである食品機械用基油と、
カルシウムスルホネート及びカルシウムスルホネートコンプレックスの少なくとも一方である食品機械用増ちょう剤と、を含む食品機械用グリース組成物。
<2> 前記食品機械用基油は、鉱物油及びポリアルファオレフィンの少なくとも一方である<1>に記載の食品機械用グリース組成物。
<3> 前記食品機械用増ちょう剤の含有量は、組成物の全質量に対して、20質量%~80質量%である<1>又は<2>に記載の食品機械用グリース組成物。
<4> 前記食品機械用増ちょう剤に対する前記食品機械用基油の配合比率は、質量基準で、0.25~4.0である<1>~<3>にいずれか1つに記載の食品機械用グリース組成物。
本発明によれば、低トルク性を確保し、かつ、極圧性に優れる食品機械用グリース組成物が提供される。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
なお、本明細書中、数値範囲を表す「~」は、その上限及び下限としてそれぞれ記載されている数値を含む範囲を表す。また、「~」で表される数値範囲において上限値のみ単位が記載されている場合は、下限値も同じ単位であることを意味する。
本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において組成物中の各成分の含有率又は含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本明細書において、「極圧性」とは、金属部材同士をグリース組成物を介して摺動させた場合に、摺動面の焼付を防止する性質を意味する。
<食品機械用グリース組成物>
本発明の食品機械用グリース組成物(以下、単に「グリース組成物」ともいう。)は、脂肪酸エステル、鉱物油、ポリアルファオレフィン、アルキルナフタレン及びパーフルオロアルキルポリエーテルから選ばれる少なくとも1種であり、かつ、40℃動粘度が20mm/s~70mm/sである食品機械用基油と、
カルシウムスルホネート及びカルシウムスルホネートコンプレックスの少なくとも一方である食品機械用増ちょう剤と、を含む。
グリース組成物は、上記成分に加え、他の成分を含んでいてもよい。
本発明のグリース組成物は、少なくとも、特定の食品機械用基油及び特定の食品機械用増ちょう剤を含むことにより、低トルク性を確保し、かつ、極圧性に優れる。更に、本発明のグリース組成物は、耐シール性も備える。
以下、グリース組成物が含有する各成分について説明する。
<基油>
本発明のグリース組成物は、脂肪酸エステル、鉱物油、ポリアルファオレフィン、アルキルナフタレン及びパーフルオロアルキルポリエーテルから選ばれる少なくとも1種である食品機械用基油(以下、「特定基油」ともいう。)を含む。
本発明のグリース組成物に含まれる特定基油は、NSF(国際衛生科学財団)が規定するHX-1グレードに登録された基油である。
特定基油は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせてもよい。
HX-1に属する脂肪酸エステルとしては、例えば、牛脂、豚脂、魚脂、菜種油、大豆油、オリーブ油、椰子油、サラダ油、ニシン油等の動植物油脂が挙げられ、これらの動植物性油脂から抽出した脂肪酸エステルが挙げられる。
本発明のグリース組成物に用いる脂肪酸エステルは、アルコールと脂肪酸とのエステルであれば特に制限はない。
上記アルコールとしては、例えば、モノアルコール及び2価以上の多価アルコールが挙げられる。
モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール等が挙げられる。
2価以上の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、1,2,6-ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールなどが挙げられる。
上記脂肪酸は、飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸のいずれであってもよい。また、脂肪酸は、脂肪族ジカルボン酸であってもよい。
上記脂肪酸は、脂肪酸の炭素数は、4~30が好ましく、4~22がより好ましい。
脂肪酸の炭素数が4~30である脂肪酸の具体例としては、例えば、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、スベリン酸、リシノール酸、アゼライン酸、セバシン酸などが挙げられる。
本発明のグリース組成物に用いる脂肪酸エステルは、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールから選ばれる少なくとも1種のアルコールと、少なくとも1種の脂肪酸と、のエステルが好ましい。
本発明のグリース組成物に用いる脂肪酸エステルにおいて、例えば、アルコールが2価以上の多価アルコールである場合には、1つのエステル分子を形成するための脂肪酸は単一種の脂肪酸であってもよく、複数種の脂肪酸であってもよい。
例えば、6価のアルコールとエステルを形成可能な脂肪酸としては、炭素数8の直鎖脂肪酸と炭素数6の分岐鎖脂肪酸との混合物であってもよいし、炭素数8の直鎖脂肪酸のみであってもよい。
なお、脂肪酸エステルは、合成してもよく、市販品を購入して用いてもよい。
HX-1に属する鉱物油としては、例えば、減圧蒸留、溶剤精製、水素化精製、溶剤脱漏、溶剤脱れき、硫酸洗浄-白土処理などの精製法を適宜組合せて精製したものが挙げられる。
食品機械用鉱物油としては、硫黄分が、食品機械用鉱物油の全質量に対して、0.03質量%以下であることが好ましい。
HX-1に属するポリアルファオレフィンとしては、エチレンを低重合して得られた直鎖状のα-オレフィンをさらに重合又は末端二重結合を水素添加したものが挙げられる。
なお、ポリアルファオレフィンは、合成してもよく、市販品を購入して用いてもよい。
HX-1に属するアルキルナフタレンとしては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましく用いられる。
Figure 0007107863000001
一般式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~40の炭化水素基を示し、且つ、R、R、R及びRの少なくとも1つがアルキル基である。
炭素数1~40の炭化水素基は、アルキル基の他、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基等が含まれるがR、R、R及びRの全てがアルキル基であることが好ましい
これらの中でも、炭素数8~30のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数12~20のアルキル基である。アルキル基は直鎖又は分岐鎖であってもよい。
炭素数1~40のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、ヘプタトリアコンチル基、オクタトリアコンチル基、ノナトリアコンチル基、テトラコンチル基等が挙げられる。
、R、R及びRの合計の炭素数としては、熱酸化安定性の観点から、8~60が好ましく、12~50がより好ましい。
一般式(1)で表されるアルキルナフタレンとしては、例えば、デシルナフタレン、ウンデシルナフタレン、ドデシルナルタレン、トリデシルナフタレン、テトラデシルナフタレン、ペンタデシルナフタレン、ヘキサデシルナフタレン、ヘプタデシルナフタレン、オクタデシルナフタレン、ノナデシルナフタレン、イコシルナフタレン、ジ(デシル)ナフタレン、ジ(ウンデシル)ナフタレン、ジ(ドデシル)ナフタレン)、ジ(トリデシル)ナフタレン、ジ(テトラデシル)ナフタレン、ジ(ペンタデシル)ナフタレン、ジ(ヘキサデシル)ナフタレン、ジ(ヘプタデシル)ナフタレン、ジ(オクタデシル)ナフタレン、ジ(ノナデシル)ナフタレン、ジ(イコシル)ナフタレン等が挙げられる。
HX-1に属するパーフルオロポリエーテルとしては、特に制限されず、通常公知のものを好適に使用することができる。
耐シール性の観点から、特定基油としては、鉱物油及びポリアルファオレフィンの少なくとも一方であることが好ましい。
潤滑性の観点から、特定基油の含有量としては、グリース組成物の全質量に対して20質量%~80質量%であることが好ましく、20質量%~55質量%であることがより好ましい。
特定基油の含有量の好ましい態様としては、グリース組成物の全質量に対して20質量%以上45質量%未満であってもよい。また、低トルク性の観点から、特定基油の含有量としては、グリース組成物の全質量に対して20質量%~40質量%であってもよい。
また、動力伝達効率及び耐摩耗性を両立する観点から、特定基油の含有量としては、45質量%を超えて55質量%以下であることが好ましい。
グリース組成物に含まれる特定基油の40℃動粘度は、20mm/s~70mm/sである。
特定基油の40℃動粘度が70mm/sを超えると、流動性が小さくなりすぎて、トルク性能が高くなる傾向があり、また、食品機械の稼動効率が低くなる可能性がある。
特定基油の40℃動粘度が20mm/s未満であると、潤滑性が著しく低下する傾向がある。
低トルク性能が十分に得られる観点から、特定基油の40℃動粘度としては、20mm/s~65mm/sであることが好ましく、20mm/s~50mm/sであることがより好ましい。
また、低トルク性能が十分に得られる観点からは、特定基油の40℃動粘度としては、40mm/s~70mm/sであることも好ましく、40mm/s~65mm/sであることもより好ましく、40mm/s~50mm/sであることも更に好ましい。
本明細書において、基油の40℃動粘度とは、JIS K 2283(2000)「動粘度試験方法」により測定される値を示す。
また、動力伝達効率及び耐摩耗性の観点から、特定基油の40℃動粘度としては、20mm/s以上40mm/s未満であることが好ましく、より好ましくは、30mm/s以上40mm/s未満であり、更に好ましくは、32mm/s~39mm/sである。
本発明のグリース組成物において、2種以上の特定基油を混合して使用する場合には、個々の特定基油の40℃動粘度が、上記範囲を外れていても、混合後の特定基油の40℃動粘度が上記範囲内であればよい。
<増ちょう剤>
本発明のグリース組成物は、カルシウムスルホネート及びカルシウムスルホネートコンプレックスの少なくとも一方である食品機械用増ちょう剤(以下、「特定増ちょう剤」ともいう。)を含む。グリース組成物が特定増ちょう剤を含むと、優れた極圧性を発揮する。
特定増ちょう剤は、NSF(国際衛生科学財団)が規定するHX-1グレードに登録された原料又は、NSFに認証された原料を用いて合成されたものである。
特定増ちょう剤は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせてもよい。
カルシウムスルホネートは、特に制限はなく、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸のカルシウム塩、石油スルホン酸のカルシウム塩等が挙げられる。
一般に、特定増ちょう剤の原料である過塩基性カルシウムスルホネートには、非晶質である炭酸カルシウムが含まれており、グリース組成物の製造過程において、炭酸カルシウムが結晶質のカルサイトに変態すると考えられている。このカルサイトがグリース組成物に含まれていると、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤と同様に、耐摩耗性及び耐荷重性能をグリース組成物に付与することが可能となる。
カルシウムスルホネートコンプレックスとしては、カルシウムスルホネートと、カルシウムスルホネート以外のカルシウム塩とを組み合わせたコンプレックス(複合石けん)が挙げられる。
カルシウムスルホネート以外のカルシウム塩としては、特に制限はなく、例えば、炭酸カルシウム、及びホウ酸カルシウム、並びに、カルシウムジベヘネート、カルシウムジステアレート、カルシウムジヒドロキシステアレート等の高級脂肪酸カルシウム塩、酢酸カルシウム等の低級脂肪酸カルシウム塩などが挙げられる。
カルシウム塩は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせてもよい。
特定増ちょう剤の含有量としては、グリース組成物の全質量に対し、20質量%~90質量%であることが好ましい。
特定増ちょう剤の含有量が上記範囲であると、混和ちょう度を140~420の範囲内に調製することが可能となる。
上記観点から、特定増ちょう剤の含有量としては、グリース組成物の全質量に対して、20質量%~80質量%であることがより好ましく、30質量%~75質量%であることが更に好ましい。
食品機械用基油に対する食品機械用増ちょう剤の配合比率は、質量基準で、0.25~4.0であることが好ましい。
食品機械用基油に対する食品機械用増ちょう剤の配合比率が上記範囲内にあると、極圧性及び低トルク性に優れる傾向がある。
上記観点から、食品機械用基油に対する食品機械用増ちょう剤の配合比率としては、質量基準で、0.42~3.0であることが好ましい。
<その他の添加剤>
本発明のグリース組成物は、特定基油、及び特定増ちょう剤以外に、通常のグリース組成物に用いられるその他の成分として、NSF(国際衛生科学財団)が規定するHX-1グレードに登録又は、NSFに認証された原料に用いた添加剤(以下、「その他の添加剤」ともいう。)を使用することができ、かつ、NSFが規定した含有量の範囲内において、その他の添加剤を適宜配合することができる。
その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、極圧剤、錆止め剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等の酸化防止剤を含有することができる。
極圧剤としては、例えば、トリクレジルホスフェートなどが挙げられる。
錆止め剤としては、例えば、アルケニルコハク酸及びその誘導体、オレイルサルコシンなどのエステル、ワックス酸化物、中性バリウムスルホネート、ソルビタントリオール、パラフィンなどが挙げられる。
上記添加剤の含有量は、本発明の効果が得られる範囲であれば特に制限はなく、通常添加剤の合計含有量は、グリース組成物の全質量に対して0.5質量%~5質量%が好ましく、1質量%~4質量%がより好ましい。
<混和ちょう度>
本発明のグリース組成物は、混和ちょう度が140~420であることが好ましく、200~400であることがより好ましく、250~350であることが更に好ましい。
混和ちょう度は、数値が小さいとグリースが硬く、大きいと柔らかいことを示す。
混和ちょう度は、JIS K 2220(2013)ちょう度試験方法に基づき求めることができる。
[グリース組成物の製造方法]
本発明のグリース組成物の製造方法は、特に限定されない。本発明のグリース組成物は、例えば、以下の方法によって製造することができる。
少なくとも、特定基油及び特定増ちょう剤、必要によりその他の添加剤を、攪拌容器に投入し、攪拌、混合することでグリース組成物が得られる。
なお、攪拌及び混合には、公知の撹拌機等を用いることができる。
グリース組成物の製造方法において、その他の添加剤を加える場合には、その添加剤が溶解又は分散可能な時間だけ攪拌すればよく、特定基油及び特定増ちょう剤と一緒に攪拌容器に加えてもよいし、その後に加えてもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1~6及び比較例1~6)
実施例及び比較例では、以下に示す*1~*17の成分を表1及び表2に示した配合量の割合(質量%)で含有させたグリース組成物を調製した。
*1~*4の増ちょう剤は、以下に記載するように、増ちょう剤の原料と、実施例及び比較例のグリース組成物で用いる基油とを混合して、基油中で原料を反応若しくは分散させて増ちょう剤を調製した。
なお、表1~表2中、「-」は当該成分を含まないこと又は未測定の値を意味する。
―増ちょう剤―
*1:カルシウムスルホネート
このカルシウムスルホネートは以下のように調製した。
まず、耐熱容器に過塩基性カルシウムスルホネート、スルホン酸、プロピレングリコール、酢酸及び各種基油を入れ、80℃まで加熱攪拌した。その後、水を添加し、90℃付近で保持しながら攪拌した。さらに、最高温度150℃まで加熱し、室温まで冷却して、増ちょう剤であるカルシウムスルホネートを得た。
*2:有機化ベントナイト
この有機化ベントナイトは以下のように調製した。
まず、耐熱容器に有機化ベントナイト(商品名:「BENTONE34」、Elementis社製)及び基油を加え、攪拌した。さらにエタノールを加えて、120℃まで加熱及び攪拌した。さらに最高温度140℃まで加熱し、室温まで冷却して、増ちょう剤である有機化ベントナイトを得た。
*3:リチウム石けん
耐熱容器に表2中の基油(後述のポリアルファオレフィンB)、及びリチウム-12-ヒドロキシステアレート(商品名:「S7000H」、堺化学工業(株)製)を投入して加熱し、約200℃付近で溶解させ、基油を更に添加し、冷却した。その後、ミル処理を行うことにより、リチウム-12-ヒドロキシステアレートの結晶を最適なものとした。
*4:カルシウム石けん
耐熱容器に、表2中の基油(後述のポリアルファオレフィンB)、水、水酸化カルシウム及び牛脂系ステアリン酸を投入して加熱し、約130℃付近で溶解させ、更に基油を添加し、反応させた。その後、加熱を止め、100℃程度まで低下させて、水を添加し、さらに冷却した。その後、ミル処理を行うことによりカルシウムステアレートの結晶を最適なものとした。
*14:カルシウムコンプレックス石けん
*15:ポリウレア
*16:Alコンプレックス石けん
-基油-
*5:脂肪酸エステル(商品名:「RADIALUBE FL 7538」、Oleon社製、粘度グレード:ISO VG68)
*6:ポリアルファオレフィンA(商品名:「DURASYN 145」、INEOS社製、粘度グレード:ISO VG22)
*7:ポリアルファオレフィンB(商品名:「DURASYN 170」、INEOS社製、粘度グレード:ISO VG68)
*8:ポリアルファオレフィンC(商品名:「DURASYN 174R」、INEOS社製、粘度グレード:ISO VG320)
*9:鉱物油(商品名:「YUBASE8」、SK Lubricants社製、粘度グレード:ISO VG46)
*10:アルキルナフタレン(商品名:「SYNESSTIC 5」、ExxonMobil社製、粘度グレード:ISO VG32)
*17:合成油
-極圧剤-
*11:トリ(ジ-tert-ブチルフェニル)フォスフェート(商品名:「Irgafos168」、BASF社製)
*12:アミンフォスフェート(商品名:「Irgafos349」、BASF社製)
*13:トリフェノキシホスフィンスルフィド(商品名:「NALUBE AW-6509」、King社製)
Figure 0007107863000002
Figure 0007107863000003

[評価]
上記で調製したグリース組成物を用いて以下の試験を行い、各評価を行った。その結果をそれぞれ、表1~表2に示す。
(1)基油の40℃動粘度
JIS K 2283(2000)「動粘度試験方法」に基づき、基油の40℃動粘度を測定した。
(2)混和ちょう度
JIS K 2220(2013)ちょう度試験方法に基づき測定した。
(3)極圧性
グリース組成物の極圧性は、以下の方法で評価を行った。ASTM D 2596に規定するStandard method for measurement of extreme-pressure properties of lubricating grease (four-ball method)に基づき四球式耐荷重能(融着荷重)試験を行い、融着荷重の値(N)を測定した。
融着荷重の値が大きいほど、極圧性に優れる。融着荷重の値は、3923N以上がより好ましい。
(4)低トルク性
グリース組成物のトルクは、プッシャ型トルクセンサ(ATP-100MN(装置形式)、菅原研究所社製)を用いて試験を実施した。試験条件は、回転数1800rpm(revolutions per minute)、アキシャル荷重20N、温度23℃~27℃、使用軸受JIS呼び番号6204、グリース充填率は軸受空間容積に対し35%とした。
軸受を10分40秒間、回転させ、最後の10秒間の回転トルクの傾きの平均値をグリース組成物のトルクとした。
グリース組成物のトルクの値が20mN・m以下であると、低トルク性が確保されているといえる。
(5)耐シール性
JIS K 6258(2003)に規定する加硫ゴムの浸漬試験方法に基づき、シール浸漬試験を行った。シール材として、ISO 13226による低ニトリルゴム材のSRE-NBR/Lを使用した。浸漬温度100℃に保たれた上記グリース組成物の中にシール材を72時間浸漬し、浸漬前後のシール材の体積を測定し、体積変化率(%)を求めた。
体積変化率(%)が±5%以内であると、シール材の膨張又は収縮がみられず、グリース組成物の漏れがほとんどなく、食品機械用グリース組成物として良好である。
表1に示すように、脂肪酸エステル、鉱物油、ポリアルファオレフィン、アルキルナフタレン及びパーフルオロアルキルポリエーテルから選ばれる少なくとも1種であり、かつ、40℃動粘度が20mm/s~70mm/sである食品機械用基油と、カルシウムスルホネート及びカルシウムスルホネートコンプレックスの少なくとも一方である食品機械用増ちょう剤と、を含む実施例1~6のグリース組成物は、比較例1~6と比較して、トルクの値が小さく、かつ、極圧性に優れている。
これに対して、表2に示すように、40℃動粘度が20mm/s~70mm/sの範囲外である基油を含む比較例1のグリース組成物は、実施例1~6のグリース組成物に比べてトルクが高い。
食品機械用増ちょう剤として、カルシウムスルホネート及びカルシウムスルホネートコンプレックスの少なくとも一方を含まない比較例2~比較例6のグリース組成物は、極圧剤を添加しているのにも関わらず、極圧剤を含まない実施例1~6のグリース組成物と比べて、極圧性が劣っている。
以上より、本発明のグリース組成物は、40℃動粘度が特定の範囲内である特定の食品機械用基油と、特定の食品機械用増ちょう剤と、を含むことで、低トルク性を確保し、かつ、極圧性に優れることがわかる。

Claims (2)

  1. 鉱物油及びポリアルファオレフィンの少なくとも一方であり、かつ、40℃動粘度が40mm/s~65mm/sである食品機械用基油と、
    カルシウムスルホネート及びカルシウムスルホネートコンプレックスの少なくとも一方である食品機械用増ちょう剤と、を含み、
    前記食品機械用増ちょう剤の含有量が、組成物の全質量に対して、55質量%~80質量%である、
    食品機械用グリース組成物。
  2. 前記食品機械用基油に対する前記食品機械用増ちょう剤の配合比率は、質量基準で、0.25~4.0である請求項1に記載の食品機械用グリース組成物。
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