JP7104583B2 - シールド掘進機、トンネルの施工方法、及び、スクリューコンベヤ - Google Patents

シールド掘進機、トンネルの施工方法、及び、スクリューコンベヤ Download PDF

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Description

本発明は、シールド掘進機と、シールド掘進機を用いるトンネルの施工方法と、シールド掘進機用のスクリューコンベヤとに関する。
上下水道、共同溝、道路、鉄道などの管路として用いられるシールドトンネルは、シールド工法により構築される。
シールド工法ではシールド掘進機が用いられる。シールド掘進機は、例えば、筒状の胴部と、胴部の前端部に配置されるカッタヘッドと、カッタヘッドの後方で胴部内に配置される隔壁と、カッタヘッドと隔壁との間に形成されてカッタヘッドにより掘削された土砂を蓄えるチャンバと、チャンバ内に蓄えられた土砂を隔壁に開口させた土砂排出口から隔壁の後方に排出する排土装置とを備え、この排土装置はスクリューコンベヤを含み得る。
シールド工法では、例えば、地山に発進立坑と到達立坑とを構築し、発進立坑から到達立坑へ向けてシールド掘進機で地山を掘削しながら、胴部の後部(テール部)の内方で次々にセグメントを組み立てて円筒状の覆工体を構築する。この工法では、シールド掘進機は、既設セグメントを推進ジャッキで後方へ押圧し、その反力として発生する推力によって、地山を掘削しながら前進する。
礫・玉石混じりの地層をシールド掘進機が掘進する際には、前述の排土装置としてリボン式のスクリューコンベヤが採用され得る。このリボン式のスクリューコンベヤは、例えば、前端部に土砂取込口を有して後端部に土砂排出口を有する筒状のケーシングと、ケーシング内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根を含むリボンスクリューとを備え、ケーシングの土砂取込口が、シールド掘進機の隔壁の土砂排出口に接続されている。
この点、特許文献1は、シールド掘進機用のスクリューコンベヤにおいて、リボンスクリュー(スクリューオーガ)の中心軸線に沿って軸部材を着脱可能に取り付けることを開示している。特許文献1では、シールド掘進機の掘進に伴って地層の構成(掘削対象の土の特性)が変化すると、その変化に応じて、軸部材をリボンスクリューから取り外したりリボンスクリューに取り付けたりする。具体的には、例えば、地層が大寸法の礫である場合にリボンスクリューから軸部材を取り外して土砂の搬出を行い、地層が細粒土である場合にリボンスクリューの中心軸線に沿って軸部材を取り付けて土砂の搬出を行う(特許文献1の段落0010,0020参照)。
特開平07-011891号公報
特許文献1では、リボンスクリューの中心軸線に沿って軸部材を取り付ける際に、軸部材をスクリューコンベヤの後方からリボンスクリューの中央空間部内に挿入している(特許文献1の図1参照)。それゆえ、特許文献1に開示の技術では、前述のスクリューコンベヤの直後に、軸部材の長さ分をカバーできる広範なスペースを確保しなければならない。
しかしながら、実際のトンネル施工では、前述のスクリューコンベヤの直後に、例えば覆工体(セグメント)や後続台車などが配置されている。ゆえに、実際には、前述のスクリューコンベヤの直後に、軸部材の長さ分をカバーできる広範なスペースを確保することが非常に難しかった。また、礫・玉石の排出経路が狭まることで土砂が閉塞し、掘削効率が低下したり掘削不能となる懸念があった。
本発明は、このような実状に鑑み、シールド掘進機の掘進に伴って地層の構成が変化してもその変化に容易に対応可能であり、かつ、簡素な構成であるスクリューコンベヤを提供することを目的とする。
そのため本発明の第1態様では、シールド掘進機は、筒状の胴部と、胴部の前端部に配置されるカッタヘッドと、カッタヘッドの後方で胴部内に配置される隔壁と、カッタヘッドと隔壁との間に形成されてカッタヘッドにより掘削された土砂を蓄えるチャンバと、チャンバ内に蓄えられた土砂を隔壁に開口させた土砂排出口から隔壁の後方に排出する排土装置と、を含んで構成される。排土装置はスクリューコンベヤを含む。スクリューコンベヤは、前端部に土砂取込口を有して後端部に土砂排出口を有する筒状のケーシングと、ケーシング内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根を含むスクリューと、ケーシング内で回転羽根に隣接して形成されてケーシングの長手方向に延び、かつ、回転羽根の径方向内方に位置する空間部と、回転羽根に設けられて、回転羽根から前記径方向内方に、かつ、空間部内に突出可能な突出部材と、を備える。ケーシングの土砂取込口が隔壁の土砂排出口に接続されている。
本発明の第2態様は、前述の第1態様のシールド掘進機を用いるトンネルの施工方法である。このトンネルの施工方法は、シールド掘進機の掘進を停止させること、シールド掘進機の掘進を停止させた状態でスクリューを回転させてケーシング内の土砂をケーシングの土砂排出口からケーシング外へ排出させること、突出部材の空間部内への突出量を変更すること、及び、シールド掘進機の掘進を再開すること、を含む。
本発明の第3態様では、シールド掘進機用のスクリューコンベヤは、一端部に土砂取込口を有して他端部に土砂排出口を有する筒状のケーシングと、ケーシング内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根を含むスクリューと、ケーシング内で回転羽根に隣接して形成されてケーシングの長手方向に延び、かつ、回転羽根の径方向内方に位置する空間部と、回転羽根に設けられて、回転羽根から前記径方向内方に、かつ、空間部内に突出可能な突出部材と、を備える。
尚、本発明における「螺旋」とは、3次元曲線の1種として知られているものであり、「つる巻線」又は「へリックス(helix)」と称させるものである。
本発明によれば、スクリューコンベヤは、ケーシング内の前記空間部内に突出可能な突出部材を備える。ゆえに、シールド掘進機の掘進に伴って地層の構成が変化しても、その変化に応じて、特許文献1記載の軸部材の代わりに、前述の突出部材を用いることができるので、簡素な構成で、前述の地層の構成の変化に容易に対応することができる。
本発明の第1実施形態におけるシールド掘進機の概略構成図 前記第1実施形態における回転羽根に設けられた突出部材の引込状態を示す斜視図 図2のA矢視図 図2の領域PのB矢視図 前記第1実施形態における回転羽根に設けられた突出部材の押出状態を示す斜視図 図5のC矢視図 図5の領域PのD矢視図 前記第1実施形態における突出量変化機構の一例を示す図 前記第1実施形態におけるスクリューコンベヤの第1変形例を示す図 前記第1実施形態におけるスクリューコンベヤの第2変形例を示す図 本発明の第2実施形態における突出部材の回転羽根への設置方法を示す図
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態におけるシールド掘進機の概略構成を示す。尚、本実施形態では、便宜上、トンネル掘進方向を前進方向として前後を規定している。
トンネルの構築に用いられる泥土圧式のシールド掘進機1は、その本体(掘進機本体)2が、円筒状の胴部3を含んで構成される。ここで、胴部3の外周面を構成するスキンプレート4は、掘進機本体2の外殻をなすものである。
胴部3は、掘削用のカッタヘッド5と隔壁(バルクヘッド)6とを有する。カッタヘッド5は胴部3の前端部に配置されて回転可能である。隔壁6は、胴部3内にて、カッタヘッド5の後方に離間して配置されている。カッタヘッド5は、隔壁6に回転自在に支持されており、隔壁6の後面に設置された駆動用モータ7を駆動源として、回転しながら地山を掘削する。
カッタヘッド5と隔壁6との間には、これらと胴部3とによりチャンバ(カッタチャンバ)8が区画形成されている。チャンバ8は、カッタヘッド5により掘削された土砂を蓄える。換言すれば、チャンバ8内では、カッタヘッド5による掘削で生じた掘削土砂が滞留する。チャンバ8内には、図示しない添加材注入管を介して、添加材(加泥材)が供給され得る。隔壁6の下端部には、チャンバ8の底部に臨むように、土砂排出口6aが開口形成されている。
シールド掘進機1は、胴部3内にエレクター9を備える。エレクター9は把持部9aを有する。エレクター9は、胴部3の内方にて、円弧状断面を有するセグメント10を把持部9aで把持しつつ、セグメント10をトンネル軸方向、径方向、周方向に適宜移動させることができる。エレクター9はセグメント10を組立てて円筒状の覆工体11を構築する。
シールド掘進機1の胴部3の周縁部には、複数の推進ジャッキ12が、胴部3の周方向に互いに間隔を空けて配置されている。推進ジャッキ12は、シリンダ12aとロッド12bとにより構成される油圧ジャッキである。シリンダ12aは、その前端側が胴部3に固定されており、後端側にて、ロッド12bが進出・退入可能となっている。推進ジャッキ12のロッド12bの後端部を既設のセグメント10に当接させた状態で推進ジャッキ12を伸長作動させることにより、シールド掘進機1は推進力を得ることができる。このようにして、推進ジャッキ12は、既設のセグメント10から反力を取ってシールド掘進機1を前方に推進させる。
シールド掘進機1は、チャンバ8内に蓄えられた土砂を隔壁6の土砂排出口6aから隔壁6の後方に排出する排土装置15を備えている。排土装置15は、複数段(本実施形態では前後2段)のスクリューコンベヤ20,30を含んで構成される。尚、排土装置15を構成するスクリューコンベヤの個数は2つに限らず、1つのみであってもよく、又は、3つ以上であってもよい。
前段(1段目)のスクリューコンベヤ20は、いわゆるリボン式のスクリューコンベヤである。スクリューコンベヤ20は、円筒状のケーシング21と、ケーシング21内に回転可能に設けられたスクリュー(リボンスクリュー)22と、スクリュー22を回転駆動する駆動装置23とを備える。
ケーシング21は、その前端部(一端部)に土砂取込口21aを有して、後端部(他端部)に土砂排出口21bを有する。ケーシング21の土砂取込口21aは隔壁6の土砂排出口6aに接続されている。ケーシング21は、隔壁6の土砂排出口6aから隔壁6の後方へ斜め上向きに配設されて延在している。
ケーシング21の周壁には開口部25が形成されている。スクリューコンベヤ20は、開口部25を開閉可能な蓋体26を備えている。尚、ケーシング21に形成される開口部25の個数は1つに限らず、2つ以上であってもよい。ケーシング21に形成される開口部25の個数が2つ以上である場合には、これら開口部25が、ケーシング21の長手方向に互いに間隔を空けてケーシング21の周壁に形成されることが好ましい。また、この場合において、各開口部25に蓋体26が設けられる。
ケーシング21における開口部25の近傍には、ケーシング21内の圧力(具体的には、ケーシング21内を流通する土砂の圧力)を測定して表示する圧力計27が設けられている。尚、本実施形態では、ケーシング21における開口部25の近傍であって、かつ、開口部25の前側(上流側)と後側(下流側)とにそれぞれ圧力計27が設けられているが、この他、開口部25の前側(上流側)と後側(下流側)とのいずれか一方に圧力計27が設けられてもよいことは言うまでもない。
駆動装置23は例えば油圧モータ又は電気モータによって構成されており、ケーシング21の後端部に設けられている。駆動装置23の回転軸(出力軸)には、図示しないピニオンギヤが固定されており、このピニオンギヤには、図示しないリングギヤがかみ合っている。リングギヤは、その内周面にてスクリュー22に一体的に固定されている。従って、駆動装置23の回転力がピニオンギヤ及びリングギヤを介してスクリュー22に伝達され得る。尚、駆動装置23によってスクリュー22を回転駆動する手法については、特許文献1に開示の手法や、特許第5848669号公報に開示の手法などを採用することができる。
後段(2段目)のスクリューコンベヤ30も、いわゆるリボン式のスクリューコンベヤであり、前述のスクリューコンベヤ20と同様の構成である。スクリューコンベヤ30は、円筒状のケーシング31と、ケーシング31内に回転可能に設けられたスクリュー(リボンスクリュー)(図示せず)と、このスクリューを回転駆動する駆動装置33とを備える。
ケーシング31は、その前端部(一端部)に土砂取込口31aを有して、後端部(他端部)に土砂排出口31bを有する。ケーシング31の土砂取込口31aはエルボ管17を介してケーシング21の土砂排出口21bに接続されている。ケーシング31は、エルボ管17の後端部から後方へ斜め上向きに配設されて延在している。ここで、ケーシング31の傾斜勾配はケーシング21の傾斜勾配よりも小さい。ケーシング31の土砂排出口31bは下を向いており、その下方には、例えば、排土装置15を構成するベルトコンベヤ(図示せず)が配置され得る。
ケーシング31の周壁には2つの開口部35が形成されている。スクリューコンベヤ30は、各開口部35をそれぞれ開閉可能な蓋体36を備えている。これら開口部35は、ケーシング31の長手方向に互いに間隔を空けてケーシング31の周壁に形成されている。尚、ケーシング31に形成される開口部35の個数は2つに限らず、1つのみであってもよく、又は、3つ以上であってもよい。
ケーシング31における開口部35の近傍には、ケーシング31内の圧力(具体的には、ケーシング31内を流通する土砂の圧力)を測定して表示する圧力計37が設けられている。尚、本実施形態では、ケーシング31における開口部35の近傍であって、かつ、開口部35の前側(上流側)と後側(下流側)とにそれぞれ圧力計37が設けられているが、この他、開口部35の前側(上流側)と後側(下流側)とのいずれか一方に圧力計37が設けられてもよいことは言うまでもない。
駆動装置33については、前述の駆動装置23と同様の構成であり、前述の駆動装置23と同様に、駆動装置33の回転力がピニオンギヤ及びリングギヤを介してスクリューコンベヤ30のスクリューに伝達され得る。
本実施形態では、スクリューコンベヤ20,30及びエルボ管17からなるスクリューコンベヤユニット40の円筒状のケーシング(ケーシング21,31及びエルボ管17)の周壁に、3つの開口部(1つの開口部25及び2つの開口部35)が、スクリューコンベヤユニット40の長手方向(延在方向)に互いに間隔を空けて形成されており、これら開口部の各々に蓋体26,36が設けられている。スクリューコンベヤユニット40は、エルボ管17箇所にて屈曲又は湾曲している。スクリューコンベヤユニット40は、排土装置15を構成する。
スクリューコンベヤ20を構成するスクリュー22は、螺旋状の回転羽根(搬送翼)28を含む。
スクリューコンベヤ20については、後述する図2~図4に示すように、ケーシング21の内部空間が、円柱状の第1空間部51と、その径方向外方に位置する螺旋状の第2空間部52とにより構成されている。すなわち、スクリューコンベヤ20は、第1空間部51及び第2空間部52を備えている。
第1空間部51は、ケーシング21内で回転羽根28に隣接して形成されてケーシング21の長手方向に延びている。ここで、第1空間部51が本発明の「空間部」に対応する。第1空間部51は、ケーシング21及びスクリュー22の中心軸線(仮想線)CLに沿って形成されている。ケーシング21の長手方向(例えば中心軸線CL)に直交する断面で見て、第1空間部51は、回転羽根28の径方向内方に位置している(図3及び図4参照)。
第2空間部52は、ケーシング21の内周面と、螺旋状の回転羽根28とによって螺旋状に区画形成されている。
図2は、回転羽根28に設けられた突出部材55の引込状態を示す斜視図である。図3は図2のA矢視図である。図4は図2の領域PのB矢視図である。図5は、回転羽根28に設けられた突出部材55の押出状態を示す斜視図である。図6は図5のC矢視図である。図7は図5の領域PのD矢視図である。ここで、図2及び図5は、回転羽根28の一部(螺旋状における3ピッチ分)を示している。また、図2及び図5に示す領域Pは、回転羽根28のうち開口部25に対向可能な領域である。
回転羽根28の領域Pにおける土砂排出口21b側の表面には、複数(本実施形態では6つ)の突出部材55が設けられている。ゆえに、スクリューコンベヤ20は突出部材55を備える。突出部材55は、第1空間部51内に突出可能である。突出部材55は、回転羽根28の径方向内方に向かって先細となる等脚台形状の板状部材である。これら突出部材55は、回転羽根28の周方向に並んで配置されている(図3及び図4参照)。
尚、本実施形態では、回転羽根28の領域Pにおける土砂排出口21b側の表面に複数の突出部材55を設けているが、これに代えて、又は、これに加えて、回転羽根28の領域Pにおける土砂取込口21a側の表面に複数の突出部材55を設けてもよい。
本実施形態では、回転羽根28の領域Pにおいて、6つの突出部材55が回転羽根28の周方向に60°間隔で回転羽根28に設けられているが、突出部材55の個数及び設置間隔(角度間隔)はこれに限らない。つまり、回転羽根28の領域Pにおいて、1つ以上の任意の個数の突出部材55が回転羽根28に設けられ得る。また、回転羽根28の領域Pにおいて、複数の突出部材55が回転羽根28に設けられる場合には、これら突出部材55が回転羽根28の周方向に任意の間隔で(例えば、15°間隔、30°間隔、45°間隔、60°間隔、90°間隔、120°間隔、及び180°間隔のいずれかで)回転羽根28に設けられ得る。
本実施形態では、回転羽根28のうち開口部25に対向可能な領域Pが、回転羽根28の螺旋状における1ピッチ分に対応している。すなわち、スクリューコンベヤ20の長手方向における開口部25の長さが、回転羽根28の螺旋状における1ピッチ分の長さに対応にしている。しかしながら、スクリューコンベヤ20の長手方向における開口部25の長さは、回転羽根28の螺旋状における1ピッチ分の長さに限定されないことは言うまでもない。例えば、スクリューコンベヤ20の長手方向における開口部25の長さが、回転羽根28の螺旋状における2ピッチ分又は3ピッチ分の長さに対応してもよい。
スクリューコンベヤ20は、突出部材55の第1空間部51内への突出量を変化させる突出量変化機構60を備える。この突出量変化機構60については、図2~図7で図示を省略している。突出量変化機構60の一例の概略構成については図8を用いて後述する。
図2~図4は、突出部材55が最退入位置に位置している、突出部材55の引込状態を示している。図5~図7は、突出部材55が最進出位置に位置している、突出部材55の押出状態を示している。突出量変化機構60を用いることで、突出部材55は、最退入位置と最進出位置との間で、回転羽根28の径方向にスライド自在であり、また、最退入位置と最進出位置との間の所望の位置で位置保持可能である。
図2~図4に示す突出部材55の引込状態では、土砂排出口21b側から第1空間部51を見て、突出部材55は、第1空間部51内に非常にわずかに突出しているか、又は、全く突出していない。この状態では、第1空間部51における礫などの通過を突出部材55が邪魔することはない。
一方、図5~図7に示す突出部材55の押出状態では、土砂排出口21b側から第1空間部51を見て、突出部材55が第1空間部51内に十分に突出しており、それゆえ、円柱状の第1空間部51からなる流路の一部が突出部材55によって絞られている。この状態では、土砂排出口21b側から第1空間部51を見て、回転羽根28の周方向で隣り合う突出部材55の一部同士が互いにオーバーラップしている。この状態における突出部材55同士のオーバーラップ度合いは任意に設定可能である。
尚、この突出部材55の押出状態では、土砂排出口21b側から第1空間部51を見て、第1空間部51が突出部材55によって閉じられてもよい。
ここで、シールド掘進機1の掘進に伴って地層の構成が変化し、土砂や地下水がチャンバ8内からスクリューコンベヤ20,30の第1空間部51を通過してスクリューコンベヤ30の土砂排出口31bから噴発する恐れがある場合などに、図5~図7に示す突出部材55の押出状態が採用され得る。
従って、円柱状の第1空間部51からなる流路については、その断面積が減少された絞り部が複数の突出部材55によって形成され得る。この絞り部の断面積(開口率)は、突出量変化機構60によって変更可能である。
図8は、本実施形態における突出量変化機構60の一例を示している。ここにおいて、図8(A)は、突出部材55が最退入位置に位置している、突出部材55の引込状態を示している。図8(B)は、突出部材55が最進出位置に位置している、突出部材55の押出状態を示している。ここでは、回転羽根28の領域Pに設けられた複数の突出部材55のうちの1つのみについて説明するが、残りのものについても同様である。
この例では、突出量変化機構60が、一対のボルト61と、回転羽根28に形成されて各々にボルト61の雄ねじ部が螺合する一対の雌ねじ部(図示せず)と、突出部材55に形成されて各々にボルト61の雄ねじ部が挿入され、かつ、回転羽根28の径方向に延びる一対の長穴62とにより構成される。
図8(A)に示す突出部材55の引込状態において、ボルト61を緩めて、突出部材55を回転羽根28の径方向内方に向けて押圧することで、突出部材55が、その長穴62及びボルト61によってガイドされつつ、回転羽根28の径方向内方に向かってスライドする。このスライド量を変化させることで、突出部材55の第1空間部51内への突出量を変化させることができる。この突出量の変更を完了した後、ボルト61を締める。
図8(B)に示す突出部材55の押出状態において、ボルト61を緩めて、突出部材55を回転羽根28の径方向外方に向けて引っ張ることで、突出部材55が、その長穴62及びボルト61によってガイドされつつ、回転羽根28の径方向外方に向かってスライドする。このスライド量を変化させることで、突出部材55の第1空間部51内への突出量を変化させることができる。この突出量の変更を完了した後、ボルト61を締める。
本実施形態では、突出量変化機構60を用いることで、図8(A)に示す突出部材55の引込状態と、図8(B)に示す突出部材55の押出状態との間で、突出部材55の第1空間部51内への突出量を任意に変化させることができる。ここにおいて、突出部材55の第1空間部51内への突出量を増大させることは、実質的には、回転羽根28の表面積(露出面積)を増大させることに対応し得るので、ケーシング21内を流通する土砂に対する圧損(摩擦損失)を増大させることにつながり得る。
スクリューコンベヤ30を構成するスクリューについても、前述のスクリュー22と同様に螺旋状の回転羽根(搬送翼)を含む。ゆえに、スクリューコンベヤ30についても、第1空間部51及び第2空間部52を備えている。スクリューコンベヤ30の回転羽根にも、前述のスクリューコンベヤ20の回転羽根28と同様に、突出部材55及び突出量変化機構60が設けられている。ここにおいて、スクリューコンベヤ30の回転羽根のうち開口部35に対向可能な領域に、突出部材55及び突出量変化機構60が設けられ得る。
次に、本実施形態におけるトンネルの施工方法について説明する。
本実施形態では、シールド掘進機1の掘進に伴って地層の構成が変化する場合に、その変化に応じて、以下の第1の作業例及び第2の作業例のいずれか一方が行われ得る。
〔第1の作業例〕
第1の作業例は、以下の工程(A)~(F)を含む。
(A)シールド掘進機1の掘進を停止させる。
(B)ケーシング21の土砂取込口21aを閉塞する。
(C)シールド掘進機1の掘進を停止させた状態でスクリューコンベヤ20,30のスクリューを回転させてケーシング21,31内の土砂をケーシング31の土砂排出口31bから外へ排出させる。
(D)ケーシング21,31内の土砂の排出が完了したら、スクリューコンベヤ20,30のスクリューの回転を停止させる。この後、作業員が蓋体26,36を開けて、作業員が、開口部25,35を介して、突出部材55の第1空間部51への突出量を変更する。
(E)作業員が蓋体26,36を閉めて、ケーシング21の土砂取込口21aの閉塞を解除する。
(F)シールド掘進機1の掘進を再開する。
尚、ケーシング21の土砂取込口21aを閉塞する際には、例えば、ケーシング21に設けられて土砂取込口21aを開閉可能なゲート部材(図示せず)により土砂取込口21aを閉塞してもよい。又は、チャンバ8内及び/又はケーシング21内の土砂のうち土砂取込口21aの近傍に位置するものを凍結させることで、土砂取込口21aを閉塞してもよい。
〔第2の作業例〕
第2の作業例は、以下の工程(G)~(L)を含む。
(G)シールド掘進機1の掘進を停止させる。
(H)ケーシング31の土砂取込口31aを閉塞する。
(I)シールド掘進機1の掘進を停止させた状態でスクリューコンベヤ30のスクリューを回転させてケーシング31内の土砂をケーシング31の土砂排出口31bから外へ排出させる。
(J)ケーシング31内の土砂の排出が完了したら、スクリューコンベヤ30のスクリューの回転を停止させる。この後、作業員が蓋体36を開けて、作業員が、開口部35を介して、突出部材55の第1空間部51への突出量を変更する。
(K)作業員が蓋体36を閉めると共に、ケーシング31の土砂取込口31aの閉塞を解除する。
(L)シールド掘進機1の掘進を再開する。
尚、ケーシング31の土砂取込口31aを閉塞する際には、例えば、ケーシング31に設けられて土砂取込口31aを開閉可能なゲート部材(図示せず)により土砂取込口31aを閉塞してもよい。又は、エルボ管17内及び/又はケーシング31内の土砂のうち土砂取込口31aの近傍に位置するものを凍結させることで、土砂取込口31aを閉塞してもよい。
また、ケーシング31の土砂取込口31aを閉塞しなくても、直列的に連結された複数のケーシング21,31のうち、前方に位置するケーシング21内に止水薬液(例えばCPS工法)を添加しスクリュー22の回転を停止して、後方に位置するケーシング31内のスクリューを回転させることで、ケーシング21内の土砂が土砂取込口31aを閉鎖することと同じ機能を発揮して、ケーシング31内のスクリューを回転させることでケーシング31内の土砂の排出を完了することができる。
トンネル施工時には、作業員による圧力計27,37の監視結果に基づいて、ケーシング21,31内の圧力が上流側から下流側に向かってなだらかに低下するように、例えば以下の点(ア)~(ウ)が決定され得る。
(ア)前述の第1の作業例と第2の作業例とのどちらを実施するのか。
(イ)1つの開口部25及び2つの開口部35のうち、どの開口部に隣接する突出部材55の第1空間部51内への突出量を変更するのか。
(ウ)突出部材55の第1空間部51への突出量をどの程度変更をするのか。
本実施形態によれば、シールド掘進機1は、筒状の胴部3と、胴部3の前端部に配置されるカッタヘッド5と、カッタヘッド5の後方で胴部3内に配置される隔壁6と、カッタヘッド5と隔壁6との間に形成されてカッタヘッド5により掘削された土砂を蓄えるチャンバ8と、チャンバ8内に蓄えられた土砂を隔壁6に開口させた土砂排出口6aから隔壁6の後方に排出する排土装置15と、を含んで構成される。排土装置15はスクリューコンベヤ20を含む。スクリューコンベヤ20は、前端部に土砂取込口21aを有して後端部に土砂排出口21bを有する筒状のケーシング21と、ケーシング21内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根28を含むスクリュー22と、ケーシング21内で回転羽根28に隣接して形成されてケーシング21の長手方向に延びる第1空間部51(空間部)と、回転羽根28に設けられて第1空間部51内に突出可能な突出部材55と、を備える。ケーシング21の土砂取込口21aが隔壁6の土砂排出口6aに接続されている。ゆえに、シールド掘進機1の掘進に伴って地層の構成が変化しても、その変化に応じて、特許文献1記載の軸部材の代わりに突出部材55を用いることができるので、簡素な構成で、前述の地層の構成の変化に容易に対応することができる。
また本実施形態によれば、スクリューコンベヤ20は、突出部材55の第1空間部51(空間部)内への突出量を変化させる突出量変化機構60を更に備える。これにより、突出量変化機構60を用いて、円柱状の第1空間部51からなる流路の一部の絞り度合い(流路断面積、開口率)を任意に調整することができる。
また本実施形態によれば、ケーシング21の長手方向に直交する断面で見て、第1空間部51(空間部)が回転羽根28の径方向内方に位置しており、複数の突出部材55が、回転羽根28の周方向に並んで配置される。これにより、複数の突出部材55を回転羽根28の周方向にバランス良く配置することができるので、突出部材55の設置に伴って回転羽根28が回転時に振動することなどを抑制することができる。
また本実施形態によれば、スクリューコンベヤ20は、ケーシング21の周壁に形成された開口部25を開閉可能な蓋体26を更に備える。回転羽根28のうち開口部25に対向可能な領域Pに突出部材55が設けられている。これにより、作業員は、蓋体26を開けて、開口部25を介して、突出部材55の第1空間部51内への突出量を容易に変更することができる。
また本実施形態によれば、複数の開口部25,35が、ケーシング21,31の長手方向に互いに間隔を空けてケーシング21,31の周壁に形成されており、これら開口部25,35に蓋体26,36が設けられている。これにより、ケーシング21,31の長手方向における複数箇所にて、開口部25,35を介して、突出部材55の第1空間部51内への突出量を容易に変更することができる。
また本実施形態によれば、シールド掘進機1を用いるトンネルの施工方法は、シールド掘進機1の掘進を停止させること、シールド掘進機1の掘進を停止させた状態でスクリューコンベヤ20,30のスクリューを回転させてケーシング21,31内の土砂をケーシング31の土砂排出口31bからケーシング31外へ排出させること、突出部材55の第1空間部51(空間部)内への突出量を変更すること、及び、シールド掘進機1の掘進を再開すること、を含む。ゆえに、シールド掘進機1の掘進に伴って地層の構成が変化しても、その変化に応じて、突出部材55の第1空間部51内への突出量を容易に変更することができる。
また本実施形態によれば、シールド掘進機1を用いるトンネルの施工方法は、シールド掘進機1の掘進を停止させた状態でスクリューコンベヤ20,30のスクリューを回転させるに先立って、ケーシング21の土砂取込口21aを閉塞することを更に含む。これにより、チャンバ8内からケーシング21内への土砂の流入を防止した状態で、突出部材55の突出量の変更作業を安全に行うことができる。
また本実施形態によれば、スクリューコンベヤ20,30は、シールド掘進機1用のスクリューコンベヤである。スクリューコンベヤ20は、前端部(一端部)に土砂取込口21aを有して後端部(他端部)に土砂排出口21bを有する筒状のケーシング21と、ケーシング21内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根28を含むスクリュー22と、ケーシング21内で回転羽根28に隣接して形成されてケーシング21の長手方向に延びる第1空間部51(空間部)と、回転羽根28に設けられて第1空間部51内に突出可能な突出部材55と、を備える。これと同様の構成をスクリューコンベヤ30も有する。ゆえに、スクリューコンベヤ20,30がエルボ管17を介して直列に連結されていても、スクリューコンベヤ20,30の各々において、突出部材55の第1空間部51内への突出量を容易に変更することができる。
図9は、本実施形態におけるスクリューコンベヤ20の第1変形例を示す図である。ここにおいて、図9(A)は、突出部材55が最退入位置に位置している、突出部材55の引込状態を示している。図9(B)は、突出部材55が最進出位置に位置している、突出部材55の押出状態を示している。
本変形例では、回転羽根28のうち開口部25に対向可能な領域Pにおいて、3つの突出部材55が回転羽根28の周方向に120°間隔で回転羽根28に設けられている。これと同様の構成をスクリューコンベヤ30が有してもよいことは言うまでもない。
図10は、本実施形態におけるスクリューコンベヤ20の第2変形例を示す図である。ここにおいて、図10(A)は、突出部材55が最退入位置に位置している、突出部材55の引込状態を示している。図10(B)は、突出部材55が最進出位置に位置している、突出部材55の押出状態を示している。
本変形例では、前述の第1変形例において、スクリュー22が、その中心軸線(仮想線)CLに沿って延びる軸部24aと、軸部24aと回転羽根28とを連結するように軸部24aから回転羽根28の径方向に放射状に延びる連結部材24bとを更に含んでいる。これと同様の構成をスクリューコンベヤ30が有してもよいことは言うまでもない。
図11は、本発明の第2実施形態における突出部材55の回転羽根28への設置方法を示す図である。ここにおいて、図11(A)は、突出部材55が回転羽根28から取り外された状態を示し、図11(B)は、突出部材55が回転羽根28に取り付けられた状態を示す。ここでは、回転羽根28の領域Pに設けられた複数の突出部材55のうちの1つのみについて説明するが、残りのものについても同様である。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、回転羽根28に一対の雌ねじ部65が形成されており、各雌ねじ部65にそれぞれボルト66の雄ねじ部が螺合可能である。突出部材55には、各々にボルト66の雄ねじ部が挿入される一対の貫通孔(図示せず)が形成されている。ゆえに、本実施形態では、突出部材55がボルト66を介して回転羽根28に固定されており、このボルト66を緩めて除去することで、突出部材55が回転羽根28から取り外され得る。
特に本実施形態によれば、突出部材55が回転羽根28から取り外し可能に回転羽根28に設けられている。これにより、突出部材55を回転羽根28に取り付けたり回転羽根28から取り外したりすることで、円柱状の第1空間部51からなる流路における絞り部の有無を容易に切り替えることができる。
尚、本実施形態における突出部材55の回転羽根28への設置方法をスクリューコンベヤ30に適用してもよいことは言うまでもない。
また、本実施形態では、前述の第1の作業例の工程(D)において、突出部材55の第1空間部51への突出量を変更することが、突出部材55をスクリューコンベヤ20,30の回転羽根に取り付けることと、突出部材55をスクリューコンベヤ20,30の回転羽根から取り外すこととに対応し得る。
また、本実施形態では、前述の第2の作業例の工程(J)において、突出部材55の第1空間部51への突出量を変更することが、突出部材55をスクリューコンベヤ30の回転羽根に取り付けることと、突出部材55をスクリューコンベヤ30の回転羽根から取り外すこととに対応し得る。
前述の第1及び第2実施形態では突出部材55が板状であるが、突出部材55の形状は板状に限らない。突出部材55は例えば棒状であってもよい。
前述の第1及び第2の実施形態では、スクリューコンベヤ20,30を構成するスクリューをリボンスクリューとしたが、スクリューコンベヤ20,30を構成するスクリューはリボンスクリューに限らない。例えば、標準的なスクリュー、又はカット型スクリューであってもよい。
前述の第1及び第2実施形態では、本発明の「シールド掘進機」の一例として泥土圧式のシールド掘進機を用いて説明したが、この他、泥土式のシールド掘進機を用いてもよいことは言うまでもない。
図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1…シールド掘進機、2…掘進機本体、3…胴部、4…スキンプレート、5…カッタヘッド、6…隔壁、6a…土砂排出口、7…駆動用モータ、8…チャンバ、9…エレクター、9a…把持部、10…セグメント、11…覆工体、12…推進ジャッキ、12a…シリンダ、12b…ロッド、15…排土装置、17…エルボ管、20…スクリューコンベヤ、21…ケーシング、21a…土砂取込口、21b…土砂排出口、22…スクリュー、23…駆動装置、24a…軸部、24b…連結部材、25…開口部、26…蓋体、27…圧力計、28…回転羽根、30…スクリューコンベヤ、31…ケーシング、31a…土砂取込口、31b…土砂排出口、33…駆動装置、35…開口部、36…蓋体、37…圧力計、40…スクリューコンベヤユニット、51…第1空間部、52…第2空間部、55…突出部材、60…突出量変化機構、61…ボルト、62…長穴、65…雌ねじ部、66…ボルト、CL…中心軸線、P…領域

Claims (8)

  1. 筒状の胴部と、
    前記胴部の前端部に配置されるカッタヘッドと、
    前記カッタヘッドの後方で前記胴部内に配置される隔壁と、
    前記カッタヘッドと前記隔壁との間に形成されて前記カッタヘッドにより掘削された土砂を蓄えるチャンバと、
    前記チャンバ内に蓄えられた土砂を前記隔壁に開口させた土砂排出口から前記隔壁の後方に排出する排土装置と、
    を含んで構成され、
    前記排土装置はスクリューコンベヤを含み、
    前記スクリューコンベヤは、
    前端部に土砂取込口を有して後端部に土砂排出口を有する筒状のケーシングと、
    前記ケーシング内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根を含むスクリューと、
    前記ケーシング内で前記回転羽根に隣接して形成されて前記ケーシングの長手方向に延び、かつ、前記回転羽根の径方向内方に位置する空間部と、
    前記回転羽根に設けられて、前記回転羽根から前記径方向内方に、かつ、前記空間部内に突出可能な突出部材と、
    を備え、
    前記ケーシングの土砂取込口が前記隔壁の土砂排出口に接続されている、シールド掘進機。
  2. 前記突出部材は板状である、請求項1に記載のシールド掘進機。
  3. 前記スクリューコンベヤは、前記突出部材の前記空間部内への突出量を変化させる突出量変化機構を更に備える、請求項1又は請求項2に記載のシールド掘進機。
  4. 前記突出部材が前記回転羽根から取り外し可能に前記回転羽根に設けられている、請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のシールド掘進機。
  5. 前記スクリューコンベヤは、前記ケーシングの周壁に形成された開口部を開閉可能な蓋体を更に備え、
    前記回転羽根のうち前記開口部に対向可能な領域に前記突出部材が設けられている、請求項1~請求項4のいずれか1つに記載のシールド掘進機。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか1つに記載のシールド掘進機を用いるトンネルの施工方法であって、
    前記シールド掘進機の掘進を停止させること、
    前記シールド掘進機の掘進を停止させた状態で前記スクリューを回転させて前記ケーシング内の土砂を前記ケーシングの土砂排出口から前記ケーシング外へ排出させること、
    前記突出部材の前記空間部内への突出量を変更すること、及び、
    前記シールド掘進機の掘進を再開すること、
    を含む、トンネルの施工方法。
  7. シールド掘進機用のスクリューコンベヤであって、
    一端部に土砂取込口を有して他端部に土砂排出口を有する筒状のケーシングと、
    前記ケーシング内に回転可能に設けられて螺旋状の回転羽根を含むスクリューと、
    前記ケーシング内で前記回転羽根に隣接して形成されて前記ケーシングの長手方向に延び、かつ、前記回転羽根の径方向内方に位置する空間部と、
    前記回転羽根に設けられて、前記回転羽根から前記径方向内方に、かつ、前記空間部内に突出可能な突出部材と、
    を備える、スクリューコンベヤ。
  8. 前記突出部材は板状である、請求項7に記載のスクリューコンベヤ。
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