JP7103654B2 - スネアドラム - Google Patents

スネアドラム Download PDF

Info

Publication number
JP7103654B2
JP7103654B2 JP2019142653A JP2019142653A JP7103654B2 JP 7103654 B2 JP7103654 B2 JP 7103654B2 JP 2019142653 A JP2019142653 A JP 2019142653A JP 2019142653 A JP2019142653 A JP 2019142653A JP 7103654 B2 JP7103654 B2 JP 7103654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tension
snare
snare wire
retainer
sound line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019142653A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021026085A (ja
Inventor
秀幸 宮嶋
Original Assignee
星野楽器株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 星野楽器株式会社 filed Critical 星野楽器株式会社
Priority to JP2019142653A priority Critical patent/JP7103654B2/ja
Priority to US16/712,921 priority patent/US10789916B1/en
Publication of JP2021026085A publication Critical patent/JP2021026085A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7103654B2 publication Critical patent/JP7103654B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D13/00Percussion musical instruments; Details or accessories therefor
    • G10D13/10Details of, or accessories for, percussion musical instruments
    • G10D13/18Snares; Snare-strainers
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D13/00Percussion musical instruments; Details or accessories therefor
    • G10D13/01General design of percussion musical instruments
    • G10D13/02Drums; Tambourines with drumheads
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D13/00Percussion musical instruments; Details or accessories therefor
    • G10D13/10Details of, or accessories for, percussion musical instruments
    • G10D13/20Drumheads
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D13/00Percussion musical instruments; Details or accessories therefor
    • G10D13/10Details of, or accessories for, percussion musical instruments
    • G10D13/22Shells

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Description

本発明は、スネアドラムに関する。
スネアドラムは、シェル、一対のドラムヘッド(打面ヘッド及び裏面ヘッド)、スネアワイヤ、ストレイナー及びバット等を備えている。スネアワイヤは、コード又はストラップを用いて、ストレイナーとバットとにそれぞれ固定されることにより、裏面ヘッドに沿って取り付けられる。その状態で、ストレイナーが操作されることにより、スネアワイヤは、裏面ヘッドに接するオン位置、又は裏面ヘッドから離れたオフ位置に切り替えられる。更に、スネアワイヤがオン位置に切り替えられた状態で、ストレイナー又はバットに設けられた調整ネジを操作することにより、スネアワイヤの両端が引っ張られてスネアワイヤの張力が調整される。ユーザは、調整ネジを操作してスネアワイヤの張力を調整しつつ、打面ヘッドを叩いて音を確認しながら、スネアドラムの音調作業を行う。
スネアワイヤの張力を調整する手段として複数の張力調整装置を備えたスネアドラムが幾つか提案されている。例えば、図10に開示のスネアドラム100は、スネアワイヤの内側響線101aの張力と、内側響線101aの両外側に位置する外側響線101bの張力とを別々に調整可能に構成されている。このため、ストレイナー102には、内側響線101aの張力を調整する調整ネジ103aと、外側響線101bの張力を調整する調整ネジ103bとが隣接して組み付けられている。
図11に開示のスネアドラム110の場合、ストレイナー112には、スネアワイヤの張力を調整する3つの調整機構113a,113b,113cが並べられて組み付けられている。中央の調整機構113aには、コード114を介して、内側響線111aが接続されている。左側の調整機構113bには、第1外側響線111bが接続されている。右側の調整機構113cには、第1外側響線111bよりも太い第2外側響線111cが接続されている。
また、特許文献1及び特許文献2に開示のスネアドラムには、スネアワイヤ全体の張力とスネアワイヤの内側響線の張力とを別々に調整可能に構成したスネアワイヤ組付体が取り付けられている。特許文献1の場合、内側響線の両端には、留め具が固定され、留め具には、ケーブルが引っ掛けられている。また、スネアワイヤ組付体の両端部には、コードを介してストレイナーの下部に接続される第1ブロックと、第1ブロックに固定される第2ブロックと、第2ブロックに固定されるプレートとが設けられている。スネアワイヤの外側響線は、一対のボルトにより第1及び第2ブロック間に固定される。内側響線は、ケーブルを介して、1つのボルトにより第2ブロックとプレートとの間に固定される。
特許文献2の場合、スネアワイヤ組付体の両端部には、ストラップを介してストレイナー又はバットの下部に固定される端金具本体がそれぞれ設けられている。また、両端金具本体のうちの一方には、移動部材が、ボルト及びナットを介して移動可能に支持されている。外側響線の両端は、両端金具本体にそれぞれ固定されている。内側響線の両端のうちの一方は端金具本体に固定され、他方は移動部材に固定されている。
米国特許第5275081号明細書 米国特許第5844157号明細書
図10及び図11に開示のスネアドラム100,110の場合、複数の張力調整機構をストレイナー102,112に設けたことで、ストレイナー82,92がより多くの部品を必要とするだけでなく、ストレイナー82,92付近の構成が複雑化している。また、図10及び図11に開示の構成は、専用のスネアドラム100,110にしか適用することができず、ストレイナーに張力調整装置を一つだけ有する汎用的なスネアドラムに適用することができない。これに対し、特許文献1及び特許文献2に開示のスネアワイヤ組付体は、汎用的なスネアドラムにも適用することができる。
特許文献1の場合、ストレイナーに設けられた調節ネジを操作すれば、外側響線と内側響線の張力を両方共に調整することができる。しかしながら、外側響線の張力を変えずに内側響線の張力のみを調整する場合、留め具とプレートとの間のコードの長さを調節するため、第2ブロック及びプレートを固定するボルトを緩めたり締め付けたりことに加え、コードを緩めたり引っ張ったりする等の面倒な作業が必要となる。また、特許文献2の場合、内側響線の張力を調整する際に操作される移動部材が、裏面ヘッド上に配置されている。このため、打面ヘッドを上向きにした状態では、移動部材の操作が難しいため、内側響線の張力を上手く調整することができない。また、ボルトが小さいため、ドライバーでボルトを緩めたり締め付けたりする必要があり、移動部材を操作するのに手間がかかる。よって、両特許文献に開示の構成では、打面ヘッドを叩いて音を確認しながらスネアワイヤの張力を調整することが容易でない。
本発明の目的は、簡単な構成でかつスネアワイヤの張力調整操作が容易に行えるスネアドラムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、スネアドラムであって、円筒状のシェルと、前記シェルの上下開口端にそれぞれフープを介して装着される一対のドラムヘッドと、前記シェルの下開口端に装着されたドラムヘッドに沿って取り付けられ、響線を有するスネアワイヤと、前記シェルの外周面に設けられ、前記スネアワイヤの両端が固定されるリテーナと、前記シェル、前記フープ、前記スネアワイヤ及び前記リテーナのうち少なくともいずれか一つに取り付けられ、前記スネアワイヤの張力を調整する張力調整装置とを備え、前記張力調整装置は、前記響線と交差する方向に前記響線を変位させることで、前記スネアワイヤの張力を調整するように構成されていることを要旨とする。
この構成によれば、響線と交差する方向に響線を変位させることで、響線に張力を加えることができる。よって、響線の変位量を調整することで、スネアワイヤの張力を調整することができる。また、上記構成を、響線の両端を引っ張ってスネアワイヤの張力を調整する従来構成に置き換えることができる。これにより、スネアワイヤを引っ張るための複雑な構成や部品が不要となり、簡単な構成でスネアワイヤの張力を調整することができる。また、張力調整装置を、シェル、フープ、スネアワイヤ及びリテーナのうち少なくともいずれか一つに対して操作し易い位置に取り付けることで、スネアワイヤの張力調整操作が容易となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記張力調整装置は、前記響線と交差する方向に移動する移動部材と、前記移動部材を移動させるときに操作される操作部とを備え、前記張力調整装置を前記シェル、前記フープ、前記スネアワイヤ及び前記リテーナのうち少なくともいずれか一つに取り付けた状態で、前記操作部が、前記フープと前記リテーナとの間に配置されていることを要旨とする。
この構成によれば、ユーザは、操作部を操作して、移動部材により響線を変位させることで、スネアワイヤの張力を調整することができる。また、張力調整装置をシェル、フープ、スネアワイヤ及びリテーナのいずれかに取り付けてから打面ヘッドを上向きにした状態で、操作部を、ユーザから見易くかつ操作し易い位置に配置することができる。このため、打面ヘッドを叩いて音を確認しながら、張力調整装置を操作することが容易となる。よって、スネアワイヤの張力調整操作が容易となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記張力調整装置を前記シェル、前記フープ、前記スネアワイヤ及び前記リテーナのうち少なくともいずれか一つに取り付けた状態で、前記移動部材が、前記フープと前記リテーナとの間の中間点よりも前記リテーナに近い位置に配置されていることを要旨とする。
スネアワイヤをオン位置からオフ位置に切り替えると、響線に加えられていた張力が無くなり、響線が緩んだ状態となる。このため、スネアワイヤをオン位置に戻したときに響線が移動部材から脱落し易くなり、移動部材により響線を変位させる動作に支障をきたす虞がある。その点、この構成によれば、張力調整装置をシェル、フープ、スネアワイヤ及びリテーナのいずれかに取り付けた状態で、移動部材をリテーナ付近に配置することができる。この場合、リテーナに固定されたスネアワイヤの端部付近では、スネアワイヤの端部から離れた部分と比較して響線の移動が規制されているため、スネアワイヤをオフ位置に切り替えても響線が移動部材から脱落し難く、スネアワイヤをオン位置に戻したときも響線が移動部材から脱落し難くなる。よって、張力調整装置を繰り返し操作しても、移動部材により響線を変位させる動作を良好に保つことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のスネアドラムにおいて、前記スネアワイヤの両端を引っ張ることで前記スネアワイヤの張力を調整する張力調整機構を備えることを要旨とする。
この構成によれば、張力調整機構と張力調整装置とを組み合わせて操作することができる。例えば、張力調整機構と張力調整装置とを備えることで、複数種類の響線をそれぞれ調整することができる。これにより、スネアワイヤの張力を微調整することができ、スネアドラムの音を微調整することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2~4のうちいずれか一項に記載のスネアドラムにおいて、前記張力調整装置は、前記リテーナに取り付けられていることを要旨とする。
スネアドラムでは、ドラムヘッド以外に、シェル、フープ、スネアワイヤ等を振動させることで、叩打音を響かせることができる。この構成によれば、張力調整装置をリテーナに取り付けたことによるスネアドラムの音への影響を抑えることができる。また、リテーナがストレイナーである場合、スネアワイヤのオン・オフ操作と張力調整操作とが同じ箇所で行えるため、スネアドラムの音調作業が容易となる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のスネアドラムにおいて、前記リテーナは、前記リテーナに前記スネアワイヤを固定する固定部材を備え、前記張力調整装置は、前記固定部材によって前記リテーナに取り付けられていることを要旨とする。
この構成によれば、固定部材は、リテーナにスネアワイヤを固定する機能と、リテーナに張力調整装置を固定する機能とを有している。これにより、部品の増加が抑えられるため、張力調整装置やリテーナ付近の構成が複雑にならない。また、この構成によれば、リテーナが張力調整機構を有する場合、張力調整機構によりスネアワイヤの固定位置が上下動することで、リテーナに固定された張力調整装置もスネアワイヤの固定位置と共に上下動する。このため、張力調整機構によりスネアワイヤ全体の張力を調整してから、張力調整装置によりスネアワイヤの一部の張力を調整することができる。つまり、張力調整装置による張力調整と張力調整機構による張力調整との主従関係を明確にすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のスネアドラムにおいて、前記張力調整装置は、更に、前記リテーナに固定されるベース部材を備え、前記ベース部材は、前記響線と交差する方向に延びる案内部を有し、前記移動部材は、前記案内部と係合することにより、前記ベース部材に対して摺動可能に組み付けられていることを要旨とする。
この構成によれば、移動部材を、ベース部材に対して、響線と交差する方向に摺動可能に組み付けることができる。このため、響線と交差する方向に移動部材を移動させることが容易となり、移動部材により響線に張力を加えることが容易となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のうちいずれか一項に記載のスネアドラムにおいて、前記張力調整装置は、前記スネアワイヤの一部の張力を調整するように構成されていることを要旨とする。
この構成によれば、張力調整装置を操作してスネアワイヤの一部の張力を調整できるため、スネアワイヤの音を微調整することが容易となる。
請求項9に記載の発明は、スネアドラムであって、円筒状のシェルと、前記シェルの上下開口端にそれぞれフープを介して装着される一対のドラムヘッドと、前記シェルの下開口端に装着されたドラムヘッドに沿って取り付けられ、複数の響線からなる響線部と、前記響線部の両端に固定された一対の端固定具とを有するスネアワイヤと、前記シェルの外周面に設けられ、前記スネアワイヤの端部が固定されるリテーナとを備え、前記スネアワイヤは、前記一対の端固定具を前記リテーナに直接固定することで、前記シェルの下開口端に装着されたドラムヘッドに沿って取り付けられていることを要旨とする。
この構成によれば、スネアワイヤが一対の端固定具を介してリテーナに直接固定されるため、スネアワイヤをリテーナに取り付けるためのコードやストラップが不要となる。また、この場合、リテーナに取り付けた直後のスネアワイヤの張力は、リテーナから取り外される前のスネアワイヤの張力と同じになる。このため、ドラムヘッドを交換するためスネアワイヤを外した場合、スネアワイヤを一対の端固定具によりリテーナに直接固定するだけで、スネアドラムの音を再現することができる。よって、スネアドラムの音を再現するのに、張力調整機構等を用いてスネアワイヤの張力を調整する等の面倒な操作が不要となる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のスネアドラムにおいて、前記リテーナには、前記リテーナに対する前記端固定具の位置決めを行う位置決め部が設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、位置決め部によって、端固定具をリテーナに取り付ける際に、リテーナに対する端固定具の位置決めが容易となる。よって、リテーナに対するスネアワイヤの装着操作が容易となる。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のスネアドラムにおいて、前記リテーナは、前記端固定具が固定されるホルダと、前記ホルダとの間に前記端固定具を挟持する挟持部材とを有し、前記端固定具は、前記スネアワイヤの長手方向を向いて配置される一対の側縁付近に、テーパ部を有し、前記位置決め部は、前記テーパ部と、前記端固定具を前記リテーナに取り付けたときに前記テーパ部を挟持する前記リテーナ及び前記挟持部材の各斜面とからなることを要旨とする。
この構成によれば、端固定具をリテーナに取り付けると、端固定具は、テーパ部がリテーナの斜面と挟持部材の斜面との間に挟持されることで、スネアワイヤの長手方向へ移動しなくなる。このため、リテーナに対する端固定具の位置決めが容易となり、リテーナに対するスネアワイヤの装着操作が容易となる。
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載のスネアドラムにおいて、前記リテーナは、前記端固定具が固定されるホルダと、前記ホルダとの間に前記端固定具を挟持する挟持部材とを有し、前記端固定具は、前記スネアワイヤの長軸と直交する方向を向いて配置される一対の側縁に、凹部を有し、前記位置決め部は、前記凹部と、前記挟持部材及び前記ホルダを連結する一対の連結部分とからなり、前一対の連結部分は、前記ホルダと前記挟持部材との間に挟持された前記端固定具の凹部と対応する位置にそれぞれ形成されていることを要旨とする。
この構成によれば、端固定具をリテーナに取り付けると、端固定具の凹部に挟持部材及びホルダの連結部分が係合することによって、端固定具がスネアワイヤの長軸と直交する方向へ移動しなくなる。このため、リテーナに対する端固定具の位置決めが容易となり、リテーナに対するスネアワイヤの装着操作が容易となる。
本発明によれば、簡単な構成でかつスネアワイヤの張力調整操作が容易に行えるスネアドラムを提供することにある。
本発明の一実施形態に係るスネアドラムの斜視図。 スネアワイヤの斜視図。 ストレイナー及び張力調整装置の斜視図。 張力調整装置の分解斜視図。 スネアドラムの張力調整装置付近の部分断面図。 別例のスネアワイヤの斜視図。 別例の張力調整装置の斜視図。 別例の張力調整装置の模式断面図。 別例の張力調整装置の模式断面図。 従来の張力調整装置の斜視図。 従来の張力調整装置の斜視図。
以下、本発明のスネアドラム10を具体化した一実施形態について図1~図5を参照して説明する。
図1に示すように、スネアドラム10は、円筒状のシェル11と、一対のドラムヘッドと、スネアワイヤ12と、ストレイナー13と、図示しないバットとを備えている。ドラムヘッドは、シェル11の上開口端に上フープ15と共に装着されることで、打面ヘッドとして機能する。ドラムヘッドは、シェル11の下開口端に下フープ16と共に装着されることで、裏面ヘッド17として機能する。ストレイナー13及びバットは、スネアワイヤ12を裏面ヘッド17に沿って取り付ける際、スネアワイヤ12の両端が固定されるリテーナとして機能する。図1は、裏面ヘッド17を下向きにしたスネアドラム10を示す。
スネアドラム10は、第1テンションボルト18aと、第1テンションボルト18aが螺合される第1ラグ18bとを備えている。第1テンションボルト18aは、シェル11の上開口端に、上フープ15及び打面ヘッドを固定する。また、スネアドラム10は、第2テンションボルト19aと、第2テンションボルト19aが螺合される第2ラグ19bとを備えている。第2テンションボルト19aは、シェル11の下開口端に、下フープ16及び裏面ヘッド17を固定する。第1及び第2ラグ18b,19bは、上下方向に対をなすようにそれぞれ配置されている。ストレイナー13は、第1及び第2ラグ18b,19bを避けて、シェル11の外周面に固定されている。バットは、ストレイナー13と反対側に位置するシェル11の外周面に固定されている。
第1及び第2ラグ18b,19bは、シェル11の中心軸線周りに等角度間隔にそれぞれ配置されている。第1ラグ18bのネジ孔に挿入された第1テンションボルト18aを締め付けたり緩めたりすることによって、シェル11に対する上フープ15の嵌め込み量が変更される。これにより、打面ヘッドの張力が変更される。上記と同様に、第2ラグ19bのネジ孔に挿入された第2テンションボルト19aを締め付けたり緩めたりすることによって、シェル11に対する下フープ16の嵌め込み量が変更される。これにより、裏面ヘッド17の張力が変更される。
また、スネアドラム10は、スネアワイヤ12の張力を調整する手段として、張力調整機構30と、張力調整装置40とを備えている。張力調整機構30は、スネアワイヤ12全体の張力を調整するために設けられている。張力調整機構30は、ストレイナー13の上部に設けられた調整ネジ30aを操作部として備えている。張力調整装置40は、スネアワイヤ12の中央部分の張力を調整するために設けられている。張力調整装置40は、ストレイナー13の下部に設けられた調整ネジ43を操作部として備えている。張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態で、調整ネジ43の頭部は、下フープ16とストレイナー13との間に配置されている。
図2に示すように、スネアワイヤ12は、複数の響線からなる響線部21と、響線部21の両端に固定された一対の端固定具22とを備えている。響線部21は、響線部21の中央に位置する内側響線23と、内側響線23の両外側に位置する外側響線24とからなる。内側響線23及び外側響線24はいずれも、ストレートワイヤからなる。内側響線23は、外側響線24と異なる種類のストレートワイヤからなるため、外側響線24と異なる振動音を発する。
端固定具22は、はんだ付け、溶接、接着などの接合方法によって、響線部21の両端部にそれぞれ固定されている。端固定具22は、略長方形状に打ち抜かれた金属板材を、所定の形状に折り曲げて形成されている。端固定具22は、響線部21に固定された状態で、スネアワイヤ12の長手方向を向いて配置される一対の第1側縁22aと、スネアワイヤ12の長軸と直交する方向を向いて配置される一対の第2側縁22bとを有している。一対の第2側縁22bには、位置決め部としての切欠部22cがそれぞれ形成されている。切欠部22cは、略半円状である。
図5に示すように、スネアワイヤ12の長軸と直交する方向から見て、端固定具22は、両第1側縁22a付近で、鈍角に折り曲げられている。このため、端固定具22の両第1側縁22a付近には、テーパ部25がそれぞれ形成されている。スネアワイヤ12は、両端固定具22をストレイナー13とバットにそれぞれ直接固定することで、裏面ヘッド17に沿って取り付けられている。
図3に示すように、ストレイナー13は、ストレイナー本体31と、挟持部材35と、固定部材として一対のボルト37とを備えている。ストレイナー本体31の後部には、シェル11の外周面に固定される上下一対の固定板32が形成されている。各固定板32の表面には、スペーサ32aが固定されている。ストレイナー本体31の下部には、スネアワイヤ12の端固定具22が固定されるホルダ33が設けられている。ホルダ33は、ストレイナー本体31に対して上下方向に移動可能に取り付けられている。
ホルダ33の両端部からは、突出部34が下方にそれぞれ突出している。突出部34は、円柱状であり、その内部に雌ネジを有している。挟持部材35は、ホルダ33の突出部34と対応する位置に設けられた一対の挿入孔35aを有している。また、挟持部材35の挿入孔35a及びホルダ33の突出部34は、ホルダ33と挟持部材35との間に挟持される端固定具22の切欠部22cと対応する位置にそれぞれ形成されている。
端固定具22は、挟持部材35の挿入孔35aに下方から挿入された一対のボルト37が、ホルダ33の突出部34の雌ネジに締め付けられることで、ホルダ33と挟持部材35との間に固定される。このとき、突出部34は、挟持部材35の挿入孔35aに挿入されている。ホルダ33の突出部34及び挟持部材35の挿入孔35aはそれぞれ、挟持部材35及びホルダ33を連結する連結部分として機能する。こうして、スネアワイヤ12は、挟持部材35とボルト37とを用いて、ホルダ33に下方から固定される。
図5に示すように、スネアワイヤ12の長軸と直交する方向から見て、ホルダ33は、端固定具22のテーパ部25と対応する部分に斜面33bを有している。同様に、挟持部材35も、端固定具22のテーパ部25と対応する部分に斜面35bを有している。ホルダ33及び挟持部材35の斜面33b,35bは、端固定具22のテーパ部25と同角度で傾斜している。このため、端固定具22は、ホルダ33と挟持部材35との間に挟持されると、テーパ部25とホルダ33及び挟持部材35の斜面33b,35bとによって、スネアワイヤ12の長手方向への移動が規制される。図示しないが、バットに対するスネアワイヤ12の固定構造も上記と同様である。
図3に示すように、ストレイナー本体31の上部には、操作レバー36が、調整ネジ30aと隣接して設けられている。操作レバー36は、ホルダ33に固定されたスネアワイヤ12の位置を、裏面ヘッド17から離間したオフ位置又は裏面ヘッド17と接するオン位置に切り替えるときに操作される。調整ネジ30aは、スネアワイヤ12の張力を調整するため、ホルダ33の上下方向の位置を変更するときに操作される。調整ネジ30aを右回りに回すと、ホルダ33が上方に移動してスネアワイヤ12の両端が引っ張られるため、スネアワイヤ12の張力が高められる。調整ネジ30aを左回りに回すと、ホルダ33が下方に移動するため、スネアワイヤ12の張力が弱められる。つまり、調整ネジ30aは、ホルダ33と共に、張力調整機構30の一部を構成している。
張力調整装置40は、一対のボルト37を用いて、スネアワイヤ12及び挟持部材35と共に、ストレイナー13に下方から固定される。張力調整装置40は、ベース部材41、移動部材42、調整ネジ43を備えている。ベース部材41は、断面U字状の本体部44と、本体部44の上部から突出する左右一対の固定部45とを備えている。固定部45には、ボルト37が挿通される挿通孔45aが形成されている。張力調整装置40は、固定部45に挿通された一対のボルト37をホルダ33の突出部34の雌ネジに締め付けることによって、挟持部材35に下方から固定される。
図4及び図5に示すように、本体部44の中央には、本体部44の内側に突出する突出部44aが設けられている。突出部44aには、調整ネジ43が螺合及び挿通される雌ネジが形成されている。また、本体部44の両側壁には、各側壁の先端から基端に向けて延びる溝44bがそれぞれ形成されている。張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態では、溝44bが、スネアワイヤ12の響線部21とほぼ直交する方向を向いて配置される。
移動部材42は、所定の形状に打ち抜かれた金属板材を、略S状に折り曲げて形成されている。移動部材42は、中央部42aと、中央部42aに対して直角に折り曲げられた下部42b及び一対の側部42cとを有している。両側部42cは、ベース部材41の溝44bとほぼ同形状であり、溝44bよりも小さい幅及び長さを有している。移動部材42は、下部42bを本体部44の両側壁間に配置しかつ両側部42cを溝44bに係合させることにより、ベース部材41に対して摺動可能に組み付けられる。
移動部材42をベース部材41に組み付けた状態で、本体部44の両側壁が移動部材42の横方向への移動を規制し、溝44bが移動部材42の縦方向への移動を規制する。また、張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態で、溝44bは、スネアワイヤ12の響線部21とほぼ直交する方向を向いて配置される。このため、本体部44の両側壁及び溝44bは、ベース部材41に対する移動部材42の移動を、響線部21とほぼ直交する方向に案内する案内部としてそれぞれ機能する。
中央部42aには、調整ネジ43の先端が挿通される挿通孔46が形成されている。調整ネジ43は、ベース部材41の突出部44aの雌ネジに螺合されると共に、移動部材42の挿通孔46に挿通されている。移動部材42は、調整ネジ43の先端部の周溝43aに嵌め込まれたeリング48によって、調整ネジ43から抜けないように保持されている。また、移動部材42は、調整ネジ43のネジ部43bに螺合されたナット49を締め付けることによって、調整ネジ43の先端部に固定されている。移動部材42とナット49との間のネジ部43bには、移動部材42とナット49との摺動抵抗を軽減するため、平ワッシャ47が嵌め込まれている。
移動部材42は、調整ネジ43を右回りに回すことで前進するように、調整ネジ43を左回りに回すことで後退するように、ベース部材41に組み付けられている。移動部材42の移動方向は、本体部44の両側壁及び溝44bによって、スネアワイヤ12の響線部21とほぼ直交する方向に規制されている。移動部材42の前進は、調整ネジ43の頭部がベース部材41に当接されることで規制される。移動部材42の後退は、移動部材42の両側部42cが溝44bの底面に当接されることで規制される。
また、移動部材42は、中央部42aに対して鈍角に折り曲げられた上部42dと、上部42dに対して鋭角に折り曲げられた先端部42eとを有している。先端部42eは、スネアワイヤ12の内側響線23を押圧する部分であり、図2に示す内側響線23の配列幅Wと同等の幅を有している。張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態では、先端部42eが、下フープ16とストレイナー13との間の中間点Mよりもストレイナー13に近い位置に配置されている。具体的には、先端部42eは、ホルダ33の下端部付近に配置されている。図5の点線で囲む部分Pから分かるように、先端部42eの位置は、先端部42eの端によって内側響線23が擦れることのない位置に調整されている。具体的には、先端部42eの端から離れた部分、即ち、上部42dと先端部42eとの間の丸みを帯びた境界部分で、内側響線23を外側から押圧するように、先端部42eの位置が調整されている。
次に、上記のスネアドラム10の作用として、張力調整装置40によりスネアワイヤ12の張力を調整する操作手順を、図1及び図5を参照して説明する。
張力調整装置40によりスネアワイヤ12の張力を調整する前に、まず、図1に示す操作レバー36を操作して、ホルダ33に固定されたスネアワイヤ12の位置をオン位置に切り替える。続いて、ストレイナー13に設けられた調整ネジ30aを右回りに回してスネアワイヤ12の張力を高めたり、調整ネジ30aを左回りに回してスネアワイヤ12の張力を弱めたりする。このとき、調整ネジ30aを操作することで、張力調整機構30によりスネアワイヤ12全体の張力が調整される。また、このとき、ユーザは、打面ヘッドを叩いて音を確認しながら調整ネジ30aを操作する。
次に、張力調整装置40を操作して、外側響線24の張力を変えずに、内側響線23の張力のみを調整する。図5の二点鎖線は、移動部材42が後退して、移動部材42の先端部42eが内側響線23から離間した状態を示す。この状態から、調整ネジ43を右回りに回して、移動部材42を前進させる。すると、移動部材42が内側響線23とほぼ直交する方向に移動して、先端部42eが内側響線23に接近する。
図5の実線は、移動部材42が前進したことにより、先端部42eが内側響線23に接触した後の状態を示す。このとき、内側響線23には、先端部42eによって、内側響線23とほぼ直交する方向に押圧力が加えられている。そのため、内側響線23は、先端部42eによって、図5の二点鎖線で示す状態から、内側響線23と交差する方向に変位している。その結果、内側響線23には、内側響線23の変位量に応じた張力が加えられている。内側響線23の張力を調整する場合には、調整ネジ43を操作して、内側響線23の変位量を調整する。具体的には、内側響線23の張力を高める場合、調整ネジ43を右回りに回して、内側響線23の変位量を大きくする。また、内側響線23の張力を弱める場合、調整ネジ43を左回りに回して、内側響線23の変位量を小さくする。
上記一連の操作手順では、張力調整機構30と張力調整装置40とを操作して、スネアワイヤ12の音を調整する。ここでは、張力調整装置40による調整ネジ43の回転方向と内側響線23の張力の強弱との関係が、張力調整機構30による調整ネジ30aの回転方向とスネアワイヤ12全体の張力の強弱との関係と同じである。つまり、張力の強弱に対する調整ネジ30a,43の回転方向が統一されている。このため、ユーザは、張力調整機構30と張力調整装置40とを交互に操作しながら、スネアワイヤ12の張力を調整することができる。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)スネアドラム10は、スネアワイヤ12の張力を調整する手段として、張力調整装置40を備えている。張力調整装置40は、先端部42eによって、内側響線23と交差する方向に内側響線23を変位させるように構成されている。この構成によれば、先端部42eによって、内側響線23に張力を加えることができる。よって、先端部42eによる内側響線23の変位量を調整することで、内側響線23の張力を調整することができる。
(2)張力調整装置40は、先端部42eを含む移動部材42と、移動部材42を移動させるときに操作される調整ネジ43とを備えている。この構成によれば、ユーザは、調整ネジ43を回動操作して、先端部42eにより内側響線23を変位させることで、内側響線23の張力を調整することができる。また、張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態で、調整ネジ43の頭部が、下フープ16とストレイナー13との間に配置されている。この場合、張力調整装置40をストレイナー13に取り付けてから打面ヘッドを上向きにした状態で、調整ネジ43の頭部を、ユーザから見易くかつ操作し易い位置に配置することができる。このため、打面ヘッドを叩いて音を確認しながら、張力調整装置40を操作することが容易となる。よって、スネアワイヤ12の張力調整操作が容易となる。
(3)スネアワイヤ12をオン位置からオフ位置に切り替えると、響線部21に加えられていた張力が無くなり、響線部21全体が緩んだ状態となる。このため、スネアワイヤ12をオン位置に戻したときに内側響線23が移動部材42から脱落し易くなり、移動部材42により内側響線23を変位させる動作に支障をきたす虞がある。その点、本実施形態によれば、張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態で、移動部材42の先端部42eが、下フープ16とストレイナー13との間の中間点Mよりもストレイナー13に近い位置に、具体的には、ホルダ33の下端部付近に配置されている。このため、スネアワイヤ12をオフ位置に切り替えてもホルダ33付近の内側響線23はほとんど緩まないため、スネアワイヤ12をオン位置に戻したときに内側響線23が移動部材42の先端部42eから脱落し難くなる。よって、張力調整装置40を繰り返し操作しても、移動部材42により内側響線23を変位させる動作を良好に保つことができる。
(4)スネアドラム10は、スネアワイヤ12全体の張力を調整する張力調整機構30と、スネアワイヤ12の内側響線23のみを調整する張力調整装置40とを備えている。つまり、張力調整装置40は、スネアワイヤ12の一部の張力を調整するように構成されている。この構成によれば、ユーザは、張力調整機構30を操作してスネアワイヤ12全体の張力を調整することができ、張力調整装置40を操作してスネアワイヤ12の一部の張力を調整することができる。このように張力調整機構30と張力調整装置40とを組み合わせて操作することで、スネアワイヤ12の音を微調整することができ、スネアドラム10の音を微調整することができる。
(5)張力調整装置40は、ストレイナー13に固定される。スネアドラム10では、ドラムヘッド以外に、シェル11、上フープ15、下フープ16、スネアワイヤ12等を振動させることで、叩打音を響かせることができる。この点、張力調整装置40をストレイナー13に固定すれば、張力調整装置40をストレイナー13に取り付けたことによるスネアドラム10の音への影響を抑えることができる。また、この場合、スネアワイヤ12のオン・オフ操作と張力調整操作とが同じ箇所で行えるため、スネアドラム10の音調作業が容易となる。
(6)スネアワイヤ12は、挟持部材35とボルト37とを用いて、ホルダ33に下方から固定される。また、張力調整装置40は、一対のボルト37を用いて、挟持部材35に下方から固定される。この構成によれば、ボルト37は、ストレイナー13にスネアワイヤ12を固定する機能と、ストレイナー13に張力調整装置40を固定する機能とを有している。これにより、部品の増加が抑えられるため、張力調整装置40やストレイナー13付近の構成が複雑にならない。また、本実施形態によれば、ストレイナー13は、スネアワイヤ12全体の張力を調整する張力調整機構30を有している。この場合、張力調整機構30の調整ネジ30aを操作してホルダ33が上下動することで、ホルダ33に固定された張力調整装置40も上下動する。このため、張力調整機構30を操作してスネアワイヤ12全体の張力を調整してから、張力調整装置40を操作してスネアワイヤ12の内側響線23の張力を調整することができる。つまり、張力調整装置40による張力調整と張力調整機構30による張力調整との主従関係を明確にすることができる。
(7)張力調整装置40をストレイナー13に取り付けた状態で、溝44bが、スネアワイヤ12の響線部21とほぼ直交する方向を向いて配置される。また、移動部材42は、両側部42cを溝44bに係合させることにより、ベース部材41に対して摺動可能に組み付けられる。よって、移動部材42を、ベース部材41に対して、響線部21とほぼ直交する方向に摺動可能に組み付けることができる。このため、響線部21とほぼ直交する方向に移動部材42を移動させることが容易となり、移動部材42により響線部21に張力を加えることが容易となる。
(8)スネアワイヤ12は、両端固定具22をストレイナー13とバットにそれぞれ直接固定することで、裏面ヘッド17に沿って取り付けられている。この構成によれば、スネアワイヤ12が両端固定具22を介してストレイナー13に直接固定されるため、スネアワイヤ12をストレイナー13に取り付けるためのコードやストラップが不要となる。また、この場合、ストレイナー13に取り付けた直後のスネアワイヤ12の張力は、ストレイナー13から取り外される前のスネアワイヤ12の張力と同じになる。このため、裏面ヘッド17を交換するためスネアワイヤ12を外した場合、スネアワイヤ12を両端固定具22によりストレイナー13に直接固定するだけで、スネアドラム10の音を再現することができる。よって、スネアドラム10の音を再現するのに、調整ネジ30a,43を操作してスネアワイヤ12の張力を調整する作業が不要となる。
(9)スネアワイヤ12の端固定具22をホルダ33に取り付けると、端固定具22の第1側縁22aでは、テーパ部25がホルダ33及び挟持部材35の両斜面33b,35b間に挟持される。これにより、端固定具22は、スネアワイヤ12の長手方向へ移動しなくなる。よって、ホルダ33に対する端固定具22の位置決めが容易となり、ストレイナー13に対するスネアワイヤ12の装着操作が容易となる。この場合、テーパ部25とホルダ33及び挟持部材35の両斜面33b,35bとが、位置決め部として機能する。
(10)スネアワイヤ12の端固定具22をホルダ33に取り付けると、端固定具22の第2側縁22bでは、切欠部22cに突出部34が係合する。これにより、端固定具22は、スネアワイヤ12の長軸と直交する方向へ移動しなくなる。よって、ホルダ33に対する端固定具22の位置決めが容易となり、ストレイナー13に対するスネアワイヤ12の装着操作が容易となる。この場合、凹部である切欠部22cと、挟持部材35の挿入孔35aに挿入された突出部34とが、位置決め部として機能する。
本実施形態は、以下のように変更してもよい。
・本実施形態において、スネアドラム10から張力調整機構30を省略してもよい。つまり、張力調整装置40を、スネアワイヤ12全体の張力、即ち、内側響線23及び外側響線24の両張力を調整するために用いてもよい。この場合、張力調整装置40を、響線を引っ張ってスネアワイヤの張力を調整する従来構成に置き換えることができる。これにより、コードやストラップ及びそれらを引っ張るための複雑な構成や部品が不要となる。よって、張力調整装置40を用いることで、簡単な構成でスネアワイヤ12の張力を調整することができる。
・本実施形態において、図6に示すスネアワイヤ60をスネアドラム10に適用することもできる。スネアワイヤ60は、コイルワイヤからなる内側響線63と、ストレートワイヤからなる外側響線64と、一対の端固定具62とを備えている。内側響線63の両端には、留め具65が固定され、留め具65には、2本のコード66が固定されている。内側響線63は、留め具65及びコード66を介して、端固定具62にそれぞれ固定されている。この場合、張力調整装置40は、先端部42eによってコード66と交差する方向にコード66を変位させるように構成されている。この構成によれば、先端部42eによって、コード66を介して内側響線63の張力を加えることができる。よって、先端部42eによるコード66の変位量を調整することで、内側響線23の張力を調整することができる。
・本実施形態において、張力調整装置40は、スネアワイヤ12と共に、ストレイナー13の下部に設けられたホルダ33に固定した。これに代えて、図7に示すように、張力調整装置70を、スネアワイヤ12の響線部21に直接固定してもよい。張力調整装置70は、響線部21を挟持する一対のプレート71a,71bと、両プレート71a,71bを固定する固定ネジ71cと、響線部21を押圧する移動部材72とを備えている。また、張力調整装置40,70は、ストレイナー13やスネアワイヤ12以外に、シェル11、上フープ15、下フープ16又はバットに取り付けてもよく、これら複数の部品に跨がるように取り付けてもよい。
・本実施形態において、張力調整装置40は、移動部材42により内側響線23を押圧して内側響線23の張力を調整するように構成した。これに代えて、図8に示すように、張力調整装置75を、移動部材76により、響線部21を、響線部21と直交する方向に引っ張って、スネアワイヤ12の張力を調整するように構成してもよい。図8の実線は、移動部材76が前進して、移動部材76の先端部76eが響線部21から離間した状態を示す。図8の二点鎖線は、移動部材76が後退して、移動部材76の先端部76eが響線部21と接触し、響線部21を内側から引っ張っている状態を示す。
・また、図9に示すように、張力調整装置80は、カム81により響線部21を響線部21と交差する方向に押圧して、スネアワイヤ12の張力を調整するように構成してもよい。
・本実施形態において、張力調整装置40は、スネアワイヤ12の内側響線23の張力を調整するのに用いた。これに代えて、張力調整装置40を、外側響線24の張力を調整可能に構成してもよく、内側響線23及び外側響線24の両張力を調整可能に構成してもよい。この場合、移動部材42の先端部42eの数を増やしたり、先端部42eの幅を変更したりすればよい。
・本実施形態において、スネアドラム10は、複数の張力調整装置40を備えてもよい。例えば、図11に示す3つの調整機構113a,113b,113cをそれぞれ、張力調整装置40に置き換えてもよい。
・本実施形態において、移動部材42をベース部材41に対して摺動可能に組み付けるため、ベース部材41に溝44bを形成し、溝44bに移動部材42の両側部42cを係合させた。これに代えて、移動部材42に溝を形成し、ベース部材41の一部を溝44bに係合させて、移動部材42をベース部材41に対して摺動可能に組み付けてもよい。
・本実施形態において、ホルダ33と挟持部材35との間に端固定具22を固定して、スネアワイヤ12をストレイナー13に固定した。これに代えて、挟持部材35を用いずに、ボルト37によって、端固定具22を、ホルダ33に直接固定してもよい。
・本実施形態において、端固定具22の第1側縁22a付近に形成したテーパ部25を、例えば、湾曲部や突起等、ホルダ33及び挟持部材35に対する端固定具22の位置決めが可能な任意の形状に変更してもよい。
・本実施形態において、端固定具22の第2側縁22bに形成した略半円状の切欠部22cを、例えば、円孔や矩形状の切欠部等、ホルダ33及び挟持部材35に対する端固定具22の位置決めが可能な任意の形状に変更してもよい。
・本実施形態において、内側響線23は、外側響線24と異なるストレートワイヤから構成したが、外側響線24と同じストレートワイヤから構成してもよい。
10…スネアドラム、11…シェル、12…スネアワイヤ、13…ストレイナー(リテーナ)、15…上フープ、16…下フープ、17…裏面ヘッド(ドラムヘッド)、21…響線部、22…端固定具、22a…第1側縁、22b…第2側縁、22c…切欠部(位置決め部)、23…内側響線、24…外側響線、25…テーパ部、30…張力調整機構、33…ホルダ、35…挟持部材、33b,35b…斜面、40…張力調整装置、41…ベース部材、42…移動部材、43…調整ネジ(操作部)、37…ボルト(固定部材)44b…溝(案内部)。

Claims (8)

  1. スネアドラムであって、
    円筒状のシェルと、
    前記シェルの上下開口端にそれぞれフープを介して装着される一対のドラムヘッドと、
    前記シェルの下開口端に装着されたドラムヘッドに沿って取り付けられ、響線を有するスネアワイヤと、
    前記シェルの外周面に設けられ、前記スネアワイヤの両端が固定されるリテーナと、
    前記シェル、前記フープ、前記スネアワイヤ及び前記リテーナのうち少なくともいずれか一つに取り付けられ、前記スネアワイヤの張力を調整する張力調整装置とを備え、
    前記張力調整装置は、前記響線における前記フープと前記リテーナとの間の部分を押圧して前記響線と交差する方向に前記響線を変位させることで、前記スネアワイヤの張力を調整するように構成されている、スネアドラム。
  2. 請求項1に記載のスネアドラムにおいて、
    前記張力調整装置は、前記響線と交差する方向に移動する移動部材と、前記移動部材を移動させるときに操作される操作部とを備え、
    前記張力調整装置を前記シェル、前記フープ、前記スネアワイヤ及び前記リテーナのうち少なくともいずれか一つに取り付けた状態で、前記操作部が、前記フープと前記リテーナとの間に配置されている、スネアドラム。
  3. 請求項2に記載のスネアドラムにおいて、
    前記張力調整装置を前記シェル、前記フープ、前記スネアワイヤ及び前記リテーナのうち少なくともいずれか一つに取り付けた状態で、前記移動部材が、前記フープと前記リテーナとの間の中間点よりも前記リテーナに近い位置に配置されている、スネアドラム。
  4. 請求項2又は3に記載のスネアドラムは、更に、
    前記スネアワイヤの両端を引っ張ることで前記スネアワイヤの張力を調整する張力調整機構を備える、スネアドラム。
  5. 請求項2~4のうちいずれか一項に記載のスネアドラムにおいて、
    前記張力調整装置は、前記リテーナに取り付けられている、スネアドラム。
  6. 請求項5に記載のスネアドラムにおいて、
    前記リテーナは、
    前記リテーナに前記スネアワイヤを固定する固定部材を備え、
    前記張力調整装置は、前記固定部材によって前記リテーナに取り付けられている、スネアドラム。
  7. 請求項6に記載のスネアドラムにおいて、
    前記張力調整装置は、更に、前記リテーナに固定されるベース部材を備え、
    前記ベース部材は、前記響線と交差する方向に延びる案内部を有し、
    前記移動部材は、前記案内部と係合することにより、前記ベース部材に対して摺動可能に組み付けられている、スネアドラム。
  8. 請求項1~7のうちいずれか一項に記載のスネアドラムにおいて、
    前記張力調整装置は、前記スネアワイヤの一部の張力を調整するように構成されている、スネアドラム。
JP2019142653A 2019-08-02 2019-08-02 スネアドラム Active JP7103654B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019142653A JP7103654B2 (ja) 2019-08-02 2019-08-02 スネアドラム
US16/712,921 US10789916B1 (en) 2019-08-02 2019-12-12 Snare drum

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019142653A JP7103654B2 (ja) 2019-08-02 2019-08-02 スネアドラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021026085A JP2021026085A (ja) 2021-02-22
JP7103654B2 true JP7103654B2 (ja) 2022-07-20

Family

ID=72615037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019142653A Active JP7103654B2 (ja) 2019-08-02 2019-08-02 スネアドラム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10789916B1 (ja)
JP (1) JP7103654B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD1010725S1 (en) * 2021-08-27 2024-01-09 Aaron Latos Snare throw off
USD1004693S1 (en) * 2022-01-17 2023-11-14 Sonique LLC Snare drum strainer

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006106225A (ja) 2004-10-01 2006-04-20 Masao Miyasato スネアドラムのスナッピーのコントロール手段
JP2017194585A (ja) 2016-04-21 2017-10-26 ヤマハ株式会社 楽器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5275081A (en) 1992-07-09 1994-01-04 Freer Thomas C Snare clamp for a drum
US5844157A (en) 1996-01-18 1998-12-01 Kasha; Robert J. Multiple adjusting snare assembly
JP4607167B2 (ja) * 2007-11-28 2011-01-05 星野楽器株式会社 スネアドラムのストレイナーシステム及びそのストレイナーシステムを備えたスネアドラム
US8143507B2 (en) * 2009-11-20 2012-03-27 Drum Workshop, Inc. Adjusting device for snare drum

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006106225A (ja) 2004-10-01 2006-04-20 Masao Miyasato スネアドラムのスナッピーのコントロール手段
JP2017194585A (ja) 2016-04-21 2017-10-26 ヤマハ株式会社 楽器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021026085A (ja) 2021-02-22
US10789916B1 (en) 2020-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7103654B2 (ja) スネアドラム
US7262355B2 (en) Snare strainer
JP2006238876A (ja) 工具を必要としないチェーンテンショナ及びガイドバーロックを備えたチェーンソー
JP4584143B2 (ja) オートチェンテンショナー
DE102005009178B4 (de) Saitensicherungsvorrichtung für ein Saiteninstrument
US20160001944A1 (en) Securing mechanism
JP2010286622A (ja) ドラム用ブラケット
DE10226128B4 (de) Tremolo für eine elektrische Gitarre
US9251770B1 (en) Multi-staged cam assembly for drum pedal
JP4500329B2 (ja) ケーブル長さ調整装置
US7151211B2 (en) Snare drum adjustable dampening device
JP2007223615A (ja) 結束機におけるワイヤのカール径調整機構
KR102424251B1 (ko) 연속 나사 체결기에 사용하는 나사로프
JP6353236B2 (ja) コントロールケーブルの長さ調整装置
JP6809694B2 (ja) ギター、及びその弦係止構造
EP2079076B1 (en) Lug structure of drum
JP7272085B2 (ja) 楽器用の効果付与具
US5275081A (en) Snare clamp for a drum
JP7381293B2 (ja) ケーブル固定具
JP3707485B2 (ja) ドラムのラグ取付構造
JP2018077293A (ja) 結束バンド引締訓練用装置および回転図板
JP6038692B2 (ja) パチンコ遊技機の取付装置
TWI839538B (zh) 夾持工具
JP2019078988A (ja) ドラム用テンションボルトの緩み止め
JP3132313U (ja) 作業機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7103654

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150