JP7102100B2 - 粉末状小麦タンパク質及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドウの形成速度が速く、しかも嵩密度が高い粉末状小麦タンパク質に関する。また、本発明は、当該粉末状小麦タンパク質の製造方法に関する。
小麦タンパク質は、小麦デンプンの製造における副産物として供給量が豊富であり、伸展性、吸水性、凝集性、粘弾性等の物性を示すことも知られており、様々な加工食品に利用されている。小麦タンパク質(小麦グルテン)は、小麦粉を混捏した生地を水洗し、澱粉質を洗い流すことにより得ることができる。この状態の小麦タンパク質は、水分を含むガム状の塊であり、生グルテンと呼ばれている。生グルテンの状態では、流通や保存性の点で不都合があるため、一般的には、生グルテンを乾燥させた粉末小麦タンパク質(活性グルテン)が広く流通している。
従来、粉末状小麦タンパク質の製造方法として、小麦グルテンを分散させた分散液をスプレードライ又はフリーズドライにて乾燥させる方法(以下、スプレードライ又はフリーズドライ法)、及び生グルテンと打ち粉(活性グルテン等)を混合してフラッシュドライ法により乾燥させる方法(以下、フラッシュドライ法)が知られている。
また、前記スプレードライ又はフリーズドライ法については、小麦タンパク質の物性を改質したり、製造効率を高めたりする手法が種々提案されている。例えば、特許文献1には、水、酸、及び小麦グルテンを混合してグルテンスラリーを形成して攪拌し、当該グルテンスラリーを乾燥させることにより、亜硫酸塩を実質的に含まない単離小麦タンパク質組成物が得られることが開示されている。また、特許文献2には、小麦タンパク質に対して、アルカリによる加水分解と、酸、酵素、酸化剤又は還元剤を用いた分解処理とを行うことにより、低起泡性の界面活性作用を備えさせ得ることが開示されている。更に、特許文献3には、ガラクツロン酸含有水溶性多糖類を含む液中でグルテンを分散させ、これを乾燥させることにより、活性グルテン加水分解物が効率的に得られることが開示されている。
スプレードライ又はフリーズドライ法で得られる粉末状小麦タンパク質は、ドウの形成速度が速いという利点がある反面、粉体体積が、フラッシュドライ法で得られる粉末状小麦タンパク質に比べて増加するという欠点がある。そのため、単位体積当たりの質量の低下による輸送コストの増大や、嵩密度差による粉体同士を混合する際の作業性の悪化等を引き起こしていた。スプレードライ又はフリーズドライ法を開示する特許文献1~3でも、嵩密度を高めた粉末状小麦タンパク質の製造技術については一切検討されていない。
一方、フラッシュドライ法にて得られる粉末状小麦タンパク質は、嵩密度が高いものの、ドウの形成速度が遅いという欠点がある。
スプレードライ又はフリーズドライ法の場合の利点と、フラッシュドライ法の場合の利点を併せ持つ粉末状小麦タンパク質、即ち嵩密度が高くドウの形成速度も速い粉末状小麦タンパク質を提供できれば、市場価値が高く、利便性が高い食品素材の提供が可能になる。しかしながら、従来技術では、このような特性を有する粉末状小麦タンパク質の製造技術については開発されていない。
特表2010-523148号公報 特開平1-14274号公報 国際公開第2009/011253号
本発明の目的は、ドウの形成速度が速く、且つ嵩密度が高い粉末状小麦タンパク質、及びその製造方法を提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、小麦タンパク質と酸と水とが混練されているペースト状原料を、フリーズドライ又はフラッシュドライにより乾燥させることによって、速いドウの形成速度と高い嵩密度とを両立できる粉末状小麦タンパク質が得られることを見出した。更に、当該粉末状小麦タンパク質は、疎充填嵩密度が40g/100cm3であり、且つ特定条件下でのミキソグラフ試験において最大粘稠度到達時間が5分以内であり、従来の粉末状小麦タンパク質とは異なる特性を有していることをも見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 疎充填嵩密度が40g/100cm3以上であり、且つ下記条件下でのミキソグラフ試験において最大粘稠度到達時間が5分以内である、粉末状小麦タンパク質。
<ミキソグラフ試験の条件>
粉末状小麦タンパク質10g、酢酸小麦澱粉(置換度(DS):0.02)20g、及び水(15℃)28gを、AACC(American Association of Cereal Chemists)の定めるAACC method 54-40.02に基づき35gミキソグラフ(攪拌式粘弾力測定装置)を用いて25℃の温度条件で混捏し、その粘稠度を経時的に測定する。
項2. 密充填嵩密度が60g/100cm3以上である、項1に記載の粉末状小麦タンパク質。
項3. 条件下でのミキソグラフ試験において、最大粘稠度到達時間における粘稠度(Vmax)と、最大粘稠度到達時間から5分後の粘稠度(V5min after Xmax)とを用いて、下記式から算出される傾き(Max-After 5min)が-2.00 tq%/分以下である、項1又は2に記載の粉末状小麦タンパク質。
Figure 0007102100000001
項4. 項1~3のいずれかに記載の粉末小麦タンパク質を含む加工食品。
項5. 麺類である、項4に記載の加工食品。
項6. 小麦タンパク質、酸、及び水が混錬されているペースト状原料を調製する工程1、並びに
前記工程1で得られたペースト状原料をフリーズドライ又はフラッシュドライにより乾燥する工程2、
を含む、粉末状小麦タンパク質の製造方法。
項7. 前記工程1で得られたペースト状原料を5分以上静置した後に、ペースト状原料を前記工程2に供する、項6に記載の製造方法。
項8. 前記工程1で調製されるペースト状原料における酸の含有量が0.01~0.50モル/kgである、項6又は7に記載の製造方法。
項9. 前記工程1で調製されるペースト状原料の水分含量が70質量%以下である、項6~8のいずれかに記載の製造方法。
本発明の粉末状小麦タンパク質は、フラッシュドライ法にて得られる粉末状小麦タンパク質と同程度又はそれ以上の嵩密度を有しており、輸送コストの低減、保存スペースの縮小、使用時の作業性の向上等を図ることができる。
実施例2、比較例2-1及び2-2の粉末状小麦タンパク質について、ミキソグラフ試験により粘稠度の経時的変化を求めた結果である。 実施例3-1~3-4の粉末状小麦タンパク質について、ミキソグラフ試験により粘稠度の経時的変化を求めた結果である。 実施例3-5~3-8の粉末状小麦タンパク質について、ミキソグラフ試験により粘稠度の経時的変化を求めた結果である。 実施例3-9~3-12の粉末状小麦タンパク質について、ミキソグラフ試験により粘稠度の経時的変化を求めた結果である。
また、本発明の粉末状小麦タンパク質は、ドウの形成速度が速いため、各種加工食品の製造時に、製造時間の短縮、労力の低減等を図ることもできる。
更に、本発明の粉末状小麦タンパク質の好適な一態様では、ドウを形成した際に、良好な伸展性を備えさせることもできるので、ドウを利用する各種加工食品における未加熱時の生地結着能力、及び発酵を伴う食品における、発酵にて生じたガス保持能力等を高めることが可能になる。
本発明の粉末状小麦タンパク質は、疎充填嵩密度が40g/100cm3以上であり、且つ特定条件下でのミキソグラフ試験において最大粘稠度到達時間が5分以内であることを特徴とする。以下、本発明の粉末状小麦タンパク質について詳述する。
[嵩密度]
本発明の粉末状小麦タンパク質は、疎充填嵩密度が40g/100cm3以上である。このような高い疎充填嵩密度を有することにより、輸送コストの低減や保存スペースの縮小を図ったり、他の粉体素材との混合時の作業性の低下を抑制したりすることが可能になる。本発明の粉末状小麦タンパク質の疎充填嵩密度として、好ましくは40~80g/100cm3、更に好ましくは40~60g/100cm3、特に好ましくは50~60g/100cm3が挙げられる。
本発明において、疎充填嵩密度は、円柱状の容積100cm3の容器(高さ外径5.4cm、底面内径2.44cm、面積18.7cm2)に、粉末状小麦タンパク質を1分間かけてゆっくりと入れて、当該容器に充填された粉末状小麦タンパク質の質量を測定することによって求められる値である。当該疎充填嵩密度の測定は、具体的には、A.B.D粉体特性測定器(筒井化学器械株式会社)を用いて行うことができる。
また、本発明の粉末状小麦タンパク質の一態様として、密充填嵩密度が60g/100cm3以上であるものが挙げられる。このような密充填嵩密度満たすことにより、より一層取り扱いし易い粉末状小麦タンパク質の提供が可能になる。本発明の粉末状小麦タンパク質の密充填嵩密度として、好ましくは60~100g/100cm3、更に好ましくは60~80g/100cm3、特に好ましくは65~75g/100cm3が挙げられる。
本発明において、密充填嵩密度は、円柱状の容積100cm3の容器(高さ外径5.4cm、底面内径2.44cm、面積18.7cm2)に、1秒間に1回の条件下で2分間タッピングしながら粉末状小麦タンパク質を充填し、当該容器に充填された粉末状小麦タンパク質の質量を測定することによって求められる値である。当該密充填嵩密度の測定は、具体的には、A.B.D粉体特性測定器(筒井化学器械株式会社)を用いて行うことができる。
[ミキソグラフ試験による物性]
本発明の粉末状小麦タンパク質は、以下に示す条件でのミキソグラフ試験において最大粘稠度到達時間が5分以内を示す。このような特性を満たすことによって、ドウの形成速度が速くすることができる。本発明の粉末状小麦タンパク質が有する物性として、前記最大粘稠度到達時間が、好ましくは4分以内、更に好ましくは1~3分、特に好ましくは1~2分が挙げられる。
本発明において、ミキソグラフ試験における最大粘稠度到達時間とは、ミキソグラフ試験開始から最大の粘稠度を示す時点までの時間である。
また、本発明の粉末状小麦タンパク質の好適な特性として、以下に示す条件でのミキソグラフ試験において、最大粘稠度到達時間における粘稠度(Vmax)と、最大粘稠度到達時間から5分後の粘稠度(V5min after Xmax)とを用いて、下記式から算出される傾き(Max-After 5min)が-2.0 tq%/分以下であることが挙げられる。このような特性を有することにより、形成するドウを硬いものから柔らかいものにまでミキシング時間によってコントロールし、様々な硬さのドウを製造することが可能になる。本発明の粉末状小麦タンパク質が有する物性として、前記傾き(Max-After 5min)が好ましくは-2.5tq%/分以下、更に好ましくは-2.5~-5.0 tq%/分、特に好ましくは-2.5~-4.5tq%/分が挙げられる。なお、傾き(Max-After 5min)の単位tq%/分は、分子がミキシング抵抗値(tq%)であり、分母が時間(分)である。
Figure 0007102100000002
本発明におけるミキソグラフ試験の条件は以下の通りである:測定対象となる粉末状小麦タンパク質10g、酢酸小麦澱粉(置換度(DS):0.02)20g、及び水(15℃)28gを、AACC(American Association of Cereal Chemists)の定めるAACC method 54-40.02に基づき35gミキソグラフ(攪拌式粘弾力測定装置)を用いて25℃の温度条件で混捏し、その粘稠度を経時的に測定する。
[ドウ形成時の伸展性]
また、本発明の粉末状小麦タンパク質の好適な一態様として、ドウを形成した際の伸展性が優れていることが挙げられる。具体的には、本発明の粉末状小麦タンパク質の好適な一態様として、下記条件で測定されるドウの破断までの伸長距離が22mm以上、好ましくは23mm以上、更に好ましくは24mm以上、特に好ましくは27mm以上であることが挙げられる。このような伸長距離を充足することにより、ドウを利用する各種加工食品における未加熱時の生地結着能力を高めたり、発酵を伴う食品において発酵にて生じたガス保持能力を高めたりすることができ、加工食品の製造時の利便性を向上させることが可能になる。
<ドウの破断までの伸長距離の試験の条件>
測定対象となる粉末状小麦タンパク質100gに対して、質量比で0.01倍の塩化ナトリウム及び1.5倍のイオン交換水を加え、10分間ミキサーにて混練し、ドウを形成する。次いで、得られたドウから長さ53mm、高さ5mm、幅5mmの試験片を作成し、25℃にて30分間静置する。その後、テクスチャーアナライザーを用いて、25℃で引張速度3.30mm/秒、つかみ具間距離400mmにて引張試験を行い、試験片が破断した際のつかみ具の移動距離を伸長距離として求める。
具体的には、ドウの破断までの伸長距離は、生地形成フォーム&プレス(Dough molding form and press)に付属されているテクスチャーアナライザー(Kieffer Dough & Gluten Extensibility Rig;Stable Micro System社製)を用いることにより簡便に求めることができる。前記テクスチャーアナライザーを用いた伸長距離の測定方法は、以下の通りである。前記テクスチャーアナライザーに付属している生地形成フォーム&プレス(Dough molding form and press)で、前記の通り形成したドウから、前記形状の試験片を調製し、25℃にて30分間静置する。その後、前記テクスチャーアナライザーで、25℃、引張速度3.30mm/秒、つかみ具間距離400mm、トリガー荷重5.0gの条件で引張試験を行い、試験片が破断した時点での引張距離を求める。
[製造方法]
本発明の粉末状小麦タンパク質の製造方法については、製造される粉末状小麦タンパク質が前述する特性を充足できることを限度として特に制限されないが、具体的には、下記工程1及び2を含む方法が好適に例示される。
工程1:小麦タンパク質、酸及び水が混練されているペースト状原料を調製する工程。
工程2:前記工程1で得られたペースト状原料をフリーズドライ又はフラッシュドライにより乾燥する工程。
前記工程1及び2を含む製造方法によれば、製造される粉末状小麦タンパク質に対して、前述するドウ形成時の伸展性を備えさせることも可能になる。以下、前記工程1及び2を含む本発明の粉末状小麦タンパク質の製造方法について、工程毎に説明する。
(工程1)
工程1では、小麦タンパク質、酸及び水が混練されているペースト状原料を調製する。本発明において、ペースト状原料とは、流動性があり、糊状を呈している原料を指す。
工程1において原料として使用される小麦タンパク質については、小麦から取り出された生グルテンであってもよく、また当該生グルテンを乾燥させた活性グルテンであってもよい。原料として使用される小麦タンパク質として、好ましくは小麦生グルテンが挙げられる。
工程1で使用される酸の種類については、食品製造の使用に許容されるものである限り、有機酸又は無機酸の別を問わないが、例えば、酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、グルコン酸、アジピン酸等の有機酸;塩酸、リン酸、炭酸、硫酸等の無機酸が挙げられる。これらの酸の中でも、好ましくは酢酸、乳酸等が挙げられる。これらの酸は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
工程1においてペースト状原料を調製するには、小麦タンパク質、酸及び水をそれぞれ添加して混練してもよく、また予め酸と水を混合して酸性水溶液を調製した後に当該酸性水溶液を小麦タンパク質に添加して混錬してもよい。
工程1において調製されるペースト状原料において、酸及び水を除く残部の内、約75重量%以上は小麦タンパク質で構成される。
工程1において、酸の使用量については、特に制限されないが、例えば、調製されるペースト状原料における酸の含有量が、0.01~0.50モル/kg、好ましくは0.05~0.30モル/kg、更に好ましくは0.05~0.25モル/kgとなるように設定すればよい。このような酸の添加量でペースト状原料を調製することにより、本発明の粉末状小麦タンパク質を効率的に製造することが可能になる。
工程1において、水の使用量については、ペースト状原料が調製されることを限度として特に制限されないが、例えば、調製されるペースト状原料における水分含量が65質量%以下、好ましくは15~65質量%、更に好ましくは20~60質量%、特に好ましくは30~45質量%となるように設定すればよい。最終的な水分含量が80質量%程度以上の場合には、最終的に得られる原料が液状になり、本発明の粉末状小麦タンパク質を得ることができなくなる。
工程1で調製されるペースト状原料には、小麦タンパク質、酸及び水以外に、必要に応じて、酸化還元剤、酸化還元酵素、塩類等の添加剤が含まれていてもよい。これらの添加剤は、食品製造の使用に許容されるものである限り特に制限されないが、例えば、重亜硫酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、システイン含有ペプチド等の酸化還元剤;グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ等の酸化還元酵素;リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の塩類が挙げられる。
工程1において各原料を混練する際の温度条件については、特に制限されないが、例えば10~45℃、好ましくは20~45℃、更に好ましくは30~45℃、特に好ましくは30~45℃が挙げられる。
また、工程1において、小麦タンパク質、酸及び水が混練されたペースト状原料を調製するには、例えば、スタティックミキサー、ニーダー、縦型ミキサー等の混練機を使用すればよい。
工程1における各原料を混練する時間は、工程2の後に得られる粉末状小麦タンパク質の特性に大きく影響しないため、調製するペースト状原料の量、混練する装置の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば1分間以上、好ましくは1~30分間、更に好ましくは1~20分間、特に好ましくは1~15分間が挙げられる。
工程1によって調製されたペースト状原料は、そのまま工程2に供してもよいが、5分間以上静置した後に工程2に供することが望ましい。このように調製されたペースト状原料を一旦静置した後に、工程2に供することによって、工程2の後に得られる粉末状小麦タンパク質に対して、前記ミキソグラフ試験における傾き(Max-After 5min)が前述する範囲を充足することが可能になり、より一層優れた物性を備えさせることができる。
工程1によって調製されたペースト状原料を工程2に供する前に静置する場合、その静置時間については5分間以上であればよいが、工程2の後に得られる粉末状小麦タンパク質に対して、前記ミキソグラフ試験における傾き(Max-After 5min)をより一層好適な範囲にするという観点から、好ましくは8分以上、更に好ましくは8~30分間、特に好ましくは10~30分間、最も好ましくは10~20分間が挙げられる。
また、工程1によって調製されたペースト状原料を一旦静置する際の温度条件については、原料として含まれる小麦タンパク質を変性させない温度範囲内で適宜設定すればよいが、例えば、10~45℃、好ましくは20~45℃、更に好ましくは30~45℃、特に好ましくは35~40℃が挙げられる。
(工程2)
工程2では、前記工程1で得られたペースト状原料をフリーズドライ又はフラッシュドライにより乾燥する。このように、前記工程1で得られたペースト状原料をフリーズドライ又はフラッシュドライによって粉末化にすることによって、前述する特性を備える本発明の粉末状小麦タンパク質を得ることが可能になる。
工程2における乾燥は、ペースト状原料が粉末状になるまで行えばよい。具体的には、工程2における乾燥は、得られる粉末状小麦タンパク質の水分含量が12質量%以下、好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下になるまで行えばよい。
工程2によって得られる粉末状小麦タンパク質は、必要に応じて、粉砕処理、整粒処理等に供して、粒径を調節してもよい。
[粉末状小麦タンパク質の用途]
本発明の粉末状小麦タンパク質は、従来の小麦タンパク質と同様の種々の用途に使用することができる。特に、本発明の粉末状小麦タンパク質は、従来の小麦タンパク質と同様、伸展性、吸水性、凝集性、粘弾性等の特性を有しているので、加工食品に添加される食品素材として好適に使用される。
本発明の粉末状小麦タンパク質を添加可能な加工食品の種類については、特に制限されないが、例えば、うどん、中華麺、餃子の皮、焼売の皮、春巻きの皮、焼き麩、生麩、麩饅頭等の小麦粉を主体とする生地から調製される加工食品;パン、中華饅頭、イーストドーナッツ等の発酵生地食品;スポンジケーキ、クッキー、ビスケット、キャラメル、プディング、ゼリー等の菓子類;マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、フラワーペースト、ドレッシング等の油脂加工食品;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;天ぷら、から揚げ、フライ食品等の揚げ物の衣;揚げ物の具材、中華饅頭、餃子、焼売、春巻き、サンドウィッチ等に充填される内部具材;ソース、たれ、ジャム等の調味料;加工乳、発酵乳等の乳製品;各種冷凍食品;アイスクリーム、アイスシャーベット等の冷菓等が挙げられる。
本発明の粉末状小麦タンパク質は、ドウの形成速度が速く、更にその好適な一態様ではドウの進展性を向上させることもできる。本発明の粉末状小麦タンパク質のかかる特性を鑑みれば、本発明の粉末状小麦タンパク質が添加される加工食品として、好ましくは、小麦粉を主体とする生地から調製される加工食品、及び発酵生地食品が挙げられ、更に好ましくは麺類(うどん、中華麺等)が挙げられる。
加工食品における本発明の粉末状小麦タンパク質の含有量については、特に制限されず、加工食品の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、1~10質量%程度、好ましくは2~5質量%程度が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
試験例1
1.粉末状小麦タンパク質の製造
市販の小麦粉(水分13.0質量%、灰分0.5質量%、タンパク質13.0質量%)に水を加えてミキシングして生地を作製し、水中で30分間静置後、水中で生地を練って澱粉を洗い流し、粘弾質の生グルテンを得た。生グルテンの水分は64.4質量%、タンパク質含量は乾物質量換算で76.3質量%であった。
上記で得られた生グルテン100gに、乳酸0.11モル/L及び酢酸0.13モル/Lを含む酸性溶液水を、最終の水分含量が表1に示すように加え、縦型ミキサーを用いて15分間混練することにより、ペースト状又は液状の原料を得た。得られたペースト状又は液状の原料を30℃で10分間静置した。静置後のペースト状又は液状の原料を急速冷凍してフリーズドライにて乾燥した後に、粉砕機を用いて粉末化することにより粉末状小麦タンパク質を得た。
2.嵩密度の測定
得られた粉末状小麦タンパク質の疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を測定した。各嵩密度の測定方法は、以下の通りである。疎充填嵩密度は、A.B.D粉体特性測定器(筒井化学器械株式会社)を用いて、円柱状の容積100cm3の容器(高さ外高5.4cm、底面内径2.44cm、面積18.7cm2)に粉末状の小麦タンパク質を1分間かけてゆっくりと入れて、当該容器に充填された粉末状小麦タンパク質の質量を測定することにより実施した。また、密充填嵩密度は、A.B.D粉体特性測定器(筒井化学器械株式会社)を用いて、円柱状の容積100cm3の容器(高さ外高5.4cm、底面内径2.44cm、面積18.7cm2)に1秒間に1回の条件下で2分間タッピングしながら粉末状小麦タンパク質を充填し、充填された粉末状小麦タンパク質の質量を測定することにより実施した。
3.結果
各粉末状小麦タンパク質の疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を測定した結果を表1に示す。この結果、ペースト状の原料を一定時間静置した後にフリーズドライすることにより得られた粉末状小麦タンパク質は、疎充填嵩密度が40g/100cm3以上と高く、液状の原料をフリーズドライした場合(従来技術)に比して、嵩高さを効果的に低減できていた。なお、実施例1-1~1-9の各粉末状小麦タンパク質を後述する試験例2に示すミキソグラフ試験を行ったところ、最大粘稠度達時間はいずれも、5分以下であった。
Figure 0007102100000003
試験例2
1.粉末状小麦タンパク質の製造
工業的製造に使用される実機を使用して、粉末状小麦タンパク質の製造を行った。具体的には、前記試験例1と同様の方法で準備した生グルテン100Kgに、乳酸11モル/L及び酢酸18モル/Lを含む酸性溶液を、最終の生グルテンpHが4.5±0.2になるように加え、スタティックミキサーを用いて1分間混練することにより、ペースト状原料を得た。得られたペースト状原料を40℃で5分間静置した。静置後のペースト状原料をフラッシュドライにて乾燥した後に、粉砕機を用いて粉末化することにより粉末状小麦タンパク質(実施例2)を得た。
また、比較のために、フラッシュドライにて乾燥させて製造されている市販の粉末小麦タンパク質(比較例2-1)及びスプレードライにて乾燥させて製造されている市販の粉末小麦タンパク質(比較例2-2)についても準備した。
2.嵩密度の測定
粉末状小麦タンパク質について、前記試験例1と同様の方法で疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を測定した。
3.ミキソグラフ試験
粉末状小麦タンパク質に対してミキソグラフ試験を行い、最大粘稠度到達時間を求めた。また、最大粘稠度到達時間における粘稠度と、最大粘稠度到達時間から5分後の粘稠度を求め、前述する式に従って、傾き(Max-After 5min)を算出した。ミキソグラフ試験の条件は、以下の示す通りである。
粉末状小麦タンパク質10g、酢酸小麦澱粉(置換度(DS):0.02)20g、及び脱イオン水(15℃)28gを、AACCの定めるAACC method 54-40.02に基づき35gミキソグラフ(NATIONAL MFG Co.)を用いて25℃の温度条件でミキシングし、その粘稠度を経時的に測定した。
4.ドウの生地物性の測定
粉末状小麦タンパク質に対して、質量比で0.01倍の塩化ナトリウム及び1.5倍の精製水を加え、10分間ミキサーにて混練し、ドウを形成した。次いで、60gのドウをテクスチャーアナライザー(Kieffer Dough & Gluten Extensibility Rig;Stable Micro System社製)に付属している生地形成フォーム&プレス(Dough molding form and press)で長さ53mm、高さ5mm、幅5mmの試験片を作成して設置し、25℃にて30分間静置した。その後、前記テクスチャーアナライザーで、25℃、引張速度3.30mm/秒、つかみ具間距離400mm、トリガー荷重5.0gの条件で引張試験を行い、試験片が破断した際のつかみ具の移動距離を伸長距離として求めた。
5.結果
疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を測定した結果、ミキソグラフ試験によって最大粘稠度到達時間及び傾き(Max-After 5min)を求めた結果、並びにドウの生地物性の測定によって破断までの伸長距離を求めた結果を表2に示す。また、ミキソグラフ試験による粘稠度の経時変化を求めた結果を図1に示す。この結果から、実施例2の粉末状小麦タンパク質は、フラッシュドライにて乾燥させて製造されている市販品(比較例2-1)に近い疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を有しており、スプレードライにて乾燥させて製造されている市販品(比較例2-2)に比べて、嵩高さが大幅に低減されていた。また、実施例2の粉末状小麦タンパク質は、ミキソグラフ試験における最大粘稠度到達時間が5分以内であり、フラッシュドライにて乾燥させて製造されている市販品(比較例2-1)よりも、ドウの形成を大幅に促進できることが分かった。また、実施例2の粉末状小麦タンパク質を使用して製造したドウは、フラッシュドライにて乾燥させて製造されている市販品(比較例2-1)に比べて伸展性に優れていることも明らかとなった。
Figure 0007102100000004
試験例3
ペースト状原料を調製する際の混練時間と、調製後のペースト状原料の静置時間が、製造される粉末状小麦タンパク質の物性に与える影響を確認するために以下の試験を行った。
前記試験例1と同様の方法で準備した生グルテン100gに、乳酸0.11モル/L及び酢酸0.13モル/Lを含む酸性溶液水0.8g加え、ミキソグラフを用いて表3に示す所定時間混練することにより、ペースト状原料を得た。得られたペースト状原料を25℃で表3に示す所定時間分間静置した。静置後のペースト状原料を急速冷凍してフリーズドライにて乾燥した後に、粉砕機を用いて粉末化することにより粉末状小麦タンパク質を得た。
得られた粉末状小麦タンパク質について、前記試験例1と同様の方法で疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を測定し、前記試験例2と同様の方法でミキソグラフ試験を行った。
疎充填嵩密度及び密充填嵩密度を測定した結果、並びにミキソグラフ試験によって最大粘稠度到達時間及び傾き(Max-After 5min)を求めた結果を表3に示す。また、ミキソグラフ試験による粘稠度の経時的変化を求めた結果を図2~4に示す。この結果、実施例3-1~3-12の粉末状小麦タンパク質は、いずれも、嵩密度が高く、しかも粘稠度ピーク到達時間が5分以内であることが確認された。また、ペースト状原料の調製時の混練時間は、ミキソグラフ試験における傾き(Max-After 5min)に殆ど影響を及ぼしていないが、ペースト状原料の静置時間が5分以上である場合には、当該傾き(Max-After 5min)が-4.00 Tq%/分以下になっており、ペースト状原料の静置時間を5分以上に設定した場合と、それよりも短い場合とは、製造される粉末状小麦タンパク質の物性が明らかに異なっていた。即ち、ペースト状原料の静置時間を5分以上に設定して製造された粉末状小麦タンパク質は、ミキシング時間によって、ドウを硬いものから柔らかいものにまで調節可能になり、多彩な物性を付与できることも明らかとなった。
Figure 0007102100000005

Claims (8)

  1. 疎充填嵩密度が40g/100cm3以上、及び密充填嵩密度が60g/100cm 3 以上であり、且つ下記条件下でのミキソグラフ試験において最大粘稠度到達時間が5分以内である、粉末状小麦タンパク質。
    <ミキソグラフ試験の条件>
    粉末状小麦タンパク質10g、酢酸小麦澱粉(置換度(DS):0.02)20g、及び水(15℃)28gを、AACC(American Association of Cereal Chemists)の定めるAACC method 54-40.02に基づき35gミキソグラフ(攪拌式粘弾力測定装置)を用いて25℃の温度条件で混捏し、その粘稠度を経時的に測定する。
  2. 条件下でのミキソグラフ試験において、最大粘稠度到達時間における粘稠度(Vmax)と、最大粘稠度到達時間から5分後の粘稠度(V5min after Xmax)とを用いて、下記式から算出される傾き(Max-After 5min)が-2.00 tq%/分以下である、請求項に記載の粉末状小麦タンパク質。
    Figure 0007102100000006
  3. 請求項1又は2に記載の粉末小麦タンパク質を含む加工食品。
  4. 麺類である、請求項に記載の加工食品。
  5. 請求項1又は2に記載の粉末状小麦タンパク質の製造方法であって、
    小麦生グルテン又は小麦活性グルテン と、酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、グルコン酸、及びアジピン酸よりなる群から選択される少なくとも1種の酸と、及び水とが混練されたペースト状原料を調製する工程1、並びに
    前記工程1で得られたペースト状原料をフリーズドライ又はフラッシュドライにより乾燥する工程2、
    を含む、粉末状小麦タンパク質の製造方法。
  6. 前記工程1で得られたペースト状原料を5分以上静置した後に、ペースト状原料を前記工程2に供する、請求項に記載の製造方法。
  7. 前記工程1で調製されるペースト状原料における酸の含有量が0.01~0.50モル/kgである、請求項又はに記載の製造方法。
  8. 前記工程1で調製されるペースト状原料の水分含量が70質量%以下である、請求項のいずれかに記載の製造方法。

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