JP7101633B2 - 端子カバーおよび開閉装置ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、電線が接続される開閉装置の端子部を覆う端子カバーおよび開閉装置ユニットに関する。
従来、開閉装置の端子部を覆う端子カバーが知られている。開閉装置の端子部には、電線の端部に設けられた端子が接続される。端子カバーは、電線が接続された状態の端子部を覆う。端子カバーには、電線を通過させる開口が形成されている。開閉装置の端子部には、様々な太さの電線が接続される可能性がある。端子カバーの開口は、電線との間に隙間が形成される大きさで形成されている。
端子カバーの開口と電線の隙間から、工具または指などが侵入して端子部に触れるのを防ぐために、特許文献1には、可撓性を有する軟質樹脂製の保護カバー片を端子カバーの開口に設けた構成が開示されている。
特開2012-79586号公報
しかしながら、可撓性を有する軟質樹脂製の保護カバー片は、電線に押し退けられて変形するため、電線の側方では開口との間に隙間が残り、工具などの侵入を防げない場合がある。また、可撓性を有する軟質樹脂製の保護カバー片は、力が加わると変形しやすいため、隙間から侵入する工具などに押されて変形することで、工具などの侵入を防ぎきれない場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、開閉装置の端子部への工具などの侵入をより確実に防ぐことができる端子カバーを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の端子カバーは、開閉装置に設けられて電線が接続される端子取付け部を覆い、電線を通過させる開口部が形成されたカバー本体と、開口部と電線との隙間を閉塞する硬質樹脂製のシャッター部と、を備える。
本発明によれば、開閉装置の端子部への工具などの侵入をより確実に防ぐことができる端子カバーを得ることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる開閉装置ユニットの斜視図 実施の形態1における開閉装置の斜視図 実施の形態1における開閉装置の平面図 図3に示すIV-IV線に沿って切断した断面図 実施の形態1にかかる開閉装置ユニットの斜視図であって、一方の端子カバーを取り外した状態を示す図 実施の形態1にかかる端子カバーの斜視図 実施の形態1におけるカバー本体の斜視図 図7に示すカバー本体を裏側から見た斜視図 図8に示すA部の拡大図 実施の形態1におけるシャッター部の正面図 実施の形態1におけるシャッター部の斜視図 実施の形態1にかかる端子カバーの正面図 図12に示すXIII-XIII線に沿って切断した断面図
以下に、本発明の実施の形態にかかる端子カバーおよび開閉装置ユニットを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる開閉装置ユニットの斜視図である。開閉装置ユニット30は、開閉装置10と、端子カバー20と、を備える。
図2は、実施の形態1における開閉装置の斜視図である。図3は、実施の形態1における開閉装置の平面図である。図4は、図3に示すIV-IV線に沿って切断した断面図である。開閉装置10は、電線50を接続するための端子部11が設けられている。開閉装置10は、直方体形状である。図3に示す平面視において、端子部11は開閉装置10の一辺側と、その反対側となる他片側にそれぞれ複数並べて設けられている。
端子部11には、端子取付け部11aが設置される端子部設置面11cが設けられている。端子部11同士の間には極間仕切り壁11bが形成されている。端子取付け部11aには、ねじ31を用いて電線50が接続される。より具体的には、電線50の先端に取り付けられた端子50aが、端子取付け部11aにねじ31を用いて固定される。なお、端子部設置面11cは、電線50の延びる方向である矢印Xに示す方向と平行な面である。
開閉装置10の主面10aには、開閉操作部12が設けられている。開閉操作部12を操作することで、開閉装置10の一辺側の端子部11に接続された電線50と、他辺側に接続された電線50とを電気的に接続させたり、電気的接続を切り離したりすることができる。また、開閉装置10では、開閉装置10の一辺側の端子部11に接続された電線50と、他辺側に接続された電線50との間に過電流が流れた場合にも、電気的接続の切り離しが行われる。
図5は、実施の形態1にかかる開閉装置ユニットの斜視図であって、一方の端子カバーを取り外した状態を示す図である。図6は、実施の形態1にかかる端子カバーの斜視図である。端子カバー20は、カバー本体21と、シャッター部22とを備える。端子カバー20は、端子取付け部11aに電線50が接続された状態で、端子50aおよび端子取付け部11aが外部に露出しないように、端子部11を覆う。
図7は、実施の形態1におけるカバー本体の斜視図である。図8は、図7に示すカバー本体を裏側から見た斜視図である。カバー本体21は、硬質樹脂で形成されている。硬質樹脂は、例えばABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)である。
カバー本体21は、対向壁21aと外側壁21bと異極間隔壁21cとが一体成形されている。対向壁21aは、開閉装置10の端子部設置面11cと平行である。外側壁21bと異極間隔壁21cは、対向壁21aから端子部設置面11cに向けて延びて、電線50の両側を覆う側壁である。
図9は、図8に示すA部の拡大図である。外側壁21bおよび異極間隔壁21cには係合部21fが形成されている。係合部21fは、外側壁21bと異極間隔壁21cとが対向する面、または異極間隔壁21c同士が対向する面に形成された凹みである。係合部21fには、シャッター部22に形成された突起が嵌まる。なお、係合部21fを突起にして、シャッター部22に形成された凹部に嵌るように構成してもよい。外側壁21bおよび異極間隔壁21cには、カバー本体21の成形時に係合部21fを成形するために用いられるピンを、成形後に抜くための溝21eが形成されている。
カバー本体21には、対向壁21aと外側壁21bと異極間隔壁21cとに囲まれた領域または、対向壁21aと一対の異極間隔壁21cとに囲まれた領域を塞ぐ端面21gが設けられている。
端面21gには、開口部である出線口21dが形成されている。端子取付け部11aに接続された電線50は、出線口21dを通過する。出線口21dは、端面21gのうち対向壁21a側と反対側となる1辺21hから対向壁21aに向けて凹ませた凹部である。出線口21dのこの形状によって、1辺21h側から端子カバー20を開閉装置10に取り付ければ、カバー本体21と電線50とが干渉しないようにすることができる。
図10は、実施の形態1におけるシャッター部の正面図である。図11は、実施の形態1におけるシャッター部の斜視図である。シャッター部22は、硬質樹脂で形成されている。硬質樹脂は、例えばABS樹脂である。
シャッター部22は、工具および指などの端子部11への侵入を防ぐ前面22aを備える。前面22aのうち電線50と対向する辺である対向辺22dには、電線50から離れる方向に凹ませて形成された切り欠き22bが設けられている。切り欠き22bは、電線50から離れる方向に進むほど間隔が狭くなる形状となっている。シャッター部22には、カバー本体21の係合部21fに差し込まれる突起22cが形成されている。
図12は、実施の形態1にかかる端子カバーの正面図である。図13は、図12に示すXIII-XIII線に沿って切断した断面図である。シャッター部22の突起22cをカバー本体21の係合部21fに差し込むことで、図12および図13に示すように、シャッター部22が回転軸32を中心に回転可能に支持される。回転軸32は、出線口21dを通過する電線50の延びる方向と垂直かつ対向壁21aと平行な軸となる。
以上説明した開閉装置ユニット30によれば、開閉装置10の端子部11を覆うように端子カバー20を取り付ければ、電線50の太さに応じてシャッター部22が回転して、出線口21dと電線50との隙間が塞がれる。特に電線50に対して対向壁21a側となる隙間が塞がれる。また、シャッター部22に切り欠き22bが形成されていることで、電線50に対して、外側壁21b側となる隙間および異極間隔壁21c側となる隙間が塞がれる。なお、シャッター部22は、自重によって電線50に接する方向に回転する。このように、出線口21dと電線50との間に形成される隙間のほとんどが塞がれるため、工具などの端子取付け部11aの侵入を防ぐことができる。また、開閉装置10に端子カバー20を取り付けるだけで、電線50の太さに応じてシャッター部22が回転して隙間を塞ぐので、端子部11を覆って隙間を塞ぐ作業の作業性の向上が図られる。
また、シャッター部22は、硬質樹脂で形成されているため、工具などに押し込まれても変形しにくいため、端子取付け部11aへの工具などの侵入をより確実に防ぐことができる。
以上、現時点において、もっとも実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、開閉装置10は一例でありこれに限ることはない。電力計の計測機器、配線用遮断器等の配線用の端子がある機器であれば、どのような装置にも適用可能である。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10 開閉装置、10a 主面、11 端子部、11a 端子取付け部、11b 極間仕切り壁、11c 端子部設置面、12 開閉操作部、20 端子カバー、21 カバー本体、21a 対向壁、21b 外側壁、21c 異極間隔壁、21d 出線口、21e 溝、21f 係合部、21g 端面、21h 1辺、22 シャッター部、22a 前面、22b 切り欠き、22c 突起、22d 対向辺、30 開閉装置ユニット、31 ねじ、32 回転軸、50 電線、50a 端子。

Claims (3)

  1. 開閉装置に設けられて電線が接続される端子取付け部を覆い、前記電線を通過させる開口部が形成されたカバー本体と、
    前記カバー本体に回転可能に支持されて、前記開口部と前記電線との隙間を閉塞する硬質樹脂製のシャッター部と、を備えることを特徴とする端子カバー。
  2. 前記シャッター部のうち、前記電線と対向する辺には、前記電線から離れる方向に凹ませて形成された切欠きが設けられており、
    前記切欠きは、前記電線から離れる方向に進むほど間隔が狭くなる形状であることを特徴とする請求項1に記載の端子カバー。
  3. 請求項1または2に記載の端子カバーと、
    前記端子カバーによって前記端子取付け部が覆われた前記開閉装置と、を備え、
    前記開閉装置は、前記開口部を通過する電線の延びる方向と平行であって前記端子取付け部が設けられた端子部設置面を有し、
    前記端子カバーは、前記端子部設置面と対向する対向壁と、前記対向壁から前記端子部設置面に向けて延びて、前記電線の両側を覆う一対の側壁と、前記対向壁と一対の前記側壁とに囲まれた領域を閉塞する端面と、を有し、
    前記開口部は、前記端面に形成されて、前記端面のうち前記対向壁側と反対側となる1辺から前記対向壁に向けて凹ませた凹部であり、
    前記シャッター部の前記カバー本体への回転可能な支持は、前記開口部を通過する前記電線の延びる方向と垂直かつ前記対向壁と平行な回転軸を中心に回転可能支持であることを特徴とする開閉装置ユニット。
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