JP7100034B2 - 多環式ペプチド及びそれらの調製方法 - Google Patents
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- G01N2500/04—Screening involving studying the effect of compounds C directly on molecule A (e.g. C are potential ligands for a receptor A, or potential substrates for an enzyme A)
Description
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つ又は3つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋反応、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つ又は3つのさらなる連鎖を形成し、それによって3つ~6つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場が、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つ又は3つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる2つ又は3つの反応性基とを、前記反応を行う前に含み、
- 前記分子足場が、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有する、
方法を提供する。1)及び2)の反応は表示された順序で行われる。好ましい実施形態において、前記化合物は3~6個のペプチドループを含む。
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つ又は3つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋反応、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に1つ、2つ又は3つのさらなる連鎖を形成し、それによって2つ~6つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場が、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つ又は3つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる1つ、2つ又は3つの反応性基とを、前記反応を行う前に含み、
- 前記分子足場が、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有する、
方法を提供する。1)及び2)の反応は表示された順序で行われる。
i.前記ペプチドは、4つ~6つの連鎖によって前記分子足場に付着しており;
ii.前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有し;
iii.前記化合物は、前記ペプチドの前記分子足場への付着の結果として形成された3つ~6つのペプチドループを含み;
iv.前記連鎖のうちの2つ又は3つはチオエーテル連鎖であり;
v.前記連鎖のうちの2つ又は3つは、オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾンライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から得られる、
化合物を提供する。
i.前記ペプチドは、2つ~6つの連鎖によって前記分子足場に付着しており;
ii.前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有し;
iii.前記化合物は、前記ペプチドの前記分子足場への付着の結果として形成された2つ~6つのペプチドループを含み;
iv.前記連鎖のうちの2つ又は3つはチオエーテル連鎖であり;
v.前記連鎖のうちの1つ、2つ又は3つは、オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾンライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から得られる、
化合物を提供する。
- 芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレン、
- チオラート求核置換反応に関与することができる2又は3個の反応性基、
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応に関与することができる2又は3個の反応性基
を含み、2回又は3回対称性を有する、分子足場であって、ただし、1,3,5-トリス(ブロモメチル)-2,4,6-トリス(トリメチルシリルエチニル)ベンゼンではない、分子足場を提供する。
i)チオラート求核置換反応(第1の反応)に関与することができる2つの反応性基、及び第2の反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応若しくはアルキン-アジド環化付加に関与することができる2つの反応性基、又は
ii)チオラート求核置換反応(第1の反応)に関与することができる3つの反応性基、及び第2の反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応若しくはアルキン-アジド環化付加に関与することができる3つの反応性基
のいずれかを含む。オキシムライゲーション反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基は、好ましくは同じケトン、より好ましくは2つ若しくは3つのケトン、2つ若しくは3つのアルデヒド又は2つ若しくは3つのアミノキシ基である。アルキン-アジド付加環化反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基は、好ましくは同じアジド、より好ましくは2つ若しくは3つのアジド又は2つ若しくは3つのアルキンである。
- 芳香族又はヘテロ芳香族環式部分、
- それぞれ活性化メチレン基に結合した2又は3個のハロゲン化物、及び
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加及びチオール-エン反応からなる群から選択される反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド環化付加に関与することができる2又は3個の反応性基
を含む。好ましくは、前記足場は、活性化メチレン基にそれぞれ結合した2つのハロゲン化物、並びにオキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加及びチオール-エン反応からなる群から選択される反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド環化付加に関与することができる2つの反応性基、又はそれぞれ活性化メチレン基に結合した3つのハロゲン化物、及びオキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加及びチオール-エン反応からなる群から選択される反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド環化付加に関与することができる3つの反応性基を含む。
- それぞれ活性化メチレン基に結合した2つのハロゲン化物;
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加及びチオール-エン反応からなる群から選択される反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド環化付加に関与することができる2つの反応性基、並びに
- 前記2つのハロゲン化物を含有する足場の一部と、前記2つの反応性基を含有する足場の一部との間に位置する、自由回転結合
を含み、
前記分子足場はC2v対称性を有する。
くとも4つのアミノ酸を含む。更に、本発明の方法で使用されるペプチドは、足場に連鎖している外側のアミノ酸のN末端及び/又はC末端に位置する1つ又は複数のアミノ酸を有してよい。ペプチドループ中のアミノ酸の数及びペプチド全体の長さの上限は、あまり重要ではなく、例えば、ペプチド全体で、アミノ酸数最大200、更にそれ以上であってよく、好ましくはアミノ酸数最大200である。好ましくは、例えばペプチドの製造コストを最小限に抑えるために、ペプチド全体の長さは、例えばアミノ酸数最大70である。したがって、本発明に従って使用されるか、又は本発明による化合物中に存在するペプチドは、好ましくは、アミノ酸数7~200の長さを有し、より好ましくはアミノ酸数10~200、より好ましくは13~200、好ましくは10~70、13~70、16~70、20~70の長さを有する。好ましくは、各ペプチドループは独立して、2~100個のアミノ酸、より好ましくは2~75個のアミノ酸、より好ましくは2~50個のアミノ酸、より好ましくは2~25個のアミノ酸、より好ましくは2~15個のアミノ酸からなる。この文脈で使用する「独立して」とは、本発明の化合物中の各ペプチドループ中のアミノ酸の数が他のペプチドループ中のアミノ酸の数から独立していることを意味する。
i)チオラート求核置換反応(第1の反応)に関与することができる2つの反応性基、及び第2の反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応若しくはアルキン-アジド環化付加に関与することができる2つの反応性基、又は
ii)チオラート求核置換反応(第1の反応)に関与することができる3つの反応性基、及び第2の反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応若しくはアルキン-アジド環化付加に関与することができる3つの反応性基
のいずれかを含む。チオラート求核置換反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基は、好ましくは同じであり、より好ましくは2つ又は3つのチオールである。オキシムライゲーション反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基は、好ましくは同じケトン、より好ましくは2つ若しくは3つのケトン、2つ若しくは3つのアルデヒド又は2つ若しくは3つのアミノキシ基である。アルキン-アジド付加環化反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基は、好ましくは同じアジド、より好ましくは2つ若しくは3つのアジド又は2つ若しくは3つのアルキンである。
この反応は金属触媒に依存せず、O2及び水と適合する(Advanced Organic Chemistry, J. March、第4版、766~767頁; Dondoniら、2009)。
通常のアルケンはゆっくりと反応するが、電子求引性基で置換されたアルケンはディールス-アルダー反応において急速にジエンと反応する。反応は完全に化学選択的であり、完全無保護側鎖を有するペプチドの存在下で水性条件下で行うことができる(Advanced Organic Chemistry、J. March、第4版、839~852頁)。
- ペプチドが4つの連鎖によって足場に付着し、これらの連鎖の結果として、3つのペプチドループが形成される場合、ペプチドと足場はそれぞれ、第1の反応に関与することができる2つの反応性基と第2の反応に関与することができる2つの反応性基とを含み、
- ペプチドと足場はそれぞれ、第1の反応に関与することができる3つの反応性基を含有し、ペプチドは、第2の反応に関与することができる2つの反応性基を含有し、ペプチドが5つの連鎖によって足場に付着し、これらの連鎖の結果として4つのペプチドループが形成される場合に、足場は、第2の反応に関与することができる3つの反応性基を含有し、
- ペプチドが6つの連鎖によって足場に付着し、これらの連鎖の結果として5つのペプチドループが形成される場合に、ペプチド及び足場はそれぞれ、第1の反応に関与することができる3つの反応性基を含み、又は
- ペプチドが3つの連鎖によって足場に付着し、これらの連鎖の結果として、2つのペプチドループが形成される場合、ペプチドと足場はそれぞれ、第1の反応に関与することができる2つの反応性基と第2の反応に関与することができる1つの反応性基とを含む。
からなる群から選択される。より好ましい実施形態において、足場中に存在する反応性基は、C(=O)-CH2-N3又は
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つのさらなる連鎖を形成し、
それによって、3つ又は4つ、好ましくは3つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場はそれぞれ、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つの反応性基と、前記反応を行う前に工程2)の前記反応に関与することができる2つの反応性基とを含み、
- 前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回対称性を有する。本明細書の他の箇所に記載されているように、第1及び第2の反応に続いてペプチドに連鎖を導入することによって、さらなるループを化合物に導入してもよい。
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に3つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つのさらなる連鎖を形成し、
それによって、4つ又は5つ、好ましくは4つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場はそれぞれ、前記反応を行う前に、前記チオラート求核置換反応に関与することができる3つの反応性基を含み;
- 前記ペプチドは、前記反応を行う前に、工程2)の前記反応に関与することができる2つの反応性基を含み;
- 前記分子足場は、前記反応を行う前に、工程2)の前記反応に関与することができる3つの反応性基を含み;
- 前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、3回対称性を有する。本明細書の他の箇所に記載されているように、第1及び第2の反応に続いてペプチドに連鎖を導入することによって、さらなるループを化合物に導入してもよい。
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に3つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に3つのさらなる連鎖を形成し、
それによって、5つ又は6つ、好ましくは5つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場はそれぞれ、前記チオラート求核置換反応に関与することができる3つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる3つの反応性基とを、前記反応を行う前に含み、
- 前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、3回対称性を有する。
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に1つのさらなる連鎖を形成し、
それによって、2つ又は3つ、好ましくは2つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場はそれぞれ、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる1つの反応性基とを、前記反応を行う前に含み、
- 前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、3回対称性を有する。
i.前記ペプチドは、4つ~6つの連鎖によって前記分子足場に付着しており;
ii.前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又はシクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有し;
iii.前記化合物は、前記ペプチドの前記分子足場への付着の結果として形成された3つ~6つのペプチドループを含み;
iv.前記連鎖のうちの2つ又は3つはチオエーテル連鎖であり;
v.前記連鎖のうちの2つ又は3つは、オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾンライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から得られる、
化合物もまた提供される。
i.前記ペプチドは、3つの連鎖によって前記分子足場に付着しており;
ii.前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又はシクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有し;
iii.前記化合物は、前記ペプチドの前記分子足場への付着の結果として形成された2つのペプチドループを含み;
iv.前記連鎖のうちの2つはチオエーテル連鎖であり;
v.前記連鎖のうちの1つは、オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾンライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から得られる、
化合物もまた提供される。
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つのさらなる連鎖を形成し、
それによって、3つ又は4つ、好ましくは3つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場はそれぞれ、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる2つの反応性基とを、前記反応を行う前に含み、
- 前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回対称性、好ましくはC2v対称性を有し、チオラート求核置換反応に関与することができる2つの反応性基を含有する足場の一部と、工程2)の反応に関与することができる2つの反応性基を含有する足場の一部との間に位置する、自由回転結合を含む。
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から生じる2つのチオエーテル連鎖及び2つの共有連鎖、好ましくはオキシム結合又は1,2,3-トリアゾール結合によって足場に付着しているペプチドを含み、
- 足場は、2回対称性、好ましくはC2v対称性を含み、
- 化合物は、ペプチドの足場への付着の結果として形成された、3つ~4つ、好ましくは3つのペプチドループを含む。
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋反応、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から生じる3つのチオエーテル連鎖及び2つの共有連鎖、好ましくはオキシム結合又は1,2,3-トリアゾール結合によって足場に付着しているペプチドを含み、
- 足場は、3回対称性、好ましくはD3h対称性を含み、
- 化合物は、ペプチドの足場への付着の結果として形成された、4つ又は5つ、好ましくは4つのペプチドループを含む。
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応から生じる3つのチオエーテル連鎖及び3つの共有連鎖、好ましくはオキシム結合又は1,2,3-トリアゾール結合によって足場に付着しているペプチドを含み、
- 足場は、3回対称性、好ましくはD3h対称性を含み、
- 化合物は、ペプチドの足場への付着の結果として形成された、5つ又は6つ、好ましくは5つのペプチドループを含む。
入するために使用されるチオール基は、第1の反応中に保護される。ペプチド内のジスルフィド架橋の位置は、遊離チオールによりアミノ酸残基の位置を調節することによって容易に調節される。さらなる実施形態において、アスパラギン酸残基又はグルタミン酸残基のCOOH側鎖は、リジン残基のNH2側鎖にカップリングしている。このようにしてアミド結合が形成される。ペプチドのN末端とC末端のカップリングは、様々な方法で行うことができる。例えば、ジスルフィド結合を介してカップリングされ得る2つのシステイン等の、連鎖が形成され得るN-末端及びC-末端残基として、アミノ酸残基がペプチドに組み込まれる。別の例として、N末端及びC末端はペプチド結合により連鎖されて(joined)、すなわち、ペプチドの遊離COOH末端をペプチドの遊離NH2末端にカップリングすることにより内部結合を形成し、それによりアミド結合を形成してもよい。更に別の例は、2つのセレノシステイン残基間のSe-Se(二セレン)結合である。アミノ酸配列内に内部結合を形成するための代替方法が利用可能であり、その方法は当技術分野において公知である。
する遺伝子パッケージを含む化合物は、対象標的への結合のために複数の化合物がスクリーニングされる、スクリーニング方法に特に適している。そのための一実施形態において、本発明による方法又は本発明による化合物が提供され、前記化合物は、前記ペプチドをディスプレイする遺伝子パッケージと、前記ペプチドをエンコードする核酸とを含む。
- 本発明による化合物のライブラリを用意する工程と、
- 前記化合物を標的分子と接触させる工程と、
- 前記標的分子の前記化合物への結合を決定する工程と、
- 前記標的分子への結合を示す少なくとも1つの化合物を選択する工程と
を含む、方法も提供される。
チオラート求核置換反応とオキシム-ライゲーションを介したペプチドと足場のカップリング
アミノ酸
フタルイミド保護アミノ-オキシ含有アミノ酸の合成例
13C NMR (126 MHz, CDCl3) δ 171.70, 156.97, 143.76, 143.55, 141.29, 127.74, 127.07, 125.06, 124.98, 120.01, 119.98, 82.61, 67.15, 58.24, 51.39, 47.15, 36.17, 27.96.
Prelude(Protein Technologies社、USA)合成装置において、4-(2',4'-ジメトキシフェニル-Fmoc-アミノメチル)-フェノキシ(RinkAmide)樹脂(Bachem社、Germany)を用いて、固相上でペプチドを合成した。すべてのFmoc-アミノ酸は、側鎖官能基がFmoc-プロトコルに従って保護された状態((N-tBoc(KW)、OtBu(DESTY)、N-Trt (HNQ)、S-Trt(C)又はN-Pbf(R)基)で、Biosolve社(Netherlands)、Bachem社(Germany)又はFluorochem社(UK)から購入した。二重カップリングを用いて、活性化時間を15分として、正準アミノ酸をNMP中の4倍過剰のHATU:アミノ酸:DIPEA(1:1:2)とカップリングした。二重カップリングを用いて、活性化時間を60分として、非天然アミノ酸をNMP中の2倍過剰のHATU:アミノ酸:DIPEA(1:1:2)とカップリングした。NMP中20%のピペリジン溶液を使用して、Fmoc脱保護を行った。樹脂をNMP:Ac2O:DIPEA(10:1:0.1 v/v/v)と室温で30分間反応させることによって、ペプチドのN末端のアシル化を行った。アシル化ペプチドは樹脂開裂により開裂し、保護基の除去と同時に生じた。室温で2時間撹拌した後の開裂カクテル(60ml/mmol樹脂)は、80体積%のTFA、7.5質量%のフェノール、5体積%のチオアニソール、2.5体積%のトリ-イソプロピルシラン、5体積%のMilliQ水からなり、樹脂を濾別し、粗ペプチドを氷冷エーテル:ペンタン-1:1で沈殿させる。ペレットをMeCN:H2O(1:1)中に溶解させ、凍結乾燥させる。ペプチドを更に精製するために、分取HPLCを行う。
火炎乾燥フラスコに、N2流下で、N-ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.794g、23.77mmol)を、30mlの新たに蒸留したMeCN中に懸濁させた。NEt3(3.65ml、26.15mmol、1.1当量)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。固体を濾別し、30mlのMeCNで洗浄した。残った液体を0℃まで冷却し、30mlのMeCN中にBoc2O(5.931g、27.19mmol、1.14当量)の溶液を滴加した。続いて溶液を室温に温め、一晩撹拌した。30mlのMeCNにおけるBoc2Oの第2の部分(8.300g、38.03mmol、1.6当量)を、DMAP(290mg、2.38mmol、0.1当量)と一緒に添加した。溶液を40℃に温め、6時間撹拌し、その後、溶液を室温まで冷却した。揮発物を減圧下で除去して、白色ワックス状固体を得た。残渣をEtOAc中に溶解させ、1Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH7)で洗浄し、続いて食塩水で洗浄し、有機相をNa2SO4上で乾燥させた。揮発物を回転蒸発により除去し、無色油状物としてN,N-ビス-Boc保護N-ベンジルヒドロキシルアミンを得た。これを放置すると、ワックス状固体に固化した(7.424g、22.96mmol、96%)。
ペプチド中のケトンについては、足場中のアミノオキシ
CLiPS反応
典型的なCLiPS実験では、ペプチドを3:2のDMF:MilliQ溶液中に溶解させる(最大0.25mM)。次いで、(足場に応じて)MeCN又はMeCN:H2O中の溶液として、足場を添加する(0.9当量)。得られたペプチド溶液を、水中のNH4HCO3溶液の添加により、pH7.8~8に調節する。反応の進行を逆相LC-MS又はUPLC-MSを介してモニターする。反応が完了したら(典型的には15~30分)、アミノオキシ保護基の脱保護を開始することができる。
CLiPS反応混合物に、等容積の6MのHCl(水溶液)を添加して、Boc脱保護を開始する。反応混合物を典型的に1時間撹拌して、すべてのアミノ-オキシ部分の完全な遊離を確保する。これは逆相LC-MS又はUPLC-MSによって確認することができる。上記の条件が満たされているときオキシムライゲーションは既に発生しているが、二重オキシム化ペプチド構築物への完全な変換は達成されていないことに留意することが重要である。5.5MのNaOH(水溶液)溶液(典型的には添加されたHCl溶液の95体積%)を使用して、反応混合物のpHを約pH4に調整する。次いで、逆相LC-MS又はUPLC-MSによって判断して、完全に変換されるまで、反応混合物を1~16時間放置する。
(実施例A)
低分子ペプチドによるT4N-3環化。
ペプチドAc-CE(pAcF)A(pAcF)KC-NH2(1.10mg、1.13μmol)を、1mlの3:2 DMF:H2O(1.13mM)中に溶解させた。足場T4N-3(500μlのMeCN原料中6.10mg、65μl使用、0.8当量)を添加し、続いて50μlの1M NH4HCO3溶液を添加してpH8.5にした。図10は、30分の反応時間後のLC-MSクロマトグラムを示す。Rt6.16分において、[M+H]+に対応してm/z1549.6(計算値1549.6)を有し、[M+2H]2+では775.3(計算値775.3)を有する、CLiPS反応ペプチドのUVトレースが見られる。Rt5.34分において、ペプチドジスルフィドのトレースが見られる。
より高分子量のペプチドによるT4N-3環化
ペプチドAc-CEK(pAcF)AS(pAcF)KDC-NH2(1.30mg、0.99mmol)を、1mlの3:2 DMF:H2O(1.13mM)中に溶解させた。足場T4N-3(500μlのMeCN原料中6.10mg、57μl使用、0.7当量)を添加し、続いて50μlの1M NH4HCO3溶液を添加してpH8.5にした。図12は、30分の反応時間後のLC-MSクロマトグラムを示す。Rt5.66分において、CLiPS反応ペプチドについて、UVトレースが見られ、[M+H]+に対応してm/z1880.8(計算値1879.8)であり、[M+2H]2+では940.7(計算値940.4)である。Rt4.92分において、ペプチドジスルフィドのトレースが見られる。
ペプチドを1:1のDMSO:H2Oに溶解させて最終濃度を50mMとし、次いで足場(0.63当量、ストック溶液由来)を添加する。1MのNH4HCO3を添加することにより、反応混合物をpH>8に塩基性化する。一般的なスケールは0.3mgのペプチドであり、これは30μLの1M NH4HCO3溶液を必要とする。UPLCが、CLIPS反応が(一般に30分以内に)完全な変換に達したことを示した後、15%TFA溶液を用いて反応物を酸性化する。塩基と等しい容積(通常30μL)を添加する。溶液を一晩放置し、オキシム生成物を定量収率で得る。
中サイズペプチドによるT4C-3環化
ペプチドAc-CEQF hS(ONH2)AKF hS(ONH2)LKNC-NH2(0.22mg)を274μLのDMSO:H2O(1:1)中に溶解させる。足場T4C-3を添加する(200μLのMeCN中に2.31mg、4.27μLを添加した)。次に、30μLの1M NH4HCO3溶液を添加すると、その後、20分以内にCLIPSが生じる。図14は、0.89分の直鎖状ペプチドから1.24分のCLIPS反応ペプチドへのRtシフトを示す。質量は所望の生成物に対応する。35μLの15%TFA溶液を添加し、室温で16時間後に二重オキシム生成物を得る。それぞれRt1.06分及び1.08分において、2つの生成物が見出される。質量スペクトルは二重オキシム生成物と一致する。2つのピークが見え、これらは1つの同じ分子の異なる立体配座を表す可能性が最も高い。
中サイズペプチドによるT4C-3環化
ペプチドAc-CERKFK(Aoa)SGAVK(Aoa)KLYSC-NH2(0.26mg)を254μLのDMSO:H2O(1:1)中に溶解する。足場T4C-3を添加する(100μLのMeCN中に0.93mg、5.66μLを添加した)。次に、30μLの1M NH4HCO3溶液を添加すると、その後、20分以内にCLIPSが生じる。図15は、0.88分の直鎖状ペプチドから1.17分のCLIPS反応ペプチドへのRtシフトを示す。質量は所望の生成物に対応する。30μLの15%TFA溶液を添加し、室温で16時間後に二重オキシム生成物を得る。Rt=0.90分において、2つの生成物が見出される。生成物のピークは非常に接近している。質量スペクトルは二重オキシム生成物と一致する。
末端の中サイズペプチド-アミノオキシによるT4C-3環化
ペプチドAc-K(Aoa)EQFCAKFCLKNK(Aoa)-NH2(0.41mg)を、460μLのDMSO:H2O(1:1)中に溶解させる。足場T4C-3を添加する(100μLのMeCN中に0.78mg、12.19μLを添加した)。次に、40μLの1M NH4HCO3溶液を添加すると、その後、20分以内にCLIPSが生じる。図16は、0.95分の直鎖状ペプチドから1.32分のCLIPS反応ペプチドへのRtシフトを示す。質量は所望の生成物に対応する。50μLの15%TFA溶液を添加し、室温で16時間後に二重オキシム生成物を得る。Rt1.12分で、単一のピークが見出され、質量スペクトルは所望の生成物に対応する。
末端の中サイズペプチド-アミノオキシによるT4C-3環化
ペプチドAc-K(Aoa)ERKFCSGAVCKLYSK(Aoa)-NH2(0.23mg)を、226μLのDMSO:H2O(1:1)中に溶解させる。足場T4C-3を添加する(100μLのMeCN中に0.93mg、5.00μLを添加した)。次に、30μLの1M NH4HCO3溶液を添加すると、その後、20分以内にCLIPSが生じる。図17は、0.83分の直鎖状ペプチドから1.21分のCLIPS反応ペプチドへのRtシフトを示す。質量は所望の生成物に対応する。30μLの15%TFA溶液を添加し、室温で16時間後に二重オキシム生成物を得る。Rt=0.92分で、単一のピークが見出され、質量スペクトルは所望の生成物に対応する。
チオラート求核置換反応とアルキン-アジド付加環化によるペプチドと足場のカップリング
1.T4(-≡)2-足場の合成経路
異なるT4(-≡)2-足場の合成経路をスキーム1に示す。
概説
特に明記しない限り、反応は乾燥又はN2/アルゴン雰囲気のような特別な対策なしに行われた。乾燥剤としてCaH2を用いてこれらの溶媒を蒸留することにより、乾燥CH2Cl2及びCH3CNを得た。ナトリウムと共に蒸留することにより、乾燥THFを得た。すべての乾燥溶媒をN2雰囲気下で保存した。4Åモレキュラーシーブ上の乾燥DMF及びDMSOをSigma-Aldrich社から入手し、N2雰囲気下で保存した。試薬はSigma Aldrich社及びFluorochem社から最高純度(通常>98%)で購入し、受け取ったままの状態で使用した。反応は、0.25mmのE. Merck社製シリカゲルプレート(60F-254)上で行った薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターした。SilaFlash(登録商標)P60(粒径40~63μm)をシリカカラムクロマトグラフィーに使用した。Bruker DRX-300、400及び500MHz計器で、NMRスペクトルを記録し、内部標準としての残留非重水素化溶媒信号に基づいて較正した。1H-NMRの多重度は、下記の通り略記した。s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、quint=五重項、m=多重項。AccuTOFgC v 4g、JMS-T100GCV質量分析計(日本電子株式会社、日本)で、高分解能質量スペクトル(HRMS)を記録した。FD/FIプローブは、FDエミッター(Carbotec社又はLinden社、Germany)、FD10μmを装備していた。電流率は1.2分にわたり51.2mA/分であり、機械はイオン化法として電界脱着(FD)を使用した。Wagner & Munz社製Polytherm A融点機器で融点を記録し、補正されていない。Bruker社製Alpha FTIR装置で、IRスペクトルを記録した。
足場T4(-≡)2-1
ジヨードアレーン1
tert-ブチルエステル4
ビスアルコール7
3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(5.3mL、58mmol、3当量)及びPPTS(417mg、1.66mmol、0.09当量)を添加し、混合物を48時間撹拌した。H2O(50mL)を添加し、生成物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水(1×50mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。濾過及び真空中での濃縮後、生成物をシリカのプラグで濾過して、無色の油状物として8を90%の収率で得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.44 (s, 2H), 7.25 (s, 1H), 4.75 (d 2H, ABの一部), 4.70 (t, 2H), 4.46 (d, 2H, ABの一部), 3.92 - 3.87 (m, 2H), 3.58 - 3.52 (m, 2H), 1.87 - 1.52 (m, 12H). 13C NMR (400 MHz, CDCl3) δ 140.8, 129.8, 125.5, 122.7, 98.1, 68.1, 62.3, 30.6, 25.6, 19.4. IR ν 2940, 2869, 1574, 1386, 1119, 1024 cm-1. HRMS (FD+) m/z C18H25BrO4の計算値384.0936, 実測値384.0950.スペクトルデータは報告されたデータ[1]と一致する。
フタルイミド13
概説:
アミノ酸は1文字のコードで示されている。ペプチドは、N末端でアセチル化され、C末端でアミド化されている。非天然アミノ酸アジドホモアラニンは[Aha]と略される。
Prelude(Protein Technologies社、USA)、Symfony(Protein Technologies社、USA)、Syro(I)(MultiSyntech社、Germany)合成装置において、4-(2‘,4'-ジメトキシフェニル-Fmoc-アミノメチル)-フェノキシ(RinkAmide)樹脂(BACHEM社、Germany)を使用する固相上で、ペプチドを合成した。すべてのFmoc-アミノ酸は、Biosolve社(Netherlands)又はBachem社(Germany)から購入し、N-t-Boc(アミノ酸KW)、O-t-Bu(DESTY)、N-Trt(HNQ)、S-Trt(C)又はN-Pbf(R)基として保護された適切な側鎖官能基を有する。ペプチド合成に使用されるすべての溶媒(ピペリジン、トリフルオロ酢酸、NMP及びDMF)は、ペプチドグレードの品質でBiosolve社(Netherlands)から購入した。Fmoc-アジドホモアラニン-OH(Fmoc-Aha-OH)を、Springら、2011によって記載された文献の手順に従って合成した。アミノ酸をDMF(200mM)中に溶解させ、そのまま使用した。ピペリジンをNMP中の20%原液として使用し、HATUをDMF中の0.4M原液として使用し、DIPEAをNMP中の2M原液として使用した。[Aha]を含む標準的アミノ酸を、1時間の反応時間により、単一カップリングプロトコル(5倍過剰のHATU/アミノ酸及び10倍過剰のDIPEA)を介してカップリングさせた。困難なアミノ酸カップリング、例えば、R、K及びCの場合、2×15分の反応時間による、二重カップリングプロトコル(10倍過剰のHATU/アミノ酸及び20倍過剰のDIPEA)を使用した。樹脂をNMP/Ac2O/DIPEA(10:1:0.1)と室温で30分間反応させることによって、ペプチドのN末端のアセチル化(Ac)を行った。アセチル化ペプチドを、TFA/MilliQ/チオアニソール/DODT/TIS(90:5:2.5:5:2.5)のカクテルと室温で2時間反応させることによって、樹脂から切断した。Et2O/ペンタン(1:1)によりペプチドを沈殿させ、続いて沈殿したペプチドを凍結乾燥させ、粗ペプチドを得た。逆相HPLC(移動相は、溶離液A(0.05%TFAを含有するmilliQ-H2O)及び溶離液B(0.05%TFAを含有するACN)の勾配混合物からなる)によって、粗ペプチドの精製を行った。
T4足場による環化
概説
UPLC-ESMSシステム(特に明記しない限り、3分間、5~80%B、Acquity UPLC Peptide BEH C18カラム、130Å、1.7μm、2.1×50mm、UV検出(λ=215nm)及びMS分析用正イオン電流上で、ライゲーション環化反応を測定した。直鎖状ペプチドは、数字(#)とそれに続く下付き文字のループ長(y)を用いて表記され、例えば、(3×3×3のペプチドループを有する特定のペプチドについては)#333と表記される。単環式CLIPS-ペプチドは、T4(-≡)2-@(式中、@は、足場数であり、1、2、3又は4である)への共有結合により表記され、例えば、[#333-T4(-≡)2-@]と表記される。三環式CLIPS/CuAACペプチドは、アラビア数字の代わりにローマ数字で表記され、例えば、ペプチド1333と足場T4(-≡)2-4との三環化の生成物は、[I333-T4(-≡)2-4]と表記される。
直鎖状ペプチド(1.0当量)をDMF/H2O(2:1、0.5mM)中に溶解させ、T4(-≡)2-足場の0.8当量の10mM原液(DMF中)を、混合物に添加した。CLIPS反応を開始するために、NH4HCO3溶液(1M)を添加することによって、溶液のpHを8に調整した。直鎖状ペプチドを完全に消費した後、H2O中のCuSO4(2当量)、THPTA-リガンド(2当量)及びアスコルビン酸ナトリウム(10当量)のプレインキュベートカクテルを、反応混合物に添加した。完了後、0.1MのEDTA溶液(5当量)を混合物に添加して反応をクエンチし、続いてすぐに逆相HPLC精製又は凍結乾燥を行った。
CuAAC反応が完了したかどうかを確認するために、70μLのUPLC試料に20μLの1M TCEPを添加した。混合物を24時間インキュベートし、UPLCで分析した。CLIPS/CuAACとCuAAC/CLIPSの両方を実施した。CuAACを最初に行ったとき、システイン残基の遊離チオールは、銅(I)への厳密な配位と共に酸化され、S-S酸化ペプチドの形成をもたらす傾向があった。更に、CLIPS反応は、マイクロモル濃度下で行うことができ、それによって、ペプチド-足場構築物のオリゴマー化を制限することができる。これらの理由から、常にCuAACの前にCLIPSから開始することが推奨される。
上記のワンポットCLIPS/CuAACライゲーション-環化のための一般的手順により、及び上記のCLIPS/CLICK環化のための実験手順全体と同様に、上記の19種の異なるペプチド及び足場T4(-≡)2-1、T4(-≡)2-42、T4(-≡)2-3及びT4(-≡)2-4を用いて、CLIPS/CuAAC環化を行った。全反応の結果(保持時間、直鎖状ペプチド、単環式CLIPS-ペプチド及び三環式CLIPS/CuAAC-ペプチドのMW計算値/実測値を含む)をTable1(表1)に示す。
ILCQWGA[Aha]KASE[Aha]FSKVCPK:204444+T4(-≡)2-3(図22)、
ILCQWGA[Aha]KASE[Aha]FSKVCPK:204444+T4(-≡)2-4(図23)、
ILKCQKGAT[Aha]KASEK[Aha]NHSKVCPK 215555+T4(-≡)2-3(図24)、及び
ILKCQKGAT[Aha]KASEK[Aha]NHSKVCPK 215555+T4(-≡)2-4(図25)。
五環式ペプチドを生成するためのT6環化の一般的手順
CLIPS:直鎖状ペプチド2211111(0.72mg、0.533μmol、1当量)をDMF/H2O(1:1)中に溶解させて、0.5mM溶液を得た。次いで、足場T6(-≡)3-1(DMF中の10mM原液からの43μL、0.426μmol、0.8当量)を添加した。続いて、反応を開始させるために、40μLの水性NH4HCO3-溶液(200mM)を添加してpH=8にした。
頭-尾環化ペプチド、二環式CLIPSペプチド及び四環式CLIPS/CuAACペプチドのUPLC-MSクロマトグラムを、以下の通り、図21~図24に示す。
Ac-CQ[Aha]KCF[Aha]ACK[Aha]-NH2:2211111+T6(-≡)3-1(図26)、
Ac-CQW[Aha]KACFS[Aha]ATCKN[Aha]-NH2:2322222+T6-(≡)3-1(図27)、
H-CQWGA[Aha]KASECFSEK[Aha]ATKGCGNKG[Aha]-NH2:2444444+T6-(≡)3-1(図28)、及び
H-CQWGAS[Aha]KASEVCFSEKG[Aha]ATKGKCGNKGE[Aha]-NH2:2555555+T6-(≡)3-1(図29)。
生物学的に活性な四環の同定
配列R[Aha]FRLPCRQLRCFRLP[Aha]RQL-OcamL(式中、OcamLは、オムニラーゼ-1酵素の認識部位である)を有するペプチドを、Schmidtら、2017に記載されているように、オムニラーゼ-1を使用して触媒的に頭-尾環化した。その後、このペプチドを、2つの異なるT4足場、T4(-≡)2-3及びT4(-≡)2-4とカップリングさせて、四環式ペプチドを得た。図30Aは、四環式ペプチドをもたらす、CLIPS及びCLICK反応混合物のUPLC-MSクロマトグラムを示す。
参考文献
2 位置異性体
Claims (20)
- 分子足場に付着したペプチドを含む化合物を調製する方法であって、
1)ペプチドと分子足場との間でチオラート求核置換反応を行って、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つ又は3つのチオエーテル連鎖を形成する工程と、
2)オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される、前記ペプチドと前記分子足場との間での後続の反応を行い、前記ペプチドと前記分子足場との間に2つ又は3つのさらなる連鎖を形成し、
それによって、3つ~6つのペプチドループを形成する工程と
を含み、
- 前記ペプチド及び前記分子足場が、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つ又は3つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる2つ又は3つの反応性基とを、前記反応を行う前に含み、
- 前記分子足場が、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有する、
方法。 - 工程2)の前記反応が、オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加、及びチオール-エン反応からなる群から選択され、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド付加環化である、請求項1に記載の方法。
- 工程1)及び2)の前記反応を行う前の前記分子足場が、
- 前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる2つの反応性基、又は
- 前記チオラート求核置換反応に関与することができる3つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる3つの反応性基
を含む、請求項1又は2に記載の方法。 - 前記ペプチドが、工程1)及び2)の前記反応を行う前に、2つ又は3つのチオール基を含み、前記分子足場が、工程1)及び2)の前記反応を行う前に、活性化メチレン基に結合した2つ又は3つのハロゲン化物を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ペプチドが、工程1)及び2)の前記反応を行う前に直鎖状ペプチドである、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ペプチドに1つ又は複数の連鎖を導入する工程を更に含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記足場が、工程1)及び2)の前記反応を行う前に、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つ又は3つの反応性基を含む足場の一部と、工程2)の前記反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基を含む足場の一部との間に位置する、自由回転結合を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- - 前記ペプチド及び前記分子足場が、工程1)及び2)の前記反応を行う前に、前記チオラート求核置換反応に関与することができる2つの反応性基と、工程2)の前記反応に関与することができる2つの反応性基とを含み、
- 前記分子足場が、C2v対称性を有し、
- 前記分子足場が、工程1)及び2)の前記反応を行う前に、チオラート求核置換反応に関与することができる前記2つの反応性基を含む足場の一部と、工程2)の反応に関与することができる前記2つの反応性基を含む足場の一部との間に位置する、自由回転結合を含む、
請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 - 分子足場に付着したペプチドを含む化合物であって、
i. 前記ペプチドは、4つ~6つの連鎖によって前記分子足場に付着しており;
ii. 前記分子足場は、芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又はシクロアルキレンを含み、2回又は3回対称性を有し;
iii. 前記化合物は、前記ペプチドの前記分子足場への付着の結果として形成された3つ~6つのペプチドループを含み;
iv. 前記連鎖のうちの2つ又は3つはチオエーテル連鎖であり;
v. 前記連鎖のうちの2つ又は3つは、オキシムコンジュゲート、1,2,3-トリアゾール、チオエーテル、ヒドラゾンコンジュゲート、6員環、及びジスルフィド架橋から選択される、
化合物。 - 本質的に1つ又は2つの位置異性体の形態である、請求項9に記載の化合物。
- 前記ペプチドが、ペプチド内連鎖を含む、請求項9又は10に記載の化合物。
- 前記2つ又は3つのチオエーテル連鎖を含む前記分子足場の一部と、オキシムコンジュゲート、1,2,3-トリアゾール、チオエーテル、ヒドラゾンコンジュゲート、6員環、及びジスルフィド架橋からなる群から選択される、前記2つ又は3つの連鎖を含む前記分子足場の一部が、水素原子以外の原子の単結合対によって分離されている、請求項9から11のいずれか一項に記載の化合物。
- 前記化合物が、前記ペプチドをディスプレイし前記ペプチドをエンコードする核酸を含んでいる遺伝子パッケージを含み、好ましくは、前記遺伝子パッケージが、ファージディスプレイ粒子、mRNAディスプレイ粒子、リボソームディスプレイ粒子、DNAディスプレイ粒子、細菌ディスプレイ粒子又は酵母ディスプレイ粒子である、請求項9から12のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項9から13のいずれか一項に記載の複数の化合物を含むライブラリ。
- - 芳香族若しくはヘテロ芳香族環式部分、6員シクロアルキル又は6員シクロアルキレン、
- それぞれ活性化メチレン基に結合した2又は3個のハロゲン化物である、チオラート求核置換反応に関与することができる2又は3個の反応性基、
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応に関与することができる、2つ又は3つの反応性基
を含み、2回又は3回対称性を有する分子足場であって、ただし、1,3,5-トリス(ブロモメチル)-2,4,6-トリス(トリメチルシリルエチニル)ベンゼンではない、分子足場。 - - 芳香族又はヘテロ芳香族環式部分、
- それぞれ活性化メチレン基に結合した2又は3個のハロゲン化物、及び
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加及びチオール-エン反応からなる群から選択される反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド環化付加に関与することができる、2つ又は3つの反応性基
を含み、C2v対称性又はD3h対称性を有する、請求項15に記載の分子足場。 - チオラート求核置換反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基を含有する足場の一部と、オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド付加環化、チオール-エン反応、ヒドラゾン-ライゲーション反応、ディールスアルダー型反応、ジスルフィド架橋形成、及び閉環メタセシス反応からなる群から選択される反応に関与することができる前記2つ又は3つの反応性基を含有する足場の一部との間に位置する、自由回転結合を含む、請求項15又は16に記載の分子足場。
- - それぞれ活性化メチレン基に結合した2つのハロゲン化物;
- オキシム-ライゲーション反応、アルキン-アジド環化付加及びチオール-エン反応からなる群から選択される反応、好ましくはオキシム-ライゲーション反応又はアルキン-アジド環化付加に関与することができる2つの反応性基、並びに
- 前記2つのハロゲン化物を含有する足場の一部と、前記2つの反応性基を含有する足場の一部との間に位置する、自由回転結合
を含み、C2v対称性を有する、請求項17に記載の分子足場。 - 対象標的に結合することができる化合物を同定する方法であって、請求項14に記載の化合物のライブラリを対象標的と接触させる工程と、前記化合物の前記標的への結合を決定する工程と、前記標的に結合する化合物を選択する工程とを含む、方法。
- 候補薬物化合物を選択するための方法における、請求項9から13のいずれか一項に記載の化合物又は請求項14に記載のライブラリの使用。
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