JP7098405B2 - 有機酸含有食品組成物 - Google Patents
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Description
(I)食品添加用組成物
(I-1)有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種、並びにEVGおよび/またはその塩を含有する、食品添加用組成物。
(I-2)有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、およびフィチン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、(I-1)に記載する食品添加用組成物。
(I-3)有機酸および/またはその塩100質量部に対するEVGおよび/またはその塩の割合が総量で0.0025~50質量部である(I-1)または(I-2)に記載する食品添加用組成物。
(II-1)(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する食品添加用組成物を含有する食品組成物。
(II-2)有機酸および/またはその塩を総量で0.01~50質量%、並びにEVGおよび/またはその塩を総量で0.000025~0.1質量%の割合で含有する(II-1)に記載する食品組成物。
(III-1)(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する食品添加用組成物を配合し、食品組成物中に有機酸および/またはその塩とEVGおよび/またはその塩との共存状態を形成する工程を有する、有機酸含有食品組成物の製造方法。
(III-2)さらに加熱工程を有する(III-1)に記載する製造方法。
(III-3)前記食品組成物に、有機酸および/またはその塩を総量で0.01~50質量%、EVGおよび/またはその塩を総量で0.000025~0.1質量%となるように配合する、(III-1)または(III-2)に記載する製造方法。
(IV-1)有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種とEVGおよび/またはその塩を併用することを特徴とする、有機酸またはその塩の酸味または/および酸臭を抑制する方法。
(IV-2)前記併用が、食品組成物中に有機酸および/またはその塩とEVGおよび/またはその塩との共存状態を形成するものである、(IV-1)に記載する方法。
(IV-3)前記共存状態は、有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する食品組成物にEVGおよび/またはその塩を配合するか、EVGおよび/またはその塩を含有する食品組成物に有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合するか、または食品組成物に有機酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種、およびEVGおよび/またはその塩を配合することによって形成されるものである、(IV-2)に記載する方法。
(IV-4)前記有機酸またはその塩の酸味および/または酸臭が、有機酸またはその塩を加熱することによって生じる酸味および/または酸臭である、(IV-1)~(IV-3)のいずれかに記載する方法。
(IV-5)前記食品組成物中に、有機酸および/またはその塩の総量100質量部に対するEVGおよび/またはその塩の割合が総量で0.0025~50質量部となるように、有機酸および/またはその塩とEVGおよび/またはその塩とを併用する、(IV-1)~(IV-4)のいずれかに記載する方法。
(IV-6)前記食品組成物中に、有機酸および/またはその塩の総量が0.01~50質量%、EVGおよび/またはその塩の総量が0.000025~0.1質量%となるように両者を併用する、(IV-1)~(IV-5)のいずれかに記載する方法。
(IV-7)有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、およびフィチン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、(IV-1)~(IV-6)のいずれかに記載する方法。
本発明の食品添加用組成物は、有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種、並びにEVGおよび/またはその塩を含有することを特徴とする。
本発明が対象とする有機酸およびその塩は、可食性の有機酸およびその塩、つまり食用の有機酸およびその塩であって、酸味または酸臭を有するものである。有機酸として、制限はされないが、好ましくは酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、およびフィチン酸を挙げることができる。本発明において、これらの有機酸は1種単独で使用されてもよいし、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。これらの有機酸の塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩を挙げることができる。好ましくはナトリウム塩である。
(1)酸味料(食品に酸味を付与するかまたは食品の酸味を調整する)
氷酢酸(酢酸)、酢酸ナトリウム、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、フィチン酸、クエン酸ナトリウム、およびフマル酸一ナトリウム
(2)調味料(食品に旨味等を付与し増強するか、食品の味覚を向上または改善する)
クエン酸三ナトリウム、コハク酸、酢酸ナトリウム、およびコハク酸二ナトリウム
(3)pH調整剤(食品の変質や変色を防止する)
クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸三ナトリウム、酢酸ナトリウム、およびリンゴ酸ナトリウム
(4)保存料(加工食品の微生物による腐敗や変敗を防止する)
安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、デヒドロ酢酸ナトリウム
(5)日持向上剤(短期間の食品の腐敗や変敗を抑える)およびその副剤
氷酢酸(酢酸)、酢酸ナトリウム(以上、日持向上剤)、乳酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸、グルコノデルタラクトンなどの有機酸、またはそれらの塩(以上、日持向上剤と併用される副剤)。
EVGは、γグルタミル構造を有するトリペプチドの調味料(食品添加物)である。魚醤や醤油中の食品中に微量含まれており、コク味付与作用を有する成分とされている。
本発明において食品添加用組成物は、食品に添加して使用されるものを意味する。具体的には、食品の製造または調理の過程において、食品に添加、混和、湿潤またはその他の方法によって使用されるものである。ここで対象とする食品は、スーパーやコンビニエンスストアなどの店頭で販売される加工食品のほか、レストランや食堂等の飲食店および家庭で調理される食品(調理食)のいずれもが含まれる。なお、加工食品には、缶・瓶詰果汁、味噌、醤油、および漬け物等の一次加工食品;製パン、製麺、マヨネーズやソースなどの調味料等の二次加工食品;インスタント食品、冷凍食品、レトルト食品、缶詰、瓶詰、練り製品、包装食品、調理済み食品・半調理済み食品、コピー食品、総菜類等の三次加工食品(調理加工済み食品)が含まれる。またその形態も問わず、固形物(固体、粉末状、顆粒状)、半固形物(ペースト状、ゲル状)、および液状物(溶液状、乳液状、分散液状)のいずれでもよい。つまり、本発明において食品という用語は、飲料を含む飲食品と同意義で使用される。
本発明が対象とする食品組成物は、その製造または調理の過程において、前述する食品添加用組成物を添加、混和、湿潤またはその他の方法によって使用して製造されるものである。つまり、本発明の食品組成物は、前述する有機酸類より選択される少なくとも1種、並びにEVG類を含有するものである。EVG類の配合割合は制限されないものの、有機酸類の総量100質量部に対して、EVG類総量で0.0025~50質量部であることが好ましい。EVG類の割合として、より好ましくは0.0025~10質量部であり、特に好ましくは0.005~5質量部である。
本発明は、有機酸類より選択される少なくとも1種とEVG類を併用することを特徴とし、こうすることで食品組成物中における有機酸類に由来する酸味および/または酸臭を抑制することができる。ここで併用とは、食品組成物中に有機酸類とEVG類との共存状態を形成することをいう。当該共存状態は、有機酸類を含有する食品組成物にEVG類を配合するか、EVG類を含有する食品組成物に有機酸類を配合するか、または食品組成物に有機酸類およびEVG類を配合することによって形成される。有機酸類およびEVG類を添加配合する時期は特に制限されないが、有機酸類に由来する酸味および/または酸臭を抑制するという目的を達成する意味で、EVG類の配合は、有機酸類の配合と同時またはそれより前であることが好ましい。有機酸類の配合よりも後である場合であっても、加熱処理の前にEVG類を添加配合することが好ましい。
高酸度醸造酢(タマノイ酢製 酢酸15%含有)を蒸留水で希釈して0.2%濃度の酢酸水溶液を調製し、これにグルタミルバリルグリシン(EVG)(和光純薬工業製)を、表1に記載するように0.05~1000ppm濃度になるように添加し溶解して、EVG添加酢酸含有水溶液(25℃+5℃)(被験試料1~9)を作製した。
◎:対照試料と比較して、酸味または酸臭が顕著に抑制されている。
○:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されている。
△:対照試料と比較して、酸味または酸臭がやや抑制されている。
×:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されていない。
食用酢酸に代えて、複数の食用有機酸(クエン酸、乳酸、グルコン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、フィチン酸)を用いて、実験例1と同様にして、EVGの酸味および酸臭抑制効果を評価した。
米酢とともにEVGを添加して米飯を炊き、米酢の酸味および酸臭に対するEVGの抑制効果を評価した。
(1)試験方法
水洗し、水に浸漬した米180部に対して、水271部および米酢(市販品:ミツカン社製、酸度4.5%)9部を添加し、これに表3に記載する濃度になるようにEVGを添加して、通常の炊飯器にて炊飯した。炊飯後、5分間蒸らした後に茶碗に装い、よく訓練された専門パネル3名に、茶碗に装ったときの米飯のにおいと、それを食べたときに口腔内で感じる酸味を評価してもらった。評価は、EVGを添加せずに米酢のみを上記の割合で添加して炊飯した米飯を対照試料(陰性コントロール)として、これとの比較で4段階の評価を行った。
結果を表3に示す。
○:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されている。
△:対照試料と比較して、酸味または酸臭がやや抑制されている。
×:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されていない。
乳酸に加えてEVGを添加した水溶液に、茹でたうどんを浸漬処理し、乳酸の酸味および酸臭に対するEVGの抑制効果を評価した。
下記方法によりうどん(被験試料)を調製し、よく訓練された専門パネル3名に食べてもらい、口腔内で感じる酸味、および食べる際に鼻から直接嗅いで感じる酸臭(オルソネーザルアロマ)を評価してもらった。評価は、浸漬水として、EVGを添加せずに乳酸を0.5%添加して調製した水溶液を用いて浸漬処理したうどんを対照試料(陰性コントロール)として、これとの比較で3段階の評価を行った。
1.市販の冷凍うどんを沸騰水で1分間ゆで上げ、水気をきる。
2.上記で水気をきったうどん麺を4倍量の0.5%乳酸水溶液に1分間浸漬する。
3.再度水気をきり、真空パックした後、90℃で5分間、二次加熱する。
4.加熱後、流水で冷却して、冷蔵保存する。
5.食べるときに、600Wレンジで60秒再加熱し、酸臭および酸味の評価を実施する。
結果を表4に示す。
△:対照試料と比較して、酸味または酸臭がやや抑制されている。
×:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されていない。
乳酸に加えてEVGを添加した水溶液に、茹でたパスタを浸漬処理し、乳酸の酸味および酸臭に対するEVGの抑制効果を評価した。
下記方法によりパスタ(被験試料)を調製し、よく訓練された専門パネル3名に食べてもらい、口腔内で感じる酸味、および食べる際に鼻から直接嗅いで感じる酸臭(オルソネーザルアロマ)を評価してもらった。評価は、浸漬溶液として、EVGを添加せずに乳酸を1%添加して調製した水溶液を用いて浸漬処理したパスタを対照試料(陰性コントロール)として、これとの比較で3段階の評価を行った。
1.乾燥麺のパスタを設定された茹で時間よりも1分早くゆで上げ、水気をきる。
2.上記で水気をきったパスタ麺を4倍量の浸漬溶液(1%乳酸およびEVG含有水溶液)に1分間浸漬する。
3.再度水気をきり、真空パックした後、90℃で5分間、二次加熱する。
4.加熱後、流水で冷却して、冷蔵保存する。
5.食べるときに、600Wレンジで15~30秒再加熱し、酸臭および酸味の評価を実施する。
結果を表5に示す。
△:対照試料と比較して、酸味または酸臭がやや抑制されている。
×:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されていない。
酢酸ナトリウムに加えてEVGを添加して食パンを製造し、酢酸ナトリウムの酸味および酸臭に対するEVGの抑制効果を評価した。
1.強力粉 280 (g)
2.バター 16.8
3.砂糖 19.6
4.脱脂粉乳 6.72
5.塩 5.6
6.ドライイースト 3.36
7.水 201.6
酢酸ナトリウムを含有する酢酸ナトリウム製剤(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)、およびEVGを添加してポテトコロッケを作製し、酢酸ナトリウム製剤(酢酸Na製剤)の酸味および酸臭に対するEVGの抑制効果を評価した。なお、酢酸ナトリウム製剤には、酢酸ナトリウム76.6%に加えて、氷酢酸4.4%、グリシン17.3%、その他1.7%等の有機酸およびアミノ酸が含まれている。
下記処方からなるポテトコロッケの生地に、酢酸Na製剤を1.5%、EVGを10ppm(いずれも最終濃度)となるように添加して成型した後、下記の手順に従って、バッター液とパン粉を付け、冷凍後油ちょうして、ポテトコロッケ(pH5.9)を製造した。
ジャガイモ 74.6(%)
玉葱 23
合い挽き肉 1
食塩 0.7
砂糖 0.6
胡椒 0.1
合 計 100
市販バッターミックス(千葉製粉製) 20 (%)
水 80
合計 100
1.ジャガイモを茹でてからつぶしておく。玉葱、合挽き肉を炒め、全ての原料を混合し、コロッケの具とした。
2.コロッケの具に対し、酢酸Na製剤及びEVGを添加した。
3.バッター液に成形したコロッケをつけ、さらにパン粉をまぶす。急速冷凍(-40℃、2時間)した後、冷凍保存を行った。
4.冷凍していたコロッケを油ちょうした。(175℃、2分30秒)
5.コロッケを個々に包装し、30℃にて保存した。
上記で製造したポテトコロッケを、よく訓練された専門パネル3名に食べてもらい、口腔内で感じる酸味、および食べる際に鼻から直接嗅いで感じる酸臭(オルソネーザルアロマ)を評価してもらった。評価は、EVGを添加せずに酢酸Na製剤を1.5%(酢酸Naに換算すると1.14%)添加して製造したポテトコロッケを対照試料(陰性コントロール)として、これとの比較で3段階の評価を行った。
結果を表7に示す。
△:対照試料と比較して、酸味または酸臭がやや抑制されている。
×:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されていない。
酢酸Na製剤(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)に加えてEVGを添加した水溶液に茹でたブロッコリーを浸漬し、酢酸Na製剤の酸味および酸臭に対するEVGの抑制効果を評価した。なお、酢酸Na製剤は、前記実験例7で用いたものと同じものである。
ブロッコリーの10倍量の沸騰水に冷凍ブロッコリーを投入し、再沸騰後30秒間ボイルした。これをザルに上げた後、これを3%濃度の酢酸Na製剤(酢酸Naに換算すると2.28%)を溶解した水溶液に投入し、30分間浸漬した後、ザルに上げて水切りをした。これをよく訓練された専門パネル3名に食べてもらい、口腔内で感じる酸味、および食べる際に鼻で感じる酸臭を評価してもらった。評価は、上記浸漬水として、EVGを添加せずに酢酸Na製剤を3%添加して調製した水溶液を用いて浸漬処理したブロッコリーを対照試料(陰性コントロール)として、これとの比較で3段階の評価を行った。
結果を表8に示す。
△:対照試料と比較して、酸味または酸臭がやや抑制されている。
×:対照試料と比較して、酸味または酸臭が抑制されていない。
Claims (14)
- 有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種、並びにグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩を含有する、食品添加用組成物;
但し、下記の組成物を除く:
(1)グルタミルバリルグリシン、植物油、卵、食塩、醸造酢、砂糖、レモン果汁、加水分解タンパク(大豆)、グリシン、アミノ酸、乳化剤、増粘多糖類、カロテン色素、及びスパイスエキスを含有するマヨネーズ;
(2)グルタミルバリルグリシンまたはその塩と果汁を含有する飲食品;
(3)グルタミルバリルグリシンを含有する高甘味度甘味料含有ドリンクヨーグルト。 - 有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、およびフィチン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載する食品添加用組成物。
- 有機酸および/またはその塩の総量100質量部に対するグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩の割合が総量で0.0025~50質量部である請求項1または2に記載する食品添加用組成物。
- 請求項1~3のいずれかに記載する食品添加用組成物を含有する食品組成物;
但し、下記の組成物を除く:
(1)グルタミルバリルグリシン、植物油、卵、食塩、醸造酢、砂糖、レモン果汁、加水分解タンパク(大豆)、グリシン、アミノ酸、乳化剤、増粘多糖類、カロテン色素、及びスパイスエキスを含有するマヨネーズ;
(2)グルタミルバリルグリシンまたはその塩と果汁を含有する飲食品;
(3)グルタミルバリルグリシンを含有する高甘味度甘味料含有ドリンクヨーグルト。 - 有機酸および/またはその塩を総量で0.01~50質量%、並びにグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩を総量で0.000025~0.1質量%の割合で含有する請求項4に記載する食品組成物。
- 請求項1~3のいずれかに記載する食品添加用組成物を配合し、食品組成物中に有機酸および/またはその塩とグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩との共存状態を形成する工程を有する、請求項4又は5に記載する有機酸含有食品組成物の製造方法。
- さらに加熱工程を有する請求項6に記載する製造方法。
- 有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種とグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩を併用することを特徴とする、有機酸またはその塩の酸味および/または酸臭を抑制する方法:
但し、果汁を含有する飲食品における、有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種とグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩との併用、及び
高甘味度甘味料含有ドリンクヨーグルトにおける、有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種とグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩との併用を除く。 - 前記併用が、果汁を含有する飲食品及び高甘味度甘味料含有ドリンクヨーグルトを除く食品組成物中に有機酸および/またはその塩とグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩との共存状態を形成するものである、請求項8に記載する方法。
- 前記共存状態は、有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する食品組成物にグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩を配合するか、グルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩を含有する食品組成物に有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合するか、または食品組成物に有機酸およびその塩からなる群より選択される少なくとも1種、並びにグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩を配合することによって形成されるものである、請求項9に記載する方法。
- 前記有機酸またはその塩の酸味または/および酸臭が、有機酸またはその塩を加熱することによって生じる酸味または/および酸臭である、請求項8~10のいずれかに記載する方法。
- 前記食品組成物中に、有機酸および/またはその塩の総量100質量部に対するグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩の割合が総量で0.0025~50質量部となるように、有機酸および/またはその塩とグルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩とを併用する、請求項8~11のいずれかに記載する方法。
- 前記食品組成物中に、有機酸および/またはその塩が総量で0.01~50質量%、グルタミルバリルグリシンおよび/またはその塩が総量で0.000025~0.1質量%となるように両者を併用する、請求項8~12のいずれかに記載する方法。
- 有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、グルコン酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、およびフィチン酸からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項8~13のいずれかに記載する方法。
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