JP7093905B1 - 搬送システム - Google Patents

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Abstract

Figure 0007093905000001
【課題】コンパクトに構成される搬送システム、を提供する。
【解決手段】工具搬送システムは、移動体を有し、回転可能な工具を搬送する搬送装置を備える。移動体は、把持部434により工具を把持するクランプ状態と、把持部434による工具の把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能な動作部431を含む。動作部431は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具の回転中心軸461に直交する方向において回転中心軸461に近づき、回動軸部435が、回転中心軸461に直交する方向において回転中心軸461から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部434が、回転中心軸461に直交する方向において回転中心軸461から遠ざかり、回動軸部435が、回転中心軸461に直交する方向において回転中心軸461に近づくように動作する。
【選択図】図23

Description

この発明は、搬送システムに関する。
たとえば、特開2007-69338号公報(特許文献1)には、柱状ラックと、柱状ラックに保持される複数のツールポット(登録商標)と、ツールポットを搬送するためのツールポット搬送機構とを備える工具格納装置が開示されている。ツールポット搬送機構は、Y軸方向に移動する移動フレームと、移動フレーム上でZ軸方向に移動可能に設けられた取り出しロボットとからなる。取り出しロボットは、ツールポットを把持するための一対のハンド部を有する。
特開2007-69338号公報
上述の特許文献1に開示されるツールポット搬送機構においては、一対のハンド部が回動動作することによって、ツールポットを把持したり、ツールポットを放したりする。しかしながら、このような構成では、ハンド部の回動動作に伴って、ハンド部の先端部が円弧を描きながら移動するため、ハンド部の動作範囲が大きくなる。この場合、ハンド部と、その周辺に配置される各種の構造体との間の干渉を避けるために、ハンド部の周りに十分な空間を確保する必要があり、その結果、ツールポット搬送機構が大型化してしまう。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、コンパクトに構成される搬送システムを提供することである。
この発明の1つの局面に従った搬送システムは、移動体を有し、回転可能な工具またはワークである搬送対象物を搬送するための搬送装置を備える。移動体は、アクチュエータと、アクチュエータに対して接続されるリンク機構部と、リンク機構部に対して回動可能に接続される回動軸部と、搬送対象物を把持するための把持部とを有し、回動軸部および把持部の間で延び、アクチュエータからの動作がリンク機構部を介して伝達されることによって、把持部により搬送対象物を把持するクランプ状態と、把持部による搬送対象物の把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能な動作部とを含む。動作部は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸に近づき、回動軸部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、回動軸部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸に近づくように動作する。
リンク機構部は、第1リンクアームと、第2リンクアームとを含む。第1リンクアームは、アクチュエータに対して、第1方向に直交する第2方向に延びる第1回動中心軸を中心に回動可能に接続され、アクチュエータにより、第1方向および第2方向に直交する第3方向に沿った往復直線運動が入力される。第2リンクアームは、第1回動中心軸から第1方向に離れた位置で、第2方向に延びる第2回動中心軸を中心に回動可能に支持される。回動軸部は、第3方向において、搬送対象物と、第1回動中心軸および第2回動中心軸との間の位置で、第1リンクアームおよび第2リンクアームに対して、第2方向に延びる第3回動中心軸を中心に回動可能に接続される。
第1リンクアームは、第1回動中心軸および第3回動中心軸の間でアーム状に延びる。第2リンクアームは、第2回動中心軸および第3回動中心軸の間でアーム状に延びる。動作部は、回動軸部から把持部に向けて、第3回動中心軸の半径方向にアーム状に延びる。
把持部は、第3回動中心軸の周方向に突出する形状の爪部を有する。移動体は、動作部を、第2方向に延び、回動軸部および把持部の間に位置する第4回動中心軸を中心に回動可能なように支持するとともに、第3方向に案内するガイド部をさらに含む。第3回動中心軸および第4回動中心軸の間の長さよりも、第3回動中心軸の半径方向における第4回動中心軸および爪部の間の長さが小さい。
また好ましくは、動作部がアンクランプ状態とされた場合に、動作部は、回動軸部から把持部に向けて、第1方向において搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、かつ、第3方向において搬送対象物に近づく方向に延びる。
また好ましくは、動作部がクランプ状態とされた場合に、動作部および第2リンクアームは、第2回動中心軸、第3回動中心軸および第4回動中心軸が、第3方向において一直線に並ぶように配置される。
この発明の別の局面に従った搬送システムは、移動体を有し、回転可能な工具またはワークである搬送対象物を搬送するための搬送装置を備える。移動体は、アクチュエータと、アクチュエータに対して接続されるリンク機構部と、リンク機構部に対して回動可能に接続される回動軸部と、搬送対象物を把持するための把持部とを有し、回動軸部および把持部の間で延び、アクチュエータからの動作がリンク機構部を介して伝達されることによって、把持部により搬送対象物を把持するクランプ状態と、把持部による搬送対象物の把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能な動作部とを含む。動作部は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸に近づき、回動軸部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、回動軸部が、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向において搬送対象物の回転中心軸に近づくように動作する。
このように構成された搬送システムによれば、搬送対象物の回転中心軸を基準とした場合のその搬送対象物の回転中心軸の径方向における動作部の最大動作範囲を小さくすることができる。これにより、搬送システムをコンパクトに構成することができる。
また好ましくは、搬送システムは、搬送対象物の回転中心軸を中心とする筒形状を有し、搬送対象物がその回転中心軸の軸方向に挿抜される保持部をさらに備える。把持部は、保持部を把持する。
このように構成された搬送システムによれば、搬送対象物を保持部を介して搬送する搬送システムを、コンパクトに構成することができる。
また好ましくは、移動体は、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向に移動する。動作部は、アンクランプ状態とされた場合に、移動体の移動方向に見て保持部と重なり合わないように設けられる。
このように構成された搬送システムによれば、移動体の移動時に、アンクランプ状態における動作部が保持部と干渉することを防止できる。
また好ましくは、動作部は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部が搬送対象物の回転中心軸の軸方向において保持部に近づき、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部が搬送対象物の回転中心軸の軸方向において保持部から遠ざかるように動作する。
このように構成された搬送システムによれば、移動体の移動時に、アンクランプ状態における動作部と保持部との干渉を避けつつ、クランプ状態において把持部が保持部を把持する構成を実現することができる。
また好ましくは、搬送システムは、複数の保持部を格納するマガジンをさらに備える。マガジンは、無端状の経路に沿って複数の保持部を搬送する搬送部を有する。移動体は、経路上の所定位置に対して進退可能である。移動体が所定位置に位置決めされ、動作部がアンクランプ状態とされた場合に、動作部は、所定位置における保持部の搬送方向に見て保持部と重なり合わないように設けられる。
このように構成された搬送システムによれば、移動体がマガジン内における所定位置に位置決めされた場合に、アンクランプ状態における搬送部がマガジン内を搬送される搬送部と干渉することを防止できる。
また好ましくは、移動体は、動作部として、搬送対象物の回転中心軸を挟んで対称に配置される第1動作部および第2動作部を含む。
このように構成された搬送システムによれば、クランプ状態およびアンクランプ状態の間における第1動作部および第2動作部の各動作部の動作範囲を、搬送対象物の回転中心軸に直交する方向においてより小さくすることができる。これにより、搬送対象物の回転中心軸を挟んだ両側において、搬送システムをコンパクトに構成することができる。
また好ましくは、回動軸部の回動中心軸は、搬送対象物の回転中心軸と直交する方向に延びる。
このように構成された搬送システムによれば、第1動作部および第2動作部によって、搬送対象物をその回転中心軸を挟んだ両側からより均等に把持することができる。
また好ましくは、アクチュエータは、搬送対象物の回転中心軸の軸方向に沿って伸縮動作可能なピストンを有するピストンシリンダーである。リンク機構部は、ピストンに接続される。
このように構成された搬送システムによれば、リンク機構部が、搬送対象物の回転中心軸の軸方向に沿って伸縮動作可能なピストンに接続されるため、第1動作部および第2動作部を搬送対象物の回転中心軸を挟んだ両側で対称に動作させる構成を容易に得ることができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、コンパクトに構成される搬送システムを提供することができる。
この発明の実施の形態における工具搬送システムを示す斜視図である。 この発明の実施の形態における工具搬送システムを示す別の斜視図である。 図2中のIII-III線上の矢視方向に見た工具マガジンを示す断面図である。 図2中の矢印IVに示される方向に見た工具マガジンを示す正面図である。 図1中の工具格納部を示す斜視図である。 図1中の工具格納部を示す別の斜視図である。 図1中のホイール部と、ホイール部に装着された複数の工具保持部とを示す斜視図である。 図1中のホイール部と、ホイール部に装着された複数の工具保持部とを示す別の斜視図である。 ホイール部の旋回駆動部を示す斜視図である。 ホイール部の旋回駆動部を示す別の斜視図である。 図4中の2点鎖線XIで囲まれた範囲の工具マガジンおよび搬送装置を示す正面図である。 図4中の矢印XIIにより示される方向に見た工具マガジンおよび搬送装置を示す側面図である。 案内装置および送り装置の取り付け構造を示す斜視図である。 案内装置および送り装置の取り付け構造を示す別の斜視図である。 移動体を示す斜視図である。 移動体を示す別の斜視図である。 工具クランプ機構部(アンクランプ状態)を示す斜視図である。 工具クランプ機構部(アンクランプ状態)を示す別の斜視図である。 工具クランプ機構部(クランプ状態)を示す斜視図である。 工具クランプ機構部(クランプ状態)を示す別の斜視図である。 工具クランプ機構部(アンクランプ状態)および工具保持部を示す斜視図である。 工具クランプ機構部(クランプ状態)および工具保持部を示す斜視図である。 工具クランプ機構部(アンクランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。 工具クランプ機構部(アンクランプ状態およびクランプ状態の間の移行状態)および工具保持部を示す上面図である。 工具クランプ機構部(クランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。 工具クランプ機構部(空クランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。 マガジン内工具搬送位置に配置された工具保持部と、工具クランプ機構部との位置関係を示す側面図である。 工具保持部と、比較例における動作部とを示す上面図である。 工具保持部と、本実施の形態における動作部とを示す上面図である。 マガジン内工具搬送位置における工具クランプ機構部(アンクランプ状態)およびホイール部の位置関係を示す上面図である。 マガジン内工具搬送位置における工具クランプ機構部(クランプ状態)およびホイール部の位置関係を示す上面図である。 ATC工具待機位置における工具クランプ機構部(アンクランプ状態)およびATC取り付け用リブの位置関係を示す上面図である。 ATC工具待機位置における工具クランプ機構部(クランプ状態)およびATC取り付け用リブの位置関係を示す上面図である。 図23中の2点鎖線XXXIVで囲まれた範囲の工具クランプ機構部(アンクランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。 図25中の2点鎖線XXXVで囲まれた範囲の工具クランプ機構部(クランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1および図2は、この発明の実施の形態における工具搬送システムを示す斜視図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態における工具搬送システム10は、工作機械に備わっている。工具搬送システム10は、ワークの加工目的に応じて、工具を順次、ワーク加工が行なわれる加工エリアに向けて搬送するための装置であり、さらに、ワークの加工に用いられる複数の工具を格納するための装置である。
代表的な例として、工具搬送システム10を備える工作機械は、横形マシニングセンタである。工作機械は、立形マシニングセンタであってもよいし、固定工具を用いた旋削機能と、回転工具を用いたミーリング機能とを有する複合加工機であってもよいし、ワークの付加加工(AM(Additive manufacturing)加工)と、ワークの除去加工(SM(Subtractive manufacturing)加工)とが可能なAM/SMハイブリッド加工機であってもよい。工作機械は、自動工具交換機能を有する刃物台を備えた旋盤であってもよい。
工作機械は、コンピュータによる数値制御によって、ワーク加工のための各種動作が自動化されたNC(Numerically Control)工作機械である。
本明細書においては、工具搬送システム10の構成を説明する便宜上、水平方向に平行な軸を「X軸」といい、水平方向に平行で、かつ、X軸に直交する軸を「Z軸」といい、鉛直方向に平行な軸を「Y軸」という。
まず、工具搬送システム10の全体構造について説明する。工具搬送システム10は、工具マガジン12(本発明における「マガジン」に対応)と、搬送装置14と、自動工具交換装置16(ATC:Automatic Tool Changer)とを有する。工具マガジン12は、複数の工具を格納する。搬送装置14は、工具を搬送する。工具は、回転しながらワークを加工する工具であり、ドリル、エンドミルまたはリーマ等である。搬送装置14は、上記の回転工具に加えて、回転するワークを加工するための固定工具を搬送してもよい。
自動工具交換装置16は、アーム部17を有する。アーム部17は、Z軸方向に平行な旋回中心軸を中心に旋回動作が可能で、かつ、その旋回中心軸の軸方向にスライド動作が可能なように構成されている。自動工具交換装置16は、アーム部17の動作に伴って、加工エリア外のATC工具待機位置Kに位置決めされた搬送装置14(後述する工具保持部51)と、加工エリア内の工具主軸(不図示)との間で工具交換を行なう。
搬送装置14は、工具マガジン12および自動工具交換装置16の間で工具を搬送する。搬送装置14は、工具マガジン12におけるマガジン内工具搬送位置Jと、自動工具交換装置16におけるATC工具待機位置Kとの間において、工具を搬送する。搬送装置14は、直線方向に工具を搬送する。搬送装置14は、X軸方向に工具を搬送する。
図3は、図2中のIII-III線上の矢視方向に見た工具マガジンを示す断面図である。図4は、図2中の矢印IVに示される方向に見た工具マガジンを示す正面図である。
図1から図4を参照して、工具マガジン12は、工具格納部21を有する。工具格納部21は、複数の工具を格納可能なように構成されている。
工具格納部21は、ホイール部31を有する。ホイール部31は、X軸方向に平行な所定軸110を中心とするリング形状(ホイール形状)を有する。ホイール部31は、所定軸110を中心にして旋回可能ように構成されている。
ホイール部31には、所定軸110の軸方向に貫通し、所定軸110の軸方向に見た場合に所定軸110を中心とする円形状を有する中空部が設けられている。所定軸110を中心とするホイール部31の直径は、所定軸110の軸方向におけるホイール部31の厚みよりも大きい。所定軸110を中心とするホイール部31の半径は、所定軸110の軸方向におけるホイール部31の厚みよりも大きい。
ホイール部31は、外周縁31pを有する。外周縁31pは、所定軸110の半径方向外側におけるホイール部31の端部であって、所定軸110の周方向に延びている。
工具格納部21は、ホイール部31の外周縁31pに沿った位置で複数の工具を着脱可能に格納している。複数の工具は、各工具の回転中心軸が所定軸110の半径方向に延びる姿勢により、工具格納部21に格納されている。複数の工具は、所定軸110を中心とする周方向に並ぶように、工具格納部21に格納されている。
なお、複数の工具は、所定軸110の軸方向に見た場合に、外周縁31pと重なる位置に格納されてもよいし、外周縁31pよりも所定軸110の半径方向内側の位置で格納されてもよいし、外周縁31pよりも所定軸110の半径方向外側の位置で格納されてもよい。
工具格納部21は、複数の工具保持部51(本発明における「保持部」に対応)をさらに有する。複数の工具保持部51は、ホイール部31に対して着脱可能なように装着されている。複数の工具保持部51は、ホイール部31の外周縁31pに沿って設けられている。
各工具保持部51は、工具を保持可能なように構成されている。工具保持部51は、全体として円筒形状を有し、その内部には工具をロックするためのロック機構部(不図示)が設けられている。
本実施の形態では、工具格納部21が、工具保持部51を介して工具を格納し、搬送装置14が、工具保持部51を介して、工具マガジン12および自動工具交換装置16の間で工具を搬送する。
工具マガジン12は、複数の工具格納部21(21A,21B,21C,21D,21E,21F)を有する。複数の工具格納部21は、基本的には、互いに同じ構造を有する。
複数の工具格納部21は、所定軸110を中心にして、所定軸110の軸方向(X軸方向)に並んでいる。工具格納部21A、工具格納部21B、工具格納部21C、工具格納部21D、工具格納部21Eおよび工具格納部21Fは、挙げた順に、X軸方向に並んでいる。工具格納部21Aは、複数の工具格納部21のうちで、ATC待機位置Kに最も近くに配置されている。工具格納部21Fは、複数の工具格納部21のうちで、ATC待機位置Kから最も離れて配置されている。
図5および図6は、図1中の工具格納部を示す斜視図である。図7および図8は、図1中のホイール部と、ホイール部に装着された複数の工具保持部とを示す斜視図である。
図1から図8を参照して、ホイール部31は、基部32と、テーパ部33と、鍔部34とを有する。
基部32は、所定軸110を中心とするリング形状を有する。基部32は、所定軸110に直交する平面に平行に配置されている。
テーパ部33は、基部32の外周縁に沿って、所定軸110を中心に帯状に延びている。テーパ部33は、基部32から所定軸110の半径方向外側、かつ、所定軸110の軸方向に延出している。テーパ部33は、所定軸110に直交する平面に対して斜めに配置されている。
鍔部34は、テーパ部33の外周縁に沿って、所定軸110を中心に帯状に延びている。鍔部34は、テーパ部33から所定軸110の半径方向外側に延出する鍔形状を有する。鍔部34は、所定軸110に直交する平面に平行に配置されている。鍔部34の外周縁が、ホイール部31の外周縁31pに対応している。
ホイール部31は、基部32が鍔部34に対して所定軸110の軸方向に段差をなすように構成されている。基部32は、鍔部34に対して、所定軸110の軸方向においてATC工具待機位置Kから遠ざかる方向に突出するように段差をなしている。鍔部34に対する基部32の突出方向は、複数の工具格納部21の間で共通している。
なお、基部32は、鍔部34に対して、所定軸110の軸方向においてATC工具待機位置Kに近づく方向に突出するように段差をなしてもよい。
工具格納部21は、複数の装着部38をさらに有する。装着部38は、工具保持部51が着脱可能に装着されるように構成されている。
複数の装着部38は、所定軸110の周方向に並んでホイール部31に設けられている。複数の装着部38は、鍔部34に設けられている。複数の装着部38は、所定軸110の軸方向において、鍔部34を挟んで基部32の反対側に設けられている。装着部38は、所定軸110の軸方向に沿った一方向(ATC工具待機位置Kから工具格納部21に向かう方向)から装着部38を受け入れ可能なように構成されている。
図5から図8を参照して、ホイール部31には、開口部36が設けられている。開口部36は、ホイール部31の外周方向(所定軸110の周方向)における一部の区間115において、ホイール部31の外周縁31pから所定軸110に向けて切り欠かれている(図7を参照のこと)。開口部36は、所定軸110の軸方向(X軸方向)に貫通している。
開口部36は、所定軸110の半径方向において、ホイール部31の外周縁31pから後述するリング体39までの間に渡って設けられている。開口部36は、所定軸110の半径方向において、鍔部34、テーパ部33および基部32の間に渡って設けられている。
ホイール部31の外周方向における開口部36の幅は、全体として、所定軸110の半径方向外側から半径方向内側に向かうほど大きくなる。
複数の工具保持部51は、ホイール部31の外周縁31pに沿って並び、かつ、一部の区間115において途切れるように設けられている。複数の装着部38は、ホイール部31の外周縁31pに沿って並び、かつ、一部の区間115において途切れるように設けられている。
図7に示されるように、開口部36は、工具を格納する位置(装着部38が設けられる鍔部34)において、所定軸110を中心にして角度αの範囲で切り欠かれている。この場合に、角度αは、5°以上35°以下の範囲であってもよいし(5°≦α≦35°)、15°以上25°以下の範囲であってもよい(15°≦α≦25°)。角度αは、所定軸110の周方向において、2つの工具保持部51が並ぶ角度範囲以上であってもよいし、3つの工具保持部51が並ぶ角度範囲以上であってもよい。
図2から図4に示されるように、搬送装置14による工具搬送時、工具格納部21Fから工具格納部21Aまでの各工具格納部21において、開口部36がマガジン内工具搬送位置Jに配置されてもよい。この際、少なくとも、搬送対象となる工具を格納する工具格納部21よりも、X軸方向においてATC工具待機位置K寄りの位置にある全ての工具格納部21において、開口部36がマガジン内工具搬送位置Jに配置される。たとえば、工具格納部21Eに搬送対象となる工具が格納される場合、少なくとも、工具格納部21D、工具格納部21C、工具格納部21Bおよび工具格納部21Aにおいて、開口部36がマガジン内工具搬送位置Jに配置される。搬送対象となる工具を格納する工具格納部21におけるマガジン内工具搬送位置Jと、ATC工具待機位置Kとの間で、所定軸110の軸方向に連続して延びる工具搬送路116が形成される。
マガジン内工具搬送位置Jは、所定軸110から、所定軸110の半径方向外側に離れた位置に規定されている。マガジン内工具搬送位置Jは、所定軸110からZ軸方向に離れた位置に規定されている。なお、所定軸110の周方向におけるマガジン内工具搬送位置Jの位置は、特に限定されない。
工具格納部21Fから工具格納部21Aまでの間において、複数の開口部36は、所定軸110の軸方向に見て互いに重なり合うように配置される。
図4に示されるように、搬送装置14は、移動体91を有する。移動体91は、工具保持部51を保持しながら、複数の開口部36を通って所定軸110の軸方向に移動可能なように構成されている。移動体91は、工具搬送路116を通って、搬送対象となる工具を格納する工具格納部21におけるマガジン内工具搬送位置Jと、ATC工具待機位置Kとの間で移動可能なように構成されている。
ホイール部31の外周縁31pに沿って並ぶ複数の工具保持部51は、開口部36が設けられた一部の区間115において途切れるように設けられている。このため、移動体91は、工具保持部51と干渉することなく、工具搬送路116を通って所定軸110の軸方向に移動することができる。
なお、本実施の形態では、移動体91が、工具保持部51を保持する構成について説明したが、本発明における移動体は、工具を直接、保持する構成であってもよい。
図1から図4を参照して、一例として、工具格納部21Eに格納された工具(工具保持部51)をATC工具待機位置Kに呼び出す場合の工具搬送システム10の動作フローについて説明する。
工具保持部51を保持しない状態の移動体91が、ATC工具待機位置Kに配置されている。まず、工具格納部21A,21B,21C,21Dの各工具格納部21において、ホイール部31を旋回動作させることによって、開口部36をマガジン内工具搬送位置Jに割り出す。工具格納部21Eにおいて、ホイール部31を旋回動作させることによって、搬送対象となる工具を保持する工具保持部51をマガジン内工具搬送位置Jに割り出す。
次に、移動体91をATC工具待機位置Kから工具格納部21Eにおけるマガジン内工具搬送位置Jまで移動させる。
次に、移動体91により工具保持部51を保持する。最後に、移動体91を工具格納部21Eにおけるマガジン内工具搬送位置JからATC工具待機位置Kまで移動させる。
なお、工具格納部21Eにおいて、搬送対象となる工具を保持する工具保持部51をマガジン内工具搬送位置Jに割り出すステップは、移動体91をATC工具待機位置Kから工具格納部21Eにおけるマガジン内工具搬送位置Jまで移動させるステップの後に実行されてもよい。
本実施の形態における工具搬送システム10においては、搬送装置14による工具搬送時に、移動体91が、工具保持部51を保持しながら、複数の開口部36を通って所定軸110の軸方向に移動する。この場合に、開口部36は、ホイール部31の外周縁31pから所定軸110に向けて切り欠かれているため、移動体91が、ホイール部31の外周縁31pから所定軸110の半径方向外側に張り出すことを抑制できる。これにより、工具搬送システム10をコンパクトに構成することができ、延いては、工具搬送システム10を備える工作機械の据え付け面積を小さく抑えることができる。
続いて、工具マガジン12の構造についてより詳細に説明する。図1から図6を参照して、各工具格納部21は、支持部61をさらに有する。
支持部61は、ホイール部31を所定軸110を中心に旋回可能なように支持している。工具格納部21は、支持部61によって、工作機械が設置される工場等の床面から上方に離れた位置に支持されている。
支持部61は、フレーム体62と、複数の支持ローラ63(63h,63i,63j)とを有する。フレーム体62は、上下方向に延びるフレームからなる。フレーム体62は、所定軸110の軸方向に隣り合うホイール部31間の隙間に配置されている。
複数の支持ローラ63は、フレーム体62により支持されている。支持ローラ63は、所定軸110に平行な回転中心軸140を中心に回転可能なように設けられている。
複数の支持ローラ63は、所定軸110を中心とする周方向において互いに間隔を開けて設けられている。複数の支持ローラ63は、所定軸110に直交する同一の平面内に設けられている。支持ローラ63hおよび支持ローラ63iは、支持ローラ63jよりも上方に設けられている。支持ローラ63hおよび支持ローラ63iは、互いに同じ高さに設けられている。
図3および図5から図8を参照して、ホイール部31は、リング体39をさらに有する。
リング体39は、所定軸110の軸方向に厚みを有し、所定軸110を中心とするリング形状を有する。リング体39は、ホイール部31の内周縁に沿って設けられている。リング体39は、所定軸110の軸方向において基部32に接合されている。リング体39は、所定軸110の半径方向においてテーパ部33と対向している。テーパ部33は、リング体39を所定軸110の外周上において取り囲むように設けられている。
複数の支持ローラ63は、所定軸110の半径方向内側からリング形状を有するホイール部31と接触している。複数の支持ローラ63は、所定軸110の半径方向内側からリング体39と接触している。複数の支持ローラ63は、ホイール部31の内周側に配置されている。
このような構成によれば、複数の支持ローラ63が所定軸110の半径方向内側からホイール部31と接触するため、ホイール部31から所定軸110の軸方向に張り出す支持部61の長さを小さくすることができる。これにより、所定軸110の軸方向において互いに隣り合うホイール部31同士の間隔を狭めることが可能となるため、工具搬送システム10をさらにコンパクトに構成することができる。
図9および図10は、ホイール部の旋回駆動部を示す斜視図である。図3から図10を参照して、工具格納部21は、旋回駆動部41をさらに有する。旋回駆動部41は、ホイール部31を所定軸110を中心に旋回させるための駆動機構である。旋回駆動部41は、工具格納部21(ホイール部31)毎に設けられている。
旋回駆動部41は、モータ42と、減速機43と、第1ギヤ44と、第2ギヤ37とを有する。モータ42は、出力軸42rを有する(図3を参照のこと)。出力軸42rは、所定軸110に直交する方向に延びる回転中心軸130を中心する回転を出力する。出力軸42rは、Z軸に平行な回転中心軸130を中心とする回転を出力する。モータ42の出力軸42rは、減速機43と接続されている。
減速機43は、出力軸43rを有する(図3を参照のこと)。出力軸43rは、所定軸110(X軸)に平行な回転中心軸120を中心とする回転を出力する。減速機43は、モータ42からの回転を減速しつつ、回転の中心軸の軸方向を90°変換する。
減速機43の出力軸43rは、第1ギヤ44と接続されている。第1ギヤ44は、出力軸43rとともに、回転中心軸120を中心にして回転する。
第2ギヤ37は、所定軸110を中心に設けられている。第2ギヤ37は、ホイール部31の内周縁に沿って設けられている。第2ギヤ37は、所定軸110の軸方向においてリング体39に接合されている。リング体39は、所定軸110の軸方向において、基部32および第2ギヤ37の間に配置されている。第2ギヤ37は、第1ギヤ44と噛み合っている。
図9に示されるように、第2ギヤ37は、第1プレート37eおよび第2プレート37fと、複数のピン37gとを有する。
第1プレート37eおよび第2プレート37fは、所定軸110を中心とするリング状のプレート材からなる。第1プレート37eおよび第2プレート37fは、所定軸110の軸方向において、互いに間隔を設けて配置されている。ピン37gは、所定軸110の軸方向に延び、その両端において第1プレート37eおよび第2プレート37fに接続されている。複数のピン37gは、所定軸110の周方向において、互いに間隔を開けて設けられている。第2ギヤ37において、複数のピン37gが所定軸110の周方向に並ぶ複数の歯を構成している。
モータ42は、ホイール部31に対して順方向または逆方向の回転を出力する。モータ42から出力された回転が、減速機43および第1ギヤ44を挙げた順に介して、第2ギヤ37に伝達されることによって、ホイール部31が、所定軸110を中心にして順方向または逆方向に旋回動作する。
モータ42および減速機43は、支持部61(フレーム体62)に設けられている。モータ42および減速機43は、支持部61(フレーム体62)によって支持されている。
図3に示されるように、ある1つの工具格納部21(たとえば、工具格納部21F)のモータ42は、所定軸110の軸方向において、その工具格納部21と隣り合って配置される工具格納部21(たとえば、工具格納部21E)のホイール部31の内側に部分的に配置されている。
ある1つの工具格納部21(たとえば、工具格納部21F)のモータ42は、所定軸110の軸方向に見た場合に、その工具格納部21と隣り合って配置される工具格納部21(たとえば、工具格納部21E)のホイール部31の内側の中空部と重なり合うように配置されている。ある1つの工具格納部21(たとえば、工具格納部21F)のモータ42は、所定軸110の軸中心からその半径方向外側に見た場合に、その工具格納部21と隣り合って配置される工具格納部21(たとえば、工具格納部21E)のホイール部31の内周縁と重なり合うように配置されている。
このような構成によれば、所定軸110の軸方向において互いに隣り合う工具格納部21のホイール部31同士の間隔を狭めることができる。これにより、工具搬送システム10をさらにコンパクトに構成することができる。
続いて、搬送装置14の構造についてより詳細に説明する。図11は、図4中の2点鎖線XIで囲まれた範囲の工具マガジンおよび搬送装置を示す正面図である。図12は、図4中の矢印XIIにより示される方向に見た工具マガジンおよび搬送装置を示す側面図である。図13および図14は、案内装置および送り装置の取り付け構造を示す斜視図である。図15および図16は、移動体を示す斜視図である。
図11から図16を参照して、移動体91は、天板93と、第1底板94および第2底板95と、工具クランプ機構部210とを有する。
移動体91は、全体として、直方体の外観をなしている。天板93は、その移動体91の頂部に配置され、第1底板94および第2底板95は、その移動体91の底部に配置されている。
工具クランプ機構部210は、上下方向において、天板93と、第1底板94および第2底板95との間に設けられている。工具クランプ機構部210は、工具(工具保持部51)を保持するクランプ状態と、工具(工具保持部51)の保持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能なように構成されている。
図12に示されるように、開口部36がマガジン内工具搬送位置Jに配置されている。図12中には、ホイール部31が所定軸110を中心に旋回する場合に、ホイール部31の外周縁31pが描く軌跡が2点鎖線により示されている。
移動体91は、所定軸110の軸方向に見た場合に、ホイール部31の外周縁31pよりも、所定軸110の半径方向内側に配置されている。移動体91は、所定軸110の軸方向に見た場合に、第2ギヤ37およびリング体39よりも、所定軸110の半径方向外側に配置されている。移動体91は、所定軸110の軸方向に見た場合に、開口部36の開口面の面内に配置されている。
搬送装置14は、案内装置71をさらに有する。案内装置71は、移動体91を所定軸110の軸方向に案内するための装置である。
案内装置71は、レール73を有する。レール73は、所定軸110の軸方向に沿って延びている。レール73は、凹断面をなしながら所定軸110の軸方向に延びる溝形状を有する。本実施の形態では、案内装置71が、複数のレール73(73p,73q,73r)を有する。
図11に示されるように、レール73には、第1切り欠き部76が設けられている。第1切り欠き部76は、レール73p、レール73qおよびレール73rの各レール73に設けられている。第1切り欠き部76は、工具格納部21毎に設けられている。第1切り欠き部76は、ホイール部31の外周方向(所定軸110の周方向)においてレール73を貫通している。第1切り欠き部76は、各工具格納部21におけるホイール部31の旋回動作時に、そのホイール部31が通ることが可能なように構成されている。
第1切り欠き部76は、各工具格納部21のホイール部31に対応して設けられている。第1切り欠き部76は、ホイール部31の基部32が配置される平面上に設けられている。第1切り欠き部76は、各工具格納部21のホイール部31の旋回動作時に、そのホイール部31の基部32が通ることが可能なように構成されている。レール73は、所定軸110の軸方向(X軸方向)に互いに隣り合う工具格納部21の間で、第1切り欠き部76により分断されている。
代表的に図11に示される範囲で説明すると、第1切り欠き部76は、工具格納部21Aにおけるホイール部31の基部32が配置される平面上と、工具格納部21Bにおけるホイール部31の基部32が配置される平面上との各々に設けられている。第1切り欠き部76は、レール73(73q)を、工具格納部21Aにおけるマガジン内工具搬送位置Jで移動体91を案内するレール片73Aと、工具格納部21Bにおけるマガジン内工具搬送位置Jで移動体91を案内するレール片73Bと、工具格納部21Cにおけるマガジン内工具搬送位置Jで移動体91を案内するレール片73Cとに分断している。
レール片73Aおよびレール片73Bの間、ならびに、レール片73Bおよびレール片73Cの間の各隙間は、所定軸110の軸方向(X軸方向)における基部32の厚みよりも大きい。
このような構成によれば、ホイール部31を複数のレール73(73p,73q,73r)と干渉させることなく、所定軸110を中心に旋回させることができる。
図13および図14に示されるように、複数のレール73(73p,73q,73r)は、支持部61(フレーム体62)により支持されている。図11に示される範囲で説明すると、レール片73Aは、工具格納部21Aにおける支持部61により支持され、レール片73Bは、工具格納部21Bにおける支持部61により支持され、レール片73Cは、工具格納部21Cにおける支持部61により支持されている。レール73は、固定されており、ホイール部31とともに旋回動作しない。
支持部61は、下側支持アーム72と、上側支持アーム74とをさらに有する。上側支持アーム74および下側支持アーム72は、フレーム体62からZ軸方向にアーム状に延出している。上側支持アーム74は、下側支持アーム72の上方に配置されている。上側支持アーム74および下側支持アーム72は、上下方向(Y軸方向)において、互いに間隔を開けて対向している。
レール73pおよびレール73qは、下側支持アーム72に取り付けられている。レール73rは、上側支持アーム74に取り付けられている。
このような構成によれば、複数のレール73(73p,73q,73r)を支持するための部材として、ホイール部31を旋回可能に支持する支持部61が共用されるため、工具搬送システム10を簡易な構成にできる。
案内装置71は、回転ローラ92をさらに有する。回転ローラ92は、移動体91に設けられている。回転ローラ92は、所定軸110(X軸)に直交する方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能なように設けられている。回転ローラ92は、カムフォロアから構成されている。回転ローラ92は、溝形状をなすレール73に嵌合されている。
案内装置71は、複数の回転ローラ92(92p,92q,92r)を有する。回転ローラ92pは、第1底板94に設けられている。第1底板94には、複数の回転ローラ92rがX軸方向に並んで設けられている。回転ローラ92qは、第2底板95に設けられている。第2底板95には、複数の回転ローラ92qがX軸方向に並んで設けられている。回転ローラ92qは、回転ローラ92pからZ軸方向に離れた位置に設けられている。回転ローラ92p,92qは、Z軸方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能なように設けられている。
回転ローラ92rは、天板93に設けられている。天板93には、複数の回転ローラ92rがX軸方向に並んで設けられている。回転ローラ92rは、Y軸方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能なように設けられている。回転ローラ92rは、回転ローラ92pおよび回転ローラ92qよりも上方に設けられている。
回転ローラ92p、回転ローラ92qおよび回転ローラ92rは、それぞれ、レール73p、レール73qおよびレール73rに嵌合されている。
図12に示されるように、案内装置71は、所定軸110の軸方向に見た場合に、ホイール部31の外周縁31pよりも、所定軸110の半径方向内側に配置されている。案内装置71は、所定軸110の軸方向に見た場合に、鍔部34およびテーパ部33よりも、所定軸110の半径方向内側に配置されている。案内装置71は、所定軸110の軸方向に見た場合に、第2ギヤ37およびリング体39よりも、所定軸110の半径方向外側に配置されている。
このような構成によれば、案内装置71が、ホイール部31の外周縁31pよりも所定軸110の半径方向外側に張り出すことがないため、工具搬送システム10をさらにコンパクトに構成することができる。
搬送装置14は、送り装置81をさらに有する。送り装置81は、移動体91を所定軸110の軸方向に送るための装置である。
送り装置81は、ラック82を有する。ラック82は、所定軸110の軸方向に沿って延びている。
図11に示されるように、ラック82には、第2切り欠き部83が設けられている。第2切り欠き部83は、工具格納部21毎に設けられている。第2切り欠き部83は、ホイール部31の外周方向(所定軸110の周方向)においてラック82を貫通している。第2切り欠き部83は、各工具格納部21におけるホイール部31の旋回動作時に、そのホイール部31が通ることが可能なように構成されている。
第2切り欠き部83は、各工具格納部21のホイール部31に対応して設けられている。第2切り欠き部83は、ホイール部31の基部32が配置される平面上に設けられている。第2切り欠き部83は、各工具格納部21のホイール部31の旋回動作時に、そのホイール部31の基部32が通ることが可能なように構成されている。ラック82は、所定軸110の軸方向(X軸方向)に互いに隣り合う工具格納部21の間で、第2切り欠き部83により分断されている。
代表的に図11に示される範囲で説明すると、第2切り欠き部83は、工具格納部21Aにおけるホイール部31の基部32が配置される平面上と、工具格納部21Bにおけるホイール部31の基部32が配置される平面上との各々に設けられている。第2切り欠き部83は、ラック82を、工具格納部21Aにおけるマガジン内工具搬送位置Jで移動体91を送るラック片82Aと、工具格納部21Bにおけるマガジン内工具搬送位置Jで移動体91を送るラック片82Bと、工具格納部21Cにおけるマガジン内工具搬送位置Jで移動体91を案内するラック片82Cとに分断している。
ラック片82Aおよびラック片82Bの間、ならびに、ラック片82Bおよびラック片82Cの間の各隙間は、所定軸110の軸方向(X軸方向)における基部32の厚みよりも大きい。
このような構成によれば、ホイール部31をラック82と干渉させることなく、所定軸110を中心に旋回させることができる。
図13および図14に示されるように、ラック82は、支持部61(フレーム体62)により支持されている。図11に示される範囲で説明すると、ラック片82Aは、工具格納部21Aにおける支持部61により支持され、ラック片82Bは、工具格納部21Bにおける支持部61により支持され、ラック片82Cは、工具格納部21Cにおける支持部61により支持されている。ラック82は、固定されており、ホイール部31とともに旋回動作しない。
ラック82は、上側支持アーム74に取り付けられている。ラック82は、レール73rからZ軸方向に離れた位置に設けられている。ラック82は、上下方向において、レール73rと、レール73pおよびレール73qとの間に設けられている。
このような構成によれば、ラック82を支持するための部材として、ホイール部31を旋回可能に支持する支持部61が共用されるため、工具搬送システム10を簡易な構成にできる。
送り装置81は、モータ96と、ギヤボックス97と、減速機98とをさらに有する。モータ96、ギヤボックス97および減速機98は、移動体91に搭載されている。モータ96および減速機98は、上下方向において、天板93と、第1底板94および第2底板95との間に設けられている。減速機98は、モータ96の上方に設けられている。ギヤボックス97は、X軸方向において、モータ96および減速機98と隣り合って設けられている。
モータ96は、所定軸110の軸方向(X軸方向)に延びる回転中心軸を中心する回転を出力する出力軸(不図示)を有する。ギヤボックス97には、モータ96からの回転を減速機98に伝達するための複数のギヤが内蔵されている。減速機98は、Z軸方向に延びる回転中心軸を中心する回転を出力する出力軸(不図示)を有する。減速機98の出力軸は、後述する第2ピニオン87と接続されている。減速機98は、ギヤボックス97からの回転を減速しつつ、回転の中心軸の軸方向を90°変換する。
送り装置81は、第1ピニオン86と、第2ピニオン87と、第3ピニオン88とをさらに有する。第1ピニオン86、第2ピニオン87および第3ピニオン88は、移動体91に設けられている。
第1ピニオン86、第2ピニオン87および第3ピニオン88は、それぞれ、第1回転中心軸150、第2回転中心軸160および第3回転中心軸170を中心に回転可能に設けられている。第1回転中心軸150、第2回転中心軸160および第3回転中心軸170は、Z軸方向に延びている。
第1ピニオン86、第2ピニオン87および第3ピニオン88は、工具クランプ機構部210の上方に設けられている。第1ピニオン86、第2ピニオン87および第3ピニオン88は、上下方向(Y軸方向)において、ラック82と対向して設けられている。
第1ピニオン86および第2ピニオン87は、所定軸110の軸方向(X軸方向)において、互いに離れて配置されている。第3ピニオン88は、所定軸110の軸方向(X軸方向)において、第1ピニオン86および第2ピニオン87の間に配置されている。
第1ピニオン86および第2ピニオン87は、ラック82と係合されている。第3ピニオン88は、第1ピニオン86および第2ピニオン87と係合されている。第3ピニオン88は、ラック82と非係合とされている。
第1回転中心軸150および第2回転中心軸160は、所定軸110の軸方向(X軸方向)において、互いに離れて位置している。第3回転中心軸170は、所定軸110の軸方向(X軸方向)において、第1回転中心軸150および第2回転中心軸160の間に位置している。上下方向(Y軸方向)における、ラック82と、第3回転中心軸170との間の距離は、上下方向(Y軸方向)における、ラック82と、第1回転中心軸150および第2回転中心軸160との間の各距離よりも大きい。
所定軸110の軸方向における第1回転中心軸150および第2回転中心軸160の間隔は、所定軸110の軸方向における第2切り欠き部83の切り欠き長さよりも大きい。所定軸110の軸方向における、各工具格納部21におけるラック82の長さ(ラック片82A等の長さ)は、所定軸110の軸方向における第1回転中心軸150および第2回転中心軸160の間隔よりも大きい。
このような構成によれば、第1ピニオン86および第2ピニオン87は、所定軸110の軸方向において互いに離れて位置するため、ラック82に第2切り欠き部83が設けられているにも拘わらず、第1ピニオン86および第2ピニオン87の少なくともいずれか一方をラック82に係合させることができる。また、ラック82と非係合とされる第3ピニオン88は、第1ピニオン86および第2ピニオン87と係合されるため、第1ピニオン86の回転を第3ピニオン88を介して第2ピニオン87に伝達することができる。したがって、送り装置81により、移動体91を所定軸110の軸方向に円滑に送ることができる。
なお、本実施の形態では、第1ピニオン86が駆動輪であり、第2ピニオン87および第3ピニオン88が従動輪である場合を説明したが、駆動輪は、第1ピニオン86、第2ピニオン87および第3ピニオン88のうちのいずれのピニオンであってもよい。
図12に示されるように、送り装置81は、所定軸110の軸方向に見た場合に、ホイール部31の外周縁31pよりも、所定軸110の半径方向内側に配置されている。送り装置81は、所定軸110の軸方向に見た場合に、第2ギヤ37およびリング体39よりも、所定軸110の半径方向外側に配置されている。送り装置81は、所定軸110の軸方向に見た場合に、鍔部34およびテーパ部33よりも、所定軸110の半径方向内側に配置されている。
このような構成によれば、送り装置81が、ホイール部31の外周縁31pよりも所定軸110の半径方向外側に張り出すことがないため、工具搬送システム10をさらにコンパクトに構成することができる。
続いて、搬送装置14における工具クランプ機構部210の構造について詳細に説明する。
図17および図18は、工具クランプ機構部(アンクランプ状態)を示す斜視図である。図19および図20は、工具クランプ機構部(クランプ状態)を示す斜視図である。図18および図20中では、工具クランプ機構部210の一部が断面により示されている。図21は、工具クランプ機構部(アンクランプ状態)および工具保持部を示す斜視図である。図22は、工具クランプ機構部(クランプ状態)および工具保持部を示す斜視図である。
図23は、工具クランプ機構部(アンクランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。図24は、工具クランプ機構部(アンクランプ状態およびクランプ状態の間の移行状態)および工具保持部を示す上面図である。図25は、工具クランプ機構部(クランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。
図17から図25を参照して、工具クランプ機構部210(移動体91)は、アクチュエータ411と、リンク機構部421と、動作部431とを有する。
リンク機構部421は、アクチュエータ411に対して接続されている。動作部431は、回動軸部435と、把持部434とを有する。回動軸部435は、リンク機構部421に対して回動可能に接続されている。把持部434は、工具保持部51を介して、工具Tを把持可能なように構成されている。動作部431は、回動軸部435および把持部434の間で延びている。動作部431は、アクチュエータ411からの動作がリンク機構部421を介して伝達されることによって、把持部434により工具T(工具保持部51)を把持するクランプ状態と、把持部434による工具T(工具保持部51)の把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能である。
より具体的に説明すると、工具クランプ機構部210は、各工具格納部21のマガジン内工具搬送位置J、および、ATC工具待機位置Kの各位置において、工具T(工具保持部51)を把持するクランプ動作をしたり、把持部434による工具T(工具保持部51)の把持を解除するアンクランプ動作をしたりする。
工具Tは、各工具格納部21のマガジン内工具搬送位置J、および、ATC工具待機位置Kの各位置において、工具Tの回転中心軸461がZ軸方向に延びる姿勢とされている。回転中心軸461は、工具Tが工作機械の工具主軸に装着された場合の工具Tの回転中心軸に対応している。たとえば、工具Tがドリルである場合、工具Tは、回転中心軸461を中心にその軸上で延びている。
移動体91は、工具Tの回転中心軸461に直交する方向に移動する。移動体91は、工具Tの回転中心軸461に直交するX軸方向に移動する。
図21から図25に示されるように、工具保持部51は、工具Tの回転中心軸461を中心とする筒形状を有する。自動工具交換装置16による搬送装置14および工具主軸の間の工具交換時、工具保持部51には、工具Tの回転中心軸461の軸方向(Z軸方向)に工具Tが挿抜される。
工具保持部51は、ブロック部52を有する。ブロック部52は、ブロック体からなる。ブロック部52は、Z軸方向における工具保持部51の端部に設けられている。ブロック部52には、被把持部53が設けられている。被把持部53は、把持部434により把持される。被把持部53は、ブロック部52の表面において、把持部434を受け入れ可能な凹形状をなしている。
図23から図25に示されるように、工具保持部51は、ピストンエンド54をさらに有する。ピストンエンド54は、ブロック部52からZ軸方向に突出するように設けられている。ピストンエンド54は、工具保持部51に内蔵された工具のロック機構部(不図示)を動作させるためのピストンの端部である。ピストンエンド54は、工具Tの回転中心軸461の軸上で延びている。
工具クランプ機構部210は、工具Tの回転中心軸461を含むY軸-Z軸平面を挟んだ両側に互いに対称となる構造を有する。工具クランプ機構部210は、工具Tの回転中心軸461を含むY軸-Z軸平面を挟んた両側で互いに対称となるように動作する。
アクチュエータ411は、工具クランプ機構部210におけるクランプ動作およびアンクランプ動作のための駆動源として設けられている。アクチュエータ411は、Z軸方向に沿った往復直線運動を出力する。アクチュエータ411は、油圧が供給されることによって駆動する。
図18および図20に示されるように、アクチュエータ411は、ピストンシリンダーである。アクチュエータ411は、シリンダブロック412と、ピストン413とを有する。シリンダブロック412は、ブロック体からなる。ピストン413は、シリンダブロック412に嵌装されている。ピストン413は、Z軸方向に平行な中心軸456を中心に延びている。ピストン413は、工具Tの回転中心軸461の軸方向(Z軸方向)に伸縮動作が可能である。リンク機構部421は、ピストン413に接続されている。
ピストン413が伸張動作することによって、工具クランプ機構部210がクランプ動作し、ピストン413が短縮動作することによって、工具クランプ機構部210がアンクランプ動作する。
リンク機構部421は、センターブロック422と、サイドブロック441と、第1リンクアーム423と、第2リンクアーム424とを有する。
センターブロック422およびサイドブロック441は、ブロック体からなる。センターブロック422は、Z軸方向におけるピストン413の先端部に接続されている。センターブロック422は、ピストン413の動作に伴って、Z軸方向に沿って往復直線運動する。サイドブロック441は、X軸方向において、センターブロック422と隣り合って配置されている。サイドブロック441は、シリンダブロック412に固定されている。サイドブロック441は、ピストン413の動作に伴って、Z軸方向に沿って往復直線運動しない。
第1リンクアーム423は、センターブロック422に対して、第1回動中心軸451を中心に回動可能なように接続されている。第1回動中心軸451は、上下方向(Y軸方向)に延びている。第1リンクアーム423は、センターブロック422の上端部に接続されている。第1リンクアーム423は、X軸-Z軸平面に平行な方向にアーム状に延びている。第1リンクアーム423は、第1回動中心軸451と、後述する第3回動中心軸453との間でアーム状に延びている。
第2リンクアーム424は、サイドブロック441に対して、第2回動中心軸452を中心に回動可能なように接続されている。第2回動中心軸452は、第1回動中心軸451と平行に延びている。第2回動中心軸452は、上下方向(Y軸方向)に延びている。第2リンクアーム424は、第1リンクアーム423よりも下方に設けられている。第2リンクアーム424は、X軸-Z軸平面に平行な方向にアーム状に延びている。第2リンクアーム424は、第2回動中心軸452と、後述する第3回動中心軸453との間でアーム状に延びている。
X軸方向における工具Tの回転中心軸461および第1回動中心軸451の間の距離は、X軸方向における工具Tの回転中心軸461および第2回動中心軸452の間の距離よりも小さい。
動作部431の回動軸部435は、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424に対して、第3回動中心軸453を中心に回動可能なように接続されている。第3回動中心軸453は、第1回動中心軸451および第2回動中心軸452と平行に延びている。第3回動中心軸453は、上下方向(Y軸方向)に延びている。第3回動中心軸453は、第1回動中心軸451からその半径方向外側に離れた位置に配置されている。第3回動中心軸453は、第2回動中心軸452からその半径方向外側に離れた位置に配置されている。
動作部431の把持部434は、第3回動中心軸453から、第3回動中心軸453の半径方向外側に離れた位置に設けられている。動作部431は、X軸-Z軸平面に平行な方向にアーム状に延びている。動作部431は、第3回動中心軸453(回動軸部435)と、把持部434との間でアーム状に延びている。
動作部431は、上動作部432と、下動作部433とを有する。上動作部432は、下動作部433の上方に設けられている。上動作部432および下動作部433は、上下方向(Y軸方向)に見た場合に、互いに重なり合うように設けられている。第1リンクアーム423、上動作部432、第2リンクアーム424および下動作部433は、挙げた順に上下方向に並んでいる。第1リンクアーム423、上動作部432、第2リンクアーム424および下動作部433のうちで、第1リンクアーム423が最も上方に配置され、下動作部433が最も下方に配置されている。上動作部432は、工具Tの回転中心軸461よりも上方に配置され、下動作部433は、工具Tの回転中心軸461よりも下方に配置されている。
工具クランプ機構部210(移動体91)は、ガイド部442と、ピン部材437とをさらに有する。ガイド部442およびピン部材437は、動作部431を、第4回動中心軸454を中心に回動可動なように支持するとともに、工具Tの回転中心軸461に平行な方向(Z軸方向)に案内している。
第4回動中心軸454は、第1回動中心軸451、第2回動中心軸452および第3回動中心軸453と平行に延びている。第4回動中心軸454は、上下方向(Y軸方向)に延びている。第4回動中心軸454は、第3回動中心軸453(回動軸部435)および把持部434の間に位置している。
ガイド部442は、X軸-Z軸平面に平行に配置されるプレート材からなる。ガイド部442は、サイドブロック441からZ軸方向に延出している。ガイド部442には、ガイド孔443が設けられている。ガイド孔443は、上下方向(Y軸方向)においてガイド部442を貫通し、Z軸方向に延びる長孔からなる。Y軸方向に見た場合に、Z軸方向に延びるガイド孔443の延長線上には、第2回動中心軸452が位置している。ピン部材437は、第4回動中心軸454の軸上で延びている。ピン部材437は、動作部431(下動作部433)を貫通し、ガイド孔443に挿入されている。
工具クランプ機構部210(移動体91)は、連結部436とをさらに有する。連結部436は、上動作部432および下動作部433を互いに連結している。
連結部436は、上下方向(Y軸方向)に延びるプレート材からなる。連結部436は、上下方向において第2リンクアーム424を跨いで、上動作部432および下動作部433の間で延びている。連結部436は、上動作部432および下動作部433に接続されている。
第1リンクアーム423、第2リンクアーム424および動作部431(上動作部432,下動作部433)は、第3回動中心軸453の軸上において、互いに回動可能に接続されている。
以上に説明したリンク機構部421、動作部431、ガイド部442および連結部436は、工具Tの回転中心軸461を挟んだ両側の各々に設けられている。
代表的にいえば、工具クランプ機構部210(移動体91)は、動作部431として、第1動作部431Aと、第2動作部431Bとを有する。第1動作部431Aおよび第2動作部431Bは、工具Tの回転中心軸461を挟んで対称に配置されている。第1動作部431Aおよび第2動作部431Bは、工具Tの回転中心軸461を含むY軸-Z軸平面を挟んで対称に配置されている。第1動作部431Aおよび第2動作部431Bは、X軸方向における第1動作部431AおよびATC工具待機位置Kの間の距離が、X軸方向における第2動作部431BおよびATC工具待機位置Kの間の距離よりも大きくなるように配置されている。
続いて、搬送装置14における工具クランプ機構部210の動作について詳細に説明する。
図23から図25を参照して、動作部431は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461に近づき、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461に近づくように動作する。
動作部431は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部434が工具Tの回転中心軸461の軸方向において工具保持部51に近づき、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部434が工具Tの回転中心軸461の軸方向において工具保持部51から遠ざかるように動作する。
より具体的に説明すると、図23に示されるように、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424は、アンクランプ状態において、第3回動中心軸453が、X軸方向において第1回動中心軸451および第2回動中心軸452の間に配置される姿勢とされている。第1リンクアーム423および第2リンクアーム424は、第3回動中心軸453が、X軸方向において第2回動中心軸452よりも第1回動中心軸451寄りの位置に配置される姿勢とされている。
動作部431は、アンクランプ状態において、X軸方向における工具Tの回転中心軸461および把持部434の間の距離が、X軸方向における工具Tの回転中心軸461および第3回動中心軸453(回動軸部435)の間の距離よりも大きくなる姿勢とされている。動作部431は、回動軸部435から把持部434に向けて、X軸方向において工具Tの回転中心軸461から遠ざかりながら、Z軸方向において工具T(工具保持部51)に近づくように延びている。第3回動中心軸453(回動軸部435)は、Z軸方向において、工具保持部51と対向する位置に配置されている。把持部434は、Z軸方向において、工具保持部51と対向しない位置に配置されている。
図23から図25に示されるように、第1リンクアーム423は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、Z軸方向に平行で、かつ、工具T(工具保持部51)に近づく方向に直線移動しながら、第3回動中心軸453がX軸方向において工具Tの回転中心軸461から遠ざかるように第1回動中心軸451を中心に回動する。第2リンクアーム424は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、Z軸方向において停止しながら、第3回動中心軸453がX軸方向において工具Tの回転中心軸461から遠ざかるように第2回動中心軸452を中心に回動する。
動作部431は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、Z軸方向に平行で、かつ、工具T(工具保持部51)に近づく方向に直線移動しながら、把持部434がX軸方向において工具Tの回転中心軸461に近づき、第3回動中心軸453(回動軸部435)がX軸方向において工具Tの回転中心軸461から遠ざかるように第4回動中心軸454を中心に回動する。
図25に示されるように、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424は、クランプ状態において、第3回動中心軸453が、X軸方向において第1回動中心軸451よりも第2回動中心軸452寄りの位置に配置される姿勢とされている。第1リンクアーム423および第2リンクアーム424は、第3回動中心軸453が、Z軸方向において第2回動中心軸452と並んで配置される姿勢とされている。
動作部431は、クランプ状態において、第3回動中心軸453(回動軸部435)および把持部434の間でZ軸方向に直線状に延びる姿勢とされている。動作部431は、把持部434が被把持部53に係合されることによって、工具保持部51のブロック部52を把持している。
本実施の形態では、回動軸部435の回動中心軸である第3回動中心軸453が、工具Tの回転中心軸461と直交する方向に延びている。このような構成により、第1動作部431Aおよび第2動作部431Bによって、工具保持部51を工具Tの回転中心軸461を挟んだ両側からより均等に把持することができる。
なお、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424は、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、上記のアンクランプ状態からクランプ状態への動作時とは逆に動作する。
図26は、工具クランプ機構部(空クランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。図23から図26を参照して、工具クランプ機構部210は、検知部470をさらに有する。検知部470は、工具クランプ機構部210のクランプ状態およびアンクランプ状態を検知する、検知部470は、工具クランプ機構部210におけるクランプ動作時に、空クランプ状態(工具保持部51の有無)をさらに検知する。
検知部470は、検知バー471と、第1検知センサ481と、第2検知センサ482とを有する。
検知バー471は、センターブロック422に取り付けられている。検知バー471は、Z軸方向に延びている。検知バー471には、第1谷部474と、第1山部472と、第2谷部475と、第2山部473とが設けられている。第1谷部474、第1山部472、第2谷部475および第2山部473は、挙げた順に、Z軸方向に並んでいる。第1谷部474、第1山部472、第2谷部475および第2山部473のうちで、第1谷部474は、Z軸方向において工具Tに最も近い位置に設けられ、第2山部473は、Z軸方向において工具Tから最も離れた位置に設けられている。第1山部472および第2山部473は、第1谷部474および第2谷部475よりもZ軸方向に突出する凸形状をなしている。
第1検知センサ481および第2検知センサ482は、第1谷部474、第1山部472、第2谷部475および第2山部473のうちの、第1谷部474および第2谷部475を検知可能なように構成されている。第1検知センサ481および第2検知センサ482は、Z軸方向において互いに間隔を開けて設けられている。第1検知センサ481は、第2検知センサ482よりもZ軸方向において工具Tに近い位置に設けられている。第1検知センサ481および第2検知センサ482は、シリンダブロック412に取り付けられている。
図23に示されるように、第1検知センサ481および第1谷部474が、X軸方向において互いに対向して位置決めされ、第2検知センサ482および第1山部472が、X軸方向において互いに対向して位置決めされている。このとき、制御装置(不図示)は、第1検知センサ481からのオン信号の入力無しと、第2検知センサ482からのオン信号の入力とに基づいて、アンクランプ状態を検知する。
図24に示されるように、第1検知センサ481および第1谷部474が、X軸方向において互いに対向して位置決めされ、第2検知センサ482および第2谷部475が、X軸方向において互いに対向して位置決めされる。このとき、制御装置(不図示)は、第1検知センサ481および第2検知センサ482からのオン信号の入力無しに基づいて、アンクランプ状態およびクランプ状態の間の移行状態を検知する。
図25に示されるように、第1検知センサ481および第1山部472が、X軸方向において互いに対向して位置決めされ、第2検知センサ482および第2谷部475が、X軸方向において互いに対向して位置決めされる。このとき、制御装置(不図示)は、第1検知センサ481からのオン信号の入力と、第2検知センサ482からのオン信号の入力無しとに基づいて、クランプ状態を検知する。
図26に示されるように、第1検知センサ481および第1山部472が、X軸方向において互いに対向して位置決めされ、第2検知センサ482および第2山部473が、X軸方向において互いに対向して位置決めされている。このとき、制御装置(不図示)は、第1検知センサ481および第2検知センサ482からのオン信号の入力に基づいて、空クランプ状態を検知する。
図27は、マガジン内工具搬送位置に配置された工具保持部と、工具クランプ機構部との位置関係を示す側面図である。図中には、アンクランプ状態における工具クランプ機構部210が示されている。
図27を参照して、移動体91は、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)に移動する。動作部431は、アンクランプ状態とされた場合に、移動体91の移動方向(X軸方向)に見て工具保持部51と重なり合わないように設けられている。
工具クランプ機構部210のアンクランプ状態において、動作部431は、ブロック部52からZ軸方向に離れて位置している。ピストンエンド54は、上下方向(Y軸方向)において、上動作部432および下動作部433の間に位置している。
本実施の形態では、工具格納部21において搬送対象となる工具を保持する工具保持部51をマガジン内工具搬送位置Jに割り出した後に、移動体91をその工具格納部21におけるマガジン内工具搬送位置Jまで移動させる。この場合であっても、アンクランプ状態における動作部431が、移動体91の移動方向(X軸方向)に見て工具保持部51と重なり合わないように設けられるため、動作部431が、マガジン内工具搬送位置Jに割り出された工具保持部51と干渉することを防止できる。
図2および図23を参照して、工具マガジン12は、搬送部としてのホイール部31を有する。ホイール部31は、無端状の経路に沿って複数の工具保持部51を搬送する。ホイール部31による工具保持部51の搬送経路は、所定軸110を中心とする周方向であるが、本発明における搬送部による工具保持部の搬送方向は、特に限定されない。
移動体91は、工具保持部51の搬送経路上の所定位置としてマガジン内工具搬送位置Jに対して進退可能に構成されている。移動体91は、X軸方向に移動することによって、マガジン内工具搬送位置Jに対して進退可能に構成されている。
移動体91がマガジン内工具搬送位置Jに位置決めされ、動作部431がアンクランプ状態とされた場合に、動作部431は、マガジン内工具搬送位置Jにおける工具保持部51の搬送方向に見て、工具保持部51と重なり合わないように設けられている。マガジン内工具搬送位置Jにおける工具保持部51の搬送方向は、マガジン内工具搬送位置Jにおける所定軸110を中心とする円周の接線方向、すなわち、Y軸方向に対応している。
このような構成によれば、移動体91を工具格納部21におけるマガジン内工具搬送位置Jまで移動させた後に、工具格納部21において搬送対象となる工具を保持する工具保持部51をマガジン内工具搬送位置Jに割り出す場合に、アンクランプ状態における動作部431が工具保持部51と干渉することを防止できる。
図28は、工具保持部と、比較例における動作部とを示す上面図である。図29は、工具保持部と、本実施の形態における動作部とを示す上面図である。図28および図29中では、アンクランプ状態における動作部431が実線により示され、クランプ状態における動作部431が2点鎖線により示されている。
図28を参照して、本比較例では、動作部431が、回動中心軸457を中心に回動可能なように構成されている。回動中心軸457の位置は、固定されている。このような構成において、移動体91をX軸方向に移動させるときに、工具保持部51と、アンクランプ状態とされた動作部431との干渉を避けようとすると、動作部431を、Z軸方向においてピストンエンド54よりも退いた位置に達するまで回動動作させる必要が生じる。この場合、工具Tの回転中心軸461を基準とした場合のX軸方向における動作部431の最大動作範囲(距離L2)が大きくなってしまう。
また、他の比較例として、動作部431をX軸方向にスライド動作させることによって、把持部434を工具保持部51に対して接近させたり、遠ざけたりする構成も考えられる。しかしながら、このような構成では、工具保持部51に対して動作部431をZ軸方向に進退させるために、移動体91に新たな移動機構部を設ける必要が生じる。
図29を参照して、これに対して、本実施の形態では、動作部431が、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461に近づき、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461に近づくように動作する。
このような構成により、アンクランプ状態およびクランプ状態の間における動作部431の動作時、X軸方向において把持部434が移動する長さを小さく抑えることができる。この場合に、クランプ状態における把持部434の位置は、工具保持部51により定まるため、工具Tの回転中心軸461を基準とした場合のX軸方向における動作部431の最大動作範囲(距離L1)を小さくすることができる。これにより、工具搬送システム10をコンパクトに構成することができる。
図30は、マガジン内工具搬送位置における工具クランプ機構部(アンクランプ状態)およびホイール部の位置関係を示す上面図である。図31は、マガジン内工具搬送位置における工具クランプ機構部(クランプ状態)およびホイール部の位置関係を示す上面図である。
図32は、ATC工具待機位置における工具クランプ機構部(アンクランプ状態)およびATC取り付け用リブの位置関係を示す上面図である。図33は、ATC工具待機位置における工具クランプ機構部(クランプ状態)およびATC取り付け用リブの位置関係を示す上面図である。
図30および図31を参照して、マガジン内工具搬送位置Jにおいて、移動体91(工具クランプ機構部210)は、ホイール部31とX軸方向に隣り合って配置されている。
図31に示されるように、工具クランプ機構部210のクランプ状態において、動作部431(431A)は、X軸方向において、基部32およびテーパ部33と対向し、Z軸方向において、鍔部34と対向する位置に配置されている。図30に示されるように、工具クランプ機構部210のアンクランプ状態において、動作部431(431A)は、X軸方向において、基部32と対向し、Z軸方向において、テーパ部33および鍔部34と対向する位置に配置されている。この場合に、工具Tの回転中心軸461を基準とした場合のX軸方向における動作部431の最大動作範囲が小さく抑えられているため、動作部431(431A)と、ホイール部31との干渉を避けることができる。
図32および図33を参照して、工具搬送システム10は、ATC取り付けリブ491をさらに有する。ATC取り付けリブ491は、Y軸-Z軸平面に平行に配置されている。ATC取り付けリブ491には、自動工具交換装置16が取り付けられている。ATC工具待機位置Kにおいて、移動体91(工具クランプ機構部210)は、ATC取り付けリブ491とX軸方向に隣り合って配置されている。
工具クランプ機構部210のクランプ状態およびアンクランプ状態において、動作部431(431B)は、X軸方向において、ATC取り付けリブ491と対向する位置に配置されている。この場合に、工具Tの回転中心軸461を基準とした場合のX軸方向における動作部431(431B)の最大動作範囲が小さく抑えられているため、動作部431(431B)と、ATC取り付けリブ491との干渉を避けることができる。
以上に説明した、この発明の実施の形態における工具搬送システム10の構造についてまとめると、本実施の形態における搬送システムとしての工具搬送システム10は、移動体91を有し、回転可能な搬送対象物としての工具Tを搬送するための搬送装置14を備える。移動体91は、アクチュエータ411と、アクチュエータ411に対して接続されるリンク機構部421と、リンク機構部421に対して回動可能に接続される回動軸部435と、工具Tを把持するための把持部434とを有し、回動軸部435および把持部434の間で延び、アクチュエータ411からの動作がリンク機構部421を介して伝達されることによって、把持部434により工具Tを把持するクランプ状態と、把持部434による工具Tの把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能な動作部431とを含む。動作部431は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向において工具Tの回転中心軸461に近づき、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する方向において工具Tの回転中心軸461に近づくように動作する。
このように構成された、この発明の実施の形態における工具搬送システム10によれば、工具Tの回転中心軸461を基準とした場合のその回転中心軸461の半径方向における動作部431の最大動作範囲を小さくすることで、工具搬送システム10をコンパクトに構成することができる。
なお、本実施の形態では、本発明における搬送対象物が、回転工具である場合を説明したが、これに限られず、加工時に回転されるワークであってもよい。ワークの回転中心軸は、ワークが工作機械のワーク主軸に装着された場合のワークの回転中心軸に対応している。たとえば、円柱形状または円筒形状を有するワークである場合、ワークの回転中心軸は、その円柱形状または円筒形状の中心軸である。搬送対象物がワークである場合の保持部の構造は、搬送対象物が工具である場合の工具保持部51の構造と同様である。ワークは、工具のシャンク部に対応する部材に取り付けられた状態で保持部により保持される。
以下、リンク機構部421および動作部431の構造をさらに具体的に特定しながら、本実施の形態における工具搬送システム10の構造について説明する。
図34は、図23中の2点鎖線XXXIVで囲まれた範囲の工具クランプ機構部(アンクランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。図35は、図25中の2点鎖線XXXVで囲まれた範囲の工具クランプ機構部(クランプ状態)および工具保持部を示す上面図である。
図34および図35をさらに参照して、工具搬送システム10は、移動体91を有し、回転可能な搬送対象物としての工具Tを搬送するための搬送装置14を備える。移動体91は、アクチュエータ411と、アクチュエータ411に対して接続されるリンク機構部421と、リンク機構部421に対して回動可能に接続される回動軸部435と、工具Tを把持するための把持部434とを有し、回動軸部435および把持部434の間で延び、アクチュエータ411からの動作がリンク機構部421を介して伝達されることによって、把持部434により工具Tを把持するクランプ状態と、把持部434による工具Tの把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能な動作部431とを含む。動作部431は、アンクランプ状態からクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461に近づき、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、クランプ状態からアンクランプ状態への動作時に、把持部434が、工具Tの回転中心軸461に直交する第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、回動軸部435が、工具Tの回転中心軸461に直交する第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461に近づくように動作する。
リンク機構部421は、第1リンクアーム423と、第2リンクアーム424とを含む。
第1リンクアーム423は、アクチュエータ411に対して、第1方向(X軸方向)に直交する第2方向(Y軸方向)に延びる第1回動中心軸451を中心に回動可能に接続され、アクチュエータ411により、第1方向(X軸方向)および第2方向(Y軸方向)に直交する第3方向(Z軸方向)に沿った往復直線運動が入力される。
第2リンクアーム424は、第1回動中心軸451から第1方向(X軸方向)に離れた位置で、第2方向(Y軸方向)に延びる第2回動中心軸452を中心に回動可能に支持される。
回動軸部435は、第3方向(Z軸方向)において、工具Tと、第1回動中心軸451および第2回動中心軸452との間の位置で、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424に対して、第2方向(Y軸方向)に延びる第3回動中心軸453を中心に回動可能に接続される。
第1リンクアーム423は、第1回動中心軸451および第3回動中心軸453の間でアーム状に延びる。第2リンクアーム424は、第2回動中心軸452および第3回動中心軸453の間でアーム状に延びる。動作部431は、回動軸部435から把持部434に向けて、第3回動中心軸453の半径方向にアーム状に延びる。
把持部434は、第3回動中心軸453の周方向に突出する形状の爪部434jを有する。
移動体91は、動作部431を、第2方向(Y軸方向)に延び、回動軸部435および把持部434の間に位置する第4回動中心軸454を中心に回動可能なように支持するとともに、第3方向(Z軸方向)に案内するガイド部442をさらに含む。
第3回動中心軸453および第4回動中心軸454の間の長さLaよりも、第3回動中心軸453の半径方向における第4回動中心軸454および爪部434jの間の長さLbが小さい。
このように構成された、この発明の実施の形態における工具搬送システム10によれば、動作部431は、アンクプランプ状態およびクランプ状態の間における動作時に、第4回動中心軸454を第3方向(Z軸方向)にスライド移動させながら、第4回動中心軸454を中心に順方向および逆方向に回動する。このとき、第4回動中心軸454は、回動軸部435および把持部434の間に位置するため、把持部434が第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸から遠ざかって配置されるアンクランプ状態において、搬送対象物の回転中心軸461を基準とした場合の把持部434の張り出し長さS1を小さく抑えることができる。また、回動軸部435が第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかって配置されるクランプ状態において、工具Tの回転中心軸461を基準とした場合の回動軸部435の張り出し長さS2を小さく抑えることができる。
また、第3回動中心軸453および第4回動中心軸454の間の長さLaよりも、第3回動中心軸453の半径方向における第4回動中心軸454および爪部434jの間の長さLbが小さい。このように、第4回動中心軸454を回動軸部435よりも把持部434寄りに設けることによって、動作部431が、第4回動中心軸454を第3方向(Z軸方向)にスライド移動させながら、第4回動中心軸454を中心に順方向および逆方向に回動する時に、把持部434は、小径の円弧を描きながらガイド部442に沿うように移動することになる。これにより、アンクランプ状態における把持部434の張り出し長さS1をさらに小さく抑えることができる。
また、第1リンクアーム423は、アクチュエータ411に対して第1回動中心軸451を中心に回動可能に接続され、アクチュエータ411により第3方向(Z軸方向)に沿った往復直線運動が入力され、第2リンクアーム424は、第1回動中心軸451から第1方向(X軸方向)に離れた位置で、第2回動中心軸452を中心に回動可能に支持され、回動軸部435は、第3方向(Z軸方向)において、工具Tと、第1回動中心軸451および第2回動中心軸452との間の位置で、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424に対して、第3回動中心軸453を中心に回動可能に接続されている。
このような構成により、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424は、第3回動中心軸453を頂点とするV字形状をなしており、動作部431は、そのV字形状の頂点となる第3回動中心軸453を中心に回動することによって、第3回動中心軸453を挟んで第1回動中心軸451および第2回動中心軸452とは反対側に配置された工具Tを、把持部434により把持したり、その把持を解除したりする。この場合に、アンクランプ状態における動作部431を、第3回動中心軸453を挟んで第1回動中心軸451および第2回動中心軸452とは反対側(工具Tの側)の位置に留めることで、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424が、動作部431よりも工具Tの側に突出することがない。これにより、第1リンクアーム423および第2リンクアーム424と、工具Tとが干渉し難くなるため、動作部431に対する工具Tの接近性を高めることができる。
また、本実施の形態では、動作部431がアンクランプ状態とされた場合に、動作部431は、回動軸部435から把持部434に向けて、第1方向(X軸方向)において工具Tの回転中心軸461から遠ざかり、かつ、第3方向(Z軸方向)において工具Tに近づく方向に延びる。
このような構成によれば、アンクランプ状態における動作部431がX軸方向に対して斜め方向に延びるため、アンクランプ状態における把持部434の張り出し長さS1をさらに小さく抑えることができる。
また、本実施の形態では、動作部431がクランプ状態とされた場合に、動作部431および第2リンクアーム424は、第2回動中心軸452、第3回動中心軸453および第4回動中心軸454が、第3方向(Z軸方向)において一直線に並ぶように配置される。
このような構成によれば、クランプ状態における動作部431および第2リンクアーム424がZ軸方向に沿って直線状に延びるため、X軸方向における動作部431および第2リンクアーム424の張り出し長さを小さく抑えることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、たとえば、マシニングセンタ等の工作機械に適用される。
10 工具搬送システム、12 工具マガジン、14 搬送装置、16 自動工具交換装置、17 アーム部、21,21A,21B,21C,21D,21E,21F 工具格納部、31 ホイール部、31p 外周縁、32 基部、33 テーパ部、34 鍔部、36 開口部、37 第2ギヤ、37e 第1プレート、37f 第2プレート、37g ピン、38 装着部、39 リング体、41 旋回駆動部、42,96 モータ、42r,43r 出力軸、43,98 減速機、44 第1ギヤ、51 工具保持部、52 ブロック部、53 被把持部、54 ピストンエンド、61 支持部、62 フレーム体、63,63h,63i,63j 支持ローラ、71 案内装置、72 下側支持アーム、73,73p,73q,73r レール、73A,73B,73C レール片、74 上側支持アーム、76 第1切り欠き部、81 送り装置、82 ラック、82A,82B,82C ラック片、83 第2切り欠き部、86 第1ピニオン、87 第2ピニオン、88 第3ピニオン、91 移動体、92,92p,92q,92r 回転ローラ、93 天板、94 第1底板、95 第2底板、97 ギヤボックス、110 所定軸、115 区間、116 工具搬送路、120,130,140,461 回転中心軸、150 第1回転中心軸、160 第2回転中心軸、170 第3回転中心軸、210 工具クランプ機構部、411 アクチュエータ、412 シリンダブロック、413 ピストン、421 リンク機構部、422 センターブロック、423 第1リンクアーム、424 第2リンクアーム、431 動作部、431A 第1動作部、431B 第2動作部、432 上動作部、433 下動作部、434 把持部、434j 爪部、435 回動軸部、436 連結部、437 ピン部材、441 サイドブロック、442 ガイド部、443 ガイド孔、451 第1回動中心軸、452 第2回動中心軸、453 第3回動中心軸、454 第4回動中心軸、456 中心軸、457 回動中心軸、470 検知部、471 検知バー、472 第1山部、473 第2山部、474 第1谷部、475 第2谷部、481 第1検知センサ、482 第2検知センサ、491 取り付けリブ、J マガジン内工具搬送位置、K ATC工具待機位置、T 工具。

Claims (3)

  1. 移動体を有し、回転可能な工具またはワークである搬送対象物を搬送するための搬送装置を備え、
    前記移動体は、
    アクチュエータと、
    前記アクチュエータに対して接続されるリンク機構部と、
    前記リンク機構部に対して回動可能に接続される回動軸部と、前記搬送対象物を把持するための把持部とを有し、前記回動軸部および前記把持部の間で延び、前記アクチュエータからの動作が前記リンク機構部を介して伝達されることによって、前記把持部により前記搬送対象物を把持するクランプ状態と、前記把持部による前記搬送対象物の把持を解除するアンクランプ状態との間で動作可能な動作部とを含み、
    前記動作部は、前記アンクランプ状態から前記クランプ状態への動作時に、前記把持部が、前記搬送対象物の回転中心軸に直交する第1方向において前記搬送対象物の回転中心軸に近づき、前記回動軸部が、前記第1方向において前記搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、前記クランプ状態から前記アンクランプ状態への動作時に、前記把持部が、前記第1方向において前記搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、前記回動軸部が、前記第1方向において前記搬送対象物の回転中心軸に近づくように動作し、
    前記リンク機構部は、第1リンクアームと、第2リンクアームとを含み、
    前記第1リンクアームは、前記アクチュエータに対して、前記第1方向に直交する第2方向に延びる第1回動中心軸を中心に回動可能に接続され、前記アクチュエータにより、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に沿った往復直線運動が入力され、
    前記第2リンクアームは、前記第1回動中心軸から前記第1方向に離れた位置で、前記第2方向に延びる第2回動中心軸を中心に回動可能に支持され、
    前記回動軸部は、前記第3方向において、前記搬送対象物と、前記第1回動中心軸および前記第2回動中心軸との間の位置で、前記第1リンクアームおよび前記第2リンクアームに対して、前記第2方向に延びる第3回動中心軸を中心に回動可能に接続され、
    前記第1リンクアームは、前記第1回動中心軸および前記第3回動中心軸の間でアーム状に延び、
    前記第2リンクアームは、前記第2回動中心軸および前記第3回動中心軸の間でアーム状に延び、
    前記動作部は、前記回動軸部から前記把持部に向けて、前記第3回動中心軸の半径方向にアーム状に延び、
    前記把持部は、前記第3回動中心軸の周方向に突出する形状の爪部を有し、
    前記移動体は、前記動作部を、前記第2方向に延び、前記回動軸部および前記把持部の間に位置する第4回動中心軸を中心に回動可能なように支持するとともに、前記第3方向に案内するガイド部をさらに含み、
    前記第3回動中心軸および前記第4回動中心軸の間の長さよりも、前記第3回動中心軸の半径方向における前記第4回動中心軸および前記爪部の間の長さが小さい、搬送システム。
  2. 前記動作部が前記アンクランプ状態とされた場合に、前記動作部は、前記回動軸部から前記把持部に向けて、前記第1方向において前記搬送対象物の回転中心軸から遠ざかり、かつ、前記第3方向において前記搬送対象物に近づく方向に延びる、請求項1に記載の搬送システム。
  3. 前記動作部が前記クランプ状態とされた場合に、前記動作部および前記第2リンクアームは、前記第2回動中心軸、前記第3回動中心軸および前記第4回動中心軸が、前記第3方向において一直線に並ぶように配置される、請求項1または2に記載の搬送システム。
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