JP7093085B2 - 多孔質炭素材料 - Google Patents

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本発明は、多孔質炭素材料に関する。
従来、活性炭などの多孔質の炭素材料は、莫大な比表面積による高い反応効率等を利用して、各種電池の電極など、様々な用途に用いられている(例えば、特許文献1参照)。ただし、使用される用途によって、多孔質の炭素材料に要求される物性や品質等が異なっているため、所望の物性や品質等を有する多孔質の炭素材料を得ることが重要となっている。
所望の物性や品質等を有する多孔質の炭素材料を製造する方法として、例えば、重合性単量体またはそれを含む組成物を、単量体または組成物には不溶であるコロイド結晶体中に含浸させた配合組成物を用いて重合体を得る工程と、不活性ガス雰囲気下、800~3000℃で焼成する工程と、コロイド結晶体が可溶な溶媒に浸漬してコロイド結晶体を溶解除去する工程とを有し、空孔がマクロ的に結晶構造を構成する3次元的規則性を有する配置で配列した多孔質炭素材料を製造する方法(例えば、特許文献2参照)や、アクリロニトリル系単量体と親水性ビニル単量体との共重合体からなるポリアクリロニトリル共重合体などのポリマーAと、異種のポリマーBとを有機溶媒に混合し、エマルションを形成させた後に、ポリマーAの貧溶媒接触させることにより、ポリマーAを析出させる方法で子粒子を含有した合成樹脂微粒子を得、その子粒子含有合成樹脂微粒子を炭化焼成させることにより、粒子径分布が狭く、特定の大きさの多孔質構造を含む多孔質炭素材料を製造する方法(例えば、特許文献3参照)がある。
なお、本発明者等により、表面または全体に微小気孔を有する金属部材を製造することができる、いわゆる金属溶湯脱成分法が開発されている(例えば、特許文献4参照)。
特許第4762424号公報 特開2012-101355号公報 特開2011-225430号公報 国際公開第WO2011/092909号
特許文献2および3に記載の多孔質炭素材料の製造方法によれば、それぞれの要求に応じた物性や品質を有する多孔質炭素材料を製造することができるが、所望の形状を有する多孔質炭素材料を製造するものではないという課題があった。また、多孔質炭素材料を製造する工程が複雑であるという課題もあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、所望の形状を有する多孔質炭素材料を容易に製造可能な新たな多孔質炭素材料の製造方法により製造することができる多孔質炭素材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、炭素を含む化合物、合金または非平衡合金から成り、所望の形状を有する炭素含有材料を、この炭素含有材料の融点よりも低い凝固点を有し、前記炭素含有材料から前記炭素以外の他の主成分が減少して前記炭素に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御された溶融金属に接触させることにより、前記炭素含有材料の外形を維持したまま、前記他の主成分を選択的に前記溶融金属に溶出させて、微小間隙を有する炭素材料を得ることを特徴とする。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、炭素含有材料から炭素以外の他の主成分を選択的に溶融金属に溶出させることにより、残存した炭素同士が結合を繰り返し、ナノメートル寸法を有する粒子を形成する。さらに、これらの粒子が部分的に結合するため、メソ孔(径2nm~60nm)やマクロ孔(径60nm以上)などの微小間隙を有するバルク状の多孔質炭素材料を得ることができる。このとき、炭素含有材料の外形を維持したまま、炭素以外の他の主成分の溶出、粒子の形成および結合が進むため、炭素含有材料の外形と同じ外形を有する多孔質炭素材料を得ることができる。このため、所望の形状の炭素含有材料を使用することにより、所望の形状を有する多孔質炭素材料を得ることができる。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、いわゆる金属溶湯脱成分法を利用した、これまでにない全く新しい多孔質炭素材料の製造方法である。本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、溶融金属の温度制御のみで、比較的容易かつ低コストで所望の形状の多孔質炭素材料を製造することができる。なお、本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、溶融金属の温度や、炭素含有材料と溶融金属との接触時間、炭素含有材料内の炭素成分比を変化させることによって、製造される多孔質炭素材料の間隙サイズや間隙率を変化させることができる。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、前記溶融金属に接触させる前に、前記炭素含有材料を所望の形状に形成しておくことが好ましい。この場合、シート状や球状など、任意の形状の多孔質炭素材料を容易に製造することができる。特に、炭素を含む金属溶湯を急冷凝固させることにより、前記炭素含有材料を球状に形成しておき、前記炭素含有材料を前記溶融金属に接触させることにより、微小間隙を有する球状の炭素材料を得てもよい。この場合、球状の多孔質炭素材料を容易に製造することができる。炭素含有材料を球状に形成する方法として、アトマイズ法を利用することができる。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法は、炭素含有材料の炭素以外の他の主成分を溶融金属に溶出可能であれば、いかなる方法で炭素含有材料を溶融金属に接触させてもよい。例えば、前記炭素含有材料を前記溶融金属から成る金属浴に浸すことにより、前記他の主成分を選択的に前記金属浴内に溶出させて、前記炭素材料を得てもよい。また、前記炭素含有材料の融点よりも低い凝固点を有する固体金属を、あらかじめ前記炭素含有材料に接触するよう配置しておき、前記固体金属を加熱して前記溶融金属にすることにより、前記他の主成分を選択的に前記溶融金属に溶出させて、前記炭素材料を得てもよい。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法で、前記炭素材料を前記溶融金属から離した後、酸またはアルカリ水溶液により、周囲または前記微小間隙の内部に付着した、前記溶融金属の成分および/または前記他の主成分を含む付着混和体のみを選択的に溶出して除去することが好ましい。この場合、炭素を溶出させず付着混和体のみを選択的に溶出することのできる酸またはアルカリ水溶液を使用することにより、炭素を主成分とし、付着混和体が除去された、所望の形状の多孔質炭素材料を得ることができる。なお、除去される付着混和体は、例えば、得られる炭素材料の周囲に付着したり、微小間隙の内部に一部付着したり、微小間隙の内部に充填されたりしている。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法で、前記溶融金属は、Ag,Bi,Cu,Ga,Ge,Hg,In,Ir,Pb,Pt,Rh,Sb,Sn,Zn、または、これらのうちの少なくとも一つを主成分とする合金である混和体から成り、前記他の主成分は、Al,B,Be,Ca,Ce,Cr,Dy,Er,Eu,Fe,Gd,Hf,Ho,K,La,Li,Lu,Mg,Mn,Mo,Na,Nb,Nd,Pr,Sc,Se,Si,Sm,Sr,Ta,Ti,V,W,Zrのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む混和体から成ることが好ましい。この場合、特に効率的に所望の形状の多孔質炭素材料を得ることができる。
本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法で、前記他の主成分を選択的に前記溶融金属に溶出させる工程は、不活性雰囲気中もしくは真空雰囲気中で行われる、または、前記溶融金属にフラックスを添加して大気中で行われることが好ましい。この場合、溶融金属が酸化するのを防ぐことができる。
本発明に係る球状の多孔質炭素材料は、球状を成し、微小間隙を有することを特徴とする。本発明に係る球状の多孔質炭素材料は、全気孔体積中、2乃至200nmの大きさの気孔を80%以上含み、BET比表面積が100m/g以上であることが好ましい。本発明に係る球状の多孔質炭素材料は、特に、本発明に関する多孔質炭素材料の製造方法により製造されることが好ましい。
本発明によれば、所望の形状を有する多孔質炭素材料を容易に製造可能な新たな多孔質炭素材料の製造方法により製造することができる多孔質炭素材料を提供することができる。
Mn-C系状態図である。 本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法の、(a)炭素含有材料を金属浴に浸漬する工程、(b)多孔質炭素材料を洗浄する工程を示す概略斜視図である。 本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法の、(a)付着混和体を除去する工程、(d)多孔質炭素材料を回収する工程を示す概略斜視図である。 本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法の、(a)炭素含有材料を示す走査型電子顕微鏡写真、(b) (a)より高倍率の走査型電子顕微鏡写真、(c)得られた多孔質炭素材料を示す走査型電子顕微鏡写真、(d) (c)より高倍率の走査型電子顕微鏡写真である。 本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法により得られた、シート状の多孔質炭素部材の(a)走査型電子顕微鏡写真、(b) (a)より高倍率の走査型電子顕微鏡写真である。 本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法により得られた、シート状の多孔質炭素部材のラマンスペクトルである。
以下、実施例を挙げながら、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法では、まず、炭素含有材料として、炭素と炭素以外の他の主成分とを含む化合物、合金または非平衡合金から成る前駆体を、所望の形状に作製する。例えば、図1に示すMn-C系状態図を参考にして、炭素以外の他の成分をMnとした、Mn-C系の前駆合金を作製する。なお、Mnやその合金の溶融体は一般に酸化しやすいため、溶製の際は、アルゴン等の不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
次に、図2(a)に示すように、作製された前駆体の炭素含有材料11を、その炭素含有材料11の融点よりも低い凝固点を有する金属浴12の内部に、所定の時間浸漬する。このとき、金属浴12を、炭素含有材料11から炭素以外の他の主成分が減少して炭素に至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値よりも低い温度に制御する。例えば、炭素含有材料11としてMn-C系の前駆合金を使用した場合には、図1に示す状態図から、金属浴12を、Mnが減少してCに至るまでの組成変動範囲内における液相線温度の最小値1231℃よりも低い温度に制御する。なお、この場合、600℃以下では反応が起こりにくいため、金属浴12を600℃以上にすることが好ましい。
金属浴12に浸漬する時間は、金属浴12や前駆体の炭素含有材料11の成分により様々であるが、例えば、金属浴12としてBi溶湯やAg溶湯を用い、炭素含有材料11としてMn-C系前駆体を浸漬した場合には、約5~10分程度である。また、例えば、金属浴12としてBi溶湯を用い、炭素含有材料11としてMn-C系前駆体を浸漬した場合には、密度差により、粉末状のMn-C系前駆体が溶湯表面に浮かぶため、浸漬している間は、棒などで前駆体と溶湯とを撹拌することが好ましい。また、Biやその合金の溶融体は一般に酸化しやすいため、金属浴12としてこれを用いた脱成分行程は、アルゴン等の不活性雰囲気中や真空雰囲気中で行うことが好ましい。
金属浴12に浸漬することにより、炭素含有材料11から炭素以外の他の主成分(例えば、Mn)を選択的に金属浴12の内部に溶出させることができる。これにより、金属浴12の内部に残存した炭素同士が結合を繰り返し、ナノメートル寸法を有する粒子を形成する。さらに、これらの粒子が部分的に結合するため、メソ孔(径2nm~60nm)やマクロ孔(径60nm以上)などの微小間隙を有するバルク状の多孔質炭素材料13を得ることができる。このとき、炭素含有材料11の外形を維持したまま、炭素以外の他の主成分の溶出、粒子の形成および結合が進むため、炭素含有材料11の外形と同じ外形を有する多孔質炭素材料13を得ることができる。このため、所望の形状の炭素含有材料11を使用することにより、所望の形状を有する多孔質炭素材料13を得ることができる。
なお、溶湯の表面付近には未反応の前駆体14が残っている可能性があるため、金属浴12から取り出したバルク状の多孔質炭素材料13の表面にその未反応の前駆体14が付着してしまう。そこで、図2(b)に示すように、多孔質炭素材料13の表面に付着した未反応の前駆体14を、超音波洗浄機等を用いて洗浄し、取り除く。
多孔質炭素材料13の周囲や微小間隙の内部には、金属浴12の成分や炭素以外の他の主成分(例えば、Mn)から成る付着混和体が付着している。このため、図3(a)に示すように、その付着混和体のみを選択的に溶出して除去するために、得られた多孔質炭素材料13を酸またはアルカリ水溶液15に入れる。図3(a)に示す一例では、多孔質炭素材料13を入れる水溶液15は、硝酸水溶液である。まず、多孔質炭素材料13をビーカー等に入れ、その中に、浸る程度の蒸留水を入れ、その後、硝酸を少しずつ入れる。硝酸と付着混和体とが反応し、付着混和体が溶出した後、図3(b)に示すように、ろ過等を行って固体部分の多孔質炭素材料13を回収し、水洗・乾燥を施す。こうして、炭素を主成分とし、付着混和体が除去された、所望の形状を有する多孔質炭素材料13を得ることができる。
ガスアトマイズ法を利用して前駆体の炭素含有材料11を製造した。まず、ガスアトマイズ装置(株式会社真壁技研製)のコイル内に、MnC合金(Mn:C=85:15原子%) 60gを充填した石英管を挿入した。ガスアトマイズ装置の内部を約5×10-2Paに減圧した後、ArとHの混合ガスを流入させて内部圧力を約111kPaまで高め、1400℃で加熱してMnC合金を溶解した。溶解後、石英管のノズルから溶出した溶融金属に、Arガスを高圧(9.5MPa)で噴霧することにより、粉末状に粉砕するとともに急冷凝固させて、球状のMnC合金を得た。こうして得られた球状のMnC合金の顕微鏡写真を、図4(a)、(b)に示す。図4(a)、(b)に示すように、得られたMnC合金は球状であり、その粒径は100μm以下であることが確認された。
次に、得られた球状のMnC合金を炭素含有材料11として用い、球状の多孔質炭素材料13を製造した。金属浴12として、800℃のBi溶湯を用いた。まず、純度99.99%のBi(和光純薬工業株式会社製) 150gを、黒鉛製るつぼに充てんし、その黒鉛製るつぼを高周波溶解炉(大亜真空株式会社製「VMF-I-I0.5特型」)の内部のコイルに挿入した。高周波溶解炉の内部を約5×10-3Paに減圧した後、アルゴンガスを流入させて炉内圧力を約80kPaまで高め、加熱を行った。
800℃まで加熱してBiを溶解した後、炭素含有材料11である粒径20~40μm以下の球状のMnC 3gを、金属浴12のBi溶融体に投入した。金属浴12の内部に10分間保持した後、放冷した。冷却後のMn/C/Bi複合体を硝酸水溶液15に投入し、付着混和体などのC以外の元素を溶解させた。その後、ろ過、純水洗浄を行い、Cを主成分とする多孔質炭素部材13を得た。
こうして得られた多孔質炭素部材13の顕微鏡写真を、図4(c)、(d)に示す。図4(c)、(d)に示すように、球状で多孔質の炭素部材13が得られていることが確認された。また、得られた多孔質炭素部材13は、全気孔体積中、2乃至200nmの大きさの気孔が91%であり、BET比表面積が128m/gであった。
シート状の多孔質炭素部材13を製造した。1つ目の製造方法として、まず、Si基板上に、前駆体の炭素含有材料11のMnC薄膜(Mn8515の薄膜)をスパッタ成膜し、Si基板ごと1100℃のBi金属浴12に10分間浸漬して、シート状の多孔質炭素部材13を得た。さらに、周囲や微小間隙中に残存するMn成分およびBi成分を除去するために、その多孔質炭素部材13を硝酸水溶液15中に3時間浸漬した後、洗浄および乾燥を行った。こうして得られたシート状の多孔質炭素部材13の走査型電子顕微鏡写真を図5に、ラマンスペクトルを図6に示す。
また、2つ目の製造方法として、Si基板上にBiを成膜し、さらにその上に、前駆体の炭素含有材料11のMnC薄膜(Mn8515の薄膜)をスパッタ成膜した。これを、1100℃まで昇温し、Biと前駆体との脱成分反応を促進させながら10分間保持した。このとき、Biが溶融して金属浴12になり、炭素含有材料11からMnを選択的に金属浴12内に溶出させて、炭素部材13を得ることができる。この脱成分工程後、Si基板ごと冷却し、周囲や微小間隙中に残存するMn成分およびBi成分を除去するために、その炭素部材13を硝酸水溶液15中に3時間浸漬した後、洗浄および乾燥を行った。
なお、前駆体のMnC薄膜は、Bi薄膜の上に配置されているが、Biが溶融したときに、MnC薄膜がその溶融金属に接触する配置であれば、いかなる配置であってもよく、例えば、Si基板とBi薄膜との間に配置されていても、Bi薄膜で挟むように配置されていてもよい。また、これらの2つの製造方法では、このシート状の多孔質炭素部材13の厚さは、前駆体のMnC薄膜の厚さやスパッタのMnC成膜時間で制御可能であり、大きさは、Si基板の大きさや前駆体のMnC薄膜の大きさで制御可能である。
このように、本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法によれば、溶融金属の温度制御のみで、比較的容易かつ低コストで所望の形状の多孔質炭素材料13を製造することができる。
なお、本発明に関する実施の形態の多孔質炭素材料の製造方法で、金属浴12は、Biに限らず、Ag,Cu,Ga,Ge,Hg,In,Ir,Pb,Pt,Rh,Sb,SnまたはZnであっても、これらのうちの少なくとも一つを主成分とする合金である混和体から成っていてもよい。また、前駆体の炭素含有材料11の、炭素以外の他の主成分は、Mnに限らず、Al,B,Be,Ca,Ce,Cr,Dy,Er,Eu,Fe,Gd,Hf,Ho,K,La,Li,Lu,Mg,Mo,Na,Nb,Nd,Pr,Sc,Se,Si,Sm,Sr,Ta,Ti,V,W,Zrのいずれか一つ、もしくは、その複数を含む混和体から成っていてもよい。
例えば、代表的な炭素含有材料(カーバイド)11について脱成分工程に適した金属浴(溶湯)12を検討すると、表1のようになると考えられる。表1は、それぞれの2次元状態図に基づいて検討したものである。
Figure 0007093085000001
11 炭素含有材料
12 金属浴
13 (多孔質)炭素部材
14 未反応の前駆体
15 水溶液

Claims (1)

  1. 球状を成し、微小間隙を有し、全気孔体積中、2乃至200nmの大きさの気孔を80%以上含み、BET比表面積が100m/g以上、128m/g以下であることを特徴とする球状の多孔質炭素材料。
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