JP2599029B2 - 金属もしくはセラミックスから選ばれた被接合材の接合方法およびこれに用いる接合材 - Google Patents

金属もしくはセラミックスから選ばれた被接合材の接合方法およびこれに用いる接合材

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は微粒子を分散させた高分子複合物を用いた金
属あるいはセラミックスから選ばれた被接合物の接合方
法およびこれに用いる接合材に係り、詳しくは1,000nm
以下の金属もしくは金属酸化物から選ばれた微粒子を高
分子層中に均一に分散させた高分子複合物を用いて、金
属同志、金属とセラミックスあるいはセラミックス同志
を接合する方法および接合材に関する。
[従来技術] セラミックスは高耐熱性、高硬度という特徴を有して
いるが、その半面、機械的・熱的衝撃に弱い欠点があ
る。これを補うのに金属との組合せが必要となるし、同
じセラミックスでも特性の異なるものを組合せると用途
が拡大する。このようにセラミックスと、セラミックス
または金属との複合技術(接合技術)はセラミックス加
工技術の重要な要素技術の1つになっている。
ところで、セラミックス同志、セラミックスと金属と
の接合方法としては、PbO、CaO、Al2O3、MgOなどの金属
酸化物を含むペースト状にしたものを接合材として用い
る方法、あるいはTi系、Zr系、Be系、TiH2系などの活性
金属を含んだペースト状の接合材を用いる方法、または
Mo−Mn系、Mo系、W系等の高融点金属を被着体表面でメ
タライジングし、その表面にNiメッキ、そして金属ろう
を付着し、更にもう一方の被着体表面にNiメッキした
後、高温度で接合する方法が使用されている。
また、他の方法として高温でセラミックス側をプラス
極、金属側をマイナス極にして電圧を印加することによ
りセラミックスと金属とを接合する直流電圧印加法など
も採用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、前記金属酸化物及び活性金属を含むペースト
物を接合材として用いる接合方法では、セラミックスの
種類を問わず強固な接合が得られる反面、接合温度が高
温であって接合材に使用される金属が酸化されやすいた
め、真空中または不活性ガス中にて被着体同志を接合し
なければ強固な接合力が得られない問題があった。
また、Mo−Mn系の金属を用いる方法ではメタライジン
グ、メッキそして金属ろうを付着しなければならないた
めに工数が多くなり、そして何よりもMo−Mnの融点以上
の高温度で金属をメタライジングする必要があった。
本発明はこのような諸問題を解決するものであり、接
合材として金属または金属酸化物の微粒子を高分子層中
に分散させたものを使用することにより、空気中でも接
合が可能となり、しかも金属の融解温度よりはるかに低
い温度で接合が可能になる金属もしくはセラミックスか
ら選ばれた被接合材の接合方法およびこれに用いる接合
材を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明の接合方法は、高分子材料を融解後、こ
れにより生じた物を急速固化して熱力学的に非平衡化し
た高分子層を形成し、この高分子層の表面に金属層を密
着させた後、上記高分子層を平衡状態になるまで緩和さ
せることにより得られたもので、高分子層中に1,000nm
以下の金属もしくは金属酸化物から選ばれた微粒子を分
散させた高分子複合物を、金属、セラミックスから選ば
れた被接合体の接合面間に介在させ、空気中で前記複合
物の高分子層を分解蒸発させた後、前記微粒子をメタラ
イジングすることにより金属、セラミックスから選ばれ
た被接合材を接合する方法にある。
尚、前記接合材として用いる高分子複合物はフィル
ム、蒸着膜からなる薄膜、あるいはペースト状であって
もよい。
本発明によると、接合材となる金属もしくは金属酸化
物からなる1,000nm以下の微粒子を高分子層中に分散さ
せた高分子複合物は、接合時空気中雰囲気下で高温にさ
らされても高分子層が微粒子の焼結温度またはこれまで
に酸化分解されるため、還元雰囲気状態におかれる。こ
の還元雰囲気状態によって金属微粒子がメタライジング
されて被接合材同志を強く接合することになる。また、
前記微粒子は超微粒子化した金属または金属酸化物であ
るため、焼結温度を低下させる効果がある。そのため本
発明では通常の金属の融解温度より200〜400℃低い温度
でも金属微粒子をメタライジングすることが出来る。
本発明で使用する接合材は高分子材料を融解後、これ
により生じた蒸発物を下地面の上で急速固化して熱力学
的に非平衡化した高分子層を形成し、この高分子層の表
面に金属膜を密着させた後、これを平衡状態になるまで
緩和させ、該金属層から微粒子化した金属もしくは金属
酸化物を高分子層内に浸透させると共に分散させる方法
により得られる。
即ち、前記接合材の接合工程は第1図〜第4図に示す
ように、 (1) まず、第1工程として高分子層を熱力学的に非
平衡化した状態に成型することであり、この工程は具体
的に例えば高分子材料を真空中で加熱して融解・蒸発さ
せて下地1の上に高分子層2を固化する真空蒸着方法、
あるいは高分子材料を融解温度以上の温度で融解し、こ
の状態のまま直ちに液体窒素等に投入して急冷して下地
1の上に高分子層2を固化する融解急速固化方法などが
ある。具体的には真空蒸着方法の場合には、公知の真空
蒸着装置を使用して10-4〜10-6Torrの真空度、蒸着速度
0.1〜100μm/分、好ましくは0.5〜5μm/分で、ガラス
等の下地の上に高分子層2を得ることが出来る。また、
融解急速固化法では高分子材料を融解し、高分子材料固
有の臨界冷却速度以上の冷却速度にて冷却し、例えば液
体窒素の中へ投入して高分子層を得る。(第1図に示
す) このようにして得られた高分子層2は下地1の上に積
層され、熱力学的に非平衡状態におかれ、時間の経過と
共に平衡状態へ移行する。
ここで使用する高分子材料としては、熱可塑性高分子
であり、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、
ナイロン12、ナイロン69、高密度ポリエチレン(HDP
E)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)、ポリ塩化ビニル、ポリオキシメチレンな
どが挙げられ、特に限定されない。
(2) 続いて、前記熱力学的に非平衡状態にある高分
子層2は、第2図に示すように、その表面に金属層3を
付着させる工程へと移される。この工程では前記真空蒸
着装置によって金属層3を高分子層に蒸着させるか、も
しくは金属箔、金属板を直接固化した高分子層2に密着
させる等の方法で金属層3を高分子層2に積層される。
その金属材料としては金、銀、銅、鉄、亜鉛、セリウム
等であり、特に限定されない。
(3) このようにして得られた金属層3と高分子層2
とが密着した複合物を加熱あるいは自然放置して高分子
層2を平衡状態へ移行させる。この工程では前記金属層
付高分子層を恒温槽中で高分子材料の融解温度以下に於
て緩和状態を促進させることが望ましい。その結果、第
3図に示されるように金属層3の金属は粒径1,000nm以
下、好ましくは300nm以下、より好ましくは100nm以下の
金属もしくは金属酸化物の微粒子4となって高分子層内
へ拡散浸透し、この状態は高分子層2が完全に緩和する
まで続き、高分子層2に付着している金属層3はその厚
さも減少して最終的に無くなる。(第3図及び第4図参
照)従って、金属層3が全て金属もしくは金属酸化物の
微粒子4となって高分子層2に分散するためには、その
厚みを調節する必要がある。
前記微粒子4は金、銀、プラチナ等の金属と、Cu2O、
Fe3O4、ZnO等の金属酸化物を含んでいる。
尚、この工程で高分子層2を加熱すると、高分子層2
が金属もしくは金属酸化物の粒径によって固有の着色を
示し、金属もしくは金属酸化物の微粒子4が高分子層2
内へ浸透していることがわかる。また、この色は金属も
しくは金属酸化物の種類、金属もしくは金属酸化物の微
粒子径、高分子の種類により変化しうる。
このようにして得られた金属もしくは金属酸化物の微
粒子を分散した高分子複合物5は、第4図に示すように
微粒子4が独立した状態で分離分散している。即ち、前
記高分子複合物5では金属もしくは金属酸化物の微粒子
4が互いに接触しておらず、また含有量も少量であるに
もかかわらず、良好な導電性を有している。しかも、金
属もしくは金属酸化物の微粒子4が高分子層2に安定し
た状態で分散しているので、本発明の高分子複合物5は
耐酸化性に優れ、導電性等の物性値も安定し、しかも経
時安定性に優れている。
前記接合材では金属もしくは金属酸化物からなる微粒
子4が0.1vol%以上、好ましくは1vol%以上、より好ま
しくは5vol%以上であり、0.1vol%未満になると、接合
界面での微粒子のメタライジング層が均一にできないこ
とがあって、被接合材の接合が困難になる。
そして、前記接合材は高分子複合部のフィルム、蒸着
膜からなる薄膜、または高分子複合物をm−クレゾー
ル、1.2−ジクロロエタン、アセトン等に溶かしたペー
スト物であり、これを被接合材の接合面へ付着させるこ
とができる。無論、被接合材の表面に高分子複合物を直
接蒸着して付着させることも出来る。とりわけ、高分子
複合材のペースト物では、微粒子は溶剤中にとけた高分
子の存在によって凝集することなく均一に分散してい
る。
このようにして接合材を被接合材間に介在させた後、
加熱して接合材の高分子を分解蒸発して金属微粒子をメ
タライジングするが、この場合の加熱温度は金属の融解
温度より200〜400℃低いい温度でも該金属微粒子がメタ
ライジングされ、その結果被接合材同志が接合する。
その理由として、本発明において使用する接合材中の
金属もしくは金属酸化物からなる微粒子の粒径が通常の
各種用途に使用されている金属微粒子の粒径に比べて1/
10〜1/100程度小さいために、前記微粒子の焼結温度を
低下させる効果がある。具体的には、金(融解温度1063
℃)、銅(融解温度1083℃)を微粒子の素材とする場合
には、この接合材は750℃の温度でもメタライジングさ
れる。
また、空気中の使用は困難とされている銅の混合Cu2O
の微粒子を含む高分子複合物を接合材として用いると、
高分子複合材のCu2Oは還元雰囲気状態によってCuに還元
されることになり被接合材を結合させる。
また、本発明において使用する被接合材としてはAu、
Ag、Cu、Ti、Ni、Mo、Mn、W、Ta、Fe、Cr等の金属およ
びこれらの合金、またSiC、Si3N4、Al2O3、ZrO2、MgO、
TiN、SiO2ガラス等のセラミックスである。被接合材の
組合せとしては金属同志、金属とセラミックス、あるい
はセラミックス同志である。
また、本発明の接合方法に用いる高分子複合物は、第
4図に示す高分子複合物5の表面に金属層3がわずかに
付着したものでもよい。この場合、高分子層中の金属も
しくは金属酸化物の微粒子4の添加量は0.1vol%以上で
あればよい。付着した金属層3は高分子層に分散した微
粒子の反応に伴って低温で焼結され、被複合材の接合に
関与し、高分子層内の微粒子量を著しく多くした場合と
同様な効果をもたらす。
[実施例] 次に、本発明を具体的な実施例により更に詳細に説明
する。
[実施例1] (接合材の作成) 真空蒸着装置により、まず所定のポリマーペレットを
タングステンボード中に入れ、10-6Torrに減圧する。次
いで、電極間に電圧を印加してタングステンボードを真
空中で加熱して、ポリマーを融解させ、取り付け台の上
部に設置した下地(ガラス板)上に、10-4〜10-6Torrの
真空度で約1μm/分の速度で厚さ約5μmの蒸着膜であ
る高分子を得た。この高分子層の分子量は前記ペレット
のそれの1/2〜1〜10程度になっている。更に、金線を
タングステン線に巻き付け加熱溶融して10-4〜10-6Torr
の真空下で蒸着を行ない、高分子層の上に金蒸着膜を付
着し、この積層膜が付着したガラス板を真空蒸着装置か
ら取り出し、120℃に保持した恒温槽中に10分間放置し
て複合物を得た。その結果、膜表面の金色が無くなり、
膜全体が透明赤色に変化した。
このように得られた3種類の試料を入射角0.5゜の薄
膜X線回析装置(理学電機社製RINT1200)を用いて、同
試料のX線回析パターンを測定した。その結果を第5図
に示す。
このX線回析パターンにおいて、実線は高分子膜と金
属膜との積層物であり、点線はこの積層物を120℃で10
分恒温層に放置して熱処理した後の複合物を示す。これ
によると各実線のパターンではいずれもそれぞれの金属
及びナイロン11の回析ピークが出現しており、ナイロン
11の高分子層に金属の蒸着膜を積層した構成であること
を示している。また、各点線のパターンではそれぞれの
金属の回析ピーク幅(半価幅)が大きくなっているとこ
ろから、各金属が微粒子化してナイロン11中に分散した
複合体に変化していることを示している。
尚、銅を使用した場合には、銅はCu2O(酸化銅)に変
化し、この微粒子がナイロン11中に分散していることが
判る。
また、金、銀、酸化銅の各粒子の粒径分布を透過型電
子顕微鏡写真から観察した結果を第6図(金属粒子)、
第7図(銀微粒子)そして第8図(酸化銅微粒子)に示
す。
これによると、金及び銀の平均微粒子径はほぼ同じで
あり、しかも酸化銅のそれよりも小さいことが判る。
[実施例2] 実施例1で得たナイロン11中に金微粒子を10vol%分
散させた高分子複合物と、ナイロン11中にCu2Oを18vol
%分散させた高分子複合物を下地のガラス板からはぎと
ったものを使用した。
この接合材を長さ60mm×幅10mm×厚さ0.1mmからなる
ステンレス板の一方の接合領域(40mm×10mm)にのせた
後、該接合材を加熱溶融して全面に塗りわたし、続いて
もう一方のステンレス板を重ね合せ、これを厚5mmの2
枚の鉄板に挟み、4角を締め付けトルク40kg−mでネジ
止めし、所定温度で10分間加熱して2枚のステンレス板
を接合させた。
尚、比較例2−1に用いた接合材は平均粒径0.5〜2
μmの金粒子を流動パラフィンに50wt%分散させたも
の、また比較例2−2に用いた接合材は平均粒径10〜20
μmの銅粒子を流動パラフィンに50wt%分散させたもの
である。
このようにして得られたステンレス板の接合強度を引
張試験機を用いて引張強度で求めた。その結果を第1表
に示す。更に、剥離したステンレス板の接合面を研磨す
ることにより、この研磨面を入射角0.5゜の薄膜X線回
析法によりえられたX線回析ピークからの物質の存在を
確認し、接合材中の金属がメタライジングしているか否
かを検討した。その結果を第2表に示す。
この結果によると、加熱処理中にナイロン11が分解蒸
発し、金属がステンレス板上でメタライジングしている
ため、金属同志が十分に接合している。
[実施例3] この本実施例では実施例1で得たナイロン11中にCu2O
を18vol%分散させた高分子複合物を下地のガラス板か
らフィルム状にはぎとったもの、該高分子複合物をm−
クレゾールに重量比1:1で溶かしたペースト物、及び被
接合材の表面に実施例1と同様の方法でナイロン11中に
Cu2Oを18vol%分散させた高分子複合物を付着させ、こ
れらを実施例2と同様にステンレス板同志を接合させ
た。尚、加熱処理は700℃で10分間である。
このようにして得られたステンレス板の引張強度と接
合面のメタライジングの可否を検討した。この結果を第
3表に示す。
このように、本発明で用いた高分子複合物は接合材の
形態にかかわらず、十分に接合材として適用できる。
[実施例4] 実施例4と同様の方法によりナイロン11中にCu2Oを分
散させ、表面にCuの蒸着面を局部的に残留させた高分子
複合物を、下地のガラス板からフィルム状にはぎとった
ものをm−クレゾールに重量比で1:1で溶かしたペース
ト物を接合材として用いた。また被接合材はAl2O3
志、及びSi3N4同志であり、各被接合材は長さ60mm×幅1
0mm×厚さ3mmからなる。
上記接合材を一方の被接合材の表面に塗布した後、他
方の接合材と重ね合せ、これに100gの荷重を加えて所定
の温度のオーブンに所定時間設置して被接合材のサンプ
ルを得た。このサンプルは長さ80mm×幅10mm×厚さ3mm
で、接合材の存在する領域は40mm×10mmであった。
前記サンプルを支点間距離60mmの支持部に設置し、支
点間の中央部を曲げ速度1mm/minで押圧して3点曲げ強
度で測定した。この結果を第4表に示す。
この結果によると、高分子複合物を用いても銅の融解
温度以下でかつ空気中でセラミックス同志を接合するこ
とができる。
しかも、高分子複合物中の含有量が多い場合には、被
接合材の接合強度は高いことが判る。
[効果] 以上のように本発明の接合方法およびこれに用いる接
合材では、高分子材料を融解後、これにより生じた物を
急速固化して熱力学的に非平衡化した高分子層を形成
し、この高分子層の表面に金属層を密着させた後、上記
高分子層を平衡状態になるまで緩和させることにより得
られたもので、高分子層中に1,000nm以下の金属もしく
は金属酸化物からなる微粒子を分散させた高分子複合物
を、金属あるいセラミックスから選ばれた被接合材の接
合材として用いることができ、しかも空気中でかつ接合
温度を低下させても前記複合物の高分子層を分解蒸発さ
せて微粒子をメタライジングすることにより、前記被接
合材を強固に接合できる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法いおいて使用する接合材の製造工程
であって、下地の上に高分子層を形成した後の状態を示
す縦断面図、第2図は高分子層の上に金属層を付着させ
た状態を示す縦断面図、第3図は金属層付高分子層を加
熱した後の状態を示す縦断面図、第4図は本発明方法に
おいて使用する接合材である高分子複合物の縦断面図、
第5図は高分子層と金属膜との積層物と高分子複合物の
薄膜X線回析パターン図、第6図は高分子複合物に分散
している金微粒子の粒径分布を示す図、第7図は高分子
複合物に分散している銀微粒子の粒径分布を示す図、そ
して第8図は高分子複合物に分散している酸化銅微粒子
の粒径分布を示す図である。 1……下地 2……高分子層 3……金属層 4……微粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出来 成人 兵庫県神戸市東灘区住吉台41―1―807 審査官 井上 雅博 (56)参考文献 特開 昭61−111977(JP,A) 特開 昭51−140170(JP,A) 特開 昭63−256291(JP,A) 特開 平2−199074(JP,A) 特開 平4−228478(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子材料を融解後、これにより生じた物
    を急速固化して熱力学的に非平衡化した高分子層を形成
    し、この高分子層の表面に金属層を密着させた後、上記
    高分子層を平衡状態になるまで緩和させることにより得
    られたもので、高分子層中に1,000nm以下の金属もしく
    は金属酸化物から選ばれた微粒子を分散させた高分子複
    合物を、金属あるいはセラミックスから選ばれた被接合
    材の接合面間に介在させ、空気中で前記複合物の高分子
    層を分解蒸発させた後、該微粒子をメタライジングして
    なることを特徴とする金属もしくはセラミックスから選
    ばれた被接合材の接合方法。
  2. 【請求項2】前記高分子複合物が薄膜である請求項1記
    載の金属もしくはセラミックスから選ばれた被接合材の
    接合方法。
  3. 【請求項3】前記高分子複合物はその表面に金属層を有
    する請求項2記載の金属もしくはセラミックスから選ば
    れた被接合材の接合方法。
  4. 【請求項4】前記高分子複合物がペースト状である請求
    項1記載の金属もしくはセラミックスから選ばれた被接
    合材の接合方法。
  5. 【請求項5】金属もしくはセラミックスから選ばれた被
    接合材に用いる接合材として、高分子材料を融解後、こ
    れにより生じた物を急速固化して熱力学的に非平衡化し
    た高分子層を形成し、この高分子層の表面に金属層を密
    着させた後、上記高分子層を平衡状態になるまで緩和さ
    せることにより得られたもので、高分子層中に1,000nm
    以下の金属もしくは金属酸化物から選ばれた微粒子を分
    散させた高分子複合部であることを特徴とする接合材。
  6. 【請求項6】前記高分子複合物が溶剤に溶けた状態のペ
    ースト物である請求項5記載の接合材。
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