JP7091585B2 - ドア枠構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ドア枠構造に関する。
例えば、下記特許文献1には、全館空調建具(以下、「ドア部材」という)に関する技術が開示されている。このドア部材は、中央に配置される中央板と、中央板の左右両側に配置される一対の端部用板と、中央板と一対の端部用板を接合する接合部材と、を含んで構成されている。
また、中央板の両側端部には、横断面視で凹状に形成された凹状部が設けられており、端部用板の中央板側の側端部には、横断面視で凸状に形成された凸状部が形成されている。この凸状部が凹状部内に入り込んだ状態で、中央板と一対の端部用板との間にはスリットが形成され、このスリットを通じて通気性を得るようになっている。
特開2015-140547号公報
しかしながら、この先行技術では、ドア部材にスリットが形成されるため、ドア部材においてデザインの自由度が制限されてしまう。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、区画された二つの空間部の通気性を確保しつつ、ドア部材においてデザインの自由度を向上させるドア枠構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の態様に係るドア枠構造は、建物の屋内の空間を第1空間部と第2空間部に区画する壁部材と、前記壁部材に形成された開口部を開閉可能とするドア部材と、前記ドア部材の外側に位置し、前記開口部の内縁部に設けられたドア枠と、前記ドア枠に設けられ、前記第1空間部と前記第2空間部を連通可能とする連通手段と、を有している。
第1の態様に係るドア枠構造では、建物の屋内の空間が壁部材によって、第1空間部と第2空間部に区画されている。この壁部材には開口部が形成され、当該開口部はドア部材によって開閉可能とされている。ドア部材の外側には、開口部の内縁部にドア枠が設けられており、このドア枠には、壁部材との間に隙間を形成して第1空間部と第2空間部を連通可能とする連通手段が設けられている。
本態様では、この連通手段により、ドア枠と壁部材との間に形成された隙間を通じて第1空間部と第2空間部とが連通し、第1空間部と第2空間部の間で通気が可能となる。ここで、連通手段は、ドア枠に設けられている。このため、連通手段を設けることによって、ドア部材のデザインが拘束されることはなく、ドア部材のデザインの自由度を向上させることができる。
第2の態様に係るドア枠構造は、第1の態様に係るドア枠構造において、前記連通手段は、前記ドア枠の前記壁部材側に設けられ、前記第1空間部と前記第2空間部を連通させる溝部を含んで構成されている。
第2の態様に係るドア枠構造では、連通手段は、ドア枠の壁部材側に設けられており、第1空間部と第2空間部を連通させる溝部が形成されている。この溝部によって、壁部材との間に隙間を形成することができる。
第3の態様に係るドア枠構造は、第1の態様に係るドア枠構造において、前記連通手段は、前記ドア枠の前記ドア部材側に設けられ、前記第1空間部と前記第2空間部を連通させる溝部を含んで構成されている。
第3の態様に係るドア枠構造では、連通手段は、ドア枠のドア部材側に設けられており、第1空間部と第2空間部を連通させる溝部が形成されている。この溝部によって、ドア部材との間に隙間を形成することができる。
第4の態様に係るドア枠構造は、第2の態様に係るドア枠構造において、前記ドア枠は、前記壁部材の端面と当接するウエブ部と、前記ウエブ部と繋がり前記第1空間部側で前記壁部材と当接する第1フランジ部と、前記ウエブ部と繋がり前記第2空間部側で前記壁部材と当接する第2フランジ部と、を含んで構成され、前記溝部は、前記第1フランジ部、前記ウエブ部及び前記第2フランジ部において、水平方向に沿って連続して形成されている。
第4の態様に係るドア枠構造では、ドア枠は、ウエブ部と、当該ウエブとそれぞれ繋がる第1フランジ部及び第2フランジ部と、を含んで構成されている。当該ウエブ部は、壁部材の端面と当接しており、第1フランジ部は第1空間部側で壁部材と当接し、第2フランジ部は第2空間部側で壁部材と当接している。
つまり、ドア枠は、水平方向に沿って切断した断面形状(横断面形状)において、例えば、壁部材側へ向かって開口する略U字状を成している。そして、溝部は、ドア枠の壁部材側に設けられ、第1フランジ部、ウエブ部及び第2フランジ部において、水平方向に沿って連続して形成されている。
また、ドア枠の第1フランジ部及び第2フランジ部は壁部材と当接するため、第1フランジ部及び第2フランジ部は、正面視で壁部材とラップ(重なる)することとなる。したがって、ドア枠の壁部材側に溝部を形成することで、当該溝部はドア枠の正面視では露出しないため、外観上好ましい。
第5の態様に係るドア枠構造は、第3の態様に係るドア枠構造において、前記ドア枠は、前記壁部材の端面と当接するウエブ部と、前記ウエブ部と繋がり前記第1空間部側で前記壁部材と当接する第1フランジ部と、前記ウエブ部と繋がり前記第2空間部側で前記壁部材と当接する第2フランジ部と、前記ウエブ部を間において前記第1フランジ部から当該第1フランジ部の反対側へ延出する第1延出部と、前記ウエブ部を間において前記第2フランジ部から当該第2フランジ部の反対側へ延出する第2延出部と、を含んで構成され、前記溝部は、前記第1延出部、前記ウエブ部及び前記第2延出部によって水平方向に沿って連続して形成されている。
第5の態様に係るドア枠構造では、ドア枠は、ウエブ部と、当該ウエブとそれぞれ繋がる第1フランジ部及び第2フランジ部と、第1延出部及び第2延出部と、を含んで構成されている。当該ウエブ部は、壁部材の端面と当接しており、第1フランジ部は第1空間部側で壁部材と当接し、第2フランジ部は第2空間部側で壁部材と当接している。また、第1延出部は、ウエブ部を間において第1フランジ部から当該第1フランジ部の反対側へ延出し、第2延出部は、ウエブ部を間において第2フランジ部から当該第2フランジ部の反対側へ延出している。
つまり、ドア枠は、水平方向に沿って切断した断面形状(横断面形状)において、例えば、壁部材側及びドア部材側へ向かってそれぞれ開口する略H字状を成している。そして、溝部は、ドア枠のドア部材側に設けられ、第1延出部、ウエブ部及び第2延出部によって、水平方向に沿って連続して形成されている。このように、ドア枠のドア部材側に溝部を形成することで、当該溝部はドア枠の正面視では露出しないため、外観上好ましい。
第6の態様に係るドア枠構造は、第2の態様~第5の態様の何れか1の態様に係るドア枠構造において、前記溝部は、鉛直方向に沿って連続して形成されている。
例えば、溝部を形成する際に、ドア枠の鉛直方向に沿って、断続的に形成される場合と連続的に形成される場合があるが、第6の態様に係るドア枠構造では、当該溝部は、鉛直方向に沿って連続して形成されている。これにより、当該溝部が断続的に形成された場合と比較して、溝部によって形成された流路の面積(流路面積)を増大させることができる。
第7の態様に係るドア枠構造は、第2の態様~第5の態様の何れか1の態様に係るドア枠構造において、前記溝部は、鉛直方向に沿って断続的に形成されている。
第7の態様に係るドア枠構造では、当該溝部が、鉛直方向に沿って断続的に形成されることによって、当該溝部が連続的に形成された場合と比較して、ドア枠自体の剛性を高くすることができる。
第8の態様に係るドア枠構造は、第6の態様又は第7の態様に係るドア枠構造において、前記連通手段は、前記溝部によって形成され空気が流動可能な流路の面積を調整可能な調整部材をさらに含んで構成されている。
第8の態様に係るドア枠構造では、連通手段は調整部材をさらに含んで構成されており、溝部によって形成された流路の面積(流路面積)を調整可能としている。つまり、調整部材によって溝部によって形成された流路内を通過する空気の流量を変えることができる。
第9の態様に係るドア枠構造は、第5の態様に係るドア枠構造において、鉛直方向に沿ってスライド可能に設けられ、かつ側面視で前記溝部とラップ可能としている。
第9の態様に係るドア枠構造では、調整部材は、鉛直方向に沿ってスライド可能に設けられており、側面視で溝部とラップ可能としている。つまり、調整部材と溝部とのラップ量(重なり量)に応じて、溝部によって形成された流路の面積(流路面積)が調整される。
以上説明したように、第1の態様に係るドア枠構造は、区画された二つの空間部の通気性を確保しつつ、ドア部材においてデザインの自由度を向上させることができる、という優れた効果を有する。
第2の態様に係るドア枠構造は、ドア枠に溝部を形成するだけで、ドア枠と壁部材との間に隙間を形成することができる、という優れた効果を有する。
第3の態様に係るドア枠構造は、ドア枠に溝部を形成するだけで、ドア枠とドア部材との間に隙間を形成することができる、という優れた効果を有する。
第4の態様に係るドア枠構造は、溝部がドア枠の正面視で見えないようにすることで、外観を向上させることができる、という優れた効果を有する。
第5の態様に係るドア枠構造は、溝部がドア枠の正面視で見えないようにすることで、外観を向上させることができる、という優れた効果を有する。
第6の態様に係るドア枠構造は、溝部がドア枠に対して断続的に形成された場合と比較して、溝部によって形成された流路の面積を増大させることができる、という優れた効果を有する。
第7の態様に係るドア枠構造は、溝部がドア枠に対して連続的に形成された場合と比較して、ドア枠自体の剛性を高くすることができる、という優れた効果を有する。
第8の態様に係るドア枠構造は、調整部材により溝部によって形成された流路内を通過する空気の流量を変えることで、風切り音や音漏れの発生を抑制することができる、という優れた効果を有する。
第9の態様に係るドア枠構造は、調整部材と溝部とのラップ量に応じて、溝部によって形成された流路の面積を調整し、当該溝部によって形成された流路内を通過する空気の流量を変えることができる、という優れた効果を有する。
第1実施形態に係るドア枠構造を示す正面図である。 第1実施形態に係るドア枠構造を示す断面斜視図である。 第1実施形態に係るドア枠構造において、(A)は、図1のA-A線に沿って切断したときの断面図であり、(B)は、図1のB-B線に沿って切断したときの断面図である。 第1実施形態に係るドア枠構造において、図1で示す領域Bを拡大した一部拡大正面図である。 第1実施形態に係るドア枠構造において、図1で示す矢印A方向から見た矢視図である。 第1実施形態に係るドア枠構造の変形例を示す図2に対応する断面斜視図である。 第1実施形態に係るドア枠構造の変形例を示す図1の領域Bを拡大した一部拡大正面図である。 第1実施形態に係るドア枠構造の変形例を示す図1の矢印A方向から見た矢視図である。 参考例としての第2実施形態に係るドア枠構造を示す図2に対応する断面斜視図である。 参考例としての第2実施形態に係るドア枠構造を示す図3(A)に対応する断面図である。 参考例としての第2実施形態に係るドア枠構造において、図10で示す矢印E方向から見た矢視図である。 第3実施形態に係るドア枠構造を示す図2に対応する断面斜視図である。 第3実施形態に係るドア枠構造において、(A)は、図1のA-A線に沿って切断したときの断面図であり、(B)は、図1のB-B線に沿って切断したときの断面図である。 第3実施形態に係るドア枠構造を示す図1の領域Bを拡大した一部拡大正面図である。 第3実施形態に係るドア枠構造において、溝部が全開された状態を示す、図13(B)で示す矢印F方向から見た矢視図である。 第3実施形態に係るドア枠構造において、溝部が一部開放された状態を示す図15に対応する矢視図である。 第3実施形態に係るドア枠構造において、溝部が全閉された状態を示す図15に対応する矢視図である。
以下に図面を参照しながら、本発明の実施の一形態に係るドア枠構造について説明する。
<第1実施形態>
(ドア枠構造の構成)
まず、図1~図5を参照して本実施の第1実施形態に係るドア枠構造10の構成について説明する。図1には、本実施の形態に係るドア枠構造10が適用されたドア枠14を備えたドア部材16の正面図が示されている。また、図2には、本実施の形態に係るドア枠構造10を構成する壁部材12、ドア枠14及びドア部材16を壁部材12側の斜め前方側から見た断面斜視図が示されている。さらに、図3(A)には、図1に示すA-A線に沿って切断したときの断面図が示されており、図3(B)には、図1に示すB-B線に沿って切断したときの断面図が示されている。さらにまた、図4は、図1で示す領域Bを拡大した一部拡大正面図が示されており、図5は、ドア枠構造10を図1で示す矢印A方向から見た矢視図が示されている。
本実施形態におけるドア枠構造10は、図2に示されるように、壁部材12、ドア枠14及びドア部材16を含んで構成されており、壁部材12によって、例えば、居室と廊下等、隣接する二つの空間部(第1空間部)18、空間部(第2空間部)20が区画されている。
また、図1に示されるように、壁部材12には、開口部22が形成されており、当該開口部22はドア部材16によって開閉可能とされている。ドア部材16の下端16Aと床部24の間には、いわゆるアンダーカット部26が設けられており、当該アンダーカット部26を通じて、空間部18(図2参照)と空間部20(図2参照)とが連通している。
一方、開口部22の内側には、ドア枠14が設けられている。図2に示されるように、ドア枠14は、水平方向に沿って切断した断面形状(横断面形状)が、壁部材12側へ向かって開口するU字状を成している。具体的に説明すると、ドア枠14は、当該ドア枠14の中央部を構成するウエブ部28と、ウエブ部28の両側に位置してドア枠14の側部を構成するフランジ部(第1フランジ部)30、フランジ部(第2フランジ部)32と、を含んで構成されている。
図3(B)に示されるように、当該ウエブ部28は、壁部材12の側端12Aに当接している。また、ウエブ部28には、ドア部材16の閉止方向の移動を規制する戸当たり17が設けられている。一方、フランジ部30は、空間部18側で壁部材12の裏面12Bに当接しており、フランジ部32は、空間部20側で壁部材12の表面12Cに当接している。なお、ここでの裏面12B、表面12Cは、説明の都合上、便宜的に命名したものである。
図2及び図3(A)、(B)に示されるように、壁部材12の側端12Aに当接するウエブ部28の内面28A、壁部材12の裏面12Bに当接するフランジ部30の内面30A及び壁部材12の表面12Cに当接するフランジ部32の内面32Aには、略水平方向に沿って溝部(連通手段)34が連続して形成されている。この溝部34を通じて空間部18と空間部20とが連通している。
なお、この溝部34は、図1に示すドア部材16の角部(領域C)を残して、ドア部材16の回転中心P側の側端部16Bの略全域に亘って略鉛直方向に沿って形成されている(図5参照)。また、当該溝部34は、ドア部材16の角部(領域C)を残して、ドア部材16の上端部16C及び他の側端部16D側(ドア部材16の自由端側)にも側端部16Bと同様に、略全域に亘ってそれぞれ形成されてもよい。
(ドア枠構造の作用及び効果)
次に、第1実施形態に係るドア枠構造10の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、図2に示されるように、ドア枠14には、壁部材12との間に隙間36を形成して空間部18と空間部20を連通させる溝部34が形成されている。この溝部34を通じて空間部18と空間部20とが連通し、空間部18と空間部20の間で通気が可能となる(矢印D)。
このように、ドア枠14に溝部34を形成し、空間部18と空間部20とを連通させるようにすることで、図1に示すドア部材16の下端16Aと床部24の間に設けられたアンダーカット部26以外に、図2に示されるように、空間部18と空間部20を通気させる流路38を設けることができる。これにより、本実施形態では、風切り音の発生を抑制することができる。
また、ドア枠14の横断面形状が略U字状を成し、ドア枠14の形状に沿って溝部34を形成し、空気が流動可能な流路38を確保することで、図示はしないが、流路が直線状に形成された場合と比較して、空気が流動する際に減衰効果を得ることができる。なお、ここでは、空気の流れ(矢印D)は、空間部18から空間部20となっているが、これは一例であり、空気は、空間部18と空間部20の間を往来可能となっている。
ここで、溝部34は、ドア枠14の内面33側に設けられている。つまり、図1及び図4に示されるように、当該溝部34は、ドア部材16の意匠面側には設けられていない。このため、当該溝部34を設けることによって、ドア部材16のデザインが拘束されることはなく、ドア部材16のデザインの自由度を向上させることができる。
さらに具体的に説明すると、本実施形態では、図3(B)に示されるように、ドア枠14の横断面形状が略U字状を成し、ドア枠14のフランジ部30の内面30A及びフランジ部32の内面32Aは壁部材12と当接する。つまり、フランジ部30、フランジ部32は、正面視で壁部材12とラップ(重なる)することとなる。
このため、図3(A)に示されるように、ドア枠14の壁部材12側に溝部34を形成することで、図1及び図4に示されるように、当該溝部34はドア枠14の正面視では露出しないため、外観上好ましい。
以上のような構成により、本実施形態によれば、区画された二つの空間部18、20(図2参照)の通気性を確保しつつ、ドア部材16においてデザインの自由度を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、ドア枠14に溝部34を形成するだけで、ドア枠14と壁部材12との間に隙間36を形成することができるため、簡単な構造で低コストでの実現が可能である。
ところで、近年、建物において、全館空調システムが採用されつつある。この全館空調システムでは、屋内における温度差を抑制し温度を一定に維持するため、屋内の空気を循環させるように構成されている。
このため、本実施形態では、図2に示されるように、屋内の空間を空間部18と空間部20に区画する壁部材12に設けられたドア枠14に溝部34が形成されている。これにより、当該溝部34によって空間部18と空間部20を通気させる流路38を確保することができ、全館空調システムが採用される建物において、当該流路38を吹出空気のリターン経路として利用することができる。なお、隙間36と流路38は略同じ領域を指すが、説明の都合上、隙間36と流路38を区別している。
さらにまた、本実施形態では、溝部34は、ドア部材16の角部C(図1参照)を残して、ドア部材16の側端部16Bの略全域に亘って略鉛直方向に沿って形成されている。このため、当該溝部34がドア枠14の略鉛直方向に沿って断続的に形成された場合と比較して、溝部34と壁部材12の間に形成された流路38の面積を増大させることができる。
なお、これは、当該溝部34がドア枠14に対して断続的に形成された場合を否定するものではない。例えば、図6に示されるように、ドア枠40において、溝部42が、ドア部材16の角部C(図1参照)を残して、ドア枠40の略鉛直方向に沿って断続的に形成されてもよい。さらに、当該溝部42は、図1に示すドア部材16の上端部16C及び側端部16D側にも断続的に形成されてもよい。
この場合、図2、図4及び図5に示すドア枠14と比較して、図6~図8に示されるように、ドア枠40では溝部42が形成されている面積が小さい分、ドア枠14自体の剛性を高くすることができる。また、ドア枠14と比較して、ドア枠40では、壁部材12と当接している面積が増大するため、結果的にドア枠14の剛性をさらに高くすることができる。
なお、図6には、図2に示すドア枠14の変形例を示す断面斜視図が示されており、図7には、図4に示すドア枠14の変形例を示す図1の領域Bを拡大した一部拡大正面図が示されている。また、図8には、図5に示すドア枠14の変形例を示す図1の矢印A方向から見た矢視図が示されている。
<第2実施形態>
次に、図9~図10を参照して参考例としての第2実施形態に係るドア枠構造50について説明する。なお、第1実施形態と略同じ内容については、同じ符号を用いて説明を割愛する。
ここで、図9には、第2実施形態に係るドア枠構造50が適用されたドア枠52を示す断面斜視図が示されており、図10は、当該ドア枠構造50を示す図3(A)に対応する断面図が示されている。また、図11は、ドア枠構造50を図10で示す矢印E方向から見た矢視図が示されている。
前述したように、第1実施形態では、図2に示されるドア枠構造10において、ドア枠14は、壁部材12との間で流路38を確保しているが、壁部材12及びドア部材16によって区画された空間部18と空間部20を連通させることができればよいため、これに限るものではない。
例えば、第1実施形態では、図2に示されるように、ドア枠14の横断面形状が、壁部材12側へ向かって開口するU字状を成している。これに対して、第2実施形態では、図9及び図10に示されるように、ドア枠52の横断面形状は、壁部材12側及びドア部材16側へ向かってそれぞれ開口するH字状を成している。
具体的に説明すると、本実施形態におけるドア枠52は、ドア枠14(図2参照)と同様に、当該ドア枠52の中央部を構成するウエブ部28と、ウエブ部28の両側に位置してドア枠52の側部を構成するフランジ部30、フランジ部32と、を含んで構成されている。
さらに、本実施形態では、ドア枠52は、ウエブ部28を間においてフランジ部30から当該フランジ部30の反対側へ延出する延出片(第1延出部)54と、ウエブ部28を間においてフランジ部32から当該フランジ部32の反対側へ延出する延出片(第2延出部)56と、をさらに含んで構成されている。
そして、ドア枠52には、ドア部材16側において、ウエブ部28との間に隙間58を設けた状態で、縦壁60が設けられており、当該縦壁60に戸当たり17が設けられている。この縦壁60と延出片54、ウエブ部28、延出片56との間で溝部62が形成されている。
本実施形態におけるドア枠52では、ドア部材16側に溝部62が形成されているため、図11に示されるように、ドア部材16から壁部材12側(図10に示す矢印E方向)へ向かって見ると、溝部62は目視可能となるが、ドア枠52の正面視では露出しない。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と略同じ内容については、同じ符号を用いて説明を割愛する。
ここで、図12には、第3実施形態に係るドア枠構造70が適用されたドア枠72を示す断面斜視図が示されている。また、図13(A)、(B)には、当該ドア枠構造70を示す図3(A)、(B)に対応する断面図がそれぞれ示されており、図14には、ドア枠構造70を示す図1の領域Bを拡大した一部拡大正面図が示されている。さらに、図15には、ドア枠構造70において、ドア枠72に形成された溝部42が全開された状態を示す、図13(B)の矢印F方向から見た矢視図が示されている。さらにまた、図16には、当該溝部42が一部開放された状態を示す図15に対応する矢視図が示されており、図17には、当該溝部42が全閉された状態を示す図15に対応する矢視図が示されている。
本実施形態では、図12に示されるように、ドア枠構造70において、ドア枠72には、溝部42によって形成され空気が流動可能な流路74の面積(流路面積)を調整可能な一対の調整部材76がさらに設けられている。なお、この構成は、第1実施形態及び第2実施形態においても適用可能である。
図13(A)、(B)に示されるように、本実施形態におけるドア枠構造70では、ドア枠72の横断面形状が、壁部材12側へ向かって開口するU字状を成している。ドア枠72は、第1実施形態におけるドア枠14と同様に、ドア枠14の中央部を構成するウエブ部28と、ドア枠14の両側部を構成するフランジ部30、32と、を含んで構成されている。そして、ドア枠72では、溝部42が、図1に示すドア部材16の角部Cを残して、ドア部材16の側端部16Bの略鉛直方向に沿って断続的に形成されている。
さらに、本実施形態では、図12に示されるように、フランジ部30、32の先端側に、横断面視で互いに対向する側を開口とする略U字状の切欠き部78がドア部材16の鉛直方向に沿ってそれぞれ形成されている。この切欠き部78内には、長板状の調整部材76がそれぞれ挿入可能とされており、一対の調整部材76は、切欠き部78内を鉛直方向(高さ方向)に沿ってそれぞれスライド可能とされている。
ここで、一対の調整部材76には、ドア枠72の鉛直方向に沿って形成された複数の溝部42の長さに合わせて、当該溝部42と側面視でラップする(重なる)ように複数の切欠き部76Aがそれぞれ形成されている。また、切欠き部76Aと切欠き部76Aの間は、調整部材76の幅が広くなっており、この部分は、溝部42と重なる閉塞部76Bとされている。
図15に示されるように、調整部材76を鉛直方向に沿ってスライドさせ、調整部材76の切欠き部76Aとドア枠72の溝部42の高さ方向の位置が重なることで、溝部42は全開とされ、当該溝部42を通じて空間部18と空間部20とが連通することとなる。
また、この構成においても、図14に示されるように、溝部42及び調整部材76は、正面視でドア枠72のフランジ部30(図12参照)、32とラップ(重なる)することとなる。このため、当該溝部42及び調整部材76はドア枠72の正面視では露出しない。
また、図17に示されるように、調整部材76の閉塞部76Bとドア枠72の溝部42の高さ方向の位置が重なることで、溝部42は閉塞されることとなる。そして、図16に示されるように、調整部材76の切欠き部76Aの一部とドア枠72の溝部42の高さ方向の位置が重なることで、溝部42は一部が開放され、当該溝部42を通じて空間部18と空間部20とが連通する。この場合、図15に示されるように、溝部42が全開された状態と比較すると、溝部42によって形成された流路74の面積(流路面積)が狭くなり、当該流路74内を通過する空気の流量が少なくなる。
換言すると、本実施形態によれば、調整部材76によって、溝部42の流路面積を変えることができ、当該流路74内を通過する空気の流量を変えることができる。これにより、風切り音や音漏れの発生を抑制することができる。また、流路面積は、空間部18、20の仕様によっても異なるため、このように、溝部42の流路面積を変えるようにすることで、ドア枠72の汎用性が拡大する。
なお、本実施形態では、図2に示されるように、ドア枠72のフランジ部30、32の先端側に切欠き部78がそれぞれ形成され、当該切欠き部78内に調整部材76がそれぞれ挿入可能とされているが、溝部42が閉塞できればよいため、調整部材76は一つでもよく、また、ウエブ部28側に設けられてもよい。
さらに、以上説明した本実施の形態の構成は一例であり、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 ドア枠構造
12 壁部材
12A 側端(壁部材の端面)
14 ドア枠
16 ドア部材
18 空間部(第1空間部)
20 空間部(第2空間部)
22 開口部
28 ウエブ部(ドア枠)
30 フランジ部(第1フランジ部、ドア枠)
32 フランジ部(第2フランジ部、ドア枠)
34 溝部(連通手段)
36 隙間
38 流路
40 ドア枠
42 溝部(連通手段)
50 ドア枠構造
52 ドア枠
54 延出片(第1延出部、ドア枠)
56 延出片(第2延出部、ドア枠)
58 隙間
62 溝部(連通手段)
70 ドア枠構造
72 ドア枠
74 流路
76 調整部材(連通手段)

Claims (5)

  1. 建物の屋内の空間を第1空間部と第2空間部に区画する壁部材と、
    前記壁部材に形成された開口部を開閉可能とするドア部材と、
    前記ドア部材の外側に位置し、前記開口部の内縁部に設けられたドア枠と、
    前記ドア枠に設けられ、前記第1空間部と前記第2空間部を連通可能とする連通手段と、
    を備え、
    少なくとも前記ドア枠の側端部において、当該ドア枠の内面に前記第1空間部と前記第2空間部を連通可能にする溝部が前記ドア部材において隣り合う角部と角部の間に連続して形成され、前記溝部と前記壁部材によって前記連通手段が形成されると共に
    前記溝部のうち鉛直方向に沿って形成された溝部には、側面視で前記溝部とラップ可能とし鉛直方向に沿ってスライド可能な調整手段が設けられ、
    前記調整手段は、
    前記溝部の一部を構成し対向可能に配置された側壁の先端側にそれぞれ形成され、互いに離間する方向へ向かって切り欠かれた一対の切欠き部と、
    長板状を成し、前記一対の切欠き部内にそれぞれ挿入され、鉛直方向に沿ってスライド可能とされ、空気が流動可能な前記溝部内の流路の面積を調整可能な一対の調整部材と、
    を含んで構成されているドア枠構造。
  2. 前記連通手段は、前記ドア枠の前記壁部材側に設けられ、前記第1空間部と前記第2空間部を連通させる溝部を含んで構成されている請求項1に記載のドア枠構造。
  3. 前記ドア枠は、
    前記壁部材の端面と当接するウエブ部と、
    前記ウエブ部と繋がり前記第1空間部側で前記壁部材と当接する第1フランジ部と、
    前記ウエブ部と繋がり前記第2空間部側で前記壁部材と当接する第2フランジ部と、
    を含んで構成され、
    前記溝部は、前記第1フランジ部、前記ウエブ部及び前記第2フランジ部において、水平方向に沿って連続して形成されている請求項1又は請求項2に記載のドア枠構造。
  4. 前記溝部は、鉛直方向に沿って連続して形成されている請求項1~請求項3の何れか1項に記載のドア枠構造。
  5. 前記溝部は、鉛直方向に沿って断続的に形成されている請求項1~請求項3の何れか1項に記載のドア枠構造。
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