本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
先行の資材コイルから連続して繰り出される先行の資材を、回転軸の駆動回転により回転している後行の資材コイルの外周面に向けて押し付けることにより、前記先行の資材に後行の資材を接合して、前記先行の資材コイルから繰り出される前記先行の資材の繰り出しを停止することなく、前記後行の資材コイルから前記後行の資材を繰り出して、吸収性物品を製造する吸収性物品製造方法であって、前記後行の資材コイルの外周面には、巻き付けられた前記後行の資材の巻き付け終端部を前記先行の資材に接合するための接合部材が設けられており、前記先行の資材と接合する前記接合部材の接合面には、前記接合面を保護するための保護部材が設けられており、前記接合部材と前記保護部材とが設けられた前記後行の資材コイルを、ロボットが前記回転軸に取り付ける、資材コイル取り付け工程と、前記接合面を前記先行の資材と接合可能な状態とするため、前記ロボットが前記保護部材を前記接合面から取り外す、保護部材取り外し工程と、を有することを特徴とする吸収性物品製造方法。
このような吸収性物品製造方法によれば、吸収性物品製造装置のコンパクト化とコスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記後行の資材コイルには、材料、幅寸法、外径寸法の少なくともいずれかが異なる複数の種類があり、複数種類の前記後行の資材コイルについて、前記ロボットが、前記資材コイル取り付け工程と、前記保護部材取り外し工程と、を実行することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、各々の後行資材コイルの種類に対応して複数のロボットを設ける場合に比べて、ロボットの数を減らすことができるため、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記先行の資材コイルは、第1紙管に前記先行の資材を巻き付けて形成されており、前記第1紙管が、前記後行の資材コイルを前記回転軸に取り付ける前の前記回転軸に取り付けられており、前記資材コイル取り付け工程の前に、前記回転軸に取り付けられた前記第1紙管を前記回転軸から取り外す、紙管取り外し工程を実行することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットの動作の時間ロスを抑制することができるため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記紙管取り外し工程においては、前記ロボットが、前記回転軸に取り付けられた前記第1紙管を前記回転軸から取り外すことが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、一のロボットが第1紙管の取り外しと、後行資材コイルの取り付けと、剥離紙の取り外しとを行うため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットが、ある前記回転軸にある前記後行の資材コイルを取り付ける際に、前記紙管取り外し工程と、前記資材コイル取り付け工程と、前記保護部材取り外し工程と、を実行し、該実行の後に、前記ロボットが、他の前記回転軸に他の前記後行の資材コイルを取り付ける際に、前記紙管取り外し工程と、前記資材コイル取り付け工程と、前記保護部材取り外し工程と、を実行することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットの移動時間を少なくすることができるため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記後行の資材コイルは、第2紙管に前記後行の資材を巻き付けて形成されており、前記ロボットは、前記第1紙管を保持する第1保持部と、前記第2紙管を保持する第2保持部と、を備えており、前記ロボットが、前記第1保持部を鉛直方向の上側へ向けた際に、前記第2保持部が鉛直方向の下側へ向くように、前記第1保持部と前記第2保持部とが互いに反対向きに設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、第1保持部(第2保持部)で第1紙管(第2紙管)を保持した状態で、第2保持部(第1保持部)で第2紙管(第1紙管)を保持することが容易になるため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットは、前記保護部材を保持して前記保護部材を前記接合面から取り外すための第3保持部を備えており、前記第3保持部が、前記第1保持部よりも前記第2保持部に近い位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットが第1保持部で第1紙管を保持した状態で剥離紙を接合面から取り外すことができるため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットは、前記保護部材を保持して前記保護部材を前記接合面から取り外すための第3保持部を備えており、前記第3保持部が、前記第2保持部よりも前記第1保持部に近い位置に設けられていることが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボット先端部の大きさを小さくすることができるため、吸収性物品製造装置のコンパクト化が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットが、前記紙管取り外し工程において前記第1保持部により前記回転軸から前記第1紙管を取り外す際に、前記ロボットが、前記第2保持部により前記第2紙管を保持していることが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットが後行資材コイルを保持してから第1紙管を取り外すため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットが、前記紙管取り外し工程において前記第1保持部により前記回転軸から前記第1紙管を取り外す際に、前記ロボットが、前記第2保持部により前記第2紙管を保持していないことが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、第1紙管の取り外しの際に、後行資材コイルが他の装置等と接触しないようにスペースを設ける必要がないため、吸収性物品製造装置のコンパクト化が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットが、前記保護部材取り外し工程において前記保護部材を前記接合面から取り外す際に、前記ロボットが、前記紙管取り外し工程において前記回転軸から取り外した前記第1紙管を前記第1保持部で保持していることが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットが第1紙管を保持した状態で剥離紙を接合面から取り外すため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットが、前記保護部材取り外し工程において前記保護部材を前記接合面から取り外す際に、前記ロボットが、前記紙管取り外し工程において前記回転軸から取り外した前記第1紙管を前記第1保持部で保持していないことが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、剥離紙の取り外しの際に、第1紙管が他の装置と接触しないようにスペースを設ける必要がないため、吸収性物品製造装置のコンパクト化が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記紙管取り外し工程において前記回転軸から取り外す前記第1紙管に、前記先行の資材が残存していることが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、資材回収装置を省略することができるため、資材供給装置に係る構成を簡略化することが可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記紙管取り外し工程において前記回転軸から取り外す前記第1紙管に、前記先行の資材が残存していないことが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットが第1紙管を自在に移動させることができるため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記先行の資材コイルは、第1紙管に前記先行の資材を巻き付けて形成されており、前記第1紙管と、前記第1紙管に巻き付いている前記先行の資材を、分別して回収することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、先行資材と第1紙管をリサイクルして再利用することが可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットは、前記回転軸に取り付けられた前記後行の資材コイルの外周面よりも前記回転軸の軸直交方向において外側に位置しており、前記保護部材取り外し工程においては、前記後行の資材コイルの前記保護部材が、水平方向において前記回転軸と前記ロボットの間に位置することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットが剥離紙を取り外し易いため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記保護部材取り外し工程においては、前記後行の資材コイルの前記保護部材が、鉛直方向において前記回転軸よりも上側に位置することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットが剥離紙を更に取り外し易いため、ロボットがより一層段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記保護部材取り外し工程において前記ロボットが前記接合面から前記保護部材を取り外した位置から、前記ロボットが移動することなく、前記ロボットが前記接合面から取り外した前記保護部材を廃棄することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、ロボットの移動時間を省略することができるため、ロボットが段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
かかる吸収性物品製造方法であって、前記ロボットは、移動可能であり、前記保護部材取り外し工程において前記ロボットが前記接合面から取り外した前記保護部材を、前記ロボットが所定の位置に設けられた廃棄場へ移動して廃棄することが望ましい。
このような吸収性物品製造方法によれば、廃棄場の設置数を少なくすることができるため、吸収性物品製造装置に係る構成を簡略化することが可能となる。
駆動回転する回転軸と、先行の資材コイルから連続して繰り出される先行の資材を、前記回転軸の駆動回転により回転している後行の資材コイルの外周面に向けて押し付けることにより、前記先行の資材に後行の資材を接合する継ぎ部と、を有し、前記先行の資材の繰り出しを停止することなく、前記後行の資材コイルから前記後行の資材を繰り出して、吸収性物品を製造する吸収性物品製造装置であって、前記後行の資材コイルの外周面には、巻き付けられた前記後行の資材の巻き付け終端部を前記先行の資材に接合するための接合部材が設けられており、前記先行の資材と接合する前記接合部材の接合面には、前記接合面を保護するための保護部材が設けられており、ロボットが、前記接合部材と前記保護部材とが設けられた前記後行の資材コイルを、前記回転軸に取り付け、前記ロボットが、前記保護部材を前記接合面から取り外し、前記接合面を前記先行の資材と接合可能な状態とすることを特徴とする吸収性物品製造装置。
このような吸収性物品製造装置によれば、前述した吸収性物品製造方法の場合と同様の作用効果を奏する。
===本実施の形態に係る吸収性物品製造方法について===
本実施の形態に係る吸収性物品製造方法は、吸収性物品製造装置1において吸収性物品の製造に用いられる。吸収性物品の例としては、生理用ナプキン、展開型やパンツ型の使い捨ておむつ等を挙げることができるが、着用対象者の排泄液を吸収する物品であればどのようなものでも構わない。
なお、吸収性物品は、排泄液を吸収する高吸収性ポリマー(SAP)等により構成された吸収体、吸収体の厚さ方向の肌側に配された液透過性の不織布等により構成されたトップシート、吸収体の非肌側に配されて非肌側への排泄液の漏れを防ぐ液不透過性のフィルム等により構成されたバックシート、脚回りの漏れを抑制するための不織布等により構成された立体ギャザーやレッグギャザー、吸収性物品を装着するための弾性部材の一例としての糸ゴム、等の複数種類の部材(資材)により構成されている。
<<<吸収性物品製造装置1について>>>
図1は、本実施の形態に係る吸収性物品製造装置1を上方から見たときの上面概念図である。図1においては、紙面の縦方向(水平方向)を並び方向とし、並び方向と紙面上で直行する方向(水平方向)を横方向とする。そして、並び方向における紙面の奥側(手前側)を「奥(手前)」と呼び、横方向における紙面の左側(右側)を「左(右)」と呼ぶ。
本実施の形態に係る吸収性物品製造装置1は、ロボット10と、ロボット10が移動するための移動レーンGRと、複数の資材供給装置15と、複数の資材供給装置15の各々に対応する廃棄場50(一の資材供給装置15に対して一の廃棄場50)と、複数の資材供給装置15の各々に対応する資材置き場60(一の資材供給装置15に対して一の資材置き場60)と、が備えられている。
なお、図1においては、本発明を分かり易く説明するために、幾つかのロボット10や資材供給装置15等の記載を省略している(以降では、省略した部分の説明についても省略している)。また、吸収性物品製造装置1には、資材供給装置15より繰り出された資材3に対して切断や接着等の各種の加工をする加工装置(不図示)や、資材供給装置15より繰り出された資材3を各種の加工装置へ搬送する搬送機構(不図示)等も備えられているが、これらについては詳しい説明を省略する。
<<<資材3について>>>
次に図1と図2を用いて、本実施の形態に係る資材3について説明する。図2の左図は、本実施の形態に係る後行資材コイル3fの側面概略図であり、図2の右図は、正面概略図である。なお、本実施の形態に係る図面においては、本発明を解りやすく説明するため、適宜部材等を省略している場合がある。
本実施の形態に係る資材3は、連続シート状であり、連続シート状の資材3が巻き付けられた資材コイルの形態から繰り出される。また、一般的な吸収性物品の製造においては、資材3を複数の種類(すなわち、前述したトップシート、バックシート、レッグシート等の種類)使用しており、図1に示す資材供給装置15は、資材3の種類毎に設けられている。つまり、資材供給装置15の各々からは、種類毎の資材3が繰り出されている。
そして、本実施の形態においては、資材コイルの材料、幅寸法、外径寸法のいずれかが異なる場合に異なる種類としている。すなわち、資材コイルには、材料、幅寸法、外径寸法の少なくともいずれかが異なる複数の種類がある。
また、本実施の形態においては、資材供給装置15の繰り出しを停止することなく、資材3を連続して供給する。つまり、詳しくは後述するが、繰り出し中の資材3(先行資材3ps)が繰り出されて無くなってしまう前に、同じ種類の次の資材3(後行資材3fs)を先行資材3psに接合して、先行資材3psの繰り出しを停止することなく、繰り出し中の資材3を先行資材3psから後行資材3fsに変更する。そのため、各々の資材供給装置15には、先行資材3psが巻き付けられた先行資材コイル3pと、後行資材3fsが巻き付けられた後行資材コイル3fが、例えば、図1の並び方向の最奥に位置する資材供給装置15に示すように取り付けられる。
本実施の形態に係る先行資材コイル3p(後行資材コイル3f)は、第1紙管3pc(第2紙管3fc)に先行資材3ps(後行資材3fs)の巻き付け始端部を貼り付けて螺旋状に巻き付け、所定の外径寸法に至ったら、先行資材3ps(後行資材3fs)を切断することにより形成される。すなわち、先行資材コイル3p(後行資材コイル3f)は、第1紙管3pc(第2紙管3fc)に先行資材3ps(後行資材3fs)を巻き付けて形成されている。
ここで、本実施の形態においては、先行資材3psと後行資材3fsを接合するため、図2の右図に示すように、後行資材コイル3fの後行資材終端部3fe(巻き付け終端部に相当)に両面テープ5(接合部材に相当)を設ける(貼り付ける)。両面テープ5は、貼り付ける後行資材コイル3fの外径方向の外側から内側に向かって、剥離紙5a(保護部材に相当)、第1粘着部5b、第2粘着部5c、第3粘着部5dが順番に積層して構成されている。そして、第1粘着部5bと第3粘着部5dが強粘着、第2粘着部5cが弱粘着による粘着部で構成されている。かかる構成は、安定して資材3を連続供給するためであるが、詳細については後述する。
後行資材コイル3fに両面テープ5を貼り付ける(設ける)方法として、先ずは、両面テープ5の内側の第3粘着部5dを接合できる状態とし、後行資材コイル3fの外周面に幅方向における一端側から他端側に亘って両面テープ5を貼り付ける。この際、後行資材コイル3fの後行資材終端部3feが両面テープ5を覆うように(すなわち、後行資材終端部3feの内側面が両面テープ5(剥離紙5a)の外側面と接するように)貼り付ける。
次に、後行資材終端部3feの内側面と両面テープ5の第1粘着部5bとを貼り付けるが、第1粘着部5bの全面に亘って後行資材終端部3feの内側面が貼り付かないようにするため、周方向における後行資材終端部3feの位置を調整する。本実施の形態においては、図2の右図に示すように、後行資材終端部3feが周方向において両面テープ5の片側半分程度を覆うような位置に調整している。
そうしたら、後行資材終端部3feの内側面と両面テープ5の第1粘着部5bとを貼り付ける。つまり、後行資材終端部3feの内側面に位置している剥離紙5aを第1粘着部5bから取り外し、取り外した部分の第1粘着部5bを接合できる状態とする。そして、該第1粘着部5bに後行資材終端部3feの内側面を押し付けて貼り付ける。そうすると、図2の左図及び右図の状態となる。
図2の左図及び右図に示す両面テープ5には、剥離紙5aが両面テープ5の幅方向においては一端から他端まで、周方向においては半分程度残存しており、該残存している部分が、前述した先行資材3psと接合する接合面SAとなる。すなわち、後行資材コイル3fの外周面には、巻き付けられた後行資材3fsの後行資材終端部3feを先行資材3psに接合するための両面テープ5が設けられており、先行資材3psと接合する両面テープ5の接合面SAには、接合面SAを保護するための剥離紙5aが設けられている。そして、本実施の形態においては、接合面SAに剥離紙5aが取り付いた状態で、後行資材コイル3fの取り付けを行う。そのため、該状態の後行資材コイル3fが資材置き場60に載置される。
また、本実施の形態においては、資材3等を再利用(リサイクル)するため、後行資材3fsと接合した後に発生する先行資材3psの残りと、該先行資材3psが巻き付いている第1紙管3pcとを分別して回収する。すなわち、本実施の形態においては、第1紙管3pcと、第1紙管3pcに巻き付いている先行資材3psを、分別して回収する。
<<<ロボット10について>>>
次に図1、図3及び図4を用いて、本実施の形態に係るロボット10について説明する。図3の左図は、ロボット10の正面概略図であり、図3の右図は、ロボット先端部10fの拡大図である。図4は、ロボット制御部100とロボット10に設けられた各部との関係を示した図である。なお、図3の左図及び右図においては、紙面の縦方向を鉛直方向とし、紙面の横方向(水平方向)を図1における横方向とする。
本実施の形態に係るロボット10は、第1紙管3pcを後述する回転軸25(図5及び図6参照)から取り外し、後行資材コイル3f(第2紙管3fc)を回転軸25に取り付け、剥離紙5aを接合面SAから取り外す、装置である。すなわち、両面テープ5と剥離紙5aとが設けられた後行資材コイル3fを、ロボット10が回転軸25に取り付ける(資材コイル取り付け工程に相当)。更に、接合面SAを先行資材3psと接合可能な状態とするため、ロボット10が剥離紙5aを接合面SAから取り外す(保護部材取り外し工程に相当)。更に、第1紙管3pcが、後行資材コイル3fを回転軸25に取り付ける前の回転軸25に取り付けられており、資材コイル取り付け工程の前に、回転軸25に取り付けられた第1紙管3pcをロボット10が回転軸25から取り外す(紙管取り外し工程に相当)。
また、本実施の形態に係るロボット10は、複数種類の後行資材コイル3fについて、第1紙管3pcを回転軸25から取り外し、後行資材コイル3fを回転軸25に取り付け、剥離紙5aを接合面SAから取り外す、ことが可能である。すなわち、複数種類の後行資材コイル3fについて、ロボット10が、資材コイル取り付け工程と、保護部材取り外し工程と、紙管取り外し工程と、を実行する。
図1に示すように、ロボット10は、資材供給装置15の横方向の左側で、資材置き場60の横方向の右側に位置している。すなわち、横方向における資材供給装置15と資材置き場60の間に位置している。また、図3の左図に示すように、移動レーンGR上には、ロボット10の移動部10Mが設けられている。すなわち、ロボット10は、移動部10Mにより移動レーンGR上を移動することが可能となっている。
そして、移動レーンGRは、図1に示すように、吸収性物品製造装置1の並び方向に沿って最奥の資材供給装置15から最も手前の資材供給装置15に亘って設けられている。したがって、ロボット10は、横方向における資材供給装置15と資材置き場60の間を、並び方向に沿って移動することが可能となっている。また、ロボット10には、ロボット10の並び方向における位置を検出するための位置センサーD3が設けられており、ロボット制御部100が位置センサーD3により現在位置を検知することにより、ロボット10を移動レーンGR上の並び方向における任意の位置へ移動させることができる。
また、本実施の形態に係るロボット10は、図3の左図に示すように、6つの回転軸を備えた所謂6軸の多関節ロボットである。
ここで、該6つの回転軸を、鉛直方向の下側から上側に向かって、第1軸J1、第2軸J2、第3軸J3、第4軸J4、第5軸J5、第6軸J6と呼ぶ。第1軸J1乃至第6軸J6は、各々が駆動部として、図4に示すように、第1モータM1、第2モータM2、第3モータM3、第4モータM4、第5モータM5、第6モータM6を備えており、各々が独立して駆動回転できるようになっている。そして、該駆動回転により回転可能なアームを第1軸J1乃至第6軸J6の各々が支持しており、第1軸J1が第1アーム10aを、第2軸J2が第2アーム10bを、第3軸J3が第3アーム10cを、第4軸J4が第4アーム10dを、第5軸J5が第5アーム10eを、第6軸J6がロボット先端部10fを、支持している。つまり、第1軸J1乃至第6軸J6の各々の回転軸方向に沿って、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fが回転する構成となっている。
ロボット10のロボット先端部10fは、図3の右図及び図4に示すように、第1紙管3pcを取り外すための第1保持部11と、後行資材コイル3f(第2紙管3fc)を取り付けるための第2保持部12と、剥離紙5aを接合面SAから取り外すための第3保持部13と、第2保持部12から後行資材コイル3fを押し出すための押し出し部14と、距離センサーD1と、検知センサーD2と、を備えている。
ロボット先端部10fは、略直方体であり、ロボット先端部10fの末端方向(すなわち、第5アーム10eがある方向)の面(図3の右図においては下側の面)で第6軸J6に支持されている。そして、図3の右図において、ロボット先端部10fの横方向の右側の面に第1保持部11が設けられ、第1保持部11とは反対側となる横方向の左側の面に第2保持部12が設けられている。すなわち、ロボット10は、第1紙管3pcを保持する第1保持部11と、第2紙管3fcを保持する第2保持部12と、を備えており、ロボット10が、第1保持部11を鉛直方向の上側へ向けた際に、第2保持部12が鉛直方向の下側へ向くように、第1保持部11と第2保持部12とが互いに反対向きに設けられている。
そして、第2保持部12が設けられている横方向の左側の面には、後行資材コイル3fを取り付ける際に、第2保持部12から後行資材コイル3fを押し出すための押し出し部14が設けられており、本実施の形態においては、押し出し部14に第3保持部13が設けられている。すなわち、ロボット10は、剥離紙5aを保持して剥離紙5aを接合面SAから取り外すための第3保持部13を備えており、第3保持部13が、第1保持部11よりも第2保持部12に近い位置に設けられている。
また、押し出し部14は、第2保持部12の後述する第2突出部12aの末端から先端に沿った方向(すなわち、図3の右図における横方向に沿った方向)に往復移動可能となっている。つまり、第3保持部13が押し出し部14に設けられていることにより、押し出し部14の往復移動に伴って、第3保持部13も同様に往復移動する。
第1保持部11は、ロボット先端部10fから突出した第1突出部11aを備えており、第1突出部11aを用いて第1紙管3pcを保持する。具体的には、第1突出部11aの先端を第1紙管3pcの内側に挿入し、第1突出部11aの末端から先端の間に設けられたゴム等の弾性体11bの内部へエアー等を送り込んで弾性体11bを膨張させることにより、第1紙管3pcを内側から固定する。この第1保持部11の一例として、エアピッカーP045TCF(株式会社ブリヂストン)を挙げることができるが、これに限るものではない。
第2保持部12は、ロボット先端部10fから突出した第2突出部12aを備えており、第2突出部12aを用いて第2紙管3fcを保持する。つまり、第1保持部11と同じように、第2紙管3fcの内側に第2突出部12aの先端を挿入し、第2紙管3fcを内側から固定する構成となっている。ここで、第2保持部12が固定する第2紙管3fcには、繰り出される前の後行資材3fsが巻き付けられており、第2保持部12は、第1保持部11と比べると、より重い重量物を固定する必要がある。そのため、一般的には、エアピッカーに比べて保持力の強い、所謂エアシャフトが用いられており、本実施の形態に係る第2突出部12aについてもエアシャフトが用いられている。
第3保持部13は、押し出し部14の先端側(図3の右図における上側)で先端側へ突出して備えられており、該突出部の先端に設けられた吸引口13aを用いて剥離紙5aを保持する。具体的には、吸引口13aを剥離紙5aに接触させた状態で、不図示の吸引部により吸引口13aを吸引することで剥離紙5aを吸着して保持する。
また、ロボット先端部10fには、検出部が備えられており、該検出部により、ロボット先端部10fと対象物(例えば、剥離紙5a)との距離等をロボット制御部100が検知する。本実施の形態においては、図4に示すように、対象物との距離を計測する距離センサーD1と、対象物を識別するための検知センサーD2とを備えている。
<<<資材供給装置15について>>>
次に資材供給装置15について図5を用いて説明する。図5は、図1のA-A矢視で示す資材供給装置15とロボット10及び移動レーンGRと資材置き場60を示した図である。また、図5においては、紙面の縦方向を鉛直方向とし、紙面の横方向(水平方向)を図1における横方向とする。
なお、吸収性物品製造装置1は、前述したように、資材3の種類に応じて複数の資材供給装置15を備えているが、本実施の形態においては、これら複数の資材供給装置15の全てについて互いの基本構成を同じとする。したがって、以下では1つの資材供給装置15について説明する。
本実施の形態に係る資材供給装置15は、資材3を連続して繰り出して吸収性物品製造装置1の搬送機構へ資材3を連続供給する装置である。すなわち、資材供給装置15は、先行資材コイル3pから連続して繰り出される先行資材3psを、回転軸25の駆動回転により回転している後行資材コイル3fの外周面に向けて押し付けることにより、先行資材3psに後行資材3fsを接合して、先行資材コイル3pから繰り出される先行資材3psの繰り出しを停止することなく、後行資材コイル3fから後行資材3fsを繰り出す装置である。
資材供給装置15は、図5に示すように、一対の回転軸25と、一対の回転軸25の横方向における互いの左右位置を入れ替えるターレット回転部20と、先行資材3psに後行資材3fsを接合する継ぎ部30と、先行資材3psに後行資材3fsを接合した後に先行資材3psを切断する切断部35と、資材3のテンション(張力)をコントロールする蓄積装置40と、切断後の先行資材3psの残りを回収する資材回収装置45と、不図示の資材供給装置制御部と、を備えている。
図5においては、一対の回転軸25の横方向における右側に位置する回転軸25(以後、第2回転軸25Bとも呼ぶ)には、先行資材コイル3pが取り付けられており、先行資材コイル3pから先行資材3psが繰り出されている。そして、先行資材3psは、蓄積装置40を経由して、資材供給装置15から吸収性物品製造装置1の搬送機構へ供給されている。
一対の回転軸25の横方向における左側に位置する回転軸25(以後、第1回転軸25Aとも呼ぶ)には、第1紙管3pc(以後、左側第1紙管3pcAとも呼ぶ)が取り付けられている。この左側第1紙管3pcAは、第2回転軸25Bにおいて繰り出されている先行資材3psが繰り出される前に、資材3を繰り出していた資材コイルの紙管である。詳しくは後述するが、本実施の形態に係る資材供給装置15において、先行資材3psと後行資材3fsとの接合を行うと図5に示すような状態となる。
ターレット回転部20には、帯板上のターレット21が備えられており、ターレット21は、図5の紙面を貫通する方向に沿った方向を回転軸として駆動回転するための動力源である不図示のモータを備えたターレット軸21aに支持されている。そして、ターレット21には、一対の回転軸25がターレット軸21aを点対称とした位置に設けられている。したがって、ターレット21がターレット軸21a周りに旋回することにより、一対の回転軸25の横方向における互いの左右位置を入れ替えることが可能となる。
継ぎ部30は、繰り出される先行資材3psの下側に設けられており、先行資材3psに後行資材3fsを接合するための装置である。継ぎ部30には、図5の紙面を貫通する方向に沿った第1固定軸30Aa周りに回転する第1回転ローラー30Aと、第1固定軸30Aa周りに揺動する揺動アームと、揺動アームの第1固定軸30Aaとは反対側の端部に設けられた第2固定軸30Ba周りに回転する第2回転ローラー30Bと、第1回転ローラー30Aと第2回転ローラー30Bに掛け渡された回転可能な無端のベルト部材30Cと、ベルト部材30C(揺動アーム)を揺動させるエアシリンダー等の継ぎ部アクチュエータ30Dと、第1回転ローラー30A又は第2回転ローラー30Bを駆動回転させる動力源として不図示のモータを有する。
切断部35は、繰り出される第1資材3psの下側で、かつ、継ぎ部30の左側に設けられており、先行資材3psに後行資材3fsを接合した後に、先行資材3psを切断するための装置である。切断部35には、図5の紙面を貫通する方向に沿った回転軸35Aa周りに揺動可能に支持されたアーム部材35Aと、アーム部材35Aの揺動端部に固定されたカッター刃35Bと、アーム部材35Aを揺動させるエアシリンダー等の切断部アクチュエータ35Cとを有する。
蓄積装置40は、繰り出される資材3を吸収性物品製造装置1の搬送機構へ供給可能にループの形態で蓄積する所謂ダンサーユニットである。そして、このループの大きさを調整することにより、資材3のテンションをコントロールして吸収性物品製造装置1の搬送機構へ供給する。
蓄積装置40には、蓄積装置40の入口に位置し、図5の紙面を貫通する方向に沿った回転軸41a周りに回転可能に支持された入口ロール41と、蓄積装置40の出口に位置し、図5の紙面を貫通する方向に沿った回転軸42a周りに回転可能に支持された出口ロール42と、資材3のループの大きさを変更可能な所定方向(図5においては横方向)に往復移動可能に案内され、図5の紙面を貫通する方向に沿った回転軸43a周りに回転可能に支持された移動ロール43と、移動ロール43を上記所定方向に往復移動可能に案内すべく図5の紙面を貫通する方向に沿った回転軸44a周りに揺動可能に支持されたアーム部44と、を有する。そして、資材3は、入口ロール41、移動ロール43、出口ロール42の順番で各ロールに掛け渡され(掛け回され)ており、これにより、資材3のループが形成されている。
資材回収装置45は、切断部35により切断された先行資材3psの残りを回収するための装置である。資材回収装置45には、回収口45aと、吸引ホース45bと、回収箱45cと、吸引部45dと、が備えられ、回収口45aが切断部35の近傍に位置している。そして、吸引ホース45bの両端側の一端側に回収口45aが、他端側に回収箱45cが設けられており、回収箱45cに吸引部45dが設けられている。すなわち、吸引部45dが吸引を開始すると、回収口45aから切断された先行資材3psの残りが吸引され、吸引ホース45bを経由して回収箱45cに至るように(回収されるように)構成されている。
<先行資材3psと後行資材3fsの接合について>
次に先行資材3psと後行資材3fsの接合について図5及び図6を用いて説明する。図6は、先行資材3psを後行資材3fsに接合している状態を示した資材供給装置15の正面概略図である。また、図6においては、紙面の縦方向を鉛直方向とし、紙面の横方向(水平方向)を図1における横方向とする。
図5においては、前述したように、第2回転軸25Bには先行資材コイル3pが取り付けられて、先行資材3psが先行資材コイル3pより連続して繰り出されており、第1回転軸25Aには左側第1紙管3pcAが取り付けられている。そして、本実施の形態に係るロボット10は、左側第1紙管3pcAを第1回転軸25Aから取り外し、後行資材コイル3fを第1回転軸25Aに取り付け、剥離紙5aを接合面SAから取り外した状態(接合面SAの第1粘着部5bが接合できる状態)とする。
また、第2回転軸25Bにおいては、先行資材3psが先行資材コイル3pより連続して繰り出されているため、第1紙管3pc(以後、右側第1紙管3pcBとも呼ぶ)に巻き付いた先行資材3psの残量が時間経過と共に少なくなる。そして、第2回転軸25Bの先行資材3psが既定の残量以下になると、資材供給装置制御部は、ターレット回転部20のターレット21を旋回させる。つまり、第2回転軸25B(繰り出し中の先行資材コイル3p)が第1回転軸25Aの位置へ、第1回転軸25A(後行資材コイル3f)が第2回転軸25Bの位置へ移動して、図6に示す状態となる。
そうしたら、資材供給装置制御部は、繰り出されている先行資材3psに後行資材3fsを接合するが、該接合の際のテンション変動を抑制するため、後行資材コイル3fの外周面における回転周速度が先行資材3psの繰り出し速度と一致するように後行資材コイル3fを回転させる。そして、後行資材コイル3fの外周面における回転周速度が先行資材3psの繰り出し速度と一致したら、資材供給装置制御部は、先行資材3psに後行資材3fsを接合する。
つまり、図6に示すように、継ぎ部30においては、継ぎ部アクチュエータ30Dが揺動アームを上側へ搖動させてベルト部材30Cを先行資材3psに当接させ、そのまま回転している後行資材コイル3fの外周面に押し付ける。そうすると、後行資材コイル3fに設けられた接合面SA(接合できる状態の第1粘着部5b)が先行資材3psを押し付けた外周面上を回転しているため、該回転に伴って接合面SAと先行資材3psとが当接し、接合面SAと先行資材3psとが接合することとなる。
ここで、前述したように、両面テープ5は、第1粘着部5bと第3粘着部5dが強粘着、第2粘着部5cが弱粘着による粘着部で構成されている。つまり、先行資材3ps及び後行資材3fsと接合する第1粘着部5bと、後行資材3fsと接合する第3粘着5dが強粘着であり、第1粘着部5bと第3粘着部5dを接合する第2粘着部5cが弱粘着である。そのため、接合後の後行資材コイル3fの繰り出しにおいて、第1粘着部5bと第3粘着部5dを接合する第2粘着部5cの接合が剥がれる(第1粘着部5bと第3粘着部5dの固定を解除する)こととなる。つまり、第1粘着部5bや第3粘着部5dが後行資材3fsから剥がれることを抑制するため、後行資材3fsへの損傷を抑止することが可能となる。
また、前述したように、接合の際には、後行資材コイル3fの外周面における回転周速度が先行資材3psの繰り出し速度と一致するように後行資材コイル3fが回転する。そのため、第2粘着部5cで第1粘着部5bと第3粘着部5dを接合(固定)していないと、該回転時に、後行資材終端部3feが暴れる(位置が固定されない)こととなり、先行資材3psと後行資材3fsの接合に問題が生じる可能性がある。つまり、資材供給装置15が資材3の繰り出しを停止することなく、先行資材3psと後行資材3fsを接合して、資材3を安定して搬送機構へ連続供給するため、両面テープ5は、上記のような構成となっている。
切断部35においては、先行資材3psに後行資材3fsを接合した後に、切断部アクチュエータ35Cがアーム部材35Aを上側に搖動させ、カッター刃35Bにより先行資材3psを切断する。すなわち、資材供給装置15から搬送機構へ供給されていた先行資材3psが、先行資材3psの繰り出しを停止することなく、後行資材コイル3fから繰り出される後行資材3fsに変更されている。
資材供給装置制御部は、接合及び切断により、搬送機構へと繰り出される資材3が先行資材3psから後行資材3fsに変更されたら、後行資材3fs(後行資材コイル3f)を先行資材3ps(先行資材コイル3p)とする。すなわち、第1回転軸25Aに取り付いている第2紙管3fcが右側第1紙管3pcBに変更され、第2回転軸25Bに取り付いている右側第1紙管3pcBが左側第1紙管3pcAに変更される。したがって、図5に示すように、一対の回転軸25に、先行資材3psを繰り出し済みの左側第1紙管3pcAと、先行資材3psを繰り出し中の右側第1紙管3pcBとが、取り付けられた状態となる。
資材回収装置45においては、吸引部45dが吸引を開始し、切断部35による切断と同時に回収口45aから先行資材3psの残りを回収する。そして、該回収は、先行資材3psの巻き付け始端部が左側第1紙管3pcAから外れるまで(巻き付け始端部と左側第1紙管3pcAとの接合材が剥がれるまで)行われる。つまり、図5における第1回転軸25A(図6における第2回転軸25B)には、先行資材3psが残存していない左側第1紙管3pcAが取り付いていることとなる。すなわち、本実施の形態においては、紙管取り外し工程において回転軸25から取り外す第1紙管3pcに、先行資材3psが残存していない。
<<<ロボット10の動作について>>>
次にロボット10の動作について、図1、図4、図5、及び図7を用いて説明する。図7は、ロボット10の動作制御を示したフローチャートである。
先ず、複数ある資材供給装置15のうちから、次にロボット10が作業する資材供給装置15の位置までロボット10が移動する。つまり、ロボット10のロボット制御部100は、位置センサーD3によりロボット10の現在位置を把握し、現在位置から作業する資材供給装置15が設けられている(作業する種類の後行資材コイル3fが載置されている)目的とする移動レーンGR上の位置まで、ロボット10を移動させる。本実施の形態においては、図1の並び方向の真ん中(奥側から3番目)の資材供給装置15に対してロボット10が作業することとする。つまり、ロボット10は、移動レーンGR上を移動して、図1の並び方向の真ん中に位置する資材供給装置15に対して作業するための移動レーンGR上の所定位置に至るまで移動する(図5に示す状態となる。ステップS1)。
ロボット10が目的位置まで至ったら、次に、ロボット制御部100は、ロボット10が資材置き場60にある後行資材コイル3fを資材置き場60から取り出すように指示する。本実施の形態に係る資材置き場60に載置された後行資材コイル3fは、ロボット10が移動レーンGR上から横方向に移動することなく、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fのアームの伸長動作により、ロボット先端部10fが第2紙管3fcまで届く位置にある。つまり、ロボット10は、目的の位置において、第1軸J1方向に沿った方向を回転軸として横方向の左側(資材置き場60側)へ旋回し、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fを伸ばして第2紙管3fcへ第2保持部12を挿入して第2紙管3fcを固定する。そして、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fを自在に動作させて、資材置き場60から後行資材コイル3fを取り出す(ステップS3)。
ロボット10が後行資材コイル3fを資材置き場60から取り出したら、次に、ロボット制御部100は、ロボット10が第1回転軸25Aに取り付いている左側第1紙管3pcAを第1回転軸25Aから取り外すように指示する。本実施の形態に係る第1回転軸25Aは(図5における第1回転軸25Aの位置は)、ロボット10が移動レーンGR上から横方向に移動することなく、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fのアームの伸長動作により、ロボット先端部10fが第1回転軸25Aまで届く位置にある。つまり、ロボット10は、第2保持部12で第2紙管3fcを保持した状態で、第1軸J1方向に沿った方向を回転軸として横方向の右側(資材供給装置15側)へ旋回し、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fを伸ばして第1回転軸25Aに取り付いている左側第1紙管3pcAへ第1保持部11を挿入して左側第1紙管3pcAを固定する。そして、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fを自在に動作させて、第1回転軸25Aから左側第1紙管3pcAを取り出す(ステップS5)。すなわち、ロボット10が、紙管取り外し工程において第1保持部11により回転軸25から第1紙管3pcを取り外す際に、ロボット10が、第2保持部12により第2紙管3fcを保持している。
ロボット10が左側第1紙管3pcAを第1回転軸25Aから取り外したら、次に、ロボット制御部100は、ロボット10が第2保持部12で保持している後行資材コイル3fを第1回転軸25Aに取り付けるように指示する。ロボット10による後行資材コイル3fの取り付けは、後行資材コイル3f(第2紙管3fc)のコイル中心(第2突出部12aの中心)を第1回転軸25Aの中心と合わせ、後行資材コイル3f(第2紙管3fc)の幅方向が第1回転軸25Aの軸方向に沿うようにし、後行資材コイル3f(第2紙管3fc)の側面と第1回転軸25Aの先端(並び方向の手前側)とが近接した状態において、押し出し部14が後行資材コイル3fを並び方向の手前側から奥側へ(すなわち、第2突出部12aから第1回転軸25Aへ)押し出して、第1回転軸25Aが第2紙管3fcを固定することにより行われる(ステップS7)。
ロボット10が後行資材コイル3fを第1回転軸25Aに取り付けたら、次に、ロボット制御部100は、検知センサーD2により後行資材コイル3fの接合面SAを保護する剥離紙5aを検知する(ステップS9)。該検知の方法としては、例えば、ロボット10の検知センサーD2を後行資材コイル3fの外周面のある位置に固定し、資材供給装置15の第1回転軸25Aの回転により後行資材コイル3fの外周面を回転させ、剥離紙5aが検知センサーD2を通過することにより検知する方法でもよいし、検知センサーD2が第1アーム10a乃至ロボット先端部10fの動作により後行資材コイル3fの外周面に沿って移動して、剥離紙5aを検知する方法でもよい。
検知センサーD2により剥離紙5aが検知されたら、該検知の結果に基づいて、資材供給装置制御部は、回転軸25に取り付いている後行資材コイル3fの接合面SA(剥離紙5a)の位置を、ロボット10のロボット先端部10f(第3保持部13)が容易にアクセス(到達)できる位置に調整する。本実施の形態においては、図5の左上の方向、すなわち、剥離紙5aが第1回転軸25Aよりロボット10側(横方向の左側)であり、かつ、第1回転軸25Aより上側となる位置に調整する(ステップS11)。つまり、ロボット10は、回転軸25に取り付けられた後行資材コイル3fの外周面よりも回転軸25の軸直交方向において外側に位置しており、保護部材取り外し工程においては、後行資材コイル3fの剥離紙5aが、水平方向において回転軸25とロボット10の間に位置し、かつ、鉛直方向において回転軸25よりも上側に位置する。
後行資材コイル3fの剥離紙5aをロボット10が容易にアクセスできる位置に調整したら、次に、ロボット制御部100は、ロボット10が第3保持部13で剥離紙5aを保持して、接合面SAから剥離紙5aを取り外すように指示する。つまり、ロボット10は、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fを伸縮させて第3保持部13の吸引口13aを剥離紙5aに接触させた状態とし、該状態で第3保持部の吸引部により吸引口13aを吸引することに剥離紙5aを吸着して保持する。ここで、第3保持部13の吸引口13aが剥離紙5aを吸着して保持する位置は、剥離紙5aの中央部ではなく、剥離紙5aを取り外す方向(取り外し方向)における両端部の一方の端部である。
つまり、吸引口13aで取り外し方向における両端部の一端部を吸着して保持し、剥離紙5aを接合面SA(第1粘着部5b)から取り外す際には、先ず、ロボット10は、吸着口13aが剥離紙5aを吸着したままの状態で、第3保持部13を接合面SAにおける外径方向の外側に沿った方向へ移動させる。すなわち、吸着口13aが保持している一端部において、一端部の端から剥離紙5aが第1粘着部5bから剥がれる。そうしたら、次に、ロボット10は、吸引口13aで該一端部を保持しつつ、取り外し方向における一端側から他端側へ第3保持部13を移動させて剥離紙5aを第1粘着部5bから剥がしていく。そして、最終的に、取り外し方向における他端側の端の剥離紙5aが第1粘着部5bから剥がれることにより、ロボット10は、接合面SAから剥離紙5aを取り外す(ステップS13)。
ここで、この取り外し方向は、後行資材コイル3fの幅方向に沿って行われてもよいし、周方向に沿って行われてもよい。例えば、幅寸法が大きい後行資材コイル3fの場合には、幅方向に沿って剥離紙5aを取り外す方が容易に取り外すことができ、幅方向が小さい後行資材コイル3fの場合には、周方向に沿って剥離紙5aを取り外す方が容易に取り外すことができる。なお、周方向に沿って剥離紙5aを取り外す際には、第2粘着部5c(弱粘着部)が剥がれないようにするため、後行資材終端部3fe側の剥離紙5aの端部を保持し、第3保持部13を後行資材コイル3fの巻き付け方向(図2の右図においては反時計回りの方向)に沿って移動させて剥離紙5aを取り外す。
また、剥離紙5aを接合面SAから取り外す際の第3保持部13の移動は、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fにより第3保持部13を自在に移動させてもよいし、押し出し部14の第2突出部12aの末端から先端に沿った方向への往復移動を利用して(押し出し部14と第3保持部13が同じように往復移動することを利用して)、第3保持部13を移動させてもよい。
なお、本実施の形態においては、ロボット10の第3保持部13が剥離紙5aを取り外す際に、ロボット10の第1保持部11が左側第1紙管3pcAを保持した状態である。すなわち、ロボット10が、保護部材取り外し工程において剥離紙5aを接合面SAから取り外す際に、ロボット10が、紙管取り外し工程において回転軸25から取り外した第1紙管3pcを第1保持部11で保持している。
ロボット10が剥離紙5aを接合面SAから取り外したら、次に、ロボット制御部100は、ロボット10が第3保持部13で保持している取り外した剥離紙5aを廃棄場50に廃棄するように指示する。本実施の形態に係る廃棄場50は、資材供給装置15毎に1つずつ設けられており、ロボット10は、剥離紙5aを取り外した後行資材コイル3fが取り付いている資材供給装置15に設けられた廃棄場50へ取り外した剥離紙5aを廃棄する。つまり、ロボット10は、現在位置から移動することなく、第1アーム10a乃至ロボット先端部10fを自在に動作させて保持している剥離紙5aを廃棄場50の上方へ移動する。そして、該上方で第3保持部13の保持(吸引)を解除することにより、剥離紙5aを廃棄場50へ廃棄する(ステップS15)。すなわち、保護部材取り外し工程においてロボット10が接合面SAから剥離紙5aを取り外した位置から、ロボット10が移動することなく、ロボット10が接合面SAから取り外した剥離紙5aを廃棄する。
ロボット10が剥離紙5aを廃棄場50へ廃棄したら、次に、ロボット制御部100は、ロボット10が次の目的位置(次の作業を行うための所定の位置)へ移動するように指示を出す。つまり、ロボット制御部100は、位置センサーD3の検出結果に基づいて、現在位置から次の移動レーンGR上の目的位置まで、ロボット10を移動させる(ステップS17)。
本実施の形態においては、上記のようにロボット10が動作して、左側第1紙管3pcAの取り外しと、後行資材コイル3fの取り付けと、剥離紙5aの取り外しを行う。つまり、上記では、図1の並び方向の真ん中に位置する資材供給装置15(ある資材供給装置15)に対して、左側第1紙管3pcAの取り外しと、後行資材コイル3fの取り付けと、剥離紙5aの取り外しを行い、これらの作業が終了してから次の目的位置へ次の作業を行うために移動する。すなわち、ロボット10が、ある回転軸25にある後行資材コイル3fを取り付ける際に、紙管取り外し工程と、資材コイル取り付け工程と、保護部材取り外し工程と、を実行し、該実行の後に、ロボット10が、他の回転軸25に他の後行資材コイル3fを取り付ける際に、紙管取り外し工程と、資材コイル取り付け工程と、保護部材取り外し工程と、を実行する。
<<<本実施の形態の有効性について>>>
前述したとおり、本実施の形態に係る吸収性物品製造方法においては、先行資材コイル3pから連続して繰り出される先行資材3psを、回転軸25の駆動回転により回転している後行資材コイル3fの外周面に向けて押し付けることにより、先行資材3psに後行資材3fsを接合して、先行資材コイル3pから繰り出される先行資材3psの繰り出しを停止することなく、後行資材コイル3fから後行資材3fsを繰り出して、吸収性物品を製造する吸収性物品製造方法であって、後行資材コイル3fの外周面には、巻き付けられた後行資材3fsの後行資材終端部3feを先行資材3psに接合するための両面テープ5が設けられており、先行資材3psと接合する両面テープ5の接合面SAには、接合面SAを保護するための剥離紙5aが設けられており、両面テープ5と剥離紙5aとが設けられた後行資材コイル3fを、ロボット10が回転軸25に取り付ける、資材コイル取り付け工程と、接合面SAを先行資材3psと接合可能な状態とするため、ロボット10が剥離紙5aを接合面SAから取り外す、保護部材取り外し工程と、を有することとした。そのため、吸収性物品製造装置1のコンパクト化とコスト抑制が可能となる。
従来は、例えば、特許文献1に記載のように、後行資材3fsを先行資材3psに接合するための接合面SAを形成する専用装置を設けて、繰り出される先行資材3psと後行資材3fsを接合していた。
しかしながら、特許文献1のように接合面SAを形成する専用装置を設けると、専用装置を設けるスペースと費用が必要となるため、吸収性物品製造装置1が巨大化してコストが増加するという問題があった。
これに対し、本実施の形態に係る吸収性物品製造方法においては、後行資材コイル3fの取り付けを行うロボット10が接合面SAを形成(接合面SAが接合できる状態と)することとした(すなわち、剥離紙5aを取り外すことができることとした)。つまり、ロボット10のロボット先端部10fに剥離紙5aの取り外しをすることができる第3保持部13を設置することにより専用装置を代替することができ、吸収性物品製造装置1のコンパクト化とコスト抑制が可能となる。
また、本実施の形態に係る後行資材コイル3fには、材料、幅寸法、外径寸法の少なくともいずれかが異なる複数の種類があり、複数種類の後行資材コイル3fについて、ロボット10が、資材コイル取り付け工程と、保護部材取り外し工程と、を実行することとした。
すなわち、一のロボット10が複数種類の後行資材コイル3fの取り付けと剥離紙5aの取り外しを行うため、各々の後行資材コイル3fの種類に対応して複数のロボット10を設ける場合に比べて、ロボット10の数を減らすことができるため、コスト抑制が可能となる。
また、本実施の形態に係る先行資材コイル3pは、第1紙管3pcに先行資材3psを巻き付けて形成されており、第1紙管3pcが、後行資材コイル3fを回転軸25に取り付ける前の回転軸25に取り付けられており、資材コイル取り付け工程の前に、回転軸25に取り付けられた第1紙管3pcを回転軸25から取り外す、紙管取り外し工程を実行することとした。
ロボット10が後行資材コイル3fを取り付ける際に、回転軸25に第1紙管3pcが取り付いていると、ロボット10が後行資材コイル3fを該回転軸25に取り付けることができないため、ロボット10は待機しなければならない。すなわち、ロボット10の動作に時間的な無駄(時間ロス)が発生してしまう。そして、時間ロスが発生すると、該時間ロスをカバーするために追加のロボット10が必要となり、吸収性物品製造装置1のコストが増加することとなる。すなわち、ロボット10が段取り良く効率的に動作することにより、ロボット10の数を減らすことができるため、コスト抑制が可能となる。つまり、紙管取り外し工程を実行することにより、ロボット10の動作の時間ロスを抑制することができるため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
また、本実施の形態に係る紙管取り外し工程においては、ロボット10が、回転軸25に取り付けられた第1紙管3pcを回転軸25から取り外すこととした。
すなわち、一のロボット10が第1紙管3pcの取り外しと、後行資材コイル3fの取り付けと、剥離紙5aの取り外しとを行うため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
また、本実施の形態においては、ロボット10が、ある回転軸25にある後行資材コイル3fを取り付ける際に、紙管取り外し工程と、資材コイル取り付け工程と、保護部材取り外し工程と、を実行し、該実行の後に、ロボット10が、他の回転軸25に他の後行資材コイル3fを取り付ける際に、紙管取り外し工程と、資材コイル取り付け工程と、保護部材取り外し工程と、を実行することとした。
つまり、ロボット10は、ある後行資材コイル3fに対して一連の作業(第1紙管3pc取り外しと、後行資材コイル3fの取り付けと、剥離紙5aの取り外し作業)を終えてから、次の他の後行資材コイル3fに対して一連の作業を行う。すなわち、ロボット10の移動時間を少なくすることができるため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
また、本実施の形態に係る後行資材コイル3fは、第2紙管3fcに後行資材3fsを巻き付けて形成されており、ロボット10は、第1紙管3pcを保持する第1保持部11と、第2紙管3fcを保持する第2保持部12と、を備えており、ロボット10が、第1保持部11を鉛直方向の上側へ向けた際に、第2保持部12が鉛直方向の下側へ向くように、第1保持部11と第2保持部12とが互いに反対向きに設けられていることとした。が望ましい。
すなわち、第1保持部11(第2保持部12)で第1紙管3pc(第2紙管3fc)を保持した状態で、第2保持部12(第1保持部11)で第2紙管3fc(第1紙管3pc)を保持することが容易になるため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
また、本実施の形態に係る先行資材コイル3pは、第1紙管3pcに先行資材3psを巻き付けて形成されており、第1紙管3pcと、第1紙管3pcに巻き付いている先行資材3psを、分別して回収することとした。
すなわち、先行資材3psと第1紙管3pcをリサイクルして再利用することが可能となる。
また、本実施の形態に係るロボット10は、回転軸25に取り付けられた後行資材コイル3fの外周面よりも回転軸25の軸直交方向において外側に位置しており、保護部材取り外し工程においては、後行資材コイル3fの剥離紙5aが、水平方向において回転軸25とロボット10の間に位置することとした。
つまり、ロボット10がロボット先端部10fの第3保持部13で剥離紙5aを保持する際に、回転軸25とロボット10の間に剥離紙5aが位置していると、回転軸25とロボット10の間に剥離紙5aが位置していない場合に比べて、ロボット10が剥離紙5aを容易に保持することができる。すなわち、ロボット10が剥離紙5aを取り外し易いため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
更に、本実施の形態に係る保護部材取り外し工程においては、後行資材コイル3fの剥離紙5aが、鉛直方向において回転軸25よりも上側に位置することした。
つまり、ロボット10がロボット先端部10fの第3保持部13で剥離紙5aを保持する際に、剥離紙5aが回転軸25とロボット10の間であり、かつ、回転軸25よりも上側に位置している。すなわち、ロボット10が剥離紙5aを更に取り外し易いため、ロボット10がより一層段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
===第2実施の形態===
上記実施の形態(第1実施の形態)においては、各々の資材供給装置15に廃棄場50を設けていた。つまり、ロボット10の移動時間を省略することができるため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能であった。
しかしながら、これに限るものではなく、例えば、図8に示すように、吸収性物品製造装置1の所定の位置に廃棄場50を設けてもよい。すなわち、ロボット10は、移動可能であり、保護部材取り外し工程においてロボット10が接合面SAから取り外した剥離紙5aを、ロボット10が所定の位置に設けられた廃棄場50へ移動して廃棄してもよい。図8は、第2実施の形態に係る吸収性物品製造装置1を上方から見たときの上面概略図である。
図8に示すように、吸収性物品製造装置1の所定の位置に廃棄場50を設けると、廃棄場50の設置数を少なくすることができるため、吸収性物品製造装置1に係る構成を簡略化することが可能となる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
また、上記実施の形態においては、ロボット先端部10fにおいて、第3保持部13が第1保持部11よりも第2保持部12に近い位置に設けられている。つまり、ロボット10が第1保持部11で第1紙管3pcを保持した状態で剥離紙5aを接合面SAから取り外すことができるため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
しかしながら、これに限るものではなく、例えば、第3保持部13が第2保持部12よりも第1保持部11に近い位置に設けられていてもよい。すなわち、ロボット10は、剥離紙5aを保持して剥離紙5aを接合面SAから取り外すための第3保持部13を備えており、第3保持部13が、第2保持部12よりも第1保持部11に近い位置に設けられていてもよい。
第1保持部11は第2保持部12に比べて軽量物を保持するため、細く短くすることが比較的容易である(設計の自由度が高い)。つまり、第3保持部13が、第2保持部12よりも第1保持部11に近い位置に設けられていると、突出の小さい側で剥離紙5aを接合面SAから取り外すことができるため、ロボット先端部10fが移動や回転するためのスペース、例えば、図1に示す隣り合う資材供給装置15の並び方向における設置間隔を小さくすることができ、吸収性物品製造装置1のコンパクト化が可能となる。
また、上記実施の形態においては、回転軸25から第1紙管3pcを取り外す際に、ロボット10が後行資材コイル3f(第2紙管3fc)を保持していた。つまり、ロボット10が後行資材コイル3fを保持してから第1紙管3pcを取り外すため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
しかしながら、これに限るものではなく、ロボット10が、紙管取り外し工程において第1保持部11により回転軸25から第1紙管3pcを取り外す際に、ロボット10が、第2保持部12により第2紙管3fcを保持していなくてもよい。
回転軸25から第1紙管3pcを取り外す際に、ロボット10が後行資材コイル3fを保持していないと、第1紙管3pc取り外しのためのロボット先端部10fの移動や回転により、保持している後行資材コイル3fが他の装置等と接触しないようにスペースを設ける必要がないため(例えば、図1に示す隣り合う資材供給装置15と接触しないように並び方向における設置間隔を大きくしてスペースを設ける必要がないため)、吸収性物品製造装置1のコンパクト化が可能となる。
また、上記実施の形態においては、剥離紙5aを取り外す際に、ロボット10が第1紙管3pcを保持していた。つまり、ロボット10が第1紙管3pcを保持した状態で剥離紙5aを接合面SAから取り外すため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
しかしながら、これに限るものではなく、ロボット10が、保護部材取り外し工程において剥離紙5aを接合面SAから取り外す際に、ロボット10が、紙管取り外し工程において回転軸25から取り外した第1紙管3pcを第1保持部11で保持していなくてもよい。
剥離紙5aを取り外す際に、ロボット10が第1紙管3pcを保持していないと、剥離紙5aの取り外しのためのロボット先端部10fの移動や回転により、保持している第1紙管3pcが他の装置と接触しないようにスペースを設ける必要がないため(例えば、図1に示す隣り合う資材供給装置15と接触しないように並び方向における設置間隔を大きくしてスペースを設ける必要がないため)、吸収性物品製造装置1のコンパクト化が可能となる。
また、上記実施の形態においては、回転軸25から取り外す第1紙管3pcに先行資材3psが残存していない。そのため、例えば、切断により巻き付け終端部が固定されていない先行資材コイル3pの巻き付けがほどけて、ロボット10が第1紙管3pcを移動させると、先行資材3psを旗とする旗振りのような状態を抑止することができる。つまり、かかる状態となると、先行資材3psが他の装置等に引っ掛かる等の問題が発生するため、ロボット10が第1紙管3pcを自在に移動させることができなくなる。すなわち、第1紙管3pcに先行資材3psが残存していないと、ロボット10が第1紙管3pcを自在に移動させることができるため、ロボット10が段取り良く効率的に動作することができ、コスト抑制が可能となる。
しかしながら、これに限るものではなく、紙管取り外し工程において回転軸25から取り外す第1紙管3pcに、先行資材3psが残存していてもよい。
すなわち、先行資材3psの残りを第1紙管3pcから回収する必要がないため、資材回収装置45を省略することができ、資材供給装置15に係る構成を簡略化することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、図2の左図及び右図に示す両面テープ5を用いて接合を行ったが、これに限らない。例えば、両面テープ5の変形例として、図9の左図及び右図に示す両面テープ5を挙げることができる。図9の左図は、変形例の両面テープ5を用いた後行資材コイル3fの側面概略図であり、図9の右図は、正面概略図である。
上記実施の形態に係る両面テープ5と、変形例の両面テープ5との相違は、変形例の両面テープ5の内側には第3粘着部5d(強粘着)が積層されておらず、第2粘着部5c(弱粘着)が周方向における両面テープ5の片側の半分程度に積層されている。そして、第2粘着部5cは第1粘着部5b(強粘着)の内側に積層されているため、第2粘着部5cが積層されていない部分は第1粘着部5bが両面テープ5の内側として露出している。つまり、変形例の両面テープ5と後行資材コイル3fとの接合は、図9の右図に示すように、第2粘着部5cが後行資材コイル3fの外周面と接合し、第1粘着部5b(強粘着)が後行資材終端部3feの外側面と接合する。そのため、変形例の両面テープ5を用いた接合後の後行資材コイル3fの繰り出しにおいては、第2粘着部5cと後行資材コイル3fの外周面の接合が剥がれることとなる。
また、上記実施の形態においては、資材取り付け工程の前に、ロボット10が回転軸25から第1紙管3pcを取り外したが、これに限らない。例えば、人手により第1紙管3pcを回転軸25から取り外しても構わない。