JP7089204B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Description

実施形態は、発光装置の製造方法に関する。
特許文献1には、単結晶サファイアからなる成長基板と、成長基板上に形成された半導体積層体と、波長変換層とを備える発光装置を、ソーイング工程により個片化する方法が開示されている。このようなソーイング工程による個片化においては、成長基板の欠けが発生することがあり、歩留まりの向上が求められている。
特表2018-517305号公報
本発明の一実施形態は、歩留まりが向上できる発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法は、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する基板を準備する工程と、前記基板の前記第1面に発光層を含む半導体構造を形成する工程と、前記基板内に前記基板の前記第1面に達する亀裂を形成する工程と、前記基板の前記第2面側に波長変換層を配置する工程と、前記波長変換層から前記半導体構造に向かう方向から見て、前記亀裂と重なる前記波長変換層の第1部分を除去して前記波長変換層に第1凹部を形成するとともに、前記第1凹部と前記半導体構造の間にある前記波長変換層の第2部分を残存させる工程と、前記第2部分を前記亀裂に沿って割断する工程と、を備える。
本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法は、第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する基板を準備する工程と、前記基板の前記第1面に発光層を含む半導体構造を形成する工程と、前記基板内に前記基板の前記第1面に達する亀裂を形成する工程と、前記亀裂を形成する工程の後、前記基板の一部を前記第2面側から除去し、前記基板に第3面を形成する工程と、前記基板の前記第3面に波長変換層を配置する工程と、前記波長変換層から前記半導体構造に向かう方向から見て、前記亀裂と重なる前記波長変換層の第1部分を除去して前記波長変換層に第1凹部を形成するとともに、前記第1凹部と前記半導体構造の間にある前記波長変換層の第2部分を残存させる工程と、前記第2部分を前記亀裂に沿って割断する工程と、を備える。
本発明の一実施形態によれば、歩留まりが向上できる発光装置の製造方法を提供できる。
第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態における発光装置を示す平面図である。 第1の実施形態における発光装置を示す断面図である。 第1の実施形態における発光モジュールを示す平面図である。 第1の実施形態における発光モジュールを示す断面図である。 第1の実施形態の第1の変形例における発光装置の製造方法を示す断面図である。 第1の実施形態の第1の変形例における発光モジュールを示す断面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第2の実施形態における発光装置を示す断面図である。 第3の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第3の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第3の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第3の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。 第3の実施形態における発光装置を示す断面図である。
<第1の実施形態>
以下に、第1の実施形態に係る発光装置100の製造方法について説明する。
図1は、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。
図2A~図4Bは、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。
図1は、切削と割断の位置を示す図であり、基板20の上面に配置される波長変換層30は省略されている。
図2Aは、図1に示すIIA-IIA線における断面図である。図2B~図4Bも同様に、図1に示すIIA-IIA線における断面図である。
(基板20を準備する工程)
先ず、基板20を準備する。図1に示すように、基板20はウエハであり、後の工程において複数の発光装置100の基板20Aに個片化される。図2Aに示すように、基板20は、第1面20aと、第1面20aの反対側に位置する第2面20dを有する。第1面20aは下面として、第2面20dは上面として、以後加工される。基板20の厚さtsは、例えば500μm以上1000μm以下である。基板20は、例えば単結晶のサファイアからなる。なお、基板20は、窒化ガリウムからなる基板でもよい。
(半導体構造10を形成する工程)
次に、基板20の第1面20aに半導体構造10を形成する。
本明細書において、「上」とは、半導体構造10から基板20に向かう方向をいい、「下」とは、「上」の逆方向をいうが、この表現は便宜的なものであり、重力の方向とは無関係である。
図6Bに示すように、半導体構造10は、発光層11、n側半導体層12、p側半導体層13を含む。発光層11、n側半導体層12、及び、p側半導体層13は、例えば窒化物半導体からなる。窒化物半導体としては、例えば、InAlGa1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,x+y≦1)の化学式において組成比x及びyを変化させた組成の半導体を用いる。半導体構造10は、基板20を用いたエピタキシャル成長によって形成される。
次に、半導体構造10の下に配線構造18を形成する。
まず、半導体構造10の下面側の一部を除去する。次に、半導体構造10の下に配線構造18を形成する。配線構造18は、第1導電層14と、第2導電層15と、p側電極16と、絶縁層17と、を含む。p側電極16は、p側半導体層13上に設けられている。第1導電層14は、n側半導体層12に接続され、第2導電層15は、p側電極16を介してp側半導体層13に接続されている。絶縁層17は、半導体構造10の表面及びp側電極16の表面に設けられている。絶縁層17の一部は、第1導電層14とp側電極16との間に設けられている。
(支持基板SBを接合する工程)
半導体構造10を形成した後、支持基板SBを接合する。図2Aに示すように、支持基板SBは、半導体構造10の基板20側とは反対側に接合する。具体的には、支持基板SBは、配線構造18の下面18aに接合する。支持基板SBは、例えばサファイア基板である。支持基板SBの接合は、例えばポリイミドなどを含む接合部材BDによって行う。
(基板20内に亀裂Cを形成する工程)
次に、基板20内に亀裂Cを形成する。図2Aに示すように、亀裂Cは、基板20にレーザ光Lを照射して形成する。レーザ光Lは、平面視において図1に示す複数の個片化予定線DTに沿って連続的または一定間隔を空けて照射する。個片化予定線DTとは、基板20を割断し複数の発光装置100に個片化するために設定された仮想的な線である。図1に示すように、交差する二つの方向に沿って設定された複数の個片化予定線DTに沿ってレーザ光Lを照射する。
図2Aに示すように、レーザ光Lを、基板20の第2面20d側から基板20に照射する。レーザ光Lを、個片化予定線DTに沿って走査しながら基板20の内部に集光させることで、基板20の内部に改質領域Mを形成する。これにより、個片化予定線DTに沿って、基板20の内部に複数の改質領域Mが形成される。半導体構造10への熱の影響を軽減するため、第1面20aから基板20の厚さtsの半分以上離れた位置にレーザ光Lを集光させることが好ましい。レーザ光Lは、例えば第1面20aから30μm以上100μm以下離れた位置に集光させることが好ましい。
レーザ光Lには、例えば、パルスレーザを発生するレーザ、多光子吸収を起こさせることができる連続波レーザを用いることができる。レーザ光Lのパルス幅は、例えば、100fsec~800psecである。レーザ光Lのピーク波長は、例えば基板20を透過可能なピーク波長とする。レーザ光Lのピーク波長は、例えば、350nm以上1100nm以下の範囲である。レーザ光Lのスポット径は、例えば、1μm以上10μm以下である。
改質領域Mは、基板20の第1面20aから離れた領域に形成される。亀裂Cは、改質領域Mから第1面20aに向かって伸展し、基板20の第1面20aに達する。また、亀裂Cは改質領域Mから第2面20dに向かって伸展し、基板20の第2面20dに達していてもよい。改質領域Mを基板20の厚さ方向において第2面20d側に形成することにより、レーザ光Lによる半導体構造10の損傷を抑制しながら、基板20内の所定箇所に亀裂Cを形成することができる。また、支持基板SBを接合した状態で基板20に亀裂Cを形成しているので、亀裂Cを形成したことによる基板20の欠けを抑制することができる。
本実施形態においては、レーザ光Lによって基板20の内部に亀裂Cを形成しているが、これに限らず、他の方法によって基板20に内的応力を発生させて亀裂Cを生成してもよい。例えば、基板20に外力を与えることで基板20の内部に亀裂Cを形成してもよい。
(基板20に第3面20bを形成する工程)
図2Bに示すように、基板20に第3面20bを形成する。第3面20bの形成は、基板20の一部を第2面20d側から除去することによって行う。これにより、第3面20bは、加工前の基板20の上面であった第2面20dに替わって上面となる。第3面20bの形成により、基板20の厚さを、例えば10μm以上50μm以下とする。このように基板20を薄くすることで、後述する発光装置100において、基板20Aの側面20Acから出射される光が低減し波長変換層30側に向かう光を増加させることができるため、光取り出し効率を向上させることができる。基板20の一部を除去する工程において、改質領域Mは基板20から除去され、亀裂Cは基板20内に残存する。例えば、基板20の一部を第2面20d側から基板20の厚み方向に除去することで、基板20が薄くなるとともに改質領域Mが除去される。これにより、後述する波長変換層30を割断する工程において、基板20に改質領域Mがある場合よりも割断を容易に行うことできる。半導体構造10に支持基板SBを接合した状態で基板20を除去することで、薄化された基板20の反りを抑制することができる。基板20の除去は、例えば研削や研磨によって行う。基板20の研磨には、例えば化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を用いることができる。
なお、基板20に第3面20bを形成する工程後の基板20内に、改質領域Mが残存していてもよい。また、基板20に第3面20bを形成する工程は、行わなくてもよい。この場合も、改質領域Mは基板20内に残存する。
(波長変換層30を配置する工程)
次に、基板20において除去された第2面20d側に波長変換層30を配置する。
本実施形態では、図3Aに示すように、基板20における第3面20bに波長変換層30を配置する。波長変換層30の下面30aは、基板20の第3面20bに接合されている。波長変換層30の下面30aと基板20の第3面20bとの接合は、例えば表面活性化接合によって行う。波長変換層30の厚さは、薄化された基板20よりも厚い。波長変換層30の厚さは、例えば100μm以上300μm以下とすることができる。波長変換層30は、蛍光体を含むことができる。波長変換層30には、例えば、蛍光体を焼結させた焼結体や、樹脂やガラスなどに蛍光体を含有させたものを用いる。蛍光体には、例えば、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット蛍光体(YAG:Ce)を用いることができる。
(支持基板SBを除去する工程)
波長変換層30を配置した後、支持基板SBを除去する。そして、配線構造18の下面18aに、テープ材Tを貼り付ける。テープ材Tを配置することで、後述する割断工程において割断が容易に行える。
(第1凹部R1を形成するとともに第2部分P2を残存させる工程)
図3B及び図4Aに示すように、波長変換層30の第1部分P1を除去する。これにより波長変換層30に第1凹部R1を形成するとともに、第2部分P2を残存させる。第1部分P1は、波長変換層30から半導体構造10に向かう方向から見て、亀裂Cと重なる部分である。図3Bに示すように、断面視において、第1部分P1の略中央に亀裂Cを延長させた仮想線が位置している。また、第1部分P1は、波長変換層30のうち基板20から離れた部分である。第2部分P2は、第1凹部R1と半導体構造10の間に位置する。第2部分P2は、第1部分P1の直下において第1部分P1に隣接している。第2部分P2の厚さは、例えば、第1部分P1の厚さよりも薄い。第2部分P2は、断面視において亀裂Cの直上に位置している。第2部分P2の略中心には、亀裂Cを延長させた仮想線が位置している。
平面視において、図1に示す加工領域RT内における第1部分P1を除去することで、第1凹部R1を形成するとともに第2部分P2を残存させる。加工領域RTとは、波長変換層30が除去される領域である。平面視において、加工領域RTは、個片化予定線DTを含む領域であり、第1部分P1の除去は、個片化予定線DTに沿って行う。
第1部分P1の除去は、例えばブレードB1による切削で行われる。ブレードB1の幅b1は、例えば30μm以上300μm以下である。第1部分P1の除去によって形成される第1凹部R1の幅r1は、例えば30μm以上300μm以下である。なお、第1部分P1の除去によって形成される第1凹部R1の幅r1は、ブレードB1の幅b1より僅かに大きくなってもよい。第1凹部R1を形成する際に除去する波長変換層30の厚さは、波長変換層30の厚さに対して、例えば、50%以上90%以下の厚さであることが好ましく、70%以上90%以下の厚さであることがさらに好ましい。また、ブレードB1による切削は、第1部分P1と基板20との間に第2部分P2を残存させるために、ブレードB1が基板20に到達しないように行う。このように、波長変換層30の第1部分P1をブレードB1により切削する際に基板20を切削しないため、基板20の欠けの発生を抑制できる。これにより、後述する発光装置100の側面100cの形状を所望の形状にできるため、歩留まりが向上する。例えば、波長変換層30と基板20とをブレードB1を用いて切削して行う場合、基板20に欠けが生じるおそれがある。そのため、発光装置100における側面100cの形状を所望の形状にすることが難しく、歩留まりを低下させる要因になる。また、ブレードB1で波長変換層30の第1部分P1を除去し、第2部分P2を残存させている。これにより、後述する割断後に得られる発光装置100において、波長変換層30Aの上面30Abの面積が、下面30Aaの面積よりも小さくなり、発光装置100の輝度が向上する。また、波長変換層30の上面30bの面積は、ブレードB1の幅b1を適宜変更することにより調整できる。
本実施形態においては、ブレードB1によって波長変換層30の一部を除去しているが、これに限られず、ブレード以外の手段で除去してもよい。例えば、波長変換層30の一部にレーザ光を照射することによって除去してもよい。
(割断する工程)
次に、波長変換層30の第2部分P2を、亀裂Cに沿って割断する。
図4Bに示すように、例えば、基板20において、第1凹部R1の直下に位置する部分をテープ材T側から押圧する。これにより、基板20が亀裂Cにより割断されるとともに、波長変換層30の第2部分P2が割断され、それぞれが半導体構造10、配線構造18、基板20、および波長変換層30を備える複数の発光装置100に個片化される。第2部分P2の割断は、個片化予定線DTに沿って形成された亀裂Cに沿って行われる。この割断工程において、半導体構造10と配線構造18も、亀裂Cに沿って割断される。波長変換層30を基板20に配置する前に基板20の内部に亀裂Cを形成することで、第2部分P2及び基板20の割断が容易に行うことができ、割断工程における歩留まりを向上させることができる。また、割断工程の前に亀裂Cが基板20の第1面20aに達していることで、割断時に亀裂Cが意図しない方向に伸びることが抑制されるため、基板20の欠けの発生が抑制できる。
以上の工程によって、複数の発光装置100が製造される。各発光装置100は、半導体構造10の一部である半導体構造10Aと、配線構造18の一部である配線構造18Aと、基板20の一部である基板20Aと、波長変換層30の一部である波長変換層30Aを有する。図5Bに示すように、発光装置100の側面100cは、基板20における亀裂Cの痕跡、波長変換層30における第1凹部R1の内面と第2部分P2の割断面、半導体構造10と配線構造18における割断面、及び、基板20の割断面を含む。
以下に、本実施形態に係る製造方法によって製造された発光装置100について説明する。
図5Aは、本実施形態における発光装置を示す平面図である。
図5Bは、本実施形態における発光装置を示す正面図である。
図5Bに示すように、発光装置100は、半導体構造10Aと、配線構造18Aと、基板20Aと、波長変換層30Aを含んでいる。基板20Aは、半導体構造10A上に設けられている。基板20Aは、例えば単結晶のサファイアである。基板20Aは、第1面20Aaと、第1面20Aaに対向する第3面20Abと、第1面20Aaと第3面20Abの間に位置する側面20Acを有する。基板20Aの厚さは、例えば10μm以上50μm以下である。また、側面20Acは、改質領域Mの一部を含んでいてもよい。この場合、改質領域Mは、前記基板20Aの下面である第1面20Aaから離れた領域に形成されてもよい。
波長変換層30Aは、基板20A上に設けられている。波長変換層30Aの表面は、下面30Aaと、下面30Aaに対向する上面30Abと、下面30Aaと上面30Abの間に位置する4つの側面30Acを有する。図5Aに示すように、上面視において、波長変換層30Aの上面30Abの面積は、波長変換層30Aの下面30Aaの面積よりも小さい。波長変換層30Aの厚さは、例えば基板20Aの厚さよりも大きい。波長変換層30Aの厚さは、例えば100μm以上300μm以下である。
波長変換層30Aの側面30Acのそれぞれは、第1面S1と、第2面S2を有する。第1面S1は、下面30Aa側に設けられた面であり、基板20Aの側面20Acと隣り合っている。第1面S1は、割断によって形成された割断面である。第1面S1と、基板20Aの側面20Acとは、略同一平面上に位置する。第2面S2は、第1面S1よりも上面30Ab側に設けられ、上面30Abと第1面S1を繋ぐ面である。第2面S2は、ブレードB1による切削で形成された切断面である。第2面S2は、曲面を含む。
発光装置100の表面は、下面100aと、下面100aに対向する上面100bと、下面100aと上面100bとを繋ぐ4つの側面100cを含んでいる。発光装置100において、下面100aは、配線構造18Aの下面18Aaを含んでおり、上面100bは、波長変換層30Aの上面30Abを含んでいる。発光装置100の側面100cは、基板20Aの側面20Acと波長変換層30Aの側面30Acを含んでいる。
以下に、本実施形態における発光装置100が実装された発光モジュール200について説明する。
図6Aは、本実施形態における発光モジュールを示す平面図であり、図6Bは、本実施形態における発光モジュールを示す断面図である。図6Bは、図6Aに示すVIB-VIB線による断面図である。
図6A及び図6Bに示すように、発光モジュール200は、発光装置100、光反射性部材50、支持部材40、及び、複数の導電部材60を備える。支持部材40上には、複数の金属部材70が設けられている。発光装置100は、複数の導電部材60により、支持部材40の金属部材70と電気的に導通するように実装されている。導電部材60は、発光装置100の第1導電層14A、第2導電層15Aと電気的に接続されている。光反射性部材50は、発光装置100、支持部材40、及び、複数の導電部材60を覆っている。光反射性部材50は、発光モジュール200の主な光取り出し面となる波長変換層30Aの上面30Abを露出させるように設けられる。光反射性部材50は、例えば、母材に光拡散材を含有したものである。母材には、例えば、樹脂やガラスを用いる。光拡散材には、例えば、酸化チタンや酸化アルミニウムを用いる。
本実施形態に係る発光装置100の製造方法によれば、波長変換層30を配置する前に半導体構造10を形成した基板20に亀裂Cを形成する。その後、基板20に配置された波長変換層30において亀裂Cと重なる第1部分P1を除去して第1凹部R1を形成するとともに、第1凹部R1と半導体構造10の間にある波長変換層30の第2部分P2を残存させている。そして、亀裂Cと重なった第2部分P2を、亀裂Cを起点に割断して、複数の発光装置100に個片化している。これにより、例えば、基板20と波長変換層30とをブレードB1を用いて切削する場合に発生しやすい基板20の欠けを抑制し、歩留まりを向上できる。また、レーザ光Lによって亀裂Cを形成し、亀裂Cを起点に割断しているので、発光装置100の側面100cの状態が良好となり、割断工程における歩留まりが向上する。
また、本実施形態によれば、ブレードB1で波長変換層30の第1部分P1を除去し、第2部分P2を残存させている。これにより、発光装置100における波長変換層30Aの上面30Abの面積は、下面30Aaの面積より小さくなり、発光装置100における輝度を向上させることができる。例えば、波長変換層30と基板20とをブレードB1を用いて切削して行う場合、発光装置100の側面100cは曲面を含まない平坦な面になり、波長変換層30Aの上面30Abと下面30Aaの面積は略同一となるため、輝度を向上させることは難しい場合がある。
<第1の実施形態の第1の変形例>
本変形例における発光装置101の製造方法では、亀裂Cを形成する工程の前に、半導体構造10の亀裂Cが形成される領域の直下及びその周辺を除去する。これにより、基板20の第1面20aにおいて、亀裂Cが形成される領域とその周辺の領域を露出させている。
図7は、本変形例における発光装置の製造方法を示す断面図であり、具体的には、基板20内に亀裂Cを形成する工程を示す断面図である。
図8は、本変形例における発光モジュールを示す断面図である。
以下の説明においては、原則として、第1の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様である。
図7に示すように、配線構造18を形成する工程において、先ず半導体構造10の下面側の一部を除去する際に、亀裂Cが形成される領域の直下及びその周辺の半導体構造10を除去する。これにより、基板20の第1面20aにおいて亀裂Cが形成される領域とその周辺に露出面20aaを設けている。露出面20aaの幅は、例えば、20μm以上120μm以下である。
半導体構造10の除去によって、半導体構造10の側面10cを、上方に向かって亀裂Cが形成される領域に近接する傾斜面にする。半導体構造10の側面10cを傾斜面とすることで、発光層11からの光が、波長変換層30側に向かって反射されやすくなる。
次に、半導体構造10の下に配線構造18を形成する。
配線構造18の側面18cは、半導体構造10の側面10c上に位置する。図8に示すように、側面18cの一部を構成する第1導電層14を、半導体構造10の側面10cに対して平行に形成し、発光層11の側面を覆う。
また、配線構造18は、露出面20aaに設けられていない。なお、配線構造18の一部が、露出面20aaの一部に配置されていてもよい。
支持基板SBを接合する工程において、露出面20aaには、接合部材BDが付着してもよい。露出面20aaは、接合部材BDを介して支持基板SBの上面に対向する。
亀裂Cを形成する工程において、基板20の内部に形成される亀裂Cは露出面20aaに達する。露出面20aaの略中央には、亀裂Cが位置している。
波長変換層30の第2部分P2を、亀裂Cに沿って割断する工程においては、基板20の第1面20aに露出面20aaを設けたことにより、半導体構造10と配線構造18は亀裂Cに沿って割断されず、基板20と波長変換層30の第2部分P2のみが亀裂Cに沿って割断される。
以下、本変形例における製造方法による発光装置101と発光モジュール201について説明する。
図8に示すように、発光装置101の側面101cは、基板20における亀裂Cの痕跡、波長変換層30における第1凹部R1の内面と第2部分P2の割断面、配線構造18の割断面ではない側面18c、および、基板20の割断面を含む。
半導体構造10Aは、波長変換層30Aの上面30Abの直下に位置している。基板20Aの露出面20Aaaは、波長変換層30Aの第2面S2の直下に位置している。
図8に示すように、本変形例における発光装置101を用いた発光モジュール201において、基板20Aの露出面20Aaaは、光反射性部材50に接することが好ましい。半導体構造10Aの側面10Acは、光反射性部材50に覆われている。また基板20Aの側面20Acと、波長変換層30Aの側面30Acは、光反射性部材50に覆われている。
本変形例における発光装置101の製造方法によれば、亀裂Cを形成する前に、亀裂Cが形成される領域の直下及びその周辺の半導体構造10を除去し、基板20の第1面20aにおいて亀裂Cが形成される領域とその周辺を露出させた露出面20aaを設けている。半導体構造10の側面10cを傾斜面とし、発光モジュール201において側面10Acを覆う光反射性部材50を設けている。これにより、本変形例における発光装置101を用いた発光モジュール201において、発光モジュール201の光取り出し効率を向上することができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態に係る発光装置102の製造方法を説明する。
本実施形態に係る発光装置102の製造方法においては、第2部分P2を残存させる工程と、第2部分P2を割断する工程の間に、第2部分P2の第3部分P3を除去して第2凹部R2を形成し、第4部分P4を残存させる工程をさらに有する。
図9A~図9Cは、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。
以下の説明においては、原則として、第1の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様である。
図9Aに示すように、本実施形態においては、半導体構造10及び配線構造18が、亀裂Cの直下を避けて形成されている。
(第1凹部R1を形成するとともに第2部分P2を残存させる工程)
図9Aに示すように、波長変換層30の第1部分P1を除去する。これにより、波長変換層30に第1凹部R1を形成するとともに、第2部分P2を残存させる。本実施形態においては、ブレードB1の幅b1は、例えば300μm以上500μm以下であり、第1凹部R1の幅r1は、例えば300μm以上500μm以下である。これにより、第1の実施形態よりも発光装置102の波長変換層30Aの上面30Abの面積をさらに小さくでき、発光装置100の輝度を更に向上させることが可能である。第1凹部R1を形成する際に除去する波長変換層30の厚さは、波長変換層30の厚さに対して、例えば、50%以上90%以下の厚さであることが好ましく、70%以上90%以下の厚さであることがさらに好ましい。第2部分P2の厚さは、例えば、波長変換層30の厚さに対して、例えば、10%以上50%以下の厚さであることが好ましく、10%以上30%以下の厚さであることがさらに好ましい。
(第2凹部R2を形成するとともに第4部分P4を残存させる工程)
図9Bに示すように、第2部分P2の第3部分P3を除去する。これにより、第2部分P2に第2凹部R2を形成するとともに第4部分P4を残存させる。第3部分P3は、波長変換層30から半導体構造10に向かう方向から見て、第2部分P2において亀裂Cと重なる部分である。図9Bに示すように、断面視において、第3部分P3の略中心に亀裂Cを延長させた仮想線が位置している。第3部分P3は、上面視において第2部分P2の略中央に位置している。また、第3部分P3は、第2部分P2のうち基板20から離れた部分である。
第4部分P4は、第2凹部R2と半導体構造10の間にある。第4部分P4は、第3部分P3の直下において第3部分P3に隣接している。第4部分P4も、上面視において亀裂Cの直上に位置し、略中心に亀裂Cが位置している。第4部分P4は、上面視において第2部分P2の略中央に位置している。第3部分P3と第4部分P4は、第2部分P2よりも薄い。第3部分P3の厚さは、第2部分P2の厚さに対して、例えば10%以上50%以下の厚さである。第3部分P3の厚さを、第2部分P2の厚さに対して10%以上とすることで、割断工程において波長変換層30が第2凹部R2で割断されやすくなるため、割断工程の歩留まりが向上する。第3部分P3の厚さを、第2部分P2の厚さに対して5%以下とすることで、ブレードB2が基板20に到達することを抑制できる。
平面視において、図1に示す加工領域RT内における第3部分P3を除去することで、第2凹部R2を形成するとともに第4部分P4を残存させる。平面視において、第3部分P3の除去は、個片化予定線DTに沿って行う。
第3部分P3の除去は、例えばブレードB1よりも幅が狭いブレードB2による切削で行われる。ブレードB2の幅b2は、例えば約30μmである。第3部分P3の除去によって形成される第2凹部R2の幅r2は、例えば10μm以上50μm以下である。なお、第3部分P3の除去によって形成される第2凹部R2の幅r2は、ブレードB2の幅b2より僅かに大きくなってもよい。第2凹部R2を形成する際に除去する波長変換層30の厚さは、第1凹部R1を形成する際に除去する波長変換層30の厚さよりも薄い。また、ブレードB2による切削は、第3部分P3と基板20との間に第4部分P4を残存させるために、ブレードB2が基板20に到達しないように行う。
また、ブレードB1で波長変換層30の第1部分P1を除去して第2部分P2を残存させ、ブレードB1よりも幅の狭いブレードB2で第2部分P2の第3部分P3を除去し、第4部分P4を残存させている。これにより、後述する割断後に得られる発光装置100において、波長変換層30Aの上面30Abの面積が、下面30Aaの面積よりもさらに小さくでき、発光装置100の輝度をさらに向上させることが可能である。例えば、比較的幅の広いブレードで第1凹部R1を形成し、第2凹部R2を形成せずに割断する場合、割断される位置の制御が難しく歩留まりを低下させるおそれがある。本実施形態では、第4部分P4を、第2部分P2の略中央に設け、第2部分P2よりも薄くしている。これにより、第4部分P4において割断されやすくなり割断位置の制御が容易になるため、割断工程の歩留まりが向上する。
本実施形態においては、ブレードB1と幅が異なるブレードB2によって、波長変換層30の一部を除去しているが、これに限られない。波長変換層30を除去する幅が異なればよいため、例えばブレード以外の手段で第3部分P3を除去してもよい。例えば、第3部分P3にレーザ光を照射することによって除去してもよい。
(割断する工程)
次に、波長変換層30の第4部分P4を、亀裂Cに沿って割断する。
図9Cに示すように、例えば、基板20において、第2凹部R2の直下に位置する部分を下側から押圧する。これにより、基板20が亀裂Cにより割断されるとともに、波長変換層30の第4部分P4も割断される。第4部分P4は、第2部分P2よりも薄く、上面視において亀裂Cと重なるため、亀裂Cに沿って容易に割断される。また、第4部分P4は、第2部分P2の略中央に設けられ、第4部分P4の略中央が亀裂Cを延長させた仮想線上に位置するため、亀裂Cに沿って容易に割断される。また、割断工程における歩留まりを向上させることができる。
図10に示すように、以上により製造された発光装置102の側面102cは、基板20における亀裂Cの痕跡、波長変換層30における第1凹部R1と第2凹部R2の内面と第4部分P4の割断面、半導体構造10と配線構造18における割断面、及び、基板20の割断面を含む。
以下に、本実施形態に係る製造方法によって製造された発光装置102について説明する。
図10は、本実施形態における発光装置を示す断面図である。
図10に示すように、発光装置102に含まれた波長変換層30Aの上面30Abの面積は、波長変換層30Aの下面30Aaの面積よりも小さい。本実施形態の波長変換層30Aの上面30Abの面積は、第1の実施形態の波長変換層30Aの上面30Abの面積よりも小さくできる。また、波長変換層30の側面30Acのそれぞれは、第1面S1と第2面S2と第3面S3を有する。第3面S3は、第1面S1と第2面S2の間に設けられ、第1面S1と第2面S2とを繋ぐ面である。第3面S3は、波長変換層30Aの側面30Acにおいて第2面S2の下面30Aa側に設けられている。第3面S3は、ブレードB2による切削で形成された切断面である。第3面S3は、曲面を含む。第2面S2と第3面S3の境界には、突部SPが形成されている。
本実施形態に係る発光装置102の製造方法によれば、波長変換層30の第2部分P2において亀裂Cと重なる第3部分P3を除去して第2凹部R2を形成するとともに、第2凹部R2と半導体構造10の間にある波長変換層30の第4部分P4を残存させている。そして、亀裂Cと重なった第4部分P4を、亀裂Cを起点に割断して、複数の発光装置102に個片化している。これにより、割断位置の精度を向上させ、発光装置102の側面102cの形状を良好にすることができるので、割断工程における歩留まりが向上する。
また、本実施形態によれば、波長変換層30の除去幅を変えた2つの工程で波長変換層30を加工している。まず、第1部分P1に比較的広い幅の第1凹部R1を形成し、その後、第2部分P2における亀裂C上の第4部分P4に第1凹部R1よりも狭い幅の第2凹部R2を形成している。これにより、発光装置102において発光面となる波長変換層30Aの上面30Abの面積をより小さくして発光装置102の輝度を更に向上させながら、割断工程における歩留まりも向上することができる。
以下、第3の実施形態に係る発光装置103の製造方法を説明する。
本実施形態においては、割断後も工程があるため、割断によって形成されるものは、発光装置103ではなく中間構造体103Mとする。
本実施形態に係る発光装置103の製造方法においては、割断する工程の後に、隣接する中間構造体103M間の距離を拡げる工程と、中間構造体103Mの表面に透光層80を形成する工程と、透光層80の一部を除去する工程をさらに有する。
図11A~図12Bは、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す断面図である。
以下の説明においては、原則として、第1の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様である。
(割断する工程)
図4Aに示すように、波長変換層30の第2部分P2を亀裂に沿って割断する。図11Aに示すように、割断によって、複数の中間構造体103Mは、下面103Maがテープ材Tに固定された状態で形成される。隣接する中間構造体103Mの下側面103Mcは、互いに接し、または、僅かに離隔して対向している。
図11Aに示すように、各中間構造体103Mは、半導体構造10の一部である半導体構造10Mと、配線構造18の一部である配線構造18Mと、基板20の一部である基板20Mと、波長変換層30の一部である波長変換層30Mを有する。尚、図11A~図12Bにおいては、簡略化のため、基板20Mと半導体構造10Mと配線構造18Mを一体で示している。
(隣接する中間構造体間の距離を拡げる工程)
次に、テープ材Tを引き伸ばすことで、図11Bに示すように、隣接する中間構造体103M間の距離を拡げる。
隣接する中間構造体103M間の距離は、例えば対向する下側面103Mc間の距離である。隣接する中間構造体103M間の距離は、例えば10μm以上50μm以下とすることができる。これにより、テープ材Tに配置された状態でも下側面103Mcを加工でき、隣接する中間構造体103M間の距離が拡がるため表面を加工し易い。
また、本実施形態においては、テープ材Tは、引き伸ばしたときに中間構造体103Mの下面103Maから剥離しない程度の粘着力があるものが好ましい。
次に、中間構造体103Mの表面を加工する。
中間構造体103Mの表面を加工する工程は、例えば、中間構造体103Mの表面に透光層80を形成する工程と、透光層80の一部を除去する工程とを含む。
(中間構造体103Mの表面に透光層80を形成する工程)
図12Aに示すように、中間構造体103Mの表面に透光層80を形成する。
透光層80には、例えば、酸化シリコン(SiO)を用いることができる。透光層80は、例えばスパッタリング法により形成される。
透光層80は、例えば、中間構造体103Mの下側面103Mcと上側面103Mdと上面103Mbに設けられる。詳細には、透光層80は、例えば、波長変換層30Mの表面と、基板20Mの側面20Mcと、半導体構造10Mの側面10Mcとに設けられる。
透光層80は、波長変換層30Mの上面30Mbに設けられた第1層80aと、波長変換層30Mの側面30Mc及び基板20Mの側面20Mcとに設けられた第2層80bと、を含む。
第1層80aは、第2層80bより厚く形成される。第1層80aの厚さは、例えば1μm以上2μm以下とすることができる。第2層80bの厚さは、例えば200nm以上500nm以下とすることができる。
スパッタリング法で形成された第1層80aは、上面に形成されるため、膜質が、側面に形成される第2層80bの膜質よりも緻密に形成される傾向にある。よって、第1層80aは、エッチング精度が良好となり、例えばマスクを用いたパターニングにより所望の形状にエッチングしやすい。
(透光層80の一部を除去する工程)
図12Bに示すように、透光層80の一部を除去する。
例えば、第2層80bを覆い、第1層80aを部分的に覆うマスクを形成し、そのマスクを介して第1層80aを除去することで第1層80aを部分的に除去する。透光層80の除去は、例えばウェットエッチングやドライエッチングにより行う。マスクをパターニングすることで、例えば、波長変換層30Mの上面30Mbに規則的に配列された複数の第1層部分80a1を配置する。
図12Bに示すように、第1層部分80a1の断面視形状は、例えば台形状であるが、三角形状でもよい。第1層部分80a1の上面視形状は、例えば円形状または四角形状である。以上の工程によって、複数の発光装置103が製造される。
以下に、本実施形態に係る製造方法によって製造された発光装置103について説明する。
図13は、本実施形態における発光装置を示す断面図である。
発光装置103は、半導体構造10の一部である半導体構造10Aと、配線構造18の一部である配線構造18Aと、基板20の一部である基板20Aと、波長変換層30の一部である波長変換層30Aと、透光層80Aを有する。
透光層80Aは、発光装置103の上面103bと側面103cに露出している。
透光層80Aは、第1層80Aaと第2層80Abを有する。第1層80Aaは、波長変換層30Aの上面30Abに設けられている。第2層80Abは、波長変換層30Aの側面30Acと、基板20Aの側面20Acと、半導体構造10Aの側面10Acに設けられている。第1層80Aaは、第2層80Abよりも厚い。第1層80Aaの膜質は、第2層80Abの膜質より緻密である。第2層80Abの膜質は、第1層80Aaの膜質より粗い。第2層80Abの屈折率は、第1層80Aaの屈折率より低い。
第1層80Aaは、波長変換層30Aの上面30Abにおいて規則的に配列された複数の第1層部分80Aa1を含む。図13に示すように、第1層部分80a1の断面視形状は、例えば台形状であるが、三角形状でもよい。第1層部分80a1の上面視形状は、例えば円形状または四角形状である。
本実施形態に係る発光装置103の製造方法によれば、一枚の基板20から多くの中間構造体103Mを製造しつつ、中間構造体103Mの表面を効率的に加工できる。
本実施形態における発光装置103によれば、波長変換層30Aの側面30Acに透光層80Aの第2層80Abを設けることにより、発光装置103の側方への光を波長変換層30Aの側面30Acと第2層80Abとの界面で反射させ、発光装置103の上面103bからの光取り出し効率を向上できる。また、発光装置103によれば、波長変換層30の上面30Abに複数の第1層部分80Aa1を形成することにより、発光装置103の上面103bからの光取り出し効率を向上できる。
10、10A、10M:半導体構造
10c、10Mc:側面
11、11A:発光層
12、12A:n側半導体層
13、13A:p側半導体層
14、14A:第1導電層
15、15A:第2導電層
16、16A:p側電極
17、17A:絶縁層
18、18A、18M:配線構造
18a、18Aa:下面
18c、18Mc:側面
20、20A、20M:基板
20a、20Aa:第1面
20aa、20Aaa:露出面
20b、20Ab:第3面
20Ac、20Mc:側面
20d:第2面
30、30A、30M:波長変換層
30a、30Aa:下面
30b、30Ab、30Mb:上面
30Ac、30Mc:側面
40:支持部材
50:光反射性部材
60:導電部材
70:金属部材
80、80A:透光層
80a、80Aa:第1層
80a1、80Aa1:第1層部分
80b、80Ab:第2層
100、101、102、103:発光装置
100a、103a:下面
100b、103b:上面
100c、101c、102c、103c:側面
103M:中間構造体
103Ma:下面
103Mb:上面
103Mc:下側面
103Md:上側面
200、201:発光モジュール
B1、B2:ブレード
BD:接合部材
C:亀裂
DT:個片化予定線
L:レーザ光
M:改質領域
P1~P4:第1部分~第4部分
R1、R2:凹部
RT:加工領域
S1~S3:第1面~第3面
SB:支持基板
SP:突部
T:テープ材
b1、b2:ブレード幅
r1、r2、t1:幅
ts:厚さ

Claims (17)

  1. 第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記第1面に発光層を含む半導体構造を形成する工程と、
    前記基板内に前記基板の前記第1面に達する亀裂を形成する工程と、
    前記基板の前記第2面側に波長変換層を配置する工程と、
    前記波長変換層から前記半導体構造に向かう方向から見て、前記亀裂と重なる前記波長変換層の第1部分を除去して前記波長変換層に第1凹部を形成するとともに、前記第1凹部と前記半導体構造の間にある前記波長変換層の第2部分を残存させる工程と、
    前記第2部分を前記亀裂に沿って割断する工程と、
    を備えた発光装置の製造方法。
  2. 前記亀裂を形成する工程において、前記基板の前記第2面側から前記基板にレーザ光を照射することにより前記基板内に改質領域を形成し、前記亀裂は前記改質領域から前記第1面に向かって伸展する請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記亀裂を形成する工程において、前記レーザ光を前記第1面から前記基板の厚さの半分以上離れた位置に集光させて前記改質領域を形成する請求項2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する基板を準備する工程と、
    前記基板の前記第1面に発光層を含む半導体構造を形成する工程と、
    前記基板内に前記基板の前記第1面に達する亀裂を形成する工程と、
    前記亀裂を形成する工程の後、前記基板の一部を前記第2面側から除去し、前記基板に第3面を形成する工程と、
    前記基板の前記第3面に波長変換層を配置する工程と、
    前記波長変換層から前記半導体構造に向かう方向から見て、前記亀裂と重なる前記波長変換層の第1部分を除去して前記波長変換層に第1凹部を形成するとともに、前記第1凹部と前記半導体構造の間にある前記波長変換層の第2部分を残存させる工程と、
    前記第2部分を前記亀裂に沿って割断する工程と、
    を備えた発光装置の製造方法。
  5. 前記亀裂を形成する工程において、前記基板の前記第2面側から前記基板にレーザ光を照射することにより前記基板内に改質領域を形成し、前記亀裂は前記改質領域から伸展する請求項4に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記亀裂を形成する工程において、前記改質領域から前記第1面に向かって前記亀裂が延びる請求項5に記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記亀裂を形成する工程において、前記レーザ光を前記第1面から前記基板の厚さの半分以上離れた位置に集光させて前記改質領域を形成する請求項5または6に記載の発光装置の製造方法。
  8. 前記第3面を形成する工程において、前記改質領域は前記基板から除去され、前記亀裂は前記基板内に残存する請求項5~7のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  9. 前記第3面を形成する工程において、前記基板の厚さを前記波長変換層の厚さよりも薄くする請求項4~8のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  10. 前記第2部分を残存させる工程において、ブレードで切削することにより、前記第1部分を除去する請求項1~9のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  11. 前記第2部分を残存させる工程と前記第2部分を割断する工程の間に、前記波長変換層から前記半導体構造に向かう方向から見て、前記第2部分のうち前記亀裂と重なる第3部分を除去して前記波長変換層に第2凹部を形成するとともに、前記第2凹部と前記半導体構造の間にある第4部分を残存させる工程をさらに備え、
    前記割断する工程において、前記第4部分を前記亀裂に沿って割断する請求項1~10のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  12. 前記半導体構造を形成する工程の後に、前記半導体構造の前記基板側とは反対側に支持基板を接合する工程と、
    前記波長変換層を配置する工程の後に、前記支持基板を除去する工程と、
    をさらに備えた請求項1~11のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  13. 前記半導体構造の前記基板側とは反対側にテープ材を固定する工程をさらに備えた請求項1~12のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  14. 前記割断する工程において、前記半導体構造の一部と、前記基板の一部と、前記波長変換層の一部を含む中間構造体が前記テープ材に固定された状態で複数形成され、
    前記割断する工程の後に、
    前記テープ材を引き伸ばすことで、隣接する前記中間構造体間の距離を拡げる工程と、
    前記中間構造体の表面に透光層を形成する工程と、
    をさらに備えた請求項13に記載の発光装置の製造方法。
  15. 前記透光層は、前記中間構造体の上面に形成された第1層と、前記中間構造体の側面に形成された第2層とを含み、
    前記第1層を、前記第2層よりも厚くする請求項14に記載の発光装置の製造方法。
  16. 前記透光層を形成する工程の後に、前記透光層の一部を除去する工程をさらに備えた請求項14に記載の発光装置の製造方法。
  17. 前記透光層は、前記中間構造体の上面に形成された第1層と、前記中間構造体の側面に形成された第2層とを含み、
    前記透光層の一部を除去する工程は、前記第1層の一部を除去し、複数の第1層部分を規則的に配列させる請求項16に記載の発光装置の製造方法。
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