JP7088813B2 - 浄水供給システム - Google Patents

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本発明は、浄水場から複数の需要者宅へ水を供給するための、浄水供給システムに関する。
従来、浄水場と各需要者宅とは給水管で連結されており、浄水場からの浄水は、給水管を通じて、各需要者宅へ供給されるようになっている。また、給水管が老朽化したり破損したりした場合には、新しい給水管を更新することが行われている。
ところで、給水管の更新には多額のコストがかかる。そのため、そのコストの低廉化を図るためのものとして、下記特許文献1には、更新用配管として可撓性に秀れるとともに高寿命のポリブテン管を用い、これを作業用点検穴から挿入して既設管に沿って延長し、さらに結束手段によって既設管に固定するようにした、住戸内配管の更新方法が記載されている。
また、上記のような給水管の更新は、過疎地や、いわゆる限界集落などでは、経済的又は行政効率の観点から難しい。そのため、例えば、各需要者宅に貯水槽を設置すると共に、浄水場からの水を給水車で各需要者宅へ搬送して、前記貯水槽に貯留することが提案されている。
特開平11-107337号公報
ところで、地震や火災等の災害時には、浄水場と各需要者宅とを連結する給水管が破損してしまって、断水することがあり、過疎地や限界集落等における各需要者宅へ、水を供給できないことがあった。
また、上記のような災害時においては、道路が寸断されることが多いので、上述したように、給水車による、過疎地や限界集落等における各需要者宅への水の供給は難しい。
更に、大震災等の大規模災害時においては、水が必要とされる地域に供給したい場合があるが、給水車等による給水のみでは、対応することが困難であった。
したがって、本発明の目的は、給水管を更新するよりも、費用を低く抑えることができると共に、災害時等において、過疎地や限界集落等における各需要者宅や、水が必要とされる地域へ水を供給することができる、浄水供給システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、浄水場から複数の需要者宅へ水を供給するための浄水供給システムであって、前記浄水場から輸送手段によって水が供給される中継水槽と、前記中継水槽と前記各需要者宅とを連結する複数の配水管とを有しており、前記中継水槽内には、前記配水管に接続される複数のカートリッジ型タンクが着脱可能に収容されており、前記各カートリッジ型タンクに、前記浄水場から前記輸送手段によって水が供給されるようになっており、前記各カートリッジ型タンクに貯留された水が、前記中継水槽又は前記配水管の途中に設けられたポンプ、或いは、前記中継水槽と前記各需要者宅との水位差を利用して、前記配水管を通して各需要者宅へ送出されるように構成されていることを特徴とする。
上記発明によれば、浄水場から、タンクローリー車等の輸送手段によって、中継水槽の各カートリッジ型タンクに水を供給した後、各カートリッジ型タンクに貯留された水を、ポンプや水位差を利用して、配水管を通して、各需要者宅に供給することができる。
そして、この浄水供給システムにおいては、浄水場から輸送手段によって、一旦、中継水槽の各カートリッジ型タンクに貯留した後、配水管を通じて各需要者宅へ供給するので、給水管を更新するよりも、浄水供給システムの構築費用を低く抑えることができ、経済的となる。
また、複数のカートリッジ型タンクは中継水槽内に着脱可能に収容されているので、例えば、地震や台風、火災等の災害によって、浄水場と各需要者宅とを連結する給水管、あるいは中継水槽と各需要者宅とを連結する配水管が破損して断水した際に、中継水槽から水が貯留されたカートリッジ型タンクを取外して、水が必要な地域に搬送して、カートリッジ型タンクから直接、水を需要者に供給することができる。
本発明の浄水供給システムにおいては、前記カートリッジ型タンクとして、飲料水として使用可能な水を貯留する飲料水用カートリッジ型タンクと、生活水として使用可能な水を貯留する生活水用カートリッジ型タンクとを有し、前記配水管として、前記飲料水用カートリッジ型タンクに貯留された水を各需要者宅へ送る飲料水用配水管と、前記生活水用カートリッジ型タンクに貯留された水を各需要者宅へ送る生活水用配水管とを有していることが好ましい。
上記態様によれば、飲料水と生活水とを、飲料水用カートリッジ型タンクや生活水用カートリッジ型タンクに、別々に貯留して供給することができ、生活水は浄水場での水処理作業を簡略化できるので、全てを飲料水として提供する場合に比べて、浄水場での水処理作業を効率化することができる。
本発明の浄水供給システムにおいては、前記中継水槽には、前記カートリッジ型タンク内の残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つを検出する監視装置が設けられており、通信手段を介して、前記浄水場及び前記監視装置のそれぞれと通信可能な管理センターが設けられており、前記管理センターは、前記監視装置から受信した、残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つの情報に基づいて、前記浄水場に対して、前記中継水槽への給水、メンテナンスから選ばれた少なくとも1つの必要とされる作業情報を送信するように構成されていることが好ましい。
上記態様によれば、管理センターは、監視装置から受信した残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つの情報に基づいて、浄水場に対して、中継水槽への給水、メンテナンスから選ばれた少なくとも1つの必要とされる作業情報を送信するので、浄水場では、カートリッジ型タンク内の貯留水の状況変化に対して、確実かつ迅速に対処することが可能となる。
本発明の浄水供給システムにおいては、前記中継水槽には、前記ポンプ及び/又は前記監視装置を動作させるための電力を蓄えて供給するための自然発電装置が設置されていることが好ましい。
上記態様によれば、中継水槽には、ポンプ及び/又は監視装置を動作させるための電力を蓄えて供給するための自然発電装置が設置されているので、浄水供給システムをより経済的にすることができると共に、地震や台風、火災等の災害によって電力供給が途絶えた場合でも、例えば、太陽光や、風力、地熱等を利用する自然発電装置の電力によって、ポンプや監視装置を動作させることができる。
本発明の浄水供給システムにおいては、前記中継水槽は、地下に埋設されていることが好ましい。この態様によれば、中継水槽は、外気温に影響されにくい地下に埋設されているので、各カートリッジ型タンクに貯留された水の水温の変動を少なくすることができる。
本発明の浄水供給システムにおいては、前記飲料水用カートリッジ型タンクと、前記生活水用カートリッジ型タンクとは、前記中継水槽内の別々の区画に着脱可能に収容されていることが好ましい。
上記態様によれば、飲料水用カートリッジ型タンクと、生活水用カートリッジ型タンクとは、中継水槽内の別々の区画に着脱可能に収容されているので、飲料水用カートリッジ型タンク内の水と、生活水用カートリッジ型タンク内の水とがリークすることを確実に防止することができる。また、区画を分けて収容することにより、作業時に飲料水用カートリッジ型タンクと、生活水用カートリッジ型タンクとを取り違えることを防止できる。
本発明の浄水供給システムにおいては、前記配水管は樹脂製で、地上に露出した状態で配管されることが好ましい。この態様によれば、配水管は樹脂製で、地上に露出した状態で配管されるので、配水管自体のコストを低く抑えることができると共に、配水管の配管も比較的容易なため、浄水供給システムの構築がより簡単になる。
本発明によれば、浄水場から輸送手段によって、一旦、中継水槽の各カートリッジ型タンクに貯留した後、配水管を通じて各需要者宅へ供給するので、給水管を更新するよりも、浄水供給システムの構築費用を低く抑えることができ、経済的となる。また、複数のカートリッジ型タンクは中継水槽内に着脱可能に収容されているので、必要な場合には、中継水槽から水が貯留されたカートリッジ型タンクを取外して、水が必要な地域に搬送して、カートリッジ型タンクから直接、水を需要者に供給することができる。
本発明に係る浄水供給システムの一実施形態を示す、概略説明図である。 同浄水供給システムを構成する中継水槽の概略構造を示す平面図である。 図2のA-A矢視線における断面説明図である。 図2のB-B矢視線における断面説明図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る浄水供給システムの、一実施形態について説明する。
図1に示すように、この浄水供給システムは、浄水場1から複数の需要者宅5へ水を供給するための浄水供給システムであり、浄水場1から輸送手段10によって水が供給される、中継拠点15に設けられた中継水槽20と、中継水槽20と各需要者宅5とを連結する複数の配水管30とを有している。中継水槽20内には、配水管30に接続される複数のカートリッジ型タンク40が着脱可能に収容されており、各カートリッジ型タンク40に、浄水場1から輸送手段10によって水が供給されるようになっている。中継水槽20には、各カートリッジ型タンク40に貯留された水を、配水管30を通して各需要者宅5へ送出するポンプPが設けられている。
前記輸送手段10としては、例えば、浄水場1から取水された水が、タンクに充填された、いわゆるタンクローリーを用いることができる。このタンクは、飲料水と生活水とを分けて充填可能であることが好ましい。ただし、輸送手段としては、飲料水や生活水を充填可能なタンクを積載した、トラックやトレーラー等であってもよく、特に限定はされない。
また、需要者宅5は、戸建ての一般家庭を想定しているが、マンションやアパート等の集合住宅や、各種店舗、寺社、雑居ビル、学校、病院等であってもよい。
中継水槽20内には、配水管30に接続される複数のカートリッジ型タンク40が着脱可能に収容されており、各カートリッジ型タンク40に、浄水場1から輸送手段10によって水が供給されるようになっている。なお、輸送手段10により、水が充填されたカートリッジ型タンク40を運び、中継水槽20のカートリッジ型タンク40と交換することにより、水を供給するようにしてもよい。
図2、3に示すように、前記カートリッジ型タンク40は、飲料水として使用可能な水を貯留する飲料水用カートリッジ型タンク41(以下、単に「飲料水用タンク41」ともいう)と、生活水として使用可能な水を貯留する生活水用カートリッジ型タンク45(以下、単に「生活水用タンク45」ともいう)とを有している。
この実施形態における飲料水用タンク41及び生活水用タンク45は、高さ方向が横幅方向よりも長く、かつ、奥行が比較的短い、略矩形箱状をなしていいる。各タンク41,45の上方の一側部には、タンク41,45内の空気を排出可能な、空気抜き部41a,45aが設けられており、また、上方中央部には、クレーンのフック等を引き掛け可能な、引き掛け部41b,45bが設けられている。
上記のカートリッジ型タンク40は、例えば、FRP等の樹脂、ステンレス鋼等の金属、木材などで形成することができるが、後述する監視装置50(図1参照)によって、タンク外部からタンク内の残水量等が視認できるように、透明性を有する樹脂製のものであることが好ましい。
更に、カートリッジ型タンクの形状や構造としては、上記態様に限定されるものではなく、例えば、立方体のようなキューブ状としたり、略円筒状等としたりしてもよく、特に限定されない。また、この実施形態では、飲料水用タンク41と、生活水用タンク45とは、両者同一形状となっているが、区別できるような形状としてもよい。
そして、前記中継水槽20は、この実施形態の場合、中継拠点15の地下に埋設されている(図1参照)。なお、中継拠点15としては、例えば、コンビニエンスストアや、ガソリンスタンド、寺社、病院、学校、図書館、公民館、公園等を挙げることができる。
図2及び図3を併せて参照すると、この実施形態における中継水槽20は、平面的に見て長方形状をなす底壁21と、該底壁21の4つの辺から立設され、枠状に連結された側壁22とからなり、上方が開口した略長方形の箱状をなしている。この中継水槽20の内部空間が、複数のカートリッジ型タンク40を着脱可能に収容する、タンク収容空間24をなしている。また、前記底壁21の短辺方向の中央部には、長辺方向に沿って樋状に延びる、凹部21aが形成されている。
更に、この凹部21aには、底壁21の長辺方向に沿って伸びる、ブロック状をなした配管支持壁25が設置されている。この配管支持壁25を隔壁(仕切壁)として、中継水槽20のタンク収容空間24内に、第1区画E1と第2区画E2とが画成されるようになっている。
第1区画E1には、その長手方向に沿って、複数の飲料水用タンク41が着脱可能に並列して収容配置されている。一方、第2区画E2には、その長手方向に沿って、複数の生活水用タンク45が着脱可能に並列して収容配置されている。また、前記配管支持壁25の上方側及び下方側には、配管支持壁25の長手方向に沿って伸びる、第1配管支持部28及び第2配管支持部29がそれぞれ形成されている。
更に、一対の側壁22,23の上端部には、H鋼等からなる覆工板支持部26,26がそれぞれ載置されており、これらの覆工板支持部26,26を介して、格子状をなしたグレーチング等からなる覆工板27が着脱可能に配置されている。なお、常時は中継水槽20の上方開口は、覆工板27によって覆われている。
すなわち、上記の覆工板27を着脱することで、中継水槽20の上方開口を開閉して、地上から中継水槽20のタンク収容空間24にアクセスすることができるので、タンク収容空間24内の第1区画E1に収容された飲料水用タンク41や、第2区画E2に収容された生活水用タンク45を、引き掛け部41b,45bを介して、クレーンのフック等によって持ち上げたり降ろしたりすることによって、これらのタンク41,45を中継水槽20から着脱可能とすることができるようになっている。
なお、中継水槽20のタンク収容空間24における、カートリッジ型タンクの収容方法としては、上記態様に限定されるものではない。例えば、図2において、タンク収容空間24の上半部の区画に、飲料水用タンクを収容したり、同タンク収容空間24の下半部の区画に、生活水用タンクを収容したりしてもよい。
また、図2や図3に示すように、複数の飲料水用タンク41や生活水用タンク45には、給水管(飲料水用給水管35や生活水用給水管36)を介して、輸送手段10から水が供給されるようになっている。
具体的には次のような構成となっている。すなわち、配管支持壁25の上方に形成された第1配管支持部28には、直線状に伸びる飲料水用分配管35a及び生活水用分配管36aが並列して配置されている(図3参照)。図3や図4に示すように、飲料水用分配管35aは、複数の連結管35bを介して、複数の飲料水用タンク41にそれぞれ連結されており、生活水用分配管36aは、複数の連結管36bを介して、複数の生活水用タンク45にそれぞれ連結されている。更に図2及び図3に示すように、飲料水用分配管35aには、飲料水用給水管35が連結されており、生活水用分配管36aには、生活水用給水管36が連結されている。
したがって、輸送手段10から、飲料水用給水管35を通して飲料水が供給されると、同飲料水は、飲料水用分配管35aを流通して、各連結管35bを介して、各飲料水用タンク41内にそれぞれ供給されるようになっている。一方、輸送手段10から、生活水用給水管36を通して生活水が供給されると、同生活水は、生活水用分配管36aを流通して、各連結管36bを介して、各生活水用タンク45にそれぞれ供給されるようになっている。
また、この実施形態における前記配水管30は、図2に示すように、飲料水用タンク41に貯留された水を各需要者宅5へ送る飲料水用配水管31と、生活水用タンク45に貯留された水を各需要者宅5へ送る生活水用配水管32とを有している。すなわち、飲料水用タンク41には飲料水用配水管31が連結され、生活水用タンク45には生活水用配水管32が連結されており、これらの配水管31,32を通じて各需要者宅5に飲料水や生活水等の水が供給されるようになっている。
この実施形態の場合、図3に示すように、配管支持壁25の下方に形成された第2配管支持部29に、飲料水用配水管31及び生活水用配水管32の、直線状に伸びる始端部31a,32a側が並列して配置されている。また、飲料水用配水管31の始端部31aは、複数の連結管31bを介して、複数の飲料水用タンク41にそれぞれ連結されている。更に、生活水用配水管32の始端部32aは、複数の連結管32bを介して、複数の生活水用タンク45にそれぞれ連結されている。また、各配水管31,32の始端部31a,32aよりも下流側(需要者宅5側)には、ポンプP(図1参照)が配置されており、各配水管31,32内を流通する水を下流側へ向けて送水可能となっている。
なお、この実施形態においては、中継水槽20にポンプPが設けられており、このポンプPによって、カートリッジ型タンク40に貯留された水を、配水管30を通して、各需要者宅5へ送出するように構成されているが、この態様に限定されるものではない。例えば、配水管30の途中(中継水槽20よりも下流側の位置)にポンプPを設けて、このポンプPによって、カートリッジ型タンク40に貯留された水を、配水管30を通して各需要者宅5へ送出してもよい。或いは、中継水槽20が各需要者宅5よりも高所に設置されていて、中継水槽20と各需要者宅5との間に水位差がある場合には(例えば、山の中腹に中継水槽20があり、山のふもとに各需要者宅5がある場合等)、この水位差を利用して、カートリッジ型タンク40に貯留された水を、配水管30を通して各需要者宅5へ送出してもよい。
また、カートリッジ型タンク40に貯留された水を、配水管30を通して各需要者宅5へ送出する構成としては、上述した、中継水槽Pや配水管30の途中に設けたポンプPによるものや、中継水槽20と各需要者宅5との水位差を利用するものの、2つ以上を組み合わせてもよい。例えば、中継水槽20を高所に設置し、かつ、中継水槽20及び/又は配水管30の途中にポンプPを設けて、中継水槽20と各需要者宅5との水位差を利用しつつ、ポンプPによって、タンク内の水を配水管30を通して各需要者宅5へ送出してもよい。
更にこの実施形態では、中継水槽20が地下に埋設されているため、各配水管31,32の始端部31a,32aも地下に位置している。ただし、図1に示すように、各配水管31,32の始端部31a,32aよりも下流側部分は、ポンプPを介して所定地上に向けて屈曲して伸びて、地上に露出した状態で配管されており、各配水管31,32の図示しない終端部が各需要者宅5にそれぞれ連結されるようになっている
したがって、各飲料水用タンク41内に貯留された飲料水は、連結管31bを通して飲料水用配水管31へと流出し、一方、各生活水用タンク45内に貯留された生活水は、連結管32bを通して生活水用配水管32へと流出するようになっている(図3及び図4参照)。
また、上記の前記配水管30(飲料水用配水管31及び生活水用配水管32)や、給水管(飲料水用給水管35や生活水用給水管36)は、例えば、ポリエチレンや、ポリ塩化ビニル等の樹脂や、ダクタイル鋳鉄やステンレス鋼等の金属から形成することができる。この実施形態では、前記配水管30は、上記の樹脂から形成されている。
なお、飲料水用タンクや生活水用タンクに対する、飲料水用配水管や、生活水用配水管、飲料水用給水管、生活水用給水管の、連結構造は、上記態様に限定されるものでない。
また、図1に示すように、中継水槽20には、カートリッジ型タンク40(ここでは飲料水タンク41及び生活水用タンク45の両方)内の残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つを検出する監視装置50が設けられている。この実施形態の監視装置50は、各タンク41,45内の飲料水や生活水の水面位置や水質を、撮像又は撮影可能な、画像センサや、各タンク41,45内の飲料水や生活水(特に飲料水)の残留塩素を測定可能な残留塩素計などを備えている。また、タンク外部に、水面位置や、水質、残量塩素等の数値を表示できる、ディスプレイを付設して、このディスプレイに表示された数値を、監視装置50で監視するようにしてもよい。
また、この浄水供給システムにおいては、通信手段(ここでは無線通信)を介して、浄水場1及び監視装置50のそれぞれと通信可能な管理センター55が設けられている。なお、この実施形態の通信手段としては無線通信であるが、有線通信でもよい。
更に、上記管理センター55は、監視装置50から受信した、カートリッジ型タンク40(飲料水タンク41及び生活水用タンク45)の、残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つの情報に基づいて、浄水場1に対して、中継水槽20への給水、メンテナンスから選ばれた少なくとも1つの必要とされる作業情報を送信するように構成されている。
すなわち、飲料水タンク41及び生活水用タンク45の残水量が基準値以下となった場合や、水質が異常となった場合、更には、残留塩素量が基準値以上となった場合に、それらの情報が、監視装置50から通信手段を介して管理センター55へ送られ、管理センター55から浄水場1に、輸送手段10による飲料水タンク41や生活水用タンク45への給水指示がなされるようになっている。
また、この浄水供給システムにおいては、中継水槽20には、ポンプPや、監視装置50を動作させるための、電力を蓄えて供給するための自然発電装置60が設置されている。
図1に示すように、この実施形態では、中継水槽20が地下に埋設された中継拠点15の屋根に、太陽光により電力を蓄電する太陽光発電装置61が設置されており、また、中継水槽20の上方に、風力により電力を蓄電する風力発電装置62が設置されている。各装置61,62は、電線等を介してポンプP及び監視装置50に電気的にそれぞれ接続されている。その結果、各装置61,62により蓄電した電力が、ポンプPや監視装置50に供給されて、ポンプPや監視装置50が動作するようになっている。
次に、上記構造をなした、本発明に係る浄水供給システムの作用効果について説明する。
すなわち、この浄水供給システムにおいては、浄水場1から取水した飲料水や生活水を、タンクローリー車等の輸送手段10のタンクに充填し、同輸送手段10が中継水槽20まで移動する。その後、輸送手段10のタンクから、飲料水用給水管35を通して飲料水が供給されると、飲料水用分配管35aや各連結管35bを介して、各飲料水用タンク41内に、飲料水がそれぞれ供給されて貯留される。また、輸送手段10のタンクから、生活水用給水管36を通して生活水が供給されると、生活水用分配管36aや各連結管36bを介して、各生活水用タンク45に生活水がそれぞれ供給されて貯留される。各タンク41,45に貯留された飲料水や生活水は、ポンプPを介して、飲料水用配水管31や生活水用配水管32を流通するので、各需要者宅5に飲料水や生活水を供給することができる。なお、中継水槽20にポンプPが設置されておらず、配水管30の途中にポンプPが配置されている場合には、このポンプPを介して、配水管30を通して各需要者宅5へ、タンク内の水を送出することができ、又は、中継水槽20と各需要者宅5との間に水位差がある場合には、この水位差を利用して、配水管30を通して各需要者宅5へ、タンク内の水を送出することができる。
ところで、例えば、過疎地や、いわゆる限界集落などにおいては、浄水場から各需要者宅を繋ぐ給水管を新設したり、更新したりすること(例えば、老朽化や災害等に起因する取替や補修等)が、経済的又は行政効率の観点から難しい。
これに対して、この浄水供給システムにおいては、上述したように、浄水場1から輸送手段10によって、一旦、中継水槽20の各カートリッジ型タンク40(飲料水用タンク41や生活水用タンク45)に、飲料水や生活水を貯留した後、配水管30(飲料水用配水管31や生活水用配水管32)を通じて、それらの水を各需要者宅5へ供給するので、給水管を更新するよりも、浄水供給システムの構築費用を低く抑えることができ、経済的となる。
また、複数のカートリッジ型タンク40は中継水槽20内に着脱可能に収容されている。そのため、例えば、地震や台風、火災等の災害によって、浄水場1と各需要者宅5とを連結する給水管や、中継水槽20と各需要者宅5とを連結する配水管30が破損して断水した際に、中継水槽20から水が貯留されたカートリッジ型タンク40を取外すことができる。ここでは、中継水槽20の上方の覆工板27を取外して、タンク収容空間24の上方を開口した後、クレーンのフック等を、各タンク41,45の引き掛け部41b,45bに引き掛けて持ち上げることで、中継水槽20から各タンク41,45を取外すことができる。こうして各タンク41,45を中継水槽20から取外した後、水が必要な地域に搬送することによって、各タンク41,45から、飲料水や生活水を直接、需要者に供給することができる。
また、この実施形態においては、カートリッジ型タンク40として、飲料水として使用可能な水を貯留する飲料水用タンク41と、生活水として使用可能な水を貯留する生活水用タンク45とを有しているので、飲料水と生活水とを、飲料水用タンク41や、生活水用タンク45に別々に貯留して供給することができる。この際、生活水は浄水場1での水処理作業を簡略化できるので、全てを飲料水として提供する場合に比べて、浄水場1での水処理作業を効率化することができる。
更に、この実施形態においては、管理センター55は、監視装置50から受信した残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つの情報に基づいて、浄水場1に対して、中継水槽20への給水や、メンテナンスから選ばれた少なくとも1つの必要とされる作業情報を送信するように構成されているので、浄水場1においては、カートリッジ型タンク40内の貯留水の状況変化に対して、確実かつ迅速に対処することが可能となる。
また、この実施形態においては、中継水槽20には、ポンプP及び監視装置50を動作させるための電力を蓄えて、供給するための自然発電装置60(ここでは太陽光発電装置61及び風力発電装置62)が設置されているので、浄水供給システムをより経済的にすることができると共に、地震や台風、火災等の災害によって電力供給が途絶えた場合でも、例えば、太陽光や、風力、地熱等を利用する自然発電装置の電力によって、ポンプPや監視装置50を動作させることができる。
更に図1に示すように、中継水槽20は、外気温に影響されにくい地下に埋設されているので、各カートリッジ型タンク40に貯留された水の水温の変動を少なくすることができる。
また、図2や図3に示すように、飲料水用タンク41と、生活水用タンク45とは、中継水槽20内の別々の区画E1,E2に着脱可能に収容されているので、飲料水用タンク41内の水と、生活水用タンク45内の水とが、リークすることを確実に防止することができる。更に、区画を分けて収容することにより、作業時に飲料水用タンク41と、生活水用タンク45とを取り違えることを防止できる。
また、この実施形態では配水管30は樹脂製とされ、更に図1に示すように、地上に露出した状態で配管されるので、配水管30自体のコストを低く抑えることができると共に、配水管30の配管も比較的容易なため、浄水供給システムの構築がより簡単になる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
1 浄水場
5 需要者宅
10 輸送手段
15 中継拠点
20 中継水槽
21 底壁
21a 凹部
22,23 側壁
24 タンク収容空間
25 配管支持壁
26 覆工板支持部
27 覆工板
28 第1配管支持部
29 第2配管支持部
30 配水管
31 飲料水用配水管
32 生活水用配水管
31a,32a 始端部
31b,32b 連結管
35 飲料水用給水管
35a 飲料水用分配管
35b 連結管
36 生活水用給水管
36a 生活水用分配管
36b 連結管
40 カートリッジ型タンク
41 飲料水用カートリッジ型タンク(飲料水用タンク)
45 生活水用カートリッジ型タンク(生活水用タンク)
41a,45a 空気抜き部
41b,45b 引き掛け部
50 監視装置
55 管理センター
60 自然発電装置
61 太陽光発電装置
62 風力発電装置
E1 第1区画
E2 第2区画
P ポンプ

Claims (7)

  1. 浄水場から複数の需要者宅へ水を供給するための浄水供給システムであって、
    前記浄水場から輸送手段によって水が供給される中継水槽と、
    前記中継水槽と前記各需要者宅とを連結する複数の配水管とを有しており、
    前記中継水槽内には、前記配水管に接続される複数のカートリッジ型タンクが着脱可能に収容されており、
    前記各カートリッジ型タンクに、前記浄水場から前記輸送手段によって水が供給されるようになっており、
    前記各カートリッジ型タンクに貯留された水が、前記中継水槽又は前記配水管の途中に設けられたポンプ、或いは、前記中継水槽と前記各需要者宅との水位差を利用して、前記配水管を通して各需要者宅へ送出されるように構成されていることを特徴とする浄水供給システム。
  2. 前記カートリッジ型タンクとして、飲料水として使用可能な水を貯留する飲料水用カートリッジ型タンクと、生活水として使用可能な水を貯留する生活水用カートリッジ型タンクとを有し、
    前記配水管として、前記飲料水用カートリッジ型タンクに貯留された水を各需要者宅へ送る飲料水用配水管と、前記生活水用カートリッジ型タンクに貯留された水を各需要者宅へ送る生活水用配水管とを有している、請求項1記載の浄水供給システム。
  3. 前記中継水槽には、前記カートリッジ型タンク内の残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つを検出する監視装置が設けられており、
    通信手段を介して、前記浄水場及び前記監視装置のそれぞれと通信可能な管理センターが設けられており、
    前記管理センターは、前記監視装置から受信した、残水量、水質、残留塩素から選ばれた少なくとも1つの情報に基づいて、前記浄水場に対して、前記中継水槽への給水、メンテナンスから選ばれた少なくとも1つの必要とされる作業情報を送信するように構成されている、請求項1又は2記載の浄水給水システム。
  4. 前記中継水槽には、前記ポンプ及び/又は前記監視装置を動作させるための電力を蓄えて供給するための自然発電装置が設置されている、請求項3記載の浄水供給システム。
  5. 前記中継水槽は、地下に埋設されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の浄水供給システム。
  6. 前記飲料水用カートリッジ型タンクと、前記生活水用カートリッジ型タンクとは、前記中継水槽内の別々の区画に着脱可能に収容されている、請求項2記載の浄水供給システム。
  7. 前記配水管は樹脂製で、地上に露出した状態で配管される、請求項1~6のいずれか1つに記載の浄水供給システム。
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