JP7088356B1 - エレベータの制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの搬送部内に複数の乗りかごを含んだエレベータ(マルチデッキ型のエレベータ)において、停電などの異常が発生した場合に必要となる補助電源として容量の小さいものを用いることを可能にする。【解決手段】制御システムは、搬送部を昇降させる第1駆動装置を制御する第1制御部と、搬送部内で少なくとも何れか1つの乗りかごを動作させる第2駆動装置を制御する第2制御部と、外部電源から供給される電力の異常を検出する異常検出部と、当該異常検出部が異常を検出した場合に用いられる補助電源と、を備える。そして、異常検出部が異常を検出した場合、第1制御部は、搬送部及び釣合重りを重たい方へ落下させることにより、第1駆動装置に回生電力を発生させ、第2制御部は、第1駆動装置で発生した回生電力を用いて第2駆動装置を制御し、これらの制御により補助電源の電力の消費を抑制する。【選択図】図2

Description

本発明は、停電などの異常が発生した場合に用いられる補助電源を備えたエレベータの制御技術に関する。
従来から存在するシングルデッキ型のエレベータには、停電などの異常が発生した場合でも乗りかご内の利用者を避難させることができるように、必要となる電力を蓄えておくための補助電源を備えたものが多く存在する。
近年、輸送能力を高めるべく、2つの乗りかごを含んだ搬送部を1つの昇降路内で昇降させるダブルデッキ型のエレベータが提案されている。そして、このようなダブルデッキ型のエレベータにおいても、停電などの異常が発生した場合に必要となる電力を蓄えておくための補助電源を設けることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-87716号公報
上述したダブルデッキ型のエレベータにおいては、上下に隣接する2つの階床間の距離が、必ずしも、当該2つの階床のどの組合せにおいても同じであるとは限らない。従って、搬送部には、上下に隣接する2つの階床がどの組合せであっても2つの乗りかごを同時に着床させることができるように、乗りかごの位置調整を可能にするための位置調整装置が設けられている。
従って、ダブルデッキ型のエレベータでは、搬送部の昇降やかごドアの開閉を行うための電力に加えて、乗りかごの位置調整を行うための電力が必要になる。また、停電などの異常が発生した場合においても、利用者を安全に避難させるためには乗りかごを最寄階に着床させる必要があり、そのための電力が必要になる。そして、停電などの異常が発生した場合に必要となる全ての電力を補助電源の電力だけで賄おうとすると、補助電源として、それら全ての電力を蓄えておくことができるものが必要となる。このため、停電などの異常が発生した場合に必要となる電力を確保するためには、補助電源の容量を大きくしたり、別の補助電源を設けたりするなどして、補助電源の総容量を大きくせざるを得なかった(例えば、特許文献1参照)。
そこで本発明の目的は、1つの搬送部内に複数の乗りかごを含んだエレベータ(マルチデッキ型のエレベータ)において、停電などの異常が発生した場合に必要となる補助電源として容量の小さいものを用いることを可能にすることである。
本発明に係る制御システムは、次のようなエレベータに適用可能である。当該エレベータは、複数の乗りかごを含んだ搬送部と、搬送部を昇降させる第1駆動装置と、搬送部内で少なくとも何れか1つの乗りかごを動作させる第2駆動装置と、搬送部と共に第1駆動装置に吊り下げられた釣合重りと、を備える。制御システムは、第1駆動装置を制御する第1制御部と、第2駆動装置を制御する第2制御部と、外部電源から供給される電力の異常を検出する異常検出部と、当該異常検出部が異常を検出した場合に用いられる補助電源と、を備える。そして、異常検出部が異常を検出した場合、第1制御部は、搬送部及び釣合重りを重たい方へ落下させることにより、第1駆動装置に回生電力を発生させ、第2制御部は、第1駆動装置で発生した回生電力を用いて第2駆動装置を制御し、これらの制御により補助電源の電力の消費を抑制する。
上記制御システムによれば、外部電源から供給される電力に異常(停電など)が発生することで補助電源からの電力供給が必要になった場合でも、搬送部及び釣合重りを、それらの重量差を利用して重たい方へ落下させることにより、補助電源の電力の消費を抑制しつつ、搬送部を最寄階へ移動させることができる。また、第2駆動装置を力行で制御する必要がある場合でも、第1駆動装置で発生した回生電力を用いて第2駆動装置を制御することにより、補助電源の電力の消費を抑制することできる。このように、上記制御システムによれば、停電などの異常が発生して補助電源からの電力供給が必要になった場合でも、補助電源の電力の消費を顕著に抑制することができる。
上記制御システムは、第1駆動装置の回転を制止するブレーキ装置を更に備えたエレベータに適用されてもよい。そのような構成において、異常検出部が異常を検出した場合には、第1制御部は、補助電源の電力を用いてブレーキ装置を開放することにより、搬送部及び釣合重りを重たい方へ落下させ、それによって第1駆動装置に回生電力を発生させてもよい。この構成によれば、停電などの異常が発生した場合において搬送部及び釣合重りを重たい方へ落下させるためには、ブレーキ装置を開放するための電力が必要になるが、ブレーキ装置を開放できれば重量差を利用して搬送部を最寄階へ移動させることができるため、力行制御で搬送部を最寄階まで移動させる場合に比べて電力の消費が著しく抑制される。
上記制御システムにおいて、第2駆動装置は、搬送部内において少なくとも何れか1つの乗りかごの位置調整を可能にする位置調整装置であってもよい。この構成において、異常検出部が異常を検出した場合には、第2制御部は、第1駆動装置で発生した回生電力を用いて位置調整装置を制御することにより、乗りかごの全てを着床位置へ移動させてもよい。ここで、第2駆動装置が位置調整装置である場合には、第2駆動装置を力行で制御しなければならない場合がある。そして、そのように第2駆動装置を力行で制御する必要がある場合でも、上記構成によれば、第1駆動装置で発生した回生電力を用いて第2駆動装置を制御することができるため、補助電源の電力の消費を抑制しつつ、全ての乗りかごを最寄階に着床させることが可能になる。
上記制御システムにおいて、異常検出部が異常を検出した場合には、第1制御部は、第1駆動装置で発生した回生電力を用いて補助電源を充電してもよい。そして、第2制御部は、回生電力によって充電された補助電源の電力を用いて第2駆動装置を制御してもよい。この構成によれば、第1駆動装置で発生した回生電力を補助電源に一旦蓄えておくことができる。従って、搬送部が最寄階に停止して回生電力が発生しなくなった後であっても、補助電源の電力を用いて第2駆動装置を制御することが可能になる。よって、第1駆動装置で発生した回生電力を有効に利用することができる。
また、第2制御部は、第1駆動装置で発生した回生電力によって補助電源が充電されている期間中においても、第1駆動装置で発生した回生電力の一部を用いて第2駆動装置を制御してもよい。この構成によれば、補助電源の空き容量を超えて回生電力が発生することで、回生電力の一部が、補助電源の充電に使用できずに残った場合でも、それを第2駆動装置の制御に有効に利用することが可能になる。よって、残った回生電力を有効に利用する手段として、回生電力を全て充電できるように補助電源の容量を大きくするといった手段(即ち、補助電源の大型化を招くような手段)を採用する必要がなくなる。
本発明によれば、1つの搬送部内に複数の乗りかごを含んだエレベータ(マルチデッキ型のエレベータ)において、停電などの異常が発生した場合に必要となる補助電源として容量の小さいものを用いることが可能になる。
ダブルデッキ型のエレベータの構成を示した概念図である。 実施形態に係る制御システムの構成を示した概念図である。
[1]実施形態
実施形態として、ダブルデッキ型のエレベータに適用可能な制御システムについて説明する。先ず、ダブルデッキ型のエレベータの構成について説明する。
[1-1]エレベータの構成
図1は、ダブルデッキ型のエレベータの構成を示した概念図である。図1に示されるように、ダブルデッキ型のエレベータは、搬送部1と、駆動機構2と、制御部3と、を備える。以下、各部の構成について具体的に説明する。
<搬送部>
搬送部1は、昇降路内を移動する外かご10(かご枠など)と、当該外かご10内において上下に配された2つの乗りかご11A及び11Bと、を含んでいる。
<駆動機構>
駆動機構2は、昇降路内で搬送部1を昇降させる第1駆動装置21と、搬送部1内で乗りかご11A及び11Bのうちの少なくとも何れか一方を動作させる第2駆動装置22と、搬送部1と共に第1駆動装置21に吊り下げられた釣合重り23と、を含んでいる。
本実施形態では、第1駆動装置21は、電動機211と、当該電動機211の動力で回転する綱車212と、綱車212に架けられた主ロープ213と、によって構成されている。また、搬送部1及び釣合重り23は、主ロープ213によって綱車212の両側に吊り下げられている。このような第1駆動装置21によれば、電動機211の動力で綱車212を回転させることにより、昇降路内で搬送部1を昇降させることが可能になる。そして、電動機211には、力行制御で搬送部1を昇降させる際に必要となるトルクを適宜出力できるように、比較的高出力のモータが用いられる。
ダブルデッキ型のエレベータにおいては、上下に隣接する2つの階床間の距離が、必ずしも、当該2つの階床のどの組合せにおいても同じであるとは限らない。そこで本実施形態では、外かご10内において乗りかご11A及び11Bのうちの少なくとも何れか一方の位置調整を可能にする位置調整装置12が、第2駆動装置22として搬送部1に設けられている。このような第2駆動装置22によれば、上下に隣接する2つの階床がどの組合せであっても、搬送部1が停止する直前又は直後に乗りかご11A及び11Bの位置調整を行うことにより、当該乗りかご11A及び11Bを同時に着床させることが可能になる。
図1の例では、位置調整装置12は、外かご10の天井に設けられた駆動滑車121にワイヤロープ122を架けて乗りかご11A及び11Bを吊り下げることで構成されている(トラクション式)。この場合、駆動滑車121を回転させることにより、2つの乗りかご11A及び11Bを逆方向へ同じ距離だけ移動させることができる。尚、位置調整装置12は、乗りかご11A及び11Bのうちの少なくとも何れか一方の位置調整を可能にするものであれば、トラクション式のものに限らず、ボールねじやパンタグラフなどで構成されたものに適宜変更されてもよい。
このような構成において、駆動機構2は更に、第1駆動装置21の回転を制止するブレーキ装置24を含んでいる。具体的には、ブレーキ装置24は、第1駆動装置21のうちの電動機211や綱車212の軸回転を制止する装置である。そして、このようなブレーキ装置24は、上下に隣接する2つの階床への乗りかご11A及び11Bの着床時において、搬送部1の位置ずれを防止するために用いられる。また、ブレーキ装置24は、停電などによるエレベータの緊急停止時において、搬送部1の落下を防止するためにも用いられる。
<制御部>
制御部3は、第1駆動装置21を制御する第1制御部31と、第2駆動装置22を制御する第2制御部32と、を含んでいる。第1制御部31及び第2制御部32は、CPUなどの処理装置で構成される部分であり、それぞれが別個の処理装置で構成されてもよいし、1つの処理装置内においてそれぞれがプログラムやハードウェアで構成されてもよい。尚、エレベータには、制御部3での制御に必要な各種情報が保存される記憶部(ROMやRAMなどのメモリで構成される部分。不図示)が更に設けられていてもよい。
[1-2]制御システムの構成
図2は、本実施形態に係る制御システムの構成を示した概念図である。図2に示されるように、制御システムでは、第1制御部31と第2制御部32とが電線Lxによって互いに電気的に接続されており、正常時には、外部電源100(商用電源など)から電線Lxを通じて第1制御部31及び第2制御部32に電力が供給される。このような構成において、制御システムは、補助電源4と、異常検出部5と、スイッチ6A及び6Bと、を更に備えている。以下、各部の構成について具体的に説明する。
尚、以下に説明する異常検出部5、第1制御部31、及び第2制御部32で実行される制御処理は、処理装置(CPUなど)にプログラムを実行させることによってソフトウェアで実現されてもよいし、回路を構築することによってハードウェアで実現されてもよい。
<補助電源>
補助電源4は、外部電源100から電線Lxに供給される電力に異常(停電など)が発生した場合に用いられる電源である。一例として、補助電源4は、充電可能な蓄電池で構成される。
<異常検出部及びスイッチ>
異常検出部5は、外部電源100から電線Lxに供給される電力の異常(停電など)を検出する。具体的には、異常検出部5は、外部電源100から電線Lxへの入力電圧Vxが所定電圧V0より小さくなった場合に、それを異常として検出する。一例として、所定電圧V0は、エレベータを正常に制御するのに必要となる電圧の下限値である。
スイッチ6Aは、外部電源100と電線Lxとの間に設けられており、スイッチ6Bは、補助電源4と電線Lxとの間に設けられている。
そして異常検出部5は、異常を検出した場合、それを知らせるための異常信号Spを第1制御部31及び第2制御部32へ向けて送信すると共に、スイッチ6Aを開くことによって外部電源100と電線Lxとの間を電気的に遮断し、その一方で、スイッチ6Bを閉じることによって補助電源4と電線Lxとの間を電気的に接続する。これにより、停電などの異常が発生した場合であっても、外部電源100に代えて補助電源4からの電力が第1制御部31及び第2制御部32に供給される。よって、第1制御部31及び第2制御部32が電力不足で完全に停止してしまうといった事態を回避することができる。
一方、異常検出部5は、異常を検出しなくなった場合には、それを知らせるための正常信号Sqを第1制御部31及び第2制御部32へ向けて送信すると共に、スイッチ6Aを閉じることによって外部電源100と電線Lxとの間を電気的に接続し、その一方で、スイッチ6Bを開くことによって補助電源4と電線Lxとの間を電気的に遮断する。これにより、補助電源4からの電力が遮断される一方で、正常な状態へ回復した外部電源100からの電力が第1制御部31及び第2制御部32に供給される。
<第1制御部及び第2制御部>
第1制御部31は、異常検出部5から異常信号Spを受信した場合、搬送部1及び釣合重り23を、それらの重量差を利用して重たい方へ落下させることにより、第1駆動装置21を発電機として機能させて、当該第1駆動装置21に回生電力Wrを発生させる。
本実施形態では、停電などの異常が発生した場合、エレベータが緊急停止すると共に、ブレーキ装置24によって第1駆動装置21の回転が制止される。そこで、第1制御部31は、異常検出部5から異常信号Spを受信した場合には、補助電源4の電力を用いてブレーキ装置24を開放することにより、第1駆動装置21を自由に回転できる状態にする。これにより、第1制御部31は、搬送部1及び釣合重り23を重たい方へ落下させ、それによって第1駆動装置21に回生電力Wrを発生させることが可能になる。尚、第1制御部31は、搬送部1及び釣合重り23を重たい方へ落下させる場合、それらの速度を一定に保つために、補助電源4の電力を用いて第1駆動装置21に逆トルクを発生させてもよい。また、第1制御部31は、搬送部1を最寄階に停止させ、その後、ブレーキ装置24を動作させる場合にも、補助電源4の電力を用いることができる。
そして本実施形態では、第1制御部31は、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを、電線Lxを通じて第2制御部32に直接供給する。ここで、第1駆動装置21の電動機211には、上述したように比較的高出力のモータが用いられるため、これを発電機として機能させた場合には、比較的大きな回生電力Wrを発生させることができる。そして、第2制御部32によって制御される第2駆動装置22は、第1駆動装置21よりも負荷が十分に小さいため、第1駆動装置21を発電機として機能させた場合には、第2駆動装置22の制御に必要となる電力を十分に賄えるだけの回生電力Wrを第1駆動装置21に発生させることができる。よって、第1制御部31が回生電力Wrを第2制御部32に直接供給したとしても、第2制御部32は、第1制御部31から直接供給されてくる回生電力Wrを用いて第2駆動装置22を制御することができる。
そこで本実施形態では、第2制御部32は、異常検出部5から異常信号Spを受信した場合、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを用いて第2駆動装置22を制御する。具体的には、第2制御部32は、第1制御部31から直接供給されてくる回生電力Wrを用いて、第2駆動装置22である位置調整装置12を制御することにより、第1制御部31が搬送部1を最寄階に停止させる前に、乗りかご11A及び11Bの全てを着床位置へ移動させる。
一方、第1制御部31及び第2制御部32は、異常検出部5から正常信号Sqを受信した場合には、外部電源100からの電力を用いた通常の制御処理を実行する。
上記制御システムによれば、外部電源100から供給される電力に異常(停電など)が発生することで補助電源4からの電力供給が必要になった場合でも、搬送部1及び釣合重り23を、それらの重量差を利用して重たい方へ落下させることにより、補助電源4の電力の消費を抑制しつつ、搬送部1を最寄階へ移動させることができる。本実施形態では、停電などの異常が発生した場合において搬送部1及び釣合重り23を重たい方へ落下させるためには、ブレーキ装置24を開放するための電力が必要になるが、ブレーキ装置24を開放できれば重量差を利用して搬送部1を最寄階へ移動させることができるため、力行制御で搬送部1を最寄階まで移動させる場合に比べて電力の消費が著しく抑制される。
また、本実施形態では、第2駆動装置22である位置調整装置12による位置調整によって乗りかご11A及び11Bを着床させる場合、位置調整装置12を力行で制御しなければならない場合がある。例えば、位置調整装置12がトラクション式である場合(図1参照)であって、乗りかご11A及び11Bを軽い方へ移動させて位置調整を行う場合には、駆動滑車121を力行制御で回転させる必要がある。このように位置調整装置12を力行で制御する必要がある場合でも、上記制御システムによれば、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを用いて位置調整装置12を制御することができるため、補助電源4の電力の消費を抑制しつつ、全ての乗りかご11A及び11Bを最寄階に着床させることができる。
このように、本実施形態の制御システムによれば、停電などの異常が発生して補助電源4からの電力供給が必要になった場合でも、補助電源4の電力の消費を顕著に抑制することができる。換言すれば、補助電源4には、少なくとも、停電などの異常が発生した初期の段階において第1駆動装置21にて回生電力Wrが発生するまでに必要となる電力が蓄えられていれば、回生電力Wrを確実に発生させることができ、且つ、その回生電力Wrを用いて制御を行うことが可能になるため、利用者を安全に避難させることができる。よって、ダブルデッキ型のエレベータのように電力の消費量が大きいエレベータであっても、補助電源4として容量の小さいものを用いることが可能になる。
[2]変形例
[2-1]第1変形例
上述した制御システムにおいて、第1制御部31は、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを第2制御部32に直接供給することに代えて、当該回生電力Wrを用いて補助電源4を充電してもよい。即ち、第1制御部31は、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを補助電源4に一旦蓄えてもよい。そして、第2制御部32は、回生電力Wrによって充電された補助電源4の電力を用いて第2駆動装置22を制御してもよい。
この構成によれば、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを補助電源4に一旦蓄えておくことにより、搬送部1が最寄階に停止して回生電力Wrが発生しなくなった後であっても、補助電源4の電力を用いて第2駆動装置22を制御することが可能になる。具体的には、第1制御部31が搬送部1を最寄階に停止させた後であっても、第2制御部32は、第2駆動装置22である位置調整装置12を補助電源4の電力を用いて制御することにより、乗りかご11A及び11Bの全てを着床位置へ移動させることができる。よって、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrを有効に利用することができる。
また、第2制御部32は、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrによって補助電源4が充電されている期間中においても、第1駆動装置21で発生した回生電力Wrの一部を用いて第2駆動装置22を制御してもよい。
この構成によれば、補助電源4の空き容量を超えて回生電力Wrが発生することで、回生電力Wrの一部が、補助電源4の充電に使用できずに残った場合でも、それを第2駆動装置22の制御に有効に利用することが可能になる。よって、残った回生電力Wrを有効に利用する手段として、回生電力Wrを全て充電できるように補助電源4の容量を大きくするといった手段(即ち、補助電源4の大型化を招くような手段)を採用する必要がなくなる。
[2-2]第2変形例
上述した制御システムにおいて、第2制御部32は、乗りかご11A及び11Bのかごドアを開閉させるためのドア開閉装置(不図示)を第2駆動装置22として、当該ドア開閉装置を、第1駆動装置21で発生した回生電力Wr(具体的には、回生電力Wrによって充電された補助電源4の電力)を用いて制御してもよい。尚、第2制御部32は、位置調整装置12やドア開閉装置に限らず、搬送部1内で乗りかご11A及び11Bのうちの少なくとも何れか一方を動作させる様々な装置を第2駆動装置22として、それらの装置の少なくとも何れか1つを、第1駆動装置21で発生した回生電力Wr(回生電力Wrによって充電された補助電源4の電力を含む)を用いて制御してもよい。
[2-3]他の変形例
上述した制御システムは、ダブルデッキ型のエレベータに限らず、搬送部1内に複数の乗りかごを含んだマルチデッキ型のエレベータにも適用することができる。
また、上述した制御システムは、停電などの異常が発生した場合に限らず、正常時においても第1駆動装置21で回生電力Wrを発生させ、それを用いて第2駆動装置22を制御してもよい。
上述の実施形態及び変形例の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態又は変形例ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、上述の実施形態及び変形例からは、発明の対象として、エレベータの制御システムに限らず、それを構成する装置、制御処理、プログラムなどが個々に抽出されてもよいし、それらの一部が部分的に抽出されてもよい。
1 搬送部
2 駆動機構
3 制御部
4 補助電源
5 異常検出部
6A、6B スイッチ
10 外かご
11A、11B 乗りかご
12 位置調整装置
21 第1駆動装置
22 第2駆動装置
23 釣合重り
24 ブレーキ装置
31 第1制御部
32 第2制御部
Lx 電線
Sp 異常信号
Sq 正常信号
Vx 入力電圧
V0 所定電圧
Wr 回生電力
100 外部電源
121 駆動滑車
122 ワイヤロープ
211 電動機
212 綱車
213 主ロープ

Claims (5)

  1. 複数の乗りかごを含んだ搬送部と、当該搬送部を昇降させる第1駆動装置と、前記搬送部内で前記複数の乗りかごのうちの少なくとも何れか1つを動作させる第2駆動装置と、前記搬送部と共に前記第1駆動装置に吊り下げられた釣合重りとを備えたエレベータ、に適用可能な制御システムであり、
    前記第1駆動装置を制御する第1制御部と、
    前記第2駆動装置を制御する第2制御部と、
    外部電源から供給される電力の異常を検出する異常検出部と、
    前記異常検出部が前記異常を検出した場合に用いられる補助電源と、
    を備え、
    前記異常検出部が前記異常を検出した場合、
    前記第1制御部は、前記搬送部及び前記釣合重りを重たい方へ落下させることにより、前記第1駆動装置に回生電力を発生させ、
    前記第2制御部は、前記第1駆動装置で発生した前記回生電力を用いて前記第2駆動装置を制御し、
    これらの制御により前記補助電源の電力の消費を抑制する、エレベータの制御システム。
  2. 前記第1駆動装置の回転を制止するブレーキ装置を更に備えたエレベータ、に適用可能な制御システムであり、
    前記異常検出部が前記異常を検出した場合には、前記第1制御部は、前記補助電源の電力を用いて前記ブレーキ装置を開放することにより、前記搬送部及び前記釣合重りを重たい方へ落下させ、それによって前記第1駆動装置に前記回生電力を発生させる、請求項1に記載のエレベータの制御システム。
  3. 前記第2駆動装置は、前記搬送部内において前記複数の乗りかごのうちの少なくとも何れか1つの位置調整を可能にする位置調整装置であり、
    前記異常検出部が前記異常を検出した場合には、前記第2制御部は、前記第1駆動装置で発生した前記回生電力を用いて前記位置調整装置を制御することにより、前記乗りかごの全てを着床位置へ移動させる、請求項1又は2に記載のエレベータの制御システム。
  4. 前記異常検出部が前記異常を検出した場合には、
    前記第1制御部は、前記第1駆動装置で発生した前記回生電力を用いて前記補助電源を充電し、
    前記第2制御部は、前記回生電力によって充電された前記補助電源の電力を用いて前記第2駆動装置を制御する、請求項1~3の何れかに記載のエレベータの制御システム。
  5. 前記第2制御部は、前記第1駆動装置で発生した前記回生電力によって前記補助電源が充電されている期間中においても、前記第1駆動装置で発生した前記回生電力の一部を用いて前記第2駆動装置を制御する、請求項4に記載のエレベータの制御システム。
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