JP7088120B2 - シリコンウェーハのエッチング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンウェーハのエッチング方法及びエッチング装置に関する。
シリコンウェーハの製造工程において、単結晶インゴットの状態から薄くスライスされたウェーハは、面取り加工と研削加工を経て平坦化を行うのが一般的である。この際、ウェーハ表裏面には上記加工に起因する大小様々なキズや加工歪みが導入され、これらが後工程で顕在化すると重大な品質上の問題になり得る。
そこで、通常はエッチング処理を行って、これらのキズや加工歪を除去する。エッチング方法としては複数のウェーハの表裏面を同時に処理するバッチ方式や枚葉でウェーハの表面と裏面を順に処理するスピンエッチング方式が知られている(特許文献1参照)。また、目的に応じて酸エッチング液で処理する場合とアルカリエッチング液で処理する場合の2通りの手段があり、例えば酸エッチングの場合だと適宜濃度を調節した弗酸と硝酸等を含んだ混酸を用いるのが一般的である。
特開2007-53178号公報
スピンエッチング方式による酸エッチングを行う場合、通常、使用したエッチング液を回収し、再度エッチング液として用いるため、加工枚数に応じてエッチング液に含まれる弗酸と硝酸濃度は連続的に変化する。その結果、エッチング速度も連続的に変化するため、一定の加工量を維持できない問題がある。また、実際にはエッチング速度だけではなくウェーハ面内の取代分布も加工枚数に応じて変化するため、エッチング後のウェーハ形状も一定に維持できない問題がある。
従来は、この問題への対処として弗酸補給を行う場合が多いが、この方法ではエッチング速度は維持されるものの、エッチング加工後のウェーハ形状の変化には対処できない。そのため、形状変化が大きくなってくると、加工を一時中断してのエッチング液交換作業が避けられなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、エッチング速度、エッチング加工後のウェーハ形状を一定に維持しながらの連続加工が可能となるシリコンウェーハのエッチング方法を提供することを目的とする。
上記目的を解決するために、本発明は、シリコンウェーハの表面及び/又は裏面に供給ノズルを通してエッチング液タンクに保存された酸エッチング液を供給しながら、前記シリコンウェーハを回転させることで、前記酸エッチング液の供給範囲を前記シリコンウェーハの表面及び/又は裏面の全面に拡大して酸エッチングを行うスピンエッチング工程を含むシリコンウェーハのエッチング方法であって、
前記スピンエッチング工程を繰り返し行うことで、複数のシリコンウェーハの連続加工を行い、
前記連続加工中に、前記スピンエッチング工程において使用した前記酸エッチング液を回収し、前記エッチング液タンクに戻して再び酸エッチング液とする工程と、
前記回収後の酸エッチング液を所定量排液し、さらに所定量の新たな前記酸エッチング液を給液する排液・給液工程とを含み、
前記排液・給液工程後の酸エッチング液を前記スピンエッチング工程に用いることを特徴とするシリコンウェーハのエッチング方法を提供する。
このようなシリコンウェーハのエッチング方法であれば、排液・給液を行いながらスピンエッチング方式の酸エッチングを行うことで、酸エッチング液中のSi溶解量の増加、及び、それによる酸エッチング液の動粘度の変化を防ぐことができるため、連続加工時でも一定のエッチング速度と加工後のウェーハ形状を得ることができる。
このとき、前記排液・給液工程において、前記回収後の酸エッチング液のSi溶解量に基づいて、前記排液する量と前記給液する量とを決定することが好ましい。
このような方法であれば、Si溶解量の増加、及び、それによる酸エッチング液の動粘度の変化をより確実に防ぐことができる。
また、前記排液・給液工程において、前記排液する量と、前記給液する量とを同量とすることが好ましい。
このような方法であれば、Si溶解量を一定に保つことができるため、酸エッチング液の動粘度の変化をさらに確実に防ぐことができる。
また、前記酸エッチング液として、弗酸、硝酸を含む混合液、又は、これに酢酸、燐酸、硫酸のうち少なくともいずれか一つを加えた混合液を用いることが好ましい。
このような混合液であれば、シリコンウェーハのスピンエッチングに好適に用いることができる。
また、本発明は、シリコンウェーハの表面及び/又は裏面にエッチング液タンクに保存された酸エッチング液を供給するための供給ノズルと、
前記シリコンウェーハを保持し、回転させることで、前記酸エッチング液の供給範囲を前記シリコンウェーハの表面及び/又は裏面の全面に拡大して酸エッチングを行うためのステージと、
前記酸エッチングで使用した酸エッチング液を回収し、前記エッチング液タンクに戻すための回収機構とを有するエッチング装置であって、
前記エッチング液タンクから前記酸エッチング液を所定量排液するための排液機構と、
前記エッチング液タンクに新たな前記酸エッチング液を所定量給液するための給液機構とを具備することを特徴とするエッチング装置を提供する。
本発明のエッチング装置であれば、排液機構、給液機構により、排液・給液を行いながらスピンエッチング方式の酸エッチングを行うことで、酸エッチング液中のSi溶解量の増加、及び、それによる酸エッチング液の動粘度の変化を防ぐことができるため、連続加工時でも一定のエッチング速度と加工後のウェーハ形状を得ることができる。
本発明のシリコンウェーハのエッチング方法及びエッチング装置であれば、排液・給液を行いながらスピンエッチング方式の酸エッチングを行うことで、酸エッチング液中のSi溶解量の増加、及び、それによる酸エッチング液の動粘度の変化を防ぐことができるため、連続加工時でも一定のエッチング速度と加工後のウェーハ形状を得ることができる。
給液・排液機構を接続した本発明のエッチング装置の一実施形態の模式図である。 本発明のシリコンウェーハのエッチング方法による一実施形態を示すフロー図である。 排液・給液を行いながらスピンエッチング工程を繰り返し連続加工したときのエッチング速度の推移を示す図である。 排液・給液を行いながらスピンエッチング工程を繰り返し連続加工したときのSi溶解量の推移を示す図である。 排液・給液を行いながらスピンエッチング工程を繰り返し連続加工したときの加工後のウェーハ形状の変化を示す図である。 排液・給液を行わずにスピン酸エッチングを繰り返し連続加工したときのエッチング速度の推移を示す図である。 排液・給液を行わずにスピン酸エッチングを繰り返し連続加工したときのSi溶解量の推移を示す図である。 排液・給液を行わずにスピン酸エッチングを繰り返し連続加工したときの加工後のウェーハ形状の変化を示す図である。
上記のように、スピンエッチング方式による酸エッチングを行う場合、通常、使用したエッチング液を回収し、再度エッチング液として用いるため、エッチング速度、ウェーハ面内の取代分布が、連続加工における加工枚数に応じて変化してしまう問題があった。
本発明者は鋭意研究の結果、酸エッチング液中のSi溶解量が変化すると酸エッチング液の動粘度が変化し、そのため、エッチング液の流体特性が無視できないスピンエッチング方式の酸エッチングでは、ウェーハ面内のエッチング速度分布が変化して、その結果、エッチング後のウェーハの加工形状が変化することを見出した。
そこで、スピンエッチング方式の酸エッチングで加工後の形状品質を一定に保つために、酸エッチング液中のSi溶解量の増加を防ぎ、同時に酸エッチング液の成分濃度も維持しながら、エッチング後のウェーハ形状とエッチング速度を共に一定に維持できるスピン方式酸エッチングの手法及びエッチング装置を開発した。
即ち、本発明は、シリコンウェーハの表面及び/又は裏面に供給ノズルを通してエッチング液タンクに保存された酸エッチング液を供給しながら、前記シリコンウェーハを回転させることで、前記酸エッチング液の供給範囲を前記シリコンウェーハの表面及び/又は裏面の全面に拡大して酸エッチングを行うスピンエッチング工程を含むシリコンウェーハのエッチング方法であって、
前記スピンエッチング工程を繰り返し行うことで、複数のシリコンウェーハの連続加工を行い、
前記連続加工中に、前記スピンエッチング工程において使用した前記酸エッチング液を回収し、前記エッチング液タンクに戻して再び酸エッチング液とする工程と、
前記回収後の酸エッチング液を所定量排液し、さらに所定量の新たな前記酸エッチング液を給液する排液・給液工程とを含み、
前記排液・給液工程後の酸エッチング液を前記スピンエッチング工程に用いることを特徴とするシリコンウェーハのエッチング方法である。
また、本発明は、シリコンウェーハの表面及び/又は裏面にエッチング液タンクに保存された酸エッチング液を供給するための供給ノズルと、
前記シリコンウェーハを保持し、回転させることで、前記酸エッチング液の供給範囲を前記シリコンウェーハの表面及び/又は裏面の全面に拡大して酸エッチングを行うためのステージと、
前記酸エッチングで使用した酸エッチング液を回収し、前記エッチング液タンクに戻すための回収機構とを有するエッチング装置であって、
前記エッチング液タンクから前記酸エッチング液を所定量排液するための排液機構と、
前記エッチング液タンクに新たな前記酸エッチング液を所定量給液するための給液機構とを具備することを特徴とするエッチング装置である。
このようなシリコンウェーハのエッチング方法及びエッチング装置であれば、排液・給液を行いながらスピンエッチング方式の酸エッチングを行うことで、酸エッチング液中のSi溶解量の増加、及び、それによる酸エッチング液の動粘度の変化を防ぐことができるため、連続加工時でも一定のエッチング速度と加工後のウェーハ形状を得ることができる。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は給液・排液機構を接続した本発明のエッチング装置の一実施形態の模式図である。具体的には、例えば、スピンエッチング方式で用いられる三益半導体工業株式会社製スピンエッチャーMSE-7000EL-MHに給液・排液機構を接続したものとすることができる。
本発明のエッチング装置は、酸エッチング液を保存するためのエッチング液タンク、酸エッチング液をシリコンウェーハの表面及び/又は裏面に供給するための供給ノズル、シリコンウェーハを保持し、回転させるためのステージ、酸エッチング液を回収し、エッチング液タンクに戻すための回収機構、エッチング液タンクから酸エッチング液を排液するための排液機構、エッチング液タンクに新たな酸エッチング液を給液するための給液機構を具備する。
本発明のエッチング装置100は、例えば図1に示すように、エッチング加工部14とエッチング液供給部13で構成することができる。
エッチング加工部14は、真空吸着ステージ(ステージ)2と供給ノズル3とエッチング液回収カップ19を具備することができる。この場合、供給ノズル3を、表面側のみならず、裏面側にも具備し、ウェーハの両面を同時にエッチングできるようにしてもよい。
エッチング液供給部13は、エッチング液タンク6と、エッチング液タンク6からエッチング加工部へ酸エッチング液を送液する送液ポンプ18と、エッチング液回収カップ19からエッチング液タンク6に酸エッチング液を回収する回収ポンプ20を有する回収機構21と、排液・給液機構17を具備することができる。
エッチング液タンク6には酸エッチング液8が入っており、回収された酸エッチング液により、所定量のSiが溶解した酸エッチング液が入っている。排液・給液機構17は、給液タンク11と酸エッチング液を給液タンク11からエッチング液タンク6へ送液する給液ポンプ12とからなる給液機構22と、排液処理部16とエッチング液供給部13のエッチング液タンク6から酸エッチング液を抜き取り排液処理部16へ送液する排液ポンプ15とからなる排液機構23と、で構成することができる。給液タンク11には、Siが溶解していない状態の、エッチング液タンク6に入っている酸エッチング液8と同一成分濃度の酸エッチング液を入れればよい。
シリコンウェーハ1は表面または裏面を上にして真空吸着ステージ2の中心に水平に設置され、真空源10に連結した真空吸着ステージ2上に真空吸着で保持することができる。
真空吸着ステージ2は、ステージ下方にある図示しないθ軸モータおよびθスピンドル等による回転ユニットによって、真空吸着ステージ2中心を回転軸として図のθ方向に回転させることができる。
次に、図1に示したエッチング装置100を用いた場合を例に、本発明のシリコンウェーハのエッチング方法を説明する。図2に本発明のシリコンウェーハのエッチング方法による加工フローを例示する。
本発明のシリコンウェーハのエッチング方法は、シリコンウェーハの表面及び/又は裏面へ供給ノズルを通してエッチング液タンクに保存された酸エッチング液を供給しながら(図2のstep 1)、シリコンウェーハを回転させて酸エッチング液の供給範囲をシリコンウェーハ全面に拡大して酸エッチングを行うスピンエッチング工程(エッチング加工、図2のstep 2)を含む。酸エッチング液は弗酸と硝酸を含む混合液とすることができるが、これに酢酸や硫酸や燐酸を適宜組み合わせて混合しても良い。このような混合液は、シリコンウェーハのスピンエッチングに好適に用いることができる。混合比は、質量%で例えば弗酸が1~80%、硝酸が10~80%混合された酸エッチング液でよいが、これに質量比で酢酸が例えば10~30%、硫酸が例えば10~25%、燐酸が例えば10~50%を任意の割合で混合してもよい。
このとき、図1に示すように、真空吸着ステージ2上方にある供給ノズル3にエッチング液供給部13のエッチング液タンク6から送液ポンプ18を経由して酸エッチング液8を供給し、真空吸着ステージ2上に保持され回転しているシリコンウェーハ1に酸エッチング液8を供給することができる。酸エッチング液8を供給している間、供給ノズル3は図1中の矢印4(供給ノズルの運動方向)で示すように、シリコンウェーハ1中心を通ってシリコンウェーハ1の径方向に直線往復運動するのが一般的である。
また、本発明のシリコンウェーハのエッチング方法では、上記スピンエッチング工程を繰り返し行うことで、複数のシリコンウェーハの連続加工を行う。また、連続加工中に、スピンエッチング工程において使用した酸エッチング液を回収し、エッチング液タンクに戻して再び酸エッチング液とする工程(図2のstep 3)を含む。
シリコンウェーハ1上に供給された酸エッチング液8は、シリコンウェーハ1の回転に倣ってシリコンウェーハ1上を移動し、シリコンウェーハ1外周部から液滴5となってウェーハ上から排出される。
排出された液滴5はエッチング液回収カップ19に入り、回収ポンプ20によってエッチング液タンク6に回収することができる。エッチング液タンク6に回収した回収後の酸エッチング液は再び酸エッチング液8とする。
所定のエッチング取代を満たした後、エッチング加工が終了したら、エッチング液タンク6からの酸エッチング液8の供給を停止し(図2のstep 4)、供給ノズル3に給水源7から水9を供給し、真空吸着ステージ2上に保持され回転しているシリコンウェーハ1上に水9を供給することができる(リンス、図2のstep 6)。
シリコンウェーハ1上に供給された水9は、シリコンウェーハ1の回転に倣ってシリコンウェーハ1上を移動し、シリコンウェーハ1上に残留する酸エッチング液8を水9に置換しながらシリコンウェーハ1の外周部から液滴5となって排出される。
また、本発明のシリコンウェーハの製造方法は、上記回収後の酸エッチング液を所定量排液し、さらに所定量の新たな酸エッチング液を給液する排液・給液工程(図2のstep 5)を含む。そして、排液・給液工程後の酸エッチング液を、複数のシリコンウェーハの連続加工におけるスピンエッチング工程に用いる。
酸エッチング液8供給停止後、適切な量の回収後の酸エッチング液を、エッチング液タンク6から排液・給液機構17の排液ポンプ15を経由して排液処理部16に排液することができる。その後、適切な量の新たな酸エッチング液を排液・給液機構17の給液タンク11から給液ポンプ12を経由してエッチング液タンク6に給液することができる。また、シリコンウェーハ1上の酸エッチング液8の水への置換が終了したら給水源7からの水9供給を停止し、シリコンウェーハ1を高速回転させることでシリコンウェーハ1上の水をすべて飛散させ、乾燥したシリコンウェーハ1を得ることができる(リンス・乾燥、図2のstep 6)。
このとき、排液・給液工程において、回収後の酸エッチング液のSi溶解量に基づいて、排液する量と給液する量とを決定することが好ましい。Si溶解量は、シリコンウェーハの所定のエッチング取代から算出することができるが、特に限定されるものではなく、エッチング液タンク等に設けられたSi溶解量を測定する機構等により求めることもできる。このようにすれば、エッチングによる溶解で増加した分のSiのモル計算等により求めたSi溶解量に基づいた適切な量の排液・給液を行うことで、酸エッチング液中のSi溶解量の増加、及び、それによる酸エッチング液の動粘度の変化をより確実に防ぐことができる。
また、Si溶解量を一定に保つために、Siが溶解した回収後の酸エッチング液を一定量排液した後に、Siが溶解していない同量の新たな酸エッチング液を給液することが好ましい。このようにすれば、Si溶解量をエッチングによって増加する前のSi溶解量に戻すことができる。
また、排液・給液工程は、複数のシリコンウェーハの連続加工中に行えばよく、タイミングは特に限定されるものではないが、エッチング加工のスピンエッチング工程毎に一定のSi溶解量を維持することで加工後の形状品質を一定にすることができる。例えば、1枚エッチング加工を行う毎にそのエッチング取代に見合った量の排液・給液を行うことで酸エッチング液中のSi溶解量を一定に保つ。なお、弗酸と硝酸の消費量はSi溶解量に比例するため、排液・給液によって酸エッチング液中のSi溶解量を一定に保つことは、同じ酸エッチング液中の弗酸濃度と硝酸濃度を一定に保つことに等しい。
なお、スピンエッチング方式の酸エッチングにおけるSi溶解量は12g/L以下が好ましい。このような範囲であれば、流体としての特性変化が大きくなりすぎず、酸エッチング液を供給するノズル直下に形成される衝突噴流域での加工後のウェーハ形状が良好となる。
シリコンウェーハ1枚あたりのエッチング取代は、通常、前工程であるラップ加工または平面研削加工でシリコンウェーハ表面に導入される加工変質層を除去できる量である3~8μmが片面分のエッチング取代として好ましい。このエッチング取代から算出されるSiモル量に基づいた量の排液・給液を、例えばスピンエッチング工程後のリンス中に毎回行えば、Si溶解量を一定量に保ちながらの連続エッチング加工を行うことができ、エッチング速度、エッチング後の形状を一定に維持しながらの連続加工がより確実に可能となる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例]
図1に示したエッチング装置を用いて、図2の加工フローに従って、100枚のシリコンウェーハのエッチングを、エッチング液タンク中の酸エッチング液の排液、給液を行いながら連続加工した。このとき、排液・給液工程は1枚のシリコンウェーハのスピンエッチング工程終了毎に行った。実施例に用いた酸エッチング液は弗酸と硝酸の混合液であり、混合比は質量%で弗酸が4%、硝酸が47%であった(100%に満たない残部は水である。)。1枚目の酸エッチング液として、Si溶解量10g/Lのものを用い、給液する新たな酸エッチング液としてSi原子を含まない酸エッチング液を用いた。排液、給液の量は同量とし、エッチングの取り代から求まるSi溶解量に基づいて決定した。
図3、図4、図5にそれぞれ、排液・給液を行いながらスピンエッチング工程を繰り返し連続加工したときのエッチング速度の推移、Si溶解量の推移、加工後のウェーハ形状の変化を示す。
[比較例]
排液機構、給液機構を具備していない、一般的に用いられるエッチング装置を用いて、100枚のシリコンウェーハのエッチングを、排液、給液を行わずに連続加工した。比較例に用いた酸エッチング液は弗酸と硝酸の混合液であり、混合比は質量%で弗酸が4%、硝酸が47%であった(100%に満たない残部は水である。)。1枚目の酸エッチング液として、Si溶解量10g/Lのものを用いて連続加工を開始した。
図6、図7、図8にそれぞれ、排液・給液を行わずにスピン酸エッチングを繰り返し連続加工したときのエッチング速度の推移、Si溶解量の推移、加工後のウェーハ形状の変化を示す。
図3、図4、図5に示したように、排液・給液を行った場合は、Si溶解量はほぼ一定に維持され、連続100枚加工中のエッチング速度ばらつきは±7%以内であった。また加工後のウェーハ形状は、加工1枚目、50枚目、100枚目のウェーハの平坦度TTV(Total Thickness Variation)は同等であった。図6、図7、図8に示したように、排液・給液を行わなかった場合は、Si溶解量が単調に増加するにつれてエッチング速度は単調に減少し、100枚加工中のエッチング速度は1枚目の約70%であった。また加工後のウェーハ形状は、加工枚数が増えるにつれて変化し、100枚加工後のTTVは1枚目にくらべて2.6倍に悪化した。
上記のことから、本発明のシリコンウェーハのエッチング方法及びエッチング装置を用いれば、排液・給液を行うことで、連続加工時でも一定のエッチング速度と加工後のウェーハ形状を得ることができることが示された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
100…エッチング装置、
1…シリコンウェーハ、 2…ステージ(真空吸着ステージ)、
3…供給ノズル、 4…供給ノズルの運動方向、 5…液滴、
6…エッチング液タンク、 7…給水源、 8…酸エッチング液、
9…水、 10…真空源、 11…給液タンク、 12…給液ポンプ、
13…エッチング液供給部、 14…エッチング加工部、
15…排液ポンプ、 16…排液処理部、 17…排液・給液機構、
18…送液ポンプ、 19…エッチング液回収カップ、 20…回収ポンプ、
21…回収機構、 22…給液機構、 23…排液機構。

Claims (5)

  1. シリコンウェーハの表面及び/又は裏面に供給ノズルを通してエッチング液タンクに保存された酸エッチング液を供給しながら、前記シリコンウェーハを回転させることで、前記酸エッチング液の供給範囲を前記シリコンウェーハの表面及び/又は裏面の全面に拡大して酸エッチングを行うスピンエッチング工程を含むシリコンウェーハのエッチング方法であって、
    前記スピンエッチング工程を繰り返し行うことで、複数のシリコンウェーハの連続加工を行い、
    前記連続加工中に、前記スピンエッチング工程において使用した前記酸エッチング液を回収し、前記エッチング液タンクに戻して再び酸エッチング液とする工程と、
    前記回収後の酸エッチング液を所定量排液し、さらに所定量の新たな前記酸エッチング液を給液する排液・給液工程とを含み、
    前記排液・給液工程における前記所定量の排液・給液を、前記シリコンウェーハ1枚あたりのエッチング取代から算出されるSiモル量に基づいた量として、前記スピンエッチング工程後のリンス中に毎回行い、
    前記排液・給液工程後の酸エッチング液を前記スピンエッチング工程に用いることを特徴とするシリコンウェーハのエッチング方法。
  2. 前記排液・給液工程において、前記回収後の酸エッチング液のSi溶解量に基づいて、前記排液する量と前記給液する量とを決定することを特徴とする請求項1に記載のシリコンウェーハのエッチング方法。
  3. 前記排液・給液工程において、前記排液する量と、前記給液する量とを同量とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコンウェーハのエッチング方法。
  4. 前記酸エッチング液として、弗酸、硝酸を含む混合液、又は、これに酢酸、燐酸、硫酸のうち少なくともいずれか一つを加えた混合液を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコンウェーハのエッチング方法。
  5. 前記スピンエッチング工程における酸エッチング液のSi溶解量を12g/L以下とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシリコンウェーハのエッチング方法。
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JP2013197360A (ja) 2012-03-21 2013-09-30 Shibaura Mechatronics Corp 基板処理方法及び基板処理システム
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