JP7087308B2 - 受光器、バランス型受光器、受光器の製造方法 - Google Patents

受光器、バランス型受光器、受光器の製造方法 Download PDF

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本発明は、受光器、バランス型受光器、受光器の製造方法に関する。
導波路型半導体受光器として、光導波路と光吸収層とを備える受光器がある。
特開平4-211209号公報 特開2000-292637号公報 特開2012-199373号公報 特開平5-160430号公報
一般的な受光器では、光導波路を構成する導波路コア層の幅方向中心位置に入力光の光強度分布のピークがあり、この位置で光強度が局所的に大きくなる。そして、この光強度が局所的に大きくなる位置にも光吸収層が設けられている。
このため、例えば受光器への入力光強度が大きい場合、吸収層で多数のフォトキャリアが発生し、吸収層内に蓄積することで遮蔽電界が発生し、その結果、高速特性が劣化する。
本発明は、受光器への入力光強度が大きい場合でも、高速特性の劣化を抑制できるようにすることを目的とする。
1つの態様では、受光器は、入力導波路コア層と、入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設けられ、ガイド導波路コア層の入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備える。
1つの態様では、バランス型受光器は、第1受光器と、第2受光器とを備え、第1受光器は、第1入力導波路コア層と、第1入力導波路コア層に連なる第1ガイド導波路コア層と、第1入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に第1入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設けられ、第1ガイド導波路コア層の第1入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第1光吸収層と、第1光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、第1光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備え、第2受光器は、第2入力導波路コア層と、第2入力導波路コア層に連なる第2ガイド導波路コア層と、第2入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に第2入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設けられ、第2ガイド導波路コア層の第2入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第2光吸収層と、第2光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第3電極と、第2光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第4電極とを備え、さらに、第1電極と第3電極が接続された信号線と、第2電極が接続された第1グランド線と、第4電極が接続された第2グランド線とを備える。
1つの態様では、受光器の製造方法は、入力導波路コア層と、入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層とを設ける工程と、入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側において、ガイド導波路コア層の入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層を、入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設ける工程とを含む。
1つの態様では、受光器は、入力導波路コア層と、入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、ガイド導波路コア層の入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備え、ガイド導波路コア層は、入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている。
1つの態様では、受光器は、入力導波路コア層と、入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、ガイド導波路コア層の入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備え、ガイド導波路コア層は、入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている幅変化部分と、幅変化部分に連なり、幅が一定になっている幅一定部分とを備える。
1つの態様では、受光器は、入力導波路コア層と、入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、ガイド導波路コア層の入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備え、光吸収層は、表面側に第1導電型にドーピングされた第1導電型ドーピング領域を備え、ガイド導波路コア層は、光吸収層の下方に設けられ、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域と、光吸収層に対して幅方向の一方の側の厚さが他の部分よりも薄い部分に第2導電型ドーピング領域に連なるように設けられ、第2導電型ドーピング領域よりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域と、光吸収層を挟んで一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域とを備え、第1導電型ドーピング領域上に第1電極を備え、高濃度第2導電型ドーピング領域上に第2電極を備える。
1つの態様では、バランス型受光器は、第1受光器と、第2受光器とを備え、第1受光器は、第1入力導波路コア層と、第1入力導波路コア層に連なる第1ガイド導波路コア層と、第1入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、第1ガイド導波路コア層の第1入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第1光吸収層と、第1光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、第1光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備え、第2受光器は、第2入力導波路コア層と、第2入力導波路コア層に連なる第2ガイド導波路コア層と、第2入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、第2ガイド導波路コア層の第2入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第2光吸収層と、第2光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第3電極と、第2光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第4電極とを備え、さらに、第1電極と第3電極が接続された信号線と、第2電極が接続された第1グランド線と、第4電極が接続された第2グランド線とを備え、第1ガイド導波路コア層は、第1入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっており、第2ガイド導波路コア層は、第2入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている。
1つの態様では、受光器の製造方法は、入力導波路コア層と、入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層とを設ける工程と、入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側において、ガイド導波路コア層の入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層を設ける工程とを含み、ガイド導波路コア層を設ける工程において、ガイド導波路コア層を入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなるように設ける。
1つの側面として、受光器への入力光強度が大きい場合でも、高速特性の劣化を抑制できるという効果を有する。
(A)、(B)は、本実施形態にかかる受光器の構成を示す模式図であって(A)は(B)のA-A´線に沿う断面図であり、(B)は平面図である。 (A)~(C)は、本実施形態にかかる受光器に備えられるガイド導波路コア層の斜めの側面の角度の設定について説明するための図である。 (A)は、図11(A)、図11(B)に示す受光器の光強度のシミュレーション結果を示す図であり、(B)は、本実施形態の受光器の光強度のシミュレーション結果を示す図である。 本実施形態にかかる受光器の変形例の構成を示す模式的平面図である。 (A)~(C)は、本実施形態にかかる受光器の変形例の構成による効果を説明するための図である。 本実施形態にかかる受光器の他の変形例の構成を示す模式的平面図である。 (A)、(B)は、本実施形態にかかる受光器の他の変形例の構成を示す模式図であって、(A)は(B)のA-A´線に沿う断面図であり、(B)は平面図である。 (A)~(J)は、本実施形態にかかる受光器の製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)は、本実施形態にかかるバランス型受光器の構成を示す模式的平面図であり、(B)は、回路構成を示す図である。 本実施形態にかかる受光器(バランス型受光器)を適用した送受信機の構成を示す模式的平面図である。 (A)は比較例の構成を示す模式的平面図であり、(B)は(A)中、A-A´線に沿う模式的断面図である。 (A)は他の比較例の構成を示す模式的平面図であり、(B)は(A)中、B-B´線に沿う模式的断面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる受光器、バランス型受光器、受光器の製造方法について、図1~図12を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる受光器は、例えば光通信に用いられる高速受光器であって、導波路型の高速受光器である。
本実施形態の受光器は、例えば図1(A)、図1(B)に示すように、入力導波路コア層1と、入力導波路コア層1に連なるガイド導波路コア層2と、ガイド導波路コア層2の上方に部分的に設けられた光吸収層3とを備える。なお、コア層を光導波路層ともいう。また、光吸収層を受光部ともいう。
特に、光吸収層3は、入力導波路コア層1の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、ガイド導波路コア層2の上方に設けられている。
つまり、光吸収層3は、入力導波路に入射する基本モードの中心線[図1(B)中、符号Xで示す]を跨がない位置に設けられ、幅がガイド導波路コア層2の入力導波路コア層1に接続される部分の幅の半分以下になっており、ガイド導波路コア層2の上方に光の伝搬方向に沿って延びるように設けられている。
入力導波路に入射する基本モードの中心線上に、即ち、入力導波路コア層1の幅方向中心位置に、入力光の光強度分布(伝搬光分布)のピークがあり、光強度が局所的に大きくなる。この位置に光吸収層3が設けられていると、光吸収層で多数のフォトキャリアが発生し、光吸収層内に蓄積することで遮蔽電界が発生し、高速特性が劣化する。高速特性が劣化することを抑制するため、前述のような構成としている。なお、図1(B)では、伝搬光分布を符号Yで示している。
このように、高速特性の劣化を抑制するために、光吸収層3の位置を、入力導波路コア層1の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側へずらすことで、例えば受光器4への入力光強度を大きくした場合であっても、高速特性を維持することが可能となる。
例えば、バランス型受光器において、さらなる低ノイズを実現するために光強度の強い局発光を入射させると(即ち、受光器への入力光強度を強くすると)、光吸収層で多数のフォトキャリアが発生し、光吸収層内に蓄積することで遮蔽電界が発生し、その結果、応答速度が低下し、高速特性が劣化することになるが、後述するように、本実施形態の受光器4を用いてバランス型受光器[例えば図9(A)、図9(B)参照]を構成することで、高速特性が劣化するのを抑制し、高速特性を維持することが可能となる。
本実施形態では、図1(B)に示すように、入力導波路コア層1は、幅が一定になっている幅一定部分1Aと、幅一定部分1Aに連なり、幅一定部分1Aの側からガイド導波路コア層2の側へ向けて幅が広くなっているテーパ部分1Bとを備える。このため、入力導波路コア層1に連なるガイド導波路コア層2の入力導波路コア層1に接続される部分の幅も広くなっている。
このようにして、伝搬光を拡大することで、光吸収層3の入力端[入射端;図1(B)中、左側の端部]での光強度を抑えることができ、光吸収層3で生成されるフォトキャリアの密度を低減することができる。
これにより、例えば受光器4への入力光強度を強くしても、キャリアの蓄積による応答速度の低下を抑え、高速特性を維持することができる。
また、ガイド導波路コア層2は、図1(B)に示すように、入力導波路コア層1の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている。つまり、ガイド導波路コア層2は、幅が光の伝搬方向に沿って減少している。ここでは、ガイド導波路コア層2は、幅方向の一方の側の側面が、光の伝搬方向に平行な側面になっており、幅方向の他方の側の側面が、光の伝搬方向に対して斜めの側面を含むものとなっている。
これにより、感度の低下を抑制することができる。つまり、光の伝搬方向に延びている光吸収層3に、入射端から光を入射させるだけでなく、ガイド導波路コア層2の斜めの側面で反射した光もその側方から入射させることができ、効率良く光を吸収させることができるため、ガイド導波路コア層2の幅が光の伝搬方向に沿って減少しておらず一定になっている場合と比較して、感度の低下を抑制することができる。
また、ガイド導波路コア層2は、図1(A)、図1(B)に示すように、光吸収層3の下方に設けられたドーピング領域2Aと、入力導波路コア層1とドーピング領域2Aの側部との間に設けられたアンドーピング領域2Bとを備える。なお、入力導波路コア層1は全体がアンドーピング領域となっている。
これにより、感度の低下を抑制することができる。つまり、全体がドーピング領域になっている場合と比較して、フォトキャリアに寄与しない自由キャリア吸収(自由キャリア損失)を抑えることができ、感度の低下を抑制することができる。
また、光吸収層3の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極5と、光吸収層3の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極6とを備える。
ここでは、光吸収層3は、図1(A)に示すように、表面側に第1導電型にドーピングされた第1導電型ドーピング領域3Aを備える。
また、ガイド導波路コア層2は、光吸収層3の下方から幅方向の一方の側へ延び、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域2AXと、光吸収層3を挟んで一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域2Bと、第2導電型ドーピング領域2AXの一方の側へ延びた部分の表面側に設けられ、他の部分よりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域2AYとを備える。
そして、第1導電型ドーピング領域3A上に第1電極5を備え、高濃度第2導電型ドーピング領域2AY上に第2電極6を備える。
具体的には、入力導波路コア層1及びガイド導波路コア層2は、シリコン(Si)コア層(Si導波路コア層)である。
また、光吸収層3は、Ge層である。なお、光吸収層3は、Geを含む半導体光吸収層であれば良い。また、光吸収層3の表面を覆うようにパッシベーション膜(例えばSi膜)15を設けても良い[例えば図8(J)参照]。
また、光吸収層3には、第1導電型ドーピング領域3Aとして、n型ドーピング領域(ここではn型不純物が高濃度にドーピングされたn型ドーピング領域)が設けられており、それ以外の領域がアンドーピング領域になっている。なお、光吸収層3の表面を覆うパッシベーション膜15を設ける場合には、パッシベーション膜15に、第1導電型ドーピング領域3Aとして、n型ドーピング領域を設けても良い[例えば図8(J)参照]。そして、n型ドーピング領域3A(ここではn型ドーピング領域;第1導電型半導体層)の上に、第1電極5として、n側電極が設けられている。つまり、光吸収層3の表面側に設けられたn型ドーピング領域3A(コンタクト領域)上にn側電極5が設けられている。
また、ガイド導波路コア層3には、第2導電型ドーピング領域2AXとして、p型ドーピング領域が設けられており、高濃度第2導電型ドーピング領域2AYとして、p++型ドーピング領域が設けられており、それ以外の領域がアンドーピング領域2Bになっている。そして、p++型ドーピング領域(第2導電型半導体層)2AYの上に、第2電極6として、p側電極が設けられている。つまり、光吸収層3を挟んでアンドーピング領域2Bの反対側の表面側に設けられたp++型ドーピング領域(コンタクト領域)2AY上に、光吸収層3に隣接して、p側電極6が設けられている。
さらに、これらの周囲はSiOクラッド層9、12、16で覆われている[例えば図8(J)参照]。
つまり、Si基板8上に、SiOクラッド層9、Siコア層1、2、SiOクラッド12、16層が積層されており、Siコア層1、2とSiOクラッド層9、12、16とによって構成される光導波路(半導体光導波路)によって、入力導波路コア層1とクラッド層9、12、16とからなる入力導波路及びガイド導波路コア層2とクラッド層9、12、16とからなるガイド導波路が構成されている[例えば図8(J)参照]。
このように、半導体光導波路上に、光吸収層3、n側電極5及びp側電極6を含む半導体受光素子7がモノリシック集積されて、受光器4が構成されている。このため、本実施形態の受光器4は、半導体からなる受光器である。
そして、図1(A)、図1(B)に示すように、半導体光導波路を構成するガイド導波路コア層2は、半導体受光素子7が設けられる領域(光吸収層3、n側電極5及びp側電極6の周囲)のみがドーピング領域2Aとなっており、それ以外の領域はアンドーピング領域2Bとなっている。
つまり、ガイド導波路コア層2は、幅方向の一方の側に光の伝搬方向に沿って部分的にドーピング領域2Aが設けられており、全体がドーピングされている場合と比較して、ドーピング領域2Aの範囲が狭くなっていて、ガイド導波路コア層2の幅[図1(A)中、符号Aの矢印で示す]に対してドーピング領域2Aの幅[図1(A)中、符号Bの矢印で示す]が大幅に狭くなっている。なお、ガイド導波路コア層2の幅[図1(A)中、符号Aで示す]に対して光吸収層3の幅[図1(A)中、符号Cで示す]は狭くなっている。
これにより、拡大された伝搬光におけるフォトキャリアに寄与しない自由キャリア吸収(損失)を小さく抑えることができ、感度(受光感度)の低下を抑制することができる。
なお、ガイド導波路コア層2のほぼ全体をドーピングする場合、ドーピング濃度をできるだけ低く設定して、自由キャリア吸収をできるだけ抑え、感度の低下を抑制することになる[例えば図11(B)中、pで示す領域参照]。しかしながら、この方法では、pで示すドーピング領域105を介して接続される光吸収層102と電極104の間のシート抵抗が高くなり、CR時定数が大きくなり、応答速度を低下させることになるため、高速特性が劣化してしまうことになる。
これに対し、上述のように、半導体受光素子7が設けられる領域のみをドーピング領域2Aとし、それ以外の領域をアンドーピング領域2Bとすることで、自由キャリア吸収を抑えて、感度の低下を抑制することができる。このため、ガイド導波路コア層2のほぼ全体をドーピングする場合[例えば図11(A)、図11(B)参照]よりも、ドーピング領域2Aにおけるドーピング濃度を高く設定することができるため、フォトキャリアが電流として流れるパスを実効的に短くすることができ、シート抵抗を低くすることができる。この結果、CR時定数による応答速度の低下を抑制することができ、高速特性の劣化を抑制することができる。
また、図1(B)に示すように、半導体受光素子7が設けられる領域以外の領域、即ち、幅方向の一方の側の反対側の他方の側のガイド導波路コア層2は、幅が光の伝搬方向に沿って減少している。
これにより、光の伝搬方向に延びている光吸収層3に、ガイド導波路コア層2の斜めの側面で反射した光もその側方から入射させ、効率良く光を吸収させることができ、感度の低下を抑制することができる。
ところで、本実施形態の受光器4は、上述のように構成されているため、前段の光回路を伝搬してきた光のモード径は、光導波路(入力導波路及びガイド導波路)の幅と同様に徐々に広がり、導波路幅が同じ領域では平行光のように伝搬する。
そして、光吸収層3(受光部)まで達すると、一部の光のみが入射端で吸収される。
また、受光部3が形成されていないガイド導波路コア層2の幅は、光の伝搬方向に沿って減少するため、伝搬された光はガイド導波路コア層2の斜めの側面で反射し、受光部3の側方(側面)から徐々に吸収されていく。
また、ガイド導波路コア層2の斜めの側面の角度θは、以下のようにして設定すれば良い。なお、ガイド導波路コア層2を扇型ガイド導波路コア層ともいう。
ここでは、図2(A)に示すように、基本モードで伝搬してきた光(光線;平面波)は、ガイド導波路コア層2(ここではSi層)の斜めの側面において角度φで反射し、光の伝搬方向に延びている光吸収層3(ここではGe層)に側方から角度φで入射するものとする。
また、図2(B)は、光線近似してSi導波路コア層2からSiOクラッド層へ入射するときの反射率を示している。なお、図2(B)中、実線Rsはs偏光の反射率を示しており、実線Rpはp偏光の反射率を示している。
また、図2(C)は、光線近似してSi導波路コア層2からGe層3へ入射するときの透過率を示している。なお、図2(C)中、実線Tsはs偏光の透過率を示しており、実線Tpはp偏光の透過率を示している。
図2(B)に示すように、伝搬してきた光がSi導波路コア層2からSiOクラッド層へ入射するとき、入射角φが約37°以上であればほとんど反射することになる。
このため、ガイド導波路コア層2の斜めの側面に対する入射角φを37°以上(入射角φ≧37°)にすれば良い。
ここで、φ=90°-θであるため、入射角φ≧37°という関係を満足するためには、θは53°以下に設定することになる。
また、図2(C)に示すように、ガイド導波路コア層2の斜めの側面で反射した光が、Si導波路コア層2からGe層3へ入射するとき、入射角φが約45°以下であればほとんど透過することになる。
このため、光吸収層3に側方から入射させる場合の入射角φを45°以下(入射角φ≦45°)にすれば良い。
ここで、入射角φ≦45°という関係を満足するためには、θは22.5°以上に設定することになる。
これらの結果から、θは22.5°以上53°以下(22.5°≦θ≦53°)に設定するのが好ましいことになる。
また、本実施形態の受光器4による効果を確認すべく、光強度のシミュレーションを行なったところ、図3(A)、図3(B)に示すような結果が得られた。
ここで、図3(A)、図3(B)は、図11(A)、図11(B)に示す構造を有する一般的な受光器と本実施形態の受光器[図1(A)、図1(B)参照]における光吸収を確認するために、それぞれの受光器における光強度を計算した結果を示している。
なお、図3(A)は、図11(A)、図11(B)に示す構造を有する一般的な受光器における光強度を計算した結果を示しており、図3(B)は、本実施形態の受光器[図1(A)、図1(B)参照]における光強度を計算した結果を示している。また、ここでは、差異を明確にするために、同じ受光面積(光吸収層の上面の面積;ここでは8×30μm)で比較している。また、図3(A)、図3(B)中、矢印は、光吸収層の長さ、即ち、受光素子の素子長を示している。
図3(A)、図3(B)に示すように、いずれの受光器でも、光導波路を伝搬してきた光は、光吸収層(ここではGe受光部)の入射端で吸収が開始され、受光素子内を伝搬するにしたがって光強度が減少していく。
まず、図11(A)、図11(B)に示す構造を有する一般的な受光器では、図3(A)に示すように、指数関数的に光強度が減少し、約30μmの素子長を伝搬した後、光強度は90%低下し、量子効率は90%であった。
特に、図3(A)中、点線部は傾きが大きくなっており、この領域、即ち、光吸収層の入射端で、ほとんどの光が吸収され、多数のフォトキャリアが生成されていることがわかる。
一方、本実施形態の受光器[図1(A)、図1(B)参照]では、図3(B)に示すように、光強度は、距離に応じて減少するが、図11(A)、図11(B)に示す構造を有する一般的な受光器と比べて緩やかに減少し、約30μmの素子長を伝搬した後、光強度は75%低下し、量子効率は75%であった。
特に、図3(B)中、点線部は傾きが緩やかになっており、この領域、即ち、光吸収層3の入射端での光吸収は急激ではなく、発生するフォトキャリアも少なく、フォトキャリアの生成が約半分以下に抑えられ、高速特性劣化要因が抑えられることがわかる。これは、光吸収層3の位置を、入力導波路コア層2の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側へずらしていることによる。
また、光吸収層3の終端の領域で、光強度の低下度合いが緩やかになっており、光が吸収されており、感度の低下が抑制されることがわかる。これは、ガイド導波路コア層2は、入力導波路コア層1の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることによる。
なお、本実施形態の受光器[図1(A)、図1(B)参照]では、量子効率が低下しているが、これは、ガイド導波路コア層2の斜めの側面の角度(減衰角度)を変化させたり、受光素子7の素子幅、素子長などを最適化したりすることで、図11(A)、図11(B)に示す構造を有する一般的な受光器と同程度の量子効率を実現することが可能である。
例えば、入力導波路コア層1の幅を18μmまで拡げ、即ち、入力導波路コア層1とガイド導波路コア層2を接続する部分の幅を18μmとし、受光部3(Ge層;光吸収層)の幅を4μmとし、長さ(素子長)を60μmとすると、素子長が長くなったことで、量子効率が改善する。この場合、受光面積は図3(B)で光強度を計算したものと同じ面積であるため、素子容量は低容量が維持され、高速性と高効率性(高感度特性)が両立する。
なお、ガイド導波路コア層2は、上述の構成に限られるものではない。
例えば、図4に示すように、ガイド導波路コア層2は、入力導波路コア層1の側から反対側へ向けて幅が狭くなっており、その幅が段階的に変化しているものとしても良い。つまり、ガイド導波路コア層2は、その斜めの側面の角度が徐々に変化し、その幅が光の伝搬方向に沿って徐々に減少するものとしても良い。ここでは、ガイド導波路コア層2の斜めの側面の角度をθ、θ、θのように段階的に変化させている(θ>θ>θ)。
このように構成することで、光吸収層3(ここではGe層)に側方から入射する光を、光吸収層3の長さ方向に沿って広げることができ、局所的に集中して入射するのを抑えることができる。
つまり、図5(A)に示すように、ガイド導波路コア層2の斜めの側面の角度が一定の場合、ガイド導波路コア層2の斜めの側面で反射し、光吸収層3に側方から入射する光は、図中、点線で囲んだ領域に入射することになる。
これに対し、図5(B)に示すように、ガイド導波路コア層2の斜めの側面の角度が段階的に変化している場合、角度が段階的に変化しているガイド導波路コア層2の斜めの側面で異なる角度で反射し、光吸収層3の長さ方向に沿って広がって光吸収層3に側方から入射することになる。このため、光吸収層3に側方から入射する光は、図中、点線で囲んだ領域に入射することになり、光が入射する領域は光吸収層3の長さ方向に沿って広くなる。これにより、光吸収層3に局所的に集中して光が入射するのを抑えることができる。
ここで、図5(C)は、ガイド導波路コア層2の斜めの側面の角度をθ=20°、θ=15°、θ=10°(θ>θ>θ)のように変化させた場合の3次元BPM(Beam Propagation Method)シミュレーションの結果を示している。
図5(C)中、白枠が光吸収層3(ここではGe層)であり、光吸収層3に側方から入射する光に局所的に高い光強度になっている部分はなく、光吸収層3内も光強度が抑えられていることがわかる。
また、例えば、図6に示すように、ガイド導波路コア層2は、入力導波路コア層1の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている幅変化部分2Xと、幅変化部分2Xに連なり、幅が一定になっている幅一定部分2Yとを備えるものとしても良い。つまり、ガイド導波路コア層2は、その幅が光の伝搬方向に沿って減少した後、光吸収層3の長さ方向に平行になって幅が一定になるようにしても良い。
これにより、光吸収層3に側方から入射した光が、全て十分に吸収されるようにして、高量子効率を実現できるようにし、感度を向上させることができる。特に、図6中、点線で囲まれた領域付近で入射した光も、光吸収層3内を吸収長以上の距離にわたって伝搬することになるため、高量子効率を実現でき、感度を向上させることができる。
また、例えば、図7(A)、図7(B)に示すように、ガイド導波路コア層2の高濃度第2導電型ドーピング領域2AYが設けられている部分の厚さ(膜厚)を他の部分よりも薄くしても良い。つまり、p側電極6の直下のガイド導波路コア層2のp++型ドーピング領域2AYの厚さを薄くし、薄膜p++型Si層としても良い。
この場合、ガイド導波路コア層2は、光吸収層3の下方に設けられ、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域2AXと、光吸収層3に対して幅方向の一方の側の厚さが他の部分よりも薄い部分に第2導電型ドーピング領域2AXに連なるように設けられ、第2導電型ドーピング領域2AXよりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域2AYと、光吸収層3を挟んで一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域2Bとを備えるものとなる。
なお、この場合、ガイド導波路コア層2の幅[図7(A)中、符号Aの矢印で示す]に対して第2導電型ドーピング領域2AXの幅[図7(A)中、符号Bの矢印で示す]が大幅に狭くなっている。また、ガイド導波路コア層2の幅[図7(A)中、符号Aで示す]に対して光吸収層3の幅[図7(A)中、符号Cで示す]は狭くなっている。
例えば、ガイド導波路コア層2をハーフエッチングし、この部分に高濃度にp型不純物をドーピングすることによって、p++型ドーピング領域2AYを形成することができる。
これにより、ガイド導波路コア層2内を伝搬する光が、高濃度第2導電型ドーピング領域2AY(キャリア濃度が高い領域)に染み出しにくくなり、高濃度第2導電型ドーピング領域2AYでの損失を低減することができる。
次に、本実施形態にかかる受光器の製造方法について説明する。
本実施形態にかかる受光器の製造方法は、入力導波路コア層1と、入力導波路コア層1に連なるガイド導波路コア層2とを設ける工程と、入力導波路コア層1の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、ガイド導波路コア層2の上方に光吸収層3を設ける工程とを含む[例えば図8(A)~図8(J)参照]。
また、ガイド導波路コア層2を設ける工程において、ガイド導波路コア層2を入力導波路コア層1の側から反対側へ向けて幅が狭くなるように設けることが好ましい[例えば図1(A)、図1(B)参照]。
また、ガイド導波路コア層2を設ける工程において、入力導波路コア層1の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側のガイド導波路コア層2にドーピング領域2Aを設け、入力導波路コア層1とドーピング領域2Aの側部との間のガイド導波路コア層2をアンドーピング領域2Bとし、光吸収層3を設ける工程において、光吸収層3をドーピング領域2Aの上方に設けることが好ましい[例えば図8(A)~図8(J)参照]。
また、入力導波路コア層1を設ける工程において、幅が一定になっている幅一定部分1Aと、幅一定部分1Aに連なり、幅一定部分1Aの側からガイド導波路コア層2の側へ向けて幅が広くなっているテーパ部分1Bとを備える入力導波路コア層1を設けることが好ましい[例えば図1(A)、図1(B)参照]。
以下、図8(A)~図8(J)を参照しながら、具体例を挙げて説明する。
なお、図8(A)~(J)は、図1(B)中、A-A´線に沿う断面図である。
まず、図8(A)に示すように、Si基板8上にSiO層9を挟んでSi層10が設けられているSOI基板11上に、SiO層12を設け、レジスト13をパターニングする。
次に、図8(B)に示すように、レジストパターンを用いて、Si層10までエッチングして、入力導波路コア層1及びガイド導波路コア層2となるSi導波路コア層を形成する。
次に、図8(C)に示すように、ガイド導波路コア層2となるSi導波路コア層の一部にp型不純物をドーピングして、p型ドーピング領域(p層;p型Si層)2AXを選択的に形成する。これにより、ガイド導波路コア層2となるSi導波路コア層に、ドーピング領域2Aと、アンドーピング領域2Bが形成される。
次に、図8(D)に示すように、p型ドーピング領域2AXの一部を選択的にエッチングして、その厚さを例えば約100nm程度に薄くする。
次に、図8(E)に示すように、薄膜化したp型ドーピング領域2AXに、さらにp型不純物を高濃度にドーピングして、p++型ドーピング領域(p++層;p++型Si層)2AYを選択的に形成する。
次に、図8(F)に示すように、p型ドーピング領域2AXの上方に選択成長用の窓14を形成する。
次に、図8(G)に示すように、p型ドーピング領域2AX上に、光吸収層3(受光層;受光部)となるGe層を選択的に成長させる。
次に、図8(H)に示すように、Ge層3の表面を覆うように、パッシベーション膜としてのSi膜15を形成する。
次に、図8(I)に示すように、Ge層3の上方のSi膜15にn型不純物をドーピングして、n型ドーピング領域(n層;n型Si層)3Aを形成する。
次に、図8(J)に示すように、全体をSiO層16でカバーし、パターニングした後、n型ドーピング領域3Aの上にn側電極5を形成し、p++型ドーピング領域2AYの上にp側電極6を形成する。
このようにして、本実施形態の受光器4を製造することができる。
ところで、上述のように構成される受光器4は、バランス型受光器に適用することができる。
この場合、図9(A)に示すように、バランス型受光器17は、上述のように構成される受光器4(4A、4B)が2つ平行に並んだ構造を備えるものとし、一方の受光器(第1受光器)4Aに備えられる一方の電極(第1電極)5Aと他方の受光器(第2受光器)4Bに備えられる一方の電極(第3電極)6Bを信号線18(ここでは高速信号の信号線)に接続し、一方の受光器4Aに備えられる他方の電極(第2電極)6Aをグランド線(第1グランド線)19に接続し、他方の受光器4Bに備えられる他方の電極(第4電極)5Bをグランド線(第2グランド線)20に接続した構造を有するものとすれば良い。ここでは、信号線18及びグランド線19、20にはそれぞれボンディングパッド21~23が設けられている。このように構成されるバランス型受光器17の回路構成は、図9(B)に示すようになる。
この場合、バランス型受光器17は、第1受光器4Aと、第2受光器4Bとを備え、第1受光器4Aが、上述のように構成され、即ち、第1入力導波路コア層と、第1入力導波路コア層に連なる第1ガイド導波路コア層と、第1入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、第1ガイド導波路コア層の上方に設けられた第1光吸収層と、第1光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、第1光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備えるものとして構成され、第2受光器4Bが、上述のように構成され、即ち、第2入力導波路コア層と、第2入力導波路コア層に連なる第2ガイド導波路コア層と、第2入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、第2ガイド導波路コア層の上方に設けられた第2光吸収層と、第2光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第3電極と、第2光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第4電極とを備えるものとして構成され、さらに、第1電極と第3電極が接続された信号線と、第2電極が接続された第1グランド線と、第4電極が接続された第2グランド線とを備えるものとなる。
また、第1ガイド導波路コア層は、第1入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっており、第2ガイド導波路コア層は、第2入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることが好ましい。
また、第1ガイド導波路コア層は、第1光吸収層の下方に設けられた第1ドーピング領域と、第1入力導波路コア層と第1ドーピング領域の側部との間に設けられた第1アンドーピング領域とを備え、第2ガイド導波路コア層は、第2光吸収層の下方に設けられた第2ドーピング領域と、第2入力導波路コア層と第2ドーピング領域の側部との間に設けられた第2アンドーピング領域とを備えることが好ましい。
また、第1入力導波路コア層は、幅が一定になっている第1幅一定部分と、第1幅一定部分に連なり、第1幅一定部分の側から第1ガイド導波路コア層の側へ向けて幅が広くなっている第1テーパ部分とを備え、第2入力導波路コア層は、幅が一定になっている第2幅一定部分と、第2幅一定部分に連なり、第2幅一定部分の側から第2ガイド導波路コア層の側へ向けて幅が広くなっている第2テーパ部分とを備えることが好ましい。
ところで、このように構成されるバランス型受光器17、即ち、上述のように構成される受光器4を適用したバランス型受光器17を備えるものとして、受信機や送受信機を構成することができる。
例えば、図10に示すように、Si細線光集積回路(Si光導波路)と上述のように構成される受光器4(バランス型受光器17)とをSi基板30上にモノリシック集積して、デジタル・コヒーレント送受信機31を構成することができる。
ここでは、受信機として機能する部分36は、上述のように構成される4つのバランス型受光器17A~17Dと、2つの90°ハイブリッド素子32A、32Bと、1つの偏波ビームスプリッタ(PBS)素子33と、1つの偏波回転素子34とを備え、これらがSi光導波路35で接続されている。
また、送信機として機能する部分37は、2つのIQ変調器38、39と、1つの偏波コンバイナ素子40と、1つの偏波回転素子41とを備え、これらがSi光導波路42で接続されている。ここでは、2つのIQ変調器38、39は、それぞれ、2つのシリコン変調器(マッハツェンダ変調器)43A、43B、44A、44Bを並列に接続することによって構成されている。
そして、光ファイバ45及びレンズ46を介して入力される局発光が、モード変換導波路47を経て、2分岐され、その一方は受信機として機能する部分36に、もう一方は送信機として機能する部分37に入力される。
また、受信機として機能する部分36では、局発光がさらに2分岐された後、2つの90°ハイブリッド素子32A、32Bのそれぞれに入力される。
また、光ファイバ48及びレンズ49を介して入力される信号光(受信信号)は、モード変換導波路50を経て、偏波ビームスプリッタ素子33によって導波路の直交する2偏波(TE偏波及びTM偏波)成分に分けられ、TE偏波の光が、2つの90°ハイブリッド素子32A、32Bの一方に入力され、TM偏波の光は、偏波回転素子34によってTE偏波光に変換されて、2つの90°ハイブリッド素子32A、32Bの他方に入力される。
そして、2つの90°ハイブリッド素子32A、32Bのそれぞれにおいて、局発光と信号光とが混合されて処理され、それぞれの90°ハイブリッド素子32A、32Bの4つの出力ポートのそれぞれに接続された受光器4A~4H(ここではGe受光器)によって電気信号に変換(光電変換)されて出力される。
ここでは、8つの受光器4A~4Hによって4つのバランス型受光器17A~17Dが構成され、2つの90°ハイブリッド素子32A、32Bに4つのバランス型受光器17A~17Dが接続されるため、合計4つのバランス型受光器17A~17Dから電気信号が出力されることになる。
また、送信機として機能する部分37では、局発光がさらに2分岐された後、2つのIQ変調器38、39によって処理されて独立したQPSK信号(TE偏波の光)に変換される。
そして、これらの2つのQPSK信号のうちの一方は偏波回転素子41によってTM偏波の光に変換され、偏波コンバイナ素子40によって、他方のTE偏波の光と合波(偏波多重)され、信号光(送信信号)として、モード変換導波路51を経て、レンズ52を介して、光ファイバ53へ出力されることになる。
したがって、本実施形態にかかる受光器、バランス型受光器、受光器の製造方法によれば、例えば受光器への入力光強度が大きい場合などに、高速特性の劣化を抑制できるという効果を有する。
ところで、上述のような構成を採用しているのは、以下の理由による。
デジタル・コヒーレント伝送は、将来の高速大容量光ネットワークの中で有力な通信方式と考えられている。
例えば、デジタル・コヒーレント用光受信器には、光回路部に位相ヘテロダイン光回路と2個のバランス型受光器が集積化されたものがある。
最近、Si細線光集積回路とGe受光器とをSi基板上にモノリシック集積した受信機の研究開発も行われている。
バランス型受光器は、信号光と局発光の位相を基準としてビート光を検出することで高感度な信号を得ることができる。
このようなバランス型受光器において、更なる低ノイズを実現するためには、光強度の強い局発光を光吸収層(受光素子)に入射し、そのビート光を検出する必要がある。
しかしながら、強い光が光吸収層に入射すると、光吸収層で多数のフォトキャリアが発生し、光吸収層内に蓄積することで、遮蔽電界が発生し、その結果、応答速度が低下してしまうことになる。つまり、受光器への入力光強度が大きくなると高速特性が劣化するという課題がある。
また、例えば図11(A)、図11(B)に示すような受光器では、図11(A)から分かるように、受光器の光入力部100で導波路コア層101の幅を拡げることで、伝搬光の幅を広げている。
この構造では、受光器において光吸収層102で発生するフォトキャリアの密度を下げることで、上述のフォトキャリアの蓄積の影響を緩和することができると考えられる。
しかしながら、この構造では、p層103とその上のp側電極104の幅の分だけの差はあるものの、導波路コア層101の幅[図11(B)中、符号Bで示す]と光吸収層102の幅[図11(B)中、符号Aで示す]が同様に拡げられている。そして、拡げられた導波路コア層101のほぼ全幅に渡ってp型不純物がドーピングされたドーピング領域(p層)105が設けられている。なお、光吸収層102の上部はn層106になっており、その上にn側電極107が設けられている。
このため、このドーパントによって、フォトキャリアに寄与しない自由キャリア吸収が生じてしまい、損失として受光感度が低下してしまうという課題が生じる。
また、この自由キャリア吸収をなるべく抑えるために、p型不純物のドーピング濃度をできるだけ低く設定することが考えられる。
しかしながら、この場合、光吸収層(受光部)102とp側電極104の間にシート抵抗が発生し、CR時定数が大きくなり、応答速度を低下させる要因となってしまう。
また、図12(A)、図12(B)に示すような受光器では、拡げられた導波路コア層108上の一部に光吸収層109が設けられ、導波路コア層108の幅[図12(B)中、符号Bで示す]に対して光吸収層109の幅[図12(B)中、符号Aで示す]が狭くなっている(B>A)。なお、光吸収層109上にはp層111、p層112、p側電極113が順に設けられており、また、後述のn層110上にn側電極114が設けられている。
そして、図12(A)に示すように、導波路コア層108の幅を光の伝搬方向に狭める構造となっている。これは、光が伝搬していくと、光吸収層109による吸収によって光の強度が低下していくことを考慮して、必要なだけ伝搬光が集光されるようにするためである。
しかしながら、この構造でも、図12(A)、図12(B)に示すような受光器の場合と同様に、導波路コア層108の幅方向の全体に渡ってドーピングされてn層になっているため、拡げられた伝搬光にフォトキャリアに寄与しない吸収、即ち、自由キャリア損失が生じてしまうという課題がある。特に、この構造では、低抵抗化のために、図12(B)に示すように、n層110を設けているが、このn層110において、この課題は顕著になる。
また、拡大された伝搬光の強度が大きい中心付近にもドーピング領域(n層108、n層110)が設けられているため、自由キャリア損失の影響は大きくなる。
そこで、本実施形態では、上述のような構成を採用している。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
入力導波路コア層と、
前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、
前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、前記ガイド導波路コア層の上方に設けられた光吸収層とを備えることを特徴とする受光器。
(付記2)
前記ガイド導波路コア層は、前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることを特徴とする、付記1に記載の受光器。
(付記3)
前記ガイド導波路コア層は、幅が段階的に変化していることを特徴とする、付記2に記載の受光器。
(付記4)
前記ガイド導波路コア層は、前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている幅変化部分と、前記幅変化部分に連なり、幅が一定になっている幅一定部分とを備えることを特徴とする、付記1に記載の受光器。
(付記5)
前記ガイド導波路コア層は、前記光吸収層の下方に設けられたドーピング領域と、前記入力導波路コア層と前記ドーピング領域の側部との間に設けられたアンドーピング領域とを備えることを特徴とする、付記1~4のいずれか1項に記載の受光器。
(付記6)
前記光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、
前記光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備えることを特徴とする、付記1~5のいずれか1項に記載の受光器。
(付記7)
前記光吸収層は、表面側に第1導電型にドーピングされた第1導電型ドーピング領域を備え、
前記ガイド導波路コア層は、前記光吸収層の下方から幅方向の一方の側へ延び、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層を挟んで前記一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域と、前記第2導電型ドーピング領域の一方の側へ延びた部分の表面側に設けられ、他の部分よりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域とを備え、
前記第1導電型ドーピング領域上に第1電極を備え、
前記高濃度第2導電型ドーピング領域上に第2電極を備えることを特徴とする、付記1~4のいずれか1項に記載の受光器。
(付記8)
前記光吸収層は、表面側に第1導電型にドーピングされた第1導電型ドーピング領域を備え、
前記ガイド導波路コア層は、前記光吸収層の下方に設けられ、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層に対して幅方向の一方の側の厚さが他の部分よりも薄い部分に前記第2導電型ドーピング領域に連なるように設けられ、前記第2導電型ドーピング領域よりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層を挟んで前記一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域とを備え、
前記第1導電型ドーピング領域上に第1電極を備え、
前記高濃度第2導電型ドーピング領域上に第2電極を備えることを特徴とする、付記1~4のいずれか1項に記載の受光器。
(付記9)
前記入力導波路コア層は、幅が一定になっている幅一定部分と、前記幅一定部分に連なり、前記幅一定部分の側から前記ガイド導波路コア層の側へ向けて幅が広くなっているテーパ部分とを備えることを特徴とする、付記1~8のいずれか1項に記載の受光器。
(付記10)
第1受光器と、
第2受光器とを備え、
前記第1受光器は、
第1入力導波路コア層と、
前記第1入力導波路コア層に連なる第1ガイド導波路コア層と、
前記第1入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、前記第1ガイド導波路コア層の上方に設けられた第1光吸収層と、
前記第1光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、
前記第1光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備え、
前記第2受光器は、
第2入力導波路コア層と、
前記第2入力導波路コア層に連なる第2ガイド導波路コア層と、
前記第2入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、前記第2ガイド導波路コア層の上方に設けられた第2光吸収層と、
前記第2光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第3電極と、
前記第2光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第4電極とを備え、
さらに、前記第1電極と前記第3電極が接続された信号線と、
前記第2電極が接続された第1グランド線と、
前記第4電極が接続された第2グランド線とを備えることを特徴とするバランス型受光器。
(付記11)
前記第1ガイド導波路コア層は、前記第1入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっており、
前記第2ガイド導波路コア層は、前記第2入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることを特徴とする、付記10に記載のバランス型受光器。
(付記12)
前記第1ガイド導波路コア層は、前記第1光吸収層の下方に設けられた第1ドーピング領域と、前記第1入力導波路コア層と前記第1ドーピング領域の側部との間に設けられた第1アンドーピング領域とを備え、
前記第2ガイド導波路コア層は、前記第2光吸収層の下方に設けられた第2ドーピング領域と、前記第2入力導波路コア層と前記第2ドーピング領域の側部との間に設けられた第2アンドーピング領域とを備えることを特徴とする、付記10又は11に記載のバランス型受光器。
(付記13)
前記第1入力導波路コア層は、幅が一定になっている第1幅一定部分と、前記第1幅一定部分に連なり、前記第1幅一定部分の側から前記第1ガイド導波路コア層の側へ向けて幅が広くなっている第1テーパ部分とを備え、
前記第2入力導波路コア層は、幅が一定になっている第2幅一定部分と、前記第2幅一定部分に連なり、前記第2幅一定部分の側から前記第2ガイド導波路コア層の側へ向けて幅が広くなっている第2テーパ部分とを備えることを特徴とする、付記10~12のいずれか1項に記載のバランス型受光器。
(付記14)
入力導波路コア層と、前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層とを設ける工程と、
前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側であって、前記ガイド導波路コア層の上方に光吸収層を設ける工程とを含むことを特徴とする受光器の製造方法。
(付記15)
前記ガイド導波路コア層を設ける工程において、前記ガイド導波路コア層を前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなるように設けることを特徴とする、付記14に記載の受光器の製造方法。
(付記16)
前記ガイド導波路コア層を設ける工程において、前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側の前記ガイド導波路コア層にドーピング領域を設け、前記入力導波路コア層と前記ドーピング領域の側部との間の前記ガイド導波路コア層をアンドーピング領域とし、
前記光吸収層を設ける工程において、前記光吸収層を前記ドーピング領域の上方に設けることを特徴とする、付記14又は15に記載の受光器の製造方法。
(付記17)
前記入力導波路コア層を設ける工程において、幅が一定になっている幅一定部分と、前記幅一定部分に連なり、前記幅一定部分の側から前記ガイド導波路コア層の側へ向けて幅が広くなっているテーパ部分とを備える入力導波路コア層を設けることを特徴とする、付記14~16のいずれか1項に記載の受光器の製造方法。
1 入力導波路コア層(Siコア層;Si導波路コア層)
1A 幅一定部分
1B テーパ部分
2 ガイド導波路コア層(Siコア層;Si導波路コア層)
2A ドーピング領域
2AX 第2導電型ドーピング領域(p型ドーピング領域;p層;p型Si層)
2AY 高濃度第2導電型ドーピング領域(p++型ドーピング領域;p++層;p++型Si層)
2B アンドーピング領域
3 光吸収層(Ge層)
3A 第1導電型ドーピング領域(n型ドーピング領域;n層;n型Si層)
4 受光器
4A 受光器(第1受光器)
4B 受光器(第2受光器)
4C~4H 受光器
5 第1電極(n側電極)
5A 電極(第1電極)
5B 電極(第4電極)
6 第2電極(p側電極)
6A 電極(第2電極)
6B 電極(第3電極)
7 半導体受光素子
8 Si基板
9 SiO層(クラッド層)
10 Si層
11 SOI基板
12 SiO層(クラッド層)
13 レジスト
14 窓
15 パッシベーション膜(Si膜)
16 SiO層(クラッド層)
17、17A~17D バランス型受光器
18 信号線
19 グランド線(第1グランド線)
20 グランド線(第2グランド線)
21~23 ボンディングパッド
30 Si基板
31 デジタル・コヒーレント送受信機
32A、32B 90°ハイブリッド素子
33 偏波ビームスプリッタ(PBS)素子
34 偏波回転素子
35 Si光導波路
36 受信機として機能する部分
37 送信機として機能する部分
38、39 IQ変調器
40 偏波コンバイナ素子
41 偏波回転素子
42 Si光導波路
43A、43B シリコン変調器(マッハツェンダ変調器)
44A、44B シリコン変調器(マッハツェンダ変調器)
45 光ファイバ
46 レンズ
47 モード変換導波路
48 光ファイバ
49 レンズ
50 モード変換導波路
51 モード変換導波路
52 レンズ
53 光ファイバ
100 光入力部
101 導波路コア層
102 光吸収層
103 p++
104 p側電極
105 ドーピング領域(p層)
106 n
107 n側電極
108 導波路コア層
109 光吸収層
110 110
111 p
112 p
113 p側電極
114 n側電極

Claims (12)

  1. 入力導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に前記入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設けられ、前記ガイド導波路コア層の前記入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備えることを特徴とする受光器。
  2. 前記ガイド導波路コア層は、前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることを特徴とする、請求項1に記載の受光器。
  3. 前記ガイド導波路コア層は、前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている幅変化部分と、前記幅変化部分に連なり、幅が一定になっている幅一定部分とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の受光器。
  4. 第1受光器と、
    第2受光器とを備え、
    前記第1受光器は、
    第1入力導波路コア層と、
    前記第1入力導波路コア層に連なる第1ガイド導波路コア層と、
    前記第1入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に前記第1入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設けられ、前記第1ガイド導波路コア層の前記第1入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第1光吸収層と、
    前記第1光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、
    前記第1光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備え、
    前記第2受光器は、
    第2入力導波路コア層と、
    前記第2入力導波路コア層に連なる第2ガイド導波路コア層と、
    前記第2入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に前記第2入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設けられ、前記第2ガイド導波路コア層の前記第2入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第2光吸収層と、
    前記第2光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第3電極と、
    前記第2光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第4電極とを備え、
    さらに、前記第1電極と前記第3電極が接続された信号線と、
    前記第2電極が接続された第1グランド線と、
    前記第4電極が接続された第2グランド線とを備えることを特徴とするバランス型受光器。
  5. 入力導波路コア層と、前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層とを設ける工程と、
    前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側において、前記ガイド導波路コア層の前記入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層を、前記入力導波路コア層の幅方向中心位置を跨ぐことなく設ける工程とを含むことを特徴とする受光器の製造方法。
  6. 入力導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、前記ガイド導波路コア層の前記入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備え、
    前記ガイド導波路コア層は、前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることを特徴とする受光器。
  7. 前記ガイド導波路コア層は、幅が段階的に変化していることを特徴とする、請求項2又は請求項6に記載の受光器。
  8. 入力導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、前記ガイド導波路コア層の前記入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備え、
    前記ガイド導波路コア層は、前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっている幅変化部分と、前記幅変化部分に連なり、幅が一定になっている幅一定部分とを備えることを特徴とする受光器。
  9. 入力導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層と、
    前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、前記ガイド導波路コア層の前記入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層とを備え、
    前記光吸収層は、表面側に第1導電型にドーピングされた第1導電型ドーピング領域を備え、
    前記ガイド導波路コア層は、前記光吸収層の下方に設けられ、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層に対して幅方向の一方の側の厚さが他の部分よりも薄い部分に前記第2導電型ドーピング領域に連なるように設けられ、前記第2導電型ドーピング領域よりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層を挟んで前記一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域とを備え、
    前記第1導電型ドーピング領域上に第1電極を備え、
    前記高濃度第2導電型ドーピング領域上に第2電極を備えることを特徴とする受光器。
  10. 前記光吸収層は、表面側に第1導電型にドーピングされた第1導電型ドーピング領域を備え、
    前記ガイド導波路コア層は、前記光吸収層の下方に設けられ、第2導電型にドーピングされた第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層に対して幅方向の一方の側の厚さが他の部分よりも薄い部分に前記第2導電型ドーピング領域に連なるように設けられ、前記第2導電型ドーピング領域よりも高濃度に第2導電型にドーピングされた高濃度第2導電型ドーピング領域と、前記光吸収層を挟んで前記一方の側の反対側に設けられたアンドーピング領域とを備え、
    前記第1導電型ドーピング領域上に第1電極を備え、
    前記高濃度第2導電型ドーピング領域上に第2電極を備えることを特徴とする、請求項1~3,6~8のいずれか1項に記載の受光器。
  11. 第1受光器と、
    第2受光器とを備え、
    前記第1受光器は、
    第1入力導波路コア層と、
    前記第1入力導波路コア層に連なる第1ガイド導波路コア層と、
    前記第1入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、前記第1ガイド導波路コア層の前記第1入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第1光吸収層と、
    前記第1光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第1電極と、
    前記第1光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第2電極とを備え、
    前記第2受光器は、
    第2入力導波路コア層と、
    前記第2入力導波路コア層に連なる第2ガイド導波路コア層と、
    前記第2入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側に設けられ、前記第2ガイド導波路コア層の前記第2入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する第2光吸収層と、
    前記第2光吸収層の厚さ方向の一方の側に接続された第3電極と、
    前記第2光吸収層の厚さ方向の他方の側に接続された第4電極とを備え、
    さらに、前記第1電極と前記第3電極が接続された信号線と、
    前記第2電極が接続された第1グランド線と、
    前記第4電極が接続された第2グランド線とを備え、
    前記第1ガイド導波路コア層は、前記第1入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっており、
    前記第2ガイド導波路コア層は、前記第2入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなっていることを特徴とするバランス型受光器。
  12. 入力導波路コア層と、前記入力導波路コア層に連なるガイド導波路コア層とを設ける工程と、
    前記入力導波路コア層の幅方向中心位置に対して幅方向の一方の側において、前記ガイド導波路コア層の前記入力導波路コア層に接続される部分の幅の半分以下の幅を有する光吸収層を設ける工程とを含み、
    前記ガイド導波路コア層を設ける工程において、前記ガイド導波路コア層を前記入力導波路コア層の側から反対側へ向けて幅が狭くなるように設けることを特徴とする受光器の製造方法。
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