JP7086645B2 - フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法およびフライ用油脂組成物 - Google Patents
フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法およびフライ用油脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7086645B2 JP7086645B2 JP2018038141A JP2018038141A JP7086645B2 JP 7086645 B2 JP7086645 B2 JP 7086645B2 JP 2018038141 A JP2018038141 A JP 2018038141A JP 2018038141 A JP2018038141 A JP 2018038141A JP 7086645 B2 JP7086645 B2 JP 7086645B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- frying
- mass
- fat composition
- acid ester
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Edible Oils And Fats (AREA)
Description
(1) 菜種油:ヨウ素価118、(製品名:AJINOMOTO さらさらキャノーラ油)、株式会社J-オイルミルズ製
(2) パームオレイン:ヨウ素価67、株式会社J-オイルミルズ製
<シリコーン>
(3) シリコーン(動粘度 100cSt):(製品名:KF-96-100cs)、信越化学工業株式会社製
(4) シリコーン(動粘度 500cSt):(製品名:KF-96-500cs)、信越化学工業株式会社製
(5) シリコーン(動粘度 1000cSt):(製品名:KF-96-1000cs)、信越化学工業株式会社製
<乳化剤>
(6) 酢酸モノ脂肪酸グリセリド:(物質名:酢酸モノグリセライド、ラウリン系(完全アセチル化))、ポエムG-002、理研ビタミン株式会社製
(7) ジグリセリン脂肪酸エステル:(物質名:ジグリセリンカプリル酸エステル)、ポエムFB-28、理研ビタミン株式会社製
(8) ショ糖脂肪酸エステル:(物質名:ショ糖ステアリン酸エステル)、リョートーシュガーエステルS-1170、三菱ケミカルフーズ株式会社製
(9) ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル:(物質名:縮合リシノール酸エステル(ヘキサグリセリンエステル))、SYグリスターCR-500、阪本薬品工業株式会社製
(10) ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル:(物質名:ポリグリセリンポリリシノレート(縮合リシノレイン酸ヘキサグリセリン))、サンソフトNo.818SK、太陽化学株式会社製
(11) ポリグリセリン脂肪酸エステル:(物質名:オレイン酸エステル(テトラグリセリンペンタエステル))、SYグリスターPO-3S、阪本薬品工業株式会社製
1.フライ調理方法
シーズ式ヒーター上にのせた直径240mm、高さ110mmのステンレス天ぷら鍋に調製した試験油を1000g張り込み175℃まで加熱した。試験油が175℃に達した後、-20℃で保管していた若鶏からあげ(味の素冷凍食品株式会社製、約30g/個)を3個試験油に投入した。若鶏からあげ投入後、直ぐに、ステンレス天ぷら鍋の開口に蓋をするようにB4コピー用紙を被せて4分30秒間揚げた。途中、若鶏からあげがなべ底に付着することを防ぐために、投入後1分30秒でB4コピー用紙を少しめくり、菜箸で若鶏からあげを移動させた。投入後4分30秒が経過したら、B4コピー用紙をステンレス天ぷら鍋から取り外し、油はね面積を測定した。当該フライ調理は、油を張り替えることなく続けて同じ試験を2回行い、合計3回のフライ調理試験を行って、各試験油につき3枚のB4コピー用紙を得た。
A3サイズのトレース台(MRedoxe トレース台 A3サイズ)に、当該トレース台を覆うことが可能なサイズの段ボール(本実施例においては内寸544mm×394mm×455mmの段ボール箱を用いた。)を被せて外部光に影響されない暗室を形成した。さらに、トレース台の発光面に対面する当該段ボールの壁面にデジタルカメラのレンズ直径サイズ(本実施例においては60mm)の開口を形成し、当該開口からトレース台の発光面に臨むようにデジタルカメラを設置した。油はね面積の測定においては、ステンレス天ぷら鍋から取り外したB4コピー用紙を5分以内に発光面に載せ、光を当てた状態で写真を撮影した。得られた写真データを画像解析用ソフト(imageJ、オープンソース)に取り込み、光の透過率が高い部分を油染みとして、当該油染みができている部分をステンレス天ぷら鍋の直径サイズ(240mm)の円形にトリミングして、当該円形内の油染み部分の面積(pixel)を測定した。この油染み部分の面積を、前記円形の面積で除した値を油はね率(%)として得た。各試験油の油はねは、3回分の油はね率の平均値を用いて評価した。なお、各実施例に記載の油はね率の減少値とは、基準となる比較例からの油はね率の減少割合のことであり、各実施例の油はね平均値と基準となる比較例の平均値との差を、当該基準となる比較例の平均値で除して算出した。
食用油脂として(1)菜種油、動粘度100cStの(3)シリコーン(試験油に対して3質量ppm)および表1に示す乳化剤を配合した試験油について、上記方法にてフライ調理を行い、油はねの評価を行った。結果を表1に示す。
食用油脂として(1)菜種油を使用し、表2に示すシリコーン(試験油に対して3質量ppm)及び乳化剤を配合した試験油について、上記方法にてフライ調理を行い、油はねの評価を行った。結果を表2に示す。
なお、油はね率の減少値は、実施例2-1は比較例2-1を基準とし、実施例2-2は比較例2-2を基準として算出した。
食用油脂として(1)菜種油(80質量%)および(2)パームオレイン(20質量%)の調合油、動粘度100cStの(3)シリコーン(試験油に対して3質量ppm)および表3に示す乳化剤を配合した試験油について、上記方法にてフライ調理を行い、油はねの評価を行った。結果を表3に示す。
Claims (6)
- フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法であって、
前記フライ用油脂組成物が、動粘度が1000cStのシリコーンを含み、かつ、酢酸モノ脂肪酸グリセリド、ジグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルから選ばれる一種または二種以上からなる乳化剤を0.005質量%以上3質量%未満含む、前記方法。 - 前記フライ調理の温度が140℃以上210℃以下である、請求項1に記載の方法。
- 前記フライ用油脂組成物が、菜種油、大豆油及びパーム系油脂から選ばれる一種または二種以上を含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記フライ用油脂組成物が、前記シリコーンを1質量ppm以上5質量ppm以下含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
- ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル及び動粘度が1000cStのシリコーンを含むフライ用油脂組成物であって、
前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを0.05質量%以上1質量%以下含有する、前記フライ用油脂組成物。 - さらに、ショ糖脂肪酸エステルを0.005質量%以上1質量%以下含有する、請求項5に記載のフライ用油脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018038141A JP7086645B2 (ja) | 2018-03-05 | 2018-03-05 | フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法およびフライ用油脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018038141A JP7086645B2 (ja) | 2018-03-05 | 2018-03-05 | フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法およびフライ用油脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019149974A JP2019149974A (ja) | 2019-09-12 |
JP7086645B2 true JP7086645B2 (ja) | 2022-06-20 |
Family
ID=67946295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018038141A Active JP7086645B2 (ja) | 2018-03-05 | 2018-03-05 | フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法およびフライ用油脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7086645B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160794A (ja) | 2001-09-13 | 2003-06-06 | Kao Corp | 油脂組成物 |
JP2006020549A (ja) | 2004-07-07 | 2006-01-26 | Showa Sangyo Co Ltd | 加熱調理用油脂組成物 |
JP2016086686A (ja) | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 日清オイリオグループ株式会社 | 加熱調理用油脂組成物及び該加熱調理用油脂組成物の製造方法 |
JP2016101133A (ja) | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 日清オイリオグループ株式会社 | 加熱調理用油脂組成物、該加熱調理用油脂組成物の製造方法及び加熱調理後の調理対象物に残存する油分を低減する方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5221006A (en) * | 1975-08-09 | 1977-02-17 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | Oil and fat composition |
JPH04187048A (ja) * | 1990-11-22 | 1992-07-03 | Nippon Oil & Fats Co Ltd | 食用油脂組成物 |
JP3244354B2 (ja) * | 1993-06-30 | 2002-01-07 | 花王株式会社 | 揚げ物調製用油脂組成物 |
JPH0974999A (ja) * | 1995-09-20 | 1997-03-25 | Nisshin Oil Mills Ltd:The | 揚げ物調理用油脂組成物 |
-
2018
- 2018-03-05 JP JP2018038141A patent/JP7086645B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160794A (ja) | 2001-09-13 | 2003-06-06 | Kao Corp | 油脂組成物 |
JP2006020549A (ja) | 2004-07-07 | 2006-01-26 | Showa Sangyo Co Ltd | 加熱調理用油脂組成物 |
JP2016086686A (ja) | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 日清オイリオグループ株式会社 | 加熱調理用油脂組成物及び該加熱調理用油脂組成物の製造方法 |
JP2016101133A (ja) | 2014-11-28 | 2016-06-02 | 日清オイリオグループ株式会社 | 加熱調理用油脂組成物、該加熱調理用油脂組成物の製造方法及び加熱調理後の調理対象物に残存する油分を低減する方法 |
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
日下 兵爾ほか,揚げ油におけるシリコーンオイルの機能について (第1報) 種々の加熱操作によるシリコーンオイルの効果の検討,油化学,1977年,Vol.26, No.11,pp.709-714,DOI: 10.5650/jos1956.26.709 |
鈴木修武,各種乳化剤を用いた油脂のハネ防止,日本食品保蔵科学会誌,2004年,Vol.30, No.3,pp.123-128 |
鈴木修武,油ハネ現象の解明,日本食品保蔵科学会誌,2004年,Vol.30, No.3,pp.115-121 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019149974A (ja) | 2019-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4835965B2 (ja) | 油脂組成物 | |
JP3244354B2 (ja) | 揚げ物調製用油脂組成物 | |
JP5855634B2 (ja) | 加熱調理用油脂組成物及び該加熱調理用油脂組成物の製造方法 | |
JP6578095B2 (ja) | 天ぷら用揚げ油及び該天ぷら用揚げ油の製造方法 | |
JP6497890B2 (ja) | 加熱調理用油脂組成物及び該加熱調理用油脂組成物の製造方法 | |
JP7086645B2 (ja) | フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法およびフライ用油脂組成物 | |
JP4225772B2 (ja) | 揚げ物用油脂組成物 | |
JP7074504B2 (ja) | フライ調理時のフライ用油脂組成物の油はね低減方法 | |
ES2269410T3 (es) | Composicion de fritura vertible. | |
JP6109136B2 (ja) | 加熱調理用油脂組成物、該加熱調理用油脂組成物の製造方法及び加熱調理後の調理対象物に残存する油分を低減する方法 | |
JP7076912B2 (ja) | 加熱調理用油脂組成物及びその製造方法 | |
TWI711382B (zh) | 加熱烹調用油脂組成物及其製造方法、以及抑制加熱烹調用油脂的由加熱所引起的著色的方法 | |
JP6525564B2 (ja) | 加熱調理用油脂組成物、該加熱調理用油脂組成物の製造方法及び加熱調理後の調理対象物に残存する油分を低減する方法 | |
JP2020124156A (ja) | 加熱調理用組成物、及び加熱調理方法 | |
JP2003313583A (ja) | 泡立ち抑制効果を有する油脂組成物 | |
JP2023062225A (ja) | 加熱調理用油脂組成物、加熱調理用油脂組成物の製造方法及び加熱調理された加熱調理食品の、油っぽさを低減する方法 | |
JP6158609B2 (ja) | 油脂固化剤 | |
JP7512000B2 (ja) | 澱粉含有食品用ほぐれ剤、澱粉含有食品及び澱粉含有食品の製造方法 | |
JP4046439B2 (ja) | 油脂組成物 | |
JP3655567B2 (ja) | 揚げ物調製用油脂組成物 | |
JP7102110B2 (ja) | 吸油低減剤、吸油低減方法および揚げ物用油脂組成物 | |
JP2023136094A (ja) | フライ調理により生じる飛沫固形物の生成抑制方法 | |
JP6315828B2 (ja) | 加熱調理用油脂組成物及び該加熱調理用油脂組成物の製造方法 | |
JP6713304B2 (ja) | フライ用油脂組成物、及びそれを用いるドーナツの製造方法 | |
JP2023001776A (ja) | 卵調理用油脂組成物及び卵調理品の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211221 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220111 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220531 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220608 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7086645 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |