JP7086370B2 - 粘着テープの製造方法および粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、テープ基材の一方の面に粘着剤層が設けられた粘着テープに関する。以下の説明では、この粘着テープを単に「テープ」という場合がある。またこの粘着テープがロール状に巻かれたものを、「ロール体」ということにする。
一般的な粘着テープでは、テープ基材の一面全体に粘着剤層が設けられているが、テープの引き剥がしを容易にするために所定の間隔ごとに粘着剤層のない非粘着性領域を設けた構成の粘着テープが提案されている(たとえば特許文献1,2を参照。)。
特許文献1,2に記載された粘着テープでは、非粘着性領域が粘着性領域より短く設定されると共に、非粘着性領域に切り離し用のミシン目が設けられている。さらに特許文献2に記載された粘着テープでは、テープ基材の両側縁のミシン目の両端に対応する箇所にV字状の切り欠きが設けられている。
特許文献1,2に記載された粘着テープは、いずれも、ミシン目ごとに切断することによって、一定の長さのテープ片を容易に生成することができる。また接着されたテープ片の先端の非粘着性領域をつまんで引っ張ることによって、テープ片の引き剥がしも容易に行うことができる。
実開昭63-11541号公報 実用新案登録第3170002号公報
梱包用の箱や袋を封じる一般的な粘着テープは、真っ直ぐ延びた状態で対象物品のかなり長い範囲に貼り合わせられるため、相当な力で引っ張ってもテープをスムーズに剥がせない場合がある。しかし、剥がしやすいように粘着力を弱めたテープは自然に剥がれてしまうおそれがあるため、封をした状態を長時間保つ必要がある物品に粘着力の弱いテープを使用するわけにはゆかない。
上記特許文献1,2に記載された発明では、粘着性領域の全体を対象物品に貼り付け、その両端または一端にテープを剥がすときの「つまみ」となる非粘着性領域を配置するために、粘着性領域と非粘着性領域とを交互に設けているにすぎない。そのような発想では、粘着性領域が貼り合わせられる範囲が長い場合や粘着性領域の接着力が強い場合のテープの引き剥がしを容易にすることは困難である。
本発明は上記の問題に着目し、十分な粘着力を維持し、必要な長さに切り取って使用することができると共に、容易に引き剥がすことができる粘着テープを提供することを、課題とする。
本発明による粘着テープは、主として梱包用の箱や封筒を封じる目的に使用されるもので、所定長さのテープ基材の一面の長さ方向に沿って、粘着剤層による粘着性領域と当該粘着性領域より短い非粘着性領域とが交互かつ各々の長さを一定に保って配置されることを基本構成とする。
上記構成の粘着テープによれば、少なくとも1個の非粘着性領域とその両側の粘着性領域とを含むテープ片を切り取って、これを十分に延ばした状態にして封止対象箇所にあてがうことによって、粘着性領域の粘着剤層を封止対象箇所にしっかりと接着させ、それらの間の非粘着性領域も封止対象箇所に密着させることができる。また非粘着性領域より粘着性領域の方が長いので、上記の密着状態を安定して維持することができる。
また、毎回、切り取られる範囲の終点を非粘着性領域としてその中間位置でテープを切断することによって、貼り合わせられたテープ片の両端に非粘着性領域による小片を形成し、これらの小片をテープを剥がすときのつまみとして使用することができる。
装着されたテープ片を剥がす必要が生じたときには、テープ片の一端の小片をつまんで他端の側に引っ張ることによって、まずその引っ張りの起点側の粘着性領域が貼り合わせられた場所から剥がれ、それに応じて隣の非粘着性領域の封止対象箇所への密着状態が解除されて引き上げられ、その引き上げの力によってさらに隣の粘着性領域が貼り合わせられた場所から剥がれる。3個以上の粘着性領域が貼り合わせられている場合も上記と同様に、非粘着領域が封止対象箇所から離れて引き上げられるときの引き上げの力によって隣の粘着性領域を封止対象箇所から剥がすことができる。
粘着性領域や非粘着性領域の長さは一定であるが、それぞれの長さは粘着剤層の粘着力に応じて変更することができる。たとえば、粘着剤層の粘着力が比較的高い場合には、粘着性領域を比較的短くすることによって、後述する長さLの範囲に含まれる非粘着性領域の数を増やし、粘着性領域を剥がしやすくすることができる。
上記構成の粘着テープは、テープ基材の一面に対し、非粘着性領域の長さに相当する一定長さの間隔おきに、粘着性領域の長さに相当する一定長さの範囲に粘着剤層を設けることにより、製造することができる。
上記構成の粘着テープは、非粘着性領域を挟まずに連なる粘着剤層が一面に設けられたテープ基材の粘着剤層に対し、非粘着性領域にすべき部分の表面を粘着性のない薄層により被覆する処理、又は当該部分の粘着性をなくす処理によっても製造することができる。
たとえば、非粘着性領域の長さに相当する一定長さのシート片を粘着剤層の表面に貼り合わせる処理や、非粘着性領域の長さに相当する一定長さの範囲の粘着剤層の表面にコーティング液を塗布する処理を、粘着性領域の長さに相当する一定長さの間隔おきに実施することによって、粘着剤層の表面に粘着性のない薄層が設けられた構成の非粘着性領域を形成することができる。
粘着剤層を熱硬化性粘着剤により形成する場合には、非粘着性領域の長さに相当する一定長さの範囲に加熱処理を施して当該範囲の粘着剤層を硬化させる処理を粘着性領域の長さに相当する一定長さの間隔おきに実施し、硬化により粘着剤層の粘着性が失われた領域を非粘着性領域とすることができる。
上記いずれの製造方法でも、エンドユーザに提供される最終形態の粘着テープの数倍の幅を有するテープ基材を使用することができる。その場合には、完成した粘着テープを巻き取ってロール体にしてから当該ロール体を最終形態の幅の単位に切り分けることによって、最終形態の粘着テープのロール体を得ることができる。
いずれの製造方法においても、任意の粘着性領域とその隣の非粘着性領域との境界位置から当該非粘着性領域に向かう方向に沿って封止対象箇所の最小の長さとして想定した一定の長さLだけ離れた位置までの範囲に少なくとも3個の非粘着性領域(前述の「隣の非粘着性領域」を含む。)が含まれるように、粘着性領域および非粘着性領域のそれぞれの長さを定めることによって、殆どの封止対象箇所に少なくとも2個の粘着性領域とそれらに挟まれる1以上の非粘着性領域とを含むテープ片を装着することができる。
たとえば、通販業界で使用される小型の段ボール箱の外フラップ(長辺側のフタ部)の長さは約20cmであり、A4の書類を入れるのに適した角型2号の封筒のフラップ(フタ部)の幅は約24cmである。これらの実情から、封止対象箇所の最小の長さは20cm程度と想定して上記の一定の長さLを20cmとすることができる。
ただし、本発明の粘着テープが20cmを下回る長さのフタ部や開口部を封じる用途にも使用され得る場合には、テープ片が装着される範囲として想定される最小の値をLとして、上記の条件を満たすように粘着性領域および非粘着性領域の長さを定めればよい。
さらに、本発明による粘着テープでは、非粘着性領域にテープ基材の幅方向に沿って延びるように切離し用のミシン目が設けられると共に、当該テープ基材のミシン目の両端に対応する箇所に切り欠きが設けられる。この構成によれば、ロール体から引き出されたテープを、適所にあるミシン目の位置で容易に真っ直ぐ綺麗に切り取ることができる。鋏やカッターを使用する必要がないので、安全性も高められる。
非粘着性領域の長さについては、中間位置で切断されて残る部分が指でつまむのに適当な長さになるようにする、という観点からの検討も加えて設定するのが望ましい。具体的には、1~2.5cm程度の範囲内の値を非粘着性領域の長さとするのが望ましい。
本発明による粘着テープは、封止対象箇所に適した長さに切り取って、真っ直ぐに延ばした状態で封止対象箇所に合わせて粘着性領域を封止対象箇所に貼り合わせることによって、装着状態を安定して維持することができ、粘着剤層の粘着力を弱めなくとも容易に剥がすことができる。よって、本発明によれば、従来品より利便性が大幅に高められた粘着テープを提供することができる。
本発明の一実施例に係る粘着テープの表側の構成を表す斜視図である。 上記の粘着テープの裏側の構成を表す斜視図である。 粘着性領域および非粘着性領域のサイズの設定例を表す説明図である。 非粘着性領域を生成する方法の一例を表す説明図である。 上記の粘着テープの使用例を説明する図である。
以下、粘着テープのロール体の表側に出る面を「表面」とし、ロール体の内側の粘着剤層が設けられた面を「裏面」として、本発明が適用された粘着テープの構成を説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る粘着テープの表側の構成を表し、図2は同じ粘着テープを、上下を反転させて表したものである。各図では、テープ全体を符号1で示すと共に、テープ1のロール体を符号Rで表している。
この実施例の粘着テープ1は、所定長さの紙製のテープ基材(符号省略)の裏面に粘着剤層nが設けられた領域(以下、「粘着性領域11」という。)と粘着剤層nが設けられていない領域(以下、「非粘着性領域12」という。)とが長さ方向に沿って交互に並べられた構成のもので、粘着剤層nが設けられた裏面を内向きにして筒状の芯材の周りに巻かれることで、ロール体Rとなって保持される。
粘着性領域11の粘着剤層n(図中の斜線パターンで示す。)は、ゴム系またはアクリル系の粘着剤によるもので、接触した物品にくっつくように濡れた状態になっている。
非粘着性領域12は、上記の粘着剤層nもその他の層も形成されていない領域、すなわちテープ基材の裏面が露出した領域である。したがって、粘着性領域11と非粘着性領域12との間には粘着剤層nの有無による微小な段差が生じるが、粘着剤層nの厚みを数ミクロン程度とすれば段差もごく僅かになり、ロール体Rの各層(図示省略。)もぴったりと重なり合った状態で保持される。
以下、テープ1の幅方向における各領域11,12の寸法を「幅」とし、テープ1の長さ方向における各領域11,12の寸法を「長さ」とする。この実施例の粘着性領域11と非粘着性領域12とは幅は同等(テープ基材と同じ幅)である。各領域11,12の長さはいずれも全長にわたって一定であり、非粘着性領域12は粘着性領域11より短い。
非粘着性領域12の長さ方向の中央部には、テープ基材の幅全体に延びるように切離し用のミシン目13が形成されると共に、テープ基材の両側縁部の各ミシン目13の両端に対応する位置にV字状の切り欠き14が形成されている。図1に示すように、切り欠き14やミシン目13はテープ基材の表側にも現れている。
この実施例では、テープ1により封じられる箇所(梱包用の箱の外フラップの合わせ目や封筒のフラップの下端縁など)の長さが20cm以上になると想定して、任意の粘着性領域11とその隣の非粘着性領域12との境界位置から当該非粘着性領域12に向かう方向に沿って20cm離れた位置までの範囲に少なくとも3個の非粘着性領域12が含まれるように、各領域11,12の長さを設定している。
図3は、上記の条件を満たす粘着性領域11および非粘着性領域12のサイズの具体例を表したものである。この例では、粘着性領域11の長さを4cmとし、非粘着性領域12の長さを2cmとすることによって、20cmの範囲に4個の非粘着性領域12と3個の粘着性領域11とが含まれるようにしている。なお、テープ基材の幅は一般的な梱包用のテープと同等(5~7cm程度)である。
図3の構成によれば、毎回、任意のミシン目13の位置でテープ1を切り取ることによって、切り取られるテープ片の長さを6cm単位で調整することができる。したがって、テープ片により封じられる対象箇所の長さがちょうど20cmであれば、3単位分(18cm)を切り取ることによって、3個の粘着性領域11とそれらの間にある2個の非粘着性領域12とを対象箇所に装着することができる。対象箇所の長さが20cmを上回る場合には、より多くの粘着性領域11や非粘着性領域12を装着することができる。
図3に例示した各領域11,12の長さはあくまでも一例であって、非粘着性領域12が粘着性領域11より短く、テープ1の長さ方向に沿って並ぶ3個の非粘着性領域12とそれらに挟まれる2個の粘着性領域11とから成る範囲の長さが封止対象箇所として想定される最小の長さL(L=20cm)以下になるように、各領域11,12の長さを定めれば、上記と同様に、20cm以上の範囲に対し、2個以上の粘着性領域11とそれらの間に位置する少なくとも1つの非粘着性領域12とを含むテープ片を装着することができる。
上記実施例の粘着テープ1は、所定長さのテープ基材を送りローラ等によって粘着剤の塗布工程を通過させながら、非粘着性領域12に相当する一定長さの間隔おきに粘着性領域11に相当する長さの範囲に粘着剤を塗布することによって、製造することができる。しかし、非粘着性領域12を設ける方法はこれに限らず、既存の方法と同様に一連に連なる粘着剤層をテープ基材の一面に形成した後に、非粘着性領域12とすべき部分の粘着剤層の表面を粘着性のない薄層により被覆する方法、または非粘着性領域12とすべき部分の粘着性をなくす方法によって、非粘着性領域12を生じさせることもできる。
たとえば、テープ基材の幅と非粘着性領域12に相当する長さを有する紙製またはプラスチック製のシート片を多数準備し、一面全体に粘着剤層が設けられた粘着テープのロール体から当該テープ基材を繰り出しながら、粘着性領域11に相当する一定長さの間隔おきに上記のシート片を粘着剤層の表面に貼り合わせることによって、シート片が貼られた箇所を非粘着性領域12とすることができる。または、非粘着性領域12の長さに相当する一定長さの範囲にコーティング液を塗布する処理を粘着性領域11に相当する一定長さの間隔おきに実施してコーティング液を乾燥させ、粘着剤層がコーティングされた領域を非粘着性領域12とすることもできる。
テープ基材の粘着剤層をフェノール樹脂系粘着剤などの熱硬化性を有する粘着剤により形成する場合には、図4に示すように、一面全体に粘着剤層n0が形成された粘着テープ100のロール体R0から当該テープ100を繰り出しながら、非粘着性領域12に相当する一定長さの範囲を加熱ローラ30により加熱する処理を、加熱される範囲の間の間隔が粘着性領域11に相当する一定長さになるように調整して行うことによって、当該加熱範囲の粘着剤層n0を硬化させ、これを非粘着性領域12とすることができる。
さらに図4の方法では、加熱ローラ30の下流に非粘着性領域12にミシン目13や切り欠き14を形成するための打ち抜き機31が配備され、打ち抜き処理後のテープ100が巻き取られることによって図1~2に示したのと同様の構成のロール体R1が形成される。ただし、この段階でのロール体R1は複数単位分のテープ1に相当する幅を有している場合があり、その場合にはロール体R1を一単位分ずつに切り分ける工程が実施される。
なお、シート片の貼り合わせ、コーティング液の塗布、または加熱のいずれかの処理により非粘着性領域12を生成する場合には、その処理前の粘着テープをロール体にすることは必ずしも必要ではなく、粘着剤の塗布工程や乾燥工程等を経て出来上がった粘着テープを巻き取らずに後段に流して上記いずれかの処理を実施することもできる。
テープ基材に一定間隔おきに粘着剤を塗布してテープ基材の裏面が露出した部分を非粘着性領域12とする場合や、粘着剤層に一定間隔おきにシート片やコーティング液による薄層を設けてその薄層の範囲を非粘着性領域12とする場合にも、一面の長さ方向に沿って粘着性領域11と非粘着性領域12とが交互に並ぶ状態になったテープ基材に対し、打ち抜き機31による打ち抜き処理や巻き取り処理が行われる。これらの方法により製造された粘着テープ1では、非粘着性領域12と粘着性領域11との間に微小な段差が生じるが、複数の粘着性領域11とそれらに挟まれる1以上の非粘着性領域12とを含むように切り取られたテープ片を封止対象箇所にまっすぐに延ばした状態にして合わせて、各粘着性領域11を封止対象箇所に貼り合わせれば、それらの粘着性領域11の間にある非粘着性領域12も封止対象箇所に密着させることができ、テープ片の装着を安定して維持することができる。
熱硬化性を有する粘着剤層を一定間隔おきに加熱して硬化させる方法(図4)により非粘着性領域12を生成する場合には、非粘着性領域12と粘着性領域11との厚みは殆ど同じになるので、切り取られたテープ片を封止対象箇所により一層強く密着させて接着強度を高めることができる。テープ基材に一定間隔おきに粘着剤を塗布する方法を採用する場合も、非粘着性領域12となる範囲に粘着性のない材料による層を設けるようにすれば、同様に粘着性領域11と非粘着性領域12との間の段差をなくして、封止対象箇所への密着度合いを高めることができる。
いずれの構成においても、封止対象箇所より1~2単位分長くなるようにテープ1を切り取って、切り取られたテープ片の両端部を封止対象箇所からはみ出させた状態にし、その他の部分を封止対象箇所の全体に装着し、はみ出した部分を封止対象箇所の両端で折り曲げてその折り曲げ方向にある面(箱の周面や封筒の表面)に装着すれば、封止対象箇所をより強固に封じることができる。
図5は、図3に例示した構成の粘着テープ1のロール体Rから切り出されたテープ片10によって段ボール箱2を封じた事例を表したものである。図示例の段ボール箱2の外フラップ21,22の長さは約37cmであるが、それより長い8単位分の長さ(48cm)のテープ片10が、外フラップ21,22の合わせ目全体とその合わせ目に連なる2つの幅面23,24に装着されている。
図5(A)は、封止された段ボール箱2を幅面23が見える方向から表したものであり、図5(B)は同じ段ボール箱2を幅面24が見える方向から表したものである。いずれの図でも、幅面23,24と外フラップ21,22との境界付近を拡大した図を点線枠内に付加し、その境界付近に装着される粘着性領域11や非粘着性領域12をa,b,cの識別子を加えた符号により表している。
以下、これらの図を参照してテープ10を装着する作業手順の一例を説明する。
まず、ロール体Rのテープ1を2単位分程度引き出し、先端から2番目の粘着性領域11bが外フラップ21,22から若干はみ出す状態になるように、外フラップ21,22の合わせ目にテープ1を位置合わせする。そして、外フラップ21,22に粘着性領域11bを押し付けながらロール体Rのテープ1をさらに引き出し、先端から数えて8番目になる粘着性領域11cの中間位置までの範囲を外フラップ21,22の合わせ目に合わせてその範囲を押圧することによって、11b,11cを含む7つの粘着性領域11を外フラップ21,22に貼り合わせる。
その後は、粘着性領域11cの外フラップ21,22からはみ出した部分をもう一方の幅面24に貼り合わせて、その隣の非粘着性領域12cのミシン目13の位置でテープ1を切り取る。さらに、粘着性領域11bの外フラップ21,22からはみ出した部分からテープ1の先端までの範囲も真っ直ぐに延ばして幅面23に合わせて押圧することによって、先頭の粘着性領域11aおよび粘着性領域11bの外フラップ21,22からはみ出した部分を幅面23に貼り合わせる。以上をもって作業終了となる。
上述した作業手順はあくまでも一例であって、たとえば、テープ1の先頭の粘着性領域11aを幅面23の適所に貼り合わせた後に、後続の部分を幅面23から外フラップ21,21の合わせ目を介して幅面24に至る範囲に一気に合わせて押圧力をかけ、非粘着性領域12cのミシン目13の位置でテープ1を切断する、という方法をとってもよい。
図5の例によれば、先頭の粘着性領域11aが外フラップ21,22からはみ出し、2番目の粘着性領域11bが外フラップ21,22と幅面21,22との境界位置に跨がるように、箱2に対するテープ1の位置合わせを行ったことによって、外フラップ21,22と他方の幅面24との境界位置でも粘着性領域11cが跨がる状態になるので、外フラップ21,22が箱本体に押しつけられ、かつ互いに接合された状態を安定して維持することができる。
外フラップ21,22が図5の例より長くなって、粘着性領域11cの幅面24にまわる部分の長さが僅か(たとえば1cm以下)になった場合には、テープ1をもう一単位分引き出し、その引き出された部分の粘着性領域11までを幅面24に貼り合わせればよい。外フラップ21,22と幅面23,24との境界部に接する領域が非粘着性領域12になった場合も、その隣の粘着性領域11を幅面23,24に貼り合わせることによって、外フラップ21,22の端縁部の浮きを抑えることができる。
このように、外フラップ21,22に対する各領域11,12の位置関係がどのように変化しても、外フラップ21,22の合わせ目全体にテープ片10を装着して外フラップ21,22をしっかりと封じることができる。また幅面23,24に装着される部分の長さは2~7cm前後で、フラップの合わせ目21,22の封を安定させるのに適した長さと言える。両端部の非粘着性領域12による小片12h,12hは幅面23,24に密着しないが、粘着性領域11の粘着剤層nの接着強度が十分であれば、小片12h,12hがめくりあがることがあったとしても、強く引き上げられることがない限り、テープ片10が剥がれるおそれはない。ミシン目13に由来するテープ片10の両端縁が直線状に整えられるので、テープ片10の装着後の箱2の外観も綺麗である。
段ボール箱2を開封する際には、両端部の小片12h,12hの一方を指でつまんで他方の端部の側に引っ張ることによって、外フラップ21,22に密着していた非粘着性領域12を順に引き上げながら、その引き上げの力を隣の粘着性領域11に及ぼして当該粘着性領域11を剥がすことができる。よって、粘着剤層nの接着力を弱めることなく、テープ片10の引き剥がし作業を容易に行うことができる。
上記の実施例(領域11,12のサイズが変更されたものも含む。)の粘着テープ1は、20cm以上の範囲を封じることを想定してはいるが、20cmより短い長さの範囲に対しても、1単位分または2単位分の長さに切り取られたテープ片を装着することができる。
よって、本発明の粘着テープ1は、装着対象の物品の大きさを問わずに使用することができ、また梱包以外の用途にも使用することができる。鋏やカッターを使用せずにミシン目13の位置で容易に切り取ることができるので、小さな子供の工作材料にも適している。
封止範囲の最小レベルとして想定される長さが20cmを確実に下回る場合には、想定される最小の長さをLとして、任意の粘着性領域11と非粘着性領域12との境界位置から当該非粘着性領域12に向かう方向に沿って長さLだけ離れた位置までの範囲に少なくとも3個の非粘着性領域12が含まれるように、各領域11,12の長さを調整することによって、L以上の長さの範囲に複数の非粘着性領域12を含むテープ片を装着することが可能となる。よって、梱包用の一般的なサイズより小さな箱や袋に対しても、封止状態を安定して維持でき、剥がす作業が容易な粘着テープを提供することができる。
なお、上記実施例では、粘着テープ1のテープ基材を紙製としたが、これに限らず、テープ基材にはプラスチック製のシート材もしくは化繊布を用いてもよい。
またテープ基材に形成される粘着剤層nは、対象物品に接触すると同時にくっつくように濡れた状態で維持されるタイプに限らず、水で濡らすことによって粘着力が生じるタイプにすることもできる。また透明のプラスチック製シートをテープ基材とし、粘着剤層nも透明にすることによって、全体が透明のテープ1を提供することもできる。
1 粘着テープ
10 テープ片
11 粘着性領域
12 非粘着性領域
13 ミシン目
14 切り欠き
30 加熱ローラ
n 粘着剤層
T テープ基材

Claims (3)

  1. 所定長さのテープ基材の一面の長さ方向に沿って、粘着剤層による粘着性領域と当該粘着性領域より短い非粘着性領域とが交互かつ各々の長さを一定に保って配置されて成る粘着テープの製造方法において、
    封止対象箇所の最小の長さとして想定した一定の長さ範囲内に、少なくとも2個の粘着性領域とそれらの間にある1以上の非粘着性領域とが含まれるように、前記粘着性領域および前記非粘着性領域のそれぞれの長さを定めて前記テープ基材の一面に各領域を形成し、前記非粘着性領域の長さ方向の中央部にテープ基材の幅方向に沿って延びるように切離し用のミシン目を設けると共にテープ基材の前記ミシン目の両端に対応する箇所に切り欠きを設ける、
    粘着テープの製造方法。
  2. 所定長さのテープ基材の一面の長さ方向に沿って、粘着剤層による粘着性領域と当該粘着性領域より短い非粘着性領域とが交互かつ各々の長さを一定に保って配置されて成る粘着テープであって、
    前記テープ基材の20cmの範囲内に少なくとも2個の粘着性領域とそれらの間にある1以上の非粘着性領域とが含まれるように、前記粘着性領域および前記非粘着性領域のそれぞれの長さが定められて前記テープ基材の一面に各領域が形成され、
    前記非粘着性領域の長さ方向の中央部にテープ基材の幅方向に沿って延びるように切離し用のミシン目が設けられると共に、テープ基材の前記ミシン目の両端に対応する箇所に切り欠きが設けられている、粘着テープ。
  3. 前記テープ基材の20cmの範囲内に3個の粘着性領域とそれらの間にある2個の非粘着性領域が含まれるように、前記粘着性領域および前記非粘着性領域のそれぞれの長さが定められる、請求項2に記載された粘着テープ。
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