JP7082932B2 - 低誘電基板材 - Google Patents
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Description
T1>0.5×T0 (2)
本発明[2]は、前記式(1)および前記式(2)がいずれも満足される、[1]に記載の低誘電基板材を含む。
本発明の低誘電基板材の一実施形態を、図1および図2を参照して説明する。
まず、この低誘電基板材1の基本態様である層構成、製造方法および使用方法等を順に説明する。
図1に示すように、低誘電基板材1は、厚み方向に対向する一方面および他方面を有しており、厚み方向に直交する面方向に延びる形状を有する。
第1金属層3は、厚み方向に対向する一方面および他方面を有しており、面方向に延びるシート(板)形状を有する。第1金属層3の材料は、特に限定されず、例えば、銅、鉄、銀、金、アルミニウム、ニッケル、それらの合金(ステンレス、青銅)などが挙げられる。好ましくは、銅が挙げられる。第1金属層3の厚みは、例えば、0.1μm以上、好ましくは、1μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下である。
多孔質樹脂層4は、厚み方向に対向する一方面および他方面を有しており、面方向に延びる略板(シート)形状を有する。多孔質樹脂層4の他方面は、第1金属層3の一方面に接触(密着)している。
なお、式中、無孔樹脂層は、多孔質樹脂層4の材料からなるが、多孔質ではなく、緻密質を有するフィルムである。
接着層5は、多孔質樹脂層4の厚み方向一方面において、面方向に沿うシート形状を有する。
第2金属層6は、厚み方向に対向する一方面および他方面を有しており、面方向に延びるシート(板)形状を有する。第2金属層6の他方面は、接着層5を介して、多孔質樹脂層4の一方面に接着している。第2金属層6の材料および厚みは、第1金属層3のそれらと同様である。
第1金属層3、多孔質樹脂層4、接着層5および第2金属層6は、積層材14を構成する。換言すれば、積層材14は、第1金属層3、多孔質樹脂層4、接着層5および第2金属層6を厚み方向一方側に向かって順に備える。
第1保護材2は、低誘電基板材1の厚み方向他方面を形成する。第1保護材2は、厚み方向に対向する一方面および他方面を有しており、厚み方向に直交する面方向に延びるシート形状を有する。第1保護材2の一方面は、第1金属層3の他方面に剥離可能に接触(密着)している。
第2保護材7は、低誘電基板材1の厚み方向一方面を形成する。第2保護材7は、厚み方向に対向する一方面および他方面を有しており、厚み方向に直交する面方向に延びるシート形状を有する。第2保護材7の他方面は、第2金属層6の一方面と剥離可能に接触(密着)している。
次に、低誘電基板材1の製造方法を説明する。
次に、この低誘電基板材1における顕著な特徴点を、図1を参照して詳説する。なお、図1中、符号の括弧書きにおいて、Hから始まるものは、23℃における該層のショアD硬度を意味する。
T1>0.5×T0 (2)
少なくとも、第2保護材7の23℃のショアD硬度H1と、多孔質樹脂層4の23℃のショアD硬度H2とが式(1)を満足するときには、第2保護材7が厚み方向に十分に押し潰されることにより、多孔質樹脂層4が厚み方向に押し潰されることを抑制することができる。その結果、多孔質樹脂層4の誘電率が増大することを抑制することができる。従って、この低誘電基板材1は、第五世代(5G)の規格や高速FPCに適合できる基板材として極めて有用である。
H1<0.7×H2 (1-2)
H1<0.5×H2 (1-3)
0.001×H2<H1 (1-4)
また、式(2)に関し、第2保護材7の厚みT1が比較的薄い場合には、たとえ、先に、第2保護材7が、押し潰されても、その押し潰される量(余地)が十分でなく、そのため、第2保護材7が実質的に完全に押し潰された後に、積層材14が押し潰される場合がある。
T1>0.9×T0 (2-2)
T1>T0 (2-4)
1.25×T0<T1<10×T0 (2-5)
第2保護材7および積層材14が上記式を満足すれば、積層材14における多孔質樹脂層4の誘電率の増加をより一層抑制でき、この低誘電基板材1は、第五世代(5G)の規格や高速FPCに適合できる基板材として極めて有用である。
次に、一実施形態の変形例を説明する。以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、一実施形態および各変形例を適宜組み合わせることができる。さらに、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
T1>0.5×T0 (2)
第1保護材2の厚みT1は、第2保護材7の厚みT1と同様である。
H3<0.7×H2 (3-2)
H3<0.5×H2 (3-3)
0.001×H2<H3 (3-4)
第1保護材2のショアD硬度H3は、第2保護材7のショアD硬度H1と同一であってもよい。
実施例1
まず、銅からなる厚み12.5μmの第1金属箔3を準備した。
第2保護材7の厚みT1を50μmに変更した以外は、実施例1と同様にして、低誘電基板材1を製造した。具体的には、第2保護材7を1つにした。
第2保護材7の材料をポリエチレンからポリエチレンテレフタレート(PET)に変更した以外は、実施例1と同様に処理した。
第2保護材7の材料をポリエチレン(PE)からポリエチレンテレフタレート(PET)に変更した以外は、比較例3と同様に処理した。
実施例4
低誘電基板材1の層構成を、図3の層構成、つまり、第1保護材2、多孔質樹脂層4および第2金属層6を厚み方向一方側に向かって順に備える低誘電基板材1に変更した以外は、実施例1と同様に処理した。
低誘電基板材1の層構成を、図3の層構成、つまり、第1保護材2、多孔質樹脂層4および第2金属層6を厚み方向一方側に向かって順に備える低誘電基板材1に変更した以外は、比較例3と同様に処理した。
低誘電基板材1の層構成を、図3の層構成、つまり、第1保護材2、多孔質樹脂層4および第2金属層6を厚み方向一方側に向かって順に備える低誘電基板材1に変更した以外は、比較例4と同様に処理した。
低誘電基板材1の層構成を、図3の層構成、つまり、第1保護材2、多孔質樹脂層4および第2金属層6を厚み方向一方側に向かって順に備える低誘電基板材1に変更した以外は、比較例1と同様に処理した。
下記の事項を評価した。その結果を表1~表2に示す。
第2保護材7のショアD硬度H1、第1保護材2のショアD硬度H3、および、多孔質樹脂層4のショアD硬度H2のそれぞれは、ショアD硬度計((株)上島製作所製)を用いて算出した。
低誘電基板材1の厚み方向一方面に、クーラントブルーフマイクロメータ((株)ミツトヨ製 MDC-25M)を用いて、10、15、20、30、40、50μmのひずみを与えた。解放後に一方面上の打痕の有無を目視にて確認、判断した。上記した複数の打痕のうち、小さい打痕から順に実施し、打痕がある(残る)ことを確認すれば、それを超える打痕での評価を実施しなかった。
2 第1保護材
4 多孔質樹脂シート
6 第2金属箔
7 第2保護材
14 積層材
H1 第2保護材のショアD硬度
H2 多孔質樹脂層のショアD硬度
H3 第1保護材のショアD硬度
T0 積層材の厚み
T1 第2保護材の厚み
Claims (2)
- 多孔質樹脂層および金属層を厚み方向に順に備え、
前記多孔質樹脂層および前記金属層のいずれか一方の表面に配置される保護材をさらに備え、
前記保護材の23℃のショアD硬度H1と、前記多孔質樹脂層の23℃のショアD硬度H2とが、下記式(1)を満足し、
前記保護材の厚みT1と、前記多孔質樹脂層および前記金属層を備える積層材の厚みT0とが、下記式(2)を満足する
ことを特徴とする、低誘電基板材。
H1<H2 (1)
T1>0.5×T0 (2) - 前記多孔質樹脂層の空孔率が、60%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の低誘電基板材。
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