JP7081787B2 - 浴槽のレールユニット、及びこれを備えた入浴システム - Google Patents
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Description
図3は本実施形態に係る介護用椅子ユニットの側面図、図4は図3の正面図である。図3及び図4に示すように、本実施形態に係る椅子ユニット100は、被介護者などの利用者を着座させる椅子1と、この椅子1を上下動可能に支持する装置本体2と、この装置本体2を移動可能に支持する支持台3と、を備えている。さらに、この椅子ユニット100は、被介護者の足を支持するフットサポート4を備えている。以下、各部材について詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、本実施形態に係る椅子1は、板状に形成され、上下方向に延びる移動部材11を備えており、この移動部材11が上述した装置本体2に対して上下動可能に取り付けられている。より詳細には、移動部材11の背面には、上下方向に延びるラック(図示省略)が固定されており、このラックに、装置本体2の前面から露出するピニオン(図示省略)が噛み合っている。このピニオンは、装置本体2に内蔵されたモータ(図示省略)により正逆方向に回転駆動するようになっている。そして、この移動部材11に、被介護者の頭部を支持するヘッドレスト12、被介護者の背中を支持する背凭れ部13、被介護者の臀部を支持する座部14、及び被介護者の腕を支持する一対のアームレスト15が取り付けられている。
次に、装置本体2について説明する。装置本体2は、直方体状のケーシング21と、このケーシング21に内蔵されているモータ(図示省略)と、を備えている。モータは、上述したようにピニオンを回転させるためのものである。ケーシング21の前面は、下方にいくにしたがって、前方に向かうように傾斜している。また、ケーシング21の前面にはガイドローラ(図示省略)が配置されており、このガイドローラが移動部材11の背面に形成され、上下方向に延びるガイド溝(図示省略)に嵌め込まれている。これにより、移動部材11は、ケーシング21に対して上下動可能となっている。また、ケーシング21の前面が上記のように傾斜しているため、移動部材11もこの傾斜に沿って上下動するように構成されている。例えば、移動部材11がケーシング21に対して下方に移動すると、やや前方に向かうように移動する。このように、椅子1は、装置本体2の前側に配置されている。
次に、支持台3について説明する。支持台3は、複数の車輪351,352が設けられた基台部31と、装置本体2を支持するレール部材32と、基台部31から上方に延び、レール部材32を支持する支持部33と、を備えている。
続いて、フットサポート4について説明する。フットサポート4は、被介護者の両足をそれぞれ載置する一対の平板状の足載置部41を備えている。また、両足載置部41からは後方に向かって円筒状の延伸部材42がそれぞれ延びており、これら延伸部材42は、左右方向に平行に延びる複数の係合部材43によって連結されている。また、各延伸部材42には、棒状の揺動部材44がそれぞれ挿入されている。これにより、各延伸部材42は、揺動部材44に対して前後方向に進退可能となっている。また、各揺動部材44の後端部は、座部14の下面の後端部において、上下方向に揺動可能に連結されている。以上の構成により、足載置部41は、座部14から前後方向に移動可能であるとともに、上下方向に揺動可能となっている。また、足載置部41は、延伸部材42に対して角度を変えるように構成することもできる。
次に、浴槽のレールユニット200について、図6及び図7も参照しつつ説明する。図6は浴槽に取付けられたレールユニットの斜視図、図7は図6の側面図である。まず、浴槽8について説明する。図2に示すように、浴槽8は、前後方向に平行に延びる第1壁部81及び第2壁部82と、左右方向に平行に延びる第3壁部83及び第4壁部84と、を有しており、平面視矩形状に形成されている。第1壁部81は左側(洗場W側)、第2壁部82は右側に配置されており、これらは浴槽8の長手方向に延びている。一方、第3壁部83は前側、第4壁部84が後側に配置されており、これらは浴槽8の短手方向に延びている。
次に、上記のように構成された入浴介護システムの使用方法について、図12及び図13も参照しつつ説明する。ここでは、洗場Wに配置されている介護椅子ユニット100の椅子1を浴槽8内に移動させ、椅子1に座る被介護者を浴槽8に浸からせる動作について説明する。
上記入浴介護システムによれば、浴槽8に設けられているレールユニット200において、支持体9が第1の位置から第2の位置へ180度揺動するように構成されている。そのため、被介護者が入浴を行なわないときに、支持体9を第2の位置に移動させると、浴槽8の開口が広くなり、健常者が入浴する際に邪魔にならない。そして、支持体9が第2の位置にあるときは、基板部91の第1面が下向きになり、両抜け止め部94は固定具71,72の上面に接した状態となり、支持体9を固定具71,72上で安定的に保持することができる。したがって、従来例のように、支持体が起立して保持される不安定な状態と比べ、支持体9が倒れるのを確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例は、いずれか1つを採用したり、あるいは複数の態様を問題なく組み合わせることができる。
浴槽8への固定具71,72の固定方法は特には限定されず、種々の方法が可能である。また、支持体9の構成も特には限定されず、少なくとも椅子モジュールをスライド可能に受入れることができるように構成されていればよいため、支持体9の構成としては、側壁部92,93や抜け止め部94等には限定されず、適宜変更可能である。
上記実施形態では、揺動ユニット74により支持体9が概ね180度揺動できるように構成されているが、90度より大きい角度で支持体9が揺動できるように構成されていればよい。すなわち、支持体9の第2の位置は、支持体9が第1の位置から90度より大きい角度で揺動する位置であればよい。これにより、支持体9が第1の位置へ倒れるのを防止することができる。
クッション部材95は、必ずしも必要ではないが、設ける場合には、支持体9の第2面の少なくとも一部に設けられていればよく、全面でなくてもよい。
椅子ユニット100の構成は特には限定されず、少なくとも、レールユニット200ヘスライド可能な椅子1とその昇降機構(装置本体2)が設けられていればよく、その他の構成は適宜変更可能である。また、車輪を設ける場合には、上記のように前輪351と後輪352との間にレール部材が設けられることが好ましいが、これに限定されない。また、この椅子ユニット100は、被介護者を安定的に支持できるため、入浴介護システム以外にも利用することができる。
本発明に係る入浴システム及びレールユニットは、被介護者にのみ利用されるものではなく、単に、椅子を利用して入浴を行う者にも当然に利用される。したがって、介護用に限定されるものではない。
1 椅子
2 装置本体(昇降機構)
32 レール部材
200 レールユニット
71 第1固定具
72 第2固定具
74 揺動ユニット
9 支持体
Claims (5)
- 椅子モジュールを支持する浴槽のレールユニットであって、
浴槽の対向する壁部の上端面に沿って、それぞれ取付けられる一対の固定具であって、前記浴槽の端部側に配置される第1端部、前記第1端部とは反対側の第2端部をそれぞれ有する一対の固定具と、
前記一対の固定具に跨がるように取付けられ、第1面、及び前記第1面とは反対側の第2面を有し、前記第1面に前記椅子モジュールがスライドするレール機構が取付けられた、支持体と、
前記各固定具に取り付けられ、当該固定具間を結ぶ方向を軸方向として、前記支持体を揺動自在に支持する揺動ユニットと、
を備え、
前記支持体は、前記揺動ユニットを揺動中心として、前記第1面が上方を向く第1位置と、前記第2面が上方を向く第2位置と、を選択的にとり得るように揺動可能となっており、
前記支持体は、前記第2位置にあるとき、前記第1位置にあるときよりも前記浴槽の端部側に配置され、前記第2位置にあるとき、前記第1面側が前記固定具に接するように構成されている、浴槽のレールユニット。 - 前記支持体が前記第1位置にあるとき、前記第2面側が前記固定具に接し、前記第2位置にあるとき、前記第1面側が前記固定具に接するように構成されている、請求項1に記載の浴槽のレールユニット。
- 前記揺動ユニットは、
前記各固定具に取り付けられる基部と、
前記基部に取付けられ、前記軸方向に延びる軸部材と、
前記軸部材及び前記支持体に取付けられる連結部と、
を備え、
前記支持体は、前記軸部材を中心に、揺動するように構成されている、請求項1または2に記載の浴槽のレールユニット。 - 請求項1から3のいずれかに記載の浴槽のレールユニットと、
椅子ユニットと、
を備え、
前記椅子ユニットは、
前記椅子モジュールと、
基台部と、
前記基台部上に配置され、前記椅子モジュールをスライド可能に支持するレール部材と、
を備え、
前記椅子モジュールは、
前記レール部材上で水平方向にスライド可能に支持される昇降機構と、
前記昇降機構に支持され、当該昇降機構により昇降する椅子と、
を備え、
前記レール部材と、前記浴槽のレールユニットにおいて前記第1位置にある前記支持体とが同じ高さに配置され、前記昇降機構が、前記レール部材と前記支持体との間をスライド可能となっている、入浴システム。 - 前記基台部は、前記レール部材を挟んで、前記椅子側に配置される複数の前輪と、前記椅子とは反対側に配置される複数の後輪と、を備えている、請求項4に記載の浴槽の入浴システム。
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