JP7078058B2 - 移動ロボットの制御装置および移動ロボットシステム - Google Patents
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Description
そこで、特許文献1には、異常が発生して停止した無人搬送車を走行路から速やかに待避させるために、別の無人搬送車(救援車)によって停止した無人搬送車を牽引する点が開示されている。
そこで、本発明は、異常が発生した移動ロボットを適切に回収することができる移動ロボットの制御装置および移動ロボットシステムを提供することを目的とする。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係る移動ロボットシステムを構成する移動体1を示す斜視図である。移動体1は、車体(シャーシ、支持体)2と、車体2に回転可能に支持された左右一対の車輪4A,4Bとを備える。車体2は、移動体1の下部に設けられたほぼ水平なフレームである。車輪4A,4Bは、同形同大であり、同心に配置されている。
なお、図1では、プリント基板10A,10B,12A,12Bが棚板上に実装されている場合について示しているが、プリント基板10A,10B,12A,12Bそのものが棚板になっていてもよい。
なお、本実施形態では、支持台18と回転台20とは、軸受22を介して互いに回転可能に連結されている場合について説明するが、回転治具は軸受22に限定されるものではなく、例えば回転盤であってもよい。
なお、本実施形態では、回転台20の回転角度を測定する測定装置がフォトセンサである場合について説明するが、測定装置は、フォトセンサに限定されるものではなく、回転台20の回転角度および回転方向を測定可能でセンサ(装置)であってよい。
図3および図4は、実施形態に係る移動ロボットシステムを構成する移動ロボット30を示す。この移動ロボット30は、2つの移動体1の回転台20が連結荷台(連結部材)32によって連結された構成を有する。
なお、凹部34および突起36の形状は、三角形に限定されるものではなく、嵌合させることで連結荷台32が回転台20に対して回転しない構成となる形状であればよく、例えば四角形等であってもよい。
この場合、2つの移動体1のそれぞれの走行方向に応じて、連結荷台32で連結された
2つの移動体1の回転台20が回転するので、2つの移動体1の走行を阻害しない。
なお、移動ロボット30を構成する移動体1は2つに限定されるものではなく、荷物38の重量に応じて、3つ以上とすることもできる。この場合、3つ以上の移動体1の回転台20を、連結荷台32によって連結してもよい。
図5は、本発明の実施形態に係る移動ロボットシステム100の主要部分のブロック図である。
本実施形態では、移動ロボットシステム100は、2つの移動体1を備える移動ロボット30と、移動体1を制御する外部コンピュータ(制御装置)40と、を備える。移動体1は、外部コンピュータ40と無線通信により通信可能に接続されている。無線通信の手法としては、特に限定されないが、例えば無線LAN規格(例えば、IEEE802.11規格シリーズ)に準拠した通信とすることができる。
モータユニット42A,42Bは、電源43により給電される。電源43は、バッテリケース8(図1参照)に収容されたバッテリである。フォトセンサ26も電源43により給電される。
具体的には、無線通信回路44A、メイン制御部46A、メモリ48Aおよびモータ駆動制御部50Aは、プリント基板12Aに実装され、駆動回路52Aは、プリント基板10Aに実装される。無線通信回路44B、メイン制御部46B、メモリ48Bおよびモータ駆動制御部50Bは、プリント基板12Bに実装され、駆動回路52Bは、プリント基板10Bに実装される。
但し、本実施形態では、第1のモータユニット42Aの無線通信回路44Aのみを通常、使用する。第2のモータユニット42Bの無線通信回路44Bは、無線通信回路44Aに異常が発生した場合の予備として使用することができる。あるいは、第2のモータユニット42Bの無線通信回路44Bを補助的に使用することができる。例えば、無線通信回路44Aを外部コンピュータ40からの受信に使用し、無線通信回路44Bを外部コンピュータ40への送信に使用してもよい。
メイン制御部46Aは、無線通信回路44Aを用いて、外部コンピュータ40と無線通信する。また、メイン制御部46Aは、モータ駆動制御部50Aを制御することにより、モータ6Aの駆動を制御する。さらに、メイン制御部46Aは、第2のモータユニット42Bのメイン制御部46Bと通信可能に有線接続されている。
メモリ48A,48Bの各々は、メイン制御部46Aまたは46Bが処理を行うために必要なデータを記憶する。メイン制御部46A,46Bの各々は、メモリ48Aまたは48Bに必要なデータを書き込んだり、メモリ48Aまたは48Bから必要なデータを読み出したりすることができる。メモリ48A,48Bは、揮発性メモリ(例えば、SRAM)であるが、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ)であってもよい。また、メモリ48A,48Bの各々が、揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を備えていてもよい。
駆動回路52Aは、モータ駆動制御部50Aの制御の下で、モータ6Aを駆動する。駆動回路52Bは、モータ駆動制御部50Bの制御の下で、モータ6Bを駆動する。
具体的には、駆動回路52A,52Bは、電源43から電力が供給され、モータ駆動制御部50A,50Bから出力されるPWM信号をもとにモータ6A,6Bをそれぞれ駆動する。
例えば、上記速度センサは、モータ6A,6Bの内部に取り付けられたホールセンサであって、磁界を電気信号に変換する。モータ駆動制御部50A,50Bは、速度センサの出力信号に基づいてモータ6A,6Bの回転速度を判定することができる。すなわち、モータ駆動制御部50Aはモータ6Aの回転速度を測定し、モータ駆動制御部50Bはモータ6Bの回転速度を測定することができる。
また、モータ駆動制御部50A,50Bは、それぞれ駆動回路52A,52Bの電流値に基づいて、公知の計算方式で、モータ6A,6Bのトルクを計算することができる。すなわち、モータ駆動制御部50Aはモータ6Aのトルクを測定し、モータ駆動制御部50Bはモータ6Bのトルクを測定することができる。
本実施形態では、メイン制御部46Aは、回転台20の回転角度を移動体1の姿勢角として測定する。
次に、外部コンピュータ40からの制御コマンドに基づく、モータユニット42A,42Bのモータ6A,6Bの制御の動作例について説明する。以下に説明する動作は、複数の移動体1を備える移動ロボット30(図3および図4参照)では、各移動体1について個別に実行される。
第1のモータユニット42Aのメイン制御部46Aが無線通信回路44Aを介して上記制御情報を含むコマンドを受信すると、メイン制御部46Aは、第1のモータ6Aの制御情報をモータ駆動制御部50Aに出力する。また、メイン制御部46Aは、第2のモータ6Bの制御情報をメイン制御部46Bに送信する。メイン制御部46Bは、メイン制御部46Aから第2のモータ6Bの制御情報を受信すると、受信した第2のモータ6Bの制御情報をモータ駆動制御部50Bに出力する。
これにより、第1のモータ6Aおよび第2のモータ6Bの回転速度が目標速度となるように制御される。
そこで、本実施形態では、外部コンピュータ40は、モータユニット42A,42Bへ送信したコマンドに対する応答が無い場合、モータ6A,6Bに異常が発生していると判定する。また、外部コンピュータ40は、モータユニット42A,42Bへ送信した動作コマンドに対して、モータ6A,6Bが当該動作コマンドとは異なる動作を行ったことを検出した場合、モータ6A,6Bに異常が発生していると判定する。
図6は、外部コンピュータ40が備える異常検知部が実行する異常判定処理のフローチャートである。この図6に示す異常判定処理は、送信したコマンドに対する応答の有無に基づいて、モータの異常を検知する場合の処理である。図6に示す処理は、移動ロボット30が備える複数の移動体1のそれぞれに対して実行される。
まずステップS1において、外部コンピュータ40は、第1のモータユニット42Aに対するReadコマンドを送信する。
次に、ステップS6では、外部コンピュータ40は、第2のモータユニット42BからReadコマンドに対する応答が返ってきたか否かを判定する。具体的には、外部コンピュータ40は、第2のモータユニット42BからACKもしくはNAKが返ってきたか否かを判定する。そして、外部コンピュータ40は、第2のモータユニット42Bから応答が無いと判定した場合にはステップS7に移行し、応答がある場合には第2のモータユニット42Bに対応する左モータ6Bは正常であると判定して異常判定処理を終了する
図7は、外部コンピュータ40が備える異常検知部が実行する異常判定処理のフローチャートである。この図7に示す異常判定処理は、送信した動作コマンドに対するモータの動作に基づいて、モータの異常を検知する場合の処理である。図7に示す処理は、移動ロボット30が備える複数の移動体1のそれぞれに対して実行される。
ステップS11では、外部コンピュータ40は、モータユニット42A、42Bに対して、移動ロボット30を直進走行させるような制御情報を含む直進コマンドを送信し、ステップS12に移行する。ステップS12では、外部コンピュータ40は、回転台20の回転情報として回転角θrを取得する。
ステップS15では、外部コンピュータ40は、第1のモータユニット42Aに回転コマンドを送信し、ステップS16に移行する。ここで、回転コマンドは、モータを所定量回転させるコマンドであり、外部コンピュータ40は、第1のモータユニット42Aに対して、モータ6AをCW(時計方向)、CCW(反時計方向)にそれぞれ回転させるコマンドを順次送信する。
ステップS16では、外部コンピュータ40は、回転台20の回転情報として回転角θrを取得する。
ステップS22では、外部コンピュータ40は、回転台20の回転量が閾値を上回っているか否か、すなわち、ステップS21において取得された回転角θrが所定角度を上回っているか否かを判定する。回転角θrが所定角度を上回っている場合、外部コンピュータ40は、左モータ6Bは回転コマンドに従って適切に回転しており、左モータ6Bは正常であると判定して異常判定処理を終了する。
ところで、4つのモータのうち、左右いずれか一方におけるすべての車輪に対応するモータに異常が発生している場合、移動ロボット30の走行制御は不可能になる。以下、この点について説明する。
図8(a)および図8(b)に示すように、前方と後方とでモータの異常発生位置が異なる場合、対角位置に残っている2つの正常モータによって走行制御が可能である。これに対して、図8(c)および図8(d)に示すように、前方と後方とでモータの異常発生位置が同じである場合、走行コマンドに対して右や左に大きく軌道がずれてしまい、走行制御が不可能となる。
まずステップS21において、外部コンピュータ40は、上述した異常判定処理により、4つのモータのうち少なくとも1つに異常が発生しているか否かを判定する。そして、外部コンピュータ40は、4つのモータのいずれにも異常が発生していないと判定した場合には、そのまま図9の走行制御処理を終了する。
具体的には、外部コンピュータ40は、前方に配置された左右一対の車輪を支持する車輪支持部、または後方に配置された左右一対の車輪を支持する車輪支持部を、移動ロボット30の本体部に対して鉛直方向の軸周りに180°回転させる。これにより、正常モータに対応する2つの車輪が、図8(a)や図8(b)に示すような対角位置に配置されるようにする。
なお、図10においては、後方の車輪支持部を180°回転させる場合について説明したが、前方の車輪支持部を180°回転させてもよい。
このとき、外部コンピュータ40は、ステップS23において車輪の配置位置を変更する処理を行っている場合には、前方の移動体1と後方の移動体1とが逆方向に走行するようなコマンドを送信する。つまり、図10に示すように、後方の車輪支持部を旋回している場合、後方の移動体1bには、前方の移動体(図中、符号1a)とは逆方向に走行するようにコマンドを送る。例えば、前方の移動体1aに前進コマンドを送信する場合、後方の移動体1bには後進コマンドを送信するようにする。
これにより、移動ロボット30は前進することができる。
以上のように、本実施形態では、外部コンピュータ(制御装置)40は、移動ロボット30の前後左右に配置された4つの車輪をそれぞれ駆動するモータの異常をそれぞれ検知する。そして、外部コンピュータ40は、左右いずれか一方におけるすべての車輪に対応するモータの異常を検知した場合、異常を検知していないモータ(正常モータ)に対応する車輪の配置位置を変更し、正常モータを駆動制御して、移動ロボット30を所定の目標位置まで走行させる。
このように、左右いずれか一方のすべてのモータに異常が発生して移動ロボット30が走行不可能になった場合であっても、残りの正常モータに対応する車輪の配置位置を変更して、移動ロボット30を走行可能な状態にすることができる。そのため、移動ロボット30を目標位置まで適切に走行させることができる。したがって、人の手を煩わすことなく、異常が発生した移動ロボット30を回収することができる。
一方の車輪支持部を180°回転させることで、前方または後方に配置された左右一対の車輪を180度回転させることができるので、正常モータに対応する車輪を移動ロボット30の対角位置に配置することができる。したがって、移動ロボット30を確実に走行可能な状態とすることができる。
したがって、各モータの異常を適切に検知することができる。
上記実施形態においては、モータに異常が発生した場合、連結荷台32の向きを進行方向に対して横向きしながら進行するようにしてもよい。この場合、異常が発生していない2つのモータを用いて、一台の移動ロボットのように制御することで走行制御が可能となる。連結荷台32の向きを進行方向に対して横向きにしながら進行する例を図11(a)~図11(d)に示す。この図11(a)~図11(d)に示すように、正常モータ間の距離が仮想的1台のロボットのトレッド幅Lとなる。
Claims (6)
- 少なくとも前後左右に配置された4つの車輪と、
前記車輪をそれぞれ駆動するモータと、
前記4つの車輪のうち、前方に配置された左右一対の車輪および後方に配置された左右一対の車輪をそれぞれ支持する車輪支持部と、を備え
前記車輪支持部の少なくとも一方は、前記移動ロボットの本体部に対して鉛直方向の軸回りに回転可能に連結されている移動ロボットの制御装置であって、
前記モータの異常をそれぞれ検知する異常検知部と、
前記異常検知部により、左右いずれか一方におけるすべての車輪に対応するモータの異常を検知した場合、前記異常を検知していないモータに対応する車輪の配置位置を変更する配置位置変更部と、
前記異常を検知していないモータを駆動制御し、前記移動ロボットを所定の目標位置まで走行させる走行制御部と、を備え、
前記配置位置変更部は、
前記車輪支持部を前記本体部に対して前記鉛直方向の軸回りに180度回転させることで、前記異常を検知していないモータに対応する車輪の配置位置を変更することを特徴とする移動ロボットの制御装置。 - 前記配置位置変更部は、
前記異常を検知していないモータに対応する少なくとも2つの車輪を、左右方向において互いにずれた位置に配置することを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの制御装置。 - 前記移動ロボットは、
前記モータをそれぞれ制御するモータ制御部を備え、
前記異常検知部は、
前記モータ制御部へ送信したコマンドに対する応答が無い場合、当該モータ制御部に対応する前記モータに異常が発生していると判定することを特徴とする請求項1から2のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置。 - 前記移動ロボットは、
前記モータをそれぞれ制御するモータ制御部を備え、
前記異常検知部は、
前記モータ制御部へ送信した動作コマンドに対して、当該モータ制御部に対応する前記モータが前記動作コマンドとは異なる動作を行ったことを検出した場合、当該モータ制御部に対応する前記モータに異常が発生していると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置。 - 少なくとも前後左右に配置された4つの車輪と、
前記車輪をそれぞれ駆動するモータと、
前記4つの車輪のうち、前方に配置された左右一対の車輪および後方に配置された左右一対の車輪をそれぞれ支持する車輪支持部と、を備え、
前記車輪支持部の少なくとも一方は、前記移動ロボットの本体部に対して鉛直方向の軸回りに回転可能に連結されている移動ロボットの制御方法であって、
前記モータの異常をそれぞれ検知するステップと、
左右いずれか一方におけるすべての車輪に対応する前記モータの異常を検知した場合、
前記車輪支持部を前記本体部に対して前記鉛直方向の軸回りに180度回転させることで、前記異常を検知していないモータに対応する車輪の配置位置を変更するステップと、
前記異常を検知していないモータを駆動制御し、前記移動ロボットを所定の目標位置まで走行させるステップと、を含むことを特徴とする移動ロボットの制御方法。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の移動ロボットの制御装置と、
前記制御装置と通信可能に接続された前記移動ロボットと、を備えることを特徴とする移動ロボットシステム。
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