JP7076264B2 - フィルムおよびフィルムの製造方法 - Google Patents
フィルムおよびフィルムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7076264B2 JP7076264B2 JP2018070398A JP2018070398A JP7076264B2 JP 7076264 B2 JP7076264 B2 JP 7076264B2 JP 2018070398 A JP2018070398 A JP 2018070398A JP 2018070398 A JP2018070398 A JP 2018070398A JP 7076264 B2 JP7076264 B2 JP 7076264B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- receiving layer
- ink receiving
- film
- ink
- carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
(1) 紫外線硬化性インクが付与されるフィルムであって、
基材と、
前記紫外線硬化性インクが付与され、前記基材よりも硬質なインク受容層と、を備え、
前記インク受容層は、アクリル主鎖に、炭素-炭素不飽和結合を有する側鎖が結合した構造を有するポリマーを含む材料で構成されており、
稜間角が115°の三角錐の圧子で、荷重が10mNになるまで負荷を与えて前記インク受容層を押し込み、1秒間保持した際の押し込み深さをAとし、前記荷重を除荷した後の押し込み深さをBとしたとき、B/Aが0.4以上0.65以下であることを特徴とするフィルム。
基材を用意する用意工程と、
前記基材上に、紫外線を照射して硬化させることにより、前記紫外線硬化性インクが付与され、前記基材よりも硬質なインク受容層となるインク受容層形成材料を塗布する塗布工程と、
前記インク受容層形成材料に前記紫外線を照射して前記インク受容層形成材料を硬化させて前記インク受容層を形成する硬化工程と、を有し、
前記硬化工程後の前記インク受容層形成材料は、アクリル主鎖に、炭素-炭素不飽和結合を有する側鎖が結合した構造を有するポリマーを含み、
稜間角が115°の三角錐の圧子で、荷重が10mNになるまで負荷を与えて前記インク受容層を押し込み、1秒間保持した際の押し込み深さをAとし、前記荷重を除荷した後の押し込み深さをBとしたとき、B/Aが0.4以上0.65以下であることを特徴とするフィルムの製造方法。
[フィルム]
まず、本発明のフィルムについて説明する。
図1は、本発明のフィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。
基材10としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、(メタ)アクリル樹脂フィルム、ポリスチレンフィルム、酢酸セルロースフィルム等の樹脂フィルムが挙げられる。
インク受容層11は、紫外線硬化性インクが付与される層であり、基材10よりも硬質な材料からなる。
インク受容層形成材料は、基本的な成分として、例えば、紫外線硬化ポリマーと、紫外線硬化モノマーと、光重合開始剤とを含む。
紫外線硬化ポリマーとしては、特に限定されるものではないが、本実施形態では、アクリル構造または炭素-炭素不飽和結合を、主鎖または側鎖に含むポリマーが好ましい。
インク受容層形成材料に紫外線硬化モノマーを含むことにより、インク受容層11の硬度を調整することができる。
粘着剤層12としては、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の粘着剤から形成された層が挙げられる。例えば、粘着フィルム1をウィンドウディスプレイの用途等に用いる場合には、耐候性等の観点からアクリル系粘着剤から形成された粘着剤層であってもよい。また、被着体から再剥離することが要求される場合には、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤から形成された粘着剤層であってもよい。
剥離ライナー13としては、特に制限されず、粘着フィルムの分野で通常使用されるものであってよい。剥離ライナー13としては、例えば、フィルム基材又は紙基材の表面に剥離層が設けられたものが挙げられる。
紫外線硬化性インクは、溶剤をほとんど含んでおらず、紫外線の照射により硬化するインクである。
次に、このようなフィルム(粘着フィルム1)の製造方法について説明する。
(用意工程)
上述したような基材10を用意する。
基材10上に、インク受容層形成材料を塗布する。
インク受容層形成材料に紫外線を照射してインク受容層形成材料を硬化させてインク受容層11を形成する。インク受容層形成材料は、紫外線を照射して硬化させることにより、基材よりも硬質なインク受容層となる。
(1)インク受容層形成材料の調整工程
紫外線硬化モノマーと、紫外線硬化ポリマーと、光重合開始剤と、表面調整剤とから、インク受容層形成材料を調製した。
次いで、インク受容層形成材料を、基材として、易接着層付のPETフィルム(膜厚50μm)の易接着層面に、マイヤーバーを用いて、乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗布した。
次いで、基材に塗布したインク受容層形成材料に含まれる溶媒を除去した。
次いで、高圧水銀ランプを用いて、紫外線を170mJ/cm2で照射して、インク受容層形成材料を光硬化させてインク受容層を形成し、フィルムを得た。
紫外線硬化ポリマーとして紫外線硬化型アクリルポリマー(大成ファインケミカル社製 8KX-078)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
紫外線硬化モノマーとしてジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)を用い、紫外線硬化ポリマーとして紫外線硬化型アクリルポリマー(大成ファインケミカル社製 8KX-089)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
紫外線硬化モノマーを用いず、紫外線硬化ポリマーとして紫外線硬化型アクリルポリマー(大成ファインケミカル社製 8KX-078)を単体で用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
紫外線硬化モノマーを用いず、紫外線硬化ポリマーとして紫外線硬化型アクリルポリマー(大成ファインケミカル社製 8KX-089)を単体で用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
紫外線硬化モノマーを用いず、紫外線硬化ポリマーとして紫外線硬化型ウレタンアクリルポリマー(大成ファインケミカル社製 8BR)を単体で用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
紫外線硬化モノマーを用いず、紫外線硬化ポリマーとして紫外線硬化型ウレタンポリマー樹脂(大成ファインケミカル社製 8UH)を単体で用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
表面に易接着処理が施された易接着層付のPETフィルムを、比較例1のフィルムとした。
表面に易接着処理が施されていないPETフィルムを、比較例2のフィルムとした。
紫外線硬化ポリマーを用いず、紫外線硬化モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)を単体で用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製し、フィルムを作製した。
実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製した。
実施例1と同様にしてインク受容層形成材料を調製した。
上記の各実施例および各比較例で作製されたフィルムについて、以下のような評価試験を行った。
島津製作所製ダイナミック超微小硬度計(DUH-W201S)を、また圧子には稜間角115°の三角錐圧子を使用し、フィルムに対し、負荷-除荷試験を行った。
スチールウール#0000を、フィルム表面に一定荷重下で押しつけ、10往復(長さ10cm、速度10cm/s)摩擦し、耐擦傷性(傷が付かなかった)があった最大荷重を測定し、以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
〇:最大荷重が200g/cm2以上250g/cm2未満
△:最大荷重が100g/cm2以上200g/cm2未満
×:最大荷重が100g/cm2未満
(印刷条件)
各実施例および各比較例で得られたフィルムのそれぞれについて、インク受容層面に、UVインクジェットプリンター(富士フィルム社製、Acuity LED 1600)を用いてホワイトのベタ画像を印刷した。
上記の印刷を行うことにより印刷画像が形成されたフィルムのそれぞれを、23℃、相対湿度50%の環境下に24時間静置した。その後、印刷画像が形成されたフィルムの印刷画像が形成された側の面に、JIS K 5600-5-6:1999(ISO 2409:1992)のクロスカット法に基づき、カット間隔1mm、カットライン11本×11本としてマス目数100のクロスカット部を作製し、紫外線硬化性インクとフィルムとの密着性を評価した。クロスカット部にニチバン社製セロテープ(登録商標)を貼付し、テープ引きはがし後に残存するマス目の数をxとして、残存率をx/100で表した。x/100の値が80/100以上を合格とし、以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
〇:x/100の値が90以上95未満
△:x/100の値が80以上90未満
×:x/100の値が80未満
10 基材
11 インク受容層
12 粘着剤層
13 剥離ライナー
Claims (7)
- 紫外線硬化性インクが付与されるフィルムであって、
基材と、
前記紫外線硬化性インクが付与され、前記基材よりも硬質なインク受容層と、を備え、
前記インク受容層は、アクリル主鎖に、炭素-炭素不飽和結合を有する側鎖が結合した構造を有するポリマーを含む材料で構成されており、
稜間角が115°の三角錐の圧子で、荷重が10mNになるまで負荷を与えて前記インク受容層を押し込み、1秒間保持した際の押し込み深さをAとし、前記荷重を除荷した後の押し込み深さをBとしたとき、B/Aが0.4以上0.65以下であることを特徴とするフィルム。 - 前記インク受容層の鉛筆硬度は、1H以上である請求項1に記載のフィルム。
- 前記インクは、主としてアクリル樹脂で構成されている請求項1または2に記載のフィルム。
- 紫外線硬化性インクが付与されるフィルムの製造方法であって、
基材を用意する用意工程と、
前記基材上に、紫外線を照射して硬化させることにより、前記紫外線硬化性インクが付与され、前記基材よりも硬質なインク受容層となるインク受容層形成材料を塗布する塗布工程と、
前記インク受容層形成材料に前記紫外線を照射して前記インク受容層形成材料を硬化させて前記インク受容層を形成する硬化工程と、を有し、
前記硬化工程後の前記インク受容層形成材料は、アクリル主鎖に、炭素-炭素不飽和結合を有する側鎖が結合した構造を有するポリマーを含み、
稜間角が115°の三角錐の圧子で、荷重が10mNになるまで負荷を与えて前記インク受容層を押し込み、1秒間保持した際の押し込み深さをAとし、前記荷重を除荷した後の押し込み深さをBとしたとき、B/Aが0.4以上0.65以下であることを特徴とするフィルムの製造方法。 - 前記インク受容層形成材料は、炭素-炭素不飽和結合の数が3個以上6個以下のモノマーを含む請求項4に記載のフィルムの製造方法。
- 前記ポリマーの平均分子量は、30000以上200000以下である請求項4または5に記載のフィルムの製造方法。
- 前記硬化工程における前記紫外線の照射量は、150mJ/cm2以上250mJ/cm2以下である請求項4ないし6のいずれか1項に記載のフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018070398A JP7076264B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | フィルムおよびフィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018070398A JP7076264B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | フィルムおよびフィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019178321A JP2019178321A (ja) | 2019-10-17 |
JP7076264B2 true JP7076264B2 (ja) | 2022-05-27 |
Family
ID=68277972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018070398A Active JP7076264B2 (ja) | 2018-03-30 | 2018-03-30 | フィルムおよびフィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7076264B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7202914B2 (ja) * | 2019-02-04 | 2023-01-12 | リンテック株式会社 | 粘着フィルム |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005144699A (ja) | 2003-11-11 | 2005-06-09 | Lintec Corp | 光学用フィルム |
JP2011075705A (ja) | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Dainippon Printing Co Ltd | ハードコートフィルムの製造方法、ハードコートフィルム、偏光板及びディスプレイパネル |
JP2017177600A (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | リンテック株式会社 | インクジェット印刷用ハードコートフィルム及び印刷物 |
-
2018
- 2018-03-30 JP JP2018070398A patent/JP7076264B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005144699A (ja) | 2003-11-11 | 2005-06-09 | Lintec Corp | 光学用フィルム |
US20050238879A1 (en) | 2003-11-11 | 2005-10-27 | Lintec Corporation | Film for optical applications |
JP2011075705A (ja) | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Dainippon Printing Co Ltd | ハードコートフィルムの製造方法、ハードコートフィルム、偏光板及びディスプレイパネル |
JP2017177600A (ja) | 2016-03-30 | 2017-10-05 | リンテック株式会社 | インクジェット印刷用ハードコートフィルム及び印刷物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019178321A (ja) | 2019-10-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4278653B2 (ja) | 表面保護用粘着シート及びその製造方法 | |
JP5850165B2 (ja) | 印刷用シート、加飾シート、および粘着性加飾シート | |
JP6654362B2 (ja) | 粘着剤付き光学フィルム、および画像表示装置の製造方法 | |
JP6350546B2 (ja) | 高硬度フィルム | |
JP2011011122A (ja) | ハードコート積層体の製造方法 | |
JP2023024478A (ja) | t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートを含有するインク組成物 | |
TWI501126B (zh) | 圖符片的製造方法、圖符片及使用該圖符片的觸控面板 | |
JP7076264B2 (ja) | フィルムおよびフィルムの製造方法 | |
JP6074144B2 (ja) | 光学用フィルム、並びにディスプレイ装置 | |
JP2008062217A (ja) | 硬化塗膜の形成方法および硬化塗膜を有する物品 | |
JPWO2018168284A1 (ja) | 光学フィルム | |
JP5005141B2 (ja) | 表面保護用粘着シート | |
JP2014131782A (ja) | アンカーコートシートの製造方法、積層シートの製造方法 | |
JP7140187B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いたフィルム | |
JP2021055101A (ja) | 透明両面粘着シート | |
JP6291558B2 (ja) | 光学用フィルム、並びにディスプレイ装置 | |
JP2022020989A (ja) | 活性エネルギー線硬化性コーティング剤、これを用いた塗装建材 | |
JP2018109157A (ja) | 活性エネルギー線硬化型プラスチック基板用ハードコート組成物およびハードコート塗膜 | |
JP2018109159A (ja) | 活性エネルギー線硬化型易接着層を有するポリエステルフィルム用ハードコート組成物およびハードコート塗膜 | |
JP2018109158A (ja) | 光硬化型プラスチック基板用ハードコート組成物およびハードコート塗膜 | |
JP4469526B2 (ja) | 表面保護用シート | |
JP2005053152A (ja) | ハードコートフィルム | |
JP6838942B2 (ja) | ハードコートフィルムの製造方法 | |
JP2013043907A (ja) | 紫外線硬化型樹脂組成物及びハードコートフィルム | |
JP2019214664A (ja) | 光硬化型プラスチック基板用ハードコート組成物および延性を有するハードコート塗膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20211130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211214 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220510 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220517 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7076264 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |