以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本実施の形態で説明する各種具体的な構成は、あくまで本発明の一例である。本発明は、本実施の形態で説明する各種具体的な構成に限定されない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムを示す図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムが備える空気調和機の冷媒回路図である。なお、図1では、空気調和機10として、空気調和機10の室内機11を示し、室外機12の図示を省略している。
まず、本実施の形態に係る空気調和システム1が空気調和する部屋100について説明する。図1に示すように、空調対象空間である部屋100は、天井チャンバー101及び床下チャンバー105と連通している。詳しくは、天井チャンバー101は、部屋100の天井に設けられている。天井チャンバー101は、部屋100と連通する連通口102を有する。天井チャンバー101の連通口102は、部屋100の天面103に開口している。なお、連通口102は、部屋100の側壁の上部等、部屋100の上部に開口していればよい。床下チャンバー105は、部屋100の床下に設けられている。床下チャンバー105は、部屋100と連通する連通口106を有する。床下チャンバー105の連通口106は、部屋の床面107に開口している。なお、連通口106は、部屋100の側壁の下部等、部屋100の下部に開口していればよい。
上述のように構成されえた部屋100を空気調和する空気調和システム1は、空気調和機10、換気装置30、第1切替装置の一例である切替装置41、及び第2切替装置の一例である切替装置51等を備えている。
図2に示すように、空気調和機10は、圧縮機13、室内熱交換器14、膨張装置15、及び室外熱交換器16を備えている。また、本実施の形態に係る空気調和機10は、冷房運転及び暖房運転の双方を可能とするため、圧縮機13の吐出口及び吸込口の接続先を切り替える流路切替装置17を備えている。圧縮機13、室内熱交換器14、膨張装置15、室外熱交換器16及び流路切替装置17が冷媒配管で接続されて、冷媒回路が構成されている。
圧縮機13は、蒸発器から流出した低温低圧のガス状冷媒を圧縮し、高温高圧のガス状冷媒にするものである。この高温高圧のガス状冷媒は、凝縮器に流入する。流路切替装置17は、圧縮機13の吐出口及び吸込口の接続先を切り替え、以下の第1流路又は第2流路にするものである。第1流路は、暖房運転時に選択される流路であり、圧縮機13の吐出口と室内熱交換器14とが接続され、圧縮機13の吸入口と室外熱交換器16とが接続される流路である。流路切替装置17が第1流路になっている場合、室内熱交換器14が凝縮器として機能し、室外熱交換器16が蒸発器として機能する。第2流路は、冷房運転時に選択される流路であり、圧縮機13の吐出口と室外熱交換器16とが接続され、圧縮機13の吸入口と室内熱交換器14とが接続される流路である。流路切替装置17が第2流路になっている場合、室外熱交換器16が凝縮器として機能し、室内熱交換器14が蒸発器として機能する。なお、本実施の形態では流路切替装置17として四方弁を用いているが、流路切替装置17は四方弁に限定されない。例えば、複数の二方弁を用いて流路切替装置17を構成してもよい。
室内熱交換器14は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能するものである。この室内熱交換器14の近傍には、室内ファン18が設けられている。室内ファン18が駆動することにより、後述のように、部屋100内に存在していた空気が室内熱交換器14に供給される。そして、室内熱交換器14が凝縮器として機能する際、室内ファン18から供給された空気は、室内熱交換器14内を流れる冷媒によって加熱される。そして、この加熱された空気は、後述のように、部屋100に戻される。一方、室内熱交換器14が蒸発器として機能する際、室内ファン18から供給された空気は、室内熱交換器14内を流れる冷媒によって冷却される。そして、この冷却された空気は、後述のように、部屋100に戻される。
膨張装置15は、凝縮器から流出した低温高圧の液状冷媒を膨張させ、低温低圧の気液二相冷媒にするものである。この低温低圧の気液二相冷媒は、蒸発器に流入する。膨張装置15は、例えば膨張弁である。室外熱交換器16は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能するものである。この室外熱交換器16の近傍には、室外ファン19が設けられている。室外ファン19が駆動することにより、例えば外気が室外熱交換器16に供給される。そして、室外ファン19から供給された外気は、室外熱交換器16内を流れる冷媒と熱交換する。
上述した空気調和機10の構成要素は、室内機11又は室外機12に収納されている。本実施の形態の場合、室内機11には、室内熱交換器14及び室内ファン18が収納されている。また、図1に示すように、室内機11には、フィルター20も収納されている。また、室外機12には、圧縮機13、膨張装置15、室外熱交換器16、流路切替装置17及び室外ファン19が収納されている。
再び図1に着目すると、空気調和機10の室内機11は、第1吸込口である吸込口21と、第1吹出口である吹出口22とを有している。吸込口21は、切替装置41を介して、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの一方と接続される。また、吹出口22は、切替装置41を介して、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの他方と接続される。すなわち、室内ファン18が駆動すると、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの一方を介して、部屋100内の空気が吸込口21から室内機11に吸い込まれる。そして、吸込口21から吸い込まれた空気は、フィルター20を通過する。この際、空気中の粒子状物質は、フィルター20によって捕捉される。また、フィルター20を通過した空気は、室内熱交換器14を通る冷媒と熱交換して空調空気となる。この空調空気は、吹出口22から室内機11外へ吹き出され、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの他方を介して部屋100内へ供給される。
切替装置41は、第1接続状態又は第2接続状態になるものである。第1接続状態とは、吹出口22と天井チャンバー101とが接続され、吸込口21と床下チャンバー105とが接続される状態である。第2接続状態とは、吸込口21と天井チャンバー101とが接続され、吹出口22と床下チャンバー105とが接続される状態である。本実施の形態では、切替装置41として、四方弁を用いている。詳しくは、四方弁は、配管42で吹出口22と接続され、配管43で吸込口21と接続され、配管44で天井チャンバー101と接続され、配管45で床下チャンバー105と接続されている。
このため、切替装置41が第1接続状態になっている場合、吹出口22は、配管42、切替装置41及び配管44を介して、天井チャンバー101と接続される。すなわち、室内機11の吹出口22から吹き出された空調空気は、天井チャンバー101の連通口102から、部屋100内へ吹き出される。また、切替装置41が第1接続状態になっている場合、吸込口21は、配管43、切替装置41及び配管45を介して、床下チャンバー105と接続される。すなわち、部屋100の空気は、床下チャンバー105の連通口106から床下チャンバー105へ排出され、室内機11に吸い込まれる。
一方、切替装置41が第2接続状態になっている場合、吹出口22は、配管42、切替装置41及び配管45を介して、床下チャンバー105と接続される。すなわち、室内機11の吹出口22から吹き出された空調空気は、床下チャンバー105の連通口106から、部屋100内へ吹き出される。また、切替装置41が第2接続状態になっている場合、吸込口21は、配管43、切替装置41及び配管44を介して、天井チャンバー101と接続される。すなわち、部屋100の空気は、天井チャンバー101の連通口102から天井チャンバー101へ排出され、室内機11に吸い込まれる。
なお、本実施の形態では切替装置41として四方弁を用いているが、切替装置41は四方弁に限定されない。切替装置41は、上述の第1接続状態と第2接続状態とを切り替えられる構成であればよい。例えば、複数の二方弁を用いて切替装置41を構成してもよい。
換気装置30は、給気室31及び排気室32を備えている。給気室31は、給気側吸入口33と、第2吹出口である給気側吹出口34とを備えている。この給気室31には、給気ファン37が収納されている。給気ファン37が駆動することにより、給気側吸入口33から給気室31へ外気が吸入される。そして、給気室31へ吸入された外気は、給気側吹出口34から吹き出される。また、給気側吹出口34は、切替装置51を介して、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの一方と接続される。すなわち、給気ファン37が駆動すると、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの一方を介して、外気が部屋100内へ供給される。
排気室32は、第2吸込口である排気側吸入口35と、排気側吹出口36とを備えている。この排気室32には、排気ファン38が収納されている。また、排気側吸入口35は、切替装置51を介して、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの他方と接続される。換言すると、排気側吸入口35は、切替装置51を介して、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうち、給気室31の給気側吹出口34が接続されていない方のチャンバーと接続される。すなわち、排気ファン38が駆動すると、天井チャンバー101及び床下チャンバー105のうちの他方を介して、部屋100の空気が排気側吸入口35から排気室32に吸い込まれる。そして、排気室32に吸い込まれた空気は、排気側吹出口36から排気室32外へ排出される。
切替装置51は、第3接続状態又は第4接続状態になるものである。第3接続状態とは、給気側吹出口34と天井チャンバー101とが接続され、排気側吸入口35と床下チャンバー105とが接続される状態である。第4接続状態とは、排気側吸入口35と天井チャンバー101とが接続され、給気側吹出口34と床下チャンバー105とが接続される状態である。本実施の形態では、切替装置51として、四方弁を用いている。詳しくは、四方弁は、配管52で給気側吹出口34と接続され、配管53で排気側吸入口35と接続され、配管54で天井チャンバー101と接続され、配管55で床下チャンバー105と接続されている。
このため、切替装置51が第3接続状態になっている場合、給気側吹出口34は、配管52、切替装置51及び配管54を介して、天井チャンバー101と接続される。すなわち、換気装置30の給気側吹出口34から吹き出された外気は、天井チャンバー101の連通口102から、部屋100内へ吹き出される。また、切替装置51が第3接続状態になっている場合、排気側吸入口35は、配管53、切替装置51及び配管55を介して、床下チャンバー105と接続される。すなわち、部屋100の空気は、床下チャンバー105の連通口106から床下チャンバー105へ排出され、換気装置30に吸い込まれる。
一方、切替装置51が第4接続状態になっている場合、給気側吹出口34は、配管52、切替装置51及び配管55を介して、床下チャンバー105と接続される。すなわち、換気装置30の給気側吹出口34から吹き出された外気は、床下チャンバー105の連通口106から、部屋100内へ吹き出される。また、切替装置51が第4接続状態になっている場合、排気側吸入口35は、配管53、切替装置51及び配管54を介して、天井チャンバー101と接続される。すなわち、部屋100の空気は、天井チャンバー101の連通口102から天井チャンバー101へ排出され、換気装置30に吸い込まれる。
なお、本実施の形態では切替装置51として四方弁を用いているが、切替装置51は四方弁に限定されない。切替装置51は、上述の第3接続状態と第4接続状態とを切り替えられる構成であればよい。例えば、複数の二方弁を用いて切替装置51を構成してもよい。
ここで、切替装置51は、切替装置41が第1接続状態のときに、第3接続状態となる。すなわち、切替装置41が第1接続状態となっており、切替装置51が第3接続状態となっている場合、室内機11の吹出口22から吹き出された空調空気と換気装置30の給気側吹出口34から吹き出された外気とが、天井チャンバー101で混ざり合う。そして、空調空気と外気とが混ざり合った空気が、天井チャンバー101の連通口102から、部屋100内へ吹き出される。また、切替装置41が第1接続状態となっており、切替装置51が第3接続状態となっている場合、床下チャンバー105の連通口106から床下チャンバー105へ排出された部屋100の空気の一部は、室内機11に戻って空調空気となり、再び部屋100へ戻る。一方、床下チャンバー105の連通口106から床下チャンバー105へ排出された部屋100の空気の残りの一部は、換気装置30によって、部屋100の外部へ排出される。
また、切替装置51は、切替装置41が第2接続状態のときに、第4接続状態となる。すなわち、切替装置41が第2接続状態となっており、切替装置51が第4接続状態となっている場合、室内機11の吹出口22から吹き出された空調空気と換気装置30の給気側吹出口34から吹き出された外気とが、床下チャンバー105で混ざり合う。そして、空調空気と外気とが混ざり合った空気が、床下チャンバー105の連通口106から、部屋100内へ吹き出される。また、切替装置41が第2接続状態となっており、切替装置51が第4接続状態となっている場合、天井チャンバー101の連通口102から天井チャンバー101へ排出された部屋100の空気の一部は、室内機11に戻って空調空気となり、再び部屋100へ戻る。一方、天井チャンバー101の連通口102から天井チャンバー101へ排出された部屋100の空気の残りの一部は、換気装置30によって、部屋100の外部へ排出される。
なお、本実施の形態では切替装置41と切替装置51とを別体としているが、切替装置41と切替装置51とを一体にしてもよい。例えば、配管52の一方の端部を換気装置30の給気側吹出口34に接続し、配管52の他方の端部を配管42に接続する。また、配管53の一方の端部を換気装置30の排気側吸入口35に接続し、配管53の他方の端部を配管43に接続する。このように構成した場合、切替装置41を切替装置51として用いることができ、切替装置41と切替装置51とを一体にすることができる。
また、空気調和システム1は、複数の検出センサーと、これらの検出センサーの検出値に基づいて切替装置41及び切替装置51を制御する制御装置70と、を備えている。
具体的には、空気調和システム1は、検出センサーとして、濃度検出センサー60、第1温度検出センサー61、及び第2温度検出センサー62を備えている。濃度検出センサー60は、部屋100の空気質の判定に用いられるセンサーであり、部屋100の空気中の汚染物質の濃度を検出するセンサーである。濃度検出センサー60は、例えば居住域に設けられる。なお、居住域とは、部屋100内において、人が活動することが多い領域である。居住域は、例えば、床面107から1800mm以下で、かつ側壁から600mm以上離れた領域である。本実施の形態では、濃度検出センサー60は、部屋100の空気中の二酸化炭素の濃度を検出している。
第1温度検出センサー61及び第2温度検出センサー62は、部屋100の空気の温度を検出するセンサーである。第1温度検出センサー61は、部屋100の例えば上部に設けられる。第2温度検出センサーは、部屋100の例えば下部等、部屋100において第1温度検出センサー61よりも下方に設けられる。
濃度検出センサー60、第1温度検出センサー61、及び第2温度検出センサー62は、制御装置70と電気的に接続されている。濃度検出センサー60、第1温度検出センサー61、及び第2温度検出センサー62は、有線によって制御装置70と接続されていてもよく、無線によって制御装置70と接続されていてもよい。
制御装置70は、専用のハードウェア、又はメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)で構成されている。なお、CPUは、中央処理装置、処理装置、演算装置、又はプロセッサともいう。
制御装置70が専用のハードウェアである場合、制御装置70は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。制御装置70が実現する各機能部のそれぞれを、個別のハードウェアで実現してもよいし、各機能部を一つのハードウェアで実現してもよい。
制御装置70がCPUの場合、制御装置70が実行する各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。CPUは、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置70の各機能を実現する。ここで、メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、又はEEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリである。
制御装置70の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。なお、制御装置70の設置構成は任意である。空気調和機10及び換気装置30とは別個に制御装置70を設置してもよいし、空気調和機10又は換気装置30に収納されていてもよい。また、制御装置70は、複数に分割されて設置されていてもよい。この場合も、制御装置70の分割された構成のそれぞれは、空気調和機10及び換気装置30とは別個に設置されてもよいし、空気調和機10又は換気装置30に収納されていてもよい。
本実施の形態に係る制御装置70は、機能部として、比較部71、記憶部72及び制御部73を備えている。比較部71は、濃度検出センサー60の検出濃度と閾値である規定濃度とを比較する機能部である。また、比較部71は、第1温度検出センサー61の検出温度から第2温度検出センサー62の検出温度を減算した値である温度差を算出し、該温度差と閾値である規定温度差とを比較する機能部である。なお、以下では、第1温度検出センサー61の検出温度から第2温度検出センサー62の検出温度を減算した値である温度差を、上下温度差と称することとする。
記憶部72は、センサー類の検出値との比較に用いられる閾値、及び、空気調和システム1の運転に必要な情報等を記憶する機能部である。すなわち、上述の規定濃度及び規定温度差は、記憶部72に記憶されている。
制御部73は、比較部71の比較結果に基づいて、切替装置41及び切替装置51を制御する機能部である。すなわち、制御装置70は、切替装置41を第1接続状態又は第2接続状態に切り替え、切替装置51を第3接続状態又は第4接続状態に切り替える機能部である。すなわち、切替装置41及び切替装置51は、電気的に制御装置70と接続されている。この際、切替装置41及び切替装置51は、有線によって制御装置70と接続されていてもよく、無線によって制御装置70と接続されていてもよい。
続いて、本実施の形態に係る空気調和システム1の運転動作について説明する。
図3及び図4は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムの運転動作を説明するための図である。なお、図3に示す部屋100では、空気調和システム1により、天井チャンバー101の連通口102から部屋100内へ空気が吹き出され、床下チャンバー105の連通口106から部屋100の空気が排出されている。以下、図3に示す空気調和システム1の動作モードを、空気質優先モードと称することとする。また、図4に示す部屋100では、空気調和システム1により、床下チャンバー105の連通口106から部屋100内へ空気が吹き出され、天井チャンバー101の連通口102から部屋100の空気が排出されている。以下、図4に示す空気調和システム1の動作モードを、省エネルギー優先モードと称することとする。
濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度よりも高い状態は、部屋100の居住域の空気質が悪化している状態である。このため、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度よりも高い状態の場合、図3に示すように、制御装置70は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態とする。詳しくは、比較部71は、濃度検出センサー60の検出濃度と規定濃度とを比較する。そして、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度よりも高い状態の場合、制御部73は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態とする。これにより、空気調和システム1の運転モードが空気質優先モードとなる。
空気質優先モードでは、室内機11の吹出口22から吹き出された空調空気と換気装置30の給気側吹出口34から吹き出された外気とが、天井チャンバー101で混ざり合う。そして、空調空気と外気とが混ざり合った空気が、天井チャンバー101の連通口102から、部屋100内へ吹き出される。また、床下チャンバー105の連通口106から床下チャンバー105へ排出された部屋100の空気の一部は、室内機11に戻って空調空気となり、再び部屋100へ戻る。また、床下チャンバー105の連通口106から床下チャンバー105へ排出された部屋100の空気の残りの一部は、換気装置30によって、部屋100の外部へ排出される。空気質優先モードでは、部屋100の下部から、つまり居住域に近い箇所から部屋100の空気を排出する。このため、空気質優先モードは、早期に居住域の空気質を改善できる。したがって、空気質優先モードは、部屋100の上部から部屋100の空気を排出する省エネルギー優先モードと比べ、居住域の空気質を良好に保つことができる。換言すると、空気質優先モードは、居住域に遠い箇所から部屋100の空気を排出する省エネルギー優先モードと比べ、居住域の空気質を良好に保つことができる。
一方、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度以下の状態は、部屋100の居住域の空気質が未だ悪化していない状態である。このため、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度以下の状態の場合、図4に示すように、制御装置70は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態とする。詳しくは、比較部71は、濃度検出センサー60の検出濃度と規定濃度とを比較する。そして、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度以下の状態の場合、制御部73は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態とする。これにより、空気調和システム1の運転モードが省エネルギー優先モードとなる。
省エネルギー優先モードでは、室内機11の吹出口22から吹き出された空調空気と換気装置30の給気側吹出口34から吹き出された外気とが、床下チャンバー105で混ざり合う。そして、空調空気と外気とが混ざり合った空気が、床下チャンバー105の連通口106から、部屋100内へ吹き出される。また、天井チャンバー101の連通口102から天井チャンバー101へ排出された部屋100の空気の一部は、室内機11に戻って空調空気となり、再び部屋100へ戻る。また、天井チャンバー101の連通口102から天井チャンバー101へ排出された部屋100の空気の残りの一部は、換気装置30によって、部屋100の外部へ排出される。省エネルギー優先モードでは、部屋100の下部から、つまり居住域に近い箇所から部屋100に空調空気を供給する。このため、空気質優先モードは、居住域に重点的に空調空気を供給できる。したがって、省エネルギー優先モードは、部屋100の上部から部屋100に空調空気を供給する空気質優先モードと比べ、居住域を快適に保つ際に必要な消費エネルギーを低減することができる。換言すると、省エネルギー優先モードは、居住域に遠い箇所から部屋100に空調空気を供給する空気質優先モードと比べ、省エネルギー化することができる。
ここで、後述のように、上下温度差が小さい場合、空気質優先モードでの運転時間が長くなることが好ましい。また、後述のように、上下温度差が大きい場合、省エネルギー優先モードでの運転時間が長くなることが好ましい。そこで、本実施の形態に係る空気調和システム1では、上下温度差が小さい場合と上下温度差が大きい場合とで、空気質優先モードと省エネルギー優先モードとの切り替えの閾値である規定濃度の値を異ならせている。なお、上述のように、上下温度差とは、第1温度検出センサー61の検出温度から第2温度検出センサー62の検出温度を減算した値である。
詳しくは、制御装置70の比較部71は、上下温度差と規定温度差とを比較する。そして、上下温度差が規定温度差以下の場合、制御装置70は、切替装置41及び切替装置51を次のように制御する。まず、比較部71は、濃度検出センサー60の検出濃度と第1規定濃度とを比較する。なお、第1規定濃度は、後述の第2規定濃度よりも小さい値である。濃度検出センサー60の検出濃度が第1規定濃度よりも高い状態の場合、制御部73は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態とする。すなわち、濃度検出センサー60の検出濃度が第1規定濃度よりも高い状態の場合、制御部73は、空気調和システム1の運転モードを空気質優先モードとする。また、濃度検出センサー60の検出濃度が第1規定濃度以下の状態の場合、制御部73は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態とする。すなわち、濃度検出センサー60の検出濃度が第1規定濃度以下の状態の場合、制御部73は、空気調和システム1の運転モードを省エネルギー優先モードとする。
一方、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合、制御装置70は、切替装置41及び切替装置51を次のように制御する。まず、比較部71は、濃度検出センサー60の検出濃度と第2規定濃度とを比較する。なお、第2規定濃度は、上述の第1規定濃度よりも大きい値である。濃度検出センサー60の検出濃度が第2規定濃度よりも高い状態の場合、制御部73は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態とする。すなわち、濃度検出センサー60の検出濃度が第2規定濃度よりも高い状態の場合、制御部73は、空気調和システム1の運転モードを空気質優先モードとする。また、濃度検出センサー60の検出濃度が第2規定濃度以下の状態の場合、制御部73は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態とする。すなわち、濃度検出センサー60の検出濃度が第2規定濃度以下の状態の場合、制御部73は、空気調和システム1の運転モードを省エネルギー優先モードとする。
上述のように、上下温度差が規定温度差以下の場合、第2規定濃度よりも小さい値の第1規定濃度を規定濃度として用いることにより、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合と比べ、空気質優先モードでの運転時間を長くすることができる。また、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合、第1規定濃度よりも大きい値の第2規定濃度を規定濃度として用いることにより、上下温度差が規定温度差以下の場合と比べ、省エネルギー優先モードでの運転時間を長くすることができる。
上下温度差が規定温度差以下の場合に空気質優先モードでの運転時間を長くすることにより、例えば次のような効果が得られる。
例えば、部屋100内の空調負荷が低い場合、上下温度差は規定温度差以下となる。部屋100内の空調負荷が低い場合、空気調和機10は、停止状態、あるいは低消費エネルギーでの運転となる。すなわち、空気調和システム1は、主として換気装置30が動作する。したがって、部屋100内の空調負荷が低い場合、空気質優先モードでの運転時間を長くすることで、省エネルギー化の効果を確保しつつ、居住域の空気質の改善効果がさらに向上する。
また例えば、部屋100内の冷房負荷が高い場合、部屋100内の空気全体が暖かい状態となり、上下温度差は規定温度差以下となる。冷房運転の場合、部屋100内へ吹き出される空調空気は、部屋100内の空気よりも冷たい空気となる。このため、部屋100内へ吹き出された空調空気は、部屋100の下方へ流れようとする。この流れは、空気質優先モード時の部屋100内の空気の流れと同方向の流れとなる。このため、部屋100内の冷房負荷が高い場合、換気負荷が低減され、空気質優先モードでも、省エネルギー優先モードと比較した際の消費エネルギーの増加は少ない。したがって、部屋100内の冷房負荷が高い場合、空気質優先モードでの運転時間を長くすることで、省エネルギー化の効果を確保しつつ、居住域の空気質の改善効果がさらに向上する。
また例えば、部屋100の居住域に多くの人が存在する場合、居住域の空気の温度が上昇し、上下温度差は規定温度差以下となる。部屋100の居住域に多くの人が存在する場合、居住域の空気質が悪化しやすい。このため、部屋100の居住域に多くの人が存在する場合、空気質優先モードでの運転時間を長くすることで、省エネルギー化の効果を確保しつつ、居住域の空気質の改善効果がさらに向上する。
また、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合に省エネルギー優先モードでの運転時間を長くすることで、例えば次のような効果が得られる。
上下温度差が規定温度差よりも大きい場合、部屋100の上部空気と部屋100の下部の空気との温度差により、部屋100内の空気は上昇する。この流れは、省エネルギー優先モード時の部屋100内の空気の流れと同方向の流れとなる。このため、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合、省エネルギー優先モード時の換気負荷が低減される。また、上昇する空気の流れと共に汚染物質も上昇するため、上下温度差が規定温度差以下の場合と比べ、省エネルギー優先モード時の汚染物質の排出が促進される。また、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合、温度成層が形成され、部屋100の上部に汚染物質が溜まる場合もある。このような場合も、上下温度差が規定温度差以下の場合と比べ、省エネルギー優先モード時の汚染物質の排出が促進される。したがって、上下温度差が規定温度差よりも大きい場合に省エネルギー優先モードでの運転時間を長くすることで、省エネルギー化の効果がさらに向上し、居住域の空気質の改善効果もさらに向上する。
以下の図5及び図6に、規定温度差、第1規定濃度及び第2規定濃度の一例を紹介する。
図5は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムの規定温度差、第1規定濃度及び第2規定濃度の一例を示す図である。また、図6は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムに図5で示す規定温度差、第1規定濃度及び第2規定濃度を採用した場合の、部屋の環境と運転モードとの関係を説明する図である。
図5に示す例では、規定温度差を3[℃]としている。厚生労働省により、シックハウス症候群対策として、室内の二酸化炭素濃度を1000[ppm]以下にすることが規定されている。そこで、図5に示す例では、第2規定濃度を1000[ppm]としている。また、図5に示す例では、以下のような観点から、第1規定濃度を700[ppm]としている。まず、外気の二酸化炭素濃度を420[ppm]と想定した。そして、上下温度差が規定温度差以下の状態では、部屋100内に外気が約50[%]以上導入された状態を確保することを想定した。そして、二酸化炭素濃度が1000[ppm]となっていた部屋100内に約50[%]の外気が導入された状態を想定し、第1規定濃度を700[ppm]とした。
上記のように規定温度差、第1規定濃度及び第2規定濃度を規定した場合、部屋100の環境に応じて、空気調和システム1の運転モードは、図6のようになる。すなわち、図6に環境Aとして示すように、上下温度差が3[℃]以下で、二酸化炭素濃度が700[ppm]よりも大きい状態に部屋100がなっている場合、空気調和システム1の運転モードは空気質優先モードとなる。また、図6に環境Bとして示すように、上下温度差が3[℃]以下で、二酸化炭素濃度が700[ppm]以下の状態に部屋100がなっている場合、空気調和システム1の運転モードは省エネルギー優先モードとなる。また、図6に環境Cとして示すように、上下温度差が3[℃]よりも大きく、二酸化炭素濃度が1000[ppm]よりも大きい状態に部屋100がなっている場合、空気調和システム1の運転モードは空気質優先モードとなる。また、図6に環境Dとして示すように、上下温度差が3[℃]よりも大きく、二酸化炭素濃度が1000[ppm]以下の状態に部屋100がなっている場合、空気調和システム1の運転モードは省エネルギー優先モードとなる。
上述のように上下温度差に応じて規定濃度を変更する制御は、例えば以下のような制御フローで行われる。
図7は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムの制御フローの一例を示すフローチャート図である。
ステップS1にて空気調和システム1の運転が開始されると、ステップS2にて空気調和システム1の制御装置70の比較部71は、濃度検出センサー60、第1温度検出センサー61及び第2温度検出センサー62を用いて、部屋100の環境情報を検出する。具体的には、比較部71は、濃度検出センサー60で部屋100の空気中の二酸化炭素の濃度を検出し、第1温度検出センサー61及び第2温度検出センサー62で部屋100の空気の温度を検出する。
ステップS3では、比較部71は、第1温度検出センサー61の検出温度から第2温度検出センサー62の検出温度を減算し、上下温度差を算出する。そして、ステップS3において比較部71は、上下温度差と規定温度差とを比較する。上下温度差が規定温度差よりも大きい場合、比較部71は、ステップS4に進む。一方、上下温度差が規定温度差以下の場合、比較部71は、ステップS5に進む。
ステップS4において比較部71は、濃度検出センサー60が検出した二酸化炭素濃度と第2規定濃度とを比較する。二酸化炭素濃度が第2規定濃度以下の場合、ステップS6において制御部73は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態として、空気調和システム1の運転モードを省エネルギー優先モードとする。また、二酸化炭素濃度が第2規定濃度よりも高い場合、ステップS7において制御装置70の制御部73は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態として、空気調和システム1の運転モードを空気質優先モードとする。
一方、ステップS5に進んだ場合、比較部71は、濃度検出センサー60が検出した二酸化炭素濃度と第1規定濃度とを比較する。二酸化炭素濃度が第1規定濃度以下の場合、ステップS6において制御部73は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態として、空気調和システム1の運転モードを省エネルギー優先モードとする。また、二酸化炭素濃度が第1規定濃度よりも高い場合、ステップS7において制御部73は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態として、空気調和システム1の運転モードを空気質優先モードとする。
ステップS6及びステップS7の後、ステップS8において制御装置70は、例えば図示せぬリモートコントローラー等から空気調和システム1の運転を終了する指令が入力されているか否かを判定する。運転を終了する指令が入力されている場合、ステップS9において制御装置70は、空気調和システム1の運転を終了する。運転を終了する指令が入力されていない場合、制御装置70は、ステップS2に戻る。
なお、本実施の形態で説明した空気調和システム1は、あくまでも一例である。例えば、本実施の形態では、空気中の汚染物質として二酸化炭素を検出した。換言すると、濃度検出センサー60として、空気中の二酸化炭素の濃度を検出するセンサーを用いた。しかしながら、濃度検出センサー60は、空気中の汚染物質の濃度を検出できるセンサーであればよく、空気中の二酸化炭素の濃度を検出するセンサーに限定されない。
汚染物質は、種々の発生源から発生する。汚染物質の発生源としては、例えば、合板、接着剤、塗料、防蟻剤等の建築材料がある。また例えば、汚染物質の発生源としては、洗浄剤、防虫剤、芳香剤等の家庭用品がある。また例えば、汚染物質の発生源としては、開放燃焼型暖房器具、調理器具、空気調和機等、建物に設置された機器類がある。また例えば、喫煙によっても汚染物質が発生する。また例えば、人を含む動物の代謝物も汚染物質となり得る。すなわち、空気中の汚染物質としては、例えば、ウィルス、微生物、カビ、虫、花粉、人間を含む動物のふけ、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)、多環芳香族炭化水素(Polycyclic Aromatic Hydrocarbons)、 アスベスト、一酸化炭素、及び二酸化窒素等がある。濃度検出センサー60は、例えば、これらの汚染物質のうちの少なくとも一つの空気中の濃度を検出できるものであればよい。
また例えば、本実施の形態に係る空気調和システム1は、換気装置30を備えている。しかしながら、濃度検出センサー60の検出する汚染物質が空気調和機10のフィルター20で捕捉できる物質である場合、空気調和システム1に換気装置30及び切替装置51を設ける必要はない。
また例えば、本実施の形態に係る空気調和システム1は、上下温度差に応じて規定濃度を変更した。しかしながら、上下温度差に応じて規定濃度を変更しなくとも、空気調和システム1は、省エネルギー性の向上と部屋の空気質を良好に保つことの両立を図ることができる。この場合、第1温度検出センサー61及び第2温度検出センサー62は、必要ない。また、この場合、空気調和システム1の制御フローは、例えば図8で示すようになる。
図8は、本発明の実施の形態に係る空気調和システムの制御フローの別の一例を示すフローチャート図である。
ステップS11において空気調和システム1の運転が開始されると、ステップS12において空気調和システム1の制御装置70の比較部71は、濃度検出センサー60を用いて、部屋100の環境情報を検出する。具体的には、比較部71は、濃度検出センサー60で部屋100の空気中の二酸化炭素の濃度を検出する。
ステップS13では、比較部71は、濃度検出センサー60が検出した二酸化炭素濃度と規定濃度とを比較する。二酸化炭素濃度が規定濃度以下の場合、ステップS14において制御部73は、切替装置41を第2接続状態とし、切替装置51を第4接続状態として、空気調和システム1の運転モードを省エネルギー優先モードとする。また、二酸化炭素濃度が規定濃度よりも高い場合、ステップS15において制御装置70の制御部73は、切替装置41を第1接続状態とし、切替装置51を第3接続状態として、空気調和システム1の運転モードを空気質優先モードとする。
ステップS14及びステップS15の後、ステップS16において制御装置70は、例えば図示せぬリモートコントローラー等から空気調和システム1の運転を終了する指令が入力されているか否かを判定する。運転を終了する指令が入力されている場合、ステップS17において制御装置70は、空気調和システム1の運転を終了する。運転を終了する指令が入力されていない場合、制御装置70は、ステップS12に戻る。
以上、本実施の形態に係る空気調和システム1は、天井に設けられた天井チャンバー101及び床下に設けられた床下チャンバー105と連通する部屋100を空気調和する空気調和システムである。空気調和システム1は、空気調和機10と、切替装置41と、制御装置70と、濃度検出センサー60と、を備えている。空気調和機10は、吸込口21、吸込口21から吸い込まれた空気が通過するフィルター20、及びフィルター20を通過した空気が吹き出される吹出口22を有する。切替装置41は、第1接続状態又は第2接続状態となる。第1接続状態とは、吹出口22と天井チャンバー101とが接続され、吸込口21と床下チャンバー105とが接続される状態である。第2接続状態とは、吸込口21と天井チャンバー101とが接続され、吹出口22と床下チャンバー105とが接続される状態である。制御装置70は、切替装置41を第1接続状態又は第2接続状態に切り替える制御装置である。濃度検出センサー60は、部屋100の空気中の汚染物質の濃度を検出するセンサーである。そして、制御装置70は、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度よりも高い状態では、切替装置41を第1接続状態とし、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度以下の状態では、切替装置41を第2接続状態とする構成となっている。
本実施の形態に係る空気調和システム1は、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度よりも高い状態では、天井チャンバー101から部屋100内へ空調空気を吹き出し、床下チャンバー105から部屋100の空気を排出することとなる。このため、本実施の形態に係る空気調和システム1は、居住域の空気質を良好に保つことができる。また、本実施の形態に係る空気調和システム1は、濃度検出センサー60の検出濃度が規定濃度以下の状態では、床下チャンバー105から部屋100内へ空調空気を吹き出し、天井チャンバー101から部屋100の空気を排出することとなる。このため、本実施の形態に係る空気調和システム1は、省エネルギー性を向上することもできる。