JP7074518B2 - 正浸透水処理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、正浸透水処理システムに関する。
化学工業で使用される種々の溶媒について、環境問題に配慮した検討がなされている。その中で、COと反応して極性が変化する化合物の一種で、スイッチャブル(switchable)材料(SW材料)、又はスイッチャブル溶媒(SW溶媒)などと呼ばれる溶媒が着目されるようになった。この種の溶媒は、通常、以下の特性を有する。すなわち、無極性で水に対する溶解性(水溶解度)が低く、水に添加すると水と分離して2相の系となること、COとの反応により極性が変化しイオン成分として水に溶解すること、この水溶液を加熱してCOを放出させると再度無極性となって上記2相の系に戻り、水溶液からの分離が可能であること、である。
代表的なSW材料として、例えば、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミンが挙げられる。N,N-ジメチルシクロヘキシルアミンは、水に添加すると水と分離し2相状態になる。この2相の系にCOをバブリングすることにより、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミンはCOと塩を形成して次第に水相に溶解し、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミンの相は無くなる。この水溶液を60℃程度に加温するとCOが放出され、簡単に元の2相状態に戻る。SW材料のこのような性質を応用した種々の用途が提案されている。
その一例として、正浸透水処理システムで使用されるドロー溶液(Draw solution;DS)がある。ここで、正浸透水処理システムとは、水と溶質を含むフィード液から、正浸透膜を介して、上記フィード液よりも高い浸透圧を有するドロー溶液中に、フィード液中の水を移動させる現象を利用した水処理システムである。このシステムによって、海水の淡水化や浸透圧発電など様々な用途が提案され、一部は実用化されている。
ドロー溶液(DS)としてSW材料を使用した正浸透水処理システムでは、SW材料は、COと塩を形成しイオン成分としてドロー溶液である水溶液中に溶解している。イオン化した形態はファントホッフ係数が大きくなり、浸透圧を上げることになる。正浸透膜を介したフィード液からの水の移動により希釈されたドロー溶液は、加熱によりCOが放出される。その結果、ドロー溶液中にイオン化して溶解していたSW材料は、極性が変換して無極性となり、水から分離回収される。分離回収されたSW材料は、COをバブリングされることにより、ドロー溶液として再利用される。
ドロー溶液としてSW材料を使用した従来の正浸透水処理技術は、SW材料における上述した特性、すなわち、無極性で水に対する溶解性(水溶解度)が低く、水に添加すると水と分離して2相の系となること、COとの反応により極性が変化しイオン成分として水に溶解すること、この水溶液を加熱してCOを放出させると再度無極性となって上記2相の系に戻り、水溶液からの分離が可能であること、という特性を利用するものである。このため、正浸透水処理技術において使用可能なSW材料は限られているのが実情であり、これがSW材料を使用した正浸透水処理技術の開発を妨げる要因の一つとなっている。
米国特許出願公開第2013/0048561号明細書
Joshua S. McNally, Bruce Noll, Christopher J. Orme,†and Aaron D. Wilson, Density Functional Theory Analysis of the Impact of Steric Interaction on the Function of Switchable Polarity Solvents, DOI: 10.1021/acs.jpcb.5b03167 J. Phys. Chem. B 2015, 119, 6766-6775
本発明が解決しようとする課題は、ドロー溶液として使用可能なSW材料の選択の幅が広く、種々の用途に使用可能な正浸透水処理システムを提供することである。
実施形態において、正浸透膜を具備する正浸透水処理システムであって、ドロー溶液が水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して溶解している水溶液であり、非水溶性溶媒を収容したユニットを更に具備する正浸透水処理システムが提供される。
また、他の実施形態において、第1面と第2面を有する正浸透膜において、第1面を被処理水に接触させると共に、第2面を、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解しているドロー溶液に接触させることで、上記被処理水に含まれる水を、上記正浸透膜を通して第1面から第2面に移動させて、上記ドロー溶液を希釈する正浸透工程と、
希釈されたドロー溶液である前記希釈ドロー溶液から前記反応物質を分離除去し、前記極性変換材料の水溶性を変化させる工程と、
水溶性が変化した前記極性変換材料を、抽出溶媒である非水溶性溶媒に抽出することにより、前記希釈ドロー溶液を、前記極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、前記希釈ドロー溶液から前記極性変換材料と前記反応物質とが分離除去された処理水の第2相とに分離する第1の抽出工程と、
前記第1の抽出工程で生成した前記第2相である処理水を回収する工程と
を含む正浸透水処理方法が提供される。
また、新規な用途として洗浄システムが提供される。この洗浄システムは、上記極性変換材料を界面活性剤として再利用可能に循環使用する洗浄システムである。
その実施形態に係る洗浄システムは、洗浄液として、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している水溶液を使用し、非水溶性溶媒を収容したユニットを具備する。
更に、実施形態に係る上記洗浄システムにおいて洗浄液として使用可能な界面活性剤水溶液の新規な製造方法が提供される。
実施形態に係る界面活性剤水溶液の製造方法において、界面活性剤水溶液は、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している水溶液であり、
上記極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒相と、水相とから構成される系に、上記反応物質を接触させることにより、上記極性変換材料を上記非水溶性溶媒相から上記水相に抽出することを含む。
実施形態に係る正浸透水処理システムの一例を示す概略図。 極性変換材料を界面活性剤として再利用可能に循環させる洗浄システムの一例を示す概略図。
以下、実施形態にについて説明する。
本実施形態に係る正浸透水処理システムは、正浸透膜を具備する正浸透水処理システムであって、ドロー溶液が水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と、酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して溶解している水溶液であり、非水溶性溶媒を収容したユニットを更に具備する正浸透水処理システムである。一つの態様において、上記ドロー溶液に含まれる上記極性変換材料は、上記ユニットにおいて上記ドロー溶液から上記非水溶性溶媒に抽出される。
このような正浸透水処理システムにおいて実施され得る正浸透水処理方法は、1つの実施形態において、第1面と第2面を有する正浸透膜において、第1面を被処理水に接触させると共に、第2面を、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解しているドロー溶液に接触させることで、被処理水に含まれる水を、正浸透膜を通して第1面から第2面に移動させ、ドロー溶液を希釈する正浸透工程と、希釈されたドロー溶液である希釈ドロー溶液から上記反応物質を分離し、上記極性変換材料の水溶性を変化させる工程と、水溶性が変化した前記極性変換材料を、抽出溶媒である非水溶性溶媒に抽出することにより、上記希釈ドロー溶液を、上記極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、上記希釈ドロー溶液から上記極性変換材料と上記反応物質とが分離除去された処理水の第2相とに分離する第1の抽出工程と、第1の抽出工程で生成した第2相である処理水を回収する工程と、を含む。
実施形態に係る正浸透水処理方法は、1つの態様において、第1の抽出工程で生成した第1相の溶液を、抽出溶媒である水が収容された第2の抽出器に供給する工程と、第2の抽出器に収容される上記第1相の溶液と上記水を、酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、上記第1相の溶液から上記極性変換材料が分離除去された上記非水溶性溶媒の第3相と、上記第1相の溶液から分離された上記極性変換材料と上記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離する第2の抽出工程と、を更に含む。
実施形態において、上記正浸透膜は、第1面が被処理水に接触し、第2面が浸透圧を誘起するドロー溶液に接触している。被処理水とドロー溶液との間で生じる浸透圧差により、被処理水中の水が正浸透膜を通じてドロー溶液に移動する。
ここで、被処理水は、水と水以外の成分(溶質)を含んだものであればよく、例えば、塩水(海水等)、湖水、河川水、沼水、生活排水、産業排水又はそれらの混合物を挙げることができる。
また、「酸塩基反応を生じさせる反応物質」(以下、単に「反応物質」ともいう。)とは、具体的には、二酸化炭素(炭酸ガス)(以下において、「CO」とも表記する。)を意味する。
次にドロー溶液について説明する。実施形態に係る正浸透処理方法で使用されるドロー溶液は、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料(以下、「極性変換材料」ともいう。)と、酸塩基反応を生じさせる反応物質とが水に溶解してなる水溶液である。極性変換材料は、水溶液中で、酸塩基反応を生じさせる反応物質であるCOと塩を形成して溶解している。イオン化した形態はファントホッフ係数が大きくなり、浸透圧を上げることになる。第1面に接触する被処理水と第2面に接触するドロー溶液との間の浸透圧差により、被処理水中の水が正浸透膜を透過してドロー溶液中に移動するよう、被処理水よりも浸透圧が高いドロー溶液が使用される。
実施形態において、極性変換材料、すなわち、「水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料」とは、COと塩を形成することが可能な溶媒であり、以下の性質を有するものをいう。すなわち、
・COと塩を形成していない形態(以下において、「元の形態」ということがある。)では油溶性であり、
・COと反応して塩を形成することにより、分子全体の水溶性が著しく増加し、COが分離されることにより、水溶性が著しく減少して元の油溶性に戻る物質(あるいは、COと反応して塩を形成することにより、油溶性が著しく減少し、COが分離されることにより、元の油溶性に戻る物質)をいう。
但し、極性変換材料は、必ずしも無極性で水溶解度が低い溶媒である必要はなく、換言すると、以下の要件を満たすものをいう。すなわち、実施形態に係る正浸透水処理技術は、後掲で詳述する第1の抽出工程において、抽出溶媒として非水溶性溶媒を使用するものであり、下記要件(i)及び(ii)は、この非水溶性溶媒を用いた抽出メカニズムから導かれるものである。
(i)非水溶性溶媒からなる非水溶性溶媒相と、極性変換材料がCOと塩を形成して水中に溶解している水相の2相の系において、COを分離除去することにより、極性変換材料が元の形態に戻って水溶解度が減少し、その大半が上記水相から上記非水溶性溶媒相に移動すること。
(ii)非水溶性溶媒に極性変換材料が溶解している非水溶性溶媒相と、水からなる水相の2相の系において、COを接触させることにより、極性変換材料がCOと塩を形成して水溶解度が増加し、その大半が上記非水溶性溶媒相から上記水相に移動すること。
ここで、上記要件(i)及び(ii)における相間移動に関する「大半」の程度は、目的に応じて適宜設定することができ、厳格に特定されるものではない。例えば、極性変換材料の75質量%以上が相間移動することが好ましく、80質量%以上が相間移動することがより好ましく、90質量%以上が相間移動することが更に好ましく、99.9質量%以上が相間移動することが特に好ましい。
以下において、上記要件(i)及び(ii)を、「水相と非水溶性溶媒相の間における相間移動性能」又は単に「相間移動性能」などという。
ここで、抽出溶媒としての非水溶性溶媒は、具体的には、20℃での水溶解度が0.1g/L以下である溶媒をいう。1つの態様において、非水溶性溶媒は、炭素数6~12の炭化水素であることが好ましく、ヘキサン又はデカンであることがより好ましく、デカンであることが更に好ましい。
上記の通り、実施形態に係る正浸透水処理技術は、第1の抽出工程において、抽出溶媒として非水溶性溶媒を使用するものであるため、極性変換材料は、上記要件(i)及び(ii)に示される相間移動性能を有するものであればよく、例えば、以下のようなSW材料であっても、実施形態に係る正浸透水処理技術における極性変換材料としての適性を有し、ドロー溶液として使用することができる。
・無極性で水溶解度が低い溶媒である必要はない。
・水との接触により固体になり(一部が水に溶解するものを含む)、当該固体がCOと反応性せず塩を形成しない特性を有するものであっても、極性変換材料として使用可能である。第1の抽出工程で生成する第1相の非水溶性溶媒溶液の形態で水に接触させることにより、固体の発生を抑制することができる。
・COとの接触により、界面活性剤のような挙動を示し、発泡する特性を有するものであっても、極性変換材料として使用可能である。第1の抽出工程で生成する第1相の非水溶性溶媒溶液の形態でCOに接触させることにより、発泡を抑制することができる。
以下において、実施形態に係る正浸透水処理技術における極性変換材料としての適性を有し、ドロー溶液(DS)として使用可能であることを、DS性能を有するという。
極性変換材料として、具体的には、有機アミン化合物が好ましい。ここで、有機アミン化合物とは、1級、2級又は3級のアミン残基を有する塩基性の化合物のことを言い、酸塩基反応を生じさせる反応物質であるCOと反応して塩を形成できるものをいう。
実施形態では、正浸透工程において希釈されたドロー溶液(以下、「希釈ドロー溶液」という。)から水を分離回収するために、まず、希釈ドロー溶液から反応物質を分離除去する。反応物質がCOであるとき、COは加熱により分離除去される。加熱温度は特に限定されるものではなく、例えば、30℃~150℃の範囲内で行うことができる。
COの分離除去により、極性変換材料は、希釈ドロー溶液から抽出溶媒である非水溶性溶媒に抽出される。この抽出工程(以下、「第1の抽出工程」ともいう。)により、非水溶性溶媒に極性変換材料が溶解してなる溶液(以下において、「非水溶性溶媒溶液」ともいう。)の第1相と、極性変換材料とCOとの塩が希釈ドロー溶液から除去されてなる水(以下において、「処理水」ともいう。)の第2相が生成する。この第2相の水を回収することにより、被処理水から水を分離回収することができる。
極性変換材料としての有機アミン化合物は、一つの態様において、下記式(1)で表される部分構造を少なくとも1つ有する有機アミン化合物であることが好ましい。
Figure 0007074518000001
式中、R及びRは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。あるいは、R及びRは、互いに結合して式中のN原子と共に環を形成していてもよい。*は、有機アミン化合物の残部との結合部位を表す。
及びRにより表されるアルキル基は、炭素数1~4のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~3のアルキル基であることがより好ましく、メチル基又はエチル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
また、他の態様において、極性変換材料としての有機アミン化合物は、下記式(2)で表される構造を有する有機アミン化合物であることが好ましい。
Figure 0007074518000002
式中、R11、R12、R13及びR14は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。あるいは、R11及びR12は、互いに結合して式中のN原子と共に環を形成していてもよい。また、R13及びR14は、互いに結合して式中のN原子と共に環を形成していてもよい。
11、R12、R13及びR14により表されるアルキル基は、炭素数1~4のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~3のアルキル基であることがより好ましく、メチル基又はエチル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
実施形態に係る正浸透水処理技術において、極性変換材料として使用可能な有機アミン化合物は種々ある。
例えば、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N-ジメチル-n-オクチルアミンのように、SW材料として既に公知の有機アミン化合物は使用することが可能である。
更に、例えば、N,N’-ジイソプロピルエチレンジアミンのように、水溶解度が高く、従来の正浸透水処理技術では使用できなかった有機アミン化合物も使用することが可能である。
更に、例えば、N,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミン、N,N’-ビス-tert-ブチルエチレンジアミンのように、水との接触により固体になり、従来の正浸透水処理技術では使用できなかった有機アミン化合物も使用することが可能である。
更に、例えば、N,N-ジメチル-n-オクタデシルアミンのように、COのバブリングにより発泡性を示すため、従来の正浸透水処理技術では使用できなかった有機アミン化合物も使用することが可能である。
実施形態に係る正浸透水処理方法は、1つの態様において、上述した第1の抽出工程で生成した第1相の非水溶性溶媒溶液に含まれる極性変換材料を回収し、ドロー溶液として再利用する工程を更に含んでいる。
また、実施形態に係る正浸透水処理方法は、他の態様において、上述した第1の抽出工程で生成した第1相の非水溶性溶媒溶液から非水溶性溶媒を回収し、第1の抽出工程で抽出溶媒として再利用する工程を更に含んでいる。
このような極性変換材料の再利用工程、及び/又は、非水溶性溶媒の再利用工程を含む正浸透水処理方法では、第1の抽出工程で生成した第1相の非水溶性溶媒溶液、すなわち、極性変換材料が溶解している非水溶性溶媒は、抽出器(以下において、「第2の抽出器」という。)に供給され、第2の抽出工程が行われる。第2の抽出器には、抽出溶媒として水が収容されている。
第2の抽出器に第1相である非水溶性溶媒溶液が供給されることにより、非水溶性溶媒溶液の相と、水相の2相の系が形成される。第2の抽出工程では、この2相を、酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させる。具体的には、反応物質としてCOが使用され、「接触」は、上記極性変換材料の非水溶性溶媒溶液及び水にCOをバブリングするにより行われる。このCOバブリングにより、極性変換材料が非水溶性溶媒溶液相から水相に抽出され、これにより、第1層の非水溶性溶媒溶液は、極性変換材料が分離除去されてなる非水溶性溶媒の第3相と、分離された極性変換材料とCOとが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離される。
尚、後掲の実験例2で実証している通り、有機アミン化合物のCOに対する反応速度は、有機アミン化合物単独の場合に比べ、非水溶性溶媒に溶解させた状態における方が早いことが新たに判明している。したがって、実施形態に係る正浸透水処理技術によれば、従来よりも効率的に正浸透水処理作業を行うことが可能となる。
実施形態に係る正浸透水処理方法が、上述した極性変換材料をドロー溶液として再利用する工程を更に含む場合、第2の抽出工程で生成した第4相が、ドロー溶液として再利用される。
また、実施形態に係る正浸透水処理方法が、上述した非水溶性溶媒を第1の抽出工程で抽出溶媒として再利用する工程を更に含む場合、第2の抽出工程で生成した第3相の非水溶性溶媒が、抽出溶媒として再利用される。
次に、実施形態に係る正浸透水処理システムについて、図面を参照して説明する。
図1に、実施形態に係る正浸透水処理システムの構成の一例を示す。正浸透水処理システム100は、浸透圧発生器1と、分離ユニット2と、ドロー溶液供給ユニットと、非水溶性溶媒供給ユニットとを備える。
正浸透水発生器1は、例えば気密な第1の処理容器11を備えている。第1の処理容器11は、正浸透膜12により、例えば、左側に第1のチャンバ13が、右側に第2のチャンバ14がそれぞれ形成されている。
被処理水タンク15は、第1のチャンバ13が位置する第1の処理容器11に配管101aを通して接続されている。第1のポンプ16は、配管101aに設けられている。被処理水中の水の移動により濃縮された被処理水を排出するための配管101bは、第1のチャンバ13が位置する第1の処理容器11に接続されている。
分離ユニット2は、第2のチャンバ14が位置する第1の処理容器11に第1配管101cを通して接続されている。分離ユニット2は、反応物質分離器(図示せず)と、第1の抽出器(図示せず)とを備え、第1の抽出器には、抽出溶媒として非水溶性溶媒が収容されている。反応物質分離器は、第1の抽出器に備えられていてもよい。反応物質がCOであるとき、反応物質分離器(CO分離器)は温度調節器である。第1の抽出器で生成した極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒溶液(第1相)は、第3配管101eを通してドロー溶液再生塔3に送出され、処理水(第2相)は、第2配管101dから排出される。
ドロー溶液供給ユニットは、ドロー溶液を再生し循環させるユニットであり、ドロー溶液再生塔3を含む。ドロー溶液再生塔3は、分離ユニット2が備える第1の抽出器(図示せず)に第3配管101eを通して接続されている。第2のポンプ17は、第3配管101eに設けられている。
ドロー溶液再生塔3は、抽出溶媒として水を収容した第2の抽出器(図示せず)を備えている。第2の抽出器には、反応物質接触装置(図示せず)が備えられている。反応物質がCOであるとき、反応物質接触装置はCO接触装置である。ドロー溶液再生塔3は、第2のチャンバ14が位置する第1の処理容器11に第4配管101fを通して接続されている。第3のポンプ18は、第4配管101fに設けられている。
非水溶性溶媒供給ユニットは、非水溶性溶媒を再生し循環させるユニットであり、上述したドロー溶液再生塔3と、再生した非水溶性溶媒を収容する貯留槽4とを含む。貯留槽4は、ドロー溶液再生塔3に第5配管101gを通して接続されている。第4のポンプ19は、第5配管101gに設けられている。貯留槽4は、上記分離ユニット2に第6配管101hを通して接続されている。
次に、浸透圧発生器1における正浸透操作について説明する。
第1のポンプ16を駆動して被処理水を被処理水タンク15から浸透圧発生器1の第1のチャンバ13内に配管101aを通して供給する。被処理水の供給と前後して、第3のポンプ18を駆動してドロー溶液を、ドロー溶液再生塔3から正浸透水発生器1の第2のチャンバ14内に第4配管101fを通して供給する。第2のチャンバに供給されるドロー溶液は、第1のチャンバ13に供給される被処理水に比べて高い浸透圧を有する。このため、第1のチャンバ13内の非処理水と第2のチャンバ14内のドロー溶液との間で浸透圧差が生じ、第1のチャンバ13内の被処理水中の水が正浸透膜12を透過して第2のチャンバ14内に移動する。
被処理水は、上述した通り、水と水以外の成分(溶質)を含んだものであればよく、例えば、塩水(海水等)、湖水、河川水、沼水、生活排水、産業排水又はそれらの混合物を挙げることができる。
ドロー溶液は、上述した通り、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と、酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる水溶液である。ここで、「酸塩基反応を生じさせる反応物質」は、上述した通り、具体的には、二酸化炭素CO(炭酸ガス)を意味する。また、「水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料」は、上述した通り、一つの態様において、上記要件(i)及び(ii)を満たし、水相と非水溶性溶媒相の2相の系における相関移動性能(DS性能)を有する溶媒であり、上述した有機アミン化合物であることが更に好ましい。
浸透圧発生器1において、被処理水中の水が第1のチャンバ13から第2のチャンバ14内のドロー溶液に移動することにより、被処理水は濃縮され、濃縮された被処理水は配管101bを通して排出される。一方、第2のチャンバ14内のドロー溶液は、移動した水で希釈され希釈ドロー溶液となる。希釈ドロー溶液は、第2のチャンバ14から分離ユニット2に第1配管101cを通して送出される。
次に、分離ユニット2における分離透操作について説明する。
分離ユニット2は、第2のチャンバ14から第1配管101cを通して供給される希釈ドロー溶液から、反応物質及び極性変換材料を分離し、水を回収するためのユニットであり、反応物質分離器(図示せず)と、第1の抽出器(図示せず)とを備えている。第1の抽出器には、抽出溶媒として非水溶性溶媒が収容されている。反応物質分離器は、第1の抽出器に備えられていてもよい。ここで、抽出溶媒としての非水溶性溶媒は、上述した通り、20℃での水溶解度が0.1g/L以下である溶媒をいう。非水溶性溶媒として、好ましくは炭素数6~12の炭化水素であり、ヘキサン又はデカンであることがより好ましく、デカンであることが更に好ましい。
希釈ドロー溶液は、まず、第2のチャンバ14から第1の抽出器に供給され、非水溶性溶媒相と、希釈ドロー溶液相の2相の系が形成される。次いで、希釈ドロー溶液から反応物質が分離除去される。反応物質がCOであるとき、反応物質分離器としては温度調節器が使用され、2相の系が加熱されることにより、COが分離除去される。加熱温度は特に限定されるものではなく、例えば、30℃~150℃の範囲内で行うことができる。
COの分離除去により、極性変換材料は水溶性が変化(水溶解度が減少)し、希釈ドロー溶液から抽出溶媒である非水溶性溶媒に抽出される。上述したCOの分離除去と、この抽出工程(第1の抽出工程)により、非水溶性溶媒に極性変換材料が溶解してなる第1相と、極性変換材料とCOとが希釈ドロー溶液から分離除去されてなる水(処理水)の第2相が生成する。この第1相である、極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒溶液は、第3配管101eを通してドロー溶液再生塔3に送出され、第2相である処理水は、第2配管101dを通して回収される。
次に、ドロー溶液供給ユニットにおけるドロー溶液の再生循環操作について説明する。
ドロー溶液供給ユニットは、分離ユニット2が備える第1の抽出器(図示せず)で生成した第1相の非水溶性溶媒溶液から極性変換材料を分離回収し、分離回収した極性変換材料を再利用してドロー溶液を調製し、浸透圧発生器1の第2のチャンバ14に再生したドロー溶液を供給するためのユニットである。
図1に示される正浸透水処理システムにおいて、ドロー溶液供給ユニットは、ドロー溶液再生塔3と、分離ユニット2からドロー溶液再生塔3に、第1の抽出器で生成した第1相の非水溶性溶媒溶液を供給する第3配管101eと、ドロー溶液再生塔3から第2のチャンバ14に、ドロー溶液再生塔3で再生したドロー溶液を供給する第4配管101fとで構成される。
ドロー溶液再生塔3は、第2の抽出器(図示せず)を具備し、第2の抽出器は抽出溶媒として水を収容している。分離ユニット2が具備する第1の抽出器で生成した非水溶性溶媒溶液(第1相)は、第2配管101eを通して第2の抽出器に供給される。第2の抽出器内には、非水溶性溶媒溶液相と水相の2相が形成される。この2相の系に反応物質を接触させることにより、非水溶性溶媒溶液中の極性変換材料の水溶性を変化(水溶解度を増加)させ、極性変換材料を水相中に抽出する。反応物質がCOの場合、上記2相の系への反応物質の接触は、通常、COをバブリングすることにより行われる。当該抽出工程(第2の抽出工程)により、非水溶性溶媒溶液から極性変換材料が分離除去された非水溶性溶媒の第3相と、非水溶性溶媒溶液から分離された極性変換材料と反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とが生成する。
第2の抽出工程で生成した第4相である、極性変換材料と反応物質とが水に溶解してなる溶液は、ドロー溶液として第4配管101fを通して浸透圧発生器1の第2のチャンバ14に供給される。
次に、非水溶性溶媒供給ユニットにおける非水溶性溶媒の再生循環操作について説明する。
非水溶性溶媒供給ユニットは、分離ユニット2が備える第1の抽出器(図示せず)で生成した第1相である非水溶性溶媒溶液から、極性変換材料を分離除去することにより非水溶性溶媒を再生して回収し、回収した非水溶性溶媒を上述した第2の抽出工程において抽出溶媒として再利用するユニットである。
図1に示される正浸透水処理システムにおいて、非水溶性溶媒供給ユニットは、ドロー溶液再生塔3と、非水溶性溶媒の貯留槽4と、分離ユニット2からドロー溶液再生塔3に、第1の抽出器で生成した第1相の非水溶性溶媒溶液を供給する第3配管101eと、ドロー溶液再生塔3から貯留槽4に、ドロー溶液再生塔3で再生した非水溶性溶媒を供給する第5配管101gと、貯留槽4から再生非水溶性溶媒を分離ユニット2に供給する第6配管101hとで構成される。尚、非水溶性溶媒供給ユニットが含むドロー溶液再生塔3は、上述したドロー溶液供給ユニット3が含むドロー溶液再生塔3と共通である。
ドロー溶液再生塔3が具備する第2の抽出器(図示せず)において、第2の抽出工程を経て生成した第3相である非水溶性溶媒は、第5配管101gを通して貯留槽4内に回収され、分離ユニット2における第1の抽出工程において抽出溶媒として再利用するために第6配管101hを通して分離ユニット2に供給される。
次に、極性変換材料における、水相と非水溶性溶媒相の相間移動性能を利用した新しい用途を説明する。新しい用途とは、極性変換材料を界面活性剤として再利用可能に循環使用する洗浄システムである。
実施形態に係る洗浄システムにおいて洗浄される被洗浄物は、油分が付着したものであり、直接ヘキサンのようなもので洗浄できないことを前提とする。この場合、油分が付着した被洗浄物は、洗剤入りの水、すなわち界面活性剤水溶液で洗浄するのが一般的である。本実施形態により、長鎖の極性変換材料を界面活性剤として使用し、当該極性変換材料における水相と非水溶性溶媒相の相間移動性能を利用した新規な洗浄技術が提供される。
ここで、「長鎖の極性変換材料」とは、界面活性剤として利用可能な化合物であり、界面活性剤として利用可能な有機アミン化合物であることが好ましい。例えば、有機アミン化合物に含まれる少なくとも1つのアミン基を構成する窒素原子に対する置換基のうち、少なくとも1つの置換基が、炭素原子数が6~20の範囲にある直鎖のアルキル基である有機アミン化合物を挙げることができる。具体的には、後掲の実験例5で使用したN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミン等が挙げられる。
実施形態に係る洗浄システムは、
油分の付着した被洗浄物が配置される洗浄槽と、上記洗浄槽に設けられ、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している洗浄液を供給する洗浄液供給器と、を備えた洗浄室と、
上記洗浄室から排出される洗浄廃液から上記極性変換材料と上記反応物質とを分離する分離ユニットであって、
上記洗浄廃液から上記反応物質を分離除去する反応物質分離器と、
抽出溶媒として非水溶性溶媒を収容する第1の抽出器であって、上記洗浄廃液からの上記反応物質の分離除去により水溶性が変化した上記極性変換材料を、上記非水溶性溶媒に抽出することにより、上記極性変換材料が上記非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、上記洗浄廃液から上記極性変換材料と上記反応物質とが分離除去された処理水の第2相とを生成する第1の抽出器と、
を備える分離ユニットと、
上記洗浄室に上記洗浄液を供給する洗浄液供給ユニットと、
上記分離ユニットに抽出溶媒である上記非水溶性溶媒を供給する非水溶性溶媒供給ユニットと、を備える。
上記洗浄液供給ユニットは、洗浄液を再生し循環させるユニットであり、洗浄液再生塔を含む。洗浄液再生塔は、抽出溶媒として水を収容した第2の抽出器と、第2の抽出器が備える反応物質接触装置とを具備する。
非水溶性溶媒供給ユニットは、抽出溶媒としての非水溶性溶媒を再生し循環させるユニットであり、上述した洗浄液再生塔と、非水溶性溶媒浄化装置と、非水溶性溶媒貯留槽とを含む。
以下に、極性変換材料を界面活性剤として再利用可能に循環使用する洗浄システムについて、図面を参照して説明する。
図2は、実施形態に係る洗浄システムの構成の一例を示す。洗浄システム200は、洗浄室31と、洗浄廃液回収タンク32と、分離ユニット33と、洗浄液再生塔34と、非水溶性溶媒浄化装置35と、非水溶性溶媒貯留槽36とを備える。
洗浄廃液回収タンク32は、洗浄室31に配管201aを通して接続されている。
分離ユニット33は、洗浄廃液回収タンク32に配管201bを通して接続されている。ポンプ41は、配管201bに設けられている。分離ユニット33は、反応物質分離器(図示せず)と、第1の抽出器(図示せず)とを備え、第1の抽出器には、抽出溶媒として非水溶性溶媒が収容されている。反応物質分離器は、第1の抽出器に備えられていてもよい。反応物質がCOであるとき、反応物質分離器(CO分離器)は温度調節器である。第1の抽出器で生成した極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒溶液(第1相)は、配管201dを通して洗浄液再生塔34に送出され、処理水(第2相)は、配管201cから排出される。
洗浄液再生塔34は、分離ユニット33が備える第1の抽出器(図示せず)に配管201dを通して接続されている。ポンプ42は、配管201dに設けられている。洗浄液再生塔34は、抽出溶媒として水を収容した第2の抽出器(図示せず)を備えている。第2の抽出器には、反応物質接触装置(図示せず)が備えられている。洗浄液再生塔34は、洗浄室31に配管201eを通して接続されている。ポンプ43は、配管201eに設けられている。
非水溶性溶媒浄化装置35は、配管201fを通して洗浄液再生塔34に接続されている。ポンプ44は、配管201fに設けられている。
非水溶性溶媒貯留槽36は、配管201gを通して非水溶性溶媒浄化装置35に接続されている。ポンプ45は、配管201gに設けられている。また、非水溶性溶媒貯留槽36は、配管201hを通して洗浄廃液回収タンク32に接続されている。
洗浄システム200において、洗浄室31では、配管201eを通して供給された洗浄液により、被洗浄物の洗浄作業が行われる。洗浄室31は、被洗浄物が配置された洗浄槽30と、洗浄槽30に設けられ、洗浄液を供給する洗浄液供給器(図示せず)を具備する。洗浄液供給器は、例えば、洗浄液を被洗浄物に向けて噴射するノズル機構である。ここで、被洗浄物30は、油分が付着した被洗浄物である。また、洗浄液は、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と、酸塩基反応を生じさせる反応物質とが水に溶解してなる水溶液である。
洗浄液に使用される上記極性変換材料は、実施形態に係る正浸透水処理技術において説明した上記極性変換材料であり、且つ、一つの態様において、上述した長鎖の極性変換材料である。また、上記反応物質は、実施形態に係る正浸透処理技術において説明した反応物質であり、具体的には、二酸化炭素CO(炭酸ガス)を意味する。
洗浄槽30において被洗浄物の洗浄に使用された洗浄廃液は、被洗浄物に付着していた油分を含む。この油分を含む洗浄廃液(以下において、単に「洗浄廃液」ともいう。)は、洗浄室31から配管201bを通して洗浄廃液回収タンク32に送出され、一旦保管される。
分離ユニット33は、洗浄廃液回収タンク32から配管201bを通して供給される洗浄廃液から、極性変換材料を分離回収するためのユニットである。これまで、洗浄廃液は、再利用することなく、通常は廃棄されていたが、実施形態に係る洗浄システムにおいては、洗浄廃液から界面活性剤としての極性変換基が分離回収され、再利用される。
分離ユニット33は、反応物質分離器(図示せず)と、第1の抽出器(図示せず)とを備えている。第1の抽出器には、抽出溶媒として非水溶性溶媒が収容されている。反応物質分離器は、第1の抽出器に備えられていてもよい。ここで、抽出溶媒としての非水溶性溶媒は、上述した通り、20℃での水溶解度が0.1g/L以下である溶媒をいう。非水溶性溶媒として、好ましくは炭素数6~12の炭化水素であり、ヘキサン又はデカンであることがより好ましく、デカンであることが更に好ましい。
油分を含む洗浄廃液は、洗浄廃液回収タンク32から非水溶性溶媒を収容する第1の抽出器に供給され、油分を含む非水溶性溶媒相と、油分が分離除去された洗浄廃液相の2相の系が形成される。次いで、洗浄廃液相から反応物質が分離除去される。反応物質がCOであるとき、反応物質分離器としては温度調節器が使用され、2相の系が加熱されることにより、COが分離除去される。加熱温度は特に限定されるものではなく、例えば、30℃~150℃の範囲内で行うことができる。
COの分離除去により、極性変換材料は水溶性が変化(水溶解度が減少)し、洗浄廃液から抽出溶媒である非水溶性溶媒に抽出される。上述した反応物質の分離工程とこの抽出工程(第1の抽出工程)により、非水溶性溶媒に極性変換材料と油分が溶解してなる第1相と、極性変換材料とCOと油分が洗浄廃液から除去されてなる水(処理水)の第2相が生成する。この第1相である、極性変換材料と油分が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒溶液は、配管201dを通して洗浄液再生塔34に送出され、第2相である処理水は、配管201cを通して排出される。
洗浄液再生塔34は、分離ユニット33で分離回収された極性変換材料を、洗浄液として生成し再利用するためのものである。洗浄液再生塔34は、第2の抽出器(図示せず)を具備し、第2の抽出器は抽出溶媒として水を収容している。分離ユニット33が具備する第1の抽出器で生成した非水溶性溶媒溶液(第1相)は、配管201dを通して第2の抽出器に供給される。第2の抽出器内には、極性変換材料と油分が溶解してなる非水溶性溶媒溶液相と水相の2相が形成される。この2相の系に反応物質を接触させることにより、非水溶性溶媒溶液中の極性変換材料の水溶性を変化(水溶解度を増加)させ、極性変換材料を水相中に抽出する。このとき油分は非水溶性溶媒中に濃縮される形で残る。反応物質がCOの場合、上記2相の系への反応物質の接触は、COをバブリングすることにより行われる。当該抽出工程(第2の抽出工程)により、非水溶性溶媒溶液から極性変換材料が分離除去され、油分が濃縮された非水溶性溶媒溶液の第3相と、極性変換材料と反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とが生成する。
第2の抽出工程で生成した第4相である、極性変換材料と反応物質とが水に溶解してなる溶液は、配管201eを通して洗浄室31に供給され、洗浄液として再利用される。
後掲の実験例5で実証されているように、長鎖の極性変換材料(例えば、N,N-ジメチル-n-オクタデシルアミン)の相と水相からなる2つの系にCOをバブリングした場合、発泡して乳化してしまい、洗浄システムにおいて不都合な事態を生じる。これに対し、実施形態に係る洗浄システムでは、COがバブリングに供される系において極性変換材料は非水溶性溶媒に溶解している状態である。これにより長鎖の極性変換材料を用いた場合でも発泡が抑制され、安定してCOのバブリングを行うことが可能となる。
第2の抽出工程で生成した第3相である、油分を含む非水溶性溶媒溶液は、配管201fを通して非水溶性溶媒浄化装置35に供給される。非水溶性溶媒浄化装置35では、非水溶性溶媒溶液から油分が除去され、非水溶性溶媒が再生される。
非水溶性溶媒浄化装置35で再生された非水溶性溶媒は、配管201gを通して非水溶性溶媒貯留槽36に送出され保管される。
非水溶性溶媒貯留槽36内で保管された非水溶性溶媒は、配管201hを通して分離ユニット33に供給され、抽出溶媒として再利用される。
上述した洗浄液再生塔34において洗浄液が再生される技術は、界面活性剤水溶液の新規な製造方法として利用することができる。
すなわち、実施形態に係る界面活性剤水溶液の製造方法が提供される。ここで、界面活性剤は、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している水溶液であり、上記極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒相と、水相とから構成される系に、上記反応物質を接触させることにより、上記極性変換材料を上記非水溶性溶媒相から上記水相に抽出することを含む。
[実験例1]
本実験例では、N,N’-ジイソプロピルエチレンジアミンについて、極性変換材料としての適性を有し、ドロー溶液として使用可能であるか(すなわち、DS性能)を評価した。
(実験例1-1)
2gの水に、1gのN,N’-ジイソプロピルエチレンジアミンを添加した。数分間室温で静置した後、水相を全有機(Total Organic Carbon;TOC)分析した。TOC分析は、TOC装置(TOC-J/島津製作所製)を用いて行った。その結果、N,N-ジイソプロピルエチレンジアミンは、水相だけに接触させると、添加量に対し100質量%が水相に溶解していることがわかった。
(実験例1-2)
上記と同じ系、すなわち、2gの水に1gのN,N’-ジイソプロピルエチレンジアミンを添加した系に、更に2gのデカンを添加した。数分間室温で静置した後、上記と同様に、水相をTOC分析した。その結果、N,N-ジイソプロピルエチレンジアミンは、添加量に対し77.2質量%が水相からデカン相に移動していることがわかった。
更に、この系にCOをバブリングしたところ、N,N-ジイソプロピルエチレンジアミンがデカン相から水相に移動し、デカン容積が添加した元の容積にもどっていることが確認された。COのバブリングにより、デカン相に溶解していたN,N-ジイソプロピルエチレンジアミンが、再度水相に移動していることがわかった。
(結果)
実験例1-1及び1-2の上記結果から、以下のことがわかった。すなわち、N,N’-ジイソプロピルエチレンジアミンは、水溶解度が高いため、SW材料の水溶解度の低さを利用した従来の正浸透処理技術においては、ドロー溶液に使用することはできない。一方、N,N’-ジイソプロピルエチレンジアミンは、水相と非水溶性溶媒相との相間移動に関する性能(相間移動性能)が良好であるため、抽出溶媒として非水溶性溶媒を使用する本実施形態に係る正浸透処理技術によれば、ドロー溶液として利用可能である。
[実験例2]
本実験例では、有機アミン化合物のCOに対する反応速度を、水相と非水溶性溶媒相との相関移動性能を利用した場合と利用しない場合とで比較した。非水溶性溶媒として、デカンを使用し、有機アミン化合物として、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン(水に難溶性、デカンに溶解性)を使用した。
(実験例2-1)
N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン5gを、10gの水の上に流し込み、上相がN,N-ジメチルシクロヘキシルアミン相、下相が水の試料を得た。ここにCOをバブリングした。
(実験例2-2)
上相が10gのデカン相、下相が10gの水相からなる系に、5gのN,N-ジメチルシクロヘキシルアミンを添加することにより、上相がN,N-ジメチルシクロヘキシルアミンが溶解したデカン相、下相が水相の試料を得た。ここにCOをバブリングした。
(結果)
デカンを使用していない実験例2-1の場合、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン相がなくなり水相のみとなるまで、約1時間を要した。これに対し、デカンを使用した実験例2-2の場合、水相の体積が、実験例2-1と同様の水相の体積になるまで20分を要した。これらの結果から、有機アミン化合物における水相と非水溶性溶媒相との相関移動性能を利用することにより、COに対する反応速度は3倍に増大することがわかった。
[実験例3]
本実験例では、水との接触により固体状態になる有機アミン化合物について、DS性能を評価した。本実験例では、このような有機アミン化合物として、N,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンを使用した。N,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンは、比較的水溶性が大きいため水からの分離性能が悪く、通常はドロー溶液として利用できない。更に、この物質は水からの分離性能が悪いことに加え、水と接触した時に大半が固体状態になる。固体状態になった場合、COとの反応性も悪化する。
(実験例3-1)
8.5gのN,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンを、36gの水に添加して試料を得た。この試料では、一部のN,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンが水に溶解して水相に移動し、残りが固体状態となって分離している。これにCOをバブリングした。
(実験例3-2)
上相が30gのデカン相、下相が36gの水相からなる系に、8.5gのN,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンを添加することにより、上相がN,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンが溶解したデカン相、下相が水相の試料を得た。ここにCOをバブリングした。
(結果)
デカンを使用していない実験例3-1の場合、COバブリング後に水相の体積に変化はなく、このことからCOとの反応が進行しなかったことがわかる。これに対し、実験例3-2では、COのバブリング後にデカン相を完全に乾固したところ、デカン相には何も残らなかった。このことから、すべてのN,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミンが水相に移動したことが確認できた。したがって、水に対する溶解性が比較的高く、且つ、水との接触により固体状態となる有機アミン化合物であっても、水相と非水溶性溶媒相との相関移動性能を利用することにより、ドロー溶液として使用可能であることがわかる。
[実験例4]
(実験例4-1)
以下に示す各種有機アミン化合物について、以下に示すように、水相とヘキサン相との間の相間移動性能からDS性能を簡易的に評価した。
・N,N’-ビス-tert-ブチルエチレンジアミン
N,N’-ビス-tert-ブチルエチレンジアミンは、水に触れると固化する。N,N’-ビス-tert-ブチルエチレンジアミンが水に触れて固化した系に、COをバブリングすると、固形物が少しずつ溶解するため、DS性能評価に供することができる。一方、N,N’-ビス-tert-ブチルエチレンジアミンは、例えば、ヘキサンに良く溶解する。このことから、DS性能を有すると評価した。
・1-シクロペンチルピペラジン
1-シクロペンチルピペラジン0.5gをヘキサン1gに混合し、自由混合することを確認した。ここに水1gを添加したところ、水相が黄色く着色した。また、室温における水相のpHは11であった。1-シクロペンチルピペラジンは、水にもヘキサンにもよく溶解し、所望されるDS性能は有しないと評価した。
・1,4-ビス(アミノプロピル)ピペラジン
1,4-ビスアミノペンチルピペラジン20gと水30gとを混合したところ、自由混合したが発熱を伴った。また、1,4-ビスアミノペンチルピペラジン0.5gとヘキサン1gとを混合したところ、完全に2相に分離した。このように、水和熱が大きいこと、またヘキサンと分離することから、SD性能は有しないと評価した。
・1-アミノー4-シクロペンチルピペラジン
1-アミノー4-シクロペンチルピペラジンは、室温で固体であるが、この物質0.5gをヘキサン1gに添加したところ、よく溶解し均一系となった。ここに水1gを加えて撹拌したところ、全体が濁り不均一系となった。別途、水だけに1-アミノー4-シクロペンチルピペラジンを溶解させたところ、良く溶解した。これらからSD性能は有しないと評価した。
・N,N,N’,N’-テトラ-n-ブチルエチレンジアミン
実施例3で使用したデカンをヘキサンに変更して同様の実験したところ、非水溶性溶媒としてヘキサンを使用した場合にも、DS性能を有することがわかった。
(実験例4-2)
更に、上掲の有機アミン化合物のうち、1-シクロペンチルピペラジン以外の有機アミン化合物について、浸透圧(透過水量Jw(L/mh)と、反対方向に透過する溶質量Js(mol/mh))に関する下記実験を行った。
各有機アミン化合物20gを、水30gに添加し、これにCOをバブリングすることにより試験溶液を得た。これら試験溶液について、透過水量Jw(L/mh)と、反対方向に透過する溶質量Js(mol/mh)を測定した。このとき、正浸透膜として、CTA-ES(HTI社製のFO膜)を用いた。膜の向きはAL(活性面)=FS(Feed Solotion側)とし、75mm径のセルを用いた。セルに用いた溶液は、それぞれのチャンバ―に50ml程度であり、その都度計測した。このときの膜面積は75mm径で0.0044mである。但し、チャンバ―には膜を支える直径20mmの穴が7つある板を挟んでいるので、膜の支持層からの回り込みを無視して、実質的には0.0022mとする。Reverse fluxのサンプル用に、真水の側のチャンバーから20~40分の実験終了後の水を採取してTOC分析を行った。
透過水量Jw(L/mh)は大きいほど好ましく、溶質量Js(mol/mh)は損失であるため小さいほど好ましい。
結果を表1に示す。表1からは、エチレンジアミン誘導体構造の有機アミン化合物が、実施形態に係る正浸透処理技術で使用する極性変換材料として好ましいことがわかる。
Figure 0007074518000003
[実験例5]
本実験例では、COとの接触時に発泡する特性を有する有機アミン化合物について、水相と非水溶性溶媒相との相間移動を利用することによる発泡の抑制効果を実証した。発泡性能を有する有機アミン化合物として、N,N-ジメチル-n-オクタデシルアミンを使用した。ところで、N,N-ジメチル-n-オクチルアミンは、水に難溶性で、COとの塩形成により水溶性が著しく増加し、水相に移動する溶媒であり、SW材料として有名な溶媒である。本実験例で使用したN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミンは、N,N-ジメチル-n-オクチルアミンと類似の構造であるため、発泡性を抑制することができれば、同様のSD性能が期待できる。
(実験例5-1)
20gのN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミンを、40gの水に添加することにより、上相がN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミン相、下相が水の試料を得た。このとき水相が少し増えた。ここにCOをバブリングした。
(実験例5-2)
上相が20gのデカン相、下相が20gの水相からなる系に、20gのN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミンを添加することにより、上相がN,N-ジメチル-n-オクタデシルアミンが溶解したデカン相、下相が水相の試料を得た。ここにCOをバブリングした。
(結果)
デカンを使用していない実験例5-1の場合、その長鎖構造のためにCOとの反応により界面活性剤のような挙動を示し、発泡により容器から吹きこぼれた。このような溶媒は、発泡が配管を伝わり正浸透処理システムに問題を生じさせるため、ドロー溶液としての使用は困難である。一方、実験例5-2の場合、デカンが存在するため、COのバブリングの際に静かに反応が進行し発泡しないことが確認された。このことから、有機アミン化合物における水相と非水溶性溶媒相との相関移動性能を利用することにより、長鎖のSW材料であっても、COとの接触時における発泡性が抑制されて極性変換することができ、ドロー溶液として使用可能であることがわかる。
実験を更に重ねた結果、非水溶性溶媒による発泡抑制効果は、水:有機アミン化合物(長鎖アミン):非水溶性溶媒の質量比が1~4:1~4:1~2が有効であることがわかった。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 浸透圧発生器
2 分離ユニット
3 ドロー溶液再生塔
4 貯留槽
11 第1の処理容器
12 正浸透膜、
13 第1のチャンバ
14 第2のチャンバ
15 被処理水タンク15
101a、101b 配管
101c 第1配管
101d 第2配管
101e 第3配管
101f 第4配管
101g 第5配管
101h 第6配管
16 第1のポンプ
17 第2のポンプ
18 第3のポンプ
19 第4のポンプ
<付記>
[0]水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料を有する正浸透膜分離システムにおいて、上記極性変換材料とは異なる非水溶性溶媒を含む正浸透膜分離システム。
[1] 第1面と第2面を有する正浸透膜において、前記第1面を被処理水に接触させると共に、前記第2面を、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解しているドロー溶液に接触させることで、前記被処理水に含まれる水を、前記正浸透膜を通して前記第1面から前記第2面に移動させて前記ドロー溶液を希釈する正浸透工程と、
希釈されたドロー溶液である前記希釈ドロー溶液から前記反応物質を分離除去し、前記極性変換材料の水溶性を変化させる工程と、
水溶性が変化した前記極性変換材料を、抽出溶媒である非水溶性溶媒に抽出することにより、前記希釈ドロー溶液を、前記極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、前記希釈ドロー溶液から前記極性変換材料と前記反応物質とが分離除去された処理水の第2相とに分離する第1の抽出工程と、
前記第1の抽出工程で生成した前記第2相である処理水を回収する工程と
を含む正浸透水処理方法。
[2] 上記第1の抽出工程で生成した上記第1相の溶液を、抽出溶媒である水が収容された第2の抽出器に供給する工程と、
上記第2の抽出器に収容される上記第1相の溶液と上記水を、酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、上記第1相の溶液から上記極性変換材料が分離除去された上記非水溶性溶媒の第3相と、上記第1相の溶液から分離された上記極性変換材料と上記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離する第2の抽出工程と、
を更に含む[1]に記載の正浸透水処理方法。
[3] 上記第4相の溶液を上記ドロー溶液として上記正浸透工程において再利用する工程を更に含む、[2]に記載の正浸透水処理方法。
[4] 上記第3相の非水溶性溶媒を、上記第1の抽出工程における上記抽出溶媒として再利用する工程を更に含む、[2]又は[3]に記載の正浸透水処理方法。
[5]
酸塩基反応を生じさせる上記反応物質が二酸化炭素である、[1]~[14]のいずれかに記載の正浸透水処理方法。
[6]
上記非水溶性溶媒は、20℃における水溶解度が0.1g/L以下の溶媒である、[1]~[5]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[7] 上記非水溶性溶媒は炭素数6~12の炭化水素である、[1]~[6]のいずれかに記載の正浸透水処理方法。
[8] 上記非水溶性溶媒はデカン又はヘキサンである、[1]~[7]のいずれかに記載の正浸透水処理方法。
[9] 水中での酸塩基反応により水溶性が変化する上記極性変換材料が有機アミン化合物である、[11]~[18]のいずれかに記載の正浸透水処理方法。
[10] 洗浄液として、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している水溶液を使用し、非水溶性溶媒を収容したユニットを具備する洗浄システム。
[11] 上記洗浄液に含まれる上記極性変換材料は、上記ユニットにおいて上記洗浄液から上記非水溶性溶媒に抽出される、[10]に記載の洗浄システム。
[12] [10]又は[11]に記載の洗浄システムであって、
油分の付着した被洗浄物が配置される洗浄槽と、上記洗浄槽に設けられ、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している洗浄液を供給する洗浄液供給器と、を備えた洗浄室と、
上記洗浄室から排出される洗浄廃液から上記極性変換材料と上記反応物質と上記油分とを分離する分離ユニットであって、
上記洗浄廃液から上記反応物質を分離除去する反応物質分離器と、
抽出溶媒として非水溶性溶媒を収容する第1の抽出器であって、上記洗浄廃液からの上記反応物質の分離除去により水溶性が変化した上記極性変換材料と上記油分とを、上記非水溶性溶媒に抽出することにより、上記極性変換材料と上記油分とが上記非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、上記洗浄廃液から上記極性変換材料と上記反応物質と上記油分とが分離除去された処理水の第2相とを生成する第1の抽出器と、
を備える分離ユニットと、
上記洗浄室に上記洗浄液を供給する洗浄液供給ユニットと、
上記分離ユニットに抽出溶媒である上記非水溶性溶媒を供給する非水溶性溶媒供給ユニットと、
を備える洗浄システム。
[13] 上記洗浄液供給ユニットにより上記洗浄室に供給される上記洗浄液は、上記第1の抽出器で生成した第1相から分離され回収された上記極性変換材料を含む再生液である、[12]に記載の正浸透水処理システム。
[14] 上記洗浄液溶液供給ユニットは、抽出溶媒として水を収容し、上記第1の抽出器で生成した上記第1相の溶液が供給される第2の抽出器であって、当該抽出器内の上記水と上記第1相の溶液とを酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、上記第1相の溶液から上記極性変換材料が分離除去され、上記油分が濃縮された上記非水溶性溶媒の第3相と、上記第1相の溶液から分離された上記極性変換材料と上記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離する第2の抽出器を備えた洗浄液再生塔を含む、[12]又は[13]に記載の洗浄システム。
[15] 上記非水溶性溶媒供給ユニットにより上記分離ユニットに供給される上記非水溶性溶媒は、上記第1の抽出器で生成した上記第1相から分離され回収された再生液である、[12]~[14]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[16] 上記非水溶性溶媒供給ユニットは、抽出溶媒として水を収容し、上記第1の抽出器で生成した上記第1相の溶液が供給される第2の抽出器であって、当該抽出器内の上記水と上記第1相の溶液とを酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、上記第1相の溶液から上記極性変換材料が分離除去され、上記油分が濃縮された上記非水溶性溶媒の第3相と、上記第1相の溶液から分離された上記極性変換材料と上記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離する第2の抽出器を備えた洗浄液再生塔と、
上記第2の抽出器で生成した上記第3相から油分を分離除去する非水溶性溶媒浄化装置と、
上記非水溶性溶媒浄化装置で油分が分離除去された非水溶性溶媒を収容する非水溶性溶媒貯留槽と
を具備する、[12]~[15]のいずれかに記載の洗浄システム。
[17] 酸塩基反応を生じさせる上記反応物質が二酸化炭素である、[10]~[16]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[18] 上記非水溶性溶媒は、20℃における水溶解度が0.1g/L以下の溶媒である、[10]~[17]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[19] 上記非水溶性溶媒は炭素数6~12の炭化水素である、[10]~[18]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[20] 上記非水溶性溶媒はデカン又はヘキサンである、[10]~[19]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[21] 水中での酸塩基反応により水溶性が変化する上記極性変換材料が有機アミン化合物である、[10]~[20]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[22] 上記有機アミン化合物が、少なくとも1つのアミン基を構成する窒素原子に対する置換基の少なくとも1つが、炭素原子数が6~20の範囲にある直鎖アルキル基である、[21]に記載の正浸透水処理システム。
[23] 界面活性剤水溶液の製造方法であって、上記界面活性剤水溶液は、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解している水溶液であり、
上記極性変換材料が非水溶性溶媒に溶解してなる非水溶性溶媒相と、水相とから構成される系に、上記反応物質を接触させることにより、上記極性変換材料を上記非水溶性溶媒相から上記水相に抽出することを含む、界面活性剤水溶液の製造方法。
[24] 酸塩基反応を生じさせる上記反応物質が二酸化炭素である、[23]に記載の界面活性剤水溶液の製造方法。
[25] 上記非水溶性溶媒は、20℃における水溶解度が0.1g/L以下の溶媒である、[23]又は[24]に記載の界面活性剤水溶液の製造方法。
[26] 上記非水溶性溶媒は炭素数6~12の炭化水素である、[23]~[25]のいずれかに記載の界面活性剤水溶液の製造方法。
[27] 上記非水溶性溶媒はデカン又はヘキサンである、[23]~[26]のいずれかに記載の界面活性剤水溶液の製造方法。
[28] 水中での酸塩基反応により水溶性が変化する上記極性変換材料が有機アミン化合物である、[23]~[27]のいずれかに記載の界面活性剤水溶液の製造方法。
[29] 上記有機アミン化合物が、少なくとも1つのアミン基を構成する窒素原子に対する置換基の少なくとも1つが、炭素原子数が6~20の範囲にある直鎖アルキル基である、[28]に記載の界面活性剤水溶液の製造方法。
[30]
正浸透膜を具備する正浸透水処理システムであって、ドロー溶液が水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して溶解している水溶液であり、非水溶性溶媒を収容したユニットを更に具備する正浸透水処理システム。
[31]
前記ドロー溶液に含まれる前記極性変換材料は、前記ユニットにおいて前記ドロー溶液から前記非水溶性溶媒に抽出される、[30]に記載の正浸透水処理システム。
[32]
[30]又は[31]に記載の正浸透水処理システムであって、
被処理水を収容する第1のチャンバ、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する前記極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる前記反応物質とが塩を形成して水に溶解している前記ドロー溶液を収容する第2のチャンバ、及び、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとを区画する前記正浸透膜を備え、前記被処理水から前記正浸透膜を介して供給される水によって前記ドロー溶液を希釈し、希釈されたドロー溶液である希釈ドロー溶液を前記第2のチャンバから排出する浸透圧発生器と、
前記第2のチャンバから排出される前記希釈ドロー溶液から前記極性変換材料と前記反応物質とを分離する分離ユニットであって、
前記希釈ドロー溶液から前記反応物質を分離除去する反応物質分離器と、
抽出溶媒として前記非水溶性溶媒を収容する第1の抽出器であって、前記希釈ドロー溶液からの前記反応物質の分離除去により水溶性が変化した前記極性変換材料を、前記非水溶性溶媒に抽出することにより、前記極性変換材料が前記非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、前記希釈ドロー溶液から前記極性変換材料と前記反応物質とが分離除去された処理水の第2相とを生成する第1の抽出器と、
を備える分離ユニットと、
前記第2のチャンバに前記ドロー溶液を供給するドロー溶液供給ユニットと、
前記分離ユニットに抽出溶媒である前記非水溶性溶媒を供給する非水溶性溶媒供給ユニットと
を備える正浸透水処理システム。
[33]
前記ドロー溶液供給ユニットにより前記第2のチャンバに供給される前記ドロー溶液は、前記第1の抽出器で生成した第1相から分離され回収された前記極性変換材料を含む再生液である、[32]に記載の正浸透水処理システム。
[34]
前記ドロー溶液供給ユニットは、抽出溶媒として水を収容し、前記第1の抽出器で生成した前記第1相の溶液が供給される第2の抽出器であって、当該第2の抽出器内の前記水と前記第1相の溶液とを酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、前記第1相の溶液から前記極性変換材料が分離除去された前記非水溶性溶媒の第3相と、前記第1相の溶液から分離された前記極性変換材料と前記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離する第2の抽出器を備えたドロー溶液再生塔を含む[32]又は[33]に記載の正浸透水処理システム。
[35]
前記非水溶性溶媒供給ユニットにより前記分離ユニットに供給される前記非水溶性溶媒は、前記第1の抽出器で生成した前記第1相から分離され回収された再生液である、[32]~[34]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[36]
前記非水溶性溶媒供給ユニットは、
抽出溶媒として水を収容し、前記第1の抽出器で生成した前記第1相の溶液が供給される第2の抽出器であって、当該第2の抽出器内の前記水と前記第1相の溶液とを酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、前記極性変換材料と前記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相と、前記第1相の溶液から前記極性変換材料が分離除去された前記非水溶性溶媒の第3相とに分離する第2の抽出器を備えたドロー溶液再生塔と、
前記第2の抽出器で生成した前記第3相の前記非水溶性溶媒を収容する貯留槽と
を具備する[32]~[35]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[37]
酸塩基反応を生じさせる前記反応物質が二酸化炭素である、[30]~[36]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[38]
前記非水溶性溶媒は、20℃における水溶解度が0.1g/L以下の溶媒である、[30]~[37]のいずれかに記載の正浸透水処理システム。
[39]
前記非水溶性溶媒は炭素数6~12の炭化水素である、[30]~[38]のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
[40]
前記非水溶性溶媒はデカン又はヘキサンである、[30]~[39]のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
[41]
水中での酸塩基反応により水溶性が変化する前記極性変換材料が有機アミン化合物である、請求項[30]~[40]のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。

Claims (10)

  1. 正浸透膜を含む浸透圧発生器と、前記浸透圧発生器からドロー溶液が供給される分離ユニットとを具備する正浸透水処理システムであって、前記ドロー溶液が水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して溶解している水溶液であり、前記分離ユニットは、前記ドロー溶液から前記反応物質を分離除去する反応物質分離器と、抽出溶媒として非水溶性溶媒を収容し、前記反応物質の分離除去により水溶性が変化した前記極性変換材料を前記非水溶性溶媒に抽出する第1の抽出器とを含み、前記極性変換材料は有機アミン化合物であり、前記反応物質は二酸化炭素である正浸透水処理システム。
  2. 処理水を収容する第1のチャンバ、水中での酸塩基反応により水溶性が変化する極性変換材料と酸塩基反応を生じさせる反応物質とが塩を形成して水に溶解しているドロー溶液を収容する第2のチャンバ、及び、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとを区画する正浸透膜を備え、前記被処理水から前記正浸透膜を介して供給される水によって前記ドロー溶液を希釈し、希釈されたドロー溶液である希釈ドロー溶液を前記第2のチャンバから排出する浸透圧発生器と、
    前記第2のチャンバから排出される前記希釈ドロー溶液から前記極性変換材料と前記反応物質とを分離する分離ユニットであって、
    前記希釈ドロー溶液から前記反応物質を分離除去する反応物質分離器と、
    抽出溶媒として非水溶性溶媒を収容する第1の抽出器であって、前記希釈ドロー溶液からの前記反応物質の分離除去により水溶性が変化した前記極性変換材料を、前記非水溶性溶媒に抽出することにより、前記極性変換材料が前記非水溶性溶媒に溶解してなる第1相と、前記希釈ドロー溶液から前記極性変換材料と前記反応物質とが分離除去された処理水の第2相とを生成する第1の抽出器と
    を備える分離ユニットと、
    前記第2のチャンバに前記ドロー溶液を供給するドロー溶液供給ユニットと、
    前記分離ユニットに抽出溶媒である前記非水溶性溶媒を供給する非水溶性溶媒供給ユニットと
    を備え、前記極性変換材料は有機アミン化合物である正浸透水処理システム。
  3. 前記ドロー溶液供給ユニットにより前記第2のチャンバに供給される前記ドロー溶液は、前記第1の抽出器で生成した第1相から分離され回収された前記極性変換材料を含む再生液である、請求項に記載の正浸透水処理システム。
  4. 前記ドロー溶液供給ユニットは、抽出溶媒として水を収容し、前記第1の抽出器で生成した前記第1相の溶液が供給される第2の抽出器であって、当該第2の抽出器内の前記水と前記第1相の溶液とを酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、前記第1相の溶液から前記極性変換材料が分離除去された前記非水溶性溶媒の第3相と、前記第1相の溶液から分離された前記極性変換材料と前記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相とに分離する第2の抽出器を備えたドロー溶液再生塔を含む請求項又はに記載の正浸透水処理システム。
  5. 前記非水溶性溶媒供給ユニットにより前記分離ユニットに供給される前記非水溶性溶媒は、前記第1の抽出器で生成した前記第1相から分離され回収された再生液である、請求項のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
  6. 前記非水溶性溶媒供給ユニットは、
    抽出溶媒として水を収容し、前記第1の抽出器で生成した前記第1相の溶液が供給される第2の抽出器であって、当該第2の抽出器内の前記水と前記第1相の溶液とを酸塩基反応を生じさせる反応物質に接触させることにより、前記極性変換材料と前記反応物質とが塩を形成して水に溶解してなる第4相と、前記第1相の溶液から前記極性変換材料が分離除去された前記非水溶性溶媒の第3相とに分離する第2の抽出器を備えたドロー溶液再生塔と、
    前記第2の抽出器で生成した前記第3相の前記非水溶性溶媒を収容する貯留槽とを具備する請求項のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
  7. 酸塩基反応を生じさせる前記反応物質が二酸化炭素である、請求項のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
  8. 前記非水溶性溶媒は、20℃における水溶解度が0.1g/L以下の溶媒である、請求項1~のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
  9. 前記非水溶性溶媒は炭素数6~12の炭化水素である、請求項1~のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
  10. 前記非水溶性溶媒はデカン又はヘキサンである、請求項1~のいずれか1項に記載の正浸透水処理システム。
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