JP7258805B2 - 作業媒体及び水処理システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、作業媒体及び水処理システムに関する。
溶質濃度の低い溶液と高い溶液とを浸透膜で隔離すると、低い濃度の溶液の水は浸透膜を透過して高い濃度の溶液側に移動する。水が移動するこの現象を利用した水処理システムが知られている。その水処理システムの例として、食品、汚泥を濃縮するものがある。このとき、濃度の高い側に使用されるのが作業媒体(ドロー溶液:Draw solution)であり、これまで種々のものが提案されている。
作業媒体に要求される特性として、例えば、水との分離能が高いこと、及び、極性転換速度が速いことが挙げられる。一般的に、水と相分離した作業媒体を二酸化炭素との反応により水に溶解させる(極性転換)場合、長い時間を掛ければ高濃度の作業媒体を水に溶解させることができる傾向にあるが、より短時間で、高濃度の作業媒体を調製することが要望されている。
特開2015-174028号公報 特開2015-161280号公報 特開2015-098833号公報 特開2012-170954号公報 特開2016-153114号公報
1-Cyclohexylpiperidine as a thermolytic draw solute for osmotically driven membrane process, Desalination, 2015, 371, 126-133 Switchable Solvents Consisting of Amidine/Alcohol or Guanidine/Alcohol Mixtures, Ind. Eng. Chem. Res. 2008, 47, 539-545 Structure-function study of tertiary amines as switchable polarity solvents, RSC Adv., 2014, 4, 11039
本発明は、水との優れた分離能を有すると共に、高い極性転換速度を達成可能な作業媒体、及び、水処理システムを提供することを目的とする。
実施形態によると、ドロー溶液としての作業媒体が提供される。ドロー溶液としての作業媒体は、第1アミン化合物と、第2アミン化合物とを含む。第1アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が7以上9以下の範囲内にあり、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える第3級アミン化合物である。第2アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が5以上7未満の範囲内にあり、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える第3級アミン化合物である。
他の実施形態によると、水処理システムが提供される。水処理システムは、被処理水を収容する第1チャンバと、実施形態に係る作業媒体を収容する第2チャンバと、第1チャンバ及び第2チャンバを隔てる浸透膜と、第1チャンバ、第2チャンバ及び浸透膜を収容する処理容器とを備える浸透圧発生器と、作業媒体から二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出手段と、作業媒体を相分離させる相分離手段と、作業媒体に二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素導入手段とを備える濃縮器とを具備する。
実施形態に係る水処理システムの一例を概略的に示す図。 実施形態に係る水処理システムの他の例を概略的に示す図。 実施形態に係る濃縮器の構成を概略的に示す図。 実施形態に係る水処理システムの他の例を概略的に示す図。
以下、実施の形態について適宜図面を参照して説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施の形態の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術とを参酌して、適宜設計変更することができる。
以下、実施形態の水処理システムと、水処理システムに使用される作業媒体とを説明する。
(第1実施形態)
図1は、実施形態に係る水処理システムの概略図である。水処理システム100は、被処理水Aを収容する第1チャンバ13と、作業媒体Bを収容する第2チャンバ14と、第1チャンバ13及び第2チャンバ14を隔てる浸透膜12と、第1チャンバ13、第2チャンバ14及び浸透膜12を収容する第1処理容器11とを備える浸透圧発生器1と、濃縮器2とを備える。第1処理容器は、例えば、樹脂製又は金属製の容器である。
作業媒体Bは、被処理水Aと比較して溶質濃度が高い。それ故、第1チャンバ13内の被処理水Aと第2チャンバ14内の作業媒体Bとの間で生じる浸透圧差により、作業媒体Bは浸透圧を誘起する。被処理水Aに含まれる水Cが、浸透膜12を透過して第2チャンバ14内へ移動する。その結果、作業媒体Bは水Cにより希釈される。希釈された作業媒体Bは濃縮器2へ移動して、作業媒体Bと水とに分離されることにより作業媒体Bが濃縮される。
作業媒体Bは、当該作業媒体Bが含む二酸化炭素濃度に応じて水との親和性が変化する。作業媒体Bの詳細は後述するが、実施形態に係る作業媒体は、第3級アミノ基を含むアミン化合物を含む。例えば、作業媒体中の二酸化炭素濃度が高まると、アミン化合物の価数が増加して、浸透圧を誘起しやすくなる。一方、作業媒体中の二酸化炭素濃度が低まると、アミン化合物の価数が低下して、作業媒体と水とが分離しやすくなる。それ故、作業媒体中の二酸化炭素濃度を低くして作業媒体と水とを分離した後に、再度、作業媒体中の二酸化炭素濃度を高くすることで、この作業媒体は、浸透圧の誘起性に優れた媒体となる。そして、作業媒体中の二酸化炭素濃度を変化させるプロセス、及び、水との分離は低エネルギーで進行するため、低コストでの水処理運転が可能となる。
作業媒体Bへの二酸化炭素の吸収と、作業媒体Bからの二酸化炭素の放出とは濃縮器2において行われる。水から分離されて濃縮された作業媒体Bは、再度、被処理水Aからの浸透に利用することができるため、実施形態に係る水処理システムは、複数回の水処理を低コストで行うことができる。
なお、作業媒体Bの濃縮によって生じた水には、低濃度のアミン化合物が含まれる場合がある。これは、アミン化合物の損失である。また、水処理が淡水化を目的としている場合には、このアミン化合物は、作業媒体Bの濃縮によって生じた水の不純物となってしまう。そこで、作業媒体Bの濃縮によって生じた水に低濃度のアミン化合物が含まれる場合は、作業媒体Bの濃縮によって生じた水を逆浸透膜分離器で処理し、アミン化合物を含む液体を濃縮し、濃縮された作業媒体Bを得て、別途生成された水を得ることができる。
浸透膜12は、例えば正浸透膜(Forward Osmosis Membrane:FO膜)であっても逆浸透膜(Reverse Osmosis Membrane:RO膜)であってもよい。好ましい浸透膜は、正浸透膜である。
浸透膜12としては、例えば酢酸セルロース膜、ポリアミド膜などを用いることができる。浸透膜は、45μm以上250μm以下の厚さを有することが好ましい。
第1チャンバ13は、被処理水Aを収容する第1処理容器11内の一領域である。第2チャンバ14は、作業媒体Bを収容する第1処理容器11内の他の領域である。図示していないが、第1チャンバ13には、被処理水Aが導入される導入経路、及び、被処理水Aが排出される排出経路を設けてもよい。
被処理水Aは、作業媒体Bよりも溶質濃度の低い液体である。被処理水Aは、例えば、塩水(海水等)、湖水、河川水、沼水、生活排水、産業廃水又はそれらの混合物を挙げることができる。被処理水Aが塩水の場合、塩水の塩(塩化ナトリウム)濃度は例えば、0.05%~8%であればよい。被処理水Aは、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム及び塩化カリウムなどの塩、並びに、浮遊物質を含む。被処理水Aから作業媒体Bに向かって水が浸透することで、被処理水Aが含む水以外の物質が濃縮される。
濃縮器2は、作業媒体Bから二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出手段と、作業媒体Bを相分離させる相分離手段と、作業媒体Bに二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素導入手段とを備える。濃縮器2は、濃縮された作業媒体Bを貯蔵する貯蔵手段を更に含んでいてもよい。
二酸化炭素放出手段は、例えば、加温装置又は不活性ガスのバブリング装置などでありうる。加温装置には、排熱を利用した熱交換器を採用することがエネルギーコストの観点から好ましい。相分離手段は、例えば、3相分離型の遠心分離機でありうる。二酸化炭素導入手段は、例えば、二酸化炭素のバブリング装置でありうる。二酸化炭素導入手段として、作業媒体にドライアイス(固体二酸化炭素)を投入してもよい。二酸化炭素導入手段で利用される二酸化炭素は、二酸化炭素放出手段によって放出された二酸化炭素を利用してもよいし、化石燃料を用いた発電所の排ガス中などの二酸化炭素を精製したガスを利用してもよい。
作業媒体Bに対して二酸化炭素を導入する際には、作業媒体Bの温度を80℃以下とすることが好ましい。この温度が高すぎると、二酸化炭素が放出されてしまうためである。一方、作業媒体Bから二酸化炭素を放出させる際には、作業媒体Bを沸点未満の温度まで加熱することが好ましい。これにより、作業媒体Bからの二酸化炭素の放出速度が高まる。浸透圧発生器1に導入される際の作業媒体B中の二酸化炭素濃度は、例えば、作業媒体Bのモル濃度を1としたときに、1以上3以下である。導入された二酸化炭素濃度は作業媒体Bの13C定量NMRを測定することで確認することができる。測定には、重溶媒と作業媒体Bを隔てることが可能な二重管を利用する。得られたピークの積分値比率から、作業媒体Bに含まれるアミン化合物と、二酸化炭素導入量とのモル濃度比を算出することができる。
作業媒体B中の二酸化炭素濃度が高まると、作業媒体Bに対するアミン化合物の溶解度が高まり、作業媒体Bは水溶液化する。一方、作業媒体B中の二酸化炭素濃度が低下すると、作業媒体Bを含む水溶液に対するアミン化合物の溶解度が低下する。実施形態に係る作業媒体Bは、アミン化合物のみからなっていてもよく、アミン化合物と水とを含む混合物であってもよい。
水に対する、アミン化合物を含む作業媒体Bの溶解度が、作業媒体B中の二酸化炭素濃度によって大きく異なる場合、作業媒体Bの濃縮が容易となる。そこで、二酸化炭素吸収後のアミン化合物の水に対する溶解度は、二酸化炭素の放出後のアミン化合物の水に対する溶解度の4倍以上であるアミン化合物を用いることが好ましい。
水溶液化した作業媒体Bを相分離(極性転換)させる際、作業媒体Bは、アミン化合物と水との固-液分離状態、又は、液-液分離状態となりうる。なお、本願明細書においては、アミン化合物と水とを混合して、均一な溶液系に転換する現象も極性転換と呼ぶ。
作業媒体Bが固-液分離状態となる場合は、液体をろ過するなどして固体を回収し、固体を水に溶解させて濃縮された作業媒体Bを得ることができる。固体を水に溶解させる際には、水に二酸化炭素を吹き込むなどの操作を行い、水中の二酸化炭素濃度を高めることにより固体が水に溶解しやすくなる。
作業媒体Bが液-液分離状態となる場合は、デカンテーション、分液ロート又は液-液抽出装置を用いて、上相又は下相を回収し、高濃度のアミン化合物を含む相を水に溶解させて濃縮された作業媒体Bを得ることができる。この際には、水に二酸化炭素を吹き込むなどの操作を行い、水中の二酸化炭素濃度を高めることにより、高濃度のアミン化合物を含む相を水に溶解させやすくなる。
実施形態に係る作業媒体は、第1チャンバ13内の被処理水A中の水Cが浸透膜12を透過して、当該作業媒体を収容する第2チャンバ14内に向かって移動する際、溶質損失(Js[mmol/m2h])を低く保ったまま、高い透過流束(Jw[L/m2h])を発生させることができる。
正浸透の場合には、作業媒体の浸透圧が高いほど被処理水から多くの水を浸透させることが可能である。作業媒体としての第3級アミン化合物を含む水溶液内において、二酸化炭素が存在すると、第3級アミン化合物(例えば、-NRR')、水、及び、二酸化炭素が反応して、プロトン化されたアミン化合物(-NH+RR')及び重炭酸イオン(HCO3 -)が生じる。ここで、作業媒体の浸透圧π[atm]は、ファントホッフの式:π=CRTにより見積もることが可能である。当該式において、Cはモル濃度[mol/dm3]、Rは気体定数[atm・dm3/K・mol]、Tは温度[K]を示している。電離したアミン化合物及び重炭酸イオンのモル濃度が高まることで、浸透圧πは高まる。更に、作業媒体に含まれる溶質が電荷を有している場合、被処理水に対する漏出(Js[mmol/m2h])が小さいことも利点である。
実施形態に係る作業媒体は、第3級アミン化合物である第1アミン化合物と、第3級アミン化合物である第2アミン化合物とを含む。水溶液が、第3級アミン化合物ではなく、第1級アミン化合物及び第2級アミン化合物を含む場合には、これらアミン化合物のカルバメート生成反応が速やかに進行する。これは、カルバメート生成反応の反応熱が大きいためである。それ故、カルバメートの状態となった第1級アミン化合物及び第2級アミン化合物から二酸化炭素を放散させるためには大きなエネルギーを必要とする。
一方、第3級アミン化合物はカルバメートを生成しない。これは、カルバメートの生成に必要となるN原子上のプロトンが存在しないためである。カルバメートを生成すること無く、プロトン化された第3級アミン化合物及び重炭酸イオンを含む作業媒体からは、低温で二酸化炭素を放散させることができるという利点がある。つまり、作業媒体の濃縮が容易である。
第1アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が7以上9以下の範囲内にあり、複素環を複数備える第3級アミン化合物である。第2アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が5以上7未満の範囲内にあり、複素環を複数備える第3級アミン化合物である。第1アミン化合物のC/N比が7以上9以下の範囲内にあり、且つ、第2アミン化合物のC/N比が5以上7未満の範囲内にあれば、第1アミン化合物及び第2アミン化合物の水に対する溶解性(分離性)は類似する。第1アミン化合物及び第2アミン化合物を混合することによって、高い分離率と、極性転換速度の向上とを達成することができる。本実施形態に係る作業媒体が含む第1アミン化合物及び第2アミン化合物の備える複素環の数が、それぞれ2個以上であれば、第1アミン化合物と第2アミン化合物との間で水に対する溶解性(分離性)を類似させることができる。第1アミン化合物と第2アミン化合物とは、互いに同数の複素環を有していてもよい。第1アミン化合物及び第2アミン化合物の備える複素環の数が1つの場合は、分子サイズが小さくなるため、漏出(Js)が大きくなる虞がある。
第1アミン化合物は、例えば、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える。第2アミン化合物は、例えば、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える。第1アミン化合物又は第2アミン化合物が、複素環を有する第3級アミノ基を備えている場合、備えていない場合に比べて、FOを実施した時の溶質損失を小さくすることができる。
1分子中のC/N比が7以上9以下の範囲内にある第1アミン化合物は、C/N比が5以上7未満の範囲内にある第2アミン化合物と比較して、水からの分離率に優れる傾向にある。言い換えると、アミン化合物のC/N比を高めると、二酸化炭素吸収後の当該アミン化合物の水に対する溶解度を、二酸化炭素放出後の当該アミン化合物の水に対する溶解度と比較して高くすることができる。例えば、上述したように、これら溶解度の差を4倍以上とすることができる。
他方、C/N比が相対的に高い第1アミン化合物は、第2アミン化合物と比較して、極性転換速度が遅い場合がある。これに対して、第2アミン化合物は、第1アミン化合物と比較してC/N比が低いため、分離率は劣る傾向にあるものの、極性転換速度に優れる。
分離率(%)は、下記式(A)に従って百分率として定義される。
100-(C1×V1)/(C2×V2)×100・・・(A)。
式(A)中、C1は、相分離後の水相に含まれるアミン化合物濃度を表し、V1は、相分離後の水相の体積を表し、C2は、均一溶液に含まれるアミン化合物濃度を表し、V2は、均一溶液の体積を表す。
分離率に優れるアミン化合物を含む作業媒体の場合、C1(相分離後の水相に含まれるアミン化合物濃度)が小さい。この場合、式(A)によって算出される分離率は高い。他方、分離率に劣るアミン化合物を含む作業媒体の場合、C1(相分離後の水相に含まれるアミン化合物濃度)が大きい。この場合、式(A)によって算出される分離率は低い。
実施形態に係る作業媒体は、分離率に優れる第1アミン化合物と、極性転換速度に優れる第2アミン化合物との双方を含む。これらの双方を含む作業媒体は、水に対する優れた分離能を有すると共に、高い極性転換速度を達成することができる。
<分離率の測定方法>
対象となるアミン化合物の分離率の測定方法を説明する。対象となるアミン化合物は、1種類のアミン化合物であってもよく、2種類以上のアミン化合物の混合物であってもよい。例えば、対象となるアミン化合物は、実施形態に係る第1アミン化合物及び第2アミン化合物の混合物である。
ガラス容器内にて、対象となるアミン化合物溶液20gと純水40gとを混合し、超音波洗浄器にて1時間に亘り超音波処理を行い、その後、12時間静置する。これにより、アミン化合物溶液と純水との混合物は、典型的には水相とアミン溶液相とに分離する。分離により得られる水相を、全有機体炭素(TOC:Total Organic Carbon)測定用にサンプリングし、0.45μmのセルロースフィルタで濾過する。その後、濾液を100倍~1,000倍に希釈する。希釈した液体の炭素及び窒素濃度をTOC計で測定する。こうして、上記式AにおけるC1(相分離後の水相に含まれるアミン化合物濃度)を測定することができる。
次に、当該混合液に、液化二酸化炭素ボンベから二酸化炭素を3L/minの流速でバブリングする。供給口には木下式ガラス円筒フィルタG3を使用する。二酸化炭素のバブリングにより均一(透明)になった混合物をサンプリングし、10,000倍に希釈した液体の炭素及び窒素濃度をTOC計で測定する。こうして、上記式AにおけるC2(均一溶液に含まれるアミン化合物濃度)を測定することができる。得られた結果から、上記式Aに従って分離率を決定することができる。
<極性転換に要する時間の測定方法>
対象となるアミン化合物に関して、極性転換に要する時間の測定方法を説明する。
まず、対象となるアミン化合物を4ml準備する。対象となるアミン化合物が、2種類以上のアミン化合物の混合物である場合には、所定の比率でこれらを混合して、アミン化合物の総量が4mlとなるように準備する。準備したアミン化合物に対して、水を8ml加える。得られた混合物に対して、木下式ガラスボールフィルタG3を用いて、0.5L/minの流量で二酸化炭素ガスをバブリングする。混合物が一相の溶液となったことを目視にて判断し、バブリングの開始から一相の溶液となるまでの時間を、極性転換に要する時間(min)とする。
第1アミン化合物のC/N比が9を超えると、作業媒体に二酸化炭素を導入しても、第1アミン化合物は水に溶解しない可能性がある。その結果、作業媒体の浸透圧を高め難くなるため、被処理水から作業媒体に対して水を引きにくくなり好ましくない。第1アミン化合物のC/N比は、7以上8以下の範囲内にあってもよい。また、第1アミン化合物の範囲に含まれる化合物は、その構造により、それぞれ極性転換速度、分離率、分離速度、FO性能、又は、その他取扱性が異なる。そのため、第1アミン化合物どうしであっても、極性転換速度、分離率、分離速度、FO性能、及び、その他取扱性の少なくとも1つは異なる。
第2アミン化合物のC/N比が5未満であると、第2アミン化合物が水に溶解しやすくなるため、作業媒体を濃縮させる際に相分離しにくくなる。つまり、相分離後の水相に含まれるアミン化合物濃度(第2アミン化合物濃度)が高まるため分離率は低い。第2アミン化合物のC/N比は、5.6以上7未満の範囲内にあってもよく、6以上7未満の範囲内にあってもよい。また、第2アミン化合物の範囲に含まれる化合物は、その構造により、それぞれ極性転換速度、分離率、分離速度、FO性能、又はその他取扱性が異なる。そのため、第2アミン化合物どうしであっても、極性転換速度、分離率、分離速度、FO性能、及び、その他取扱性の少なくとも1つは異なる。
作業媒体が含む、第2アミン化合物の質量(M2)に対する第1アミン化合物の質量(M1)の比(M1/M2)は、例えば0.1~10の範囲内にあり、好ましくは0.65~6の範囲内にある。比(M1/M2)が高過ぎると作業媒体の疎水性が高まり、水との接触効率が落ちるため、アミン化合物のプロトン化及び重炭酸イオンの生成が生じ難くなる。つまり、極性転換速度が遅くなるため、水処理効率が下がる。一方、比(M1/M2)が低すぎると、分離率が低下する可能性がある。
作業媒体に占める第1アミン化合物の質量パーセント濃度は、例えば5質量%~70質量%の範囲内にある。作業媒体に占める第2アミン化合物の質量パーセント濃度は、例えば5質量%~70質量%の範囲内にある。
作業媒体に占める、第1アミン化合物及び第2アミン化合物の総質量の割合は、例えば10質量%~70質量%の範囲内にあり、好ましくは25質量%~60質量%の範囲内にある。この割合が過度に低いと、作業媒体の浸透圧が低いため、被処理水から水が移動しにくくなる傾向がある。この割合が過度に高いと、浸透圧は高いが、作業媒体の粘度が高くなりすぎて取扱いが困難になる傾向がある。
<作業媒体中の第1アミン化合物及び第2アミン化合物の同定、並びに、混合比測定>
ガスクロマトグラフィー-質量分析法(GC/MS:Gas Chromatography - Mass spectrometry)により、作業媒体が含む第1アミン化合物及び第2アミン化合物の同定、並びに、これらの混合比を測定することができる。
測定対象の作業媒体に対してGC/MSを実施し、保持時間とマススペクトルとから、作業媒体が含むアミン化合物を同定することが可能である。作業媒体が複数種類のアミン化合物を含む場合には、同定した化合物の検量線を作成し、クロマトグラフの面積値と検量線とを用いて混合比を確認することができる。
第1アミン化合物は、例えば、下記式1~4の何れか1で表される第3級アミン化合物である。下記式1~4において、Xは炭素数が1~5の直鎖状のアルキル鎖である。式1~4のそれぞれにおいて、置換基R(R1~R30)及びXは、式中のC/N比が7以上9以下の範囲内となるように選択され得る。
下記式1において、例えば、R1~R8のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、R1~R8のうちの4つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R1~R8のうちの2つがエチル基であり且つその他が水素である。
下記式2において、例えば、R9~R18のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、R9~R18のうちの2つがエチル基であり且つその他が水素であるか、R9~R18のうちの4つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R9~R18の全てが水素である。
下記式3において、例えば、R19~R30のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R19~R30が全て水素である。
式1:
Figure 0007258805000001
式2:
Figure 0007258805000002
式3:
Figure 0007258805000003
式4:
Figure 0007258805000004
前記第2アミン化合物は、例えば、下記式5又は6で表される第3級アミン化合物である。下記式5及び6において、Xは炭素数が1~5の直鎖状のアルキル鎖である。式5又は6において、置換基R(R31~R38)及びXは、式中のC/N比が5以上7未満の範囲内となるように選択され得る。
下記式5において、例えば、R31~R38のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素である。
式5:
Figure 0007258805000005
式6:
Figure 0007258805000006
上記式1~6において、Xの炭素数は3又は4であることが好ましい。この場合、複素環に含まれる窒素のpKa値が二酸化炭素を吸収脱離しやすい値となるため、極性転換速度が高まる効果がある。Xの炭素数は3であることがより好ましい。
第1アミン化合物の分子量は、例えば、230g/mol~300g/molの範囲内にある。第2アミン化合物の分子量は、例えば、200g/mol~230g/molの範囲内にある。
第1アミン化合物及び第2アミン化合物が含む複素環は、いずれも6員環であることが好ましい。6員環は環のひずみが無く、化合物自体の安定性が高いため、劣化不純物ができにくく長期利用できると考えられる。
第1アミン化合物が含む複数の複素環は、互いに異なる炭素数の環であってもよい。例えば、第1アミン化合物は、6員環の複素環と5員環の複素環とを含んでいても良い。同様に、第2アミン化合物が含む複素環は、互いに異なる炭素数の環であってもよい。
第1アミン化合物又は第2アミン化合物が、複素環の置換基として直鎖状の炭素鎖を有している場合、炭素鎖が長いほど、水処理中に泡立ちなどが発生しやすい傾向にある。それ故、炭素鎖が長いと、正浸透の際にも、相分離の際にも取扱いが難しくなる可能性があるため好ましくない。そのため、複素環の置換基としての直鎖状の炭素鎖の炭素数は1以上3以下が好ましい。
第1アミン化合物は、例えば、2-メチル-1-[4-(2-メチルピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、2-メチル-1-[5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル]ピロリジン、1-[2-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)エチル]-2,3-ジメチルピロリジン、(1-[3-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)プロピル]-2,3-ジメチルピロリジン、1-[4-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)ブチル]-2,3-ジメチルピロリジン、1-[2-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)エチル]-2,5-ジメチルピロリジン、1-[3-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)プロピル]-2,5-ジメチルピロリジン、1-[4-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)ブチル]-2,5-ジメチルピロリジン、2-エチル-1-[4-(2-エチルピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、2-エチル-1-[3-(2-エチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、2-エチル-1-[2-(2-エチルピロリジン-1-イル)エチル]ピロリジン、1-[4-(ピぺリジン-1-イル)ブチル]ピぺリジン、1-[5-(ピぺリジン-1-イル)ペンチル]ピぺリジン、4-メチル-1-[3-(4-メチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、2-メチル-1-[3-(2-メチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、1-[3-(2,6-ジメチルピぺリジン-1-イル)プロピル]-2,6-ジメチルピぺリジン、4-エチル-1-[3-(4-エチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、1-[3-(2,4-ジメチルピぺリジン-1-イル)プロピル]-2,4-ジメチルピぺリジン、1-[3-(アゼパン-1-イル)プロピル]アゼパン、1-[2-(アゼパン-1-イル)エチル]アゼパン、及び、2-メチル-1-[2-(2-メチルアゼパン-1-イル)エチル]アゼパンからなる群より選択される少なくとも1種である。
第2アミン化合物は、例えば、3-メチル-1-[3-(3-メチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、2-メチル-1-[3-(2-メチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、1-[4-(ピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、1-[5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル]ピロリジン、1-[3-(ピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、及び、1-[2-(ピぺリジン-1-イル)エチル]ピぺリジンからなる群より選択される少なくとも1種である。
第1アミン化合物及び第2アミン化合物を含む作業媒体は、溶液中の二酸化炭素濃度が低くなると、水系の相と溶質が濃縮された有機溶媒系の相に相分離する性質を有する。二酸化炭素濃度が高いときは、作業媒体は、水に対する溶解性が高いため、溶液中で溶解している。溶質が濃縮された有機溶媒系の相を回収することで、経済的に、アミン化合物が濃縮された水溶液を得ることができる。作業媒体は、水系の相と溶質が濃縮された有機溶媒系の相への相分離率が高いため、経済的に水処理をすることができる。作業媒体は、相分離率が高い第1アミン化合物と、極性転換速度に優れる第2アミン化合物との双方を含むため、優れた分離能を有すると共に、高い極性転換速度を達成可能である。
(第2実施形態)
次に、水処理システムの一つの例である、第2実施形態に係る脱塩システムを説明する。図2は第2実施形態に係る脱塩システムの概略図である。第2実施形態において、第1チャンバ13、被処理水A、第2チャンバ14、作業媒体及び浸透膜12は、第1実施形態と共通する。第2実施形態は脱塩システムであるため、被処理水は塩水であるが、濃縮システムなどであれば、被処理水は、塩水に限られず、第1実施形態に記載した被処理水などが用いられる。
脱塩システム200は、浸透圧発生器1と、濃縮器2と、濃縮作業媒体タンク3と、精製水タンク4と、逆浸透膜分離器5とを備える。浸透圧発生器1と、濃縮器2と、逆浸透膜分離器5と、濃縮作業媒体タンク3は、この順序で接続されてループを形成している。浸透圧を誘起する作業媒体(ドロー溶液)はこのループを循環する。すなわち、作業媒体は浸透圧発生器1、濃縮器2、逆浸透膜分離器5、濃縮作業媒体タンク3をこの順番で循環する。なお、以下の説明において、上下左右は、図面に表された方向である。例えば、濃縮作業媒体タンク3は、濃縮器2の上側にあり、浸透圧発生器1は、逆浸透膜分離器5の左側にある。
被処理水タンク15は、第1チャンバ13が位置する第1処理容器11の上部にパイプライン101aを通して接続されている。第1ポンプ16は、パイプライン101aに設けられている。濃縮された被処理水Aを排出するためのパイプライン101bは、第1チャンバ13が位置する第1処理容器11の下部に接続されている。
濃縮器2は、第2チャンバ14が位置する第1処理容器11下部にパイプライン101eを通して接続されている。さらに、濃縮器2は、濃縮作業媒体タンク3とパイプライン101dを通して接続されている。第3ポンプ18は、パイプライン101dに設けられている。濃縮器2は、第3チャンバ53が位置する第2処理容器51の上部にパイプライン101fを通して接続されている。第4ポンプ19は、パイプライン101fに設けられている。第3チャンバ53が位置する第2処理容器51の下部にパイプライン101gが設けられている。第3チャンバ53は、パイプライン101gを通じて濃縮器2に接続されている。
図3は、濃縮器2の構成を概略的に示す図である。濃縮器2は、二酸化炭素放出手段21と、相分離手段22と、二酸化炭素導入手段23とを備える。二酸化炭素放出手段21は、パイプライン101eを通じて、浸透圧発生器1が備える第2チャンバ14と接続されている。
相分離手段22は、パイプライン201を通じて二酸化炭素放出手段21と接続されている。遠心分離機などの相分離手段22に流入した作業媒体は、相分離に供されて水相220と、アミン溶液相(濃縮作業媒体相)221とに相分離する。相分離手段22は、水相220を回収可能に設けられたパイプライン101fにより、逆浸透膜分離器5と接続されている。相分離手段22は、また、濃縮作業媒体相221を回収可能に設けられたパイプライン202により、二酸化炭素導入手段23と接続されている。
二酸化炭素導入手段23は、パイプライン202を通じて相分離手段22と接続されている。二酸化炭素導入手段23は、パイプライン101dを通じて濃縮作業媒体タンク3と接続されている。
濃縮作業媒体タンク3は、第2チャンバ14が位置する第1処理容器11の上部にパイプライン101cを通して接続されている。第2ポンプ17は、パイプライン101cに設けられている。
精製水タンク4は、パイプライン101hを通して逆浸透膜分離器5と接続されている。精製水タンク4には、当該精製水タンク4内の精製された水を外部に送出して回収するためのパイプライン101iが接続されている。開閉弁41は、パイプライン101iに設けられる。開閉弁41は、例えば、精製水タンク4内の精製水が一定量を超えると開かれる。逆浸透膜分離器5を省略する場合は、パイプライン101hを通して濃縮器2と精製水タンク4が接続される。
逆浸透膜分離器5は、例えば気密な第2処理容器51を備えている。第2処理容器51は、例えば逆浸透膜(RO膜又はNF膜)52により区画され、左側に第3チャンバ53が、右側に第4チャンバ54がそれぞれ形成されている。精製水タンク4にパイプライン101hを通して接続されている。精製水タンク4には、作業媒体Bを濃縮する際に逆浸透膜52を通って、第4チャンバ54に移動した水(精製水)が収容される。
次に、図2に示す脱塩システム200による脱塩操作を説明する。
第1ポンプ16を駆動して、被処理水タンク15から浸透圧発生器1の第1チャンバ13内にパイプライン101aを通して被処理水A(ここでは海水)を供給する。海水の供給と前後して、第2ポンプ17を駆動して濃縮作業媒体Bを濃縮作業媒体タンク3から浸透圧発生器1の第2チャンバ14内にパイプライン101cを通して供給する。このとき、第2チャンバ14に供給された濃縮作業媒体Bの溶質濃度は、第1チャンバ13に供給された海水の塩濃度に比べて高濃度である。このため、第1チャンバ13内の海水と第2チャンバ14内の濃縮作業媒体Bとの間で浸透圧差が生じ、海水中の水が浸透膜12を透過して第2チャンバ14内に移動する。第2チャンバ14内の濃縮作業媒体Bは、実施形態に係る、第1アミン化合物及び第2アミン化合物の混合物を含む水溶液であり、高い浸透圧誘起作用を示す。それ故、第1チャンバ13内の海水中の水が浸透膜12を透過して第2チャンバ14内の濃縮作業媒体Bに移動する際、高い透過流束を発生する。その結果、第1チャンバ13内の海水中の多くの水を第2チャンバ14の濃縮作業媒体Bに移動でき、塩水から水(純水)を取り出す高効率の脱塩処理を実行できる。
浸透圧発生器1において、海水中の水が第1チャンバ13から第2チャンバ14内の濃縮作業媒体Bに移動することにより、海水は濃縮海水として第1チャンバ13からパイプライン101bを通して排出され、濃縮作業媒体Bは移動した水で希釈される。実施形態に係る水処理システムが、被処理水Aの濃縮を行う場合は、パイプライン101bを通して排出された排水が回収される。第2チャンバ14内の希釈作業媒体Bは、パイプライン101eを通して濃縮器2に送出される。
希釈作業媒体は、濃縮器2が備える二酸化炭素放出手段21に流入して、例えば加熱されることにより作業媒体から二酸化炭素が放出される。放出された二酸化炭素は、パイプライン210を通じて排出される。排出される二酸化炭素は、二酸化炭素導入手段23にて再利用され得る。
二酸化炭素が放出された作業媒体は、パイプライン201を通じて相分離手段22へ移動し、相分離に供される。実施形態に係る作業媒体は、第1アミン化合物及び第2アミン化合物の双方を含むため、相分離が速やかに進行し、且つ、分離能にも優れている。液-液分離又は固-液分離により回収した水相220は、パイプライン101fを通じて逆浸透膜分離器5の第3チャンバ53に移動する。別途回収される濃縮作業媒体相221は、パイプライン202を通じて二酸化炭素導入手段23に移動する。
第3チャンバ53に移動した水には、溶質として用いた少量のアミン化合物が含まれている場合があり、これを逆浸透膜分離器5において濃縮する。アミン化合物が濃縮された水は、パイプライン101gを通って二酸化炭素導入手段23に流入して、濃縮作業媒体相221と混合される。逆浸透膜分離器5で第4チャンバ54に移動した精製水は、パイプライン101hを通り、精製水タンク4へ移動する。
二酸化炭素導入手段23では、濃縮作業媒体相221に対して、パイプライン230を通じて二酸化炭素が導入される。これにより、アミン化合物を含む作業媒体を、再度水に溶解させる。このとき、作業媒体に対して、必要に応じて水を添加するなどして、好適な作業媒体濃度に調整してもよい。好適な濃度のアミン水溶液になった濃縮作業媒体は、二酸化炭素導入手段23から濃縮作業媒体タンク3に送出される。濃縮作業媒体タンク3内の濃縮作業媒体は、第2ポンプ17を駆動することにより浸透圧発生器1の第2チャンバ14内に供給され、前述したように塩水から水(純水)を取り出す脱塩処理に利用される。
他方、第4チャンバ54に移動した水(純水)は、パイプライン101hを通して精製水タンク4に送出される。精製水タンク4内の水が一定量を超えると、開閉弁41を開き、パイプライン101iを通して外部に送出して水を回収する。
以上の通り、水処理システムに係る一実施形態に係る脱塩システムによると、短時間で高い純度の純水を回収することができる。
なお、脱塩処理を行うことにより、作業媒体Bの溶質濃度が低下した場合は、濃縮作業媒体タンク3などにおいて、溶質の添加を行うことができる。
(第3実施形態)
次に、水処理システムの他の例である、第3実施形態に係る浸透圧発電システム300を説明する。図4は、第3実施形態に係る浸透圧発電システムの概略図である。なお、図4において図3と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。第3実施形態に用いられる作業媒体は、実施形態に係る作業媒体である。
浸透圧発電システム300は、水流を発生させる浸透圧発生器1と、濃縮器2と、濃縮作業媒体タンク3と、精製水タンク4と、逆浸透膜分離器5と、浸透圧発生器1で発生した水流で発電を行う回転体6と、圧力交換器7とを備える。
浸透圧発電システム300は、浸透圧発生器1において被処理水が作業媒体Bに移動することに伴う水流により回転体6を回して発電することができる。
実施形態に係る作業媒体は高い浸透圧誘起作用を示すため、第1チャンバ13内の水が浸透膜12を透過して第2チャンバ14内の作業媒体Bに移動する際、高い透過流束を発生させることができる。その結果、移動された水を含む作業媒体Bは高い圧力を持つ水流を生成することができるため、回転体6を高い速度で回して発電することができる。従って、第3実施形態に係る浸透圧発電システムによると、短時間で効率的に発電することができる。
回転体6は、例えばタービン、水車などでありうる。
浸透圧発電システム300は、浸透圧発生器1の第2チャンバ14が位置する第1処理容器11の下部(作業媒体B出口側)に接続したパイプライン101eにおいて、圧力交換器7及び回転体6が作業媒体Bの流れ方向に沿ってこの順序で設けられている。また、第2チャンバ14が位置する第1処理容器11の上部と濃縮作業媒体タンク3とを接続するパイプライン101cにおいて、第2ポンプ17より作業媒体Bの流れ方向の下流側のパイプライン101c部分が圧力交換器7を経由して第2チャンバ14が位置する第1処理容器11の上部に接続されている。
浸透圧発生器1において水が第1チャンバ13から浸透膜12を透過して第2チャンバ14に移動したときに発生した流束を有する希釈作業媒体Bは、第2チャンバ14が位置する第1処理容器11の下部から圧力交換器7が設けられたパイプライン101eを通して流出される。この間、濃縮作業媒体タンク3から流出した濃縮作業媒体Bは、パイプライン101cを通じて圧力交換器7を経由する。このため、当該濃縮作業媒体Bは、圧力交換器7で第2チャンバ14から流出する希釈作業媒体Bと圧力交換され、濃縮作業媒体Bの圧力は上昇し、回転体6へ流れる希釈作業媒体の圧力は低下する。
図4に示す浸透圧発電システム300による発電操作を説明する。
第1ポンプ16を駆動して、被処理水タンク15から浸透圧発生器1の第1チャンバ13内にパイプライン101aを通して水を供給する。水の供給と前後して第2ポンプ17を駆動して濃縮作業媒体Bを濃縮作業媒体タンク3から浸透圧発生器1の第2チャンバ14内にパイプライン101cを通して供給する。第2チャンバ14に供給された濃縮作業媒体Bは、第1チャンバ13に供給された溶媒のみの水に対して十分に高濃度である。このため、第1チャンバ13内の水と第2チャンバ14内の濃縮作業媒体Bとの間で浸透圧差が生じ、水が浸透膜12を透過して第2チャンバ14内に移動する。このとき、第2チャンバ14内には実施形態に係る作業媒体であるため、高い浸透圧誘起作用を示す。それ故、第1チャンバ13内の水が浸透膜12を透過して第2チャンバ14内の作業媒体Bに移動する際、高い透過流束を発生する。その結果、第1チャンバ13内の多くの水を第2チャンバ14の濃縮作業媒体Bに移動でき、水により希釈された高い圧力を持つ希釈作業媒体Bが生成される。なお、第1チャンバ13内の水はパイプライン101bを通して排出される。
圧力交換器7では、濃縮作業媒体タンク3からパイプライン101cを通して流れる濃縮作業媒体Bと、第2チャンバ14からパイプライン101eを通して流れる高い圧力を持つ希釈作業媒体Bとの間で圧力交換がなされる。つまり、濃縮作業媒体Bの圧力は上昇し、回転体6へ流れる希釈作業媒体の圧力は低下する。圧力交換の結果、適正な圧力を持つ希釈作業媒体Bは回転体6に流れ、これを効率的に回転させて発電する。また、圧力交換の結果、適正な圧力を持つ濃縮作業媒体Bは第2チャンバ14に供給される。
濃縮器2では、第2実施形態と同様に、作業媒体からの二酸化炭素放出、作業媒体の相分離、及び、作業媒体に対する二酸化炭素の導入が行われ、濃縮後のアミン水溶液である作業媒体は、濃縮作業媒体タンク3に貯蔵される。
なお、図4に示す浸透圧発電システム300において、第1チャンバ13から外部に通じるパイプライン101bを被処理水タンク15に接続して、被処理水タンク15、パイプライン101a、浸透圧発生器1の第1チャンバ13、パイプライン101bのループを作ってもよい。
[実施例]
以下、実施例を説明する。
(実施例1)
正浸透試験を以下の通り行った。浸透圧発生器としてのFOセル内に、HTI社製CTA-ES膜をセットした。この膜は、一方の主面が活性面であり、他方の主面が支持層面であるFO膜である。この膜の活性面側に被処理水として純水を入れた後、支持層面側に作業媒体を入れた。作業媒体は、第1アミン化合物として、C/N比が7.5の1,3-ジ(アゼパン-1-イル)プロパンと、第2アミン化合物として、C/N比が6.5の1,3-ジ(N-ピペリジニル)プロパンとを含んでいた。作業媒体に占める第1アミン化合物の含有量は5質量%であり、第2アミン化合物の含有量は28質量%であった。それ故、作業媒体中の第2アミン化合物の質量(M2)に対する、第1アミン化合物の質量(M1)の比(M1/M2)は、0.2であった。
1,3-ジ(アゼパン-1-イル)プロパン、別名1‐[3‐(azepan‐1‐yl)propyl]azepaneの構造を以下に示す。
Figure 0007258805000007
1,3-ジ(N-ピペリジニル)プロパン、別名1-[3-piperidin-1-yl]propyl]piperidineの構造を以下に示す。
Figure 0007258805000008
支持層面側に入れた作業媒体には、あらかじめ十分な二酸化炭素がバブリングされてアミン水溶液の状態になっているものを使用した。作業媒体を入れ終わった時間を0分とし、20分間に亘り静置した。
試験後、活性面側の液体の重量を測定し、液体の比重を1として試験前後の差分から透過流束(Jw)を算出した。また、試験後の活性面側の液体中の全有機炭素濃度を、全有機炭素計で測定し、溶質損失(Js)を算出した。これらの結果から、透過流束に対する溶質損失(Js/Jw)を算出したところ、1.0mmol/l以下であった。
また、第1実施形態に記載した方法に従って、作業媒体の分離率と、極性転換に要する時間とを測定したところ、分離率は97.2%であり、極性転換に要する時間は23分であった。ここで、極性転換とは、作業媒体に二酸化炭素を導入することによる作業媒体の水溶液化を意味する。
(実施例2~5)
作業媒体に占める第1アミン化合物及び第2アミン化合物の含有量を変更したことを除いて、実施例1に記載したのと同様の方法で試験を実施した。
(実施例6)
第2アミン化合物として、1,3-ジ(3-メチルピロリジン-1-イル)プロパンを使用したことを除いて、実施例3に記載したのと同様の方法で試験を実施した。
1,3-ジ(3-メチルピロリジン-1-イル)プロパン、別名3-methyl-1-[3-(3-methylpyrrolidin-1-yl)propyl]pyrrolidineの構造を以下に示す。
Figure 0007258805000009
(実施例7)
第1アミン化合物として1,4-ジ(N-ピペリジニル)ブタンを使用したこと、並びに、作業媒体に占める第1アミン化合物及び第2アミン化合物の含有量を変更したことを除いて、実施例1に記載したのと同様の方法で試験を実施した。
1,4-ジ(N-ピペリジニル)ブタン、別名1-[4-(piperidin-1-yl)butyl]piperidineの構造を以下に示す。
Figure 0007258805000010
(比較例1)
第1アミン化合物に相当する1,3-ジ(アゼパン-1-イル)プロパンのみを、作業媒体に対して33質量%の濃度で使用したことを除いて、実施例1に記載したのと同様の方法で試験を実施した。つまり、比較例1に係る作業媒体は第2アミン化合物を含んでいなかった。
(比較例2)
第2アミン化合物に相当する1,3-ジ(N-ピペリジニル)プロパンのみを、作業媒体に対して33質量%の濃度で使用したことを除いて、実施例1に記載したのと同様の方法で試験を実施した。つまり、比較例2に係る作業媒体は第1アミン化合物を含んでいなかった。
(比較例3)
第1アミン化合物に相当する1,4-ジ(N-ピペリジニル)ブタンのみを、作業媒体に対して33質量%の濃度で使用したことを除いて、実施例1に記載したのと同様の方法で試験を実施した。つまり、比較例3に係る作業媒体は第2アミン化合物を含んでいなかった。
(比較例4)
第2アミン化合物に相当する1,3-ジ(3-メチルピロリジン-1-イル)プロパンのみを、作業媒体に対して33質量%の濃度で使用したことを除いて、実施例1に記載したのと同様の方法で試験を実施した。つまり、比較例4に係る作業媒体は第1アミン化合物を含んでいなかった。
以上の結果を下記表1にまとめる。
Figure 0007258805000011
表1から以下のことが分かる。
作業媒体が、C/N比が7以上9以下の第1アミン化合物とC/N比が5以上7未満の第2アミン化合物とを含む実施例1~7では、優れた分離率を示し、且つ、極性転換に要する時間も短かった。また、いずれの例においてもJs/Jwが1.0mmol/lであったことから、正浸透処理による作業媒体の損失は十分に少なかったといえる。このことから低コストで繰り返し水処理を実施することが可能であると見積もることができる。
比M1/M2が1.5以上である実施例4、5及び7は、優れた分離率を達成することができた。中でも、第1アミン化合物及び第2アミン化合物の双方が、6員環からなる複素環を2つ含む実施例7では、優れた分離率に加えて、極性転換に要する時間も短かった。
第1アミン化合物として1,3-ジ(アゼパン-1-イル)プロパンを含む実施例1~6と比較例1とを対比する。実施例1~6は、比較例1と比較して若干分離率が劣っていたが、極性転換に要する時間は著しく短かった。
他方、第2アミン化合物として、1,3-ジ(N-ピペリジニル)プロパンを含む実施例1~5及び7と、比較例2とを対比する。比較例2は、極性転換速度に優れており、分離率には劣る傾向があったが、実施例1~5及び7は、極性転換速度をそれほど遅くすることなく、分離率が著しく向上していた。
また、第1アミン化合物として1,4-ジ(N-ピペリジニル)ブタンを含む実施例7と、比較例3とを対比する。比較例3と比較して、更に第2アミン化合物を含む実施例7では、分離率が向上しただけでなく、極性転換に要する時間も短縮された。
また、第2アミン化合物として1,3-ジ(3-メチルピロリジン-1-イル)プロパンを含む実施例6と、比較例4とを対比する。比較例4と比較して、更に第1アミン化合物を含む実施例6では、極性転換速度をおおむね維持したまま、分離率が顕著に向上した。
以上に述べた少なくとも1つの実施形態及び実施例によると、作業媒体が提供される。作業媒体は、第1アミン化合物と、第2アミン化合物とを含む。第1アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が7以上9以下の範囲内にあり、複素環を複数備える第3級アミン化合物である。第2アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が5以上7未満の範囲内にあり、複素環を複数備える第3級アミン化合物である。
作業媒体は、分離率に優れる第1アミン化合物と、極性転換速度に優れる第2アミン化合物との双方を含むため、水に対する優れた分離能を有すると共に、高い極性転換速度を達成することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
第1アミン化合物と、第2アミン化合物とを含み、
前記第1アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が7以上9以下の範囲内にあり、複素環を複数備える第3級アミン化合物であり、
前記第2アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が5以上7未満の範囲内にあり、複素環を複数備える第3級アミン化合物である作業媒体。
[2]
前記第1アミン化合物は、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える[1]に記載の作業媒体。
[3]
前記第2アミン化合物は、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える[1]又は[2]に記載の作業媒体。
[4]
前記第2アミン化合物の質量(M2)に対する、前記第1アミン化合物の質量(M1)の比(M1/M2)は、0.5~10の範囲内にある[1]~[3]の何れか1に記載の作業媒体。
[5]
前記作業媒体に占める、前記第1アミン化合物及び前記第2アミン化合物の総質量の割合は、10質量%~70質量%の範囲内にある[1]~[4]の何れか1に記載の作業媒体。
[6]
前記第1アミン化合物は、下記式1~4の何れか1で表され、
下記式1において、R 1 ~R 8 のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、R 1 ~R 8 のうちの4つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R 1 ~R 8 のうちの2つがエチル基であり且つその他が水素であり、
下記式2において、R 9 ~R 18 のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、R 9 ~R 18 のうちの2つがエチル基であり且つその他が水素であるか、R 9 ~R 18 のうちの4つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R 9 ~R 18 の全てが水素であり、
下記式3において、R 19 ~R 30 のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R 19 ~R 30 が全て水素であり、
下記式1~4において、Xは炭素数が1~5の直鎖状のアルキル鎖である[1]~[5]の何れか1に記載の作業媒体。
式1:
Figure 0007258805000012
式2:
Figure 0007258805000013
式3:
Figure 0007258805000014
式4:
Figure 0007258805000015
[7]
前記第2アミン化合物は、下記式5又は6で表され、
下記式5において、R 31 ~R 38 のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であり、
下記式5及び6において、Xは炭素数が1~5の直鎖状のアルキル鎖である[1]~[6]の何れか1に記載の作業媒体。
式5:
Figure 0007258805000016
式6:
Figure 0007258805000017
[8]
前記第1アミン化合物は、2-メチル-1-[4-(2-メチルピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、2-メチル-1-[5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル]ピロリジン、1-[2-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)エチル]-2,3-ジメチルピロリジン、(1-[3-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)プロピル]-2,3-ジメチルピロリジン、1-[4-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)ブチル]-2,3-ジメチルピロリジン、1-[2-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)エチル]-2,5-ジメチルピロリジン、1-[3-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)プロピル]-2,5-ジメチルピロリジン、1-[4-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)ブチル]-2,5-ジメチルピロリジン、2-エチル-1-[4-(2-エチルピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、2-エチル-1-[3-(2-エチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、2-エチル-1-[2-(2-エチルピロリジン-1-イル)エチル]ピロリジン、1-[4-(ピぺリジン-1-イル)ブチル]ピぺリジン、1-[5-(ピぺリジン-1-イル)ペンチル]ピぺリジン、4-メチル-1-[3-(4-メチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、2-メチル-1-[3-(2-メチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、1-[3-(2,6-ジメチルピぺリジン-1-イル)プロピル]-2,6-ジメチルピぺリジン、4-エチル-1-[3-(4-エチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、1-[3-(2,4-ジメチルピぺリジン-1-イル)プロピル]-2,4-ジメチルピぺリジン、1-[3-(アゼパン-1-イル)プロピル]アゼパン、1-[2-(アゼパン-1-イル)エチル]アゼパン、及び、2-メチル-1-[2-(2-メチルアゼパン-1-イル)エチル]アゼパンからなる群より選択される少なくとも1種である[1]~[7]の何れか1に記載の作業媒体。
[9]
前記第2アミン化合物は、3-メチル-1-[3-(3-メチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、2-メチル-1-[3-(2-メチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、1-[4-(ピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、1-[5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル]ピロリジン、1-[3-(ピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、及び、1-[2-(ピぺリジン-1-イル)エチル]ピぺリジンからなる群より選択される少なくとも1種である[1]~[8]の何れか1に記載の作業媒体。
[10]
被処理水を収容する第1チャンバと、
[1]~[9]の何れか1に記載の作業媒体を収容する第2チャンバと、
前記第1チャンバ及び前記第2チャンバを隔てる浸透膜と、
前記第1チャンバ、前記第2チャンバ及び前記浸透膜を収容する処理容器とを備える浸透圧発生器と、
前記作業媒体から二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出手段と、
前記作業媒体を相分離させる相分離手段と、
前記作業媒体に二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素導入手段とを備える濃縮器とを具備する水処理システム。
A…被処理水、B…作業媒体、C…水、1…浸透圧発生器、2…濃縮器、3…濃縮作業媒体タンク、4…精製水タンク、5…逆浸透膜分離器、11…第1処理容器、12…浸透膜、13…第1チャンバ、14…第2チャンバ、15…被処理水タンク、16…第1ポンプ、17…第2ポンプ、18…第3ポンプ、19…第4ポンプ、21…二酸化炭素放出手段、22…相分離手段、23…二酸化炭素導入手段、41…開閉弁、51…第2処理容器、52…逆浸透膜(RO膜、NF膜)、53…第3チャンバ、54…第4チャンバ、100…水処理システム、101…パイプライン、200…脱塩システム、220…水相、221…アミン溶液相(濃縮作業媒体相)、300…浸透圧発電システム。

Claims (8)

  1. 第1アミン化合物と、第2アミン化合物とを含む、ドロー溶液としての作業媒体であって、
    前記第1アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が7以上9以下の範囲内にあり、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える第3級アミン化合物であり、
    前記第2アミン化合物は、炭素原子、窒素原子及び水素原子からなり、1分子中に含まれる炭素原子数と窒素原子数との比(C/N比)が5以上7未満の範囲内にあり、複素環を有する第3級アミノ基を少なくとも2つ備える第3級アミン化合物である作業媒体。
  2. 前記第2アミン化合物の質量(M2)に対する、前記第1アミン化合物の質量(M1)の比(M1/M2)は、0.5~10の範囲内にある請求項1に記載の作業媒体。
  3. 前記作業媒体に占める、前記第1アミン化合物及び前記第2アミン化合物の総質量の割合は、10質量%~70質量%の範囲内にある請求項1又は2に記載の作業媒体。
  4. 前記第1アミン化合物は、下記式1~4の何れか1で表され、
    下記式1において、R1~R8のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、R1~R8のうちの4つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R1~R8のうちの2つがエチル基であり且つその他が水素であり、
    下記式2において、R9~R18のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、R9~R18のうちの2つがエチル基であり且つその他が水素であるか、R9~R18のうちの4つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R9~R18の全てが水素であり、
    下記式3において、R19~R30のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であるか、又は、R19~R30が全て水素であり、
    下記式1~4において、Xは炭素数が1~5の直鎖状のアルキル鎖である請求項1~の何れか1項に記載の作業媒体。
    式1:
    Figure 0007258805000018
    式2:
    Figure 0007258805000019
    式3:
    Figure 0007258805000020
    式4:
    Figure 0007258805000021
  5. 前記第2アミン化合物は、下記式5又は6で表され、
    下記式5において、R31~R38のうちの2つがメチル基であり且つその他が水素であり、
    下記式5及び6において、Xは炭素数が1~5の直鎖状のアルキル鎖である請求項1~の何れか1項に記載の作業媒体。
    式5:
    Figure 0007258805000022
    式6:
    Figure 0007258805000023
  6. 前記第1アミン化合物は、2-メチル-1-[4-(2-メチルピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、2-メチル-1-[5-(2-メチルピロリジン-1-イル)ペンチル]ピロリジン、1-[2-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)エチル]-2,3-ジメチルピロリジン、(1-[3-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)プロピル]-2,3-ジメチルピロリジン、1-[4-(2,3-ジメチルピロリジン-1-イル)ブチル]-2,3-ジメチルピロリジン、1-[2-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)エチル]-2,5-ジメチルピロリジン、1-[3-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)プロピル]-2,5-ジメチルピロリジン、1-[4-(2,5-ジメチルピロリジン-1-イル)ブチル]-2,5-ジメチルピロリジン、2-エチル-1-[4-(2-エチルピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、2-エチル-1-[3-(2-エチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、2-エチル-1-[2-(2-エチルピロリジン-1-イル)エチル]ピロリジン、1-[4-(ピぺリジン-1-イル)ブチル]ピぺリジン、1-[5-(ピぺリジン-1-イル)ペンチル]ピぺリジン、4-メチル-1-[3-(4-メチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、2-メチル-1-[3-(2-メチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、1-[3-(2,6-ジメチルピぺリジン-1-イル)プロピル]-2,6-ジメチルピぺリジン、4-エチル-1-[3-(4-エチルピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、1-[3-(2,4-ジメチルピぺリジン-1-イル)プロピル]-2,4-ジメチルピぺリジン、1-[3-(アゼパン-1-イル)プロピル]アゼパン、1-[2-(アゼパン-1-イル)エチル]アゼパン、及び、2-メチル-1-[2-(2-メチルアゼパン-1-イル)エチル]アゼパンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1~の何れか1項に記載の作業媒体。
  7. 前記第2アミン化合物は、3-メチル-1-[3-(3-メチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、2-メチル-1-[3-(2-メチルピロリジン-1-イル)プロピル]ピロリジン、1-[4-(ピロリジン-1-イル)ブチル]ピロリジン、1-[5-(ピロリジン-1-イル)ペンチル]ピロリジン、1-[3-(ピぺリジン-1-イル)プロピル]ピぺリジン、及び、1-[2-(ピぺリジン-1-イル)エチル]ピぺリジンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1~の何れか1項に記載の作業媒体。
  8. 被処理水を収容する第1チャンバと、
    請求項1~の何れか1項に記載の作業媒体を収容する第2チャンバと、
    前記第1チャンバ及び前記第2チャンバを隔てる浸透膜と、
    前記第1チャンバ、前記第2チャンバ及び前記浸透膜を収容する処理容器とを備える浸透圧発生器と、
    前記作業媒体から二酸化炭素を放出させる二酸化炭素放出手段と、
    前記作業媒体を相分離させる相分離手段と、
    前記作業媒体に二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素導入手段とを備える濃縮器とを具備する水処理システム。
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