JP7073085B2 - 定着装置、転写装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置、転写装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば電子写真方式を採用した複写機やプリンタ、あるいはファクシミリ等、記録材上に画像形成可能な画像形成装置に用いられる定着装置、転写装置およびこれらを用いた画像形成装置に関する。
近年、回転可能なエンドレス状の定着フィルム(ベルト)を介して記録材上の未定着トナー画像を定着するフィルム定着方式が盛んに用いられるようになっている。
フィルム定着方式では、フィルムが回転するにつれてフィルムがフィルムの長手方向の端部に向かって寄り移動する現象が起こり得る。寄り移動した場合、フィルムの端部がフランジ等の部材と摺擦される。長期間に亘ってフィルムの端部が摺擦される状態が続くと、フィルム端部にクラックや破れが生じる恐れがある。
特許文献1では、このようなフィルムの破損を検知する方法が提案されている。具体的には、ベルトの幅方向両端に温度を検出する温度検出手段を備え、通常は同程度の温度に保たれるベルトの両端部の温度に所定値以上の温度差が生じるとベルトに破れが生じたと判別することが記載されている。これにより、ベルトの破れを検知し、装置を停止させている。
また、特許文献2では、ベルト端部近傍にカバーを設け、ベルトが破損した場合に、破損したベルト片をカバーにより留めることで、定着部の外へ排出されるのを抑制することが記載されている。
特開2014-164116号公報 特開2017-32662号公報
本発明は、ベルトが破損した場合のベルトの機外排出の防止に関し、さらなる改良を目指すものであり、具体的には、より定着ニップ部に近いところで破損したベルトを留められる装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、シート上の画像を加熱するための加熱ニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の定着部材と、前記シートの搬送方向で前記加熱ニップ部の下流側にあって、前記加熱ニップ部の通過後のシートを前記ベルトから分離する分離部材と、を有する定着装置であって、前記分離部材は、破損した前記ベルトの装置外への排出を抑止する抑止部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る転写装置は、シート上へ画像を転写するための転写ニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の転写部材と、前記シートの搬送方向で前記転写ニップ部の下流側にあって、前記転写ニップ部の通過後のシートを前記ベルトから分離する分離部材と、を有する転写装置であって、前記分離部材は、破損した前記ベルトの装置外への排出を抑止する抑止部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、シート上の画像を加熱する、もしくはシート上に画像を転写するためのニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の部材と、前記シートの搬送方向で前記ニップ部の下流側にあって、前記ニップ部の通過後のシートを前記ベルトから分離する分離部材と、を有する画像形成装置であって、前記分離部材は、破損した前記ベルトの装置外への排出を抑止する抑止部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ベルトが破損した場合に、より定着ニップ部に近いところで破損したベルトを留めることができる。
本発明の実施形態に係る定着装置を搭載した画像形成装置を示す概略全体構成図 本発明の実施形態に係る定着装置の概略構成を説明する主断面図 本発明の実施形態に係る定着装置の概略構成を説明する長手方向断面図 (a)は本発明の実施形態に係る定着装置の内部を示す無端状回転体の加圧方向詳細図 (a)は本発明の実施形態に係る定着装置の内部に設けられた分離部材の詳細斜視図、(b)は一部拡大図 (a)は本発明の実施形態に係る定着装置の内部に設けられた分離部材の組立過程を示す図、(b)は組立後の詳細斜視図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図1は、画像形成装置としてタンデム型のフルカラープリンタを示す、記録材(以下、シート)Pの搬送方向に沿った概略構成断面図である。シートPは、トナー像が形成されるものである。シートPの具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート状のもの、厚紙、オーバーヘッドプロジェクター用などがある。
図1に示すプリンタ400は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像形成部10を備えている。作像ユニット1aから1dが有する、感光ドラムaからdは、帯電器によって予め帯電され、その後、レーザスキャナ6によって、潜像を形成される。潜像は、現像器によってトナー像になる。感光ドラムaからdのトナー像は、一次転写ローラ2aから2dによって、像担持体である例えば、中間転写ベルト2に順次転写される。
一方、シートPは、給紙カセット4から1枚ずつ送り出されて、給紙後搬送路45を通り、レジストローラ対9に送り込まれる。レジストローラ対9は、シートPを一旦受け止めて、シートPが斜行している場合、真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対9は、中間転写ベルト2上のトナー像と同期を取って、シートPを中間転写ベルト2と転写部3の二次転写ローラ3aとの間に送り込む。中間転写ベルト2上のカラーのトナー像は、転写体である例えば二次転写ローラ3aによってシートPに転写される。
その後、シートPのトナー像は、定着前搬送路30を通り、シートPが定着装置(定着部)40によって、加熱および加圧されることでシートPに定着される。
シートPの片面だけにトナー像を形成する場合、切り換えフラッパ46の切り換えにより、シートPは排紙ローラ11を介して排紙トレイ12に排出される。シートPの両面にトナー像を形成する場合、定着装置40によってトナー像を定着されたシートPは、搬送路41に沿って排紙ローラ11に搬送されて、紙後端が反転ポイント42に達したとき、排紙ローラ11の逆回転によってスイッチバック搬送される。
そして、両面搬送路47を通過させた後に、片面画像形成と同様の過程を経て、他方の面にトナー像が形成されて、排紙トレイ12に排出される。尚、フラッパ46、排紙ローラ11のスイッチバック動作で構成される部分は、反転手段の一例である。
シートPが搬送路へ詰まった際の除去やメインテナンス等の目的で、装置本体には、扉80がヒンジ90を回動中心として図1の右側へ回動可能に設けられている。定着前搬送路30や二次転写ローラ3aやレジストローラ対9の一方(図示右側)は、扉80に具備されており、扉80が開くと給紙後搬送路45から排紙ローラ11までの間で定着装置40以外の搬送路が開かれる。
なお、後に詳述するように、200は分離部材、201は付勢部材である抑え部材、300は定着装置40を画像形成層本体(装置本体)に取付けるための本体フレームである。定着装置40は、シートPが定着装置40へ詰まった際の除去や確認や定着装置40のメインテナンス等の目的で、本体フレーム300から取外したり装着したり出来るようにされ、本体フレーム300は定着装置40を支持するユニット支持部を具備している。分離部材200、抑え部材201については後に詳述する。
(定着装置)
図2に、本発明の実施形態に係る定着装置40の断面図を示す。定着装置40は、転写されたトナー像を加熱、加圧定着させるために一対の定着部材として、エンドレス状の定着フィルム(以下、ベルト)100およびベルトに対向する対向体としての加圧ローラ101を備えている。加圧ローラ101は駆動部102より駆動力を受け、駆動回転体として回転駆動する。
ベルト100は中空形状の円筒体であり、内部に加熱する為の加熱部材(加熱体)106を設けている。ベルト100は、回転している加圧ローラ101の周面に従動することによって回転する。すなわち、加圧ローラ101は、ベルト101を回転させる回転体として機能する。以下、シートの搬送方向に直交する方向を長手方向(幅方向)とし、加圧ローラの回転軸方向は長手方向(幅方向)である。
本実施形態のベルト100は、熱伝導率が高くなるように導電材を付与した樹脂層に重ねて熱伝導率の高いゴム材料の弾性層を形成し、表面(表層)にフッ素樹脂の離型層を形成して内径φ24mmの無端状に形成されている。本実施形態では、ベルト100は厚さ50μmの金属層の外周表面に厚さ30μmのPFAチューブをコーティングした複合層フィルムであるが、ベルト100を耐熱性のあるポリアミドイミドにすることも可能である。
加圧ローラ101は、鉄、アルミ等の円筒材料で形成された軸部材の外側に柔軟なゴム材料の弾性層を形成している。加圧ローラ101は、弾性層の表面をPFAチューブの離型層で覆って外径φ30mmで形成されている。軸部材は、外径φ25mm、肉厚2mmのアルミ管を用い、弾性層は、肉厚2.5mm、アスカー硬度64°のシリコーンゴム、PFAチューブの厚みは50μmである。
加熱部材106は、セラミックヒータ(以下、ヒータと記す)である。この加熱部材106は、細長薄板状のセラミック基板と、この基板面に具備させた通電発熱抵抗体層を基本構成とし、発熱抵抗体層に対する通電により全体に急峻な立ち上がり特性で昇温する低熱容量のヒータである。本実施形態においては、厚み600μmのセラミック基板上に発熱抵抗層を形成させている。
図3に、シートPの搬送方向に直交する断面として、定着装置40の長手方向の定着ニップ部(加熱ニップ部)N1を含む断面図を示す。図3において、ベルト100の温度検知手段としてメインサーミスタA123と、加熱部材106の温度検知手段としてメインサーミスタB124が、ベルト100の内側に設けられている。
メインサーミスタA123はベルト100の裏面に当接させており、長手方向の通紙基準中央から駆動部102側に10mmの位置に配置される。メインサーミスタB124はセラミックヒータの反ニップ側に当接させており、長手方向の通紙基準中央から駆動部102と反対側に31.6mm、80mm、駆動部102側に115.9mmの3箇所に配置される。また、ヒータの反ニップ側で長手方向の通紙基準中央から両側に153mmの位置には、ベルトの長手方向(幅方向)に設けられる一対の温度検知部としてのサブサーミスタ125がそれぞれ配置されている。
メインサーミスタA123、メインサーミスタB124、サブサーミスタ125は、A/Dコンバータ(不図示)を介して制御手段としての制御回路部(CPU)(不図示)に接続される。この制御回路部は、各サーミスタからの出力を所定の周期でサンプリングしており、得られた温度情報をヒータの発熱抵抗層への通電制御に反映させる。つまり、制御回路部は、メインサーミスタA123、メインサーミスタB124、サブサーミスタ125の出力をもとに、発熱抵抗層への通電制御内容を決定し、電源部から発熱抵抗層へ供給する通電を制御する。
図3に示すように、ベルト100の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材として、ベルト100の両端部に定着フランジ120が設けられている。定着フランジ120は、ベルト100内部に配置された支持ステー121と、ベルト100を加圧ローラ101方向へ加圧付勢するバックアップ部材122を支持している。以下、この加圧付勢方向を加圧方向と記載する。
定着フランジ120は、PPS、液晶ポリマー、フェノール樹脂等の耐熱樹脂により形成されている。そして、ベルト100の長手方向の位置を規制するツバ部120aと、ベルト100の端部内面を支持する内面支持部120bと、加圧機構(不図示)による加圧力を受ける加圧受け部120cを具備している。ツバ部120aは、ベルト100が回転に伴いツバ部120aに向かって寄り移動した場合、ベルト100の端面と接触することで、ベルト100の長手方向の位置を規制する。
支持ステー121は、加圧ローラ101からの反力を受ける部材であり、高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましく、本実施形態においてはSUS304を用いている。
バックアップ部材122は、加熱部材106を固定支持させたニップ形成部材である。このバックアップ部材122は、横断面が略半円弧状の樋型で、耐熱性樹脂等の断熱性部材である。省エネルギーの観点から、支持ステー121への熱伝導の少ない材料を用いるのが望ましく、例えば、耐熱ガラスや、ポリカーボネート、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂が用いられる。
バックアップ部材122として、本実施形態では住友化学(株)製のスミカスーパーE5204Lを用いた。加熱部材106は、このバックアップ部材122の下面に、長手方向に沿って形成具備させた溝部にヒータ表面側を下向きに露呈させて嵌め入れて、耐熱性接着剤等により固定して配設してある。
定着フレーム130には、加圧ローラ軸受103と定着フランジ120を支持している定着フレーム側面部130aを有する。
ベルト100は、バックアップ部材122と加熱部材106の外側にルーズに被せられている。そして、定着フランジ120は、加圧方向に自在に、定着フレーム側面部130aに支持されている。さらに、ベルト100は長手方向で一端の定着フランジ120のツバ部120aと、他端の定着フランジ120のツバ部120aの間を移動可能に配置されている。ここで、本実施形態ではベルト100の長手方向の移動方向(寄り方向)は予め定まっていないものとする。
また、加圧ローラ101は、両端に設けられた加圧ローラ軸受103を介して、定着フレーム側面部130aに支持されている。
ベルト100の両端部における定着フランジ120の加圧受け部120cと、加圧レバー131との間には、加圧バネ132が具備されている。これにより、ベルト100両端部の定着フランジ120、支持ステー121、バックアップ部材122を介してベルト100が加圧ローラ101に対して所定の押圧力で加圧され、所定幅の定着ニップ部N1が形成される。尚、本実施形態に於ける加圧力は、一端側が150N、総加圧力が300Nである。
ここで、定着装置40におけるシートPの搬送方法について説明する。図2に示されるように、一対の搬送部材(搬送ローラ)としての内排紙ローラ140と内排紙対向ローラ141は互いに当接しており、内排紙ニップ部(搬送ニップ部)N2が形成されている。また、図4に示されるように、シートPは、定着ニップ部N1と搬送ニップ部N2によりZ方向(図1では鉛直方向で上方向)に挟持搬送され、下流工程に送られる。ここで、搬送ニップ部N2と定着ニップ部N1の間隔は、定着ニップ部N1に導入可能な最小長さのシート長さより短い設定となっている。
そして、図4に示されるように、シートPをベルト100から確実に分離させるために、定着ニップ部N1の下流側でベルト100近傍に、分離部材(分離爪、分離ガイド)200が配置されている。
また、図2に示されるように、シートPを搬送補助する為に、定着ニップ部N1の上流側に、入口ガイド104と、定着ニップ部N1の下流側に、出口ガイド105と出口対向ガイド107が設けられている。そして、出口ガイド105には、内排紙ローラ140が設けられ、出口対向ガイド107には、内排紙対向ローラ141が設けられている。
これらの定着装置40の構成部品は、一体的にユニット化されており、定着装置40はプリンタ400本体から着脱可能なユニットとなっている。
次に、本実施形態に係る定着装置40の機構、動作、の詳細について、図2乃至図4に基づいて説明する。図2に示されるように、加圧ローラ101は、矢印Xの方向に所定の周速度で回転駆動される。これと圧接された関係にあるベルト100は加圧ローラ101によって従動し、矢印Yの方向に所定の速度で回転する。
ベルト100の内面にはグリスが塗布され、バックアップ部材122や加熱部材106と、ベルト100内面との摩擦に起因して発生するベルト100内面の磨耗を低減する。
加圧ローラ101が回転駆動され、それに伴って円筒状のベルト100が従動回転すると、加熱部材106の発熱層に通電が行われる。そして、ベルト100の温度が設定温度に立ち上がると、定着ニップ部N1に未定着トナー像を担持したシートPが導入される。
定着ニップ部N1において、シートPのトナー像担持面側がベルト100の外面に密着し、シートPがベルト100と共に移動する。定着ニップ部N1での挟持搬送過程において、加熱部材106の発熱層で発生した熱がシートPに付与され、未定着トナー像tがシートP上に溶融定着される。定着ニップ部N1を通過したシートPは、分離部材200により、ベルト100から曲率分離され、排紙ニップN2に向かって排出される。
ここで、ベルト100が定格寿命を超えた場合に破損する過程を説明する。加圧ローラ101が回転駆動され、それに伴って円筒状のベルト100が従動回転すると、加圧ローラ101とベルト100の互いの長手軸線ずれにより、ベルト100のいずれか一方の端部が、フランジ120に寄って行く。そして、フランジ120に具備された、ベルトの寄りに対する規制面を備えた規制部材としてのツバ部120aに突き当たり、摩耗する。
その状態でベルト100を回転させ続け、定格寿命を超えて使用すると、ベルト100の端部は、破れや千切れ等の破損が生じることがある。破損した場合、ベルト100の端部の破損部は、回転に伴ってシートPの搬送方向(図2のZ方向)に搬送され、分離部材200の先端部に設けられるシート分離部200cの位置に到達する。ここで、シート分離部200cとは、分離部材200の先端である。シート分離部200cは、シートPの搬送方向において、定着ニップ部N1の下流側に位置し、ベルト100に対して所定のギャップを空けて配置されている。
(分離部材200)
次に、図5(a)およびその一部拡大図である図5(b)を用い、定着装置40に設けられた分離部材200の詳細について説明する。分離部材200は、シートの搬送方向で定着ニップ部N1の下流側にあって、加熱ニップ部の通過後のシートをベルトから分離する部材である。
そして、本実施形態の分離部材200は、分離部材200の位置を規制するための取付部200a、ベルト100からシートPを分離するためのシート分離部200cを備える。更に、ベルト100の端部が破損した場合に破れ端を受け止めるためのベルト受け部(収納部)200b、更にはベルト100の端部が破損した場合に破れ端を引っかけるための切欠き部200dを備える。また、シートPを円滑に排紙ニップN2に案内するためのシート案内部200e、分離部材200の長手方向ガタを規制するための長手方向規制部200fを備える。
本実施例では、分離部材200において、シート分離部200c、ベルト受け部200b、切欠き部200dは、樹脂材料により一体成型されている。これによって、分離部材200に対するベルト受け部200bや切欠き部200dの位置決めの精度が高まる。その結果、よりベルト100に近いところで破損したベルト100を受け止めることができ、破損したベルトがシートPの搬送方向下流に向かって排出されるのを抑制することが可能になる。
ここで、図6(a)に分離部材200の取り付け方法を、図6(b)に分離部材200の取り付け状態を示す。分離部材200は長手方向(幅方向)の両端部に取付部200aを具備し、取付部200aをフランジ120の差込部120bに差し込む。そして、取付部200aが付勢部材である抑え部材201(図6(b))により付勢されて、取付部200aが差込部120bに突き当たることで固定される。そして、分離部材200の長手方向(幅方向)のガタは、規制部200fが定着フランジ120と接触することで規制される。
ここで、前述のようにフランジ120は、ベルト100の長手方向移動および周方向の形状を規制している。従って、フランジ120により位置が規制される分離部材200もベルト100に対して位置が定まり易い構成となっている。そのため、シート分離部200cは、ベルト100の長手方向全域に対して近接して配置される。
(シート分離部200cによる端部破損ベルトの破片化抑止)
ここで、本実施形態に係る分離部材200(特に切欠き部200d、更にはべルト受け部200b)による端部破損ベルトの破片化(ベルト100の端部の千切れ)の抑止について説明する。上述したように、ベルト100の端部に破損が生じた場合、ベルト100の端部の破損部は、何もしなければ、回転に伴ってシートPの搬送方向Z(図2、図4)に搬送されてしまう。さらに、ベルト100の端部が千切れてしまった場合は、定着部の外へ排出され画像形成装置内で落下(図1の上方部にある定着部40より落下)し、他部品を破損させてしまう恐れがある。
以下、本実施形態に係る、分離部材200に設けられる切欠き部200d、ベルト受け部200bの配置と機能について図2、図4、図6を用いて詳細に説明する。図2に示されるように、分離部材200の切欠き部200dの開口側はシートPの搬送方向Zに略対向する方向に向いており、切欠き部200dは定着ニップ部N1と排紙ニップN2を結んだ直線Wを遮るような形状で配置される。
また、図4に示されるように、切欠き部200dは、ベルト100の長手方向で、定着フランジ120のツバ部120aのベルトを規制する面より内側、且つ、シートPの搬送領域より外側、の位置に配置される。ここで、シートPの搬送領域とは、シートPが通過しうる領域であり、プリンタ400にて画像形成が可能なシートのうち、幅サイズが最大のシートが通過する領域である。ここで、幅サイズとは、シートPの搬送方向と直交する幅方向のシートPのサイズである。つまり、切欠き部200dは長手方向でベルト100の端部の内側近傍(図4)に配置されることになる。
尚、シートPの搬送を妨げないように、ベルト100の長手方向に関し切欠き部200dの内側の端は、シートPの搬送領域とオーバーラップしないようにする。すなわち、切欠き部200dは、プリンタ400にて画像形成が可能なシートのうち、幅サイズが最大のシートPが搬送される際に、このシートPの幅方向端部と接触しない位置に設ける。
一方、ベルト100の長手方向に関し切欠き部200dの外側の端は、フランジ120のツバ部120aとオーバーラップしてもよい。ただし、この場合、破損したベルト100を受け止められるように、切欠き部200dは、ベルト100の長手方向に関し、ツバ部120aの内側にまで延びており、切欠き部200dの内側の端は、フランジ120のツバ部120aよりも内側に位置させる。
このことにより、ベルト100の端部が破損した場合に、切欠き部200dがベルト100の端部の破損部の搬送経路を遮っているため、シートPの搬送方向Zに送られてきたベルト100の端部の破損部が切欠き部200dに引っかかる。
ここで、定着装置40をベルト100の長手方向から見たとき、切欠き部200dは、ベルト100に向かって開口しているコの字型の形状をしている。すなわち、搬送方向化搬送方向下流側が閉じられている。尚、切欠き部200dの形状は、コの字形状でもU字形状でもV字形状でもよいが、いずれの場合も、ベルト100に向かって開口している。
このことによって、ベルト100の端部の破損部が排紙ニップN2に搬送されるのを防止(抑止)し易い構成となっている。そして、切欠き部200dは長手方向でシートPの搬送領域の外側に設けている為、切欠き部200dによってシートPの搬送を妨げることはない。
さらに、本実施形態では、分離部材200のベルト受け部200bが、長手方向(幅方向)で分離部材200の両端部とオーバーラップするように配置されている。また、分離部材200のベルト受け部200bは切欠き部200dに対して、長手方向で端部側(定着フランジ120側)に配置されている。ここで、切欠き部200dが、長手方向(幅方向)で分離部材200の両端部とオーバーラップするように配置される場合は、その外側に配置されるベルト受け部200bは設けなくても良い。
また、図6に示されるように、ベルト受け部200bは、切欠き部200dのシートP搬送方向Zの下流側に配置されている。そのため、切欠き部200dで排紙ニップN2に搬送されるのを防止したベルト100の端部の破損部は、ベルト受け部200bに案内されるため、様々な破損形状に対して、ベルト100の端部の破損部を留め易くしている。
前述のように、分離部材200はベルト100に対して位置が定まり易い構成であるため、分離部材200と一体である切欠き部200dはベルト100に対して位置が定まり易い。よって、ベルト100の端部の破損部を切欠き部200dによって排紙ニップN2に搬送されるのを防止(抑止)することができる。
本実施形態では、切欠き部200dは凹部形状としてV字形状を採用しているが、搬送されるベルト100の端部の破損部が排紙ニップ部N2に搬送されるのを防止することができるならば、切欠き部200dはU字や角型など、どのような凹部形状でも良い。すなわち、定着ニップ部N1と、シートPの搬送方向の下流側で定着ニップ部N1の次のニップ部である搬送ニップ部N2との間において、シートPの搬送方向下流に向かって凹む凹部形状であればよい。
以上説明したように、定着装置内の分離部材にベルト排出防止形状を設け、ベルト100が破損した場合に、破損したベルト片をベルト排出防止形状内により留めることで、定着装置の外にベルト100が排出するのを防止(抑止)できる。これにより、画像形成装置内部の部品の破損や汚れを抑止することが可能な定着装置を有する画像形成装置を提供することができる。
《第2の実施形態》
上述した実施形態では、分離部材200における、破損したベルトの装置外への排出を抑止する抑止部として、幅方向においてベルトの端部より内側に設けられる上述した切欠き部200dを用いた。本実施形態では、第1の抑止部として幅方向においてベルトの端部より内側に設けられる上述した切欠き部200dの他に、第2の抑止部としてシート分離部200cを設けることを特徴とする。すなわち、第2の抑止部として、シートの幅方向において、ベルト100の両端部とオーバーラップする領域を備えるシート分離部200cを追加する。以下、本実施形態におけるシート分離部200cについて説明する。
本実施形態では、少なくともシート分離部200cが、幅方向において、ベルト100の両端部とオーバーラップする領域を備える。具体的には、長手方向に関し、シート分離部200cは、フランジ120のツバ部120aの規制面よりも0.5mm以上、長手方向外側まで延びている。また、長手方向の他端側についても同様であり、シート分離部200cは、フランジ120のツバ部120aの規制面よりも0.5mm以上、長手方向外側まで延びている。
すなわち、シート分離部200cは、長手方向両端のフランジ120のツバ部120aの規制面間の距離よりも長く設けられている。当然ながら、シート分離部200cの長手方向の長さは、ベルト100の長手方向の長さよりも長い。
尚、ベルト100の寄り方向が長手方向の片側のみに移動するように構成されている場合は、シート分離部200cを片側のみ長手方向の外側まで伸ばす構成としてもよい。すなわち、ベルト100が寄り移動してベルト100と突き当たる側のフランジ120のツバ部120aの規制面よりも0.5mm以上、長手方向外側まで延ばす構成としても良い。
これにより、ベルト100の端部に破れが生じた場合にも、その破れの先端がシート分離部200cに引っかかりやすい。これによって、ベルト100の破れ方が、破れ先端を起点に周方向にめくれるように繋がって破れるようになり、破片となるのを抑制することができる。
ここで、シート分離部200cは次のようなβ、γの関係を満たす構成であることが好ましい。
すなわち、定着装置40のヒータをオフにし、定着装置40を常温の状態(室温27℃になじませた状態)にし、定着ニップ部Nを形成する。すなわち、定着処理時と同様の圧で加圧ローラ101とベルト100を加圧する。この状態を状態Aとする。この状態Aにおいて、ベルト100におけるシートPが通過しうる領域(最大通紙領域)の中で、ベルト100の周面とシート分離部200cの間の最小ギャップをα(単位:mm)とする。
一方、ベルト100の片側の端部を同じ側のフランジ120に接触する状態Bにする。このとき、ベルト100の端部はフランジ120との接触によってしわが寄る等の変形はしない程度にそっと接触させる。状態Aと状態Bの両方を満たす状態の定着装置40において、フランジ120に接触している側のベルト100の端部の周面と、シート分離部200cと、の間のギャップをβ(単位:mm)とする。
このとき、シート分離部200cは、β≦1.0mmであることが好ましい。尚、定着時の熱膨張とうによりシート分離部200cとベルト100が接触しないように、α>βであってよい。たとえば、α=β+0.3mmとなるように分離部材200の先端をクラウン形状にしてもよい。
尚、他端側に関しても同様である。ベルト100の他端側の端部をフランジ120に接触する状態Cとする。状態Aと状態Cの両方を満たす状態の定着装置40において、フランジ120に接触している側のベルト100の端部の周面と、シート分離部200cと、の間のギャップをγ(単位:mm)とする。
このとき、シート分離部200cは、γ≦1.0mmであることが好ましい。
また、より具体的な分離部材200の構成として、ベルトの幅方向の端部を保持して且つベルトの端部が当接することでベルトの幅方向の移動を規制する規制面を備えた一対の規制部材としてのツバ部120aを有する本実施形態では、以下のように構成する。
すなわち、シート分離部200cの幅方向における長さは、一対の規制部材としてのツバ部120aにおける規制面の間隔以上である。言い換えれば、ベルト100の幅方向の長さに幅方向の一方側および他方側への寄り量(移動量)を加算した長さ以上である。
もしくは、ベルト100の幅方向への寄りが一方側のみである場合、シート分離部200cの幅方向における長さは、一対の規制部材における規制面の間隔から一方側の寄り量を減算した長さ以上である。言い換えれば、ベルト100の幅方向の長さに幅方向の一方側もしくは他方側への寄り量を加算した長さ以上である。
なお、シート分離部200cを含め分離部材200の全体について、幅方向でシート分離部200cと同じ長さを備える構成とすることもできる。
ここで、図6(a)に分離部材200の取り付け方法を、図6(b)に分離部材200の取り付け状態を示す。分離部材200は長手方向(幅方向)の両端部に取付部200aを具備し、取付部200aをフランジ120の差込部120bに差し込む。そして、取付部200aが付勢部材である抑え部材201(図6(b))により付勢されて、取付部200aが差込部120bに突き当たることで固定される。そして、分離部材200の長手方向(幅方向)のガタは、規制部200fが定着フランジ120と接触することで規制される。
ここで、前述のようにフランジ120は、ベルト100の長手方向移動および周方向の形状を規制している。従って、フランジ120により位置が規制される分離部材200もベルト100に対して位置が定まり易い構成となっている。こうして、シート分離部200cは、ベルト100の長手方向全域に対して近接して配置される。
(シート分離部200cによる端部破損ベルトの破片化抑止)
ここで、本実施形態に係る分離部材200のシート分離部200cによる端部破損ベルトの破片化(ベルト100の端部の千切れ)の抑止について説明する。上述したように、ベルト100の端部に破損が生じた場合、ベルト100の端部の破損部は、何もしなければ、回転に伴ってシートPの搬送方向Z(図2、図4)に搬送されてしまう。さらに、ベルト100の端部が千切れてしまった場合は、定着部の外へ排出され画像形成装置内で落下(図1の上方部にある定着部40より落下)し、他部品を破損させてしまう恐れがある。
しかし、本実施形態のようにベルト100の端部の破損部近傍に、幅方向においてベルト100の長さより長いシート分離部200cが配置されている場合、ベルト100の端部の破損部はシート分離部200cに引っかかる。これにより、端部破損ベルトは周方向に千切れる(破片化する)こと無く剥かれる(ベルト端部が千切れずにつながった状態となる)。そして、エンドレス状ではなく周方向に渡って千切れずにつながった状態の細長いベルト片は、シート分離部200cおよび抑え部材201(図6(b))などにより拘束され、定着部の外への排出および画像形成装置内への落下が抑えられる。
このように本実施形態では、分離部材200は、ベルト100の幅方向の一端部から生じたベルト片(破片)が搬送ニップ部へ搬送されることを抑止する抑止部として、第1の抑止部と第2の抑止部を備える。そして、第2の抑止部としてシート分離部200cを備え、ベルトの幅方向の長さに寄り量を加算した長さ以上とする。第2の抑止部では、ベルト100の千切れ(破片化)を抑止(防止)するために、ベルト100の破損する恐れのある端部に対し、分離部材200のシート分離部200cが長手方向(幅方向)でオーバーラップしている。
ここで、図4を用いて、本実施形態におけるベルト100と分離部材200の長手方向(幅方向)の位置関係を説明する。前述のように、ベルト100は長手方向で、一端の定着フランジ120のツバ部120aと他端の定着フランジ120のツバ部120aの間で移動する。そして、一端の定着フランジ120のツバ部120aの長手方向位置をF1、他端の定着フランジ120のツバ部120aの長手方向位置をF2とすると、ベルト100の両端部は長手方向のベルト移動可能範囲F1-F2間に配置されることになる。
これに対し、分離部材200におけるシート分離部200cの長手方向(幅方向)の一端200c1と他端200c2は、長手方向のベルト移動可能範囲F1-F2の外側に配置される。すなわち、シート分離部200cの長手方向(幅方向)は、両端に設けられる定着フランジ120のツバ部120aにおける規制面の間隔以上とされている。
これにより、本実施形態でベルト100の両端のどちらが定着フランジ120のツバ部120aに突き当たるかは定まっていないが、ベルト100の両端に対し確実に分離部材200のシート分離部200cが長手方向でオーバーラップすることになる。このため、ベルト100の端部が破損した場合は、分離部材200のシート分離部200cに引っかかることで、ベルト100は周方向に渡って千切れること無く剥かれやすくなる(周方向に渡るベルト端部が千切れずにつながった状態となる。)。
ここで、ベルト100の長手方向(幅方向)への寄りに関し、移動方向が決まっている場合(寄りの方向が一方側のみの場合)、つまりベルト100の両端部のどちらが定着フランジ120のツバ部120aに突き当たるかが決まっている場合、について説明する。この場合、ベルト100の両端部の内、定着フランジ120のツバ部120aに突き当たる方の端部が摩耗するため、破損する端部が予測できる。
よって、例えば、必ずベルト100が長手方向位置F1で定着フランジ120のツバ部120aに突き当たる場合は、分離部材200のシート分離部200cの一端200c1のみが、長手方向のベルト移動可能範囲F1-F2の範囲外に設けられれば良い。これにより、ベルト100の端部の破損部を確実に分離ガイド200のシート分離部200cがオーバーラップできる。
逆に、必ずベルト100が長手方向位置F2で定着フランジ120のツバ部120aに突き当たる場合は、分離部材200のシート分離部200cの一端200c2のみが、長手方向のベルト移動可能範囲F1-F2の範囲外に設けられれば良い。これにより、ベルト100の端部の破損部を確実に分離ガイド200のシート分離部200cがオーバーラップできる。
(端部破損ベルトの破片化抑止に関する作用)
ここで、図2、図4、図5を用いて、本実施形態における端部破損ベルトの破片化抑止に関する作用を説明する。長手方向(幅方向)において、定格寿命を超えたベルト100のいずれか一方の端部が、いずれか一方の定着フランジ120のツバ部120aに突き当たることで、磨耗により破損した場合、ベルト100の端部の破れ端は、シート分離部200cに引っかかる。
そして、ベルト100の端部の破れ端は、回転に伴って分離部材200のシート分離部200cに剥かれる。これによって、ベルト100の端部の破れ端が千切れにくく(破片化しにくく)できる。これにより、ベルト100の破片(ベルト片)の定着部の外への排出および画像形成装置内への落下による他部品の損傷を防止することができる。
さらに、前述のように、ベルト100はどちらか一方の定着フランジ120のツバ部120aに寄って行く。このため、剥かれた分だけベルト100の長手方向の長さは短くなり、定着フランジ120のツバ部120aに突き当たっていないベルト100の他端は定着フランジ120から脱落する。
そして脱落後、該他端がサブサーミスタ125の位置に来たところで、一対のサブサーミスタ125の温度差が所定値以上となることで、制御部がベルトの異常として装置駆動(定着部材の回転やヒータの加熱など)を停止する。回転しているベルトにおいて、ベルト100の端部が破れ始めてから、サブサーミスタ125等によってベルト100の破損が検出されるまでの時間は十分に短いので、装置は着実に停止することができる。
この際、ベルト100の端部の破れ端は千切れる(破片化する)ことなく定着部の駆動が停止するため、装置停止後にもベルト100の破片(ベルト片)の定着部の外への排出および画像形成装置内への落下による他部品の損傷を防止することができる。
以上説明したように、分離部材の分離先端(分離部)をベルトの両端部にオーバーラップさせることで、万が一、ベルトが破損した場合に、ベルトが千切れる前に停止できる。その結果、ベルトの破片による装置内部の破損を抑制することが可能な定着装置およびこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
本実施形態では、第1の抑止部により破損したベルトの定着装置外への排出が抑止され、かつ第2の抑止部により破損したベルトの定着装置からの落下が抑止できる。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例1)
上述した実施形態では、定着装置40として、加熱部材側に張架しない無端状回転体と加圧側にローラを用いているが、この定着方式に限定したものではなく、例えば、加圧ローラ側に無端状回転体を用いても良い。更には、加圧ローラ側に無端状回転体を用い、加熱部材側に張架式で無端状回転体を用いても良い。
すなわち、上述した実施形態では、ベルトが第1の回転体に設けられたが、ベルトが第2の回転体に設けられても良い。更には、ベルトが第1の回転体、第2の回転体の双方に設けられても良い。
また、加熱ニップ部を形成する加熱体としてベルトの内面に当接するヒータを示したが、
本発明はこれに限られず、ハロゲンヒータを用いる方式や励磁コイルを用いた電磁誘導方式のもの等であっても良い。
(変形例2)
上述した実施形態では、記録材であるシートとして記録紙を説明したが、本発明におけるシートは紙に限定されるものではない。一般に、記録材とは、画像形成装置によってトナー像が形成されるシート状の部材であり、例えば、定型或いは不定型の普通紙、厚紙、薄紙、封筒、葉書、シール、樹脂シート、OHPシート、光沢紙等が含まれる。なお、上述した実施形態では、便宜上、記録材(シート)Pの扱いを通紙、排紙、給紙、通紙部、非通紙部などの用語を用いて説明したが、これによって本発明におけるシートが紙に限定されるものではない。
(変形例3)
上述した実施形態では、未定着トナー像をシートに定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、シートに仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。
(変形例4)
上述した実施形態では、定着装置を前提に、シート上の画像を加熱するためのニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の定着部材を用いた。しかしながら、本発明はこれに限られず、転写装置を前提に、シート上に画像を転写するためのニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の転写部材を用いるものであっても良い。
この場合、シートの搬送方向で転写ニップ部の下流側にあって、転写ニップ部の通過後のシートをベルトから分離するシート分離部200cを備えた分離部材200を備える。そして、シート分離部200cは、シートの搬送方向に直交する幅方向において、ベルト100の両端部とオーバーラップする領域を備える。
100・・定着フィルム(ベルト)、101・・加圧ローラ、200・・分離部材、200d・・切欠き部

Claims (14)

  1. シート上の画像を加熱するための加熱ニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の定着部材と、
    前記シートの搬送方向で前記加熱ニップ部の下流側にあって、前記加熱ニップ部の通過後のシートを前記ベルトから分離する分離部材と、
    を有する定着装置であって、
    前記分離部材は、破損した前記ベルトの装置外への排出を抑止する抑止部を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記抑止部は、前記シートの搬送方向に直交する幅方向において前記ベルトの端部より内側に設けられ、
    前記幅方向において前記抑止部の外側にベルト片の収納部を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記シートの搬送方向で前記加熱ニップ部の下流側にあって、前記加熱ニップ部から排出されるシートを挟持搬送する搬送ニップ部を形成する一対の搬送部材を有し、
    前記抑止部は、前記ベルトの前記搬送方向に直交する幅方向に直交する断面において前記加熱ニップ部と前記搬送ニップ部を結ぶ直線を遮る凹部形状を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記抑止部は、第1の抑止部として前記搬送方向に直交する幅方向において前記ベルトの端部より内側に設けられ、
    更に前記第1の抑止部と異なる第2の抑止部として、前記幅方向において、前記ベルトの両端部とオーバーラップする領域を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記ベルトの前記幅方向の端部を保持して且つ前記ベルトの前記端部が当接することで前記ベルトの前記幅方向の移動を規制する規制面を備えた一対の規制部材を有し、
    前記第2の抑止部の前記幅方向における長さは、前記一対の規制部材における前記規制面の間隔以上である、もしくは前記ベルトの前記幅方向への寄りが一方側のみである場合の前記間隔から前記一方側の寄り量を減算した長さ以上であることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記第2の抑止部は、前記シートの搬送方向で、前記シートを前記ベルトから分離する位置として、前記分離部材の前記ベルトの側の先端部に設けられ、
    前記第1の抑止部は、前記シートの搬送方向において前記第2の抑止部の下流側に設けられることを特徴とする請求項4または5に記載の定着装置。
  7. 前記シートの搬送方向で前記加熱ニップ部の下流側にあって、前記加熱ニップ部から排出されるシートを挟持搬送する搬送ニップ部を形成する一対の搬送部材を有し、
    前記シートの搬送方向における前記搬送ニップ部と前記加熱ニップ部の間隔は、前記加熱ニップ部に導入可能な最小長さのシート長さより短いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記ベルトは金属層を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記対向体は駆動回転体であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 前記一対の搬送部材は、一対の搬送ローラであり、前記加熱ニップ部で加熱された画像と接触する前記搬送ローラの表層はフッ素樹脂の層であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記加熱ニップ部を加熱する加熱体と、前記加熱ニップ部における前記一対の定着部材を互いに加圧させる加圧機構と、を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の定着装置。
  12. シート上へ画像を転写するための転写ニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の転写部材と、
    前記シートの搬送方向で前記転写ニップ部の下流側にあって、前記転写ニップ部の通過後のシートを前記ベルトから分離する分離部材と、
    を有する転写装置であって、
    前記分離部材は、破損した前記ベルトの装置外への排出を抑止する抑止部を有することを特徴とする転写装置。
  13. シート上の画像を加熱する、もしくはシート上に画像を転写するためのニップ部を形成する、一方が回転可能なエンドレス状のベルト、他方が前記ベルトに対向する対向体である一対の部材と、
    前記シートの搬送方向で前記ニップ部の下流側にあって、前記ニップ部の通過後のシートを前記ベルトから分離する分離部材と、
    を有する画像形成装置であって、
    前記分離部材は、破損した前記ベルトの装置外への排出を抑止する抑止部を有することを特徴とする画像形成装置。
  14. 前記ニップ部が、鉛直方向で装置内の上方部に設けられることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
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